JP2020094090A - 2液型接着剤組成物、及び、その混合比の検出方法 - Google Patents

2液型接着剤組成物、及び、その混合比の検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】迅速かつ正確に2液型接着剤組成物の混合比を定量できる検出方法、及び、これに使用される2液型接着剤組成物の提供。【解決手段】主剤及び硬化剤を有し、上記主剤又は上記硬化剤のどちらか一方に蛍光剤を含有し、上記蛍光剤が、上記主剤と上記硬化剤の混合比を定量するために使用される、2液型接着剤組成物を用い、上記主剤及び上記硬化剤を混合して混合物を得る工程1と、上記混合物に紫外線を照射する工程2と、上記紫外線を照射された混合物から発生する蛍光の強度を測定する工程3と、上記強度から上記混合物における主剤と硬化剤との混合比を定量する工程4とを有する、2液型接着剤組成物の混合比の検出方法。【選択図】図4

Description

本発明は2液型接着剤組成物、及び、その混合比の検出方法に関する。
従来、接着剤組成物として、主剤と硬化剤とを有する2液型接着剤組成物が使用されている。
2液型接着剤組成物は、主剤と硬化剤とを混合して使用するが、接着性能を発現させるうえで、両者を適正な混合比で混合することが重要である。
一方、着色剤を投入する手間がなく、第1液と第2液との十分な混合を確認できる2液型ポリウレタン組成物を提供することを課題として、ポリイソシアネート化合物を含有する第1液と、活性水素基を2個以上有する化合物と着色剤とを含有する第2液とを有し、
上記第2液において、上記着色剤が、上記第2液の上記着色剤以外の成分の混合物と目視で認識できる程度に均一に混合されておらず、
上記着色剤の色が、上記第1液、および、上記第2液の前記着色剤以外の成分の上記混合物のいずれの色とも異なる2液型ポリウレタン組成物等が提案されている(特許文献1)。
特許第5167590号公報
上記のような2液型ポリウレタン組成物を用いれば、混合後第1液と第2液とが十分に混合された状態となったことを確認できるものの、使用された主剤と硬化剤との混合比を正確に把握することは困難であった。
一方、2液型接着剤組成物の使用現場では、主剤と硬化剤との混合比を把握するため、主剤と硬化剤との混合物を硬化させ、得られた硬化物の硬度を測定する場合があった。
しかし、上記硬度による解析では上記混合物を硬化させるために時間がかかるため、連続的に吐出しされる主剤と硬化剤との混合物の混合比をリアルタイムで検出することができなかった。
また、上記硬度による解析から得られる混合比は、実際の混合比と整合しない場合もあった。
さらに、一般的に、主剤に対する硬化剤の量が多くなるほど得られる硬化物の硬度は初めは大きくなり、硬化剤が主剤に対して過剰になると硬化物の硬度が次第に低下する。このため、同じ硬度であっても、主剤に対する硬化剤の量として2つの値が導き出されることがあり、硬化物の硬度による上記混合比には信頼性に欠ける場合があった。
そこで、本発明は、迅速かつ正確に2液型接着剤組成物(主剤と硬化剤と)の混合比を定量できる検出方法、及び、これに使用される2液型接着剤組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、
主剤及び硬化剤を有し、上記主剤又は上記硬化剤のどちらか一方に蛍光剤を含有し、
上記蛍光剤が、上記主剤と上記硬化剤の混合比を定量するために使用される、2液型接着剤組成物を用い、
上記主剤及び上記硬化剤を混合して混合物を得る工程1と、
上記混合物に紫外線を照射する工程2と、
上記紫外線を照射された混合物から発生する蛍光の強度を測定する工程3と、
上記強度から上記混合物における主剤と硬化剤との混合比を定量する工程4とを有する、2液型接着剤組成物の混合比の検出方法によって、所望の効果が得られることを見出し、本発明に至った。
本発明は上記知見等に基づくものであり、具体的には以下の構成により上記課題を解決するものである。
[1] 主剤及び硬化剤を有し、
上記主剤又は上記硬化剤のどちらか一方に蛍光剤を含有し、
上記蛍光剤が、上記主剤と上記硬化剤の混合比を定量するために使用される、2液型接着剤組成物。
[2] 主剤及び硬化剤を有し、上記主剤又は上記硬化剤のどちらか一方に蛍光剤を含有する2液型接着剤組成物を用い、上記主剤及び上記硬化剤を混合して混合物を得る工程1と、
上記混合物に紫外線を照射する工程2と、
上記紫外線を照射された混合物から発生する蛍光の強度を測定する工程3と、
上記強度から上記混合物における主剤と硬化剤との混合比を定量する工程4とを有する、2液型接着剤組成物の混合比の検出方法。
本発明の2液型接着剤組成物の混合比の検出方法によれば、迅速かつ正確に、2液型接着剤組成物の混合比を定量できる。
本発明の2液型接着剤組成物によれば、迅速かつ正確に、2液型接着剤組成物の混合比を定量できる。
図1は、本実施例1及び比較例1について、主剤に対する硬化剤の混合比と蛍光強度との関係を示すグラフ1である。 図2は、本実施例1及び比較例1について、主剤に対する硬化剤の混合比と硬度1との関係を示すグラフ2である。 図3は、本実施例1の主剤及び硬化剤を2液接着剤混合吐出装置を用いて混合及び吐出しした場合において、硬化剤を供給する供給装置のモーターの回転数と平均吐出量との関係を示すグラフ3である。 図4は、本発明において混合比の定量に使用された発光装置の一例を模式的に表した概略図である。 図5は、本実施例に使用された蛍光剤の吸収スペクトル及び蛍光スペクトルを表すチャートである。
本発明について以下詳細に説明する。
なお、本明細書において、(メタ)アクリレートはアクリレート又はメタクリレートを表し、(メタ)アクリロイルはアクリロイル又はメタクリロイルを表し、(メタ)アクリルはアクリル又はメタクリルを表す。
また、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
本明細書において、特に断りのない限り、各成分はその成分に該当する物質をそれぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。成分が2種以上の物質を含む場合、成分の含有量は、2種以上の物質の合計の含有量を意味する。
[2液型接着剤組成物]
本発明の2液型接着剤組成物(本発明の組成物)は、
主剤及び硬化剤を有し、
上記主剤又は上記硬化剤のどちらか一方に蛍光剤を含有し、
上記蛍光剤が、上記主剤と上記硬化剤の混合比を定量するために使用される、2液型接着剤組成物である。
本発明の2液型接着剤組成物において、主剤と硬化剤との組み合わせは特に制限されない。2液型接着剤組成物としては、例えば、ウレタン系接着剤組成物(主剤が例えばポリイソシアネート類を含み、硬化剤が活性水素含有化合物を含む)、エポキシ系接着剤組成物、アクリル系接着剤組成物、変成シリコーン系接着剤組成物、ポリサルファイド系接着剤組成物が挙げられる。
以下、本発明の組成物に含有される各成分について説明する。
<主剤>
本発明の組成物が有する主剤は、例えば、ポリイソシアネート類を含むことができる。上記ポリイソシアネート類はイソシアネート基を複数有する化合物であれば特に制限されない。ポリイソシアネート類としては、ウレタンプレポリマー;低分子量のポリイソシアネート化合物が挙げられる。なお上記ポリイソシアネート化合物は、ウレタンプレポリマを形成するために使用されてもよい。
上記ポリイソシアネート化合物としては、例えば、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、1,4−フェニレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、トリジンジイソシアネート(TODI)、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)、トリフェニルメタントリイソシアネートのような芳香族ポリイソシアネート化合物;
ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMHDI)、リジンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート(NBDI)、トランスシクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン(H6XDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(H12MDI)のような、脂肪族(上記脂肪族は、直鎖状、分岐状及び脂環式を含む概念である)ポリイソシアネート;
これらの変性ポリイソシアネートが挙げられる。
ポリイソシアネート類は、ウレタンプレポリマーであることが好ましい態様の1つとして挙げられる。
上記ウレタンプレポリマーをポリイソシアネート化合物とともに形成しうる活性水素含有化合物は、活性水素を有する化合物であれば特に制限されない。
上記活性水素含有化合物としては、例えば、ポリオール、ポリアミン、ポリチオールが挙げられる。なかでもポリオールが好ましく、ポリエーテルポリオールがより好ましく、2官能のポリエーテルポリオール及び/又は3官能のポリエーテルポリオールが更に好ましい。
ポリエーテルポリオールとしては、例えば、ポリオキシエチレンジオール(ポリエチレングリコール)、ポリオキシプロピレンジオール(ポリプロピレングリコール:PPG)、ポリオキシプロピレントリオール、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド共重合体、ポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMEG)、ポリテトラエチレングリコール等が挙げられる。
ポリエーテルポリオールは、なかでも、ポリオキシプロピレンジオール(ポリプロピレングリコール:PPG)、ポリオキシプロピレントリオール、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド共重合体が好ましい。
ポリエーテルポリオールの重量平均分子量は、500〜20,000であることが好ましい。本発明において上記重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法(溶媒:テトラヒドロフラン(THF))により得られたポリスチレン換算値である。
ウレタンプレポリマーは、所定の接着性により優れ、硬化性に優れるという観点から、ポリエーテルポリオールと芳香族ポリイソシアネート化合物とを反応させてなるウレタンプレポリマーであることが好ましい。
ウレタンプレポリマーはそれぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
ウレタンプレポリマーの製造方法は特に制限されない。例えば、活性水素含有化合物が有する活性水素含有基(例えばヒドロキシ基)1モルに対し、1.5〜2.5モルのイソシアネート基が反応するようにポリイソシアネート化合物を使用し、これらを混合して反応させることによってウレタンプレポリマーを製造することができる。
ウレタンプレポリマーはそれぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
<硬化剤>
本発明の組成物が有する硬化剤は、実質的な硬化成分としての硬化剤(狭義の硬化剤)を少なくとも含むものであればよい。以下、本発明の組成物が有する硬化剤を「広義の硬化剤」と称し、実質的な硬化成分としての硬化剤を「狭義の硬化剤」と称する場合がある。
狭義の硬化剤は、活性水素を有する基を複数含有する化合物(活性水素含有化合物)であれば特に制限されない。
狭義の硬化剤としては、例えば、ヒドロキシ基、アミノ基、イミノ基、チオール基及びカルボキシ基からなる群から選ばれる少なくとも2個の官能基を有する化合物が挙げられる。
狭義の硬化剤としては、具体的には例えば、ポリオール、ポリアミン、ポリチオールが挙げられる。なかでもポリオールが好ましく、ポリエーテルポリオール、下記式(4)で表されるポリオールがより好ましく、3官能のポリエーテルポリオール、4官能のポリエーテルポリオール、下記式(4)で表されるポリオールが更に好ましい。

式(4)中、R6〜R9はそれぞれ独立にプロピレン基を表し、R10はエチレン基を表し、a〜dはそれぞれ独立に1〜10を表す。
ポリエーテルポリオールとしては、例えば、ポリオキシエチレンジオール(ポリエチレングリコール)、ポリオキシプロピレンジオール(ポリプロピレングリコール:PPG)、ポリオキシプロピレントリオール、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド共重合体、ポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMEG)、ポリテトラエチレングリコール等が挙げられる。
ポリエーテルポリオールは、なかでも、ポリオキシプロピレンジオール(ポリプロピレングリコール:PPG)、ポリオキシプロピレントリオール、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド共重合体が好ましい。
ポリエーテルポリオールの重量平均分子量は、主剤に含まれる上記ポリイソシアネート類との反応によって得られる反応物の粘度が常温において適度な流動性を有するという観点から、500〜20,000であることが好ましい。本発明において上記重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法(溶媒:テトラヒドロフラン(THF))により得られたポリスチレン換算値である。
<蛍光剤>
本発明の組成物は蛍光剤を含有する。
本発明において、蛍光剤は、上記主剤と上記硬化剤の混合比を定量するために使用される。
本発明において、上記蛍光剤は、上記主剤又は上記硬化剤のどちらか一方に含有されればよい。
上記蛍光剤は、上記主剤又は上記硬化剤のどちらか一方のみに含有されることが好ましく、上記硬化剤にのみ含有されることがより好ましい。
上記蛍光剤は、紫外光域の励起光が照射されることによって可視光域で光を発生する化合物を指す。
上記蛍光剤は、例えば、紫外光域(例えば200〜450nm、好ましくは330〜400nm)で励起し、可視光域(例えば375〜525nm)で発光することができる。
上記蛍光剤としては、例えば、蛍光染料、蛍光増白剤が挙げられる。
蛍光増白剤としては、従来公知の蛍光増白剤を用いることができる。具体的には例えば、ジアミノスチルベン系、イミダゾール系、チアゾール系、オキサゾール系、トリアゾール系、オキサジアゾール系、クマリン系、ナフタルイミド系、又はピラゾリン系の蛍光増白剤が挙げられる。
市販の蛍光増白剤としては、具体的には例えば、Whitexシリーズ(住友化学製)、Kayaphorシリーズ(日本化薬製)、Mikephorシリーズ(BASF製)、Uviterxシリーズ(Ciba製)、イルミナールシリーズ(昭和化工製)、UVITEXシリーズ(BASF製)、TINOPALシリーズ(BASF製)、Kayalightシリーズ(日本化薬製)、Kayapolシリーズ(日本化薬製)などが挙げられる。
蛍光染料としては、従来公知の蛍光染料を用いることができる。具体的には例えば、C.I.(カラーインデックスナンバー)アシッドレッド51、C.I.アシッドレッド52、C.I.アシッドレッド92、C.I.アシッドレッド94、C.I.アシッドイエロー250、及びC.I.ダイレクトイエロー11、C.I.ダイレクトイエロー24、C.I.ダイレクトイエロー26、C.I.ダイレクトイエロー100、C.I.ダイレクトイエロー147、C.I.ダイレクトオレンジ26、C.I.ダイレクトオレンジ29:1、C.I.ダイレクトオレンジ46、C.I.ダイレクトレッド1、C.I.ダイレクトオレンジ13、C.I.ダイレクトレッド17、C.I.ダイレクトレッド239、C.I.ダイレクトレッド240、C.I.ダイレクトレッド242、C.I.ダイレクトレッド254、C.I.ベーシックバイオレット10、C.I.ソルベントイエロー7等が挙げられる。
蛍光剤は、なかでも、本発明の効果により優れるという観点から、オキサゾール系蛍光剤が好ましく、ベンゾオキサゾール系蛍光剤がより好ましく、下記式(1)で表される化合物が更に好ましく、下記式(1a)で表される化合物が特に好ましい。

式(1)中、R1は、水素原子または有機基を表し、複数のR1は同一であっても異なっていてもよい。
上記式(1)中のR1で示される有機基としては、例えば、ヘテロ原子を有していてもよい炭化水素基が挙げられ、具体的には、例えば、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基、これらの組み合わせが挙げられ、不飽和結合を有してもよい。
また、R1で示される炭化水素基は、直鎖状または分岐状のアルキル基であるのが好ましく、分岐状のアルキル基であるのがより好ましい。
また、R1で示される炭化水素基の炭素数は、1〜12であるのが好ましく、3〜6であるのがより好ましい。
(蛍光剤の含有量)
上記主剤が蛍光剤を含有する場合、上記蛍光剤の含有量は、本発明の効果により優れるという観点から、上記主剤100質量部に対して、0.001〜10質量部が好ましく、0.01〜0.5質量部がより好ましい。
上記硬化剤が蛍光剤を含有する場合、上記蛍光剤の含有量は、本発明の効果により優れるという観点から、上記広義の硬化剤100質量部に対して、0.001〜10質量部が好ましく、0.1〜1.0質量部がより好ましい。
(添加剤)
本発明の組成物は、上記蛍光剤以外に更に、例えば、炭酸カルシウム、シリカのような白色充填剤;可塑剤;硬化触媒のような添加剤を含有することができる。
添加剤は、主剤及び/又は硬化剤に含めることができる。
本発明の組成物は、難燃剤を実質的に含まないことが好ましい。
上記難燃剤は、2液型接着剤組成物に使用され得る難燃剤であれば特に制限されない。
本発明において「難燃剤を実質的に含まない」とは、難燃剤の含有量が、本発明の組成物全量に対して、0ppm又は2ppm未満であることを指す。
本発明の組成物は、接着剤として使用することができる。
本発明の組成物を硬化させる条件等は特に制限されない。
本発明の組成物は、湿気及び/又は加熱によって硬化しうることが好ましい。
本発明の組成物を適用できる基材は特に制限されない。
本発明の組成物を適用することができる基材としては、例えば、プラスチック、ガラス、ゴム、金属等が挙げられる。好適な基材としては、プラスチックを含む基材が挙げられる。プラスチックは、例えば、単独重合体、共重合体、水素添加物であってもよい。ゴムも同様である。
上記プラスチックとしては例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、エチレンプロピレン共重合体、COP(シクロオレフィンポリマー)、COC(シクロオレフィンコポリマー)のようなポリオレフィン;
ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリブチレンテレフタレート(PBT)などのポリエステル樹脂;
ポリメチルメタクリレート樹脂(PMMA樹脂);ポリカーボネート樹脂;ポリスチレン樹脂;アクリロニトリル・スチレン共重合樹脂;ポリ塩化ビニル樹脂;アセテート樹脂;ABS樹脂(アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂);ポリアミド樹脂が挙げられる。
上記COCとしては、例えば、テトラシクロドデセンとエチレン等のオレフィンとの共重合体のようなシクロオレフィンコポリマーが挙げられる。
また、上記COPとしては、例えば、ノルボルネン類を開環重合し、水素添加して得られる重合体のようなシクロオレフィンポリマーが挙げられる。
プラスチックは、難接着性樹脂であってもよい。
基材は表面処理がなされていてもよい。表面処理としては、例えば、フレーム処理、コロナ処理、イトロ処理が挙げられる。上記各表面処理の方法は特に制限されない。例えば従来公知の方法が挙げられる。
基材は、ポリオレフィンを含む基材が好適に挙げられ、ポリプロピレンを含むことがより好ましい。
基材は、上記プラスチック(例えば、ポリオレフィン)又はゴムの他に、更に、例えば、充填剤等を含むことができる。
上記充填剤としては、例えば、炭素繊維;
ガラスフィラーのようなガラス;
タルク、炭酸カルシウム、アルミナが挙げられる。
[2液型接着剤組成物の混合比の検出方法]
本発明の2液型接着剤組成物の混合比の検出方法(本発明の検出方法)は、
主剤及び硬化剤を有し、上記主剤又は上記硬化剤のどちらか一方に蛍光剤を含有する2液型接着剤組成物を用い、上記主剤及び上記硬化剤を混合する混合物を得る工程1と、
上記混合物に紫外線を照射する工程2と、
上記紫外線を照射された混合物から発生する蛍光の強度を測定する工程3と、
上記強度から上記混合物における主剤と硬化剤との混合比を定量する工程4とを有する、2液型接着剤組成物の混合比の検出方法である。
なお、本明細書において、上記工程3で測定される蛍光の強度を「蛍光強度」と称する場合がある。
<工程1>
本発明の検出方法が有する工程1は、主剤及び硬化剤を有し、上記主剤又は上記硬化剤のどちらか一方に蛍光剤を含有する2液型接着剤組成物を用い、上記主剤及び上記硬化剤を混合して混合物を得る工程である。
<2液型接着剤組成物>
上記工程1に使用される2液型接着剤組成物は、主剤及び硬化剤を有し、上記主剤又は上記硬化剤のどちらか一方に蛍光剤を含有する2液型接着剤組成物である。
本発明の検出方法において、上記蛍光剤は、上記主剤と上記硬化剤の混合比を定量するために使用される。
このため、上記2液型接着剤組成物は、本発明の2液型接着剤組成物であれば特に制限されない。
<混合>
上記工程1において、上記主剤及び上記硬化剤を混合する方法は特に制限されない。例えば、スタティックミキサーを使用して混合することができる。
(付与)
また、上記混合後に、上記混合物を基材に付与することができる。
上記混合物を基材に付与する方法は特に制限されない。例えば、吐出し装置による吐出しが挙げられる。上記混合物を基材に連続的に付与することが好ましい態様の1つとして挙げられる。
<工程2>
本発明の検出方法が有する工程2は、上記工程1で得られた混合物に紫外線を照射する工程である。
上記紫外線は、上記工程1で得られた混合物に含有される蛍光剤を励起させる。
また、上記のとおり、上記混合後に、上記混合物を基材に付与した場合、付与後の混合物に紫外線を照射することができる。上記工程1で得られた混合物は、基材に付与された後の混合物を含むものとする。
<紫外線>
上記混合物に照射する紫外線は特に制限されない。例えば、200〜450nmの波長領域の光が挙げられる。紫外線を出射する光源は特に制限されない。
<工程3>
本発明の検出方法が有する工程3は、上記紫外線を照射された混合物から発生する蛍光の強度(蛍光強度)を測定する工程である。
<蛍光>
本発明において、蛍光は、上記混合物に上記紫外線を照射した際に、蛍光剤を含有する混合物が発する光を指す。
蛍光としては、例えば、375〜525nmの波長領域を有する光が挙げられる。
蛍光強度を測定する方法は特に制限されない。
本発明において、蛍光強度の単位は任意単位とする。
本発明において、蛍光強度を測定する装置として、例えば、工程2における紫外線を照射する機能、及び、工程3における蛍光強度を測定する機能を有する装置を使用することが好ましい。
上記装置について添付の図面を用いて以下に説明する。本発明は図面に制限されない。
図4は、本発明において混合比の定量に使用された発光装置の一例を模式的に表した概略図である。
図4において、混合比の定量に使用された発光装置43(発光装置43は内部に紫外線発光源(励起光源)を有することができる。)から紫外線45が混合物41に照射される。発光装置43は、紫外線45を、発光装置43が混合物41と対向する面の一部から照射する。
紫外線45は混合物41中の蛍光剤を励起し、混合物41から蛍光47が発せられる。
発光装置43は蛍光47を、発光装置43が混合物41と対向する面での一部から受光する。発光装置43は内部にレンズ、蛍光受光部(受光センサー)を有することができ、更に外部に表示部を有することができる。発光装置43において、上記レンズは上記のとおり受光した蛍光を集光する。集光された蛍光は上記レンズを通過後、上記蛍光受光部(受光センサー)で受光される。上記蛍光受光部(受光センサー)において集光された蛍光の蛍光強度が計測され、上記蛍光強度は表示部に表示される。
混合物41と発光装置43との間の距離Lは、1〜10cmとすることが好ましい。
上記発光装置の市販品としては、例えば、商品名ルミナス、アクロエッジ社製が挙げられる。
本発明において、上記発光装置を用いることによって、工程2及び工程3をほぼ同時に行うことができる。
また、工程2及び工程3は、上記主剤及び上記硬化剤を混合した直後の混合物に対して行うことができる。
工程2及び工程3は、例えば、上記混合物を基材に連続的に付与された混合物に対して行ってもよい。
<工程4>
本発明の検出方法が有する工程4は、上記蛍光強度から上記混合物における主剤と硬化剤との混合比を定量する工程である。
上記混合物における主剤と硬化剤との混合比は、予め、例えば、主剤に対して硬化剤の量を変量させた混合物の蛍光強度を測定し、その結果を基に作成した検量線を用いて、算定することができる。
工程4において、上記のとおり測定された蛍光強度を上記検量線に当てはめることによって、得られた混合物における主剤と硬化剤との混合比を算定し、算定された混合比が適正であるかどうかを判断することができる。
本発明において、主剤10質量部に対する硬化剤の混合比は、0.8〜1.2(質量部)が好ましく、0.9〜1.1(質量部)がより好ましい。
本発明において、主剤と硬化剤との混合比が適正でない場合、その結果に応じて、主剤又は硬化剤の供給量を増減させることができる。
本発明の検出方法は、例えば、自動車艤装(組み立て)工程での接着剤の塗布管理に適用することができる。具体的には例えば、ポリプロピレン(PP)のようなポリオレフィンを主成分とする自動車部材の接着用途へ応用できる。
以下に実施例を示して本発明を具体的に説明する。ただし本発明はこれらに限定されない。
<組成物の製造>
下記第1表の各成分を同表に示す組成(質量部)で用いて、これらを撹拌機で混合し、主剤及び硬化剤を製造した。
第1表に示した各成分の詳細は以下のとおりである。
<主剤>
・ウレタンプレポリマー:ポリオキシプロピレンジオール(商品名サンニックスPP2000、三洋化成工業社製、重量平均分子量2,000)70質量部とポリオキシプロピレントリオール(商品名サンニックスGP3000、三洋化成工業社製、重量平均分子量3,000)とMDI(商品名スミジュール44S、住化バイエルウレタン社製)とを混合し、混合物を80℃の条件下で5時間反応させて製造したウレタンプレポリマー。NCO含有量1.48質量%.
・炭酸カルシウム1:コロイド・軽質炭酸カルシウム、商品名シーレッツ200、丸尾カルシウム社製
・炭酸カルシウム2:重質炭酸カルシウム、商品名スーパーS、丸尾カルシウム社製
・可塑剤:DINP:ジイソノニルフタレート、ジェイプラス社製
・硬化触媒:DMDEE:ジモルフォリノジエチルエーテル、商品名UCAT−660M、サンアプロ社製
<硬化剤>
・ポリオール1:ポリオキシプロピレントリオール。商品名プレミノール7001K、旭硝子社製。狭義の硬化剤に該当する。
・ポリオール2:商品名エクセノール450ED、旭硝子社製。狭義の硬化剤に該当する。1分子中にヒドロキシ基を4個有する、下記式(4)で表される化合物。(水酸基価=450mgKOH/g)

式(4)中、R6〜R9はそれぞれ独立にプロピレン基を表し、R10はエチレン基を表し、a〜dはそれぞれ独立に1〜10を表す。
・フュームドシリカ:商品名QS−102S、トクヤマ社製。
・炭酸カルシウム3:脂肪酸で表面処理された炭酸カルシウム、カルファイン200、丸尾カルシウム社製
・硬化触媒:DMDEE:ジモルフォリノジエチルエーテル、商品名UCAT−660M、サンアプロ社製
・蛍光増白剤:上記式(1a)で表される化合物。商品名チノパールOB CO、(BASF社製)
添付の図面を用いて、本実施例で使用された蛍光剤について以下に説明する。
図5は、本実施例に使用された蛍光剤(蛍光白色剤、チノパールOB CO)の吸収スペクトル(点線)及び蛍光スペクトル(実線)を表すチャートである。
図5において、上記蛍光剤は、紫外光域(425nm以下)で吸収スペクトルを有し、可視光域(380〜600nm)で発色スペクトルを有する。
図5の縦軸はrel. intensity(比強度)を、横軸はWavelength(波長)を表す。
<評価1>
上記のとおり製造された主剤及び硬化剤を下記第2表に示す混合比(質量比)となるようにそれぞれ重さを測って混合した。なお、評価1では2液接着剤混合吐出装置を使用しない。
上記のとおり得られた混合物に、発光装置(商品名ルミナス、アクロエッジ社製)を用いて紫外線(280nm、強度1μW)を照射し、混合物が発する蛍光の強度を上記発光装置で測定した(混合物と発光装置との距離は5cm)。発光装置(商品名ルミナス)は波長領域320〜600nmの光を受光してその光強度を測定できる。
また、上記混合物を60℃の条件下で30分間加熱し、室温条件下で10分間放冷した後、混合物の硬度1をJIS−A硬度計を用いて室温条件下で測定した。
以上の結果を第2表、添付の図面(図1、2)に示す。
なお、第2表において、比較例1の主剤/硬化剤の混合比が10/0.0であった場合、接着剤硬化物の硬度1の結果「測定不能」は、接着剤が硬化しなかったため硬度を測定できなかったことを意味する。実施例1での「測定不能」も同様である。
また、第2表の実施例1欄において、主剤/硬化剤の混合比が10/0.0であった場合(蛍光剤を含まない)を、蛍光強度又は硬度1の評価の基準として、便宜上、実施例1欄に含めて記載した。
図1は、本実施例1及び比較例1について、主剤に対する硬化剤の混合比と蛍光強度との関係を示すグラフ1である。
グラフ1の結果から、実施例1の主剤に対する硬化剤の混合比と蛍光強度とは比例関係にあると言える。
グラフ1の実施例1の結果から、主剤に対する硬化剤の混合比と蛍光強度との関係を表す近似式(下記式(1))を得た。なお、下記式(1)のR2(決定係数。Rは相関関数)は0.9938であった。
y=1023.5x−31.631 (1)
グラフ1の実施例1の直線(上記式(1)で表される直線)を、主剤と硬化剤との混合比と蛍光強度との関係を表す検量線として用いた。
図2は、本実施例1及び比較例1について、主剤に対する硬化剤の混合比と硬度1との関係を示すグラフ2である。
本実施例1は右上がりに緩やかなカーブを画いている。比較例1も実施例1とほぼ同様なカーブを画いた。
<評価2>
上記のとおり製造された実施例1の主剤及び硬化剤並びに以下に示す2液接着剤混合吐出装置(ヨコハマ技研社製)を用いて、下記に示す条件で上記主剤及び硬化剤を混合し、混合物を得た。
2液接着剤混合吐出装置として、スタティックミキサー(商品名161−230、ヨコハマ技研社製)を使用した。
スタティックミキサー内に主剤及び硬化剤は別々に供給され、上記主剤及び硬化剤はスタティックミキサー内で混合され、得られた混合物はスタティックミキサーから吐出された。
硬化剤をスタティックミキサーに供給する供給装置のモーターの回転数を下記のとおり変化させて、硬化剤の供給量を変化させた。
<試験条件>
[スタティックミキサー] 30エレメント
[主剤側回転数] 150r.p.m.
[主剤側予備圧] 12.8−13.0MPa
[硬化剤側回転数] 70、83、107、131r.p.m.
[硬化剤側予備圧] 5.8−6.0MPa
[主剤側回転数]は、主剤をスタティックミキサーに供給する供給装置における、
モーターの回転数を表す。[硬化剤側回転数]も同様である。
[主剤側予備圧]は、主剤をスタティックミキサーに供給する際の供給装置における圧力を表す。[硬化剤側予備圧]も同様である。
上記試験条件で一定時間(10秒間)に上記2液接着剤混合吐出装置から吐出された混合物の量を測定し、これを第3表の平均吐出量の欄に示した(単位g)。
第3表に示す平均吐出量は、上記一定時間に吐き出された主剤と硬化剤との合計量を示す。図3の縦軸(平均吐出量)も同様である。
・評価2における主剤と硬化剤との質量比(理論値)
図3は、上記のように本実施例1の主剤及び硬化剤を2液接着剤混合吐出装置を用いて混合及び吐出しした場合における、硬化剤を供給する供給装置のモーターの回転数と平均吐出量との関係を示すグラフ3である。
グラフ3の結果から、上記回転数と平均吐出量とは比例関係にあることが分かる。
グラフ3の結果から、硬化剤を供給する供給装置のモーターの回転数と平均吐出量との近似式(下記式(2))を得た。なお、下記式(2)のR2(決定係数。Rは相関関数)は0.9であった。
y=0.0679x+68.006 (2)
上記近似式から、上記条件において、各平均吐出量中の主剤吐出量(理論値)は約68gであることが分かった。
また、上記近似式から、上記条件において、各平均吐出量中の硬化剤吐出量(理論値)を算出することができた。
上記のとおり得られた、各平均吐出量中の主剤吐出量(理論値)及び硬化剤吐出量(理論値)から、主剤と硬化剤との質量比(主剤10gに対する硬化剤のg数)を算出した。結果を下記第4表のB−3欄、及び、上記第3表のB−3欄に示す。
・蛍光強度の測定
上記のとおり得られた混合物に、上記と同様に、発光装置(商品名ルミナス、アクロエッジ社製)を用いて紫外線(280nm、強度1μW)を照射し、混合物が発する蛍光の強度を上記発光装置で測定した(混合物と発光装置との距離は5cm)。
また、上記混合物を60℃の条件下で30分間加熱し、室温条件下で10分間放冷した後、混合物の硬度2をJIS−A硬度計を用いて室温条件下で測定した。
以上の結果を第3表のB−1欄(蛍光強度)、B−2欄(接着剤硬化物の硬度2)に示す。
以上の結果をまとめた第3表を参照すると、まず、第3表のB−3欄は、上記のとおり、グラフ3の重量変化の近似式から算定された、主剤10質量部に対する硬化剤の割合(質量比)である。
第3表のB−1欄は、上記のとおり、実施例1の主剤及び硬化剤を2液接着剤混合吐出装置で上記条件で混合し、得られた混合物の蛍光強度である。
第3表のB−4欄は、上記B−1欄の蛍光強度を、グラフ1の実施例1の近似式(検量線としての式(1))に当てはめて算出した、主剤10質量部に対する硬化剤の割合(質量比)である。
第3表において、B−3欄とB−4欄とを比較すると、2液接着剤混合吐出装置を用いて得た主剤と硬化剤との質量比(B−3欄)は、上記混合物の蛍光強度(B−1欄)をグラフ1の実施例1の近似式(検量線としての式(1))に当てはめて算した主剤と硬化剤との質量比(B−4欄)とほぼ一致した。
上記結果から、2液接着剤混合吐出装置を用いた場合であっても、得られた混合物の蛍光強度から、混合物における主剤と硬化剤との混合比を定量できると言える。
一方、第3表のB−5欄は、上記B−2欄の接着剤硬化物の硬度2を、グラフ2の実施例1のグラフ曲線に当てはめて得た、主剤10質量部に対する硬化剤の割合(質量比)である。
第3表において、B−5欄とB−4欄とを比較すると、接着剤硬化物の硬度2から得られた主剤と硬化剤との質量比(B−5欄)は、硬度が大きくなるほど、B−4欄の結果との差が大きくなった。
上記結果から、得られた混合物の蛍光強度から混合物における主剤と硬化剤との混合比を定量するほうが、接着剤硬化物の硬度から得られる主剤と硬化剤との質量比よりも、迅速であり、かつ、正確であることが明らかとなった。
<評価3>
上記のとおり製造された実施例1の主剤及び硬化剤を用いて、上記2液接着剤混合吐出装置を6軸ロボットに組付け、下記に示す条件で混合し、混合物を基材の上に連続吐出しした。吐き出された混合物は、基材に塗布されると、幅が13〜18mm程度であり、断面が略半楕円形である1本の線となった。
<試験条件>
[スタティックミキサー] 30エレメント
[主剤側回転数] 150r.p.m.
[主剤側予備圧] 12.8−13.0MPa
[硬化剤側回転数] 107r.p.m.
[硬化剤側予備圧] 5.8−6.0MPa
連続吐出しによって得られた混合物において、第5表に示す吐出始点(基材の上に混合物が最初に吐き出された部分)からの距離の各位置で、混合物に発光装置(商品名ルミナス、アクロエッジ社製)を用いて紫外線(280nm、強度1μW)を照射し、混合物が発する蛍光の強度を上記発光装置で測定した(混合物と発光装置との距離は5cm)。
上記のとおり得られた蛍光強度を、グラフ1(図1)の実施例1の近似式(検量線としての式(1))に当てはめて、主剤10質量部に対する硬化剤の割合(質量比)を算出した。
また、上記混合物を60℃の条件下で30分間加熱し、室温条件下で10分間放冷した後、混合物の硬度3をJIS−A硬度計を用いて室温条件下で測定した。
第5表に示す結果のとおり、得られた混合物の蛍光強度を上記近似式(式(1)で表される検量線)に当てはめることによって、主剤と硬化剤との混合比をリアルタイムにかつ正確にモニタリングすることができた。
また、上記結果から、得られた混合物の蛍光強度から混合物における主剤と硬化剤との混合比を定量するほうが、接着剤硬化物の硬度から得られる主剤と硬化剤との質量比よりも、迅速であり、かつ、正確であることが明らかとなった。
また、上記結果から、得られた混合物の蛍光強度から混合物における主剤と硬化剤との混合比を定量するほうが、接着剤硬化物の硬度から得られる主剤と硬化剤との質量比よりも、細かいデータを得られることが明らかとなった。
41 混合物
43 発光装置
45 紫外線
47 蛍光
L 距離

Claims (2)

  1. 主剤及び硬化剤を有し、
    前記主剤又は前記硬化剤のどちらか一方に蛍光剤を含有し、
    前記蛍光剤が、前記主剤と前記硬化剤の混合比を定量するために使用される、2液型接着剤組成物。
  2. 主剤及び硬化剤を有し、前記主剤又は前記硬化剤のどちらか一方に蛍光剤を含有する2液型接着剤組成物を用い、前記主剤及び前記硬化剤を混合して混合物を得る工程1と、
    前記混合物に紫外線を照射する工程2と、
    前記紫外線を照射された混合物から発生する蛍光の強度を測定する工程3と、
    前記強度から前記混合物における主剤と硬化剤との混合比を定量する工程4とを有する、2液型接着剤組成物の混合比の検出方法。
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