JPH0840925A - 角膜損傷治療剤 - Google Patents
角膜損傷治療剤Info
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Abstract
類、その誘導体、それらの塩類またはそれらの混合物を
有効成分として含むことを特徴とする角膜損傷治療剤。 【効果】 本発明の角膜損傷治療剤は、シェーグレン症
候群の眼病変、特に乾燥性角結膜炎の進行を有意に抑制
し、これを治療することができる。
Description
分解物由来のペプチド類、その誘導体またはそれらの塩
類を有効成分として含む角膜損傷治療剤に関する。
涙,唾液,乳汁等に含まれている天然の鉄結合性蛋白質
であるラクトフェリンに、大腸菌,カンジダ菌,クロス
トリジウム菌等の有害な微生物に対する抗菌作用がある
ことが知られている〔Journal of Pediatrics : 第94
巻、第1頁(1979年) 〕。更に近年、ヒトやウシのラク
トフェリンの加水分解物から、ラクトフェリンの数倍か
ら数十倍もの抗菌活性を有するペプチドがいくつか単離
されている(特開平5−92994号公報。以下、該ペ
プチドと記載することがある。)。該ペプチドは、ヒト
を含む哺乳動物の各種疾患の原因となるグラム陽性およ
びグラム陰性の細菌、酵母等広範囲の微生物に対して、
低濃度で公知の抗生物質(例えば、アミノベンジルペニ
シリン等)とほぼ同等の強い抗菌作用を有し、またビフ
ィズス菌等の有益な腸内細菌には作用しないという極め
て有用な物質である。しかしながら、従来より該ペプチ
ドの抗菌作用のみが注目されており、該ペプチドが有す
る他の作用・効果についての報告はほとんどなされてい
ないのが実情である。本発明の目的は、該ペプチド類の
新規用途を提供することである。
ド類の新規用途を開発すべく種々研究を重ねてきたとこ
ろ、該ペプチド類が角膜細胞増殖促進作用(より具体的
には、例えば角膜上皮細胞増殖促進作用、角膜実質細胞
活性化促進作用)を有し、角膜損傷治療剤、例えば眼シ
ェーグレン症候群治療剤(就中、乾燥性角結膜炎)、化
学腐食性角膜潰瘍治療剤として有効であるとの新知見を
得、これに基づいて本願発明を完成した。
来のペプチド類、その誘導体、それらの塩類またはそれ
らの混合物(以下、該ペプチド類と記載することがあ
る)を有効成分として含有することを特徴とする角膜損
傷治療剤である。
ドは、IUPAC−IUB生化学命名委員会で採用され
た略記法に基づいて、次の略号を用いて表記される。 Ala-: L-アラニン残基 Arg-: L-アルギニン残基 Asn-: L-アスパラギン残基 Asp-: L-アスパラギン酸残基 Cys-: L-システイン残基 Gln-: L-グルタミン残基 Glu-: L-グルタミン酸残基 Gly-: L-グリシン残基 His-: L-ヒスチジン残基 Ile-: L-イソロイシン残基 Leu-: L-ロイシン残基 Lys-: L-リジン残基 Met-: L-メチオニン残基 Phe-: L-フェニルアラニン残基 Pro-: L-プロリン残基 Ser-: L-セリン残基 Thr-: L-スレオニン残基 Trp-: L-トリプトファン残基 Tyr-: L-チロシン残基 Val-: L-バリン残基
該ペプチド類は、該ペプチド、その誘導体、それらの塩
類、それらの混合物等の本発明の目的を達成しえるもの
であれば特に限定はない。該ペプチドは、公知の化合物
であり、公知のラクトフェリンの加水分解物由来のペプ
チドである。該ペプチドには、例えば、下記式(I)〜
(IV)に示す少なくとも20個、通常20〜47個、好
ましくは25〜38個、より好ましくは25個のアミノ
酸残基からなるペプチド類が含まれる。
結合の形成を防止するため、チオール基を化学的に修飾
したシステインを示す。)
のラクトフェリンの加水分解物から単離される下式で示
されるペプチド
分解物から単離される下式で示されるペプチド
び式(IX)で示されるペプチドであり、より好ましくは式
(VIII)で示されるペプチドである。
チオール基が化学的に修飾(例えば、アセトアミドメチ
ル化等)されたペプチドが例示される。塩類としては、
薬理学上許容されうる塩であればよく、例えば無機酸
(塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸等)、有機酸
(マレイン酸、フマール酸、リンゴ酸、コハク酸、クエ
ン酸、酒石酸、酢酸、乳酸、メタンスルホン酸、p−ト
ルエンスルホン酸、パモ酸等)との酸付加塩および第4
級塩等が挙げられる。
の方法によって製造される。例えば、特開平5−929
94号公報の第9欄第15行〜第10欄第18行に記載
の方法に従って化学的に合成することもできるし、ま
た、同公報第7欄第22行〜第8欄第46行に記載の方
法に従って哺乳類のラクトフェリンの加水分解物から単
離することができる。誘導体も、各誘導体に応じて自体
既知の方法にて製造される。
中角膜上皮細胞に対して細胞増殖促進作用を有し、さら
に角膜実質細胞に対して遊走活性化作用を有するもので
あり、例えば眼シェーグレン症候群治療剤、化学腐食性
角膜潰瘍治療剤として使用される。眼シェーグレン症候
群は、涙液等の分泌が減少し、角膜細胞、特に角膜上皮
細胞が破壊され、乾性角結膜炎等の症状を呈する疾病で
ある。該ペプチド類は、角膜上皮細胞増殖促進作用を有
し、従って上記眼シェーグレン症候群に有効である。よ
り具体的には涙液の分泌機能不全による涙液分泌減少
症、涙液分泌減少に伴って生じる角膜上皮びらん症、そ
れらに伴う各種の症状、例えば眼乾燥感,異物感,羞
明,灼熱感,結膜の充血,糸状角膜炎,粘稠性ある目脂
等の症状の改善に効果がある。また、該ペプチド類は、
角膜実質の繊維芽細胞の活性化を促進することによる化
学腐食性角膜潰瘍に対する治癒促進効果があり、化学腐
食性角膜潰瘍治療剤としても有用である。化学腐食とし
ては、アルカリ腐食が代表的なものとして挙げられる。
ド類自体、またはこれと公知の薬理学的に許容され得る
担体、賦形剤、希釈剤等と混合し、公知の方法に従っ
て、点眼剤,眼軟膏剤,散剤,顆粒剤,錠剤,カプセル
剤,注射剤等の形態に製剤化されて経口的または非経口
的に投与することができる。特に、点眼剤または眼軟膏
剤の剤形とすることが好ましい。
水溶液剤が例示される。点眼剤のpHは該ペプチド類が
安定で眼粘膜への刺激性が少ないpH、例えばpH約3
〜8、好ましくはpH約4〜6の範囲に調整される。該
ペプチド類の含有量は適応疾患等に応じて適宜変更する
ことができるが、点眼剤全体に対して通常0.0000
1〜5.0w/v%、好ましくは0.0001〜1w/
v%である。
うる緩衝剤,等張化剤,保存剤,増粘剤,安定化剤,抗
酸化剤,pH調整剤,キレート剤,吸収促進剤等の各種
の添加剤を適宜配合することができる。
する緩衝剤を使用することができる。例えば、ホウ酸塩
緩衝剤,クエン酸塩緩衝剤,酒石酸塩緩衝剤,リン酸塩
緩衝剤(リン酸二水素一ナトリウム,リン酸一水素二ナ
トリウム,リン酸二水素一カリウム,リン酸一水素二カ
リウム等),酢酸ナトリウム等の酢酸塩緩衝剤およびε
−アミノカプロン酸,グルタミン酸ナトリウム等のアミ
ノ酸塩等が挙げられる。緩衝剤の含有割合は、点眼剤中
に通常0.05〜0.5w/v%である。
されるブドウ糖,マンニトール,ソルビトール等の糖
類、グリセリン,ポリエチレングリコール,プロピレン
グリコール等の多価アルコール類、塩化ナトリウム等の
塩類等が用いられる。等張化剤は、点眼剤の浸透圧が涙
液と等張になる量で添加すればよい。
を有する無毒性、無刺激性である眼に適用可能な化合物
が挙げられる。例えば、塩化ベンザルコニウム,塩化ベ
ンゼトニウム等の第4級アンモニウム塩;グルコン酸ク
ロルヘキシジン等の陽イオン性化合物;パラオキシ安息
香酸メチル,パラオキシ安息香酸エチル,パラオキシ安
息香酸プロピル,パラオキシ安息香酸ブチル等のパラオ
キシ安息香酸エステル類;デヒドロ酢酸ナトリウム;チ
メロサール等が挙げられる。
セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセ
ルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カル
ボキシメチルセルロース、ヒアルロン酸およびそれらの
塩等が用いられる。溶解補助剤(安定化剤)としては、
例えばシクロデキストリン類,ポリビニルピロリドン等
の水溶性高分子、ポリソルベート80等の界面活性剤、
メチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルメチ
ルセルロース、メチルセルロース等の水溶性高分子等が
用いられる。
コルビン酸ナトリウム、トコフェロール、チオ硫酸ナト
リウム、亜硫酸水素ナトリウム等が挙げられる。キレー
ト剤としては、エデト酸ナトリウム(エチレンジアミン
四酢酸二ナトリウム)、クエン酸ナトリウム等が例示さ
れる。pH調整剤としては、塩酸,クエン酸,リン酸,
酢酸,酒石酸,水酸化ナトリウム,水酸化カリウム,炭
酸ナトリウム,炭酸水素ナトリウム等が挙げられる。
医薬上許容される溶媒(例:滅菌精製水、滅菌緩衝液等
の水性溶媒)に該ペプチド類を溶解させることにより調
製される。例えば、溶媒に必要に応じて上記した緩衝
剤、等張化剤、保存剤等の添加剤を添加し、pH調整剤
(塩酸、水酸化ナトリウム溶液等)を用いてpH調整
後、該ペプチド類を溶解させて均質な水溶液剤を得る。
以上の点眼剤の調製は、無菌操作法により行うか、ある
いは適当な段階で滅菌処理を施すことにより行われる。
用いられる眼用軟膏基剤中に該ペプチド類を混和し、常
法に従って製剤化することによって調製することができ
る。該ペプチド類の含有量は適応疾患等に応じて適宜変
更することができるが、眼軟膏剤全体に対して通常0.
00001〜5.0w/w%、好ましくは0.0001
〜1w/w%である。
ラスチベース,流動パラフィン,ポリエチレングリコー
ル,カルボキシメチルセルロースが好ましい。また、軟
膏剤においても、必要に応じて前記の例えば保存剤等の
添加剤を配合させることができる。
発明の目的に反しない限り、別種の薬効を奏する成分を
適宜含有させることもできる。
製剤の投与量は、患者の年齢,体重,症状,治療剤の剤
型等によっても異なるが、例えば成人患者に点眼剤とし
て用いる場合は、有効成分である該ペプチド類を約0.
00001〜5.0w/v%、好ましくは約0.000
1〜1w/v%程度含有する点眼剤として、症状に応じ
て1回量1〜数滴を1日1〜4回投与することが好まし
い。眼軟膏剤の場合は、有効成分である該ペプチド類を
約0.00001〜5.0w/w%、好ましくは約0.
0001〜1w/w%程度含有する眼軟膏剤として、症
状に応じて1日2〜5回程度投与することが好ましい。
は、患者の年齢,体重,症状,治療剤の剤型等によって
も異なるが、例えば成人患者に点眼剤として用いる場合
は、有効成分である該ペプチド類を約0.00001〜
5.0w/v%、好ましくは約0.0001〜1w/v
%程度含有する点眼剤として、症状に応じて1回量1〜
数滴を1日1〜4回投与することが好ましい。眼軟膏剤
の場合は、有効成分である該ペプチド類を約0.000
01〜5.0w/w%、好ましくは約0.0001〜1
w/w%程度含有する眼軟膏剤として、症状に応じて1
日2〜5回程度投与することが好ましい。該ペプチド類
は、ヒトの初乳や通常摂取している牛乳等に由来する天
然のペプチドであることから極めて安全性の高いもので
あり、例えば式(VII)のペプチドの場合、特開平6−1
72200号公報の試験例2に記載されているとおりI
D 50は2000mg/kg体重以上である。
明し、試験例によって本発明の効果を明らかにするが、
これらは単なる例示であって、これらによって本発明の
範囲が限定されるものではない。
示す薬理試験およびその結果を示す。
ウスを用いて、該ペプチドの乾燥性角膜病変に対する効
果を検討した。
し、被験薬とした。なお、調製は1週間に1回行った。
該ペプチドとしては、下式で示されるウシ由来のものを
使用した。
スを1週間予備飼育して、角膜等に異常のないことを確
認し使用した。飼育条件は室温:23±2℃、湿度:5
5±10%に設定した飼育室内で、固形飼料(放射線滅
菌飼料MRストック、日本農産工業)および水道水を自
由摂取させた。 試験方法 マウスが6週齢になった時点で、右眼に0.2%該ペプ
チドあるいは生理食塩液を1日4回、1回5μl点眼し
(以下、本試験例においてそれぞれ該ペプチド群、対照
群という)、スリットランプを用いて角膜上皮を点眼開
始から1か月間隔で観察し、以下に示す基準に従って採
点評価した。点眼開始3,5および7か月後には一部の
マウスを屠殺し、角膜,副涙腺,舌下腺および顎下腺の
組織標本を作成し、H.E−PAS重複染色を行い顕微
鏡観察を行った。
を表1に示した。点眼開始1か月後に対照群に僅かな点
状の混濁症状が現れ、2か月後には角膜中央部に軽度の
地図状混濁が認められ始めた。3か月後には角膜上皮の
混濁領域は広がり、更にフルオレセインによる角膜染色
において、点状の染色斑が認められ、その後も同様の染
色班が認められた。3か月後の病理学的評価では角膜上
皮の表層の剥離が認められ、副涙腺では粘性分泌物によ
る涙管の閉塞が認められた。5カ月後においても同様の
症状が認められた。また、シェーグレン症候群の症状で
ある舌下腺および顎下腺での腺細胞の空胞および副涙腺
での粘性分泌物による涙管の閉塞が認められた。これに
対して、該ペプチド群では5か月後までのスリットラン
プによる観察では角膜上皮の混濁は軽度であり、有意な
角膜上皮混濁抑制効果が認められた。また、病理学的評
価では対照群に比較して、角膜上皮の表層の剥離は軽度
であった。以上のことより、該ペプチドはシェーグレン
症候群を呈するMRL/1マウスにおける乾燥性角膜病
変に対して点眼投与で効果があるものと考えられる。
膜障害治療効果を調べた。
解し、1.0%および0.5%濃度に調製し、被験薬と
した。 試験動物 試験動物として体重2kgの雄性白色家兎を用いた。こ
れらの家兎は入荷日に受入れ検査を行い、異常のないこ
とを確かめた後、室温を23±3℃、湿度を55±10
%に設定した飼育室内で一匹ずつ飼育し、固形飼料(ラ
ボRストック,日本農産工業)を1日80g与え、水道
水を自動供水にて自由摂取させた。 試験方法 家兎の角膜の中央部に1N NaOHをしみこませた直
径6mmの濾紙を1分間接触させアルカリ腐食を起こさ
せた。アルカリ腐食を起こした後、直ちに0.5%、
1.0%の該ペプチドあるいは生理食塩液を1日8回、
1回あたり50μlずつ、右眼に点眼し、左眼は無処置
とした。観察は以下の項目に従って1、3および5日目
に行った。6日目には眼球を摘出して常法に従って固定
・包理・薄切した後、角膜をトルイジンブルーおよびヘ
マトキシリンエオジンで染色し、潰瘍辺縁部の繊維芽細
胞(fibroblast cell)の遊走を評価した。
2に、病理評価を表3に示した。スリットランプによる
観察では、3日目では角膜混濁の程度に各群間に差は認
められなかった。5日目では、生理食塩液点眼では角膜
上皮の修復を認め、角膜混濁の進行は認められなかっ
た。これに対して該ペプチド群では角膜混濁の進行抑制
と混濁面積の縮小が認められた。角膜の病理評価では生
理食塩液点眼に比較して、該ペプチドの点眼によって実
質細胞の活性化および角膜実質の繊維芽細胞の遊走の促
進が認められた。以上のことより、該ペプチドにおい
て、角膜実質の繊維芽細胞の活性化を促進することによ
り、化学腐食による角膜潰瘍の治癒促進効果を発揮する
ことが明らかになった。
あたり20% confluentになるよう播種し、10%ウシ胎児
血清を含むDMEM/HamF12 1:1 等比混合培養液で24時間前
培養後、0.0001%、0.0003%、0.001 %、0.003 %、0.
01%、0.03%、0.1 %、0.3%、0.5 %の各濃度の該ペ
プチドを含む培養液(培養液はいずれもウシ胎児血清不
含のDMEM/HamF12 1:1 等比混合培養液)に交換し、3日
間培養した。培養後、Neutralredの取込みを測定するこ
とにより生細胞数を測定し、細胞増殖に対する該ペプチ
ド類の影響を検討した。該ペプチドとしては、試験例1
と同じものを使用した。 試験結果:
た。
上皮細胞増殖促進作用を有し、シェーグレン症候群の眼
病変である乾燥性角結膜炎の治療に効果があり、涙液の
分泌減少に伴って生じる各種の症状、例えば眼乾燥感,
異物感,羞明,灼熱感,結膜の充血,糸状角膜炎等の症
状および角膜上皮びらん症を有効に改善することができ
る。また、本発明の角膜損傷治療剤は、例えば角膜実質
細胞活性化促進作用を有し、化学腐食性角膜潰瘍治療剤
として有用である。
は、患者の年齢,体重,症状,治療剤の剤型等によって
も異なるが、例えば成人患者に点眼剤として用いる場合
は、有効成分である該ペプチド類を約0.00001〜
5.0w/v%、好ましくは約0.0001〜1w/v
%程度含有する点眼剤として、症状に応じて1回量1〜
数滴を1日1〜4回投与することが好ましい。眼軟膏剤
の場合は、有効成分である該ペプチド類を約0.000
01〜5.0w/w%、好ましくは約0.0001〜1
w/w%程度含有する眼軟膏剤として、症状に応じて1
日2〜5回程度投与することが好ましい。該ペプチド類
は、ヒトの初乳や通常摂取している牛乳等に由来する天
然のペプチドであることから極めて安全性の高いもので
あり、例えば式(VII)のペプチドの場合、特開平6
−172200号公報の試験例2に記載されているとお
りLD50は2000mg/kg体重以上である。
Claims (8)
- 【請求項1】 ラクトフェリンの加水分解物由来のペプ
チド類、その誘導体、それらの塩類またはそれらの混合
物を有効成分として含むことを特徴とする角膜損傷治療
剤。 - 【請求項2】 角膜損傷治療剤が眼シェーグレン症候群
治療剤である請求項1記載の角膜損傷治療剤。 - 【請求項3】 角膜損傷治療剤が化学腐食性角膜潰瘍治
療剤である請求項1記載の角膜損傷治療剤。 - 【請求項4】 点眼剤の態様である請求項1〜3のいず
れかに記載の角膜損傷治療剤。 - 【請求項5】 眼軟膏剤の態様である請求項1〜3のい
ずれかに記載の角膜損傷治療剤。 - 【請求項6】 ラクトフェリンの加水分解物由来のペプ
チド類、その誘導体、それらの塩類またはそれらの混合
物を0.00001〜5.0w/v%の割合で含有する
請求項4に記載の角膜損傷治療剤。 - 【請求項7】 ラクトフェリンの加水分解物由来のペプ
チド類、その誘導体、それらの塩類またはそれらの混合
物を0.00001〜5.0w/w%の割合で含有する
請求項5に記載の角膜損傷治療剤。 - 【請求項8】 ラクトフェリンの加水分解物から単離さ
れたペプチドが、次の式(I)乃至式(IX) のいずれか
のペプチドである請求項1、請求項6または請求項7に
記載の角膜損傷治療剤。 【化1】 【化2】 【化3】 【化4】 【化5】 【化6】 【化7】 【化8】 【化9】
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JP18121294A JP3812957B2 (ja) | 1994-08-02 | 1994-08-02 | 角膜損傷治療剤 |
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JP18121294A Expired - Lifetime JP3812957B2 (ja) | 1994-08-02 | 1994-08-02 | 角膜損傷治療剤 |
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