JPH0845433A - 放電表示装置 - Google Patents

放電表示装置

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JPH0845433A
JPH0845433A JP15602494A JP15602494A JPH0845433A JP H0845433 A JPH0845433 A JP H0845433A JP 15602494 A JP15602494 A JP 15602494A JP 15602494 A JP15602494 A JP 15602494A JP H0845433 A JPH0845433 A JP H0845433A
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  • Gas-Filled Discharge Tubes (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な構造と回路によって高輝度及び高効率
を実現できると共に、アドレス放電とメモリー電極相互
の電圧関係により互いの放電が邪魔されることがなく、
最適な電圧を選択することのできる放電表示装置を提案
しようとするものである。 【構成】 隔壁6を介して互いに交叉する如く近接して
配されたそれぞれ複数の第1及び第2のアドレス電極
1、2と、複数の透孔が設けられると共に、その全表面
が絶縁層3a、4aで被覆されてなるメモリー電極3、
4(近接配置された2枚のメモリー電極3、4)とを有
し、複数の第1及び第2のアドレス電極1、2及びメモ
リー電極3、4が積層されて、放電ガスを有する管体内
に封入されてなることを特徴とする放電表示装置であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はメモリー電極を用いた放
電表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】以下に、従来の放電表示装置(PDP:
プラズマディスプレイパネル)のいくつかの例を説明す
る。
【0003】〔従来例1〕(図18) 先ず、図18を参照して、本出願人が特願平4−746
03号及び特願平4−300266号等で提案した放電
表示装置(メモリー電極型PDP)(従来例1)を説明
する。図示を省略した前面ガラス板及び背面ガラス板1
1の周辺がフリットガラスによって封止されて構成され
る管体内に下記の構造体が収納されると共に、管体内を
真空にした後ヘリウム、ネオン、アルゴン、キセノン等
又はそれらの混合気体等の放電用気体(ガス)が封入さ
れて構成される。
【0004】この放電表示装置は、XYマトリックス状
に配列された複数の透孔を有し、その各全面が導電層3
a、4aで覆われた2枚のシート状のメモリー電極3、
4を備え、その2枚のメモリー電極3、4が、その各透
孔が連通して放電セルを形成するように重ね合わされ、
それぞれ互いに平行に配され、それぞれ複数のXYマト
リクス状に配されたストライプ状の第1及び第2のアド
レス電極(その一方及び他方がそれぞれアノード、カソ
ードとなる)1、2が互いに交差するように所定間隔を
置いて配され、その複数の第1及び第2のアドレス電極
1、2間に、その各交点が各放電セルと対応するよう
に、重ね合わされた一対の2枚のメモリー電極3、4が
配されて、放電ガスを有する管体内に封入される。複数
の第1及び第2のアドレス電極1、2の内の選択された
第1及び第2のアドレス電極1、2間に所定電圧が印加
されて、その交点に位置する放電セル(放電空間)内に
放電が発生せしめられると共に、一対の2枚のメモリー
電極3、4間に所定交流電圧が印加されてその放電が維
持せしめられるようにしたものである。
【0005】ここで、この放電表示装置の動作を説明す
る。始めに、第1のアドレス電極(アノード)1及び第
2のアドレス電極(カソード)2間の放電によって、放
電セル内に画像信号の書き込みによる放電が励起される
と、管体内のイオン、電子等の荷電粒子は、印加される
交流電圧による2枚のメモリー電極3、4の極性に応じ
て、それぞれの貫通孔内に引かれ、その内面の絶縁層3
a、4aの表面に蓄積して、壁電荷が形成されが、その
後、印加される交流電圧による2枚のメモリー電極3、
4の極性が反転すると、その間の電位差は印加される交
流電圧に壁荷電に基づく電圧が重畳されて高く成るの
で、2枚のメモリー電極3、4の各貫通孔間で放電が生
じ、以下この現象が繰り返されることにより、放電セル
内に信号の書き込みによる各貫通孔から成る放電セル内
における放電が維持される。要するに、第1及び第2の
アドレス電極の交点に選択的に発生した補助的放電を、
一対の2枚のメモリー電極3、4に移行して、維持パル
スのみで継続的に発光させるようにしたものである。
【0006】かかる図18の放電表示装置によれば、複
数の第1及び第2のアドレス電極(アノード及びカソー
ド)1、2は従来のDC型PDPの電極と同様に、その
各電極上に絶縁層の形成を必要とせず、放電がメモリー
電極3、4に設けた透孔内で生じるので、基本的には隔
壁(バリアリブ)を必要とせず、駆動回路もDC型PD
Pと同様の回路が使用できるので、構造が簡単で量産性
に優れ、高解像度化及び大型化が容易で、駆動が簡単で
その駆動回路が簡単と成り、しかも、低廉化が容易と成
る。
【0007】〔従来例2〕(図19) 次に、図19を参照して、従来の放電表示装置(3電極
面放電型PDP)(従来例2)を説明する。図示を省略
した前面ガラス板及び背面ガラス板11の周辺がフリッ
トガラスによって封止されて構成される管体内に下記の
構造体が収納されると共に、管体内を真空にした後ヘリ
ウム、ネオン、アルゴン、キセノン等又はそれらの混合
気体等の放電用気体(ガス)が封入されて構成される。
【0008】背面ガラス板11上に、互いに平行に配さ
れた一対メモリー電極としてのそれぞれストライプ状の
メモリー電極(X1電極)2及びアドレス電極を兼ねた
メモリー電極(X2電極)2′の組が複数互いに平行に
配され、その複数の組のX1電極2及びX2電極2′の
上を含めて背面ガラス板11上の前面に絶縁層9が被着
形成される。絶縁層9上に、複数の組のメモリー電極
(X2電極)2及びメモリー電極(X2電極)2′と直
交する如く複数の隔壁6が設けられ、その各隔壁上6上
に、複数の組のX2電極2及びX2電極2′と直交し、
互いに平行となるように、ストライプ状の複数のアドレ
ス電極(電極Y)1が配される。
【0009】ここで、この放電表示装置の動作を説明す
る。始めに、アドレス電極(Y電極)1及びアドレス電
極(X2電極)2′間の放電によって、放電セル内に画
像信号の書き込みによる放電が励起されると、このとき
に生ずる電荷をメモリー電極2、2′に所謂壁電荷とし
て絶縁層9上に蓄積される。要するに、アドレス放電を
メモリー放電に移行させ、そのメモリー放電を継続する
ようにしている。
【0010】〔従来例〕(図20) 次に、図20を参照して、従来の放電表示装置(タウン
ゼント放電パルスメモリー型PDP)(特開昭61−2
73832号公報〈特願昭60−114078号〉等参
照)(従来例3)について説明する。これは放電空間を
2分し、表示に無関係なセル下部で放電間隙の短いアド
レス放電(補助放電)を生じさせ、そのアドレス放電を
比較的長い放電間隙を持つメモリー放電(表示放電)に
移行させ、発光効率を高めるようにしたものである。
【0011】前面ガラス板12及び背面ガラス板11の
周辺がフリットガラスによって封止されて構成される管
体内に下記の構造体が収納されると共に、管体内を真空
にした後ヘリウム、ネオン、アルゴン、キセノン等又は
それらの混合気体等の放電用気体(ガス)が封入されて
構成される。
【0012】背面ガラス板11上に抵抗層15が被着形
成され、その上にスペーサ8fが被着形成され、上部か
ら下部へ順次積層されたスペーサ8b〜8eを貫通する
如く形成された補助放電空間10′の底部であるスペー
サ8f上に所定間隔を置いて互いに平行に配されたスト
ライプ状の複数のアドレス電極(カソード)13が被着
形成される。尚抵抗層15は、このカソード13に直列
接続される。又、補助放電空間10′内のスペーサ8b
の下面に、複数のカソード13と互いに交叉する如く、
所定間隔を置いて互いに平行に配された複数の(アドレ
ス電極)補助アノード14が被着形成される。
【0013】スペーサ8bの上には、スペーサ8b〜8
fに比べて分厚いスペーサ8aが被着形成され、そのス
ペーサ8aに、補助放電空間10′と連通する表示放電
空間10が設けられ、その表示放電空間10の内壁に蛍
光体層7が被着形成されている。そして、スペーサ8a
の上面に対向する如く前面ガラス板12が設けられ、そ
の前面ガラス板12の下面の全面に透明な表示アノード
5が被着形成されている。
【0014】次に、この従来例3の放電表示装置の動作
を説明する。複数の補助アノード14及び複数のカソー
ド13の内の画像信号に応じて選択された補助アノード
14及びカソード13間に所定の直流電圧が印加される
と、補助放電空間10′内でアドレス放電が生じ、その
後、表示アノード5への電圧の印加によって、放電経路
が表示アノード5及びカソード13間に移行する。
【0015】この場合、アドレス放電は単にメモリー放
電を励起する補助放電機能しか持たず、メモリー機能は
ない。そして、メモリー作用は表示アノード5に非常に
高い電圧、例えば、500V以上の電圧で、パルス幅が
0.5μsec 以下のパルス電圧を断続的に印加するいわ
ゆるパルスメモリー方式を採用している。従って、この
場合の駆動回路は頗る複雑で高価なものとなる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】図18で説明した従来
例1のメモリー電極型放電表示装置を、その必要部分に
3原色の蛍光体層を設けてカラー放電表示装置にする場
合には、蛍光体層の発光の効率及び輝度の向上並びにそ
の発光表示のコントラストの改善が必要となる。
【0017】PDPに限らず、ガス放電管では、蛍光灯
のように、放電空間の放電経路の長さを長くし、その放
電空間に近接した部位に蛍光体層を被着形成することに
より、放電空間に発生した陽光柱から効率良く紫外線が
発生し、その紫外線が効率良く蛍光体層に照射されるの
で、高効率及び高輝度の発光が実現できる。
【0018】しかし、従来例1の放電表示装置におい
て、放電経路を長くしようとすると、放電電圧を高くし
なければならないので、駆動に問題がある。
【0019】又、従来例1のメモリー電極型放電表示装
置では、AC型PDPと同様に、メモリー放電による画
面を初期状態に戻して、次の画面を書き込む準備をする
所謂リセット放電が、両メモリー電極間で一旦全面放電
を起こすことによって行われ、このメモリー放電が発光
の主たる光源である限り、コントラストの向上もあまり
望めない。
【0020】更に、従来例1のメモリー電極型放電表示
装置では、XYマトリクスを構成する一対のアドレス電
極の間にメモリー電極があるので、一対のアドレス電
極、即ち、アノード及びカソード間の距離が、メモリー
電極の厚さで規定されるため、アドレス放電に最適な電
極間距離を設定することが困難であった。又、メモリー
電極の電位は、アドレス放電を阻止するように働くた
め、アドレス放電の電圧が高くなる傾向にあった。この
傾向はメモリー電極の孔の直径が小さくなる程顕著で、
これが解像度の向上の妨げなっていた。
【0021】又、放電管としての効率を上げるための有
効な手段として、メモリー電極の孔の直径をできるだけ
小さくして、ホロー効果を活用する場合があるが、従来
例1のメモリー電極型放電表示装置では、孔の直径が小
さくなるに従って、アドレス電圧が高くなり、事実上効
率を上げることはできない。
【0022】更に、従来例1のメモリー電極型放電表示
装置では、2枚のメモリー電極の各孔を1対1に対応さ
せなければならないで、その位置合わせが困難であっ
た。
【0023】図19で説明した従来例2の三電極面放電
型放電表示装置(PDP)では、メモリー放電は近接し
て平行する如く配された対のメモリー電極間で行われる
ので、長い放電経路を持たせることは不可能であり、こ
のため発光効率と輝度の向上はあまり望めない。三電極
面放電型放電表示装置では、AC型PDP及び上述の従
来例1のメモリー電極型放電表示装置と同様に、メモリ
ー放電による画面を初期状態に戻して、次の画面を書き
込む準備をする所謂リセット放電が、両メモリー電極間
で一旦全面放電を起こすことによって行われ、このメモ
リー放電が発光の主たる光源である限り、コントラスト
の向上もあまり望めない。
【0024】図20で説明した従来例3のタウンゼント
放電パルスメモリー型放電表示装置(PDP)では、ア
ドレス放電は単にメモリー放電を励起する補助放電機能
しか持たず、メモリー機能はなく、メモリー作用は表示
陽極に非常に高い電圧(例えば、500V以上)で、パ
ルス幅の非常に短い(例えば、0.5μsec 以下)パル
スを印加して行うパルスメモリー方式を採用しているた
め、駆動回路が複雑なため高価になる。
【0025】上述の点に鑑み、本発明の第1の目的は、
簡単な構造と回路によって高輝度及び高効率を実現でき
ると共に、アドレス放電とメモリー電極相互の電圧関係
により互いの放電が邪魔されることがなく、最適な電圧
を選択することのできる放電表示装置を提案しようとす
るものである。
【0026】本発明の第2の目的は、メモリー放電と、
主放電、即ち、発光表示に寄与する放電とを、簡単な構
造と駆動方法で分離することができ、これによって、コ
ントラストの改善と、輝度及び発光効率の向上を可能に
した放電表示装置を提案しようとするものである。
【0027】
【課題を解決するための手段】第1の本発明は、図1及
び図2に示す如く、隔壁6を介して互いに交叉する如く
近接して配されたそれぞれ複数の第1及び第2のアドレ
ス電極1、2と、複数の透孔が設けられると共に、その
全表面が絶縁層3a、4aで被覆されてなるメモリー電
極3、4(近接配置された2枚のメモリー電極3、4)
とを有し、複数の第1及び第2のアドレス電極1、2及
びメモリー電極3、4が積層されて、放電ガスを有する
管体内に封入されてなることを特徴とする放電表示装置
である。
【0028】第2の本発明は、図8及び図9に示す如
く、隔壁6を介して互いに交叉する如く近接して配され
たそれぞれ複数の第1及び第2のアドレス電極1、2
と、複数の透孔が設けられると共に、その全表面が絶縁
層で被覆されてなるメモリー電極3、4(近接配置され
た2枚のメモリー電極3、4)と、そのメモリー電極
3、4の複数の透孔にそれぞれ対応した複数の透孔を有
し、その複数の透孔の内壁にそれぞれ蛍光体層7が被着
形成されたスペーサ8と、共通電極5とを有し、複数の
第1及び第2のアドレス電極1、2、メモリー電極3、
4、スペーサ8及び共通電極5が順次積層されて、放電
ガスを有する管体内に封入されてなることを特徴とする
放電表示装置である。
【0029】第3の本発明は、図12及び図13に示す
如く、隔壁6を介して互いに交叉する如く近接して配さ
れたそれぞれ複数の第1及び第2のアドレス電極1、2
と、複数の透孔が設けられると共に、その全表面が絶縁
層で被覆されてなるメモリー電極3、4(近接配置され
た2枚のメモリー電極3、4)と、そのメモリー電極
3、4のの複数の透孔にそれぞれ対応した複数の透孔を
有し、メモリー電極3、4とは反対側の面上に蛍光体層
7が被着形成されたスペーサ8と、共通電極5とを有
し、複数の第1及び第2のアドレス電極1、2、メモリ
ー電極3、4、スペーサ8及び共通電極5が順次積層さ
れて、放電ガスを有する管体内に封入されてなることを
特徴とする放電表示装置である。
【0030】第4の本発明は、第1、第2又は第3の本
発明の放電表示装置において、図5及び図6に示す如
く、複数の第1及び第2アドレス電極1、2にて構成さ
れる各格子孔に対し、メモリー電極3、4の複数の透孔
が対向するように構成される。
【0031】第5の本発明は、第1、第2、第3又は第
4の本発明の放電表示装置において、図7に示す如く、
メモリー電極3、4を隔壁6として使用し、その両面の
絶縁層上に複数の第1及び第2のアドレス電極1、2が
被着形成される。
【0032】第6の本発明は、図14及び図15に示す
如く、絶縁装置9上に被着形成された、互いに近接配置
された第1のメモリー電極2及び第2のメモリー電極を
兼ねた第2のアドレス電極2′の複数の組と、絶縁装置
9及び隔壁6を介して、複数の第2のアドレス電極2′
と交叉する複数の第1のアドレス電極1と、複数の第1
及び第2のアドレス電極1、2にて構成される複数の格
子孔に対応したた複数の透孔を有し、その複数の透孔の
内壁にそれぞれ蛍光体層7が被着形成されたスペーサ8
と、共通電極5とを有し、絶縁装置9上に被着形成され
た、互いに近接配置された第1及び第2のメモリー電極
2、2′の複数の組、複数の第1のアドレス電極1、ス
ペーサ8及び共通電極5が順次積層されて、放電ガスを
有する管体内に封入されてなることを特徴とする放電表
示装置である。
【0033】
【作用】第1の本発明の作用を説明する。複数の第1及
び第2のアドレス電極1、2のうち、画像信号に応じて
選択された第1及び第2のアドレス電極1、2間に放電
に充分な直流電圧が印加され、放電空間10内がイオ
ン、電子又は準安定原子で満たされ、プラズマ状態の放
電空間の電位は、第1及び第2のアドレス電極1、2の
うちのカソードとなる電極に対して略放電維持電圧とな
る。このような状態で、メモリー電極3、4のそれぞれ
の電位を、プラズマ電位よりも高く維持するか、又は、
低く維持するかによって、メモリー電極3、4の絶縁層
3a、4aの表面に蓄積された電荷の極性及び量が変わ
ってくる。即ち、アドレス放電中、メモリー電極3、4
の電位を高く維持すると、負の空間電荷、即ち、電子
が、又、低くすると正の空間電荷、即ち、イオンがそれ
ぞれメモリー電極3、4の絶縁層3a、4aの表面に引
き付けられて、壁電荷として蓄積される。蓄積される壁
電荷の量は、メモリー電極3、4の電位とプラズマ電位
との差、絶縁層3a、4aの誘電率、厚さ等によって決
まる。
【0034】そこで、第1及び第2のアドレス電極1、
2のアドレス放電による壁電荷を、画像信号に基づく位
置の情報としてメモリー電極3、4に記憶させるには、
例えば、アドレス放電中の2枚のメモリー電極3、4の
うちの一方の電位を高く、他方の電位を低く保てば良
い。即ち、アドレス放電の起きた画素、即ち、放電空間
10の壁面に壁電荷が形成され、アドレス放電の起きな
い画素、即ち、放電空間10には壁電荷は形成されない
ので、アドレス期間終了後にメモリー電極3、4維持パ
ルスを印加することによって、画像表示ができ、次のア
ドレス放電までの間、その表示はメモリー表示となる。
アドレス放電期間中にメモリー電極3、4の電位を共に
同電位、例えば、プラズマ電位と同じにすると、両者の
電位差は0であるから、既存の壁電荷は空間電荷によっ
て消去される。このような方法でも、画像情報を壁電荷
の分布状態としてメモリー電極3、4上に蓄積できる。
【0035】
【実施例】以下に、図面を参照して、本発明の各実施例
を説明する。
【0036】〔実施例1〕(図1〜図4) 先ず、放電表示装置の斜視図及び断面図を示す図1及び
図2を参照して、本発明の実施例1を説明する。この放
電表示装置は、前面ガラス板12及び背面ガラス板11
の周辺がフリットガラスによって封止されて構成された
管体内に下記の構造体が収納されると共に管体内を真空
にした後ヘリウム、ネオン、アルゴン、キセノン等又は
これらの混合気体等の放電用気体(ガス)(200torr
〜400torr)が封入されて構成されたPDPである。
【0037】背面ガラス板11上に、一定間隔を置いて
平行に配されたストライプ状の複数のアドレス電極(X
電極)2を被着形成する。その被着形成は、スクリーン
印刷法等の厚膜技術、フォトプロセス等の薄膜技術で容
易に実現できる。この複数のアドレス電極2と略直交す
る如く、背面ガラス板11上及びアドレス電極2上に亘
って、一定間隔を置いて平行に配された複数の隔壁(絶
縁体からなる)6を被着形成する。この複数の隔壁6
は、スクリーン印刷の繰り返しによって、所定の高さの
ものを得る。複数の隔壁6上にそれぞれストライプ状の
複数のアドレス電極(Y電極)1を被着形成する。その
被着形成方法は、アドレス電極2と同様である。かくし
て、それぞれ複数のアドレス電極1、2は互いに略直角
となるように、所定間隔を置いて配される。
【0038】隔壁6の厚さは、ガス圧、ガス組成、画素
ピッチ等考慮して最適に設定するが、一般には80μm
〜200μm程度である。尚、隔壁6は、隣接画素間の
クロストークを確実に回避するために、格子状に形成し
ても良い。
【0039】複数のアドレス電極1、2はいずれがアノ
ード及びカソードであっても構わない。但し、放電を複
数の隔壁6のどちらか一方の側から起こさせる必要か
ら、複数の隔壁6の上側に配される複数のアドレス電極
1は、それに対応して、その片側を絶縁層で被覆しても
良い。
【0040】3、4はそれぞれ格子状の一対のメモリー
電極で、それぞれの全面が絶縁層3a、4aで被覆され
ている。この2枚のメモリー電極3、4は、マトリクス
状に配列された複数の矩形の透孔(格子孔)を有する導
電層、即ち、ステンレススチール、アルミニウム、ニッ
ケル等の金属又は金属の合金の板をエッチング等によっ
て形成されたメッシュ状の導電板からなり、その全表面
が、例えば、ガラス粉末のペーストの吹き付け、浸漬等
によって塗布された後、それを高温で焼成して、絶縁層
3a、4aを形成する。絶縁層3a、4aは、上述の金
属又は合金からなるのメモリー電極3、4自体の表面を
酸化して形成するようにしても良い。
【0041】これらの2枚のメモリー電極3、4は、そ
の各格子がアドレス電極1、2と対応するように、その
形状及び対向位置が設定される。上側メモリー電極3上
には、前面ガラス板12が配される。尚、2枚のメモリ
ー電極3、4の透孔の形状は、正方形、矩形等に限ら
ず、円形、楕円等も可能である。
【0042】ガラス板11、12間には、それぞれ複数
のアドレス電極1、2の交叉による正方形又は矩形の孔
並びに2枚のメモリー電極3、4の各孔が連通して、放
電空間10が形成されるように、位置合わせが行われ
る。そして、前面ガラス板12の各放電空間10に対応
する部分に、蛍光体層7が被着形成されている。この蛍
光体層7は、単色蛍光体又は水平若しくは/及び垂直方
向に順次繰り返し配された赤、緑及び青蛍光体である。
【0043】次に、この実施例1の放電表示装置の動作
の概要を説明する。複数の第1及び第2のアドレス電極
1、2のうち、画像信号に応じて選択された第1及び第
2のアドレス電極1、2間に放電に充分な直流電圧が印
加され、放電空間10内がイオン、電子又は準安定原子
で満たされ、プラズマ状態の放電空間の電位は、第1及
び第2のアドレス電極1、2のうちのカソードに対して
略放電維持電圧となる。このような状態で、メモリー電
極3、4のそれぞれの電位を、プラズマ電位よりも高く
維持するか、又は、低く維持するかによって、メモリー
電極3、4の絶縁層3a、4aの表面に蓄積された電荷
の極性及び量が変わってくる。即ち、アドレス放電中、
メモリー電極3、4の電位を高く維持すると、負の空間
電荷、即ち、電子が、又、低くすると正の空間電荷、即
ち、イオンがそれぞれメモリー電極3、4の絶縁層3
a、4aの表面に引き付けられて、壁電荷として蓄積さ
れる。蓄積される壁電荷の量は、メモリー電極3、4の
電位とプラズマ電位との差、絶縁層3a、4aの誘電
率、厚さ等によって決まる。
【0044】そこで、第1及び第2のアドレス電極1、
2のアドレス放電による壁電荷を、画像信号に基づく位
置の情報としてメモリー電極3、4に記憶させるには、
例えば、アドレス放電中の2枚のメモリー電極3、4の
うちの一方の電位を高く、他方の電位を低く保てば良
い。即ち、アドレス放電の起きた画素、即ち、放電空間
10の壁面に壁電荷が形成され、アドレス放電の起きな
い画素、即ち、放電空間10には壁電荷は形成されない
ので、アドレス期間終了後にメモリー電極3、4維持パ
ルスを印加することによって、画像表示ができ、次のア
ドレス放電までの間、その表示はメモリー表示となる。
アドレス放電期間中にメモリー電極3、4の電位を共に
同電位、例えば、プラズマ電位と同じにすると、両者の
電位差は0であるから、既存の壁電荷は空間電荷によっ
て消去される。このような方法でも、画像情報を壁電荷
の分布状態としてメモリー電極3、4上に蓄積できる。
【0045】次に、この実施例1の放電表示装置の動作
を図3及び図4を参照して、詳細に説明する。先ず、図
3に示すの駆動方法について説明する。メモリー電極
3、4の各格子孔の絶縁層3a、4aの表面に壁電荷が
ないことが前提で、駆動に際してはアドレス信号の印加
以前に消去放電を行うなどして画面上の全放電セル又は
ライン上の全放電セルの壁電荷の消去を行う。その壁電
荷の具体的な方法は、アドレス電極1、2に信号を印加
しない状態で、メモリー電極3、4間に十分な電圧を印
加して、画面上の全放電セル又はライン上の全放電セル
に放電を起こさせ、その後直ちにメモリー電極3、4の
電位を共に放電空間電位と同じ電圧に維持する。これに
よって、壁電荷は消滅すると共に、新たな壁電荷を蓄積
されない。
【0046】壁電荷がない状態で、図3C、Dに示す如
く、メモリー電極3に放電空間電位(例えば、100
V)よりも高い電圧、例えば、150Vの電圧を印加す
ると共に、メモリー電極4に放電空間電位よりの低い電
圧、例えば、50Vの電圧を印加した状態で、図3Aに
示す如く、アドレス電極1にアドレス放電に十分な電圧
である200Vの正電圧を印加すると共に、図3Bに示
す如く、アドレス電極2に接地電位を与える。アドレス
放電によって発生した負電荷が壁電荷としてメモリー電
極3の上の絶縁層3a上に帯電し、正電荷が壁電荷とし
てメモリー電極4の絶縁層4a上に帯電する。その後、
アドレス電極1に対する電圧は、図3Aに示す如く、約
100Vに低下する。アドレス電極2は、不要な放電が
起きないバイアス電圧、例えば、100Vに保持されて
いるので、他のセル(画素)(放電空間)へのアドレス
信号電圧が他のセル(画素)(放電空間)のアドレスX
電極(アノード)1に印加されても、壁電荷はそのまま
維持される。
【0047】1画面のアドレッシングが終り、アドレス
放電は、アドレス電極1、2が共にガス空間中に露出し
ているので、通常のDC型PDPと同様に線順次駆動が
行われる。図3C、Dに示す如く、アドレス期間中はメ
モリー電極3に放電空間電位(例えば、約100V)よ
り高い電圧である150Vが印加され、メモリー電極4
には放電空間電位より低い電圧である50Vが印加され
ているので、アドレス放電の開始には影響しない。この
状態でアドレス放電が起きると、発生した荷電粒子はメ
モリー電極3、4上の絶縁層3a、4a上に帯電して壁
電荷を形成する。
【0048】そして、上述の各電極の電位配分によっ
て、メモリー電極3には負電荷が、メモリー電極4には
正の壁電荷が形成される。このアドレス動作は線順次
で、例えば、最上部のラインから最下部まで行われる。
【0049】メモリー期間では、図3C、Dに示す如
く、メモリー電極3、4に、それぞれ最高電圧が150
V、最低電圧が50Vの互いに逆極性の交流電圧(10
0Vの直流電圧に振幅が50Vの交流電圧が重畳された
電圧)が放電維持パルスとして印加され、アドレス放電
によって発生した壁電荷の蓄積による電界が維持パルス
に重畳されたセルは放電し、アドレスされずに壁電荷の
蓄積されなかったセルは放電しない。かくして、画面に
は画像情報に従ってこの期間放電が持続する。
【0050】次に、図4の駆動方法について説明する。
この駆動方法では、メモリー電極3、4の格子孔の絶縁
層3a、4aの表面に一様に壁電荷が蓄積されているこ
とが前提であるので、駆動に際してはアドレス信号の印
加以前にメモリー電極3、4にリセットパルスを印加し
て、メモリー電極3、4の画面上の全放電セル又はライ
ン上の全放電セル内に放電を起こして、その各放電セル
内の絶縁層7の表面に壁電荷を形成しておく。このリセ
ットパルスの印加による壁電荷形成の具体的な方法は、
メモリー電極3、4間に放電を開始するに十分なリセッ
トパルス電圧を印加して、リセット放電による荷電粒子
が放電セル内存在する期間その電圧をそのまま維持する
か、又は、メモリー電極3、4それぞれを少なくとも放
電空間電位よりも高い電圧(例えば、150V)と低い
電圧(例えば、50V)を印加すれば、その各放電セル
内の壁電荷はそのまま保持される。そして、それから所
定時間後に、荷電粒子が存在しなく成ってから、メモリ
ー電極3、4に放電空間電位と略等しい100Vの電圧
を印加すれば、その後もその各放電セル内の壁電荷はそ
のまま保持される。
【0051】図4C、Dに示す如く、メモリー電極3、
4が共に約100Vに保持され、メモリー電極3の放電
空間10の絶縁層3a上には負の壁電荷が蓄積され、メ
モリー電極4の放電空間10の絶縁層4a上には正の壁
電荷が蓄積されており、この状態で、図4Aに示す如
く、アドレス電極1にアドレス放電に十分な電圧である
200Vの正電圧を印加すると共に、図4Bに示す如
く、アドレス電極2に接地電位を与える。この放電によ
って発生した荷電粒子がメモリー電極3、4の絶縁層3
a、4a上の壁電荷と再結合して、壁電荷を消滅せしめ
られる。その後、図4Aに示す如く、アドレス電極1に
対する電圧は、約100Vに低下するが、図4C、Dに
示す如く、メモリ電極極3、4は同じバイアス電圧の約
100Vに保持され、壁電荷のためメモリー電極3の表
面はそれより低い電圧である50Vに、又、メモリー電
極4の表面はそれより高い150V程度に成っているの
で、放電した空間の正負の荷電粒子はそれぞれメモリー
電極3、4に引っ張られて、メモリー電極3、4の各放
電空間10の絶縁層3a、4aの壁電荷と再結合を起こ
す。この後、アドレス信号は順次に次の放電空間に移っ
て行くが、その間両メモリー電極3、4の電圧は同じ状
態に保持されるので、新たな放電が起きない限り、各放
電空間の壁電荷の状態はそのまま維持される。
【0052】1画面のアドレッシングが終り、メモリー
電極3、4間にメモリー放電のための維持パルスが印加
されている状態では、通常のAC型PDPの動作と同様
に、維持パルスに壁電荷による電界が重畳されるセルは
放電し、アドレスされずに壁電荷の蓄積がなかったセル
は放電しない。即ち、アドレス放電により発生した荷電
粒子がメモリー電極3、4の絶縁層7上の壁電荷と再結
合してこれを消滅せしめる。アドレス放電の起こらなか
ったセルの壁電荷はそのまま残る。
【0053】さて、アドレス期間に各セルに画面情報に
従った壁電荷が形成されるメモリー期間では、図4C、
Dに示す如く、メモリー電極3、4間に、最高電圧が1
50V、最低電圧が50Vの交流電圧(100Vの直流
電圧に重畳されている)が放電維持パルスとして印加さ
れるが、壁電荷の存否により、維持パルスに壁電荷によ
る電界が重畳される放電空間はは放電し、壁電荷の消去
されたセルは放電しない。かくして、PDPの画面には
画像情報に従って、各画素に対応した放電空間10毎に
メモリー期間中、点灯、非点灯が持続する。
【0054】〔実施例2〕(図5及び図6) 先ず、放電表示装置の斜視図及び断面図を示す図5及び
図6を参照して、本発明の実施例2を説明するも、これ
は図1及び図2の実施例1の変形例であって、実施例1
と異なるところは、2枚のメモリー電極3、4の格子孔
の径が、複数のアドレス電極1、2から構成される格子
の孔に比べて小さくなるように設定されており、複数の
アドレス電極1、2で形成される1個の格子孔(正方
形、矩形、円形、楕円等が可能である)に対して、2枚
のメモリー電極3、4の各格子孔がそれぞれ複数個、こ
こでは9個が対応するようになされている。
【0055】複数のアドレス電極1、2から構成される
格子の孔に、2枚のメモリー電極3、4の格子の多数の
孔が対応するようした場合は、アドレス電極1、2に対
する一対の2枚のメモリー電極3、4の位置合わせは不
要となる。この場合、複数のアドレス電極1、2から構
成される格子の孔と、複数の2枚のメモリー電極3、4
の格子の孔と径の違いにによる再生画像のモアレ縞を回
避するために、複数のアドレス電極1、2から構成され
る格子の孔の配列方向と、複数の2枚のメモリー電極
3、4の格子の孔の配列方向との間に、30°〜45°
程度の角度差を設けるを可とする。
【0056】一対の2枚のメモリー電極3、4の孔の直
径を約50μm程度に設定することは容易であるが、こ
のようにすると、ホロー効果により、その孔の中でのカ
ソードからの2次電子放射効率が高くなり、このため放
電維持電圧が低下して消費電圧が低下する。
【0057】蛍光体層7は、図6に示す如く、前面ガラ
ス板12の放電空間10と対応する部分に被着形成する
が、その代わり又はこれと共に、2枚のメモリー電極
3、4間に、これら2枚のメモリー電極3、4と同様の
構成のものを、これら3者の孔が一致するように積層
し、中間の電極の孔(絶縁層で被覆されている)内壁に
蛍光体層を被着形成することもできる。この蛍光体層7
も、単色蛍光体又は水平若しくは/及び垂直方向に順次
繰り返し配された赤、緑及び青蛍光体である。
【0058】尚、実施例2の放電表示装置の動作は、実
施例1と同様である。
【0059】〔実施例3〕(図7) 次に、隔壁及びアドレス電極を示す図7を参照して、本
発明の実施例3を説明する。実施例1、2における隔壁
6は、複数のアドレス電極1に対応して設けられたスト
ライプ状の複数の隔壁から構成されていたが、図7で
は、隔壁6を格子状に形成し、その下面に複数のアドレ
ス電極2を被着形成し、その上面に複数のアドレス電極
1を被着形成して、アドレス電極1、2が互いに略直交
するようにする。この隔壁6としては、全体として絶縁
体で構成する他に、全表面が絶縁層3a、4aで被覆さ
れたメモリー電極3、4を利用しても良い。その場合に
は、複数のアドレス電極1、2間の耐圧を高くするため
に、メモリー電極として使用する場合に比し、絶縁層3
a、4aを厚くする。
【0060】この場合、複数のアドレス電極1、2の幅
は、隔壁6のアドレス電極1、2の形成されている面の
幅より狭くすることによって、隣接画素間のクロストー
クを回避し得る。又、その複数のアドレス電極1、2
を、隔壁6のアドレス電極1、2の形成されている面の
幅方向において一方の向きに変位させると、隣接画素間
のクロストークは一層起こり難くなる。
【0061】〔実施例4〕(図8〜図11) 放電表示装置の斜視図及び断面図をそれぞれ示し図8及
び図9並びにタイミングチャート及び放電経路をそれぞ
れ示す図10及び図11を参照して、本発明の実施例4
を説明する。
【0062】先ず、図8及び図9を参照して、この実施
例4の放電表示装置の構造を説明する。この放電表示装
置は、前面ガラス板12及び背面ガラス板11の周辺が
フリットガラスによって封止されて構成され、管体内に
下記の構造体が収納されると共に管体内を真空にした後
ヘリウム、ネオン、アルゴン、キセノン等又はこれらの
混合気体等の放電用気体(ガス)(200torr〜400
torr)が封入されて構成されたPDPである。
【0063】背面ガラス板11上に、一定間隔を置いて
平行に配されたストライプ状の複数のアドレス電極(X
電極)2を被着形成する。その被着形成は、スクリーン
印刷法等の厚膜技術、フォトプロセス等の薄膜技術で容
易に実現できる。この複数のアドレス電極2上と略直交
する如く、背面ガラス板11上及びアドレス電極2上に
亘って、一定間隔を置いて平行に配された複数のストラ
イプ状の隔壁(絶縁体からなる)6を被着形成する。こ
の複数の隔壁6は、スクリーン印刷の繰り返しによっ
て、所定の高さのものを得る。複数の隔壁6の高さは、
ガス圧、ガス組成、画素ピッチ等によって最適な値が選
ばれる。複数の隔壁6上にそれぞれストライプ状の複数
のアドレス電極(Y電極)1を被着形成する。その被着
形成方法は、アドレス電極2と同様である。かくして、
それぞれ複数のアドレス電極1、2は互いに略直角とな
るように、所定間隔を置いて配される。
【0064】隔壁6の厚さは、ガス圧、ガス組成、画素
ピッチ等考慮して最適に設定するが、一般には80μm
〜200μm程度である。尚、隔壁6は、隣接画素間の
クロストークを確実に回避するために、格子状に形成し
ても良い。
【0065】複数のアドレス電極1、2はいずれがアノ
ード及びカソードであっても構わない。但し、放電を複
数の隔壁6のどちらか一方の側から起こさせる必要か
ら、複数の隔壁6の上側に配される複数のアドレス電極
1は、それに対応して、隔壁6の片側に変位させるよう
にする。
【0066】3、4はそれぞれ格子状の一対のメモリー
電極で、それぞれの全面がそれぞれ絶縁層3a、4aで
被覆されている。この2枚のメモリー電極3、4は、マ
トリクス状に配列された複数の矩形の透孔を有する導電
層、即ち、ステンレススチール、アルミニウム、ニッケ
ル等の金属又は金属の合金の板をエッチング等によって
形成されたメッシュ状の導電板からなり、その全表面
が、例えば、ガラス粉末のペーストの吹き付け、浸漬等
によって塗布された後、それを高温で焼成して、絶縁層
3a、4aを被覆したものである。絶縁層3a、4a
は、上述の金属又は合金からなる2枚のメモリー電極
3、4自体の表面を酸化して形成するようにしても良
い。
【0067】これらの2枚のメモリー電極3、4は、そ
の各格子がアドレス電極1、2によって形成される各格
子と対応するように、その形状及び対向位置が設定され
る。上側メモリー電極3上には、前面ガラス板12が配
される。尚、2枚のメモリー電極3、4の格子孔の形状
は、正方形、矩形等に限らず、円形、楕円等が可能であ
る。
【0068】複数のアドレス電極1、2によって形成さ
れる格子の孔、2枚のメモリー電極3、4それぞれの格
子孔と、格子孔が連通するように、上側のメモリー電極
3の上に、分厚な格子状のスペーサ8が配される。そし
て、そのスペーサ8の格子孔の壁面に蛍光体層7が被着
形成られる。このスペーサ8は、前面ガラス板12の下
面にスクリーン印刷等によって形成することもできる
が、絶縁板をエッチングしたもの、金属板を成形したも
の等も可能であり、又、複数枚の板を積層したものでも
良い。
【0069】スペーサ8の高さは、駆動条件によってそ
の最適値が選択されるが、0.1mm〜2.0mm程度
である。スペーサ8の高さが高い程、後述する表示アノ
ード5に印加する電圧が高くなるが、その高さが通常
1.5mm程度から陽光柱が現れて紫外線放射が強くな
って輝度が高くなる。
【0070】前面ガラス板12の下面に、酸化錫や酸化
インジュウム錫等の透明導電層からなる表示アノード5
が配される。この表示アノード5は、平面板である他
に、メッシュ状の有孔金属板でも良い。
【0071】ガラス板11、12間には、スペーサ8の
格子孔、それぞれ複数のアドレス電極1、2の交叉によ
る格子孔並びに2枚のメモリー電極3、4の各孔が連通
して、放電空間10が形成されるように、位置合わせが
行われる。そして、スペーサ8の格子孔の内壁に蛍光体
層7が被着形成されている。この蛍光体層7は、単色蛍
光体又は水平若しくは/及び垂直方向に順次繰り返し配
された赤、緑及び青蛍光体である。この蛍光体層7は、
単色蛍光体又は水平若しくは/及び垂直方向に順次繰り
返し配された赤、緑及び青蛍光体である。
【0072】次に、図10を参照して、この実施例4の
放電表示装置の動作を説明する。複数のアドレス電極
1、2間の交点のうち画像信号に応じた位置に選択的に
アドレス放電を生じさせる前に、図10C及び図10D
に示す如く、2枚のメモリー電極3、4間に放電に充分
な電圧を印加してリセット放電を起こさせて、全画面を
一旦同じ状態にリセットする。
【0073】そして、このリセット放電による空間電荷
が存在している間に、図10Cに示す如く、2枚のメモ
リー電極3、4にリセット放電のために印加した電位の
略中間の電位(これを中間電位と称する)であって、同
じ電位に、2枚のメモリー電極3、4の電位を保持す
る。かくすると、リセット放電による空間電荷のために
両2枚のメモリー電極3、4の絶縁層3a、4a上の壁
電荷が全て消去されて、全画面に亘って壁電荷のない状
態か、又は、2枚のメモリー電極3、4間に電位差が生
じない透過な壁電荷が残留する状態になる。
【0074】又、このリセット放電による空間電荷が存
在している間に、図10Dに示す如く、2枚のメモリー
電極3、4の電位を、一方は中間電位より少し高い電位
に、他方は中間電位より少し低い電位に、それぞれ保持
すると、リセット放電による空間電荷はそれぞれの極性
に応じて、2枚のメモリー電極3、4の格子孔の内壁面
に、壁電荷として蓄積されるので、全画面に亘り均一な
壁電荷が形成された状態になる。以上により、画像に応
じた選択的なアドレス放電を行うための初期状態が作ら
れて、リセットが完了する。
【0075】さて、複数のアドレス電極1、2間の交点
のうち画像信号に応じた位置に選択的にアドレス放電を
生じさせるために、アドレス電極1、2の一方に、図1
0Aに示す如く画像信号に応じた電圧を与え、他方に順
次走査電圧を与えて、そのアドレス電極1、2間に放電
に充分な電圧が印加される。このアドレス放電が生じる
と、放電空間10内はイオン、電子又は準安定原子で満
たされ、プラズマ状態の放電空間10の電位は、カソー
ド13に対し略放電維持電圧となる電位になる。
【0076】このような状態の下に、2枚のメモリー電
極3、4のそれぞれ電位を、放電空間電位よりも高く又
は低く維持すからによって、2枚のメモリー電極3、4
の絶縁層3a、3bの表面に蓄積された電荷の極性及び
量が変わってくる。即ち、アドレス放電中に2枚のメモ
リー電極3、4の電位を高く維持すると、負の空間電
荷、即ち、電子が、又、低くすると、正の空間電荷、即
ち、イオンが2枚のメモリー電極3、4の絶縁層3a、
4aの表面に引き付けられて、壁電荷として蓄積され
る。その電荷の蓄積される量は、2枚のメモリー電極
3、4の電位及びプラズマ電位との差と、絶縁層3a、
4aの誘電率、厚さ等によって決まる。
【0077】上述したリセット放電によって、2枚のメ
モリー電極3、4の絶縁層3a、4a上の壁電荷が存在
しない初期状態を想定する。そこで、アドレス放電によ
る壁電荷を画像信号に基づく情報として2枚のメモリー
電極3、4に記憶させるためには、アドレス放電中に、
2枚のメモリー電極3、4の一方3の電位を高く、他方
4の電位を低く保持すれば良いことが分かる。即ち、ア
ドレス放電の生じた画素、即ち、孔の壁面に壁電荷が形
成され、アドレス放電の生じない所には壁電荷は形成さ
れないので、アドレス期間終了後は、2枚のメモリー電
極3、4に図10C又はDに示すパルスを印加するとこ
によって画像表示ができ、次にのアドレス放電までの間
の表示はメモリー表示となる。
【0078】以上の動作説明は、表示アノード5を考慮
の外に置いた説明で、図18の従来例1の動作と同様で
あ。次に、表示アノード5を考慮した動作説明を行う。
図10Eに示す如く、リセット期間及びアドレス期間中
には、表示アノード5の電圧を、アドレス電極1、2及
び2枚のメモリー電極3、4に影響与えない低い電圧に
しておく。続いて、アドレス放電期間が終了して、各セ
ルに選択的に壁電荷が形成された状態で、メモリー動作
に移行するが、そのとき、図10Eに示す如く、表示ア
ノード5の電圧を高くする。但し、その表示アノード5
に与える電圧は、2枚のメモリー電極3、4に対し、表
示に無関係な放電を引き起こさない程度で、高くする。
この状態から、アドレス放電期間中に形成された壁電荷
の分布に沿って選択的なメモリー放電を開始する。
【0079】表示アノード5に印加する電圧(図10
E)は、上述したようにリセット及びアドレス期間と、
メモリー期間とで異なるが、その差の電圧はセル(放電
空間)の構造やガス圧等によって異なる。しかし、その
差の電圧は比較的低く、場合によっては、リセット、ア
ドレス及びメモリー期間に亘って、一定の直流電圧(バ
イアス電圧)を表示アノード5に印加することも可能で
ある。
【0080】次に、図11を参照して、表示アノード5
の動作を説明する。図11の放電空間10は画面の1画
素に対応する放電空間を示す。この場合、この放電空間
は電離した荷電粒子や準安定原子で満たされているの
で、表示アノードの電圧が低くても、2枚のメモリー電
極3、4のうちの低電圧側メモリー電極との間で放電が
生じる。換言すれば、メモリー放電電流に表示アノード
5からの放電電流が加算される。新たな壁電荷が形成さ
れてメモリー放電の半周期が停止しても、次の半周期で
引き続き起こるメモリー放電に対して同様に表示アノー
ド5から電流が供給される。即ち、メモリー放電が継続
している間は、表示アノード5からの電流が2枚のメモ
リー電極3、4側に供給され続ける。更に、別の言い方
をすれば、2枚のメモリー電極3、4間の放電が、表示
アノード5によって、表示アノード5及び2枚のメモリ
ー電極3、4間に引き出されることになる。この放電
は、図11に図示のように、スペーサ8の格子孔内の蛍
光体層7の被着形成された内壁に沿って生じるので、放
電によって生じる紫外線が蛍光体層7を励起して発光さ
せる。尚、メモリー放電が行われていない画素の放電空
間では、荷電粒子が存在しないので、表示アノード5に
印加される、例えば、200V〜300V程度の電圧で
は放電は生じない。
【0081】〔実施例5〕(図12及び図13) 次に、本発明の実施例5を、放電表示装置の断面図及び
前面ガラス板を除いた状態の平面図を示す図12及び図
13を参照して説明するも、図8及び図9と対応する部
分には、同一符号を付して、重複説明を省略する。この
実施例5の放電表示装置では、スペーサ8を実施例4の
スペーサ8より肉薄にし、格子状の表示アノード5を、
前面ガラス板12と対向するスペーサ8の上面に被着形
成し、スペーサ8の上面の格子状の表示アノード5を除
く部分に蛍光体層7を被着形成した場合である。放電空
間10は、格子状の表示アノード5の格子孔に位置す
る。その他の構造及び動作は実施例4の放電表示装置と
同様であるので、重複説明を省略する。
【0082】〔実施例6〕(図14〜図17) 次に、放電表示装置の斜視図及び断面図をそれぞれ示す
図14及び図15並びにタイミングチャート及び放電経
路をそれぞれ示す図16及び図17を参照して、本発明
の実施例6を説明する。
【0083】先ず、図14及び図15を参照して、この
実施例6の放電表示装置の構造を説明する。この放電表
示装置は、前面ガラス板12及び背面ガラス板11の周
辺がフリットガラスによって封止されて構成され、管体
内に下記の構造体が収納されると共に管体内を真空にし
た後ヘリウム、ネオン、アルゴン、キセノン等又はこれ
らの混合気体等の放電用気体(ガス)(200torr〜4
00torr)が封入されて構成されたPDPである。
【0084】背面ガラス板11上に、互いに平行に所定
間隔を以て配された対をなす、それぞれストライプ状の
メモリー電極(X1電極)2及びアドレス電極を兼ねた
メモリー電極(X2電極)2′の組を複数、互いに平行
に所定間隔を置いて被着形成する。その被着形成は、ス
クリーン印刷法等の厚膜技術、フォトプロセス等の薄膜
技術で容易に実現できる。背面ガラス板11上及びメモ
リー電極2、2′上に亘って、前面に絶縁層9を被着形
成する。AC型PDPと同様に、絶縁層9上に、更に、
図示を省略したMgO等の保護層を被着形成し、その上
に、この複数のメモリー電極2、2′と略直交する如
く、一定間隔を置いて平行に配された複数のストライプ
状の隔壁(絶縁体からなる)6を被着形成する。この複
数の隔壁6は、スクリーン印刷の繰り返しによって、所
定の高さのものを得る。複数の隔壁6の高さは、ガス
圧、ガス組成、画素ピッチ等によって最適な値が選ばれ
る。複数の隔壁6上にそれぞれストライプ状の複数のア
ドレス電極(Y電極)1を被着形成する。その被着形成
方法は、アドレス電極2と同様である。かくして、それ
ぞれ複数のアドレス電極1、2は互いに略直角となるよ
うに、所定間隔を置いて配される。
【0085】隔壁6の厚さは、ガス圧、ガス組成、画素
ピッチ等考慮して最適に設定するが、一般には80μm
〜200μm程度である。尚、隔壁6は、隣接画素間の
クロストークを確実に回避するために、格子状に形成し
ても良い。
【0086】複数のアドレス電極1、2′はいずれがア
ノード及びカソードであっても構わない。但し、放電を
複数の隔壁6のどちらか一方の側から起こさせる必要か
ら、複数の隔壁6の上側に配される複数のアドレス電極
1は、それに対応して、隔壁6の片側に変位させるよう
にする。
【0087】複数のアドレス電極1、2′によって形成
される各格子の孔に、各格子が連通する如く、複数の隔
壁6及び複数のアドレス1上に、格子状の分厚な格子状
のスペーサ8が配される。そして、そのスペーサ8の格
子孔の壁面に蛍光体層7が被着形成られる。このスペー
サ8は、全面ガラス板12の下面にスクリーン印刷等に
よって形成することもできるが、絶縁板をエッチングし
たもの、金属板を成形したもの等も可能であり、又、複
数枚の板を積層したものでも良い。
【0088】スペーサ8の高さは、駆動条件によってそ
の最適値が選択されるが、0.1mm〜2.0mm程度
である。スペーサ8の高さが高い程、後述する表示アノ
ード5に印加する電圧が高くなるが、その高さが通常
1.5mm程度から陽光柱が現れて紫外線放射が強くな
って輝度が高くなる。
【0089】前面ガラス板12の下面に、酸化錫や酸化
インジュウム錫等の透明導電層からなる表示アノード5
が配される。この表示アノード5は、平面板である他
に、メッシュ状の有孔金属板でも良い。
【0090】ガラス板11、12間には、スペーサ8の
格子孔、それぞれ複数のアドレス電極1、2の交叉によ
る格子孔並びに2枚のメモリー電極3、4の各格子孔が
連通して、放電空間10が形成されるように、位置合わ
せが行われる。そして、スペーサ8の格子孔の内壁に蛍
光体層7が被着形成されている。この蛍光体層7は、単
色蛍光体又は水平若しくは/及び垂直方向に順次繰り返
し配された赤、緑及び青蛍光体である。この蛍光体層7
は、単色蛍光体又は水平若しくは/及び垂直方向に順次
繰り返し配された赤、緑及び青蛍光体である。
【0091】次に、図16を参照して、この実施例6の
放電表示装置の動作を説明する。複数のアドレス電極1
及び2′間の交点のうち画像信号に応じた位置に選択的
にアドレス放電を生じさせる前に、図16B及び図16
Cに示す如く、複数組のメモリー電極(X1、X2電
極)2、2′間にリセットパルスを印加して全画素に一
旦放電を起こさせてから、そのとき発生する空間電荷に
よってメモリー電極2、2′上に残留する壁電荷を消去
させる。
【0092】次のアドレス期間に入ると、図16A、B
に示す如く、複数のアドレス電極1、2′のうち選択さ
れた画素に対応するアドレス電極1、2′間に、充分の
電位差のパルスが印加されて、アドレス放電が生じる。
アドレス放電によって、アドレス電極2′上の絶縁層9
上に壁電荷が蓄積され、その後、直ちにアドレス放電は
停止される。この壁電荷の有無によって選択されたセル
と選択されていないセルとの間に、壁電荷による電圧の
差ができるので、アドレス期間の次にメモリー期間に、
図16B、Cに示す如く、メモリー電極2、2′間に放
電維持のための交流パルス、即ち、サステインパルスを
印加すると、選択セルに継続的なメモリー放電を維持で
きる。
【0093】以上の動作は、従来例2の3電極面放電型
PDPと同様であるが、実施例6において、従来例2と
異なるところは、表示アノード5による動作である。リ
セット期間及びアドレス期間中には、図16Dに示す如
く、表示アノード5の電圧を、アドレス電極1、2′及
び複数組ののメモリー電極2、2′に影響与えない低い
電圧にしておく。続いて、アドレス放電期間が終了し
て、各セルに選択的に壁電荷が形成された状態で、メモ
リー動作に移行するが、そのとき、図16Dに示す如
く、表示アノード5の電圧を高くし、メモリー期間中そ
の電圧を一定に保つ。但し、その表示アノードに与える
電圧は、複数組ののメモリー電極2、2′に対し、表示
に無関係な放電を引き起こさない程度で、高くする。こ
の状態から、アドレス放電期間中に形成された壁電荷の
分布に沿って選択的なメモリー放電を開始する。
【0094】表示アノード5に印加する電圧(図16
D)は、上述したようにリセット及びアドレス期間と、
メモリー期間とで異なるが、その差の電圧はセル(放電
空間)の構造やガス圧等によって異なる。しかし、その
差の電圧は比較的低く、場合によっては、リセット、ア
ドレス及びメモリー期間に亘って、一定の直流電圧(バ
イアス電圧)を表示アノード5に印加することも可能で
ある。
【0095】次に、図17を参照して、表示アノード5
の動作を説明する。図17の放電空間10は画面の1画
素に対応する放電空間を示す。この場合、この放電空間
は電離した荷電粒子や準安定原子で満たされているの
で、表示アノードの電圧が低くても、2枚のメモリー電
極3、4のうちの低電圧側メモリー電極との間で放電が
生じる。換言すれば、メモリー放電電流に表示アノード
5からの放電電流が加算される。新たな壁電荷が形成さ
れてメモリー放電の半周期が停止しても、次の半周期で
引き続き起こるメモリー放電に対して同様に表示アノー
ド5から電流が供給される。即ち、メモリー放電が継続
している間は、表示アノード5からの電流が2枚のメモ
リー電極3、4側に供給され続ける。更に、別の言い方
をすれば、2枚のメモリー電極3、4間の放電が、表示
アノード5によって、表示アノード5及び2枚のメモリ
ー電極3、4間に引き出されることになる。この放電
は、図17に図示のように、スペーサ8の格子孔内の蛍
光体層7の被着形成された内壁に沿って生じるので、放
電によって生じる紫外線が蛍光体層7を励起して発光さ
せる。尚、メモリー放電が行われていない画素の放電空
間では、荷電粒子が存在しないので、表示アノード5に
印加される、例えば、200V〜300V程度の電圧で
は放電は生じない。
【0096】尚、図5及び図6に示す実施例2及び/又
は図7に示す実施例3の構成は、図1及び2に示す実施
例1、図8及び図9に示す実施例4並びに図12及び図
13に示す実施例5に適用することができる。
【0097】実施例の第1の放電表示装置によれば、図
1及び図2に示す如く、隔壁6を介して互いに交叉する
如く近接して配されたそれぞれ複数の第1及び第2のア
ドレス電極1、2と、複数の透孔が設けられると共に、
その全表面が絶縁層3a、4aで被覆されてなるメモリ
ー電極3、4(近接配置された2枚のメモリー電極3、
4)とを有し、複数の第1及び第2のアドレス電極1、
2及びメモリー電極3、4が積層されて、放電ガスを有
する管体内に封入されてなるので、簡単な構造にて高輝
度及び高効率を実現でき、アドレス放電とメモリー電極
相互の電圧関係により互いの放電が邪魔されることがな
く、最適な電圧を選択することができると共に、メモリ
ー電極3、4の厚さに無関係に第1及び第2のアドレス
電極1、2間の間隔を最適値に設定することのできる放
電表示装置を得ることができる。
【0098】実施例の第2の放電表示装置によれば、図
8及び図9に示す如く、隔壁6を介して互いに交叉する
如く近接して配されたそれぞれ複数の第1及び第2のア
ドレス電極1、2と、複数の透孔が設けられると共に、
その全表面が絶縁層で被覆されてなるメモリー電極3、
4(近接配置された2枚のメモリー電極3、4)と、そ
のメモリー電極3、4の複数の透孔にそれぞれ対応した
複数の透孔を有し、その複数の透孔の内壁にそれぞれ蛍
光体層7が被着形成されたスペーサ8と、共通電極(表
示アノード)5とを有し、複数の第1及び第2のアドレ
ス電極1、2、メモリー電極3、4、スペーサ8及び共
通電極(表示アノード)5が順次積層されて、放電ガス
を有する管体内に封入されてなるので、簡単な構造と駆
動回路によって、メモリー放電と、主放電、即ち、発光
表示に寄与する放電とを分離することができ、これによ
って、リセット放電が発光表示に影響を及ぼすことがな
くなって、コントラストが大幅に改善されると共に、ア
ドレス放電及びメモリー放電相互の画面操作に影響を及
ぼすことなく発光効率及び輝度を大幅に改善することが
できる。
【0099】実施例の第3の放電表示装置によれば、図
12及び図13に示す如く、隔壁6を介して互いに交叉
する如く近接して配されたそれぞれ複数の第1及び第2
のアドレス電極1、2と、複数の透孔が設けられると共
に、その全表面が絶縁層で被覆されてなるメモリー電極
3、4(近接配置された2枚のメモリー電極3、4)
と、そのメモリー電極3、4のの複数の透孔にそれぞれ
対応した複数の透孔を有し、メモリー電極3、4とは反
対側の面上に蛍光体層7が被着形成されたスペーサ8
と、共通電極(表示アノード)5とを有し、複数の第1
及び第2のアドレス電極1、2、メモリー電極3、4、
スペーサ8及び共通電極(表示アノード)5が順次積層
されて、放電ガスを有する管体内に封入されてなるの
で、実施例の第2の放電表示装置と同様の効果が得られ
る。
【0100】実施例の第4の放電表示装置によれば、実
施例の第1、第2又は第3の放電表示装置において、図
5及び図6に示す如く、複数の第1及び第2アドレス電
極1、2にて構成される各格子孔に対し、メモリー電極
3、4の複数の透孔が対向するように構成したので、実
施例の第1、第2又は第3の放電表示装置の効果に加え
て、第1及び第2のアドレス電極1、2と、メモリー電
極3、4との間の位置合わせが容易になると共に、ホロ
ー効果による放電特性の著しい改善が可能となる。これ
らの効果は、複数の第1及び第2アドレス電極1、2に
て構成される各格子孔に対向するメモリー電極3、4の
透孔の数が多い程、顕著になる。
【0101】実施例の第5の放電表示装置によれば、実
施例の第1、第2、第3又は第4の放電表示装置におい
て、図7に示す如く、メモリー電極3、4を隔壁6とし
て使用し、その両面の絶縁層上に複数の第1及び第2の
アドレス電極1、2が被着形成されるので、実施例の第
1、第2、第3又は第4の放電表示装置の効果に加え
て、第1及び第2のアドレス電極1、2と、メモリー電
極3、4との間の位置合わせが容易となる。
【0102】実施例の第6の放電表示装置によれば、図
14及び図15に示す如く、絶縁装置9上に被着形成さ
れた、互いに近接配置された第1のメモリー電極2及び
第2のメモリー電極を兼ねた第2のアドレス電極2′の
複数の組と、絶縁装置9及び隔壁6を介して、複数の第
2のアドレス電極2′と交叉する複数の第1のアドレス
電極1と、複数の第1及び第2のアドレス電極1、2に
て構成される複数の格子孔に対応したた複数の透孔を有
し、その複数の透孔の内壁にそれぞれ蛍光体層7が被着
形成されたスペーサ8と、共通電極(表示アノード)5
とを有し、絶縁装置9上に被着形成された、互いに近接
配置された第1及び第2のメモリー電極2、2′の複数
の組、複数の第1のアドレス電極1、スペーサ8及び共
通電極(表示アノード)5が順次積層されて、放電ガス
を有する管体内に封入されてなるので、簡単な構造と駆
動回路によって、メモリー放電と、主放電、即ち、発光
表示に寄与する放電とを分離することができ、これによ
って、リセット放電が発光表示に影響を及ぼすことがな
くなって、コントラストが大幅に改善されると共に、ア
ドレス放電及びメモリー放電相互の画面操作に影響を及
ぼすことなく発光効率及び輝度を大幅に改善することが
できる。
【0103】
【発明の効果】第1の本発明の放電表示装置によれば、
隔壁を介して互いに交叉する如く近接して配されたそれ
ぞれ複数の第1及び第2のアドレス電極と、複数の透孔
が設けられると共に、その全表面が絶縁層で被覆されて
なるメモリー電極とを有し、複数の第1及び第2のアド
レス電極及びメモリー電極が積層されて、放電ガスを有
する管体内に封入されてなるので、簡単な構造にて高輝
度及び高効率を実現でき、アドレス放電とメモリー電極
相互の電圧関係により互いの放電が邪魔されることがな
く、最適な電圧を選択することができると共に、メモリ
ー電極3、4の厚さに無関係に第1及び第2のアドレス
電極1、2間の間隔を最適値に設定することのできる放
電表示装置を得ることができる。
【0104】第2の本発明の放電表示装置によれば、隔
壁を介して互いに交叉する如く近接して配されたそれぞ
れ複数の第1及び第2のアドレス電極と、複数の透孔が
設けられると共に、その全表面が絶縁層で被覆されてな
るメモリー電極と、そのメモリー電極の複数の透孔にそ
れぞれ対応した複数の透孔を有し、その複数の透孔の内
壁にそれぞれ蛍光体層が被着形成されたスペーサと、共
通電極とを有し、複数の第1及び第2のアドレス電極、
メモリー電極、スペーサ及び共通電極が順次積層され
て、放電ガスを有する管体内に封入されてなるので、簡
単な構造と駆動回路によって、メモリー放電と、主放
電、即ち、発光表示に寄与する放電とを分離することが
でき、これによって、リセット放電が発光表示に影響を
及ぼすことがなくなって、コントラストが大幅に改善さ
れると共に、アドレス放電及びメモリー放電相互の画面
操作に影響を及ぼすことなく発光効率及び輝度を大幅に
改善することができる。
【0105】第3の本発明の放電表示装置によれば、隔
壁を介して互いに交叉する如く近接して配されたそれぞ
れ複数の第1及び第2のアドレス電極と、複数の透孔が
設けられると共に、その全表面が絶縁層で被覆されてな
るメモリー電極と、そのメモリー電極の複数の透孔にそ
れぞれ対応した複数の透孔を有し、メモリー電極とは反
対側の面上に蛍光体層が被着形成されたスペーサと、共
通電極とを有し、複数の第1及び第2のアドレス電極、
メモリー電極、スペーサ及び共通電極が順次積層され
て、放電ガスを有する管体内に封入されてなるので、第
2の本発明の放電表示装置と同様の効果が得られる。
【0106】第4の本発明の放電表示装置によれば、第
1、第2又は第3の本発明の放電表示装置において、複
数の第1及び第2アドレス電極にて構成される各格子孔
に対し、メモリー電極の複数の透孔が対向するように構
成されてなるので、第1、第2又は第3の本発明の放電
表示装置の効果に加えて、第1及び第2のアドレス電極
と、メモリー電極との間の位置合わせが容易になると共
に、ホロー効果による放電特性の著しい改善が可能とな
る。これらの効果は、複数の第1及び第2アドレス電極
にて構成される各格子孔に対向するメモリー電極の透孔
の数が多い程、顕著になる。
【0107】第5の本発明の放電表示装置によれば、第
1、第2、第3又は第4の本発明の放電表示装置におい
て、メモリー電極を隔壁として使用し、その両面の絶縁
層上に複数の第1及び第2のアドレス電極が被着形成さ
れてなるので、第1、第2、第3又は第4の本発明の放
電表示装置の効果に加えて、第1及び第2のアドレス電
極と、メモリー電極との間の位置合わせが容易となる。
【0108】第6の本発明の放電表示装置によれば、絶
縁層上に被着形成された、互いに近接配置された第1の
メモリー電極及び第2のメモリー電極を兼ねた第2のア
ドレス電極の複数の組と、絶縁層及び隔壁を介して、複
数の第2のアドレス電極と交叉する複数の第1のアドレ
ス電極と、複数の第1及び第2のアドレス電極にて構成
される複数の格子孔に対応したた複数の透孔を有し、そ
の複数の透孔の内壁にそれぞれ蛍光体層が被着形成され
たスペーサと、共通電極とを有し、絶縁層上に被着形成
された、互いに近接配置された第1及び第2のメモリー
電極の複数の組、複数の第1のアドレス電極、スペーサ
及び共通電極が順次積層されて、放電ガスを有する管体
内に封入されてなるので、簡単な構造と駆動回路によっ
て、メモリー放電と、主放電、即ち、発光表示に寄与す
る放電とを分離することができ、これによって、リセッ
ト放電が発光表示に影響を及ぼすことがなくなって、コ
ントラストが大幅に改善されると共に、アドレス放電及
びメモリー放電相互の画面操作に影響を及ぼすことなく
発光効率及び輝度を大幅に改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の放電表示装置の斜視図
【図2】その実施例1の放電表示装置の断面図
【図3】その実施例1の動作説明のためのタイミングチ
ャート(1) A アドレス電極1の電圧(画像信号) B アドレス電極2の電圧(走査信号) C メモリー電極3の電圧 D メモリー電極4の電圧
【図4】その実施例1の動作説明のためのタイミングチ
ャート(2) A アドレス電極1の電圧(画像信号) B アドレス電極2の電圧(走査信号) C メモリー電極3の電圧 D メモリー電極4の電圧
【図5】本発明の実施例2の放電表示装置の斜視図
【図6】その実施例2の放電表示装置の断面図
【図7】実施例3の放電表示装置の一部の斜視図
【図8】本発明の実施例4の放電表示装置の斜視図
【図9】その実施例4の放電表示装置の断面図
【図10】その実施例4のタイミングチャート A アドレス電極1の電圧(画像信号) B アドレス電極2の電圧(走査信号) C メモリー電極3の電圧 D メモリー電極4の電圧 E 表示アノード5の電圧
【図11】その実施例4の放電経路を示す断面図
【図12】本発明の実施例5の放電表示装置の断面図
【図13】その実施例5の放電表示装置の平面図
【図14】本発明の実施例6の放電表示装置の斜視図
【図15】その実施例6の放電表示装置の断面図
【図16】その実施例6のタイミングチャート A アドレス電極(Y電極)1の電圧(画像信号) B メモリー電極(X2)2′の電圧(走査及びメモリ
ー電圧) C メモリー電極(X1)2の電圧(メモリー電圧) D 表示アノード5の電圧
【図17】その実施例5の放電経路を示す断面図
【図18】従来例1の放電表示装置の斜視図
【図19】従来例2の放電表示装置の斜視図
【図20】従来例3の放電表示装置の断面図
【符号の説明】
1 アドレス電極 2 アドレス電極(メモリー電極) 2′アドレス電極(メモリー電極) 3 メモリー電極 3a 絶縁層 4 メモリー電極 4a 絶縁層 5 表示アノード(共通電極) 6 隔壁 7 蛍光体層 8 スペーサ 9 絶縁層 10 放電空間 10′補助放電空間 11 背面ガラス板 12 前面ガラス板 13 カソード 14 補助アノード 15 抵抗層
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年7月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】この放電表示装置は、XYマトリックス状
に配列された複数の透孔を有し、その各全面が絶縁層
a、4aで覆われた2枚のシート状のメモリー電極3、
4を備え、その2枚のメモリー電極3、4が、その各透
孔が連通して放電セルを形成するように重ね合わされ、
それぞれ互いに平行に配され、それぞれ複数のXYマト
リクス状に配されたストライプ状の第1及び第2のアド
レス電極(その一方及び他方がそれぞれアノード、カソ
ードとなる)1、2が互いに交差するように所定間隔を
置いて配され、その複数の第1及び第2のアドレス電極
1、2間に、その各交点が各放電セルと対応するよう
に、重ね合わされた一対の2枚のメモリー電極3、4が
配されて、放電ガスを有する管体内に封入される。複数
の第1及び第2のアドレス電極1、2の内の選択された
第1及び第2のアドレス電極1、2間に所定電圧が印加
されて、その交点に位置する放電セル(放電空間)内に
放電が発生せしめられると共に、一対の2枚のメモリー
電極3、4間に所定交流電圧が印加されてその放電が維
持せしめられるようにしたものである。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】背面ガラス板11上に、互いに平行に配さ
れた一対メモリー電極としてのそれぞれストライプ状の
メモリー電極(X1電極)2及びアドレス電極を兼ねた
メモリー電極(X2電極)2′の組が複数互いに平行に
配され、その複数の組のX1電極2及びX2電極2′の
上を含めて背面ガラス板11上の全面に絶縁層9が被着
形成される。絶縁層9上に、複数の組のメモリー電極
(X2電極)2及びメモリー電極(X2電極)2′と直
交する如く複数の隔壁6が設けられ、その各隔壁上6上
に、複数の組のX2電極2及びX2電極2′と直交し、
互いに平行となるように、ストライプ状の複数のアドレ
ス電極(電極Y)1が配される。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正内容】
【0032】第6の本発明は、図14及び図15に示す
如く、絶縁9上に被着形成された、互いに近接配置さ
れた第1のメモリー電極2及び第2のメモリー電極を兼
ねた第2のアドレス電極2′の複数の組と、絶縁9及
び隔壁6を介して、複数の第2のアドレス電極2′と交
叉する複数の第1のアドレス電極1と、複数の第1及び
第2のアドレス電極1、2にて構成される複数の格子孔
に対応したた複数の透孔を有し、その複数の透孔の内壁
にそれぞれ蛍光体層7が被着形成されたスペーサ8と、
共通電極5とを有し、絶縁9上に被着形成された、互
いに近接配置された第1及び第2のメモリー電極2、
2′の複数の組、複数の第1のアドレス電極1、スペー
サ8及び共通電極5が順次積層されて、放電ガスを有す
る管体内に封入されてなることを特徴とする放電表示装
置である。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正内容】
【0044】そこで、第1及び第2のアドレス電極1、
2のアドレス放電による壁電荷を、画像信号に基づく位
置の情報としてメモリー電極3、4に記憶させるには、
例えば、アドレス放電中の2枚のメモリー電極3、4の
うちの一方の電位を高く、他方の電位を低く保てば良
い。即ち、アドレス放電の起きた画素、即ち、放電空間
10の壁面に壁電荷が形成され、アドレス放電の起きな
い画素、即ち、放電空間10には壁電荷は形成されない
ので、アドレス期間終了後にメモリー電極3、4に放電
維持パルスを印加することによって、画像表示ができ、
次のアドレス放電までの間、その表示はメモリー表示と
なる。アドレス放電期間中にメモリー電極3、4の電位
を共に同電位、例えば、プラズマ電位と同じにすると、
両者の電位差は0であるから、既存の壁電荷は空間電荷
によって消去される。このような方法でも、画像情報を
壁電荷の分布状態としてメモリー電極3、4上に蓄積で
きる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0047
【補正方法】変更
【補正内容】
【0047】ドレス放電は、アドレス電極1、2が共
にガス空間中に露出しているので、通常のDC型PDP
と同様に線順次駆動が行われる。図3C、Dに示す如
く、アドレス期間中はメモリー電極3に放電空間電位
(例えば、約100V)より高い電圧である150Vが
印加され、メモリー電極4には放電空間電位より低い電
圧である50Vが印加されているので、アドレス放電の
開始には影響しない。この状態でアドレス放電が起きる
と、発生した荷電粒子はメモリー電極3、4上の絶縁層
3a、4a上に帯電して壁電荷を形成する。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0050
【補正方法】変更
【補正内容】
【0050】次に、図4の駆動方法について説明する。
この駆動方法では、メモリー電極3、4の格子孔の絶縁
層3a、4aの表面に一様に壁電荷が蓄積されているこ
とが前提であるので、駆動に際してはアドレス信号の印
加以前にメモリー電極3、4にリセットパルスを印加し
て、メモリー電極3、4の画面上の全放電セル又はライ
ン上の全放電セル内に放電を起こして、その各放電セル
内の絶縁層3a、4aの表面に壁電荷を形成しておく。
このリセットパルスの印加による壁電荷形成の具体的な
方法は、メモリー電極3、4間に放電を開始するに十分
なリセットパルス電圧を印加して、リセット放電による
荷電粒子が放電セル内存在する期間その電圧をそのまま
維持するか、又は、メモリー電極3、4それぞれを少な
くとも放電空間電位よりも高い電圧(例えば、150
V)と低い電圧(例えば、50V)を印加すれば、その
各放電セル内の壁電荷はそのまま保持される。そして、
それから所定時間後に、荷電粒子が存在しなく成ってか
ら、メモリー電極3、4に放電空間電位と略等しい10
0Vの電圧を印加すれば、その後もその各放電セル内の
壁電荷はそのまま保持される。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0052
【補正方法】変更
【補正内容】
【0052】1画面のアドレッシングが終り、メモリー
電極3、4間にメモリー放電のための維持パルスが印加
されている状態では、通常のAC型PDPの動作と同様
に、維持パルスに壁電荷による電界が重畳されるセルは
放電し、アドレスされずに壁電荷の蓄積がなかったセル
は放電しない。即ち、アドレス放電により発生した荷電
粒子がメモリー電極3、4の絶縁層3a、4a上の壁電
荷と再結合してこれを消滅せしめる。アドレス放電の起
こらなかったセルの壁電荷はそのまま残る。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0055
【補正方法】変更
【補正内容】
【0055】複数のアドレス電極1、2から構成される
格子の孔に、2枚のメモリー電極3、4の格子の多数の
孔が対応するようした場合は、アドレス電極1、2に対
する一対の2枚のメモリー電極3、4の位置合わせは不
要となる。この場合、複数のアドレス電極1、2から構
成される格子の孔と、複数の2枚のメモリー電極3、4
の格子の孔と径の違いによる再生画像のモアレ縞を回避
するために、複数のアドレス電極1、2から構成される
格子の孔の配列方向と、複数の2枚のメモリー電極3、
4の格子の孔の配列方向との間に、30°〜45°程度
の角度差を設けるを可とする。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0059
【補正方法】変更
【補正内容】
【0059】〔実施例3〕(図7) 次に、隔壁及びアドレス電極を示す図7を参照して、本
発明の実施例3を説明する。実施例1、2における隔壁
6は、複数のアドレス電極1に対応して設けられたスト
ライプ状の複数の隔壁から構成されていたが、図7で
は、隔壁6を格子状に形成し、その下面に複数のアドレ
ス電極2を被着形成し、その上面に複数のアドレス電極
1を被着形成して、アドレス電極1、2が互いに略直交
するようにする。この隔壁6としては、全体として絶縁
体で構成する他に、全表面が絶縁層で被覆されたメモリ
ー電極を利用しても良い。その場合には、複数のアドレ
ス電極1、2間の耐圧を高くするために、メモリー電極
として使用する場合に比し、絶縁層を厚くする。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0071
【補正方法】変更
【補正内容】
【0071】ガラス板11、12間には、スペーサ8の
格子孔、それぞれ複数のアドレス電極1、2の交叉によ
る格子孔並びに2枚のメモリー電極3、4の各孔が連通
して、放電空間10が形成されるように、位置合わせが
行われる。そして、スペーサ8の格子孔の内壁に蛍光体
層7が被着形成されている。この蛍光体層7は、単色蛍
光体又は水平若しくは/及び垂直方向に順次繰り返し配
された赤、緑及び青蛍光体である。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0073
【補正方法】変更
【補正内容】
【0073】そして、このリセット放電による空間電荷
が存在している間に、図10Cに示す如く、2枚のメモ
リー電極3、4にリセット放電のために印加した電位の
略中間の電位(これを中間電位と称する)であって、同
じ電位に、2枚のメモリー電極3、4の電位を保持す
る。かくすると、リセット放電による空間電荷のために
両2枚のメモリー電極3、4の絶縁層3a、4a上の壁
電荷が全て消去されて、全画面に亘って壁電荷のない状
態か、又は、2枚のメモリー電極3、4間に電位差が生
じない等価な壁電荷が残留する状態になる。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0075
【補正方法】変更
【補正内容】
【0075】さて、複数のアドレス電極1、2間の交点
のうち画像信号に応じた位置に選択的にアドレス放電を
生じさせるために、アドレス電極1、2の一方に、図1
0Aに示す如く画像信号に応じた電圧を与え、他方に順
次走査電圧を与えて、そのアドレス電極1、2間に放電
に充分な電圧が印加される。このアドレス放電が生じる
と、放電空間10内はイオン、電子又は準安定原子で満
たされ、プラズマ状態の放電空間10の電位は、カソー
、即ち、アドレス電極1又は2に対し略放電維持電圧
となる電位になる。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0084
【補正方法】変更
【補正内容】
【0084】背面ガラス板11上に、互いに平行に所定
間隔を以て配された対をなす、それぞれストライプ状の
メモリー電極(X1電極)2及びアドレス電極を兼ねた
メモリー電極(X2電極)2′の組を複数、互いに平行
に所定間隔を置いて被着形成する。その被着形成は、ス
クリーン印刷法等の厚膜技術、フォトプロセス等の薄膜
技術で容易に実現できる。背面ガラス板11上及びメモ
リー電極2、2′上に亘って、全面に絶縁層9を被着形
成する。AC型PDPと同様に、絶縁層9上に、更に、
図示を省略したMgO等の保護層を被着形成し、その上
に、この複数のメモリー電極2、2′と略直交する如
く、一定間隔を置いて平行に配された複数のストライプ
状の隔壁(絶縁体からなる)6を被着形成する。この複
数の隔壁6は、スクリーン印刷の繰り返しによって、所
定の高さのものを得る。複数の隔壁6の高さは、ガス
圧、ガス組成、画素ピッチ等によって最適な値が選ばれ
る。複数の隔壁6上にそれぞれストライプ状の複数のア
ドレス電極(Y電極)1を被着形成する。その被着形成
方法は、アドレス電極2と同様である。かくして、それ
ぞれ複数のアドレス電極1、2′は互いに略直角となる
ように、所定間隔を置いて配される。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0087
【補正方法】変更
【補正内容】
【0087】複数のアドレス電極1、2′によって形成
される各格子の孔に、各格子が連通する如く、複数の隔
壁6及び複数のアドレス1上に、格子状の分厚な格子状
のスペーサ8が配される。そして、そのスペーサ8の格
子孔の壁面に蛍光体層7が被着形成られる。このスペー
サ8は、前面ガラス板12の下面にスクリーン印刷等に
よって形成することもできるが、絶縁板をエッチングし
たもの、金属板を成形したもの等も可能であり、又、複
数枚の板を積層したものでも良い。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0090
【補正方法】変更
【補正内容】
【0090】ガラス板11、12間には、スペーサ8の
格子孔、それぞれ複数のアドレス電極1、2の交叉によ
る格子孔が連通して、放電空間10が形成されるよう
に、位置合わせが行われる。そして、スペーサ8の格子
孔の内壁に蛍光体層7が被着形成されている。この蛍光
体層7は、単色蛍光体又は水平若しくは/及び垂直方向
に順次繰り返し配された赤、緑及び青蛍光体である。
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0095
【補正方法】変更
【補正内容】
【0095】次に、図17を参照して、表示アノード5
の動作を説明する。図17の放電空間10は画面の1画
素に対応する放電空間を示す。この場合、この放電空間
は電離した荷電粒子や準安定原子で満たされているの
で、表示アノードの電圧が低くても、2枚のメモリー電
2、2′のうちの低電圧側メモリー電極との間で放電
が生じる。換言すれば、メモリー放電電流に表示アノー
ド5からの放電電流が加算される。新たな壁電荷が形成
されてメモリー放電の半周期が停止しても、次の半周期
で引き続き起こるメモリー放電に対して同様に表示アノ
ード5から電流が供給される。即ち、メモリー放電が継
続している間は、表示アノード5からの電流が2枚のメ
モリー電極2、2′側に供給され続ける。更に、別の言
い方をすれば、2枚のメモリー電極2、2′間の放電
が、表示アノード5によって、表示アノード5及び2枚
のメモリー電極3、4間に引き出されることになる。こ
の放電は、図17に図示のように、スペーサ8の格子孔
内の蛍光体層7の被着形成された内壁に沿って生じるの
で、放電によって生じる紫外線が蛍光体層7を励起して
発光させる。尚、メモリー放電が行われていない画素の
放電空間では、荷電粒子が存在しないので、表示アノー
ド5に印加される、例えば、200V〜300V程度の
電圧では放電は生じない。
【手続補正17】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0101
【補正方法】変更
【補正内容】
【0101】実施例の第5の放電表示装置によれば、実
施例の第1、第2、第3又は第4の放電表示装置におい
て、図7に示す如く、メモリー電極を隔壁6として使用
し、その両面の絶縁層上に複数の第1及び第2のアドレ
ス電極1、2が被着形成されるので、実施例の第1、第
2、第3又は第4の放電表示装置の効果に加えて、第1
及び第2のアドレス電極1、2と、メモリー電極との間
の位置合わせが容易となる。
【手続補正18】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0102
【補正方法】変更
【補正内容】
【0102】実施例の第6の放電表示装置によれば、図
14及び図15に示す如く、絶縁9上に被着形成され
た、互いに近接配置された第1のメモリー電極2及び第
2のメモリー電極を兼ねた第2のアドレス電極2′の複
数の組と、絶縁9及び隔壁6を介して、複数の第2の
アドレス電極2′と交叉する複数の第1のアドレス電極
1と、複数の第1及び第2のアドレス電極1、2にて構
成される複数の格子孔に対応したた複数の透孔を有し、
その複数の透孔の内壁にそれぞれ蛍光体層7が被着形成
されたスペーサ8と、共通電極(表示アノード)5とを
有し、絶縁9上に被着形成された、互いに近接配置さ
れた第1及び第2のメモリー電極2、2′の複数の組、
複数の第1のアドレス電極1、スペーサ8及び共通電極
(表示アノード)5が順次積層されて、放電ガスを有す
る管体内に封入されてなるので、簡単な構造と駆動回路
によって、メモリー放電と、主放電、即ち、発光表示に
寄与する放電とを分離することができ、これによって、
リセット放電が発光表示に影響を及ぼすことがなくなっ
て、コントラストが大幅に改善されると共に、アドレス
放電及びメモリー放電相互の画面操作に影響を及ぼすこ
となく発光効率及び輝度を大幅に改善することができ
る。
【手続補正19】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図10
【補正方法】変更
【補正内容】
【図10】
【手続補正20】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図16
【補正方法】変更
【補正内容】
【図16】

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 隔壁を介して互いに交叉する如く近接し
    て配されたそれぞれ複数の第1及び第2のアドレス電極
    と、 複数の透孔が設けられると共に、その全表面が絶縁層で
    被覆されてなるメモリー電極とを有し、 上記複数の第1及び第2のアドレス電極及び上記メモリ
    ー電極が積層されて、放電ガスを有する管体内に封入さ
    れてなることを特徴とする放電表示装置。
  2. 【請求項2】 隔壁を介して互いに交叉する如く近接し
    て配されたそれぞれ複数の第1及び第2のアドレス電極
    と、 複数の透孔が設けられると共に、その全表面が絶縁層で
    被覆されてなるメモリー電極と、 該メモリー電極の複数の透孔にそれぞれ対応した複数の
    透孔を有し、該複数の透孔の内壁にそれぞれ蛍光体層が
    被着形成されたスペーサと、 共通電極とを有し、 上記複数の第1及び第2のアドレス電極、上記メモリー
    電極、上記スペーサ及び上記共通電極が順次積層され
    て、放電ガスを有する管体内に封入されてなることを特
    徴とする放電表示装置。
  3. 【請求項3】 隔壁を介して互いに交叉する如く近接し
    て配されたそれぞれ複数の第1及び第2のアドレス電極
    と、 複数の透孔が設けられると共に、その全表面が絶縁層で
    被覆されてなるメモリー電極と、 該メモリー電極の複数の透孔にそれぞれ対応した複数の
    透孔を有し、上記メモリー電極とは反対側の面上に蛍光
    体層が被着形成されたスペーサと、 共通電極とを有し、 上記複数の第1及び第2のアドレス電極、上記メモリー
    電極、上記スペーサ及び上記共通電極が順次積層され
    て、放電ガスを有する管体内に封入されてなることを特
    徴とする放電表示装置。
  4. 【請求項4】 上記請求項1、2又は3に記載の放電表
    示装置において、 上記複数の第1及び第2アドレス電極にて構成される各
    格子孔に対し、上記メモリー電極の複数の透孔が対向す
    るように構成されてなることを特徴とする放電表示装
    置。
  5. 【請求項5】 上記請求項1、2、3又は4に記載の放
    電表示装置において、 上記メモリー電極を上記隔壁として使用し、その両面の
    絶縁層上に上記複数の第1及び第2のアドレス電極が被
    着形成されてなることを特徴とする放電表示装置。
  6. 【請求項6】 絶縁層上に被着形成された、互いに近接
    配置された第1のメモリー電極及び第2のメモリー電極
    を兼ねた第2のアドレス電極の複数の組と、 上記絶縁層及び隔壁を介して、上記複数の第2のアドレ
    ス電極と交叉する複数の第1のアドレス電極と、 上記複数の第1及び第2のアドレス電極にて構成される
    複数の格子孔に対応したた複数の透孔を有し、該複数の
    透孔の内壁にそれぞれ蛍光体層が被着形成されたスペー
    サと、 共通電極とを有し、 上記絶縁層上に被着形成された、互いに近接配置された
    上記第1及び第2のメモリー電極の複数の組、上記複数
    の第1のアドレス電極、上記スペーサ及び共通電極が順
    次積層されて、放電ガスを有する管体内に封入されてな
    ることを特徴とする放電表示装置。
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