JPH0843308A - 抗菌性材料の添加量判定装置および判定方法 - Google Patents

抗菌性材料の添加量判定装置および判定方法

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JPH0843308A
JPH0843308A JP18238194A JP18238194A JPH0843308A JP H0843308 A JPH0843308 A JP H0843308A JP 18238194 A JP18238194 A JP 18238194A JP 18238194 A JP18238194 A JP 18238194A JP H0843308 A JPH0843308 A JP H0843308A
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JP18238194A
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Toshiichi Tomioka
冨岡  敏一
Hiroaki Oka
弘章 岡
Atsushi Nishino
西野  敦
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 抗菌性樹脂中の、目視で判断しにくく、解析
に長時間を要する抗菌性材料の添加量を迅速かつ容易に
判定する装置を提供する。 【構成】 樹脂組成物あるいは塗料樹脂中の抗菌性材料
と一定の割合で配合された蛍光性材料に、紫外線を照射
させる装置、照射された紫外線により励起された光を受
光する受光素子、受光した光強度を抗菌性材料添加量も
しくは添加割合に変換する演算装置からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗菌性材料を添加した
樹脂組成物るいは塗料樹脂における抗菌性材料の添加量
を判定する装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、抗菌性材料を熱可塑性または熱硬
化性樹脂中に混練した樹脂成形体や抗菌性材料を分散さ
せた塗料樹脂の塗膜などのいわゆる抗菌性樹脂が多く使
用されてきている。これら抗菌性樹脂は、アメニティ・
クリーン化の需要と相まってあらゆる商品分野に応用さ
れつつある。水回りのぬめり防止、公共場所で不特定多
数の人が共用する器具備品、病院・老人福祉施設の施設
什器などへの展開に対する要望も多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記のような抗菌性樹
脂のなかには、効能とは別に抗菌性能の少ないものある
いは特性のみられないものも出回る可能性が指摘されて
いる。抗菌性能付与が表示されており、それを信用し無
防備状態で抗菌性能が低下していた場合の被害が懸念さ
れ、これは消費者の工業界、商品群全体に対する不信に
つながる。抗菌性能の低下原因として、抗菌性材料の質
と量が挙げられる。
【0004】そこで、効力の低い抗菌性材料は論外とし
て、抗菌性材料の添加量が問題となる。当然、大量生産
する前に抗菌性材料の適正添加量が検討されているが、
機械的人為的ミスにより、添加量があるいは添加そのも
のが誤る恐れがある。同じ樹脂添加物でも顔料などは、
添加量が極端に違った場合大きく色変化が起こり、すぐ
にそれに気付くが、抗菌性材料の場合は入れたことによ
る各種変化が少ないことが抗菌性材料の重要な特性であ
るため、添加ミスは製品化されても気付かれない場合が
多いという課題がある。抗菌性能を測定するためには、
活性状態にした微生物を一定濃度被検体上に滴下し、一
定時間最適増殖条件に保った後、その残存菌濃度を測定
する方法が一般的である。この方法は、実際の菌を使用
するため比較的実用的な抗菌性能を測定できるが、全工
程で約1週間という長期間を必要とする欠点がある。そ
こで、利用者の清潔感を満足させる抗菌性材料を入れ、
なおかつ迅速で容易な品質管理手法が要望されている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の抗菌性材料の添
加量判定装置は、抗菌性材料およびこれに一定の割合で
配合された蛍光性材料を含む樹脂組成物あるいは塗料樹
脂に紫外線を照射させる紫外線照射装置、照射された紫
外線により励起されて前記樹脂組成物あるいは塗料樹脂
から発せられる光を受光する受光素子、および前記受光
素子が受光した光強度を抗菌性材料の添加量もしくは添
加割合に変換する演算装置から構成される。ここで、紫
外線照射装置は、254nmあるいは312、365、
435nmなど水銀輝線を有する放電管紫外線ランプと
可視光をカットするフィルターを組み合わせて外来光を
防ぐ構成とする。また、蛍光性材料が発する励起光を外
来光に妨害されないよう、紫外線をカットするフィルタ
ーを受光素子に組み合わせる。
【0006】また、紫外線照射装置の照射光を受光する
受光素子と、この受光素子が受光した光強度で上記受光
素子が受光した光強度を補正する装置とを具備すること
が好ましい。さらに、演算装置は、標準の抗菌性材料添
加割合における発光強度を基準として、抗菌性材料の添
加量の絶対値あるい相対値として表示するように構成す
ることが好ましい。
【0007】本発明の抗菌性材料の添加量判定方法は、
抗菌性材料およびこれに一定の割合で配合された蛍光性
材料を含む樹脂組成物あるいは塗料樹脂に紫外線を照射
させ、この紫外線により励起されて前記樹脂組成物ある
いは塗料樹脂から発せられる光の強度を測定することに
より、前記樹脂組成物あるいは塗料樹脂中の抗菌性材料
の添加量もしくは添加割合を判定するものである。蛍光
性材料は、蛍光増白剤であることが好ましい。
【0008】
【作用】混練樹脂あるいは塗料化し塗工された樹脂中に
添加された抗菌性材料は、まず使用中手で触れることに
よる表面への皮脂付着など栄養源が添加されると共に微
生物が付着しても、表面に存在する抗菌性材料によりそ
の増殖を抑制する効果がある。一方、抗菌性材料と一定
の割合で蛍光性材料を混合してあるため、抗菌性のある
場所には、上記割合で蛍光性材料も存在する。従って、
抗菌性材料の含有量と抗菌性能について事前に検討して
おけば、蛍光体の濃度と抗菌性能の間には相関性があ
る。このことから紫外線励起型の蛍光性材料を用い、励
起光強度を測定することにより抗菌性能を即座に推定す
ることが可能となり、品質管理に用いることが可能とな
る。
【0009】抗菌性材料を添加することにより、抗菌性
能を付与するが、一方で添加した樹脂の色相を黄変させ
ることがある。これに対し、蛍光増白剤を添加させるこ
とにより、照射光のうち近紫外光を吸収し青紫光を発光
することで青成分を補強し、これにより黄変を補償する
ことができる。また、抗菌性材料製造時に抗菌性材料に
一定の割合の蛍光増白剤を添加することで、品質管理を
容易にする効果がある。すなわち、暗所で抗菌性材料を
添加した樹脂混練成形物または塗料塗布物に対し近紫外
線を照射させることにより、抗菌性材料に比例した蛍光
強度が得られる。この強度を測定し、紫外線発光強度の
変動分を補正した後、抗菌性材料の混練量を推定し、混
練しても混練量の直接把握しにくい抗菌性材料の添加割
合の品質管理に役立てることができる。
【0010】
【実施例】まず、本発明に使用する抗菌性材料について
説明する。抗菌剤としては、金属錯塩、植物抽出物、第
4級アンモニウム塩およびクロルヘキシジン誘導体より
なる群から選択される少なくとも1種が使用される。特
に、上記金属錯塩と、植物抽出物、第4級アンモニウム
塩およびクロルヘキシジン誘導体よりなる群から選択さ
れる1種以上とを併用することが好ましい。上記の群よ
り2種以上選択して抗菌剤として使用すると、抗菌スペ
クトルの広い抗菌性材料を得ることができる。植物抽出
物としては、例えば、カンゾウエキス、イソチオシアン
酸アリル、ケイ皮油等が挙げられ、第4級アンモニウム
塩としては、例えば、シリコーン化合物の第4級アンモ
ニウム塩、脂肪族化合物の第4級アンモニウム塩、塩化
ベンザルコニウム等が挙げられ、クロルヘキシジン誘導
体としては、例えば、グルコン酸クロルヘキシジル等が
挙げられる。
【0011】上記金属錯塩の金属としては、銀、銅また
は亜鉛が好ましく、銀であることがより好ましい。ま
た、上記金属錯塩はチオスルファト金属錯塩であること
が好ましく、従って、チオスルファト銀錯塩、チオスル
ファト銅錯塩、チオスルファト亜鉛錯塩よりなる群から
選択される少なくとも1種の錯塩を用いることがより好
ましく、チオスルファト銀錯塩を用いることが最も好ま
しい。従来は、抗菌剤として金属塩が用いられていた
が、特に銀塩の場合、光や紫外線に対する感度が高く、
これらを用いた抗菌性材料を合成樹脂に含有させた場合
には変色する。これに対して、本発明では、金属、特に
銀を含む抗菌性材料である場合でも、これが錯塩である
ため、光または紫外線に対して安定である。上記以外の
抗菌性材料も光または紫外線に対して安定である。従っ
て、本発明の抗菌性材料は光または紫外線に対して安定
である。また、抗菌剤が金属錯塩である場合、金属錯塩
は揮発性を有しないため、得られる抗菌性材料は環境汚
染の原因とならない。上記金属錯塩は、空気中の酸素に
よりそのごく近傍にオゾン層を形成する。このオゾン層
に接近した微生物等はその表面組織に影響を受けるた
め、上記金属錯塩は抗菌効果を発揮する。
【0012】上記金属錯塩がチオスルファト金属錯塩で
ある場合、金属塩とチオ硫酸塩を用いて調製することが
できる。例えば、金属塩の水溶液に亜硫酸塩および/ま
たは亜硫酸水素塩を加えて反応させ、次いでチオ硫酸塩
を加えてチオスルファト金属錯塩を生成する方法と、チ
オ硫酸塩水溶液に金属塩を加えてチオスルファト金属錯
塩を生成する方法とがある。前者の方法において、亜硫
酸塩および/または亜硫酸水素塩は、得られるチオスル
ファト金属錯塩を安定化させるために使用される。後者
の方法においては、特にこのような安定化剤を加えるこ
となくチオスルファト金属錯塩を生成できる。例えば、
チオスルファト銀錯塩を調製する際に、銀塩100重量
部に対して、チオ硫酸塩を100〜1000重量部の割
合で使用することが好ましく、亜硫酸塩および/または
亜硫酸水素塩を使用する場合には、銀塩100重量部に
対して、400〜2000重量部をそれぞれ使用するこ
とが好ましい。上記金属塩が銀塩である場合、チオ硫酸
塩と銀塩の使用割合は、S23 2-/Ag+の重量比率が
2〜6であることが好ましい。S23 2-/Ag+の重量
比率が2未満の場合、硫化銀等の茶色あるいは黒色の反
応生成物が生じやすい。逆にS23 2-/Ag+の重量比
率が6を超える場合、未反応のチオ硫酸塩が多く存在
し、このような未反応のチオ硫酸塩を含有するチオスル
ファト銀錯塩を担体に担持させた場合、チオ硫酸塩の担
持により、チオスルファト銀錯塩の担持が妨げられる恐
れがある。従って、S23 2-/Ag+の重量比率を上記
の範囲とすることにより、効率よくチオスルファト銀錯
塩を得ることができ、かつチオスルファト銀錯塩の変色
を防止することができる。
【0013】チオスルファト金属錯塩は、加熱により容
易に硫化物等に変化しやすいため、チオスルファト金属
錯塩の調製から多孔性粒子の担体に担持させるまでの工
程では、常温以上60℃以下の温度で行うことが好まし
い。これによりチオスルファト金属錯塩の変色をさらに
防止することができる。上記チオスルファト金属錯塩の
調製に用いられる金属塩としては、例えば、酢酸銀、硝
酸銀等を使用することができるが、金属錯塩を形成する
際の金属錯塩の光反応安定性を向上させ、また製造時お
よび廃棄時の環境に対する安全性を考慮すると、上記金
属塩は酢酸銀であることが好ましい。上記チオスルファ
ト金属錯塩の調製に用いられるチオ硫酸塩としては、例
えば、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸アンモニウム、チ
オ硫酸カリウム等が挙げられ、また上記亜硫酸塩として
は、例えば、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫
酸アンモニウム、メタ亜硫酸カリウム等が挙げられ、上
記亜硫酸水素塩としては、例えば、亜硫酸水素ナトリウ
ム、亜硫酸水素カリウム、亜硫酸水素アンモニウム等が
挙げられる。
【0014】上記のチオスルファト金属錯塩は多孔性担
体に担持させて用いるのが好ましい。この担体に使用さ
れる多孔性粒子としては、シリカゲル、ゼオライト等が
挙げられるが、ゼオライトよりも比表面積が大きく、透
明性を有するシリカゲルが好ましい。上記担体あるいは
調湿性材料として、シリカゲルを使用することにより、
抗菌性材料は、担持された上記抗菌剤を徐放する効果を
有するので好ましい。また、シリカゲルはその平均粒径
が1〜10μmであることが好ましい。また、上記担体
あるいは調湿性材料を、同一の材料でその機能を兼ねる
ことも可能である。さらに、日本工業規格JIS Z
0701に規定するB型シリカゲルであることがより好
ましい。このB型シリカゲルの中でも相対湿度50%
(25℃)以下における吸湿率が20%以下で、かつ相
対湿度90%(25℃)以上における吸湿率が50%以
上の吸湿特性を有するシリカゲルであることが特に好ま
しい。上記シリカゲルは、低湿度領域で吸湿水分量が比
較的少なく、高湿度領域においては、総担持水分量の特
に多いシリカゲルである。このようなシリカゲルに速や
かに抗菌剤を担持させた抗菌性材料は、抗菌剤の放散を
抑制し、かつ熱安定性を有するため、抗菌性能を持続保
持することができる。さらに上記シリカゲルは、合成樹
脂と同程度の屈折率を有する光透過性を有する。このよ
うなシリカゲルを使用した抗菌性材料を合成樹脂に含有
させると、合成樹脂を着色することなく、かつ合成樹脂
の特性に影響を与えることがなく、合成樹脂表面に抗菌
性を付与することができる。担体としては、上記シリカ
ゲル以外に気相法により製造したシリカゲル微粉末を使
用することもできる。
【0015】本発明の抗菌性材料を得るには、上記抗菌
剤の水溶液またはアルコール溶液を上記担体と混合して
速やかに乾燥させる。このことにより、上記抗菌剤が上
記担体に担持される。この工程において、上記担体10
0重量部に対して抗菌剤は、2〜10重量部使用するこ
とが好ましい。乾燥後の担体は、必要に応じて粉砕され
る。また、上記抗菌剤を担持した担体表面の少なくとも
一部がコーティング材料により被覆されていることが好
ましい。ここにに使用されるコーティング材料として
は、有機ケイ素化合物、ワックスおよびステアリン酸化
合物よりなる群から選択される少なくとも1つであるこ
とが好ましく、反応性の有機ケイ素化合物であることが
より好ましい。反応性の有機ケイ素化合物としては、テ
トラメトキシシラン、テトラエトキシシラン等のシロキ
サン結合を形成することが可能な官能基を有する化合
物、特にアルコキシシランであることが好ましい。上記
担体がシリカゲルである場合、コーティング材料とし
て、上記の反応性有機ケイ素化合物を使用すると、反応
性有機ケイ素化合物が加水分解されて二酸化ケイ素を生
成し、これとシリカゲルが縮合することによりシロキサ
ン結合が形成されるため、良好にコーティングすること
ができる。この工程において、上記抗菌剤を担持した担
体100重量部に対してコーティング材料は、100〜
200重量部使用することが好ましい。本発明の抗菌性
材料は、少なくとも一部をコーティング材料により被覆
することにより、熱安定性がさらに向上する。従って、
樹脂中に分散させて樹脂表面に抗菌性を持たせる場合
に、樹脂成形時の熱に対して安定性が増加し、また樹脂
の経年色変化を抑制することができる。さらに、担体に
担持されている抗菌剤の徐放性が高くなるため、長時間
にわたり、抗菌効果が持続する。
【0016】次に、蛍光性材料について説明する。蛍光
性材料として、蛍光灯用酸化タングステン系蛍光性材
料、スチルベン系蛍光増白剤を用いることができる。蛍
光増白剤以外にも、他の有機系材料としてスチルベン系
以外にベンゾオキサゾール系、スチリル系、ナフタルイ
ミド系なども使用できる。また、着色して用いる樹脂成
形物に対しては、着色されている色に近い蛍光色を持つ
蛍光性材料を用いることもできる。具体的には、(株)日
本化薬製「Kayalight OS」、「Kayal
ight B」、チバガイギー社製「UVITEX O
B」などが使用できる。
【0017】[実施例1]図1は本発明による抗菌性材
料の添加量判定装置の装置の回路ブロック図を示す。図
中、1は紫外線ランプであり、ここでは4Wの可視光カ
ット紫外線ランプ(松下電子工業(株)製ブラックライト
ブルー蛍光灯FL−20BLB)を用いている。2は紫
外線をカットする紫外線フィルタ(クラレ製パラグラス
UV40)である。3、4はフォトトランジスターから
なる受光素子、5、6は積分増幅器、7は差動増幅器で
ある。8aは標準値補正(零点調整)ツマミ、8bは標
準値補正(増幅率調整)ツマミである。9はアナログ出
力部、10はアナログ/ディジタル(A/D)変換器、
11はディジタル出力部、12はディジタル表示部であ
る。ディジタル出力部11は外部コンピュータインター
フェースなどに接続される。13は被検体を示す。な
お、紫外線ランプ1は、安定器14および保安装置15
を介して100VのAC電源に接続されている。
【0018】次に、この装置の動作原理を説明する。ま
ず、紫外線ランプ1から可視光をカットした紫外線を被
検体13に照射する。被検体13には蛍光性材料が含ま
れているため、紫外線を吸収し可視光を発光する。反射
する紫外線を透過させず、発光した可視光のみを透過さ
せる紫外線フィルタ2により、抗菌性材料濃度に相関性
を持つ可視光強度が得られる。この可視光を受光素子3
が受光して電気信号に変換し、これを積分増幅器5で増
幅する。一方、紫外線ランプ1の出力は、ランプ温度は
もちろん様々な要因により変動するため、ランプ出力も
受光素子4で電気信号に変換し、積分増幅器6で増幅す
る。積分増幅器6、7からの信号を差動増幅器7で補正
するように増幅し、なおかつ標準の抗菌性能が既知の被
検体が100%になるように増幅率をツマミ8bで調節
し、さらにツマミ8aで零点調整して差動増幅する。こ
うして得られる信号の出力部11に外部計算機の入力端
を接続することで、オンライン品質管理に役立てる。ま
た、出力を表示部12でディジタル表示することによ
り、リアルタイムで抗菌性材料の配合状態を管理するこ
とができる。
【0019】次に、これら管理に用いる被検体の代表的
なものの製法を説明し、実際の品質管理に応用した例を
説明する。チオスルファト銀錯体をシリカゲルに担持さ
せた抗菌性材料を、ABS樹脂中に標準値として母樹脂
100重量部に対し1.5重量部添加し、さらに黒色顔
料、母樹脂中への均一分散を図るための金属石鹸ステア
リン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウムなどの添
加助剤0.1重量部、および蛍光灯用酸化タングステン
系蛍光性材料5重量部を配合した着色ペレットを準備す
る。そして、射出成形機を用い、約220℃の先端ノズ
ル部温度で、樹脂部品を成形した。
【0020】本発明装置の使用手順として、まず上記抗
菌性材料に蛍光性材料を添加し成形したテストプレート
と、比較例として抗菌性材料および蛍光性材料を省き他
の添加物などは実施例と同様に添加したテストプレート
を準備する。次に比較例のテストプレートを上記装置に
セットし、顔料、添加物、樹脂の影響を省くため、標準
値補正ツマミにより零点調整を行う。続いて、実施例の
テストプレートの中で、抗菌性材料添加量が既知あるい
は分析の結果標準値の添加量であるテストプレートを上
記装置にセットし、標準値補正(増幅率調整)ツマミに
より100%あるいは規定値調整を行う。その後、抗菌
性材料添加量を求めたい品質管理用のテストプレートを
上記装置にセットすれば、添加量あるいは標準値100
に対する割合が表示される この樹脂部品について、含有抗菌性材料濃度を分析する
と共に下記に示すような抗菌試験を行った。 抗菌試験:大腸菌(Escherichia coli),黄色ブドウ球菌
(Staphylococcus aureus)を用い、対数増殖期の菌液を
試験片上に滴下し、36℃飽和水蒸気圧雰囲気下に18
時間保存した後の生存菌数を測定するいわゆる滴下法に
準じた。その結果を表1に示す。表1から明らかなよう
に、本実施例の装置は実用上品質管理に用いることがで
きる。
【0021】
【表1】
【0022】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、樹脂組成
物あるいは塗料樹脂中の抗菌性材料の添加量もしくは添
加割合を迅速かつ容易に判定することができる。従っ
て、抗菌性材料を添加した樹脂組成物あるいは塗料樹脂
の品質管理が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の抗菌性材料の添加量判定装
置のブロック図である。
【符号の説明】
1 紫外線ランプ 2 紫外線フイルタ 3、4 受光素子 5、6 積分増幅器 7 差動増幅器 8a 標準値補正(零点調整)ツマミ 8b 標準値補正(増幅率調整)ツマミ 9 アナログ出力部 10 アナログ/ディジタル変換器 11 ディジタル出力部 12 ディジタル表示部 13 被検体 14 安定器 15 保安装置

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂組成物あるいは塗料樹脂中の抗菌性
    材料の添加量もしくは添加割合を判定する装置であっ
    て、抗菌性材料およびこれに一定の割合で配合された蛍
    光性材料を含む樹脂組成物あるいは塗料樹脂に紫外線を
    照射させる紫外線照射装置、照射された紫外線により励
    起されて前記樹脂組成物あるいは塗料樹脂から発せられ
    る光を受光する受光素子、および前記受光素子が受光し
    た光強度を抗菌性材料の添加量もしくは添加割合に変換
    する演算装置からなる抗菌性材料の添加量判定装置。
  2. 【請求項2】 紫外線照射装置の照射光を受光する受光
    素子と、この受光素子が受光した光強度で上記受光素子
    が受光した光強度を補正する装置とを具備する請求項1
    記載の抗菌性材料の添加量判定装置。
  3. 【請求項3】 抗菌性材料が、チオスルファト銀錯塩を
    担持したシリカゲル粒子である請求項1記載の抗菌性材
    料の添加量判定装置。
  4. 【請求項4】 抗菌性材料およびこれに一定の割合で配
    合された蛍光性材料を含む樹脂組成物あるいは塗料樹脂
    に紫外線を照射させ、この紫外線により励起されて前記
    樹脂組成物あるいは塗料樹脂から発せられる光の強度を
    測定することにより、前記樹脂組成物あるいは塗料樹脂
    中の抗菌性材料の添加量もしくは添加割合を判定する抗
    菌性材料の添加量判定方法。
  5. 【請求項5】 抗菌性材料が、チオスルファト銀錯塩を
    担持したシリカゲル粒子である請求項4記載の抗菌性材
    料の添加量判定方法。
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