JPH0844942A - 太陽電池式自動販売機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目 的】 商用電源もまた商用電力も一切使用せ
ず、全て太陽電池によって電力を賄い、かつ多種多様の
商品を販売することのできる太陽電池式自動販売機の提
供を目的とする。 【構 成】 縦横多層に保存庫を有する自動販売機
の外箱あるいは天上部に太陽電池を備え、蓄電池に電力
を蓄電し、該蓄電池に過充電防止装置及び過放電防止装
置が備えられた制御装置が設けられている構成の太陽電
池式自動販売機。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、太陽電池によって電
力を賄う自動販売機に関するものである。特には、商用
電力を一切使用せず、自動販売機内で使用する電力は、
全て太陽電池によって賄うという自動販売機に関するも
のである。

【０００２】

【従前の技術】自動販売機に関する従前技術としては、
例えば、缶入り飲料等の商品を販売する自動販売機とし
て、硬貨投入口、商品選択釦、商品取出口、あるいは商
品見本展示部を有するとともに、この電力として、全
て、商用電力を使用するものが公知である。また、この
ような自動販売機に太陽電池を利用し、この太陽電池
と、商用電力とを併用して、自動販売機の消費する電力
を賄おうとすることも、例えば、特開平４−３１２１９
７号、特開平４−３１２１９８号などにより公知であ
り、商用電力との併用の技術が開示されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】自動販売機には、各種
各様のものがある。例えば、缶入り飲料を販売するも
の、タバコとか、靴下などの商品を販売するもの、ま
た、菓子やパンなどを販売するものなどなどである。こ
れらの自動販売機は表面上の美飾を求めたり、また大型
化したり、仕訳が多様化したりしていくのが今日の自動
販売機である。そのため、自動販売機の消費電力も段々
と多大になって行くものであり、これら自動販売機に使
用される商用電力も多大になって行くものである。一
方、従前の自動販売機は、必ず、商用電力を使用するこ
とをその前提としていたので、自動販売機の設置場所
が、商用電源のある所という制限された場所になる。前
記特開平４−３１２１９８号等も、それを前提としてい
る。そのため商用電源のない所には、設置することはで
きないものであった。更に、従前の自動販売機では、同
一形態の商品のみを販売することをその目的としていた
ため、販売商品保存庫の数が極めて少なく、そのため、
商品の良し悪しを消費者が見定めることも、ほとんどで
きなかったものである。特に、新鮮さを求められる野菜
などの自動販売機は、そのためには、皆無に等しかった
ものである。そのため、この発明は、これらの不便を解
消し、商用電力を一切使用せず、商用電源のない畑の中
でも、また、田圃の畔道にでも、設置でき、かつ商品保
存庫を沢山設けて、商品の選択が容易にできるような太
陽電池式自動販売機を提供することを目的とするもので
ある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの手段として、縦横多層に形成される箱型保存庫を多
数内有する自動販売機の外箱あるいは天上部に、光にて
電力を発生する太陽電池を備え、該太陽電池による電力
を蓄電池に蓄電し、また該蓄電池には、太陽電池側に過
充電防止装置及び放電回路側には過放電防止装置が備え
られた制御装置が設けられ、自動販売機内で使用する一
切の電力を、前記太陽電池の起電力によって賄い、商用
電力を一切使用しないことを特徴とする太陽電池式自動
販売機を用いることにより、解決されるものである。こ
の発明は、このような太陽電池式自動販売機を提供しよ
うとするものである。

【０００５】

【作 用】この発明に係る太陽電池式自動販売機は、沢
山の商品保存庫を内有し、その保存庫には、例えば、野
菜・果実あるいは卵など、各種の商品を目的に応じ、全
て同一の商品を、あるいは各種商品を雑多に入れて置く
ことができ、かつ商用電力を一切使用しないため、畑の
中、田圃の畔道、野原など商用電源のない所にも設置で
きるものであり、また太陽電池によって起電された電力
が蓄電池に蓄電し、過状に蓄電される場合には、過充電
防止装置によって、太陽電池に電流の流入を防ぎ、また
逆に過状に放電される場合には、蓄電池に蓄電力がなく
なることを過放電防止装置が防止するように作用するも
のである。更に、通常は、商品保存庫は、商品を格納し
た後、扉によって塞がれているが、アクリル板をとおし
て内部の商品は良く見えるようになっている。この商品
を購入するには、まず一定額の硬貨を硬貨投入口に入れ
る。これにより入れられた金額で購入できる商品がラン
プで表示される。次に、必要な商品選択釦を押すと、電
磁ロック（ソレノイド）が外れて、扉を開くことができ
る。商品を取り出した後、再び扉を閉じることにより、
商品保存庫は閉鎖されることとなる。この発明の太陽電
池式自動販売機は、このような作用をするものである。

【０００６】

【実施例】以下、この発明の一実施例を図面に基づいて
説明する。［図１］は、この発明の全体斜視図であり、
［図２］は、ブロック図である。［図１］の（１）は、
自動販売機である。この自動販売機（１）は、アルミ材
などできるだけ軽い材質のものによって作られる。また
断熱性ある材料を使用することも可能である。適便の材
質の材料を使用することによって創作される。自動販売
機（１）本体の形状は、この実施例のように矩形でもよ
いが、円形でもまた他の形状でもよいものである。この
自動販売機（１）は、内部に多くの商品保存庫が形成さ
れており、その商品保存庫の表面側は、扉によて電磁ロ
ックされており、硬貨の投入及び釦の押圧によって開閉
するように形成されているものである。このような商品
保存庫を、その内部に縦横多層に形成されているのが、
自動販売機（１）の本体である。

【０００７】［図１］の（２）は、太陽電池である。こ
の太陽電池（２）は、従前から知られている通常の太陽
電池を使用するものである。太陽電池（２）は、この実
施例では、自動販売機（１）の天上部に設けられている
ものである。しかし必ずしも天上部である必要はなく、
例えば、自動販売機（１）の外箱のいずれの箇所でもよ
いし、また自動販売機（１）から外れた箇所、例えば、
他に構築物を設けてその上に置いてもよいものである。
要するに適便の箇所で太陽光を集約できる所であればよ
いものである。

【０００８】［図１］の（３）は、箱型保存庫である。
この箱型保存庫（３）は、自動販売機（１）内に、縦・
横に多層に各々独立して形成されているものである。こ
の実施例では４６個の箱型保存庫（３）が形成されてい
る。この箱型保存庫（３）は、内部を密閉に形成するこ
ともできるし、また孔を有する仕切板を使用して仕切
り、箱型保存庫（３）間の通風をよくするように形成す
ることもできる。更に、必ずしも箱型でなく、円筒形状
でも、また他の形状でも構成することができるものであ
る。この箱型保存庫（３）には、販売すべき商品が各々
その目的、例えば、野菜販売であれば各種野菜が格納さ
れるものである。そのため各種の商品、例えば果実・卵
・生花などが格納される。従って、商品保存庫でもある
ものである。この商品保存庫（３）の商品を見て、需要
者はどの商品を購入するか決定することができるもので
ある。

【０００９】［図１］の（３１）は、箱型保存庫（３）
の入口を閉じている扉である。この扉（３１）は、各箱
型保存庫（３）の全てに装着されているものである。こ
の扉（３１）の一部は透明材、例えば、アクリル材など
によって形成されている。そのため、箱型保存庫（３）
の内部にある商品を見ることができるものである。この
扉（３１）は、商品が箱型保存庫（３）の内部に格納さ
れている場合、あるいは格納されていなくとも、扉（３
１）が閉じられている場合には、電磁ロック（ソレノイ
ドによって）されているものである。従って、通常は開
かないものである。この扉（３１）が開くには、硬貨を
投入し、購入釦を押圧して、電磁ロックを解除すること
によって行われるものである。

【００１０】［図１］の（４）は、硬貨投入口である。
硬貨投入口（４）は、自動販売機（１）の適便の箇所に
設けられている。この実施例では、自動販売機（１）正
面左側上部に設けられているものである。この硬貨投入
口（４）には、硬貨投入をキャッチするため、タッチセ
ンサー回路が接続されているものである。これによっ
て、硬貨が投入口（４）に触れることによって、コイン
セレクターが機能するように装着されているものであ
る。この硬貨投入口（４）に硬貨の投入がない限り、自
動販売機（１）本体は、何ら機能しないこととなる。硬
貨投入によって始めて、自動販売機（１）の機能が活動
することとなるものである。

【００１１】［図１］の（５）は、購入釦である。この
購入釦（５）は、この実施例では箱型保存庫（３）の扉
（３１）側に、箱型保存庫（３）の数と同数のものが、
自動販売機（１）表面に設けられている。しかし、必ず
しも、箱型保存庫（３）と同数の購入釦（５）を設ける
必要はない。例えば、同一の金額なら一つの購入釦
（５）で賄うこともできるからである。硬貨投入口
（４）に硬貨を投入し、この購入釦（５）を押圧する
と、ソレノイドによって電磁ロックされていた扉（３
１）のロックが解除される。この解除によって、扉（３
１）に付している小さな突手を引くことにより、扉（３
１）を閉じると、元の状態に戻るものである。

【００１２】この発明の自動販売機（１）の機能を、次
に［図２］で説明する。自動販売機（１）内の箱型保存
庫（３）に各々予め商品を入れるためには、大扉を開け
て、各保存庫（３）に、必要な各商品を入れる。しかる
後に、大扉を閉じる。この自動販売機（１）の使用は、
このような状態から使用されるものである。そこで、硬
貨投入口（４）に硬貨を投入すると、タッチセンサー回
路（１１）によって、コインセレクター（１０）が機能
し、値段設定回路（９）を動かし、かつロック制御回路
及びランプに電流を流すが、この実施例では、タイマー
で約５秒ほど供給する。これによって、消費電力を極力
少なくしようとするものである。硬貨の投入によって、
電流が流れ、購入釦（５）を押圧することにより、ロッ
ク制御回路（８）が動き、電磁ロック（ソレノイド）
（８１）が解除される。これによって扉（３１）が開
き、扉（３１）が開くことによって電流の供給はストッ
プする。箱型保存庫（３）から商品を取り出し、扉（３
１）を再び閉じることにより、元の状態に戻るものであ
る。また夜間などには、日没センサー回路（７）が機能
し、必要最少限のランプ（７１）が点灯するものである
が、常時点灯されることはなく、硬貨投入があった場合
に限るものとされている。更に、雪の日、雨の日、曇天
の日などは、夜間と同様ほとんど他の電力消費はないも
のである。

【００１３】［図２］の（６）は、蓄電池である。この
蓄電池（６）には、太陽電池（２）によって起電された
電力が蓄電されるものである。太陽電池（２）からの充
電が、蓄電池（６）に過状に行われると、電流が逆流
し、太陽電池（２）に流れてしまい、太陽電池（２）を
破壊する虞れがある。そのため、この過状充電を防ぎ、
常に蓄電池（６）も太陽電池（２）も正常にしておくた
め、太陽電池（２）と蓄電池（６）との間に過充電防止
装置（６１）を設けてあり、また、蓄電池（６）から他
の各回路、例えば、日没センサー回路（７）やロック制
御回路（８）などに過状な放電があり、蓄電池（６）の
電力が減少し、蓄電池（６）が作用しなくなることを防
ぐため、蓄電池（６）と各回路間に過放電防止装置（６
２）を設けているものである。これによって、蓄電池
（６）の完全放電を防いでいるものである。こうするこ
とによって、常に蓄電池（６）には一定量の電力が保持
され、かつ最少限の放電によって必要回路を機能させ、
電力消費を最少限に押えることが可能である。

【００１４】［図２］に示す過充電防止装置（６１）、
蓄電池（６）、過放電防止装置（６２）、及び、日没セ
ンサー回路（７）、ロック制御回路（８）、値段設定回
路（９）、コインセレクター（１０）、タッチセンサー
回路（１１）は、制御装置として、自動販売機（１）内
に組込まれているものである。この制御装置は、蓄電池
（６）に過充電防止装置（６１）及び過放電防止装置
（６２）を設けることによって、消費電力を極力押える
ことができるように装置したものである。これによっ
て、自動販売機（１）内の消費電力の全てを蓄電池
（６）の電力によって賄うことができるものである。

【００１５】尚、この自動販売機（１）には、この実施
例では、ファン取付については触れなかったが、ファン
を取付けて箱型保存庫内の空気循環をよくすることも可
能である。

【００１６】

【発明の効果】この発明の太陽電池式自動販売機は、多
くの商品を同種ありは雑多に収納し、直接見て購入する
ことができると同時に、商用電源のない所に自由に設置
できるし、また商用電力を一切使用せず、太陽電池によ
ってのみその電力を賄うため省エネルギーに役立つとい
う、他にない効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】 全体斜視図

【図２】 ブロック図

【符号の説明】

（１） 自動販売機 （２） 太陽電池 （３） 箱型保存庫 （３１） 扉 （４） 硬貨投入口 （５） 購入釦 （６） 蓄電池 （６１） 過充電防止装置 （６２） 過放電防止装置 （７） 日没センサー回路 （７１） ランプ （８） ロック制御回路 （８１） 電磁ロック（ソレノイド） （９） 値段設定回路 （１０） コインセレクター （１１） タッチセンサー回路

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】縦横多層に形成される箱型保存庫を多数内
   有する自動販売機の外箱あるいは天上部に、光にて電力
   を発生する太陽電池を備え、該太陽電池による電力を蓄
   電池に蓄電し、また該蓄電池には、太陽電池側に過充電
   防止装置及び放電回路側には過放電防止装置が備えられ
   た制御装置が設けられ、自動販売機内で使用する一切の
   電力を、前記太陽電池の起電力によって賄い商用電力を
   一切使用しないことを特徴とする太陽電池式自動販売
   機。