JPH0841449A - ペンタフルオロエタン・プロパン混合冷媒 - Google Patents

ペンタフルオロエタン・プロパン混合冷媒

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JPH0841449A
JPH0841449A JP6197365A JP19736594A JPH0841449A JP H0841449 A JPH0841449 A JP H0841449A JP 6197365 A JP6197365 A JP 6197365A JP 19736594 A JP19736594 A JP 19736594A JP H0841449 A JPH0841449 A JP H0841449A
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JP
Japan
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pentafluoroethane
propane
boiling point
hfc125
cooling medium
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JP6197365A
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English (en)
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Hiroshi Okuda
浩史 奥田
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Tabai Espec Co Ltd
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Tabai Espec Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】ペンタフルオロエタン(HFC125)とプロ
パン(HC290)を混合してなる混合冷媒。 【効果】本発明により、次の効果が得られる。 蒸発温度−52〜−55.7℃の範囲までは、蒸発圧
力を正圧とすることができ、圧縮器の負担を小さくする
ことができる。 トータルのO.D.Pは0である。 HFC125をリッチすることにより、混合ガスを不
燃化する事が出来る。 蒸気圧、冷凍能力ともハロン1301に近く、その代
替物質として使用出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ペンタフルオロエタン
・プロパン混合冷媒に関し、更に詳しくは環境試験機、
冷凍庫等の−45〜−55℃程度の低温を必要とする機
器に好適に用いられる混合冷媒に関する。
【0002】
【従来の技術・発明が解決しようとする課題】従来、エ
アコン・冷凍機等においては、作動流体としてフロン類
と呼ばれるハロゲン化炭化水素が種々使用されている。
中でもモノクロロジフルオロメタン(HCFC22)は
家庭用エアコン、ビル用エアコンや大型冷凍機等の作動
流体として、現在幅広く用いられている。
【0003】一方、−40〜−60℃の低温を必要とす
る環境試験機、冷凍庫等の機器に限っ場合には、標準沸
点−57.8℃のモノブロモトリフルオロメタン(以下
ハロン1301)、或いは標準沸点−40.8℃のHC
FC22が用いられており、さらに標準沸点−45.6
℃のモノクロロジフルオロメタン(以下HCFC22)
・モノクロロペンタフルオロエタン(以下CFC11
5)の重量組成比0.488:0.512からなる共沸
混合物(以下R502);標準沸点−46.9℃のHC
FC22、CFC115、プロパンの重量組成比0.4
59:0.481:0.061からなる共沸混合物(以
下R502P)などの混合冷媒も、単一冷媒では満足し
得ない特性を得る目的で使用されている。
【0004】しかしながら、近年フロンによる成層圏の
オゾン層破壊が地球規模の環境問題となっており、成層
圏オゾン破壊能力が大であるフロン類(以下、特定フロ
ンと記す)については、すでに国際条約によって使用量
及び生産量の規制がなされ、さらに将来的には特定フロ
ンの使用・生産を廃止しようという動きがある。
【0005】従って、CFC115、HCFC22、ハ
ロン1301のようなO.D.P(トリクロロフルオロ
メタンの成層圏オゾン破壊能力を1としたときの成層圏
オゾン破壊能力を示すオゾン破壊係数)が0より大きい
冷媒は、その使用が好ましくなく、将来的には使用不可
能となる。
【0006】特に、ハロン1301はO.D.Pが10
と大きく、特に早急な代替が必要とされる冷媒である。
またHCFC22は、オゾン破壊係数が0.05と微小
であるが、すでに規制対象に追加され、2030年に全
廃の見込みである。従って、ハロン1301やHCFC
22の代替となる、環境問題の生じない作動流体の早期
開発が強く要望されている。
【0007】かかる実情において、O.D.Pが0であ
るペンタフルオロエタン(HFC125)を用いた混合
冷媒が各種開示されている(特開平3−152182号
公報、特開平5−117643号公報、特開平5−11
7651号公報等)。これらのうち、例えば特開平3−
152182号公報には、HCFC22およびHFC1
25から選択される主要成分と、HFC125およびオ
クタフルオロプロパンから選択される冷媒と、プロパン
を非引火性となる比率で混合した混合物からなる冷凍装
置用非引火性冷媒組成物が開示されている。また、特開
平5−117643号公報には、HFC125、55〜
85重量%、プロパン10重量%以下、テトラフルオロ
エタン15〜45重量%の少なくとも三種のフロン類を
含む作動流体が開示されている。
【0008】しかしながら、両者はいずれもHCFC2
2の代替を目的とするものであり、その標準沸点もHC
FC22と同程度と予測され、ハロン1301の場合の
ような低温での使用には適さない。また、前者のように
O.D.Pが0でないものを混合する場合が多く、トー
タルのO.D.Pが0でないものがほとんどである。
【0009】本発明の目的は、かかる課題を解決すべ
く、O.D.Pが0であり成層圏オゾン層に及ぼす影響
がないと共に、標準沸点が−48.5〜−55.9℃と
低く、ハロン1301の代替となる作動流体を提供する
ことにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するため鋭意検討した結果、ペンタフルオロエ
タンとプロパンを混合してなる混合冷媒が、上記の課題
を解決しうること、およびその共沸混合物が冷媒として
優れた効果を有することを見出し、本発明を完成するに
至った。
【0011】すなわち、本発明の要旨は、(1)ペンタ
フルオロエタン(HFC125)とプロパン(HC29
0)を混合してなる混合冷媒、並びに(2)混合の比率
が重量比(HFC125/HC290)で85/15で
あり、共沸性を有する前記(1)記載の混合冷媒、に関
する。
【0012】本発明の混合冷媒は、ペンタフルオロエタ
ン(HFC125)とプロパン(HC290)を混合し
てなるものである。ペンタフルオロエタンは、化学式C
2 HF5 で表される化合物であり、標準沸点は−48.
5℃であり、それ自身のO.D.Pは0である。プロパ
ンは、化学式C3 8 で表される化合物であり、標準沸
点は−42.07℃であり、それ自身のO.D.Pは0
である。従って、両者の混合物である本発明の混合冷媒
も、トータルのO.D.Pが0となる。
【0013】本発明におけるペンタフルオロエタン(H
FC125)とプロパン(HC290)の混合比率は、
重量比(HFC125/HC290)で、80/20〜
90/10が好ましく、最も好ましくは85/15であ
る。この範囲よりペンタフルオロエタンの比率が小さい
と、共沸とは見なし難く、かつ、燃焼範囲が広くなる傾
向があり、この範囲より比率が大きいと、共沸とは見な
し難くなる傾向がある。
【0014】本発明においては、混合比率を上記の範囲
内で任意に変化させることにより、後述の実施例で示す
ように、−48.5〜−55.9℃の範囲内で任意の標
準沸点のガスを得ることができる(図3参照)。
【0015】また、上記の共沸混合物をJIS K23
01に示された爆発法装置により、空気と任意の割合で
混合し、爆発する範囲を測定すると、爆発の下限は1
0.5〜10.9 Vol%の間、上限は14.7〜15.
6 Vol%の間であり、高圧ガス取締法に言う可燃性ガス
には該当しないことが判明した。
【0016】本発明の混合冷媒は、特に上記の混合比率
が85/15である場合に、共沸性を有し、単一冷媒と
見なせ、取扱いしやすい理由から、冷凍機等の冷媒とし
てより好ましいものとなる。このような共沸性とみなせ
るHFC125/HC290=85/15(wt/w
t)の混合冷媒の飽和蒸気圧曲線を図1に示す。図1か
ら明らかなように、この場合の混合冷媒の標準沸点は、
−55.7℃である。また、上記の共沸性の混合冷媒の
温度−圧力−比容積の関係を図2に示す。
【0017】本発明の混合冷媒は、前記の飽和蒸気圧曲
線等から分かるように、蒸発温度−52〜−55.7℃
の範囲までは、蒸発圧力を正圧とすることができ、圧縮
器の負担を小さくすることができる。また、蒸発圧力を
正圧とすることができるため、ロータリー式圧縮機を用
いることが出来る、さらにレシプロ式圧縮機において蒸
発圧力を負圧にすれば、蒸発温度−60℃程度も可能と
なる。
【0018】本発明の混合冷媒は、後述の実施例が示す
ように、蒸気圧、冷凍能力ともハロン1301に近く、
その代替物質として十分使用可能である。
【0019】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はこれらの実施例等によりなんら限定
されるものではない。
【0020】実施例1 ペンタフルオロエタン(HFC125)とプロパン(H
C290)の混合比率と標準沸点の関係を図3に示す。
【0021】実施例2 HFC125/HC290=85/15の混合物と、R
502、HCFC22、ハロン1301の冷凍能力の比
較を図4に示すような装置を用いて下記の方法で行っ
た。
【0022】まず、測定用シリンダー及び配管内を真空
ポンプで真空に減圧し、サンプルガスボンベより所定量
ガスをシリンダーに導入した。その時の導入前後のサン
プルガスボンベの重量を秤量し、導入ガス量とした(混
合ガスの場合も同様)。次に、熱媒の温度を変化させ、
その時の温度と圧力を測定した。その結果から、P−V
−Tの関係を求め、冷凍能力は、そのP−V−Tの関係
及び理想気体の定圧比熱を用いて計算した。ここで、理
想気体の定圧比熱は、リハニ・ドライスワミ法により推
定した。その結果を表1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】表1の結果が示すように、本発明の混合冷
媒は、R502およびHCFC22よりかなり高い排除
体積当り冷凍能力を有し、その値はハロン1301に近
いものである。また、成績係数も他の冷媒と同等であ
り、その標準沸点からもハロン1301の代替が十分可
能なものである。なお、本実施例では近似的にこの混合
物を完全共沸として扱ったが、実際は完全共沸とは言え
ず、5kg/cm2 abにおける混合比、沸点の関係を
図5に示す。
【0025】本発明の態様をさらに挙げれば次のように
なる。即ち、ペンタフルオロエタン(HFC125)と
プロパン(HC290)を混合してなる混合冷媒であっ
て、混合の比率が重量比(HFC125/HC290)
で80/20〜90/10である混合冷媒が挙げられ
る。混合比がこの範囲である混合冷媒も、共沸性と見な
すことができ、燃焼範囲も狭く、本発明の効果が有利に
得られる。
【0026】
【発明の効果】本発明により、次の効果が得られる。 蒸発温度−52〜−55.7℃の範囲までは、蒸発圧
力を正圧とすることができ、圧縮器の負担を小さくする
ことができる。 トータルのO.D.Pは0である。 HFC125をリッチすることにより、混合ガスを不
燃化する事が出来る。 蒸気圧、冷凍能力ともハロン1301に近く、その代
替物質として使用出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、HFC125/HC290=85/1
5(wt/wt)の混合冷媒の飽和蒸気圧曲線を示すも
のである。
【図2】図2は、HFC125/HC290=85/1
5(wt/wt)の混合冷媒の温度−圧力−比容積の関
係を示すものである。
【図3】図3は、ペンタフルオロエタン(HFC12
5)とプロパン(HC290)の混合比率と標準沸点の
関係を示すものである。
【図4】図4は、実施例2で用いた試験装置の概略図を
示すものである。
【図5】図5は、ペンタフルオロエタン(HFC12
5)とプロパン(HC290)の混合比率と、5kg/
cm2 abにおける沸点の関係を示すものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ペンタフルオロエタン(HFC125)
    とプロパン(HC290)を混合してなる混合冷媒。
  2. 【請求項2】 混合の比率が重量比(HFC125/H
    C290)で85/15であり、共沸性を有する請求項
    1記載の混合冷媒。
JP6197365A 1994-07-28 1994-07-28 ペンタフルオロエタン・プロパン混合冷媒 Pending JPH0841449A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999064536A1 (fr) * 1998-06-06 1999-12-16 Nihon Freezer Co., Ltd. Liquide de refroidissement permettant un refroidissement a tres basse temperature
KR100394696B1 (ko) * 2002-03-05 2003-08-14 에이씨엠텍(주) 환경친화적인 비가연성 냉매 혼합물

Cited By (3)

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WO1999064536A1 (fr) * 1998-06-06 1999-12-16 Nihon Freezer Co., Ltd. Liquide de refroidissement permettant un refroidissement a tres basse temperature
US6495061B1 (en) 1998-06-06 2002-12-17 Nihon Freezer Co., Ltd. Refrigerant for providing ultra-low temperature
KR100394696B1 (ko) * 2002-03-05 2003-08-14 에이씨엠텍(주) 환경친화적인 비가연성 냉매 혼합물

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