JPH0847307A - 堆肥切返し機 - Google Patents

堆肥切返し機

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Publication number
JPH0847307A
JPH0847307A JP18617994A JP18617994A JPH0847307A JP H0847307 A JPH0847307 A JP H0847307A JP 18617994 A JP18617994 A JP 18617994A JP 18617994 A JP18617994 A JP 18617994A JP H0847307 A JPH0847307 A JP H0847307A
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JP
Japan
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compost
beater
turning machine
vertical
beaters
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Pending
Application number
JP18617994A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinzo Nishibe
慎三 西部
Akihiko Kon
明彦 昆
Masatoshi Yamada
正敏 山田
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STAR NOKI KK
Original Assignee
STAR NOKI KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 堆肥に対して充分に空気を供給でき、しかも
堆肥繊維の絡み付きがないようにする。 【構成】 堆肥を跳ね上げる跳上装置3と、跳ね上げら
れた堆肥を受けて所定位置に移送する移送機構として縦
搬送装置4及び横搬送装置5を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、堆肥に空気を供給する
ための堆肥切返し機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、良質な堆肥の製造には、好気性
微生物の働きによって堆肥中の有機物を分解させ、その
際に発生するエネルギーによって腐熟の促進と水分の蒸
発を促すことが必要であるとされている。ただし従来の
堆積発酵では堆肥中に空気が充分に供給されないため
に、好気性微生物の活動が鈍り、腐熟に時間を要した
り、或いは腐熟しない箇所が生じてしまう傾向があっ
た。
【0003】この対策として、堆肥を攪拌ないし拡散さ
せて空気の供給を図る堆肥切返し機(実開昭55−99
612号公報)が提案されている。この堆肥切返し機
は、堆肥場に置かれた堆肥のパイルに向かって自走する
ことで、前部ガイドにより案内された堆肥をフロントド
ラムの回転により後方に送り、これを二段のミキシング
ドラムの回転によって攪拌・拡散させるようになってい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の堆肥切返し機は、攪拌・拡散した堆肥を後方に設けた
成形板及び成形扉で押圧して新たな堆肥パイルを成形す
るようになっているので、この押圧により、供給した空
気の多くが流出してしまうという問題があった。
【0005】またフロントドラム及びミキシングドラム
にはそれぞれロッド状の爪が植設されているが、堆肥中
の比較的長い繊維がその爪に絡み付き、攪拌・拡散作用
が徐々に低下してしまうという問題があった。
【0006】そこで本発明は、上記事情に鑑み、堆肥に
充分に空気を供給でき、しかも堆肥繊維の絡み付きがな
い堆肥切返し機を提供すべく創案されたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、堆肥を跳ね上
げる跳上装置と、跳ね上げられた堆肥を受けて所定位置
に移送する移送機構とを備えたものである。上記移送機
構は、堆肥を受ける搬送面を後方が高くなるように傾斜
させた縦搬送装置で構成してよい。さらに、その搬送端
に接続した横搬送装置を構成してよい。上記跳上装置
は、ビータ羽根を回転させて堆肥を破砕するビータで構
成することが望ましい。上記ビータは、ビータ羽根の回
転軸を水平に設けたものであってよい。その水平なビー
タは、互いに並行に複数本設けられてよい。その複数の
水平なビータは、上位のビータが前方に偏位して設けら
れたものであってよい。またビータは、ビータ羽根の回
転軸を上下方向に延びるように設けたものであってよ
い。その上下方向のビータは、並行に複数本設けられ隣
接したビータが互いに反対方向に回転するものであって
よい。上下方向のビータは、上端が前方に突出するよう
に傾斜したものであることが好ましい。上下方向のビー
タは、そのビータ羽根の回転軌跡端を跳上装置の側板よ
り外方に位置させたものであってよい。上記跳上装置
は、その下部に堆肥を掬い上げるためのスクレーパを有
したものであってよい。
【0008】
【作用】上記構成によって、跳上装置は、堆肥を跳ね上
げることで充分な空気を供給する。移送機構は、空気が
含まれた堆肥を受けて、その状態のまま順次後方等へ移
送する。縦搬送装置は、跳ね上げられた堆肥を落下によ
る衝撃を過度に与えることなく受けて、後方に搬送す
る。横搬送装置は、縦搬送装置によって搬送された堆肥
を横方向に移送して新たなパイルを成形する。ビータ
は、堆肥を絡み付かせることなく破砕して空気供給を促
進する。水平なビータは、堆肥を上方に大きく跳ね上げ
て堆肥を拡散させる。複数の水平のビータは、堆肥パイ
ルの上部から下部まで跳ね上げる。偏位した水平のビー
タは、堆肥パイルを崩すことなく跳ね上げる。上下方向
のビータは、回転半径方向に跳ね上げて堆肥を拡散させ
る。複数の上下方向のビータは、機幅方向中央に寄せな
がら堆肥を跳ね上げる。前傾した上下方向のビータは、
堆肥を崩すことなくその回転半径方向に跳ね上げる。回
転軌跡が側板より外側に出たビータは、後方に側板より
も幅広の通路スペースを確保する。スクレーパは、進行
に従って地上から堆肥を掬い上げて縦搬送装置等に導
く。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に従って説
明する。
【0010】図1乃至図3は、本発明に係わる堆肥切返
し機の第一の実施例を示したものである。この堆肥切返
し機は、堆肥を跳ね上げる跳上装置3と、跳ね上げられ
た堆肥を受けて所定位置に移送する移送機構たる縦搬送
装置4及び横搬送装置5とにより主として構成されてい
る。これら装置3,4,5は、互いに着脱自在に機枠6
上で支持されており、連結装置9によりトラクター(牽
引車)Tに連結されることで、トラクターTの後部の走
行方向Aに向かって右側方の位置において牽引走行され
るようになっている。またこの機本体1とトラクターT
との間には、トラクターTの回転駆動力を伝達するため
の動力伝達装置8が設けられている。
【0011】跳上装置3は、ビータ羽根26を回転させ
て堆肥を破砕する二本のビータ22,23と、ビータ羽
根26の回転軸たるビータ軸24,25を水平に軸支す
る側板18,19とを備えている。本実施例にあって
は、ビータ22,23は垂直面上に揃うように並行に設
けられている。下部ビータ23は、ビータ羽根26の回
転軌跡が地表面(堆肥場F)から僅かな距離を隔てて近
接されるように保持され、上部ビータ22は下部ビータ
23と干渉しない充分な距離を隔てられて側板18,1
9の高さ方向中間よりもやや上位に保持されている。ビ
ータ羽根26は、外周部が適宜切り欠かれた略扇形の板
で成り、ビータ軸24,25の外周に軸方向に所定の間
隔で略放射状に張り出し、螺旋状に連なるように取り付
けられている。左右のビータ羽根26の形状は若干異な
っており、回転によって堆肥を機幅方向中央に寄せるよ
うに捩じれ、且つ二箇所に亘って屈折している。側板1
8,19は、略長方形の板で成り、ビータ軸24,25
を挟んで左右に立設されている。側板18,19の上端
間には天板16が取り付けられ、下端の前方部分は堆肥
場Fに臨むように開放されている。側板18,19の下
端後部には、山形に組まれた板で成るスクレーパ17が
取り付けられ、堆肥を適宜掬い上げる傾斜した傾斜面を
有している。トラクターT側の側板19の前端は、適宜
外側に折り曲げられている。このほか側板18,19の
下端のスクレーパ17の後方位置には、機枠6に支承さ
れるための連結枠20,21が内側に突出して設けられ
ている。
【0012】縦搬送装置4は、平面視で走行方向Aに延
び且つ後方が高くなるように傾斜して設けられ、左右一
対の並行な板で成る縦搬送枠32,33と、縦搬送枠3
2,33間でその傾斜方向に沿って循環する搬送体であ
るスラット42とを備えている。縦搬送枠32,33の
周縁部は適宜折り曲げられており、上端は跳上装置3の
天板16よりも若干高く位置され、下端は側板18,1
9の下端後部に一部重なっている。縦搬送枠32,33
の上部及び下部には駆動軸36及び従動軸38が機幅方
向に軸架され、これら軸36,38の両端部にそれぞれ
取り付けられたスプロケット39間に、無端チェーン4
0,41が巻回噛合されている。従動軸38の位置は下
部ビータ23のビータ軸25の高さよりも若干下方であ
り、駆動軸36の位置は上部ビータ22よりも充分上方
である。そして左右の無端チェーン40,41間に機幅
方向に掛け渡されて、板状のスラット42が多数並行に
立設されている。すなわち無端チェーン40,41が図
中時計回りに循環されることで、搬送側となる上面側の
スラット42が下方から斜め上方に移動するようになっ
ている。無端チェーン40,41で囲まれた位置の縦搬
送枠32,33間には、機幅方向に延びた横設桿31が
長手方向に所定の間隔で掛け渡され、この横設桿31上
に、無端チェーン40,41の搬送側を支持する床板3
4が取り付けられている。すなわちビータ22,23に
よって跳ね上げられた堆肥を、この床板34がスラット
42の下方近傍で受けるようになっている。この床板3
4は複数枚の板で形成してもよいし、単一の板で形成し
てもよい。また縦搬送装置4の両側上方にはそれぞれ二
枚の三角形の板で構成された案内板72,73,92,
93が設けられ、側板18,19と縦搬送枠32,33
との上端同士を結んだ位置よりも下方の空間を囲むよう
になっている。スラット42の長さ(縦搬送枠32,3
3間の距離)は、ビータ軸24,25の長さ(側板1
8,19間の距離)よりも若干短く形成されており、案
内板72,73,92,93はこの狭まりに相応するよ
うに適宜屈折している。
【0013】横搬送装置5は、縦搬送装置4の搬送端で
ある駆動軸36から下方に所定の距離だけ隔てられて設
けられ、機幅方向に水平に伸びた前後一対の並行な板で
成る横搬送枠46,47と、横搬送枠46,47間でそ
の延長方向に沿って循環する無端ベルト52とを備えて
いる。横搬送枠46,47の一端は右側縦搬送枠32よ
りもさらに若干右方に延出され、他端はトラクターTの
右側車輪37の位置まで延出されている。横搬送枠4
6,47の下端間には底板45が取り付けられ、その上
方には走行方向Aに延びた架設桿44が機幅方向に所定
の間隔で掛け渡されている。架設桿44上には無端ベル
ト52の搬送側を支持する床板48が、横搬送枠46,
47間に取り付けられている。横搬送枠46,47の長
手方向両端部には、それぞれローラ51が軸架され、こ
れに巻回された無端ベルト52がその回転により搬送側
を縦搬送装置4からトラクターTの後方へと順行させる
ようになっている。また無端ベルト52の表面には、ベ
ルト幅方向に延びた突条体53が所定の間隔で貼り付け
られている。このほか前部横搬送枠46の上端には、縦
搬送枠32,33から所定の間隔を隔ててこれと並行に
斜め下方に延びた第二の案内板74が取り付けられてい
る。第二の案内板74の幅は、縦搬送枠32,33の内
幅と略同一かもしくは若干広い幅で形成されている。
【0014】機枠6は、主車輪54を備えた基礎枠62
と、案内輪67を備えた補助枠65とで成る。基礎枠6
2は、横搬送装置5の下方位置から縦搬送装置4の下部
まで走行方向Aに延びた左右の内側縦桿58と、内側縦
桿58の後端同士を結ぶ横桿59と、内側縦桿58の途
中に立設された第一支持桿60と、横桿59上に立設さ
れた第二支持桿61とで構成されている。第一支持桿6
0は、内側縦桿58と協同して縦搬送装置4を支承する
ものであり、それぞれの延出端が縦搬送枠32,33の
上部及び下部に着脱可能に取り付けられている。第二支
持桿61は、第一支持桿60と協同して横搬送装置5を
支承するものであり、第二支持桿61の先端が底板46
に、第一支持桿60の側部が前部横搬送枠46にそれぞ
れ着脱可能に取り付けられている。そして内側縦桿58
の後部下面にはブラケット68が取り付けられ、主車輪
54を回動自在に支承した車軸66を支持している。補
助枠65は、内側縦桿58の前方下部に締結された外側
縦桿63と、その後端同士を結び、さらに左方(トラク
ターT側)に延出された横桿64とで構成されている。
外側縦桿63は、その前端において跳上装置3の連結桿
20,21を支承していると共に、その中間の位置で、
案内輪67を回動自在に支承した車軸70を調節桿69
及び筒体71を介して支持している。調節桿69は、筒
体71に対して上下方向に進退自在に挿通され、適宜な
係止手段(図示せず)によって支承されている。
【0015】連結装置9は、トラクターT側の連結フレ
ーム2と、機本体1側の連結フレーム7と、これら連結
フレーム2,7を係脱させる連結部材14,15とで構
成されている。トラクター側連結フレーム2は、トラク
ターTの後部に備えられた三点リンクtにピン結合する
係合部10を有して機幅方向に延びた横桿12と、走行
方向Aに延びた縦桿13とで成る。縦桿13の後端には
機幅方向に延びた支持部13aが取り付けられ、この支
持部13aが横桿12内に進退自在に挿通係止されてい
る。縦桿13の前端は連結状態にあって跳上装置3より
も前方に延出するように形成されてる。機本体側連結フ
レーム2は、補助枠65の横桿64の延出端に固定され
て走行方向Aに延びた連結縦桿86と、連結縦桿86の
先端近傍の内側に取り付けられた連結横桿87と、連結
縦桿86の先端外側において機幅方向に設けられた固定
軸88に回動自在に支承された連結桿89とで構成され
ている。連結横桿87は横桿64と略並行に突出し、先
端が跳上装置3の側板19に締結されている。連結部材
14,15は、連結桿89の前後に設けられている。前
部連結部材14は、連結桿89の前端に取り付けられた
係止板90と、縦桿13の前端に突出して取り付けられ
た係止ピン14aとで成り、係止ピン14aが係止板9
0に穿たれた挿通孔(図示せず)に挿通されることで係
止されるようになっている。後部連結部材15は、縦桿
13の長手方向中間近傍にブラケットを介して走行方向
Aに突出した係止ピン15aと、連結桿89の後端に固
定されたL字状の係止片91とで成る。係止ピン15a
は走行方向Aに進退自在に形成され、縦桿13の側面と
の間に係止片91の屈折端を挟持することで、係止させ
るようになっている。また連結桿89の後端側と連結縦
桿86とは、連結桿89の回動位置を任意に選択し固定
する固定部材(図示せず)により固定されるようになっ
ている。
【0016】動力伝達装置8は、トラクターTからの回
転駆動力を、横桿2上に設けられたミッション11から
補助枠65の左端部に設けられた中間伝動軸76まで伝
達し、この中間伝動軸76から各装置3,4,5に伝達
するようになっている。トラクターTの出力軸(図示せ
ず)には第一の自在伝動シャフト28が設けられ、ミッ
ション11の入力軸11aに連結されている。ミッショ
ン11の出力軸83には第二の自在伝動シャフト84の
一端が連結され、その他端は中間伝動軸76の入力端7
7に接続されている。中間伝動軸76は、補助枠65に
取り付けられた軸受部材75により中間部が回転自在に
支持され、延出した両端部にはそれぞれスプロケット7
9,80が取り付けられている。入力端77側のスプロ
ケット79は、跳上装置3に回転動力を伝達するための
ものであって、下部ビータ23のビータ軸25の延出端
に取り付けられたスプロケット30にチェーン81で連
結されている。このビータ軸25の延出端にはもう一枚
のスプロケット29が取り付けられ、上部ビータ22の
ビータ軸24に取り付けられたスプロケットにチェーン
(図示せず)で連結している。すなわちトラクターT
からの回転駆動力により、上下のビータ22,23が図
1中時計回りの同一方向に回転するようになっている。
中間伝動軸76の出力端78側のスプロケット80は、
縦搬送装置4に回転動力を伝達するためのものであっ
て、駆動軸36のトラクターT側の延出端に軸受35の
外側において取り付けられたスプロケット43に、無端
チェーン82で連結されている。すなわちこの回転伝達
により、スラット42を有した無端チェーン40,41
が所定方向に循環駆動されるようになっている。そして
駆動軸36の延出端には第三の自在伝動シャフト85が
接続され、横搬送装置5の他端側(トラクターT側)の
ローラ51に回転を伝達するようになっている。このロ
ーラ51の回転軸50は、軸受49で前部横搬送枠46
に支持されていると共に走行方向A前方に延出され、そ
の延出端にはベベルギヤ55が取り付けられている。こ
のベベルギヤ55は、その近傍でL字状のブラケットを
介して前部横搬送枠46に支持されたベベルギヤ56に
噛合され、その回転軸57が第三の自在伝動シャフト8
5の他端に接続されている。すなわちこの回転伝達によ
り、ローラ51が回転して無端ベルト52が所定方向に
回行するようになっている。
【0017】次に本実施例の作用を説明する。
【0018】堆肥場Fの堆肥パイルMに空気を供給する
に際して、トラクターTの連結フレーム2に機本体1の
連結フレーム7を連結部材14,15により係止すると
共に、ミッション11と中間伝動軸76とを第二の自在
伝動シャフト84により連結する。これでビータ22,
23は、上方から見て前方から後方へ同一方向に回転す
ると共に、縦搬送装置4の無端チェーン40,41及び
スラット42は、その上面側が下方から斜め上方へと進
行するように循環し、横搬送装置5の無端ベルト52
は、その上面側が左方に進行するように循環する。そし
てトラクターTの走行により機本体1を堆肥パイルMに
向かって進行させると、上下のビータ22,23がパイ
ルMを崩しながら堆肥を上方に且つ後方に跳ね上げる。
下部ビータ23の回転により切り崩された堆肥は、ビー
タ羽根26により破砕されながら上部ビータ22と下部
ビータ23との間を通過して、縦搬送装置4の幅方向略
中央に寄せられつつ飛散する。また上部ビータ22の回
転により切り崩された堆肥は、天板16と上部ビータ2
2との間を通過し、破砕されながら同様に縦搬送装置4
の幅方向略中央に寄せられて飛散する。これら堆肥は、
案内板72,73,92,93に導かれながら床板34
上に落下し、回行しているスラット42により斜め上方
へと順次搬送される。上端まで搬送された堆肥は、横搬
送装置5の無端ベルト52上に落下した後、トラクター
Tの後方まで搬送されて、その搬送端から地上に落下
し、再堆積されて新たなパイルとして成形される。
【0019】このように、堆肥を跳ね上げる跳上装置3
と、跳ね上げられた堆肥を受けて後方に搬送する縦搬送
装置4と、搬送されてきた堆肥をトラクターTの後方に
移送する横搬送装置5とを備えたので、跳ね上げられる
過程で堆肥は充分に空気が含まれ、この空隙の多い堆肥
をそのままの状態で、且つ散逸させることなく地上に置
くことができ、所望の空気供給が達成される。すなわち
腐熟が促進されて良質な堆肥が得られる。また跳上装置
3としてビータ22,23を設けたので、長繊維の堆肥
であっても部材幅があるビータ羽根26に絡み付くこと
がなく、作業を中断して清掃を行うなどの手間もなくな
って、作業能率の向上及び耐久性の向上が達成される。
そしてビータ羽根26の打撃によって堆肥を適宜破砕す
ることができ、より多くの空気を含ませることができ
る。また跳上装置3の下部にスクレーパ17を設けたの
で、ビータ22,23により跳ね上げ難い地表面近くの
堆肥も、掬い上げる過程で空気を含ませて縦搬送装置4
に渡すことができる。
【0020】そして縦搬送装置4の搬送面を傾斜させた
ので、高く跳ね上げられた堆肥の落下高さが実質的に低
くなり、落着時の衝撃を緩和して、その密度が高くなる
ことによる空気の流出を防止できる。また過度な衝撃荷
重がないことから、縦搬送装置4は堅牢なものとする必
要がなく、製造コストを低減させることができる。なお
本実施例では縦搬送装置4を無端チェーン40,41及
びスラット42で構成したが、無端ベルトで構成しても
当然構わない。また横搬送装置5を設けたことで、任意
の位置に再堆積の堆肥パイルを成形することができ、次
の列の堆肥パイルMに対して作業するときに、充分な通
行スペースを取ることができる。なお堆肥パイルM間に
最初からトラクターT及び機本体1が通過できるような
幅員があれば、この横搬送装置5は省略してもよい。ま
た横搬送装置5は本実施例の無端ベルト52に限らず、
縦搬送装置4と同様なスラット及び無端チェーンで構成
しても構わない。
【0021】また跳上装置3としてビータ22,23を
並行に二本設けたので、相当の高さがある堆肥パイルM
に対しても円滑に作業を行うことができる。このビータ
本数としては堆肥パイルMの高さ等に応じて一本にして
も、或いは三本以上設けても構わない。なお本実施例に
あっては上下のビータ22,23を同じ方向に回転させ
るものとしたが、堆肥パイルMが比較的低い場合は、パ
イル上側の堆肥が上部ビータ22の回転によって前方に
飛散することがあるので、上部ビータ22を下部ビータ
23と反対の方向に回転させるものとしてもよい。この
ための動力伝達には、例えば上部ビータ22のビータ軸
24とそのスプロケットとの間にギヤを設けるなど、公
知の逆転手段を追加すればよく、クラッチ等により上部
ビータ22を正逆いずれの方向にも回転できるようにし
てもよい。さらに、本実施例では二本の水平なビータ2
2,23を垂直に揃えるものとしたが、図4に示すよう
に、上部ビータ94を下部ビータ23よりも所定の距離
Sだけ走行方向A前方に位置するように偏位させてもよ
い。このように構成すると、上部ビータ91が先行して
堆肥を跳ね上げるので、堆肥パイルMの崩れがなく、下
部ビータ23に過度の荷重が加わるおそれがなくなる。
【0022】次に本発明の第二の実施例を図5及び図6
によって説明する。
【0023】この実施例では、跳上装置102 の二本のビ
ータ95,96を機幅方向に並設すると共に、上端が前
方に突出するように傾斜されて構成されている。この前
傾したビータ95,96により、相当の高さがある堆肥
パイルMであっても万遍無く跳ね上げることができ、し
かも崩れて過度な荷重が下部に加えられることがない。
ビータ95,96は二本に限らず、例えば四本並設して
も構わない。これらビータ95,96のビータ軸97,
98は上下方向に延び、天板103 とスクレーパ104 との
間に軸支され、天板103 には回転動力を伝達するための
ミッション101が設けられている。このミッション101
により、ビータ95,96は、前方から見てビータ羽根
99,100 が外側から内側に向かうように、互いに反対
方向に回転されて、破砕された堆肥がその間を通って斜
め後方に、すなわちビータ軸97,98の半径方向ない
しそれ以上の角度で跳ね上げられるようになっている。
ビータ羽根99,100 は、全部もしくは上端側の一部を
除いたものが、堆肥をすくい上げる方向に捩じれてい
る。この捩じれ方向としては、前記第一の実施例と同様
に、堆肥をビータ軸97,98の長手方向中央へ寄せる
ように適宜捩じられ、屈折されるようにしてもよい。
【0024】そして本実施例にあっては、図6に示した
ように、左右ビータ95,96は、ビータ羽根99,10
0 の回転軌跡が側板105 ,106 の外方に一部はみだすよ
うに位置されている。すなわち側板105 ,106 間の距離
よりも回転軌跡の外端間の距離L1 が大きくなるように
形成されている。このように構成することで、堆肥パイ
ルMの幅L2 が機幅よりも広い場合にも円滑に作業でき
る。すなわち、左側ビータ96をパイル端部近傍に位置
させ、右側ビータ95をパイル内に位置させて進行させ
ると、これらビータ95,96により処理された後に側
板105 ,106 間の距離及び縦搬送装置4の幅よりも広い
進行スペースが確保できるものである。このほかの構成
及び作用効果は、前記第一の実施例と同様である。
【0025】なお図6では左右のビータ95,96間の
距離を広くとってあるが、ビータ羽根99,100 の回転
軌道が互いに接するか、もしくは軸方向にみて僅かに重
なるように、ビータ軸97,98間距離或いはビータ羽
根99,100 の長さを形成してもよい。このように構成
すると、より効果的に堆肥の切り崩し及び破砕ができ
る。
【0026】さらに以上の実施例においては、跳上装置
3,102 をビータ22,23,94,95,96で構成
するものとしたが、堆肥を適宜跳ね上げるものであれば
どの様な構成でも構わない。また縦搬送装置4の傾斜
は、跳ね上げられた堆肥を適宜受けるだけのものであれ
ばよく、搬送端からの落下高さや横搬送装置5との関係
などを勘案して設定すべきものである。場合によっては
この縦搬送装置4を水平に形成してもよい。さらに横搬
送装置5は水平に設けるとは限らず、搬出側が低くなる
ように緩やかに傾斜させるものとしてもよい。また各装
置3,4,5の駆動系として、トラクターTからの回転
駆動力を伝達する動力伝達装置8を第一の実施例で示し
たが、油圧ポンプや油圧モータ、或いは電動モータなど
を設けて独立駆動させるようにしても構わない。そして
本実施例ではトラクター(牽引車)により牽引並走させ
るものとしたが、機本体1に走行駆動源を設けて、堆肥
パイルMに向かって自走できるようにしてもよい。
【0027】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、堆肥は跳
ね上げられる過程で空気を多く包含されると共に、この
状態の堆肥を圧縮させることなくそのまま地上に置くこ
とができて、充分な空気供給が達成され、腐熟が促進さ
れて良質な堆肥を得ることができる。特に請求項4記載
の構成によれば、長繊維の堆肥であっても跳上装置に絡
み付くことがなく、機能低下のおそれがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる堆肥切返し機の第一の実施例を
示した側面図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】図2の要部を示した部分破断平面図である。
【図4】図1の他の実施例を示した側面図である。
【図5】本発明の第二の実施例を示した側面図である。
【図6】図5の要部を示した平面図である。
【符号の説明】
1 機本体 3 跳上装置 4 縦搬送装置(移送機構) 5 横搬送装置(移送機構) 8 動力伝達装置 9 連結装置 17 スクレーパ 22,23,94,95,96 ビータ 24,25,97,98 ビータ軸(ビータ羽根の回転
軸) 26,99,100 ビータ羽根 105 ,106 側板(上下方向のビータの跳上装置のも
の) M 堆肥パイル

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 堆肥を跳ね上げる跳上装置と、跳ね上げ
    られた堆肥を受けて所定位置に移送する移送機構とを備
    えたことを特徴とする堆肥切返し機。
  2. 【請求項2】 上記移送機構が、堆肥を受ける搬送面を
    後方が高くなるように傾斜させた縦搬送装置で成る請求
    項1記載の堆肥切返し機。
  3. 【請求項3】 上記移送機構が、堆肥を受ける搬送面を
    後方が高くなるように傾斜させた縦搬送装置と、該縦搬
    送装置の搬送端に接続した横搬送装置とで成る請求項1
    記載の堆肥切返し機。
  4. 【請求項4】 上記跳上装置が、ビータ羽根を回転させ
    て堆肥を破砕するビータで成る請求項1乃至3のいずれ
    かに記載の堆肥切返し機。
  5. 【請求項5】 上記ビータが、ビータ羽根の回転軸を水
    平に設けたものである請求項4記載の堆肥切返し機。
  6. 【請求項6】 上記水平なビータが、互いに並行に複数
    本設けられた請求項5記載の堆肥切返し機。
  7. 【請求項7】 上記複数の水平なビータが、上位のビー
    タが前方に偏位して設けられたものである請求項6記載
    の堆肥切返し機。
  8. 【請求項8】 上記ビータが、ビータ羽根の回転軸を上
    下方向に延びるように設けたものである請求項4に記載
    の堆肥切返し機。
  9. 【請求項9】 上記上下方向のビータが、並行に複数本
    設けられ隣接したビータが互いに反対方向に回転するも
    のである請求項8記載の堆肥切返し機。
  10. 【請求項10】 上記上下方向のビータが、上端が前方
    に突出するように傾斜したものである請求項8又は9に
    記載の堆肥切返し機。
  11. 【請求項11】 上記上下方向のビータが、そのビータ
    羽根の回転軌跡端を上記跳上装置の側板より外方に位置
    させたものである請求項8乃至10のいずれかに記載の
    堆肥切返し機。
  12. 【請求項12】 上記跳上装置が、その下部に堆肥を掬
    い上げるためのスクレーパを有した請求項1乃至11の
    いずれかに記載の堆肥切返し機。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CZ307760B6 (cs) * 2017-05-24 2019-04-17 Výzkumný ústav zemědělské techniky, v. v. i. Kompostovací adaptér
CN111670663A (zh) * 2020-06-24 2020-09-18 杭州富阳宣星智能科技有限公司 一种能够对不同深度泥土施肥的装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CZ307760B6 (cs) * 2017-05-24 2019-04-17 Výzkumný ústav zemědělské techniky, v. v. i. Kompostovací adaptér
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