JPH0840890A - インポテンツの治療 - Google Patents

インポテンツの治療

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JPH0840890A
JPH0840890A JP7191366A JP19136695A JPH0840890A JP H0840890 A JPH0840890 A JP H0840890A JP 7191366 A JP7191366 A JP 7191366A JP 19136695 A JP19136695 A JP 19136695A JP H0840890 A JPH0840890 A JP H0840890A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、新規な抗インポテンツ組成物、な
らびにインポテンツの治療に際してのその使用に関する
ものである。 【解決手段】 本発明では、デアセチルモキシシライ
ト、あるいはその非毒性の塩の一種を、ペニスの実質的
に堅い勃起を誘導する薬剤として、調合済みの水溶液の
形態で海綿体経由で注射することにより投与する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】インポテンツは、主要な勃起
機能不全の一つで、男性の正常な性的交渉を阻むもので
ある。本発明は、インポテンツの治療に関するものであ
り、より詳細には、(i)デアセチルモキシシライトあ
るいはその非毒性の塩の海綿体への注射による、ペニス
の実質的に堅い勃起を誘導する薬剤としての新規な使
用、ならびに(ii)上記のデアセチルモキシシライトあ
るいはその非毒性の塩を含有する、インポテンツ治療用
の新規な治療用組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】モキシシライトは、具体的には、メルッ
ク・インデックス第11版、1989、991ページ
(モノグラフ No.6204)から公知の標準α−アドレ
ナリン作動性遮断剤である。モキシシライトは、現在で
は、ヴィダル(Vidal)、1993、69版、デュ・ヴィ
ダル(du Vidal) 編、パリ、1993、689頁(「IC
AVEX 10mg 」ならびに「ICAVEX 20mg 」の項)、ならび
にコスタら( P. Costa at al.) による記事(泌尿器科
学雑誌( J. Urol.)、149、301−305ページ
(1993)からも、薬理学的に誘導したペニスの勃起
に際して有用であることか公知である。チモキサミンと
も称されるモキシシライトは、体系的命名法の4−[2
−(ジメチルアミノ)エトキシ]−2−メチル−5−
(1−メチルエチル)フェノールアセテートに対応し、
下記式(I)の構造を有している。
【0003】
【化1】
【0004】非経口的に投与すると、特に、上掲のヴィ
ダル(Vidal) (1993)に開示されている海綿体経由
で投与すると、モキシシライトは、血漿中のエステラー
ゼによって脱アセチル化されて、血漿レベルでは、 (a)主要な、あるいは一次的な代謝産物であるデアセ
チルモキシシライト(略称、DAM)(遊離体ならびに
結合体)[体系的命名法の4−[2−(ジメチルアミ
ノ)エトキシ]−2−メチル−5−(1−メチルエチ
ル)フェノールに対応し、下記式(II)の構造を有して
いる。
【0005】
【化2】 ならびに
【0006】(b)副次的な、あるいは二次的な代謝産
物であるN−モノデメチルデアセチルモキシシライト
(略称、MDAM)(結合体)[体系的命名法の4−
[2−(メチルアミノ)エトキシ]−2−メチル−5−
(1−メチルエチル)フェノールに対応し、下記式(II
I)の構造を有している。
【0007】
【化3】 が見いだされることになる。
【0008】モキシシライトの水溶液は、室温では不安
定である。これは、モキシシライトがその構造内に酢酸
部分を有しており、塩基が作用すると、加水分解されて
フェノール化合物を生じ、酸が作用すると、酸化を受け
てからキノン化合物を生じるからである。
【0009】したがって、モキシシライトを、調合済み
の注射用水溶液の状態として市販することはできない。
フランスで市販されている(上掲のヴィダル(Vidal)
(1993)を参照のこと)モキシシライト・HCl化
合物の製品である「ICAVEX 10mg 」ならびに「ICAVEX 2
0mg 」は、凍結乾燥製品の形態となっており、調剤用の
製品は、モキシシライト・HClの凍結乾燥粉末の入っ
た注射器と、溶媒である水の入ったアンプルと、上記の
注射器に装着するための針とから構成されている。使用
者は、注射器に溶媒を充填し、モキシシライト・HCl
の凍結乾燥粉末を溶解し、得られた溶液を海綿体経由で
注射する。
【0010】インポテンツに対処する目的で海綿体から
ペニスに注射するといったような、患者の心理状態が鍵
を握る状況下で投与を行う薬剤では、できるだけ使用が
簡単で、良好な治療結果を得るうえで望ましいとはいえ
ない状況に患者を追いこむような一連の操作を行わなく
てもすむ製品を提供することが必要なことは、容易に理
解されるはずである。
【0011】米国特許第5,182,270号(マッソ
ン(Donald G. Musson)ら)は、安定なモキシシライト
溶液を提供している。この溶液では、ジメチル−β−シ
クロデキストリンが、安定剤として、(α−アドレナリ
ン作動遮断剤として使用されている)モキシシライトの
加水分解を阻んでいる。このジメチル−β−シクロデキ
ストリンを安定剤として使用した場合には、1mg/mlの
モキシシライトを含有するpH5の溶液は、45℃で、
3カ月間安定である。
【0012】しかし、こうしたジメチル−β−シクロデ
キストリン/モキシシライト処方剤には、ジメチル−β
−シクロデキストリンの価格が高いので、極めて高価で
あるという欠点がある。また、こうしたジメチル−β−
シクロデキストリン/モキシシライト処方剤の海綿体経
由での投与は、未知の長期にわたる毒性を有しているか
もしれず、それ自体何ら治療上の利点を有していない安
定剤をも注入することを意味するものである。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】驚くべきことに、それ
自体は公知の生成物であり、特に、モキシシライトの代
謝産物として知られているデアセチルモキシシライト
が、(i)モキシシライトとは異なり、水溶液中で安定
であること、そして(ii)ペニスの実質的に堅い勃起を
誘導する薬剤としての活性を有していることをここに見
いだした。
【0014】その結果として、本発明では、ペニス経
由、より詳細には、海綿体に注射することによって投与
するペニスの実質的に堅い勃起を誘導する薬剤として、
デアセチルモキシシライトあるいはその非毒性の塩の1
種を使用したインポテンツの新規な治療用組成物ならび
に新規な治療方法を提供するものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の第一の観点で
は、抗インポテンツ組成物が提供され、この組成物は、
治療上有効な量の、(i)デアセチルモキシシライト、
および(ii)その非毒性の塩よりなる群から選ばれる、
ペニスの実質的に堅い勃起を誘導する化合物が溶解され
た調剤済みの水溶液からなり、ここで、上記の水溶液
は、海綿体経由でペニスに注射することによって投与を
行うものである。
【0016】本発明の第二の観点では、インポテンツに
対処する治療の際に使用する薬剤を調製するにあたって
の、(i)デアセチルモキシシライト、および(ii)そ
の非毒性の塩よりなる群から選ばれる化合物の、ペニス
の実質的に堅い勃起を誘導する薬剤としての使用が提供
される。
【0017】
【発明の実施の形態】「ペニスの実質的に堅い勃起」と
いう表現で、「実質的に」という用語は、ペニスの堅さ
に関するものである。目的とする堅さは、少なくとも膣
への挿入に必要な、あるいは膣への挿入に適した堅さで
ある。したがって、「実質的に堅い」という表現は、そ
の範囲として、正常な性的交渉を可能とする「堅い」勃
起と「部分的に堅い」勃起とを含むものである。
【0018】本発明の抗インポテンツ組成物は、使用が
簡単で、経済的であるという利点を有している。ペニス
の勃起を誘導する活性成分、すなわち、式IIのデアセチ
ルモキシシライト(DAM)あるいはその非毒性の塩の
1種は、古典的な周知の方法でペニスに注射すればよい
ように、溶解されて水溶液となっている。デアセチルモ
キシシライトの種々の非毒性の塩のうち、本発明で包含
するのは、生理学的に許容される酸付加塩、特に、デア
セチルモキシシライトの遊離塩基を、無機酸あるいは有
機酸、たとえば塩酸あるいは酒石酸と反応させることに
よって得られた塩である。
【0019】純粋な(すなわち、蒸留、二回蒸留、ある
いは好ましくは脱イオン化された)水と、ペニスの堅い
勃起を誘導する物質とから製造された本発明の抗インポ
テンツ組成物は、さらに、賦形剤生成物を含有すること
もできる。この賦形剤生成物は、(a)緩衝剤、(b)
酸化防止剤、および/または(c)有機共溶媒とするの
が有利である。
【0020】本発明で、DAM含有水溶液(すなわち、
DAMあるいはその非毒性の付加塩の1種を含有する水
溶液)のpHを調整せねばならない場合には、リン酸二
水素カリウム(KH2PO4)、リン酸二水素ナトリウム
(NaH2PO4)、リン酸水素二ナトリウム(Na2
PO4)、塩化ナトリウム(NaCl)、水酸化ナトリ
ウム(NaOH)、あるいはそれらの混合物でpH5−
7に調整された溶液を使用するのが好ましく、その場
合、緩衝物質(この場合、KH2PO4 、Na2HP
4 、NaH2PO4 、NaCl、NaOH、あるいは
それらの混合物)は2−15g/l(すなわち、0.2
−1.5%p/v)、好ましくは8−12g/l(すな
わち、0.8−1.2%p/v)の濃度で有効なはずで
ある。
【0021】本発明で、DAM含有水溶液に酸化防止剤
を加えるのが有利である場合には、0.001−0.0
1g/l(すなわち、0.01−0.1%p/v)の酸
化防止剤、たとえば ・K2SO3 、あるいは(好ましくは)Na2SO3 、 ・KHSO3 、あるいは(好ましくは)NaHSO3 、 ・K225 、あるいは(好ましくは)Na225
あるいは ・アスコルビン酸、あるいはその生理学的に許容される
塩を含有するDAM含有水溶液を使用するのが好適であ
る。
【0022】酸化防止剤を添加するかわりに、あるい
は、酸化防止剤を使用する場合であっても、各種成分か
ら本発明の水性組成物を調製する際に、調製を不活性雰
囲気中(特に、窒素あるいはアルゴン中)で行い、使用
する溶媒はあらかじめ脱気しておくような方法を用いる
こともできる。本発明では、DAM含有水溶液に、補助
溶媒を加えることもでき、この場合、この補助溶媒は、
共溶媒として使用されることになる。こうした共溶媒
は、通常、アルコールあるいはポリオール化合物であ
る。こうした共溶媒を使用する場合には、エタノール、
プロピレングリコール、グリセロール、あるいはポリエ
チレングリコール(たとえばPEG300 あるいはPEG
400 )を、本発明の抗インポテンツ組成物の総容量の5
0容量%以下の割合となるようにして使用するのが好ま
しい。
【0023】まず、ペニスの実質的に堅い勃起を誘導す
る活性成分であるDAMが、塩酸塩の形態とした際に水
に十分溶解するかどうかを判定した。デアセチルモキシ
シライト塩酸塩(DAM・HCl)は、純粋な(すなわ
ち、蒸留、二回蒸留、あるいは好ましくは脱イオン化さ
れた)水、ならびにpH5−7に調整された水溶液に1
0%p/vまで溶解しうることが観察され、この濃度
は、治療上許容される濃度より高い。
【0024】次に、本発明のDAM・HCl含有水溶液
がすぐ使用できるものと考えられるかどうかを調べるた
めに、この溶液の安定性を評価した。そのために、酸化
防止剤の存在・不在下、各種pH、各種温度で、数種の
溶液の試験を行った。特に、1%p/vのデアセチルモ
キシシライト塩酸塩を含有しており、酸化防止剤を含有
しておらず、pH5、6、および7に保持した溶液が、
25℃で15日間、121℃で90分間安定であること
を観察された。
【0025】95℃に15日間保持した酸化防止剤を含
有していない試験溶液は、いずれも、わずかな着色を示
した。同一の溶液でも、Na2SO3 を酸化防止剤とし
て亜硫酸ナトリウムの濃度が0.1%p/vとなるまで
溶液に加えると、溶液はまったく着色を示さず、95℃
で15日間安定であった。pH5、6、あるいは7で、
25℃で15日間、95℃で15日間、あるいは121
℃で90分間の処理を行った酸化防止剤非含有の溶液
を、ガスクロマトグラフィーで検定して、溶液中の不純
物を定量した。95℃に15日間保持したpH5の溶液
が1.6%p/vの不純物の率を示すのに対し、それ以
外の溶液は、0.4%p/v以下の不純物の率を示すこ
とが観察された。
【0026】DAM含有水溶液は、周知の古典的な方法
によって、DAMの劣化をきたすことなく滅菌を行うこ
とができる。121℃、15分間のオートクレーブ滅
菌、ならびに滅菌濾過が、この場合に好適な滅菌方法で
ある。インポテンツの治療を行うにあたっては、治療上
有効な量のデアセチルモキシシライトあるいはその非毒
性の塩を、そうした治療を必要としている患者に、性的
交渉に先だって、ペニスに海綿体経由で注射することに
よって投与する。
【0027】
【好適実施態様】本発明を実施するにあたっての好適な
態様では、0.5−10%p/v(好ましくは1−3.
5%p/v)のデアセチルモキシシライトあるいはその
非毒性の酸付加塩を含有する水溶液0.5−5mlを、一
回量として、インポテンツに対処するうえで治療を必要
としている患者に、海綿体経由で注射することによりペ
ニスに投与する。投薬量としては、週に2回の注射を行
うことが推奨される。
【0028】本発明のさらなる特徴ならびに利点は、以
下に記載する調製例、薬理学実験、ならびに臨床検定に
よって、一層明瞭に理解されるはずである。これらの実
施例は本発明を例示する目的で示すものであり、本発明
は、これらによって何ら限定されるものではない。
【0029】
【実施例】
実施例1−6 本発明の組成物を、表Iに示す処方にしたがって調製し
た。(1回の注射あたり)0.5−5mlの量の液体を注
入するのに適した注射器に、上記の組成物を充填し、使
用に備えた。注射液は、それぞれ、1−3.5%p/v
のデアセチルモキシシライト塩酸(DAM・HCl)を
含有していた。
【0030】表Iでは、水の量をmlで表示してあり(す
なわち、蒸留を2回行い、脱イオン処理した水を、10
0mlとなるまで加える)、それ以外の成分の量は、グラ
ム(g)で表示してある。臨床検定 (心理学上あるいは器質上の事由での)勃起機能不全を
訴える26人の患者に、実施例1の組成物(患者16
人)、あるいはデアセチルモキシシライト塩酸塩を含有
しない以外は実施例1の組成物と同一の処方とした対照
溶液(患者10人)1mlを海綿体経由で二重盲検で注射
した。これらの患者は、視聴覚性的刺激試験[この種の
試験は、スティーフ(Christian G. STIEF) ら、欧州泌
尿器科学(European Urology) 、1、 No.1、10−1
5ページ、1992に記載されている。]で、ペニスの
腫張あるいは堅さが不十分なペニスの勃起は示すもの
の、性的交渉を行うのに十分な堅さのペニスの勃起を達
成あるいは持続しえなかった患者である。1mlの溶液
(実施例1あるいは対照)を1回投与した後に、ペニス
の堅さと勃起持続時間を観察した。表IIのデータから、
以下のことが示される。
【0031】(1)勃起堅さ改善剤を海綿体経由で投与
することによってインポテンツの患者を治療しうるか否
かを判定するための選択試験として一般に使用されてい
る視聴覚性的刺激試験(AVSST)は、この場合、供
試薬剤の溶液によって勃起堅さならびに勃起持続時間が
どのように誘導されるのかを理解するための補助対照試
験として使用しうる。
【0032】(2)実施例1の溶液の注射をうけた16
人の患者は、対照の患者と比べて、勃起に際しての堅さ
ならびに持続時間も、AVSSTの結果も、向上してい
た。さらに詳しく説明すると、これらの16人の患者
は、いずれも、海綿体経由の注射の後は、正常な性的交
渉を行いうるようなペニスの実質的に堅い勃起と勃起持
続時間(30−60分、平均:43分)を示したのに対
し、対照溶液の注射をうけた10人のうち9人の患者
は、性的交渉を行うことができなかった(対照の患者で
は、「プラセボ」効果の例が1例あった)。
【0033】(3)実施例1の溶液の注射をうけた16
人の患者では、DAM・HClは耐容性が高く、プリア
ピスム(3時間以上にわたるペニスの剛直)のような望
ましくない副作用は観察されなかった。薬理学実験 (1)オスイヌでの検定 実施例6の水溶液を、そのまま、あるいは2回蒸留する
か脱イオン化した水であらかじめ1/2あるいは1/5
に希釈して、大人のオスイヌに、0.5mlの量を、週に
2回ずつ、3カ月にわたって海綿体経由で注射した。
[これは、大人のオスイヌは、通常、発情期のメスイヌ
がいる場合にのみ性的に刺激され、発情期のメスイヌが
いない場合には「インポテンツ」であるとみなすことが
できるからである。] 3カ月の実験の間、大人のオスイヌは、それぞれ、各回
の注射の後、膣への挿入が可能な程度のペニスの堅い勃
起を示した。モキシシライトの場合とは異なり、それぞ
れ活性成分としてデアセチルモキシシライト塩酸塩を含
有している実施例6の溶液ならびにその希釈液を使用し
た場合には、イヌでのプリアピスムの副作用は観察され
なかった。DAM・HClを含有するこれらの溶液は、
動物での耐容性が高かった。 (2)麻酔したオスのウサギでの検定 一匹あたりの体重が約3.5kgの大人のオスのシロニュ
ージーランドウサギを、耳の末梢静脈に注射したウレタ
ン(1.50−1.75g/kg)で麻酔した。各動物を
背面位に寝かせ、体温降下を防止する目的で、動物の体
温を電気毛布で38.5℃に保ち、動物のからだ全体を
サバイバル用の断熱毛布でおおった。
【0034】気管切開を行ってから、各気管にカニュー
レを挿入した。グールド(GOULD)ES1000ポリグラ
フ(POLYGRAPH)記録計に連結したグールド(GOULD)P2
3XL圧変換器を用いて、頸動脈に挿入したカテーテル
経由で全身動脈血圧を測定した。中央線側腹切開によっ
て膀胱を体外にとりだした。骨盤神経の2本の側枝を特
定し、そのうちの一方を二極性電極上に載置した。各動
物のペニスの皮膚を、陰茎脚まではいだ。21ゲージの
バタフライ針を海綿体中に載置し、海綿体内部圧力(I
CP)を記録するため、この針をグールド(GOULD)P2
3XL圧変換器に連結した。各動物の反応性を評価する
ために、骨盤神経を矩形波のパルス(ナルコ(NARCO)S
I10刺激装置によって1分間にわたって加えられる1
5V、16Hz、6ミリ秒の刺激)で刺激した。海綿体内
部圧力(ICP)が基底線に戻った後(すなわち、上記
のバタフライ針を所定個所に載置してから約1時間後)
に、26ゲージの針を、もう一方の海綿体中に載置し
て、(その後20分経過してから)各供試薬剤を投与し
た。各供試薬剤あたり5匹の動物のグループに、海綿体
経由で、3.5mgのモキシシライト塩酸塩あるいはデア
セチルモキシシライト塩酸塩の塩溶液(9g/lのNa
Clを含有する二回蒸留した水)への溶液0.17mlを
注射し、一方、対照グループ(10匹)には、0.17
mlの上記の塩溶液のみを投与した。各供試薬剤の3.5
mg/0.17mlの用量の溶液を、モキシシライト塩酸塩
の凍結乾燥粉末、デアセチルモキシシライト塩酸塩の結
晶粉末を用いてその場で調製してから、注射を行った。
【0035】得られた結果を、後出の表IIIに示す。表II
Iのデータからは、(i)デアセチルモキシシライト塩酸
塩とモキシシライト塩酸塩が、海綿体内部圧力(IC
P)の増加ならびにペニスの腫張/勃起の持続時間(D
TE)に関しては同様の効果を示すこと、そして(ii)
デアセチルモキシシライト塩酸塩によって血圧(BP)
降下(−7%)が生じるものの、この血圧降下は、モキ
シシライト塩酸塩によって生じる血圧降下(−14%)
より少ないこと(血圧の−7%の降下は薬理学的に許容
されうるが、−14%の降下は通常欠点とみなされる)
が示唆される。上述の検定は、いずれも、モキシシライ
トとは異なり、デアセチルモキシシライト(ならびにそ
の非毒性の酸付加塩)が、(i)水溶液中で安定である
こと、(ii)溶液として使用するのに先だって、凍結乾
燥しておく必要がないこと、そして(iii)海綿体経由で
注射しても、甚だしい血圧降下を生じるという欠点を示
さないこと(表IIIを参照のこと)をさししめすもので
ある。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
【表3】
フロントページの続き (72)発明者 ベルナール ラスカン フランス、94130 ノジャン シュル マ ルヌ、リュ ド フォントネ、43

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 治療上有効な量の、 (i)デアセチルモキシシライト、および(ii)その非
    毒性の塩よりなる群から選ばれる、ペニスの実質的に堅
    い勃起を誘導する化合物が溶解された調剤済みの水溶液
    からなり、 上記水溶液が、海綿体経由でペニスに注射することによ
    って投与されるものである抗インポテンツ組成物。
  2. 【請求項2】 0.5−10%p/vのデアセチルモキ
    シシライトあるいはその非毒性の酸付加塩を含有する請
    求項1に記載の抗インポテンツ組成物。
  3. 【請求項3】 pHが5−7である請求項1に記載の抗
    インポテンツ組成物。
  4. 【請求項4】 上記組成物が、さらに、0.01−0.
    1%p/vの酸化剤剤を含有する請求項1に記載の抗イ
    ンポテンツ組成物。
  5. 【請求項5】 上記組成物が、さらに、組成物の全容量
    の50容量%以下の有機共溶媒を含有する請求項1に記
    載の抗インポテンツ組成物。
  6. 【請求項6】 上記共溶媒が、エタノール、プロピレン
    グリコール、グリセロール、およびポリエチレングリコ
    ールよりなる群から選ばれるものである請求項5に記載
    の抗インポテンツ組成物。
  7. 【請求項7】 インポテンツに対処する治療の際に使用
    する薬剤を調製するにあたっての、 (i)デアセチルモキシシライト、および(ii)その非
    毒性の塩よりなる群から選ばれる化合物の、ペニスの実
    質的に堅い勃起を誘導する薬剤としての使用。
  8. 【請求項8】 デアセチルモキシシライト、あるいはそ
    の非毒性の酸付加塩の濃度が、0.5−10%p/vの
    範囲である請求項7に記載の使用。
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