JPH0845532A - 外部マニホールド方式高温型燃料電池 - Google Patents

外部マニホールド方式高温型燃料電池

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Publication number
JPH0845532A
JPH0845532A JP6179123A JP17912394A JPH0845532A JP H0845532 A JPH0845532 A JP H0845532A JP 6179123 A JP6179123 A JP 6179123A JP 17912394 A JP17912394 A JP 17912394A JP H0845532 A JPH0845532 A JP H0845532A
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JP
Japan
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manifold
insulator
fuel cell
battery stack
gas
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Application number
JP6179123A
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English (en)
Inventor
Kazushi Goto
一志 後藤
Yasuo Miyake
泰夫 三宅
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

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  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 より信頼性の高いシール性能を有した外部マ
ニホールド方式高温型燃料電池を提供することを目的 【構成】 マニホールド5と絶縁体4との対向面に、マ
ニホールド5に電池を締め付けた際に、マニホールド5
の締め付け力の分力がマニホールド5と絶縁体4とシー
ル部材により囲繞される空間方向に向かって働くような
傾斜が形成されており、且つ、絶縁体4が複数の絶縁部
材41からなっている外部マニホールド5方式高温型燃
料電池において、マニホールド5と絶縁体4との間にガ
スシール用の多孔質セラミッスシート8と共に球状ジル
コニア粉末9が設けられているので、マニホールド5の
外側へ広がる膨張に伴って、各絶縁部材41が移動する
ことが防止でき、各絶縁部材41間のガスシール性が向
上する。また、絶縁体4と電池スタック3との間に、多
孔質セラミックシート6と共に設けられた球状ジルコニ
ア粉末7により、絶縁体4は電池スタック3に対して滑
りやすい状態になっており、上記したマニホールド5締
め付け時に生じる分力によって、各絶縁部材41は容易
に移動することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電池スタック積層面に
ガスシール用シート、及び、絶縁体を介し、ガス給排用
のマニホールドを取り付ける外部マニホールド方式高温
型燃料電池に関し、詳しくはその絶縁体とマニホールド
の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の外部マニホールド方式燃料電池で
は、図10、11に示すように上下のエンドプレート7
1a、71b間に複数のセル72を積層させてなる電池
スタック73の側面に、反応ガス給排用のマニホールド
74がとりつけられており、前記電池スタック73とマ
ニホールド74の間には、マニホールド74が金属製
(ステンレス)であるので絶縁を行うために、額縁状の
絶縁体75が設けられている。さらに、マニホールド7
4と額縁状の絶縁体75との間、及び、額縁状の絶縁体
75と電池スタック73との間には、ガスシール用シー
ル部材76が設けられ、マニホールド74を電池スタッ
ク73の方向に押しつけ締め付けることで取付けを行っ
ている。
【0003】上記した額縁状の絶縁体75は、材質とし
て電池作動温度650℃程度、電解質、燃料ガス、酸化
剤ガス存在下で安定な高純度アルミナ等のセラミックを
用い、その形状は図10に示すように額縁状に一体成型
されたものである。しかしながら、上記の燃料電池で
は、以下のような問題を有していた。 電池昇温時の熱により、額縁状の絶縁体が膨張し外
側に広がり、ガスシールを行っている部分に隙間を生じ
てしまい、反応ガスのリークを生じるという問題。
【0004】、電池昇温時や降温時、或いは、負荷急
変時などのように電池温度が変化すると、電池スタッ
ク、マニホールド、及び額縁状の絶縁体の熱膨張率が異
なるため、電池スタックとマニホールドとの間にかかる
荷重が不均一になり反応ガスのリークを生じたり、場合
によっては、セラミック製の額縁状の絶縁体にクラック
を生じ、反応ガスが多量にリークするといった問題。
【0005】 上記セラミック製の額縁状の絶縁体は
セラミックを一体形成された額縁状であり、このような
一体形成された額縁状にするためには加工工数が多く必
要なことや、歩留りが悪いこと、或いは、電池が大型に
なると、セラミックを焼結するための炉の大規模化など
を行う必要が生じること等から、コスト的に高価となる
といった問題。
【0006】上記3つの問題点を解消するために、本出
願人は、特願平5−190632において、以下に示す
ような燃料電池を提案している。この燃料電池では、図
12に示されるように、電池スタック73側面に、多孔
質セラミックシート76と絶縁体101とを介してマニ
ホールド102を設けるという基本構造は同じである。
【0007】しかしながら、絶縁体101とマニホール
ド102との互いに対向する面101a、102aが、
マニホールド102の締め付け力の分力がマニホールド
102と絶縁体101と多孔質セラミックシート76に
よって囲まれた空間方向に向かって働くように傾斜面に
形成されている。しかも、図13(a)に示すように、
絶縁体101は幾つかの絶縁部材111に分割されてお
り、各絶縁部材111と多孔質セラミックシート112
とを組み合わせることによって図13(b)に示すよう
な額縁状の絶縁体101が形成されている。上記のよう
な燃料電池であれば、マニホールド102が電池スタッ
ク73に締め付けられると、絶縁体101及びマニホー
ルド102のお互いが対向する面101a、102aの
傾斜により、絶縁体101には図12に示すように、電
池スタック73に対して垂直方向の力成分Aと、マニホ
ールド102と絶縁体101と多孔質セラミックシート
76によって囲まれた空間方向への水平方向の力成分B
が生じる。
【0008】この成分Bの力が、絶縁体101の熱膨張
による広がりを締め付けようとする力として作用するた
め、絶縁体101の熱膨張が阻害され、絶縁体101の
広がりによっておこるシール性の低下を防止できるので
ある。また、絶縁体101にクラックを生じても、上記
成分Bの力が絶縁体自体を上記した空間方向に締め付け
るように働くため、クラックにより生じた隙間を締め付
け、小さくすることができ、ガスリークを最小にするこ
とができる。
【0009】また、絶縁体101が幾つかの絶縁部材1
11に分割されており、各絶縁部材111の形は、額縁
状に一体形成されていた従来の絶縁体より単純になり作
製時の加工工数が減少し、歩留りも良くなり、さらに、
各部材の大きさも小さくなるので、作製のコストを安価
にすることができる。さらに、特願平5−190632
では、図14に示すようなマニホールド201と絶縁体
202を用いた燃料電池が提案されている。
【0010】このマニホールド201は一部切り欠かれ
ており、この切り欠かれた部分にガスシール用シール部
材203を介して絶縁体202が設けられ、且つ、この
マニホールド201と絶縁体202とが互いに対向する
面のうちマニホールド締め付け方向にある面201a、
202aは、上記したマニホールド201と絶縁体20
2と同様の傾斜を有している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した複
数の絶縁部材を組み合わせてなる額縁状の絶縁体を有す
る燃料電池では、燃料電池の温度上昇によって起こるマ
ニホールドの熱膨張が以下のような新たな問題を引き起
こす。マニホールド102の熱膨張は、図12の破線の
矢印Cで示すように、電池の外側に向かってマニホール
ド自体が広がるように膨張する。
【0012】上記のような膨張により、マニホールド1
02のガスシール用シール部材76と接している面10
2aは外側に移動し、この移動に伴って、マニーホール
ド102に接しているガスシール用シール部材76が移
動する。このようにガスシール用シール部材76が移動
すると、当該ガスシール用シール部材76と接している
絶縁体101を構成する絶縁部材111も移動する。こ
の際、各絶縁部材111は、ばらばらに移動してしま
う。
【0013】通常、上記絶縁体101では、各絶縁部材
111同士がお互いに押し合うようなかたちで締め付け
あって、各部材間のガスのシールを行なっているのであ
るが、上記したような各絶縁部材111の移動によっ
て、絶縁部材111間に隙間が生じ、この隙間から反応
ガスのリークが起こってしまう。また、マニホールドが
一部切りかかれ、この切りかかれた部分に絶縁体が設け
られている燃料電池でも、マニホールドの膨張によって
嵌め込まれていた絶縁体が外側に移動し、上記した20
1a面、202a面それぞれの両端に存在する、マニホ
ールドと絶縁体とが対向する面201bと202bとの
間に隙間が生じ、やはりガスリークを起こす。
【0014】本発明は上記問題を解決し、より信頼性の
高いシール性能を有した外部マニホールド方式高温型燃
料電池を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、複数の単セルを積層することによって
形成される電池スタックの側面に、絶縁体を介して、反
応ガス給排用マニホールドが電池スタックに締め付けた
状態で取り付けられいる外部マニホールド方式高温型燃
料電池において、上記絶縁体は、前記マニホールドの電
池スタック側の端面の全周と対向する額縁状であり、こ
の額縁状の絶縁体は、額縁の周囲に沿って複数の絶縁部
材に分割されており、前記絶縁体とマニホールドとの互
いに対向する面は、マニホールドの締め付け力の分力が
マニホールドと絶縁体とシール部材により囲繞される空
間方向に向かって働くように傾斜面に形成されており、
また、マニホールドと絶縁体との間及び絶縁体と電池ス
タックとの間には、ガスシール用シール部材と、セラミ
ック粉末とが設けられ、さらに、絶縁体と電池スタック
との間に設けられたガスシール用シール部材と、セラミ
ック粉末とは少なくともガスシール用シール部材と絶縁
体との間にセラミック粉末が存在するように設けられて
いることを特徴とする。
【0016】また、上記絶縁体とマニホールドとの間に
設けられたガスシール用シール部材と、セラミック粉末
とは少なくともガスシール用シール部材と絶縁体との間
にセラミック粉末が存在するように設けられていること
を特徴とする。また、電池スタックの側面に、絶縁体と
ガスシール用シール部材とを介して、反応ガス給排用マ
ニホールドが電池スタックに締め付けた状態で取り付け
られいる外部マニホールド方式高温型燃料電池におい
て、上記電池スタックは、1対の絶縁性のエンドプレー
ト間に複数の電池セルが積層されたものであり、上記マ
ニホールドの電池スタック側の端面の一部が切り欠かれ
ており、このマニホールドの電池スタック側端面の切り
かかれた部分を塞ぐように、絶縁体が嵌め込まれてお
り、前記絶縁体とマニホールドにはそれぞれ、互いがマ
ニホールドの締め付け方向に対向する第一の面と、この
第一の面と連続し且つ絶縁体とマニホールドとが互いに
対向する第二の面とを有しており、前記第一の面は、ガ
スマニホールドの締め付け力の分力がマニホールドと絶
縁体とシール部材により囲繞される空間方向に向かって
働くように傾斜面に形成されており、一方、第二の面に
は、マニホールドが電池スタックに締め付けられた際
に、前記分力に基づいて、対向したマニホールドと絶縁
体の第二の面同士が互いに密着しあうような傾斜面に形
成され、マニホールドと絶縁体との対向しあう面の間に
は、ガスシール用シール部材と、セラミック粉末とが設
けられ、絶縁体が嵌め込まれた状態のマニホールドと電
池スタックとの間には、ガスシール用シール部材が設け
られており、さらにこのガスシール用シール部材と絶縁
体との間にはセラミック粉末が設けられていることを特
徴とする。
【0017】また、上記絶縁体とマニホールドとの間に
設けられたガスシール用シール部材と、セラミック粉末
とは、少なくともガスシール用シール部材と絶縁体との
間にセラミック粉末が存在するように設けられているこ
とを特徴とする。
【0018】
【作用】マニホールドと複数の絶縁部材を組み合わせて
形成された額縁状の絶縁体との間にガスシール用シール
部材とセラミック粉末とを設ける場合、図9(a)に示
すように絶縁体とガスシール用シール部材との間にセラ
ミック粉末が存在する状態()と、図9(b)に示す
ようにマニホールドとガスシール用シール部材との間に
セラミック粉末が存在する状態()少なくとも何れか
一方の状態がマニホールドと絶縁体の間に形成されるこ
とになる。
【0019】の状態が形成されている場合は、ガスシ
ール用シール部材がマニホールドの膨張に伴って移動し
たとしても、ガスシール用シール部材と絶縁部材との間
の摩擦係数はセラミック粉末によって小さくなっている
ので、絶縁部材がこのガスシール用シール部材の移動に
伴って移動するのを防止できる。また、の状態が形成
されていれば、ガスシール用シール部材とマニホールド
との摩擦係数がセラミック粉末によって低減され、マニ
ホールドの膨張にともなってガスシール用シール部材が
移動することなく結果として絶縁部材の移動を防止でき
る。
【0020】また、絶縁体と電池スタックとの間にはガ
スシール用シール部材とセラミック粉末が設けられ、こ
のセラミック粉末がガスシール用シール部材と絶縁体と
の間に存在するので、絶縁体を構成する各絶縁部材は、
電池スタックに対して滑り易い状態になっている。この
ような状態で、マニホールドの締め付け力た際に発生す
る絶縁体と電池スタックとガスシール用シール部材とに
よって囲まれた空間方向への力が絶縁部材にかかると、
絶縁部材は、当該空間方向に容易に滑り移動することが
でき、各絶部材間の隙間は減少する。
【0021】さらに、絶縁体とマニホールドとの間のセ
ラミック粉末も上記のようにガスシール用シール部材
と絶縁体との間に存在させると、絶縁部材がマニホール
ドに対しても滑り易い状態となる。また、マニホールド
の切りかかれた部分に絶縁体を設ける場合も、マニホー
ルドと絶縁体との間にガスシール用シール部材と共にセ
ラミック粉末とを設けることによって、上記した、
少なくとも何れかの状態が形成される。これにより上記
したのと同様に、マニホールドの熱膨張によって起こる
絶縁体の移動が防止される。
【0022】また、絶縁体と電池スタックとの間にガス
シール用シール部材とともにセラミック粉末が設けられ
ているので、上記したのと同様に絶縁体は電池スタック
に対して滑り易い状態になっている。従って、上記の場
合と同様に、マニホールドの締め付け力によって発生す
る絶縁体と電池スタックとガスシール用シール部材とに
よって囲まれた空間方向への力によって、絶縁体は、当
該空間方向に容易に滑り移動することができる。
【0023】また、この場合も、セラミック粉末を上記
のようにガスシール用シール部材と絶縁体との間に存
在させると、絶縁部材がマニホールドに対しても滑り易
い状態となる。
【0024】
【実施例】図面を参照しながら以下に本発明の実施例に
ついての説明を行う。 (実施例1)図1は本実施例の外部マニホールド方式高
温型燃料電池の要部分解斜視図であり、図2は図1に示
す燃料電池のI−I断面図であり、図3は絶縁体を示す
図であり、図4はマニホールドの締め付け構造を示す概
略図である。
【0025】図1、2に示すように、上下のエンドプレ
ート1a、1b間に複数のセル2を積層させ、図示しな
い締め付け手段によって上下方向から締め付けられてい
る電池スタック3のそれぞれの側面には、絶縁体4を介
して反応ガス給排用のマニホールド5が設けられてい
る。(図中には電池スタック3の1つの側面についてし
か記載していない。) さらに、この電池スタック3と絶縁体4との間には、電
池スタック3側から順にガスシール用シール部材である
多孔質セラミックシート6と、球状ジルコニア粉末7と
が設けられている。
【0026】また、絶縁体4とマニホールド5との間に
も、マニホールド5側から順にガスシール部材である多
孔質セラミックシート8と、球状ジルコニア粉末9とが
設けられている。マニホールド5は、上記した絶縁体
4、多孔質セラミックシート6、8及び球状ジルコニア
粉末7、9を電池スタック3との間に介した状態で、締
め付け部材によって電池スタック3に締め付けることに
よって取り付けられる。
【0027】上記した多孔質セラミックシート6、8の
ポア径は10〜20μmであり、球状ジルコニア粉末
7、9の粒径は5〜15μmである。このようなポア径
と粒径であれば、球状ジルコニア粉末7、9の一部は、
多孔質セラッミクスシート6、8の孔に沈み込むんでし
まうことなく、多孔質セラッミクスシート6、8と絶縁
体との間に存在することができる。また、多孔質セラミ
ックシート6、8の孔に沈み込んでしまった球状ジルコ
ニア粉末7、9も、マニホールド5の電池スタック3へ
の締め付け時に、多孔質セラミックシート6、8が押さ
れてポア径が若干小さくなるので、一部が飛び出した状
態になる。
【0028】尚、この球形ジルコニア粉末7、9は、燃
料電池作製時に多孔質セラミックシート6、8の絶縁体
4との対向面に糊を用いて固定した。尚、固定に使った
糊は、燃料電池運転時の温度のよってとぶものを用い
た。上記額縁状の絶縁体4は図3に示すように、額縁状
のフレームを4角で分割したような4本の棒状部材41
をガスシール用多孔質セラミックシート42を介して組
み合わせることによって形成されている。
【0029】各棒状部材41の電池スタック3との対向
面41aは電池スタック3側面に平行な平面である。一
方、棒状部材41のマニホールド5との対向面41bは
傾斜を有した構造となっている。この傾斜は、棒状部材
41のマニホールド5と電池スタック3に挟まれる方向
の厚みが、電池内側が厚く、外側が薄くなるような傾き
である。
【0030】さらに、棒状部材41の上記した厚み方向
と直交する方向の厚みm、それぞれの辺の長さn1 、n
2 、n3 、n4 はマニホールドの対向する部分の厚み、
長さと同じになるように構成されている。但し、辺の長
さn1 、n2 、n3 、n4 については、各棒状部材41
がお互いに接触する部分には、ガスシール用の多孔質セ
ラミックシート42が設けられているため厳密に言えば
マニホールド5の対向する部分よりも若干短くなってい
る。
【0031】また、マニホールド5の上記絶縁体4と対
向する端面5aは、上記絶縁体4のマニホールド5との
対向面41bが有する傾斜に沿うような傾斜を有してお
り、この傾斜を有する端面は、マニホールド、多孔質セ
ラミックシートと絶縁部材とによって囲まれた空間方向
に向かっている。尚、マニホールド5のガス取り入れ口
が設けられた側面板には電池スタック3との取付けの際
に用いられるつば部5bが上下に突出した状態で設けら
れている。
【0032】上記マニホールド5は以下のようにして締
め付けることにより、電池スタック3に取り付けられ
る。先ず、電池スタック3側面に、電池スタック3側か
ら順に、多孔質セラミックシート6、球状シルコニア粉
末7、額縁状の絶縁体4、球状ジルコニア粉末9、多孔
質セラミックシート8、マニホールド5を設ける。
【0033】次に、図4に示すように対向するマニホー
ルド5のつば部5bにロッド31を貫通させ、つば部5
bから外側に突出したロッド31に中空のパイプ32を
遊嵌し、さらにバネ33を介してナット34を設けた締
め付け手段を用い、ナット34をマニホールドの方向に
締め、マニホールド5側面から掛かるバネ33の弾性力
により上記部材を締め付けマニホールド5の取り付けが
行われる。
【0034】上記のようにマニホールド5を締め付ける
と、マニホールド5、及び、額縁状の絶縁体4に上記し
たような傾斜があるため、絶縁体4にかかる力として図
2に示すように、電池スタック3側面に対する垂直方向
の力成分A及び、額縁状の絶縁体4が内側に締まろうと
する水平方向の力成分B(マニホールドと多孔質セラミ
ックシートと絶縁体とによって囲まれた空間方向への
力)が生じる。
【0035】尚、上記A成分の力によって、絶縁体は、
電池スタックに締め付けられ、成分Bの力によって各棒
状部材同士が締め付け合い、各棒状部材間のシールが行
なわれる。このような燃料電池では、多孔質セラミック
シート8と、絶縁体4との間に設けられた球状ジルコニ
ア粉末9によって、絶縁体4と多孔質セラミックシート
8との摩擦係数は小さくなっている。従って、マニホー
ルド5が膨張し、これに伴って多孔質セラミックシート
8が移動したとしても、絶縁体4がこれに伴って移動す
ることはない。
【0036】また多孔質セラミックシート6、8と絶縁
体4との間には球状ジルコニア粉末7、9が存在してお
り、多孔質セラミックシート6、8と絶縁体4との間の
摩擦係数は小さくなっているので、上記した成分Bの力
によって、絶縁体4を構成する棒状部材41は容易にマ
ニホールド5と多孔質セラミックシート6、8と絶縁体
4とによって囲まれた空間方向に滑り、締め付けられ、
棒状部材41同士のガスシールが確実なものになる。
【0037】(実施例2)本発明の一例に係る実施例に
ついて以下図面を参照しながら説明を行う。図5は本実
施例の外部マニホールド方式高温型燃料電池の要部分解
斜視図であり、図6は本実施例のマニホールドおよび絶
縁体を示す図であり、図7は図5に示す燃料電池のII−
II断面図であり、図8は図5に示す燃料電池の III−II
I 断面図である。
【0038】図5に示すように、本実施例の燃料電池で
は、電池スタック3の側面に、電池スタック3側の端面
の一部が切り欠かれたマニホールド11と、このマニホ
ールド11の切りかかれた部分を塞ぐように嵌め込まれ
た絶縁体12とが、電池スタク3側から順に、多孔質セ
ラミックシート6と球状ジルコニア粉末7とを介して設
けられている。但し、このとき球状ジルコニア7は、多
孔質セラミックシート6の絶縁体12と対向する部分の
みに設けられている。
【0039】上記したマニホールド11の電池スタック
3側端面は図6に示されるように、4つの面から構成さ
れている。この4つの面のうちで、電池スタック3に取
り付けた際に、全てエンドプレート1a、1bと対向す
る2つの端面11aは、対向する電池スタック3の側面
と平行な平面である。
【0040】一方、大部分が電池スタック3の電池セル
2積層部分と対向する残りの2端面11bは全体が凹状
に切り欠かれており、上記エンドプレート1a、1bと
対向するマニホールドの端面11bと比べて低い位置に
ある。さらに当該端面11bには傾斜が設けられてお
り、この傾斜は、マニホールド11の、マニホールド1
1と電池スタック3とで挟まれる方向の厚みが、マニホ
ールド11によって囲まれる空間方向に行くほど薄く成
るように構成された傾斜であり、この傾斜した端面11
bは実施例1のマニホールドの傾斜を有する端面と同様
に、マニホールドと多孔質セラミックシートと絶縁体と
によって囲まれた空間方向に向いている。
【0041】この凹状に切りかかれた部分には、それぞ
れ絶縁体12が設けられており、この絶縁体12とマニ
ホールド11との間には、マニホールド11側から順
に、多孔質セラミックシート13と球状ジルコニア粉末
14とが設けられている。絶縁体12は断面台形として
棒状であり、上記したように予めマニホールドに形成さ
れた切り欠き部に係合可能な形状をしている。更に、こ
の絶縁体12のマニホールド11との対向面のうち、マ
ニホールド11の締め付け方向にある対向面12aに
は、マニホールド11の端面11bに設けられた傾斜に
沿うような傾斜が設けられている。一方、絶縁体12の
電池スタック3との対向面12bは電池スタック3の側
面に対して平行な平面となっている。なお、図6中に絶
縁体12は1本しか示されていれないが、実際には両切
り欠き部に設けられる。
【0042】このように構成された絶縁体12が設けら
れたマニホールド11を、上記したように、多孔質セラ
ミックシート6と球状ジルコニア粉末7とを介して電池
スタック側面に設けると、図7に示すように、マニホー
ルド11の電池スタック側端面のうち、全ての面が電池
スタックのエンドプレート1a、1bと対向する端面1
1aと、電池スタック3との間には多孔質セラミックシ
ート4のみが設けられることになる。
【0043】また図8に示すように、マニホールド11
の電池スタック3側端面のうち電池スタック3の電池セ
ル2積層部分と対向する端面11bと、電池スタック3
との間には、電池スタック3側から順に多孔質セラミッ
クシート6、球状ジルコニア粉末7、絶縁体12、球状
ジルコニア粉末14、多孔質セラミックシート13が設
けられることになる。
【0044】このように構成した燃料電池では、マニホ
ールド11と絶縁体12との間に、多孔質セラミックシ
ート13と球状ジルコニア粉末14とが設けられている
ので、上記実施例1と同様に、マニホールド11が膨張
し、多孔質セラミックシート13が移動しても、それに
伴って絶縁体12が移動してしまうことはない。また、
マニホールド11の締め付けを行なうと、上記実施例1
と同様に絶縁体12にかかる力として、電池スタック3
の側面に対して垂直な力成分Aと、マニホールド11
と、多孔質セラミックシート6、13と、絶縁体12と
によってかこまれた空間方向に向かう力成分Bが生じ
る。
【0045】多孔質セラミックシート6、13と絶縁体
12との間には球状ジルコニア粉末7、14が存在して
おり、多孔質セラミックシート6、13と絶縁体12と
の間の摩擦係数は小さくなっているので、上記した成分
Bの力によって、絶縁体12は容易にマニホールド11
と多孔質セラミックシート6、13と絶縁体12とによ
って囲まれた空間方向に滑り、締め付けられ、絶縁体1
2とマニホールド11とのガスシールが確実なものにな
る。 (その他の事項) 上記実施例では、球状ジルコニアが用いられている
が、これに限ることはなく、炭化ケイ素、アルミナ等電
池作動温度、電解質、燃料電池の反応ガスに安定なセラ
ミック粉末であればよい。 上記実施例1では、絶縁体の形状及びマニホールド
の電池スタック側端面の形状は、何れも四角形であった
がこれに限ることなく、例えば他の多角形或いは円形な
どでもよい。また、絶縁体の分割のしかたも上記実施例
に限ることはない 上記の実施例2のように、マニホールドの一部を切
り欠いて、この切り欠いた部分に絶縁体を設ける場合で
も、絶縁体の形状及びマニホールドの電池スタック側端
面の形状は、上記実施例に限ることはない。 上記実施例1では、マニホールドと絶縁体との間に
ある球状ジルコニア粉末は、多孔質セラミックシートと
絶縁体との間に設けられているが、マニホールドと多孔
質セラミックシートとの間に設ける構成にしてもよい。
【0046】但し、このような球状ジルコニア粉末の設
け方をすると、マニホールドの膨張によって起こる絶縁
部材の移動は防止できるが、絶縁体のマニホールドに対
する滑り易さは低減するので、成分Bの力による絶縁部
材の移動が上記実施例よりは行なわれにくくなる。ま
た、実施例2の場合も同じように、マニホールドと多孔
質セラミックシートとの間にセラミック粉末を設けても
よい。 絶縁体が複数の絶縁部材を組み合わせることによっ
て形成された額縁状の場合、セラミック粉末を1つの絶
縁部材置きに設けてもよい。
【0047】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、マニホー
ルドと絶縁体との対向面に、マニホールドに電池を締め
付けた際に、マニホールドの締め付け力の分力がマニホ
ールドと絶縁体とシール部材により囲繞される空間方向
に向かって働くような傾斜が形成されており、且つ、絶
縁体が複数の絶縁部材からなっている燃料電池におい
て、マニホールドと絶縁体との間にガスシール用シール
部材と共に設けられたセラミック粉末によって、マニホ
ールドの膨張に伴って、各絶縁部材が移動することが防
止でき、各絶縁部材間のガスシール性が向上する。
【0048】また、絶縁体と電池スタックとの間に、ガ
スシール用シール部材とともに設けられたセラミック粉
末により、絶縁体は電池スタックに対して滑りやすい状
態になっている。従って、電池スタックに締め付けた際
に生じる、絶縁体と電池スタックとガスシール用シール
部材とによって囲まれた空間方向への力によって各絶縁
部材は、当該空間方向に容易に滑り移動することができ
るので各絶部材間の隙間は減少し、各絶縁部材間のシー
ルをさらに確実に行なうことができる。
【0049】また、マニホールドの一部を切り欠き、そ
の切り欠いた部分に絶縁体を設けた燃料電池も上記した
のと同様に、ガスシール性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の外部マニホールド方式高温型燃料電
池の要部分解斜視図である。
【図2】図1に示す燃料電池のI−I断面図である。
【図3】実施例1の絶縁体を示す図である。
【図4】マニホールドの締め付け構造を示す概略図であ
る。
【図5】実施例2の外部マニホールド方式高温型燃料電
池の要部分解斜視図である。
【図6】実施例2のマニホールドおよび絶縁体を示す図
である。
【図7】図5に示す燃料電池のII−II断面図である。
【図8】図5に示す燃料電池の III−III 断面図であ
る。
【図9】ガスシール用シール部材とセラミック粉末とを
示す図である。
【図10】従来の外部マニホールド方式高温型燃料電池
の要部分解斜視図である。
【図11】図10に示す燃料電池のI−I断面図であ
る。
【図12】従来の外部マニホールド方式高温型燃料電池
の断面図である。
【図13】従来の燃料電池の絶縁体を示す図である。
【図14】従来の燃料電池のマニホールドと絶縁体とを
示す図である。
【符号の説明】
3 電池スタック 4 絶縁体 41 棒状部材 5 マニホールド 6、8 多孔質セラミックシート 7、9 セラミック粉末 11 マニホールド 12 絶縁体 13 多孔質セラミックシート 14 セラミック粉末

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の単セルを積層することによって形
    成される電池スタックの側面に、絶縁体を介して、反応
    ガス給排用マニホールドが電池スタックに締め付けた状
    態で取り付けられいる外部マニホールド方式高温型燃料
    電池において、 上記絶縁体は、前記マニホールドの電池スタック側の端
    面の全周と対向する額縁状であり、この額縁状の絶縁体
    は、額縁の周囲に沿って複数の絶縁部材に分割されてお
    り、 前記絶縁体とマニホールドとの互いに対向する面は、マ
    ニホールドの締め付け力の分力がマニホールドと絶縁体
    とシール部材により囲繞される空間方向に向かって働く
    ように傾斜面に形成されており、 また、マニホールドと絶縁体との間及び絶縁体と電池ス
    タックとの間には、ガスシール用シール部材と、セラミ
    ック粉末とが設けられ、 さらに、絶縁体と電池スタックとの間に設けられたガス
    シール用シール部材と、セラミック粉末とは少なくとも
    ガスシール用シール部材と絶縁体との間にセラミック粉
    末が存在するように設けられていることを特徴とする外
    部マニホールド方式高温型燃料電池。
  2. 【請求項2】 上記絶縁体とマニホールドとの間に設け
    られたガスシール用シール部材と、セラミック粉末とは
    少なくともガスシール用シール部材と絶縁体との間にセ
    ラミック粉末が存在するように設けられていることを特
    徴とする請求項1記載の外部マニホールド方式高温型燃
    料電池。
  3. 【請求項3】 電池スタックの側面に、絶縁体とガスシ
    ール用シール部材とを介して、反応ガス給排用マニホー
    ルドが電池スタックに締め付けた状態で取り付けられい
    る 外部マニホールド方式高温型燃料電池において、 上記電池スタックは、1対の絶縁性のエンドプレート間
    に複数の電池セルが積層されたものであり、 上記マニホールドの電池スタック側の端面の一部が切り
    欠かれており、 このマニホールドの電池スタック側端面の切りかかれた
    部分を塞ぐように、絶縁体が嵌め込まれており、 前記絶縁体とマニホールドにはそれぞれ、互いがマニホ
    ールドの締め付け方向に対向する第一の面と、この第一
    の面と連続し且つ絶縁体とマニホールドとが互いに対向
    する第二の面とを有しており、 前記第一の面は、ガスマニホールドの締め付け力の分力
    がマニホールドと絶縁体とシール部材により囲繞される
    空間方向に向かって働くように傾斜面に形成されてお
    り、 一方、第二の面には、マニホールドが電池スタックに締
    め付けられた際に、前記分力に基づいて、対向したマニ
    ホールドと絶縁体の第二の面同士が互いに密着しあうよ
    うな傾斜面に形成され、 マニホールドと絶縁体との対向しあう面の間には、ガス
    シール用シール部材と、セラミック粉末とが設けられ、 絶縁体が嵌め込まれた状態のマニホールドと電池スタッ
    クとの間には、ガスシール用シール部材が設けられてお
    り、 さらにこのガスシール用シール部材と絶縁体との間には
    セラミック粉末が設けられていることを特徴とする外部
    マニホールド方式高温燃料電池。
  4. 【請求項4】 上記絶縁体とマニホールドとの間に設け
    られたガスシール用シール部材と、セラミック粉末と
    は、少なくともガスシール用シール部材と絶縁体との間
    にセラミック粉末が存在するように設けられていること
    を特徴とする請求項3記載の外部マニホールド方式高温
    燃料電池。
JP6179123A 1994-07-29 1994-07-29 外部マニホールド方式高温型燃料電池 Pending JPH0845532A (ja)

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