JPH084208A - Ｆｒｐ製緊張材の定着具及びその製造方法 - Google Patents
Ｆｒｐ製緊張材の定着具及びその製造方法Info
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- JPH084208A JPH084208A JP13596094A JP13596094A JPH084208A JP H084208 A JPH084208 A JP H084208A JP 13596094 A JP13596094 A JP 13596094A JP 13596094 A JP13596094 A JP 13596094A JP H084208 A JPH084208 A JP H084208A
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- Japan
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- peripheral surface
- axial
- slit
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Abstract
(57)【要約】
【目的】ＦＲＰ製緊張材を現場で定着する円錐楔体とス
リーブとからなる定着具において、ＦＲＰ製緊張材を傷
めることなく確実に容易に定着できる定着具を提供す
る。 【構成】円錐楔体１０を多数の輪切り片５に分割し、各
輪切り片５は、内周面にＦＲＰ製緊張材の表面形状と一
致する凹形状を形成し、外周面から内周面に至るスリッ
ト１１を設けると共に、その反対側の外周面に切り込み
１２を設け、各輪切り片をそれぞれＦＲＰ製緊張材の外
表面にフィットさせてスリーブ内に定着させる。
リーブとからなる定着具において、ＦＲＰ製緊張材を傷
めることなく確実に容易に定着できる定着具を提供す
る。 【構成】円錐楔体１０を多数の輪切り片５に分割し、各
輪切り片５は、内周面にＦＲＰ製緊張材の表面形状と一
致する凹形状を形成し、外周面から内周面に至るスリッ
ト１１を設けると共に、その反対側の外周面に切り込み
１２を設け、各輪切り片をそれぞれＦＲＰ製緊張材の外
表面にフィットさせてスリーブ内に定着させる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、ポストテンション方式
のプレストレストコンクリートの緊張材として用いるＣ
ＦＲＰ（Ｃａｒｂｏｎ Ｆｉｂｅｒ Ｒｅｉｎｆｏｒｃ
ｅｄ Ｐｌａｓｔｉｃｓ：炭素繊維強化プラスチッ
ク）、ＡＦＲＰ（アラミド繊維強化プラスチック）、Ｇ
ＦＲＰ（ガラス繊維強化プラスチック）等のＦＲＰ製緊
張材の末端をコンクリートに定着する円錐テーパ楔形の
定着具及びその製造方法に関するものである。
のプレストレストコンクリートの緊張材として用いるＣ
ＦＲＰ（Ｃａｒｂｏｎ Ｆｉｂｅｒ Ｒｅｉｎｆｏｒｃ
ｅｄ Ｐｌａｓｔｉｃｓ：炭素繊維強化プラスチッ
ク）、ＡＦＲＰ（アラミド繊維強化プラスチック）、Ｇ
ＦＲＰ（ガラス繊維強化プラスチック）等のＦＲＰ製緊
張材の末端をコンクリートに定着する円錐テーパ楔形の
定着具及びその製造方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】プレストレストコンクリートの緊張材と
して、耐食性、非磁性、軽量等の特性を利用して、ＣＦ
ＲＰより線等のＦＲＰ製緊張材が用いられる。ＦＲＰ製
緊張材は一般に耐抗張力は鋼に勝るものの、剪断特性が
劣り定着部の構造に今後解決すべき課題がある。
して、耐食性、非磁性、軽量等の特性を利用して、ＣＦ
ＲＰより線等のＦＲＰ製緊張材が用いられる。ＦＲＰ製
緊張材は一般に耐抗張力は鋼に勝るものの、剪断特性が
劣り定着部の構造に今後解決すべき課題がある。
【０００３】最も多く採用されている円錐テーパ楔方式
の定着具を例に取ると、ＦＲＰ製緊張材では楔体を長く
して剪断力を分散し局部的に剪断力の集中を避けたり、
線材表面に被覆保護する等の試行錯誤を繰り返している
状況である。現在、ＦＲＰ製緊張材には円形断面のもの
と、図６に示すように、２〜５ｍｍの小径の線材２を撚
りストランド状に成形したより線１とがある。後者はコ
ンクリートとの付着表面積が大きい利点があるが、緊張
材表面に撚りによる凹凸があるため、楔方式の定着具に
工夫が必要である。
の定着具を例に取ると、ＦＲＰ製緊張材では楔体を長く
して剪断力を分散し局部的に剪断力の集中を避けたり、
線材表面に被覆保護する等の試行錯誤を繰り返している
状況である。現在、ＦＲＰ製緊張材には円形断面のもの
と、図６に示すように、２〜５ｍｍの小径の線材２を撚
りストランド状に成形したより線１とがある。後者はコ
ンクリートとの付着表面積が大きい利点があるが、緊張
材表面に撚りによる凹凸があるため、楔方式の定着具に
工夫が必要である。
【０００４】このＦＲＰ製緊張材の定着は、従来、定着
具の内面に樹脂を充填して定着するか、より線末端部の
ダイキャスト定着等によっていた。このような定着具の
加工は現場で行うことは困難であった。上述のように、
ＦＲＰ製緊張材は、剪断特性がＰＣ鋼材に比し著しく劣
るので、緊張材の半径方向に局部的な力を加えることは
禁物である。楔を用いる定着具では、ＣＦＲＰ製緊張材
のより線の表面と楔体の内面との全面的な摩擦により保
持する必要がある。この場合、ＦＲＰより線特有の凹凸
表面と楔体内面との広範な面の密着による緊張力保持と
しなければならない。しかし、このような楔体の内面を
ＦＲＰより線の外表面に一致する形状に加工することは
一般に非常に困難である。そしてたとえこの加工ができ
たとしても、ＦＲＰより線の製造上の撚合わせ誤差によ
り楔体の内面形状と必ずしも一致するとは限らず、また
ＣＲＦＰより線に緊張力を与えた時の伸び等による形状
不一致も避けられない。
具の内面に樹脂を充填して定着するか、より線末端部の
ダイキャスト定着等によっていた。このような定着具の
加工は現場で行うことは困難であった。上述のように、
ＦＲＰ製緊張材は、剪断特性がＰＣ鋼材に比し著しく劣
るので、緊張材の半径方向に局部的な力を加えることは
禁物である。楔を用いる定着具では、ＣＦＲＰ製緊張材
のより線の表面と楔体の内面との全面的な摩擦により保
持する必要がある。この場合、ＦＲＰより線特有の凹凸
表面と楔体内面との広範な面の密着による緊張力保持と
しなければならない。しかし、このような楔体の内面を
ＦＲＰより線の外表面に一致する形状に加工することは
一般に非常に困難である。そしてたとえこの加工ができ
たとしても、ＦＲＰより線の製造上の撚合わせ誤差によ
り楔体の内面形状と必ずしも一致するとは限らず、また
ＣＲＦＰより線に緊張力を与えた時の伸び等による形状
不一致も避けられない。
【０００５】特公平６−２５４７５号公報には、図５に
示すような、繊維強化プラスチックからなり、ＦＲＰよ
り線の表面形状と一致した内表面１３を有し、円錐を縦
に複数分割した楔体１０を有する定着具が開示されてい
る。このようなプラスチック製の定着具においては、内
表面の複雑な形状を成形する困難性はやや緩和されると
しても、実際の使用状態においては、ＦＲＰより線の製
造誤差や伸びによる撚りピッチの変動により、楔体の内
表面をＦＲＰより線の外表面形状と長手方向のすべての
位置で緊密に接触させることは困難で、精度の高い定着
は保証し難いという問題がある。
示すような、繊維強化プラスチックからなり、ＦＲＰよ
り線の表面形状と一致した内表面１３を有し、円錐を縦
に複数分割した楔体１０を有する定着具が開示されてい
る。このようなプラスチック製の定着具においては、内
表面の複雑な形状を成形する困難性はやや緩和されると
しても、実際の使用状態においては、ＦＲＰより線の製
造誤差や伸びによる撚りピッチの変動により、楔体の内
表面をＦＲＰより線の外表面形状と長手方向のすべての
位置で緊密に接触させることは困難で、精度の高い定着
は保証し難いという問題がある。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点を
解決したＦＲＰ製緊張材の定着具を開発し、これを提供
することを目的とするものである。すなわち、本発明の
解決すべき課題は次の通りである。 （イ）楔体の内面をＦＲＰより線の外表面の凹凸に一致
させて接触させる。 （ロ）撚りピッチに変化が生じても撚りピッチに追随さ
せる。 （ハ）円錐テーパ楔体のスリーブ内へのセットを容易に
する。
解決したＦＲＰ製緊張材の定着具を開発し、これを提供
することを目的とするものである。すなわち、本発明の
解決すべき課題は次の通りである。 （イ）楔体の内面をＦＲＰより線の外表面の凹凸に一致
させて接触させる。 （ロ）撚りピッチに変化が生じても撚りピッチに追随さ
せる。 （ハ）円錐テーパ楔体のスリーブ内へのセットを容易に
する。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題点を
解決するために、次の技術手段を講じたことを特徴とす
る。すなわち本発明は、１つのテーパスリーブ内に嵌挿
される円錐テーパ楔体を軸に直角に輪切した多数の輪切
り片からなり、これらの輪切り片は内面にＦＲＰより線
の外表面形状に一致する内表面形状を有し、外周面から
内周面に至る軸方向スリットを有することを特徴とする
ＦＲＰ製緊張材の定着具を提供するものである。この輪
切り片は材質により、外周面から軸方向に１本以上の縮
径用切り込みを任意の位置、又は中心角がほぼ均等な位
置に備えると好適である。ここで中心角がほぼ均等な位
置とは、スリット及び切り込みの円周配列がほぼ均等な
中心角の位置に配設されることを言う。軸方向切り込み
は、この楔体がスリーブ内に定着されたとき、スリーブ
内の円錐テーパに密着するように変形するのを容易にす
る縮径用の切り込みである。従って、例えば可塑物等の
ような可撓性の大きい材料では切り込みは不要であり、
変形能力の小さい材料の場合は、切り込みが縮径変形を
容易にし、脆性材料では定着のときに切り込みの部分に
割れを生じ楔体が円錐テーパに密着することが好ましい
ことによる。特に割れを考慮するときは、中心角がほぼ
均等な位置にスリット及び切り込みを設けておくと好適
である。
解決するために、次の技術手段を講じたことを特徴とす
る。すなわち本発明は、１つのテーパスリーブ内に嵌挿
される円錐テーパ楔体を軸に直角に輪切した多数の輪切
り片からなり、これらの輪切り片は内面にＦＲＰより線
の外表面形状に一致する内表面形状を有し、外周面から
内周面に至る軸方向スリットを有することを特徴とする
ＦＲＰ製緊張材の定着具を提供するものである。この輪
切り片は材質により、外周面から軸方向に１本以上の縮
径用切り込みを任意の位置、又は中心角がほぼ均等な位
置に備えると好適である。ここで中心角がほぼ均等な位
置とは、スリット及び切り込みの円周配列がほぼ均等な
中心角の位置に配設されることを言う。軸方向切り込み
は、この楔体がスリーブ内に定着されたとき、スリーブ
内の円錐テーパに密着するように変形するのを容易にす
る縮径用の切り込みである。従って、例えば可塑物等の
ような可撓性の大きい材料では切り込みは不要であり、
変形能力の小さい材料の場合は、切り込みが縮径変形を
容易にし、脆性材料では定着のときに切り込みの部分に
割れを生じ楔体が円錐テーパに密着することが好ましい
ことによる。特に割れを考慮するときは、中心角がほぼ
均等な位置にスリット及び切り込みを設けておくと好適
である。
【０００８】本発明の定着具は、材質が、金属、可塑
物、繊維強化プラスチック、セラミックスから選ばれた
いずれか１種の材料又はこれらの２種以上を複合した材
料とする。本発明の定着具は、次のいずれかの方法によ
って製造することができる。例えば、一体の中実な円錐
テーパ楔体を製造し、その外周面の母線に添って、外周
面から中心近傍に達する軸方向スリットを加工し、必要
であればさらに任意の位置又は外周面の中心角がほぼ均
等な位置に１本以上の軸方向切り込みを加工し、つい
で、円錐テーパ楔体を軸に直角に輪切りし、この輪切り
片にＦＲＰより線の外表面形状に一致する内表面形状を
形成する。この場合、輪切り片の厚さを５ｍｍ〜１０ｍ
ｍ程度に輪切りする。輪切り片は薄いので、ＦＲＰより
線の外表面の標準形状に一致する内面形状を容易に成形
することができる。
物、繊維強化プラスチック、セラミックスから選ばれた
いずれか１種の材料又はこれらの２種以上を複合した材
料とする。本発明の定着具は、次のいずれかの方法によ
って製造することができる。例えば、一体の中実な円錐
テーパ楔体を製造し、その外周面の母線に添って、外周
面から中心近傍に達する軸方向スリットを加工し、必要
であればさらに任意の位置又は外周面の中心角がほぼ均
等な位置に１本以上の軸方向切り込みを加工し、つい
で、円錐テーパ楔体を軸に直角に輪切りし、この輪切り
片にＦＲＰより線の外表面形状に一致する内表面形状を
形成する。この場合、輪切り片の厚さを５ｍｍ〜１０ｍ
ｍ程度に輪切りする。輪切り片は薄いので、ＦＲＰより
線の外表面の標準形状に一致する内面形状を容易に成形
することができる。
【０００９】別の方法では、外周面から中心近傍に達す
る軸方向スリットと、必要であれば外周面の任意の位
置、又は中心角がほぼ均等な位置に設けた１本以上の軸
方向切り込みと、ＦＲＰより線の外表面形状と一致する
内表面形状とを有する円錐テーパ楔体を製造し、この円
錐テーパ楔体を軸に直角に輪切りすることを特徴とす
る。この場合、一体の中実な円錐テーパ楔体に、軸方向
スリットと軸方向切り込みと内表面形状とを機械加工す
ることでもよいし、これらの軸方向スリットと軸方向切
り込みと内表面形状とを有する円錐テーパ楔体を、粉末
金属やプラスチックの射出成形等によって製造すること
でもよい。
る軸方向スリットと、必要であれば外周面の任意の位
置、又は中心角がほぼ均等な位置に設けた１本以上の軸
方向切り込みと、ＦＲＰより線の外表面形状と一致する
内表面形状とを有する円錐テーパ楔体を製造し、この円
錐テーパ楔体を軸に直角に輪切りすることを特徴とす
る。この場合、一体の中実な円錐テーパ楔体に、軸方向
スリットと軸方向切り込みと内表面形状とを機械加工す
ることでもよいし、これらの軸方向スリットと軸方向切
り込みと内表面形状とを有する円錐テーパ楔体を、粉末
金属やプラスチックの射出成形等によって製造すること
でもよい。
【００１０】また、外周面の母線に添って、外周面から
中心近傍に達する軸方向スリットと、必要であれば任意
の位置又は中心角がほぼ均等な位置の外周面に１本以上
の軸方向切り込みと、ＦＲＰより線の外表面形状に一致
する内表面形状とを有し、かつ、１つの円錐テーパ楔体
を軸に直角に輪切りした形状を有する輪切り片を型製造
することも可能である。型製造としては、ロストワック
ス法等による精密鋳造、スリップキャスチング、射出成
形、プレス成形等の技術を利用することができる。
中心近傍に達する軸方向スリットと、必要であれば任意
の位置又は中心角がほぼ均等な位置の外周面に１本以上
の軸方向切り込みと、ＦＲＰより線の外表面形状に一致
する内表面形状とを有し、かつ、１つの円錐テーパ楔体
を軸に直角に輪切りした形状を有する輪切り片を型製造
することも可能である。型製造としては、ロストワック
ス法等による精密鋳造、スリップキャスチング、射出成
形、プレス成形等の技術を利用することができる。
【００１１】これらの方法に用いる材料としては、使用
条件、製造工程等との関連により、鋳造金属、鍛造金
属、プレス成形金属、機械加工金属、粉末冶金成形金
属、可塑物成形体、繊維強化プラスチック、エンジニア
リングプラスチック、セラミックスから選ばれた１種の
材料又はこれらの２種以上の複合材料を用いると好適で
ある。
条件、製造工程等との関連により、鋳造金属、鍛造金
属、プレス成形金属、機械加工金属、粉末冶金成形金
属、可塑物成形体、繊維強化プラスチック、エンジニア
リングプラスチック、セラミックスから選ばれた１種の
材料又はこれらの２種以上の複合材料を用いると好適で
ある。
【００１２】
【作用】本発明の定着具は、プレストレストコンクリー
ト構造物の構築現場において、任意の定着位置にＦＲＰ
より線を容易に定着することができる。すなわち、輪切
り片は厚さが薄く、軸方向スリットを有するので、容易
にＦＲＰより線に外嵌することができ、撚りに沿ってわ
ずかずつ回転させながら任意の位置にはめることができ
る。輪切り片を合わせると、その外形は円錐テーパ状を
形成し、しかも、輪切り片は長さが短いのでその内表面
形状はそれぞれＦＲＰ製緊張材の外表面形状にフィット
する。従って、輪切り片の集合体の円錐テーパ楔体を、
円錐テーパスリーブ内に内挿して、容易に緊密にＦＲＰ
より線を定着することができる。このとき、ＦＲＰより
線の外表面形状にわずかな製作誤差があっても、また伸
び等が生じても、各輪切り片は相互に円周方向に相対移
動し、ＦＲＰより線の外表面形状と楔体の内表面形状と
がそれぞれ密着し、定着部においてＦＲＰより線に無理
な力を生ずることなく定着することができる。
ト構造物の構築現場において、任意の定着位置にＦＲＰ
より線を容易に定着することができる。すなわち、輪切
り片は厚さが薄く、軸方向スリットを有するので、容易
にＦＲＰより線に外嵌することができ、撚りに沿ってわ
ずかずつ回転させながら任意の位置にはめることができ
る。輪切り片を合わせると、その外形は円錐テーパ状を
形成し、しかも、輪切り片は長さが短いのでその内表面
形状はそれぞれＦＲＰ製緊張材の外表面形状にフィット
する。従って、輪切り片の集合体の円錐テーパ楔体を、
円錐テーパスリーブ内に内挿して、容易に緊密にＦＲＰ
より線を定着することができる。このとき、ＦＲＰより
線の外表面形状にわずかな製作誤差があっても、また伸
び等が生じても、各輪切り片は相互に円周方向に相対移
動し、ＦＲＰより線の外表面形状と楔体の内表面形状と
がそれぞれ密着し、定着部においてＦＲＰより線に無理
な力を生ずることなく定着することができる。
【００１３】本発明の定着具は、種々の材料を用いるこ
とができる。そして材料に応じて、縮径用の軸方向切り
込みを外周面に設けたり、設けなかったりすることは任
意である。変形能の大きい材料では不要であり、変形能
の小さい材料の場合は、スリーブの円錐テーパに馴染む
ように変形を容易にするか、又は場合によっては割れを
容易にするために切り込みを設ける。脆性材料等では、
切り込みの部分に割れが生じた後の楔体の外表面形状が
スリーブの円錐テーパに一致するように外表面の形状を
成形しておくことが好ましい。また、特に割れを考慮す
るときは、中心角がほぼ均等な位置にスリット及び切り
込みを設けておくと定着後の定着具内の応力分布が一様
となり好適である。
とができる。そして材料に応じて、縮径用の軸方向切り
込みを外周面に設けたり、設けなかったりすることは任
意である。変形能の大きい材料では不要であり、変形能
の小さい材料の場合は、スリーブの円錐テーパに馴染む
ように変形を容易にするか、又は場合によっては割れを
容易にするために切り込みを設ける。脆性材料等では、
切り込みの部分に割れが生じた後の楔体の外表面形状が
スリーブの円錐テーパに一致するように外表面の形状を
成形しておくことが好ましい。また、特に割れを考慮す
るときは、中心角がほぼ均等な位置にスリット及び切り
込みを設けておくと定着後の定着具内の応力分布が一様
となり好適である。
【００１４】輪切り片の輪切り厚さは５ｍｍ〜１０ｍｍ
程度とすることが好ましい。余り薄いと、加工、管理、
取扱に不便となる。厚すぎると、ＦＲＰより線の標準外
表面形状に一致する内表面形状を成形することが容易で
なくなり、また、ＦＲＰ製緊張材の製造誤差や伸びが生
じた時に、形状不一致による不都合を解消することがで
きないこととなるので好ましくない。
程度とすることが好ましい。余り薄いと、加工、管理、
取扱に不便となる。厚すぎると、ＦＲＰより線の標準外
表面形状に一致する内表面形状を成形することが容易で
なくなり、また、ＦＲＰ製緊張材の製造誤差や伸びが生
じた時に、形状不一致による不都合を解消することがで
きないこととなるので好ましくない。
【００１５】本発明のＦＲＰ製緊張材の定着具は、その
使用条件、使用材料等を勘案して、種々の製作工程の組
合わせ方法により製造することができる。例えば金属材
料として、鋳造金属、鍛造金属、プレス成形金属、機械
加工金属、粉末冶金成形金属等を用いることができ、素
材を鋳鍛造、ロール成形、プレス成形等により製作して
機械加工してもよく、素材、中間製品、完成品をロスト
ワックス法等による精密鋳造、粉末金属の射出成形、プ
レス成形等によって製造することができる。また、素
材、中間製品、完成品を可塑物成形体、繊維強化プラス
チック、エンジニアリングプラスチック、セラミックス
等の射出成形、プレス成形等によって製造することがで
きる。機械加工にはもちろん数値制御加工を用いること
が可能である。
使用条件、使用材料等を勘案して、種々の製作工程の組
合わせ方法により製造することができる。例えば金属材
料として、鋳造金属、鍛造金属、プレス成形金属、機械
加工金属、粉末冶金成形金属等を用いることができ、素
材を鋳鍛造、ロール成形、プレス成形等により製作して
機械加工してもよく、素材、中間製品、完成品をロスト
ワックス法等による精密鋳造、粉末金属の射出成形、プ
レス成形等によって製造することができる。また、素
材、中間製品、完成品を可塑物成形体、繊維強化プラス
チック、エンジニアリングプラスチック、セラミックス
等の射出成形、プレス成形等によって製造することがで
きる。機械加工にはもちろん数値制御加工を用いること
が可能である。
【００１６】
【実施例】図１〜図４に実施例のＦＲＰ製緊張材１の定
着具３の例を示した。また、図７に実施例のＦＲＰ製緊
張材の定着具の縦断面図を、図８に実施例のＦＲＰ製緊
張材の定着具の取付け要領を示した。図１に示すよう
に、本発明の定着具３はＦＲＰ製緊張材（ＦＲＰより
線）１に外嵌する円錐テーパ楔体１０とこの楔体１０が
挿入される円錐テーパ孔をもつスリーブ４とから構成さ
れている。そしてこの楔体１０は多数の輪切り片５に輪
切りされている。図２は、スリーブ４内に楔体１０を挿
入して定着した状態を示す正面図でＦＲＰより線１は楔
体１０によって握持されている。
着具３の例を示した。また、図７に実施例のＦＲＰ製緊
張材の定着具の縦断面図を、図８に実施例のＦＲＰ製緊
張材の定着具の取付け要領を示した。図１に示すよう
に、本発明の定着具３はＦＲＰ製緊張材（ＦＲＰより
線）１に外嵌する円錐テーパ楔体１０とこの楔体１０が
挿入される円錐テーパ孔をもつスリーブ４とから構成さ
れている。そしてこの楔体１０は多数の輪切り片５に輪
切りされている。図２は、スリーブ４内に楔体１０を挿
入して定着した状態を示す正面図でＦＲＰより線１は楔
体１０によって握持されている。
【００１７】図３は楔体１０の輪切り片５がフリーな状
態における正面図である。図３（ａ）は内表面１３がＦ
ＲＰより線１の外表面形状に一致する形状をなし、外周
面から内表面１３に至るスリット１１が設けられた例で
ある。変形能の大きい材料、例えば可塑材を用いるとき
好適である。図３（ｂ）は、スリット１１と中心角で１
８０度隔たった位置に縮径用の１本の切り込み１２を設
けた例である。やや変形しにくい材料、例えば金属製の
定着具に適している。図３（ｃ）は、切り込み１２を３
本設けた例である。例えばセラミックスのような脆性材
料では、スリーブ内に定着したとき切り込み１２に割れ
が生じてスリーブ内に密着する。これらの楔体は各輪切
り片が、図２に一例を示すように、スリーブ４内で円錐
テーパとスリット１１、切り込み１２の作用によりＦＲ
Ｐより線１を緊密に握持する。
態における正面図である。図３（ａ）は内表面１３がＦ
ＲＰより線１の外表面形状に一致する形状をなし、外周
面から内表面１３に至るスリット１１が設けられた例で
ある。変形能の大きい材料、例えば可塑材を用いるとき
好適である。図３（ｂ）は、スリット１１と中心角で１
８０度隔たった位置に縮径用の１本の切り込み１２を設
けた例である。やや変形しにくい材料、例えば金属製の
定着具に適している。図３（ｃ）は、切り込み１２を３
本設けた例である。例えばセラミックスのような脆性材
料では、スリーブ内に定着したとき切り込み１２に割れ
が生じてスリーブ内に密着する。これらの楔体は各輪切
り片が、図２に一例を示すように、スリーブ４内で円錐
テーパとスリット１１、切り込み１２の作用によりＦＲ
Ｐより線１を緊密に握持する。
【００１８】図４は実施例の製造工程の一例を示す図で
ある。すなわち、一体の中実な円錐テーパ楔体１０を製
造し、その外周面から中心近傍に達する軸方向スリット
１１を加工し、このスリット１１と中心角１８０度隔て
た外周面に軸方向切り込み１２を加工し、ついで、円錐
テーパ楔体１０を軸に直角に輪切りする。図４は以上の
工程が完了した状態を示している。次に、輪切りした各
輪切り片５に、ＦＲＰより線の外表面形状に一致する内
表面形状を、機械加工等により形成する。このとき、Ｆ
ＲＰより線の外表面の撚り形状と同じピッチの螺旋形状
を加工するが、輪切り片の厚さが５〜１０ｍｍ程度なの
で、その加工は容易である。
ある。すなわち、一体の中実な円錐テーパ楔体１０を製
造し、その外周面から中心近傍に達する軸方向スリット
１１を加工し、このスリット１１と中心角１８０度隔て
た外周面に軸方向切り込み１２を加工し、ついで、円錐
テーパ楔体１０を軸に直角に輪切りする。図４は以上の
工程が完了した状態を示している。次に、輪切りした各
輪切り片５に、ＦＲＰより線の外表面形状に一致する内
表面形状を、機械加工等により形成する。このとき、Ｆ
ＲＰより線の外表面の撚り形状と同じピッチの螺旋形状
を加工するが、輪切り片の厚さが５〜１０ｍｍ程度なの
で、その加工は容易である。
【００１９】図７に示した実施例は対象とする緊張材と
して、ＣＦＲＰより線（東京製綱株式会社製、ＣＦＣＣ
（商品名））、線径１２．５ｍｍφ、保証破断強さ１
４．５トンを用いた。定着具は、スリーブは外径寸法４
５ｍｍφ×長さ７０ｍｍ、輪切りした輪切り片５からな
る円錐テーパ楔体は外径寸法３０ｍｍφ〜１５ｍｍφ×
長さ５０ｍｍ（厚さ１０ｍｍの輪切り片５枚重ね）、円
錐テーパ楔体の材質は構造用鋼材ＳＳ４１とした。
して、ＣＦＲＰより線（東京製綱株式会社製、ＣＦＣＣ
（商品名））、線径１２．５ｍｍφ、保証破断強さ１
４．５トンを用いた。定着具は、スリーブは外径寸法４
５ｍｍφ×長さ７０ｍｍ、輪切りした輪切り片５からな
る円錐テーパ楔体は外径寸法３０ｍｍφ〜１５ｍｍφ×
長さ５０ｍｍ（厚さ１０ｍｍの輪切り片５枚重ね）、円
錐テーパ楔体の材質は構造用鋼材ＳＳ４１とした。
【００２０】この例としては、円錐テーパ楔体の材質と
して構造用鋼材を用いたが、アルミニウムや亜鉛又はこ
れらの合金等の非磁性金属、加工性の高い焼結金属、セ
ラミックス、硬質合成樹脂等を用いてもよい。実施例の
ＦＲＰ製緊張材の定着具の定着工程を図８を参照して説
明する。プレストレスを付与すべきコンクリート２０内
にシース２１が埋設されており、このシース２１内を挿
通したＦＲＰより線１をアンカープレート２２に定着具
で定着する。アンカープレート２２に反力を支持させた
ラムチェア２３に緊張ジャッキ２４をセットし、そのラ
ム２５に緊張グリップ２６を用いてＦＲＰより線１をグ
リップし、ラム２５を図の向かって左方向に延出させ、
ＦＲＰより線１を引っ張る。ついで輪切り片５を１箇ず
つスリーブ４内に進入させて仮定着し、ついで、ラム２
５を後退させて緊張グリップ２６を掛け替え、これを繰
り返してＦＲＰより線１を所定の引張り力まで緊張し、
最後に、輪切り片５を１個ずつスリーブ内に挿入し、円
錐テーパ楔体としてスリーブ４に定着する。
して構造用鋼材を用いたが、アルミニウムや亜鉛又はこ
れらの合金等の非磁性金属、加工性の高い焼結金属、セ
ラミックス、硬質合成樹脂等を用いてもよい。実施例の
ＦＲＰ製緊張材の定着具の定着工程を図８を参照して説
明する。プレストレスを付与すべきコンクリート２０内
にシース２１が埋設されており、このシース２１内を挿
通したＦＲＰより線１をアンカープレート２２に定着具
で定着する。アンカープレート２２に反力を支持させた
ラムチェア２３に緊張ジャッキ２４をセットし、そのラ
ム２５に緊張グリップ２６を用いてＦＲＰより線１をグ
リップし、ラム２５を図の向かって左方向に延出させ、
ＦＲＰより線１を引っ張る。ついで輪切り片５を１箇ず
つスリーブ４内に進入させて仮定着し、ついで、ラム２
５を後退させて緊張グリップ２６を掛け替え、これを繰
り返してＦＲＰより線１を所定の引張り力まで緊張し、
最後に、輪切り片５を１個ずつスリーブ内に挿入し、円
錐テーパ楔体としてスリーブ４に定着する。
【００２１】実施例のＦＲＰ製緊張材の定着具は、輪切
り片からなり、かつ軸方向スリットを設けてあるので、
ＦＲＰより線に外嵌させて容易に任意の位置に移動させ
ることができ、より線の製造誤差や緊張時の伸び等があ
っても、各輪切り片がそれぞれ緊張材の外表面に密着
し、緊密に定着することができる。
り片からなり、かつ軸方向スリットを設けてあるので、
ＦＲＰより線に外嵌させて容易に任意の位置に移動させ
ることができ、より線の製造誤差や緊張時の伸び等があ
っても、各輪切り片がそれぞれ緊張材の外表面に密着
し、緊密に定着することができる。
【００２２】
【発明の効果】本発明のＦＲＰ製緊張材の定着具は、以
上のように構成されているので、 （イ）ＦＲＰ製緊張材のどの位置でも現場で定着するこ
とが可能となった。 （ロ）スリットを設けたことと必要であれば１本以上の
切り込みを任意位置又は中心角がほぼ均等な位置に設け
ることにより縮径が可能で、スリーブ内で緊張材に密着
して高い定着性を発揮することができる。 （ハ）円錐テーパ楔体をＦＲＰ製緊張材に容易に挿入す
ることができ、また定着体を小型にすることができる。 という優れた効果を奏する。
上のように構成されているので、 （イ）ＦＲＰ製緊張材のどの位置でも現場で定着するこ
とが可能となった。 （ロ）スリットを設けたことと必要であれば１本以上の
切り込みを任意位置又は中心角がほぼ均等な位置に設け
ることにより縮径が可能で、スリーブ内で緊張材に密着
して高い定着性を発揮することができる。 （ハ）円錐テーパ楔体をＦＲＰ製緊張材に容易に挿入す
ることができ、また定着体を小型にすることができる。 という優れた効果を奏する。
【図１】実施例のＦＲＰ製緊張材の定着具を説明する斜
視図である。
視図である。
【図２】実施例のＦＲＰ製緊張材の定着具の正面図であ
る。
る。
【図３】実施例のＦＲＰ製緊張材の定着具の楔体の正面
図である。
図である。
【図４】実施例のＦＲＰ製緊張材の定着具の楔体の斜視
図である。
図である。
【図５】従来のＦＲＰ製緊張材の定着具の楔体の斜視図
である。
である。
【図６】ＦＲＰ製緊張材の斜視図である。
【図７】実施例のＦＲＰ製緊張材の定着具の縦断面図で
ある。
ある。
【図８】実施例のＦＲＰ製緊張材の定着具の取付け要領
を示す説明図である。
を示す説明図である。
１ ＦＲＰ製緊張材（ＦＲＰより線） ２ 線材 ３ 定着具 ４ スリ
ーブ ５ 輪切り片 １０ 楔体 １１ スリット １２ 切り
込み １３ 内表面 ２０ コン
クリート ２１ シース ２２ アン
カープレート ２３ ラムチェア ２４ 緊張
ジャッキ ２５ ラム ２６ 緊張
グリップ
ーブ ５ 輪切り片 １０ 楔体 １１ スリット １２ 切り
込み １３ 内表面 ２０ コン
クリート ２１ シース ２２ アン
カープレート ２３ ラムチェア ２４ 緊張
ジャッキ ２５ ラム ２６ 緊張
グリップ
Claims (9)
- 【請求項１】 １つのテーパスリーブ内に嵌挿される円
錐テーパ楔体を軸に直角に輪切りにした多数の輪切り片
からなり、該輪切り片は内面にＦＲＰより線の外表面形
状に一致する内表面形状を有し、外周面から内周面に至
る軸方向スリットを有することを特徴とするＦＲＰ製緊
張材の定着具。 - 【請求項２】 さらに、外周面軸方向に１本以上の切り
込みを備えたことを特徴とする請求項１記載のＦＲＰ製
緊張材の定着具。 - 【請求項３】 前記軸方向スリットと前記１本以上の切
り込みとが外周面軸方向に中心角がほぼ均等な位置に配
設されたことを特徴とする請求項２記載のＦＲＰ製緊張
材の定着具。 - 【請求項４】 材質が、金属、可塑物、繊維強化プラス
チック、セラミックスから選ばれた１種の材料又は２種
以上の複合材料であることを特徴とする請求項１〜３の
いずれかに記載のＦＲＰ製緊張材の定着具。 - 【請求項５】 一体の中実な円錐テーパ楔体を製造し、
その外周面から中心近傍に達する軸方向スリット又は該
スリット及び１以上の外周面軸方向切り込みを加工し、
次いでＦＲＰより線の外表面と一致する内表面形状を持
つ中心孔を加工し、次いで該円錐テーパ楔体を軸に直角
に輪切りすることを特徴とするＦＲＰ製緊張材の定着具
の製造方法。 - 【請求項６】 外周面から中心近傍に達する軸方向スリ
ット又は該スリット及び１以上の外周面軸方向切り込み
と、ＦＲＰより線の外表面と一致する内表面形状を有す
る中心孔とを形成した一体の円錐テーパ楔体を製造し、
該円錐テーパ楔体を軸に直角に輪切りすることを特徴と
するＦＲＰ製緊張材の定着具の製造方法。 - 【請求項７】 外周面から中心近傍に達する軸方向スリ
ット又は該スリット及び１以上の外周面軸方向切り込み
と、ＦＲＰより線の外表面と一致する内表面形状の中心
孔とを有し、１つの円錐テーパ楔体を軸に直角に輪切り
した形状の輪切り片を型製造することを特徴とするＦＲ
Ｐ製緊張材の定着具の製造方法。 - 【請求項８】 前記スリット及び１以上の外周面軸方向
切り込みを中心角がほぼ均等な位置に配設することを特
徴とする請求項５〜７のいずれかに記載のＦＲＰ製緊張
材の定着具の製造方法。 - 【請求項９】 原材料が、鋳造金属、鍛造金属、プレス
成形金属、機械加工金属、粉末冶金成形金属、可塑物成
形体、繊維強化プラスチック、エンジニアリングプラス
チック、及びセラミックスから選ばれた１種の材料又は
２種以上の複合材料であることを特徴とする請求項５〜
８のいずれかに記載のＦＲＰ製緊張材の定着具の製造方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13596094A JPH084208A (ja) | 1994-06-17 | 1994-06-17 | Ｆｒｐ製緊張材の定着具及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13596094A JPH084208A (ja) | 1994-06-17 | 1994-06-17 | Ｆｒｐ製緊張材の定着具及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH084208A true JPH084208A (ja) | 1996-01-09 |
Family
ID=15163875
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP13596094A Pending JPH084208A (ja) | 1994-06-17 | 1994-06-17 | Ｆｒｐ製緊張材の定着具及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH084208A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2004094744A1 (ja) * | 2003-04-18 | 2004-11-04 | Sumitomo (Sei) Steel Wire Corp. | ウェッジのずれ防止構造 |
| CN103132654A (zh) * | 2011-07-22 | 2013-06-05 | 湖北金力工程复合材料有限公司 | Frp筋材端头螺母及其制造方法和应用 |
| CN112469873A (zh) * | 2018-06-25 | 2021-03-09 | 碳连接股份公司 | 锚套筒和锚系统 |
-
1994
- 1994-06-17 JP JP13596094A patent/JPH084208A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2004094744A1 (ja) * | 2003-04-18 | 2004-11-04 | Sumitomo (Sei) Steel Wire Corp. | ウェッジのずれ防止構造 |
| CN103132654A (zh) * | 2011-07-22 | 2013-06-05 | 湖北金力工程复合材料有限公司 | Frp筋材端头螺母及其制造方法和应用 |
| CN103132654B (zh) * | 2011-07-22 | 2015-03-04 | 湖北金力工程复合材料有限公司 | 一种frp筋材端头螺母的制造方法 |
| CN112469873A (zh) * | 2018-06-25 | 2021-03-09 | 碳连接股份公司 | 锚套筒和锚系统 |
| CN112469873B (zh) * | 2018-06-25 | 2022-09-20 | 碳连接股份公司 | 锚套筒和锚系统 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 19990406 |