JPH0846545A - アンテナ共用回路 - Google Patents

アンテナ共用回路

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JPH0846545A
JPH0846545A JP6196167A JP19616794A JPH0846545A JP H0846545 A JPH0846545 A JP H0846545A JP 6196167 A JP6196167 A JP 6196167A JP 19616794 A JP19616794 A JP 19616794A JP H0846545 A JPH0846545 A JP H0846545A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 狭いチャンネルセパレーションで多数のチャ
ンネルが割り当てられていると共に、チャンネルのいず
れかが送受信機に割り当てられる通信システムに適用で
きるアンテナ共用回路を提供すること。 【構成】 TRX1からの送信電力は端子J1に入力さ
れ、サーキュレータCIR1、伝送線路K1、アイソレ
ータISO1を介して電力合成器COMBに入力され、
COMBから送信用アンテナ6に供給される。アンテナ
6と受信アンテナ7とは垂直方向に離隔して配置して、
アンテナ間の結合減衰量を確保する。フィルタを使用し
ていないため、同一周波数帯域内同時運用が可能とな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の送受信機で送信
アンテナと受信アンテナとを共用させるためのアンテナ
共用回路に関するものであり、特に同一周波数帯域内の
狭いチャンネル間隔で、多数のチャンネルが同時運用さ
れる通信システムの指令局、制御局、基地局等に適用し
て好適なものである。
【0002】
【従来の技術】同一の場所に設置されて同時運用される
2台の無線機100,101に、それぞれ空中線No.
1,空中線No.2とを設置する例を図4(a)に示
す。この構成において、2台の無線機100,101の
運用周波数が近接している場合は、送信状態にある無線
機から発せされる高レベルの送信波、または送信周波数
近傍に残留するノイズにより、受信状態にある他方の無
線機の感度を抑圧したり、混変調を発生させる等の障害
を生じるようになる。この障害を解決する手段として
は、空中線No.1と空中線No.2とを物理的に離し
て、空中線同士の距離を広げて互いに影響を与えないよ
うにすることが考えられる。
【0003】通常、ある地域内をサービスする移動通信
等においては空中線は垂直に設置されると共に、水平面
内に広い指向性(無指向性)を有する空中線が使用され
るため、2本の空中線を垂直方向に距離を置いてそれぞ
れ垂直に設置するようにすると、無線機の台数が増える
につれて空中線を設置する鉄塔の高さが高くなり、上部
に配置された空中線と下部に配置された空中線とでは電
波伝播距離に大きな差が生じるようになってしまうこと
になる。また、水平方向に距離を置いて複数の空中線を
設置するようにすると、水平面に指向性を持つため垂直
設置する場合に比べ大きな空中線間距離が必要となり、
大掛かりな鉄塔設備となってしまうことになる。このた
め、図4(a)に示す構成は厳格な通信品質を問わない
場合か、数台の無線機の運用に限られるものとなる。
【0004】また、同一の場所に設置されて同時運用さ
れる2台の無線機No.1,No.2に、それぞれパラ
ボラ空中線No.1,パラボラ空中線No.2を設置す
る例を図4(b)に示すが、パラボラ空中線は、前方/
後方比(F/B比)特性が優れているため、一方のパラ
ボラ空中線から送信される送信波と、他方のパラボラ空
中線で受信される受信波とを完全に分離して相互干渉を
防止することができる。しかしながら、地域内をサービ
スする移動通信等においては一般に水平面内無指向性の
空中線が必要となるが、パラボラ空中線は鋭い指向性を
有しているため、前記構成は固定地点間における通信以
外には適さないものである。
【0005】このように、空中線をそれぞれ設置するこ
とには問題があるため、空中線を共用することが従来か
ら行われており、その共用回路の構成例を図5に示す。
図5(a)は、バンドパスフィルタ(BPF)130と
バンドパスフィルタ(BPF)131により構成した共
用器により空中線131を共用化するようにしたもので
ある。この共用器の動作は、仮に無線機No.1から送
信すると、この送信電力は無線機No.1に割り当てら
れた周波数だけを通過させるBPF130を介して空中
線131に供給されて送信電力が空中線131から送信
される。一方、空中線131で受信された受信信号は、
例えば無線機No.2に割り当てられた受信周波数だけ
を通過させるBPF131を介して無線機No.2に供
給される。
【0006】この場合、無線機No.1側から無線機N
o.2側、あるいはその逆方向に漏洩する成分は、BP
F130,131の遮断特性により決定されるため、漏
洩成分を小さくするために、それぞれに割り当てられる
周波数間隔を大きくする必要がある。また、同図(b)
に分配合成器140を共用器とする例を示すが、分配合
成器140の端子間減衰量は、通常20〜30dB程度
であるから、無線機No.1側と無線機No.2とは2
0〜30dB程度の減衰量で結合されてしまうようにな
る。このため、この構成は微少電力のワイヤレス装置等
にのみ適用可能な構成であって、送信電力の大きい通信
システムに適用することは困難である。
【0007】さらに、他の構成による共用回路を図6に
示すが、この共用回路は、自動車電話あるいは携帯電話
用基地局に適用されるものであり、送信周波数群と受信
周波数群との周波数が相当離れている通信システムを前
提としているものである。この図において、送信機群を
構成する送信機No.1〜送信機No.4より発せられ
た送信電力は、それぞれアイソレータ110〜113に
供給され、アイソレータ110〜113を介してそれぞ
れバンドパスフィルタ(BPF)114〜117に供給
される。この、BPF114〜117により所定の帯域
にそれぞれ制限された後、送信用に割り当てられた周波
数帯域を通過帯域とする送信バンドパスフィルタ118
を介して空中線119に供給される。
【0008】一方、空中線119により受信された受信
信号は、受信用に割り当てられた周波数帯域を通過帯域
とするBPF120を介して増幅器121により所定レ
ベルに増幅され、さらに分配器122により分配され
て、受信機群を構成する受信機No.1〜受信機No.
4にそれぞれ供給されている。この共用回路は、空中線
119を複数台の送信機及び複数台の受信機で共用する
ことができる。しかしながら、送信信号が受信側に漏洩
しないように、送信用周波数と受信用周波数とを、BP
F118及びBPF120で十分減衰できるように離れ
た周波数とする必要がある。さらに、送信機No.1〜
送信機No.4間のアイソレーションはアイソレータ1
10〜113とBPF114〜117とで確保している
ため、BPF114〜117はそれぞれ1つの特定の周
波数チャンネルだけを通過させる鋭い特性とする必要が
ある。このため、送信機No.1〜送信機No.4にそ
れぞれ割り当てられた周波数チャンネルは固定とされて
いる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の空
中線を共用する共用回路においては、無線機毎に割り当
てられたチャンネル周波数が固定とされているか、送信
側に割り当てられた周波数と、受信側に割り当てられた
周波数とがバンドパスフィルタで分離できる程度に離れ
ているものであった。しかしながら、同一周波数帯域内
に多数のチャンネルが狭いチャンネルセパレーションで
割り当てられていると共に、このチャンネルをチャンネ
ル数以上の多数の送受信機で運用するMCA等の通信シ
ステムにおいては、送受信を同一チャンネル周波数で行
うことが原則とされていると共に、送受信機はいずれの
チャンネルでも空いていれば使用することがようにされ
ている。
【0010】このような通信システムに使用するアンテ
ナ共用回路をバンドパスフィルタを用いて構成しようと
すれば、フィルタはチャンネル選択をするために通過帯
域を可変とすることで対応可能となるが、一般に、チャ
ンネルセパレーションはフィルタの分離できる程度より
はるかに狭いので、フィルタによりチャンネル選択する
ことは現実的ではない。従って、前記した従来の共用回
路は、前記通信システムに適用することができないとい
う問題点があった。
【0011】そこで、本発明は同一周波数帯域内に狭い
チャンネルセパレーションとされた多数のチャンネルが
割り当てられていると共に、チャンネルのいずれかを送
受信機がアクセスできるようにした通信システムに適用
できるアンテナ共用回路を提供することを目的としてい
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明のアンテナ共用回路は、複数台の送受信機が
それぞれ接続される複数の送受信機接続端子と、送信ア
ンテナが接続される送信アンテナ接続端子と、受信アン
テナが接続される受信アンテナ接続端子とを備えるアン
テナ共用回路において、前記送受信機接続端子の各々が
複数の3端子サーキュレータの第1端子にそれぞれ接続
され、該複数の3端子サーキュレータの第2端子がそれ
ぞれ第1アイソレータを介して電力合成器の複数の入力
端子にそれぞれ接続され、該電力合成器の出力端子が、
前記送信アンテナ接続端子に接続されており、前記受信
アンテナ接続端子がその入力端子に接続される信号分配
器の複数の分配出力端子がそれぞれ第2アイソレータを
介して、前記3端子サーキュレータの第3端子に接続さ
れるようにしたものである。
【0013】さらに、このようなアンテナ共用回路にお
いて、前記送信アンテナに供給される電力を一部取り出
し、少なくとも位相調整回路を介して前記受信アンテナ
で受信された前記信号分配器に供給される電力に加算す
ることにより、前記送信アンテナと前記受信アンテナと
が結合することにより漏洩した成分を打ち消すようにし
たものである。
【0014】
【作用】本発明によれば、バンドパスフィルタ等のフィ
ルタを用いることなく近接した周波数で割り当てられた
多数のチャンネルを同時運用する通信システムに適用し
たアンテナ共用回路において、送受信機間の減衰量を十
分な量とすることができる。また、送信アンテナと受信
アンテナとが結合したことによる漏洩量を打ち消す回路
を付加するようにしたので、送信アンテナと受信アンテ
ナとの距離を従来より近づけることができるようにな
り、両アンテナの電波伝播距離の差を小さくすることが
できると共に、アンテナを設置する鉄塔の構成を簡略化
することができる。
【0015】
【実施例】本発明の第1実施例のアンテナ共用回路を適
用した送受信局の構成を図1に示す。この図において、
1は例えば4台の送受信機2〜5において送信アンテナ
6および受信アンテナ7を共用するアンテナ共用回路、
2〜5はアクセス時にサーチした空きチャンネルをアク
セスする送受信機(TRX1〜TRX4)、6はアンテ
ナ共用回路1よりの送信電力が供給される送信アンテナ
(T・ANT)、7は受信した受信信号をアンテナ共用
回路1に供給する受信アンテナ(R・ANT)である。
【0016】また、アンテナ共用回路1は、4台のTR
X2〜5がそれぞれ接続される4つの送受信機接続端子
J1〜J4と、送受信機接続端子J1〜J4と同数備え
られる3端子のサーキュレータCIR1〜CIR4と、
サーキュレータCIR1〜CIR4の4倍の数備えられ
るアイソレータISO1〜ISO8と、TRX1〜4よ
りの送信出力を合成する電力合成回路COMBと、TR
X1〜4に受信信号を分配する信号分配回路DIST
と、電力合成回路COMBの出力が出力される送信アン
テナ端子J5と、信号分配回路DISTに受信信号を入
力する受信アンテナ端子J6とより構成されている。
【0017】このアンテナ共用回路1の動作を説明する
と、例えばTRX1から送信電力が端子J1に供給され
たとする。すると、端子J1に供給された送信電力は、
3端子サーキュレータCIR1の第1端子に入力される
ため、その第2端子から出力されるようになり、さらに
高周波伝送線路K1を伝播して、2段縦続接続されたア
イソレータISO1に供給される。アイソレータISO
1から出力された送信電力は電力合成回路COMBに入
力される。この電力合成回路COMB内には終端抵抗が
設けてあり、入力電力の約3/4が吸収され、残る1/
4の送信電力が端子J5から出力されて送信アンテナ6
より送出される。ここで、端子J1以降の回路と、端子
J2〜J4以降の回路は等しい構成とされているため、
TRX2〜4よりの送信電力も同様にして、端子J5か
ら送信アンテナ6に供給されるようになる。
【0018】また、受信アンテナ7より受信された受信
信号は端子J6に供給されて、信号分配回路DISTで
4分配され、それぞれ2段縦続接続されたアイソレータ
ISO5〜ISO8を通り、3端子サーキュレータCI
R1〜CIR4の第3端子にそれぞれ供給される。そし
て、3端子サーキュレータCIR1〜CIR4の第1端
子から受信信号は出力されて、端子J1〜J4を介して
TRX1〜TRX4に入力されている。
【0019】次に、TRX1〜TRX4間の結合減衰量
を見るために、例えばTRX1からの送信電力がどの位
減衰されて、例えばTRX2に入力されるか検討する
と、TRX1〜TRX2への経路は次に示す3経路ある
ので、3経路それぞれの減衰量を見てみる。 経路1:J1−CIR1−K1−ISO1−COMB−
ISO2−K2−CIR2−J2 経路2:J1−CIR1−K5−ISO5−DIST−
ISO6−CIR2−J2 経路3:J1−CIR1−K1−ISO1−COMB−
T・ANT−空間−R・ANT−DIST−ISO6−
CIR2−J2
【0020】前記経路1において、減衰を生じさせる部
分及びその減衰量を示すと、電力合成回路COMBの入
力端子間減衰量約20dB、縦続接続されたアイソレー
タISO2の逆方向減衰量約40dB、サーキュレータ
CIR2の漏洩減衰量約20dBとなり、経路1におい
ては合計約80dBの減衰量となる。また、前記経路2
において、減衰を生じさせる部分及びその減衰量を示す
と、サーキュレータCIR1の漏洩減衰量約20dB、
縦続接続されたアイソレータISO5の逆方向減衰量約
40dB、信号分配回路DISTの出力端子間減衰量約
20dBとなり、経路2においては合計約80dBの減
衰量となる。更に、前記経路3において、減衰を生じさ
せる部分及びその減衰量を示すと、電力合成回路COM
Bの挿入損失約7dB、送信用アンテナT・ANTと受
信用アンテナR・ANT間の結合減衰量約65dB(但
し、アンテナ間隔が垂直に10波長以上の場合)、信号
分配回路DISTの挿入損失約7dBとなり、経路3に
おいては合計約79dBの減衰量となる。
【0021】このように、すべての経路において約80
dBの減衰が得られるので、TRX1の送信電力がTR
X2の受信信号に影響を与えることない。また、TRX
1〜TRX4に対するアンテナ共用回路1の構成は同一
とされているので、TRX1〜TRX4のいずれの組み
合わせにおいても前記減衰量を得ることができる。な
お、TRX1〜TRX4はMCA方式に見られるよう
に、同一周波数帯域内に割り当てられている多数のチャ
ンネルのうち、空きチャンネルとなっているチャンネル
にアクセスするようにされており、各TRX1〜TRX
4がどのチャンネルを使用するのか予め決められていな
いものである。
【0022】前記各部の減衰量において、電力合成回路
COMBの入力端子間減衰量、アイソレータの逆方向減
衰量、サーキュレータの漏洩減衰量は比較的規定の減衰
量を得やすいものであるが、送信用アンテナT・ANT
と受信用アンテナR・ANT間の結合減衰量は、アンテ
ナを設置する態様によって大きく異なるものである。一
般に、MCA方式等における基地局に用いられるアンテ
ナは、水平面内無指向性の垂直偏波型であり、電力合成
回路COMBや信号分波回路DISTの損失を相殺する
ためと、結合減衰量を大きくする目的から、高利得で鋭
い垂直面内指向性のアンテナを、垂直設置するようにし
ている。2本のアンテナを鉄塔の上部と下部に垂直に離
して配置した場合、理論的には使用周波数の約6波長の
間隔を両アンテナ間に持たせたときに、約80dBの結
合減衰量を得ることができると云われている。
【0023】しかしながら、送信アンテナ6と受信アン
テナ7とを鉄塔の上部と下部に垂直に離して配置するこ
とにより、両アンテナ6,7間で前記の結合減衰量を得
るためには、使用周波数の違いや、周囲の環境により減
衰量が著しく変動するため、アンテナ設置時に調整を行
って、減衰量を確保する必要がある。しかしながら、こ
の調整作業は高度の技術を要すると共に煩雑であるた
め、通常使用周波数の10波長以上送信用アンテナ6と
受信用アンテナ7とを離隔して設置することにより、調
整作業をすることなく必要とする減衰量を少なくとも確
保できるようにしていた。ところが、このようなアンテ
ナの設置を行うと減衰量は確保できるものの、鉄塔の上
部に設置したアンテナと下部に設置したアンテナとが垂
直方向に大きく離れることによりその電波伝播距離が大
きく異なってしまうこととなっていた。
【0024】そこで、これを解決する手段を備える本発
明の第2実施例のアンテナ共用回路を図2に示す。この
図において、1は前記図1に示すアンテナ共用回路であ
り、10は送信用アンテナ6と受信用アンテナ7との結
合減衰量を補償する補償回路である。この補償回路10
は端子J5と送信用アンテナ6との間に接続される送信
側方向性結合器11と、受信アンテナ7と端子J6との
間に接続される受信側方向性結合器15と、方向性結合
器11,15にそれぞれ接続された終端器12,16
と、両方向性結合器11,15間に接続された位相調整
回路13と可変減衰器14とから構成されている。
【0025】この実施例は、前記した送信用アンテナ6
と受信用アンテナ7とが結合することによる経路3に加
えて、送信側方向性結合器11、位相調整回路13、可
変減衰器14および受信側方向性結合器15からなる経
路4を設けるようにし、経路3により漏洩してくる電力
P1を経路4により漏洩してくる電力P2で打ち消すよ
うにしたものである。すなわち、この補償回路10の動
作を説明すると、送信側方向性結合器11により送信電
力を一部取り出し、取り出した送信電力の位相を位相調
整回路で調整し、かつ、可変減衰器14で振幅を調整す
ることにより、受信側方向性結合器15に入力される前
記電力P1と電力P2との相対位相を受信アンテナ接続
端子J6において約180°とすると共に、振幅をほぼ
等しくするようにして電力P1と電力P2とを打ち消す
ようにしている。
【0026】例えば、経路3の結合減衰量が60dBの
場合、送信側方向性結合器11および受信側方向性結合
器15の結合減衰量をそれぞれ25dBとし、可変減衰
器14の減衰量を10dBとすると経路4の結合減衰量
は合計60dBとなり、経路3と経路4の結合量が一致
する。また、位相調整回路13により経路3と経路4の
位相が逆位相になるよう調整すれば、経路3のみの結合
減衰量に加えて20dB程度の減衰量を増加させること
ができ、TRX1〜TRX4間における経路3の結合減
衰量を約80dBとすることができる。
【0027】なお、電力P1と電力P2とが同位相の場
合に対する逆位相の場合の合成電力の比を減衰量Atと
して表すと、
【数1】 として示される。この数1を参照すると、理論的には電
力P1と電力P2との振幅が等しく、位相が逆位相とさ
れた時は無限大の減衰量をなるが、実際に電力P1と電
力P2との振幅を完全に等しく、位相を完全に逆位相と
することは不可能であり、一般的には、減衰量Atは約
20dB程度となる。
【0028】さらに、図2に示す補償回路10付きアン
テナ共用回路の変形例を図3に示すが、この例において
は可変減衰器14を省略し、その替わりに方向性結合器
11,15を結合量可変型の方向性結合器11,15と
するようにしたものである。この場合、前記したように
経路3の結合減衰量が60dBとされた時に、方向性結
合器11,15の結合量を調整してそれぞれ30dBと
なるようにし、位相調整回路13により経路3と経路4
とから入力される電力の相対位相を逆位相とするように
すれば良い。
【0029】以上の説明においては4台の送受信機で送
信アンテナおよび受信アンテナを共用するようにした
が、これに限らず同様の構成を付加していくことにより
5台以上の送受信機において送信アンテナおよび受信ア
ンテナを共用することができる。前記説明したように、
本発明のアンテナ共用回路においてはフィルタを用いる
ことなく、多数の送受信機において送信アンテナおよび
受信アンテナを共用することができるため、MCA方式
等の同一周波数帯域内同時運用の通信方式に適用するこ
とを可能とすることができる。特に、同一周波数帯域内
で各チャンネル間のチャンネルセパレーションが25k
Hzや12.5kHz等の狭い周波数とされていると共
に、送受信機の各々がマルチチャンネルアクセスされる
通信方式においては好適なアンテナ共用回路である。
【0030】
【発明の効果】本発明は以上のように構成したので、バ
ンドパスフィルタ等のフィルタを用いることなく同一帯
域内に近接して割り当てられた多数のチャンネルのいず
れかのチャンネルを使用する送受信機間の減衰量(アイ
ソレーション)を十分な量とすることができる。また、
送信アンテナと受信アンテナとが結合したことによる漏
洩量を打ち消す補償回路を付加するようにしたので、送
信アンテナと受信アンテナとの距離を従来より近づける
ことができるようになり、垂直に離して設置される両ア
ンテナの電波伝播距離の差を小さくすることができると
共に、アンテナを設置する鉄塔の構成を簡略化すること
ができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のアンテナ共用回路を示す
図である。
【図2】本発明の第2実施例の補償回路付きアンテナ共
用回路を示す図である。
【図3】本発明の第2実施例の補償回路付きアンテナ共
用回路の変形例を示す図である。
【図4】従来のアンテナ設置方法を示す図である。
【図5】従来のアンテナ共用方法を示す図である。
【図6】従来のアンテナ共用回路を示す図である。
【符号の説明】
1 アンテナ共用回路 2〜5 送受信機(TRX1〜TRX4) 6 送信用アンテナ(T・ANT) 7 受信用アンテナ(R・ANT) 10 補償回路 11,15 方向性結合器 12,16 終端器 13 位相調整回路 14 可変減衰器

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数台の送受信機がそれぞれ接続され
    る複数の送受信機接続端子と、 送信アンテナが接続される送信アンテナ接続端子と、受
    信アンテナが接続される受信アンテナ接続端子とを備え
    るアンテナ共用回路において、 前記送受信機接続端子の各々が複数の3端子サーキュレ
    ータの第1端子にそれぞれ接続され、該複数の3端子サ
    ーキュレータの第2端子がそれぞれ第1アイソレータを
    介して電力合成器の複数の入力端子にそれぞれ接続さ
    れ、該電力合成器の出力端子が、前記送信アンテナ接続
    端子に接続されており、 前記受信アンテナ接続端子がその入力端子に接続される
    信号分配器の複数の分配出力端子がそれぞれ第2アイソ
    レータを介して、前記3端子サーキュレータの第3端子
    に接続されていることを特徴とするアンテナ共用回路。
  2. 【請求項2】 前記送信アンテナに供給される電力を
    一部取り出し、少なくとも位相調整回路を介して前記受
    信アンテナで受信された前記信号分配器に供給される電
    力に加算することにより、前記送信アンテナと前記受信
    アンテナとが結合することにより漏洩した成分を打ち消
    すようにしたことを特徴とする請求項1記載のアンテナ
    共用回路。
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Cited By (7)

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