JPH0841224A - プリプレグ、およびこのプリプレグを用いた積層板 - Google Patents

プリプレグ、およびこのプリプレグを用いた積層板

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JPH0841224A
JPH0841224A JP17901994A JP17901994A JPH0841224A JP H0841224 A JPH0841224 A JP H0841224A JP 17901994 A JP17901994 A JP 17901994A JP 17901994 A JP17901994 A JP 17901994A JP H0841224 A JPH0841224 A JP H0841224A
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prepreg
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Masato Matsuo
正人 松尾
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ガラスクロスに保持された硬化性樹脂の樹脂
量の大きいプリプレグ、および低誘電率で、低誘電正接
の電気的特性を有する積層板を提供する。 【構成】 ヤーンを構成するモノフィラメントを切断す
る起毛処理を施した後の厚み変化率が10%以上のガラ
スクロスとこのガラスクロスに保持された、半硬化の硬
化性樹脂とから成るプリプレグであり、このプリプレグ
の上下に、ヤーンを構成するモノフィラメントが連続し
たガラスクロスとこのガラスクロスに保持された、半硬
化の硬化性樹脂とから成るプリプレグを重ねて被圧体と
し、この被圧体を熱圧した積層板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はプリント回路板等の材
料として用いられるプリプレグ、および積層板に関す
る。
【0002】
【従来の技術】平織のガラスクロスを基材とし、このガ
ラスクロスにエポキシ樹脂、イミド樹脂、フェノール樹
脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂(PPO樹脂)、弗
素樹脂等の硬化性樹脂を成分としたワニスを含浸乾燥さ
せて、半硬化した硬化性樹脂が上記ガラスクロスに保持
されたプリプレグは、プリント回路板に加工する積層板
の材料として有用である。近年の情報の高速処理や高速
通信の機器に使用される、これらのプリント回路板に
は、低誘電率で、低誘電正接の電気的特性が強く要求さ
れる。このような電気的特性は、ガラスクロスに保持さ
れた、半硬化した硬化性樹脂の量の大小に左右される。
すなわち、ガラスクロスに保持された硬化性樹脂量が大
であると、積層板の誘電率ならびに誘電正接は低下し、
高速処理や高速通信の機器に好適である。したがって、
低誘電率で、低誘電正接の電気的特性を有する積層板に
は、ガラスクロスに保持された硬化性樹脂の樹脂量の大
きいプリプレグが求められる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】したがって、この発明
はガラスクロスに保持された硬化性樹脂の樹脂量の大き
いプリプレグ、および低誘電率で、低誘電正接の電気的
特性を有する積層板を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係るプ
リプレグは、ヤーンを構成するモノフィラメントを切断
する起毛処理を施した後の厚み変化率が10%以上のガ
ラスクロスとこのガラスクロスに保持された、半硬化の
硬化性樹脂とから成ることを特徴とし、請求項2に係る
プリプレグは、上記硬化性樹脂に無機充填材が分散して
成り、請求項3に係るプリプレグは、ヤーンを構成する
モノフィラメントを切断する起毛処理を施した後の厚み
変化率が10%以上のガラスクロスとこのガラスクロス
に保持された、半硬化の硬化性樹脂とから成るプリプレ
グを被圧体とし、この被圧体を熱圧したことを特徴と
し、請求項4に係るプリプレグは、ヤーンを構成するモ
ノフィラメントを切断する起毛処理を施した後の厚み変
化率が10%以上のガラスクロスとこのガラスクロスに
保持された、半硬化の硬化性樹脂とから成るプリプレグ
の上下に、ヤーンを構成するモノフィラメントが連続し
たガラスクロスとこのガラスクロスに保持された、半硬
化の硬化性樹脂とから成るプリプレグを重ねて被圧体と
し、この被圧体を熱圧したことを特徴とする。
【0005】
【作用】請求項1に係るプリプレグは、ヤーンを構成す
るモノフィラメントを切断する起毛処理を施した後の厚
み変化率が10%以上のガラスクロスとこのガラスクロ
スに保持された、半硬化の硬化性樹脂とから成り、ガラ
スクロスの起毛によって半硬化の硬化性樹脂の保持率が
高まるので、このプリプレグは低誘電率で低誘電正接で
高周波適性の高い積層板を与える。
【0006】請求項2に係るプリプレグは、上記硬化性
樹脂に無機充填材が分散して成り、起毛したガラスクロ
スに保持された硬化性樹脂量の増大による耐熱性の低下
を防ぐことができる。
【0007】請求項3に係る積層板は、ヤーンを構成す
るモノフィラメントを切断する起毛処理を施した後の厚
み変化率が10%以上のガラスクロスとこのガラスクロ
スに保持された、半硬化の硬化性樹脂とから成るプリプ
レグを被圧体とし、この被圧体を熱圧した積層板であっ
て、硬化性樹脂の硬化物の増大により低誘電率で低誘電
正接で高周波適性が高い。
【0008】請求項4に係る積層板は、ヤーンを構成す
るモノフィラメントを切断する起毛処理を施した後の厚
み変化率が10%以上のガラスクロスとこのガラスクロ
スに保持された、半硬化の硬化性樹脂とから成るプリプ
レグの上下に、ヤーンを構成するモノフィラメントが連
続したガラスクロスとこのガラスクロスに保持された、
半硬化の硬化性樹脂とから成るプリプレグを重ねて被圧
体とし、この被圧体を熱圧したもので、ヤーンを構成す
るモノフィラメントが連続したガラスクロスとこのガラ
スクロスに保持された、半硬化の硬化性樹脂とから成る
プリプレグを上下に配して用いることにより、起毛した
プリプレグに起因する表面平滑性の低下を避けることが
できる。
【0009】以下、詳細に説明する。この発明のプリプ
レグは、積層板を構成する樹脂固形分を与える半硬化の
硬化性樹脂を保持する基材としてガラスクロスが用いら
れる。硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、イミド樹
脂、フェノール樹脂、PPO樹脂、弗素樹脂等が用いら
れる。汎用性にはエポキシ樹脂が最適であり、低誘電率
と低誘電正接が要求される高周波特性を上げるには弗素
樹脂やPPO樹脂が好適である。
【0010】この発明において用いられるガラスクロス
は、ヤーンを構成するモノフィラメントを切断してモノ
フィラメントの先端が起毛したガラスクロスであって、
ヤーンを構成するモノフィラメントを切断して起毛処理
を施した後の厚み変化率が10%以上のガラスクロスに
限定される。このガラスクロスには、たとえば、縦糸お
よび横糸の各ヤーンが交互に浮沈して織られた平織が適
用することができるが、平織に限定するものではない。
縦糸および横糸の各ヤーンはガラスのモノフィラメント
を多数束ねた単糸、または双糸で構成され、モノフィラ
メントの一部は切断され、その先端はガラスクロスに毛
羽立て起毛したガラスクロスを構成する。この種の起毛
したガラスクロスは、ヤーンを構成するモノフィラメン
トが連続した、たとえば厚さ10μmから数100μm
のガラスクロスの原布に高圧水流を噴射してモノフィラ
メントを切断し、その先端がガラスクロスの原布上に毛
羽立てることによって得られる。または、高圧水流に換
えて高圧空気をガラスクロスの原布に噴射しても得られ
る。または、ガラスクロスの原布を擦ったり揉んだりし
ても得られる。さらには、モノフィラメントが起毛した
ヤーンを織製したガラスクロスでもよく、モノフィラメ
ントの一部が切断され、その先端が毛羽立ち起毛したガ
ラスクロスである限り、工法上の制限はない。しかしな
がら、モノフィラメントの切断本数が増大し、起毛レベ
ルが強くなるほど、硬化性樹脂の保持率が増大し、その
結果、誘電率と誘電正接が低下した積層板を与える反
面、ガラスクロスの力学的強度が低下するので、ロール
を介して硬化性樹脂のワニスに浸漬する際に加わるテン
ションを考慮すれば、モノフィラメントの径は5μm以
上が好ましい。
【0011】さらには、ガラスクロスの硬化性樹脂の保
持率が増大すれば、積層板を構成する硬化性樹脂の硬化
物の比率が高まる結果、積層板の耐熱性が低下する傾向
を示す。積層板の耐熱性の低下を避けるには、ガラスク
ロスに保持された半硬化の硬化性樹脂に無機充填材が分
散したプリプレグが有効である。この無機充填材として
は、たとえば、水酸化アルミニウム、シリカ、タルク、
Eガラスの粉末、酸化チタン、水酸化マグネシウムなど
が有用である。硬化性樹脂と無機充填材との配合比率は
特に限定するもりではなく、用いる無機充填材の種類に
より適切な範囲がある。一般的には無機充填材を過剰に
配合すると、接着に寄与する硬化性樹脂が少なくなり、
また少なすぎると耐熱性が向上しない。さらには、無機
充填材の粒径が小さいほど耐熱性は向上するが、硬化性
樹脂との均一混合が難しくなる傾向を示す。
【0012】加えて、このように起毛したガラスクロス
を用いたプリプレグは、ヤーンを構成するモノフィラメ
ントが連続したガラスクロスを用いたプリプレグと比較
すると、切断したモノフィラメントの先端が起毛してい
るので、積層板に加工すると積層板の表面の平滑性が低
下し、その結果、積層板の表面の回路パターンの平滑性
を失うことになる。低誘電率と低誘電正接を有し、且つ
平滑性の高い積層板を得るためには、たとえば、ヤーン
を構成するモノフィラメントを切断して起毛処理を施し
た後の厚み変化率が10%以上のガラスクロスとこのガ
ラスクロスに保持された、半硬化の硬化性樹脂とから成
るプリプレグの上下に、ヤーンを構成するモノフィラメ
ントが連続したガラスクロスとこのガラスクロスに保持
された、半硬化の硬化性樹脂とから成るプリプレグを重
ねて被圧体とし、この被圧体を熱圧することによって、
あるいは起毛したガラスクロスの中でも、ヤーンの打ち
込み密度の大きいガラスクロスを用いたプリプレグの採
用によっても相当に解決することができる。
【0013】なお、このように起毛したガラスクロスを
用いると、得られたプリプレグは、厚みが厚い為従来の
プリプレグに比べ少ない使用枚数で同じ板厚の積層板を
得ることができるので、コストダウンと製造時の取扱工
数の削減などの効果を得ることが出来る。
【0014】以下、実施例及び比較例を挙げる。
【0015】
【実施例】
(実施例1)MILスペック♯7628(9μmのモノ
フィラメントが縦×横に42×32本束ねた単糸の平織
ガラスクロス)を原布とし、原布に高圧水流を噴射して
モノフィラメントを切断して起毛処理を施し、起毛処理
後の厚み変化率が30%のガラスクロスを得た。このガ
ラスクロスに硬化剤としてジシアンジアミドを含有する
下記のエポキシ樹脂ワニスを含浸して後乾燥し、エポキ
シ樹脂が半硬化したプリプレグを得た。このプリプレグ
を構成するガラスクロスに保持されたエポキシ樹脂量
は、55重量%(以下%と略記する)であった。このプ
リプレグを4枚重ね、その両面に銅箔(古河サーキット
フォイル、18μm)を配し、加熱加圧(条件:30k
g/cm2 −170℃−60分)して板厚1.6mmの
両面銅張りの積層板を得た。
【0016】 エポキシ樹脂ワニスの組成(部は重量部である) エポキシ樹脂(シェル化学社製 エピコート(商標)1001)100部 ジシアンジアミド 4部 ベンジルメチルホルムアミド 0.2部 メチルセルソルブ 100部 (実施例2)MILスペック♯7628を原布とし、原
布に機械的にしごいてモノフィラメントを切断し、その
先端が原布に起毛したガラスクロスを得た。このガラス
クロスの起毛処理後の厚み変化率は20%であった。こ
のガラスクロスに実施例1のエポキシ樹脂ワニスを含浸
して後乾燥し、エポキシ樹脂が半硬化したプリプレグを
得た。このプリプレグを構成するガラスクロスに保持さ
れたエポキシ樹脂量は、55%であった。このプリプレ
グを4枚重ね、その両面に実施例1と同一の銅箔を配
し、加熱加圧(条件:30kg/cm2 −170℃−6
0分)して板厚1.6mmの積層板を得た。
【0017】(実施例3)MILスペック♯7628を
原布とし、原布に実施例1よりも低圧の高圧水流を噴射
してモノフィラメントを切断し、その先端が原布に起毛
したガラスクロスを得た。このガラスクロスの起毛処理
後の厚み変化率は12%であった。このガラスクロスに
実施例1のエポキシ樹脂ワニスを含浸して後乾燥し、エ
ポキシ樹脂が半硬化したプリプレグを得た。このプリプ
レグを構成するガラスクロスに保持されたエポキシ樹脂
量は、55%であった。このプリプレグを4枚重ね、そ
の両面に実施例1で得たプリプレグ、及び実施例1と同
一の銅箔を配し、加熱加圧(条件:30kg/cm2
170℃−60分)して板厚1.6mmの両面銅張りの
積層板を得た。
【0018】(実施例4)実施例1で得たプリプレグ3
枚を重ね、その両面にMILスペック♯7628のガラ
スクロスを基材とし、この基材に実施例1のエポキシ樹
脂ワニスを含浸後、乾燥して製造したプリプレグ(ガラ
スクロスに保持されたエポキシ樹脂量は43%)を1枚
及び実施例1と同一の銅箔を配し、加熱加圧(条件:3
0kg/cm2 −170℃−60分)して板厚1.6m
mの積層板を得た。
【0019】(実施例5)実施例1で得たプリプレグ4
枚を重ね、その両面にMILスペック♯2116(7μ
mのモノフィラメントが縦×横に60×58本束ねた平
織ガラスクロス)のガラスクロスを基材とし、この基材
に実施例1のエポキシ樹脂ワニスを含浸後、乾燥して製
造したプリプレグ(このプリプレグを構成するガラスク
ロスに保持されたエポキシ樹脂量は、40%)を1枚及
び実施例1と同一の銅箔を配し、加熱加圧(条件:30
kg/cm2 −170℃−60分)して板厚1.6mm
の両面銅張りの積層板を得た。
【0020】(実施例6)実施例1の起毛したガラスク
ロスをプリプレグの基材とした。このガラスクロスに実
施例1のエポキシ樹脂ワニスにエポキシ樹脂と水酸化ア
ルミニニウムを重量比で50:50の割合で配合したエ
ポキシ樹脂ワニスを含浸して後乾燥し、エポキシ樹脂が
半硬化したプリプレグを得た。このプリプレグを構成す
るガラスクロスに保持されたエポキシ樹脂量は、60%
であった。このプリプレグを4枚重ね、その両面に実施
例1の銅箔を配し、加熱加圧(条件:30kg/cm2
−170℃−60分)して板厚1.6mmの両面銅張り
の積層板を得た。
【0021】(実施例7)MILスペック♯7628の
ガラスクロスに使用されるG75・1/0のヤーンを原
糸とし、この原糸を一時的に強く捻じって後捻じりを解
消することによって、モノフィラメントを切断し、その
先端が起毛したヤーンを得た。このヤーンを縦44/2
5mm、横30本/25mmに打ち込んで起毛したガラ
スクロスとした。このガラスクロスに実施例1のエポキ
シ樹脂ワニスを含浸して後乾燥し、エポキシ樹脂が半硬
化したプリプレグを得た。このプリプレグを構成するガ
ラスクロスに保持されたエポキシ樹脂量は、55%であ
った。このプリプレグを4枚重ね、その両面に銅箔(古
河サーキットフォイル、18μm)を配し、加熱加圧
(条件:30kg/cm2 −170℃−60分)して板
厚1.6mmの両面銅張りの積層板を得た。
【0022】(実施例8)75g/m2 のガラス不織布
に実施例6のエポキシ樹脂ワニスを含浸して後乾燥し、
エポキシ樹脂が半硬化したプリプレグを得た。このプリ
プレグを構成するガラス不織布に保持されたエポキシ樹
脂量は、60%であった。このプリプレグ2枚重ねた両
面に実施例1のプリプレグ1枚及び実施例1と同一の銅
箔を配し、配し、加熱加圧(条件:30kg/cm2
170℃−60分)して板厚1.6mmの積層板を得
た。
【0023】(実施例9)実施例1の起毛したガラスク
ロスに2,5−ジメチル2,5−ジブチル パーオキシ
−ヘキシン−3(日本油脂社製 パーヘキシン25)の
過酸化物を反応開始剤とした下記のPP0樹脂のワニス
を含浸して後乾燥してプリプレグとした。このプリプレ
グを構成するガラスクロスに保持されたPPO樹脂量
は、60%であった。このプリプレグを4枚重ね、さら
にこの両面に実施例1の銅箔を配し、加熱加圧(条件:
30kg/cm2 −200℃−90分)して板厚1.6
mmの両面銅張りの積層板を得た。
【0024】 PPO樹脂ワニス(部は重量部である) PPO樹脂(日本GE社製 ノリルPX9701) 100部 スチレン・ブタジエン・ブロックポリマー (旭化成社製 ソルプレン(商標)T406) 5部 トリアリルイソシアヌレート 35部 反応開始剤 1部 (実施例10)実施例1の起毛したガラスクロスに弗素
樹脂(PTFE水性ディスパージョン、30ーJ、三井
・デュポンフロロケミカル社製)水溶液を塗布、含浸し
た後、400℃で焼成してプリプレグとした。このプリ
プレグを構成するガラスクロスに保持された弗素樹脂量
は、73%であった。このプリプレグを4枚重ね、さら
にこの両面に実施例1の銅箔を配し、加熱加圧(条件:
30kg/cm2 −380℃−60分)して板厚1.6
mmの両面銅張りの積層板を得た。
【0025】(実施例11)実施例1のエポキシ樹脂量
55%のプリプレグ2枚を重ね、さらにこの両面に銅箔
を配し、加熱加圧(条件:30kg/cm2 −170℃
−60分)して板厚0.8mmの両面銅張りの積層板を
得た。この銅張り積層板の両面に常法のエッチング処理
を施して回路パターンを形成して多層プリント回路板の
内層材とした。この内層材の両面に実施例1のエポキシ
樹脂量55%のプリプレグを重ね、さらに実施例1の銅
箔を重ねて後、加熱加圧(条件:30kg/cm2 −1
70℃−60分)して4層のプリント回路用基板を得
た。このプリント回路用基板の銅箔を常法によりエッチ
ングして4層のプリント回路板を得た。吸湿耐熱の試験
の結果、6時間経過後も、視覚上の異常は確認できなか
った。
【0026】
【比較例】
(比較例1)MILスペック♯7628のガラスクロス
をプリプレグの基材とし、この基材に実施例1のエポキ
シ樹脂ワニスを含浸して後乾燥し、エポキシ樹脂が半硬
化したプリプレグを得た。このプリプレグを構成するガ
ラスクロスに保持されたエポキシ樹脂量は、43%であ
った。このプリプレグを8枚重ね、その両面に実施例1
の銅箔を配し、加熱加圧(条件:30kg/cm2 −1
70℃−60分)して板厚1.6mmの両面銅張りの積
層板を得た。
【0027】(比較例2)MILスペック♯7628の
ガラスクロスをプリプレグの基材とし、この基材に実施
例9のPPO樹脂のワニスを含浸して後乾燥し、プリプ
レグを得た。このプリプレグを構成するガラスクロスに
保持されたPPO樹脂量は、43%であった。このプリ
プレグを8枚重ね、その両面に実施例1の銅箔を配し、
加熱加圧(条件:30kg/cm2 −200℃−90
分)して板厚1.6mmの両面銅張りの積層板を得た。
【0028】(比較例3)モノフィラメントが連続した
ガラスクロスを基材とした比較例1のプリプレグを4枚
重ね、さらにこの両面に実施例1の銅箔を配し、加熱加
圧(条件:30kg/cm2 −380℃−60分)して
板厚1.6mmの両面銅張りの積層板を得た。この銅張
り積層板の両面に常法のエッチング処理を施して回路パ
ターンを形成して多層プリント回路板の内層材とした。
この内層材の各面に比較例1のプリプレグを2枚重ね、
さらに実施例1の銅箔を重ねて後、、加熱加圧(条件:
30kg/cm2 −170℃−60分)して4層のプリ
ント回路用基板とした。このプリント回路用基板の銅箔
を常法によりエッチングして4層のプリント回路板を得
た。吸湿耐熱の試験の結果、6時間経過後は、一部にミ
ーズリングが発生した。
【0029】実施例及び比較例のプリプレグ、および積
層板の物理的特性を(表1)(表2)に示す。なお、誘
電率、誘電正接、表面粗度、および耐熱性の測定は下記
の要領によった。誘電率、誘電正接、表面粗度、耐熱性
はJIS C−6481による。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】(表1)に示す如く、実施例1〜11のう
ち比較例1に対応する実施例1〜実施例8、比較例1、
2に対応する実施例9、10のプリプレグとこのプリプ
レグを用いた積層板を比べると、起毛したガラスクロス
を用いたプリプレグは、ガラスクロスに保持される樹脂
量が増大し、その結果、これらのプリプレグを用いた積
層板の誘電率ないし誘電正接は低下するので高周波適性
が向上する。
【0033】加えて、無機充填材を硬化性樹脂に分散さ
せると、起毛したガラスクロスを用いることによる耐熱
性の低下を防ぐことができる。
【0034】さらには、比較例3に対応する実施例11
のプリプレグとこのプリプレグを用いた多層積層板を比
べると、ヤーンを構成するモノフィラメントを切断して
モノフィラメントの先端が起毛したガラスクロスとこの
ガラスクロスに保持された、半硬化の硬化性樹脂とから
成るプリプレグを被圧体とし、この被圧体を熱圧した積
層板は、起毛したガラスクロスの表面平滑性の低下に起
因する吸湿耐熱の低下を避けることができる。
【0035】
【発明の効果】この発明にかかるプリプレグ、および積
層板は、低誘電率で低誘電正接の高周波特性の高い積層
板を与える。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H05K 1/03 610 T 7511−4E 630 F 7511−4E // B29K 105:08

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヤーンを構成するモノフィラメントを切
    断する起毛処理を施した後の厚み変化率が10%以上の
    ガラスクロスとこのガラスクロスに保持された、半硬化
    の硬化性樹脂とから成ることを特徴とするプリプレグ。
  2. 【請求項2】 上記硬化性樹脂に無機充填材が分散して
    成る請求項1のプリプレグ。
  3. 【請求項3】 ヤーンを構成するモノフィラメントを切
    断する起毛処理を施した後の厚み変化率が10%以上の
    ガラスクロスとこのガラスクロスに保持された、半硬化
    の硬化性樹脂とから成るプリプレグを被圧体とし、この
    被圧体を熱圧したことを特徴とする積層板。
  4. 【請求項4】 ヤーンを構成するモノフィラメントを切
    断する起毛処理を施した後の厚み変化率が10%以上の
    ガラスクロスとこのガラスクロスに保持された、半硬化
    の硬化性樹脂とから成るプリプレグの上下に、ヤーンを
    構成するモノフィラメントが連続したガラスクロスとこ
    のガラスクロスに保持された、半硬化の硬化性樹脂とか
    ら成るプリプレグを重ねて被圧体とし、この被圧体を熱
    圧したことを特徴とする積層板。
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