JP2001513551A - 尿失禁の治療 - Google Patents

尿失禁の治療

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、神経性尿機能障害に苦しむ患者の膀胱粘膜に有効投与量のホモバニロイド化合物、特にRTX,TYX,20−ホモバニリル−メツェレインまたは20−ホモバニリル−12−デオキシホルボール−13−フェニルアセテート群から選択される化合物を接触させることを含む、神経性尿機能障害の治療方法を包含する。本発明は排尿筋反射亢進(DH)による衝動失禁の治療法を含む。本発明は前立腺肥大または間隙組織炎に起因する知覚過敏症並びに明白な失禁を伴ったまたは伴なわない、増大した排尿頻度または減少した膀胱容量を生じる他の神経性症状の治療も含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の背景 特定のホモバニロイド化合物、特にホモバニリルジテルペンエステルである、
レシニフェラトキシン(RTX)及びチニアトキシン(TYX)はカプサイシン
(CAP)と同様な生理的効果を持つことが知られている。測定される生理的応
答に依存して、ホモバニロイドは、モルベースでは、10〜10,000の因子
でカプサイシンより効能がある。特に、RTX,TYX及び他のホモバニロイド
は、カプサイシンと同様な方法で、しかしながら、低い投薬量で、知覚神経の過
敏性を減じるのに有効であることが立証された(米国特許第4,939,149
号及び第5,021,450号、参照により本明細書に組み込む。)。
【0002】 尿失禁、すなわち、排尿の自発的制御を維持することができないことは、数百
万の男女に影響を及ぼしている症状である。排尿の制御は、神経の反射経路(あ
るものは中枢神経系の制御ありで、あるものは中枢神経系の制御なしで)、平滑
筋及び随意筋並びにホルモンの影響を含む、複雑な生理的過程である(DeGr
oatによる総説「Urology」50〔補足6A〕:36−52,1997
参照)。尿失禁の大きなサブセットは少なくとも部分的に神経性である。臨床的
用語「活動しすぎる膀胱」は、完全にせよ、出来事にせよ、増加した頻度の排尿
または排泄の欲求を特徴とし、自発的制御の喪失が部分的から全体的に及ぶ、失
禁のあらゆる形を意味する。
【0003】 「衝動失禁」は排泄への不意で強い要求に関連する尿の不随意の喪失である。
衝動失禁は、通常(常にではないが)、排尿禁の不随意の(抑制されていない)
収縮の尿機能の研究結果と関連する。排尿筋は膀胱から尿を追い出す主要な力を
供給する。抑制されていない排尿筋を有する患者の大きなサブセットはある種の
神経障害を有する。その場合、臨床用語は「排尿筋反射亢進」(DH)である。
用語「排尿筋不安定」または「不安定な排尿筋」は、神経異常性のない症状のた
めにあったようなものである。排尿筋不安定は無症状の神経病または初期の筋肉
病に起因することを示唆する証拠がある(Payne,C.K.「Urolog
y」51〔補足2A〕:3−10,1998)。排尿筋反射亢進(DH)に関連
する一般的な神経疾患はパーキンソン病、発作、糖尿病、多発硬化症(MS)、
末梢神経障害及び脊髄損傷である。
【0004】 他の型の尿失禁は、膀胱の知覚(求心性の)ニューロンの過敏症に起因する。
排泄の欲求及び排尿を生じる反射神経は、C−繊維伝達求心性インパルスを含む
、膀胱からの(求心性)インプットにより開始する。特定の炎症性症状、ホルモ
ン不安定、前立腺肥大等は膀胱のニューロンの求心性過敏症を引き起こすことが
あり、頻度の増加、不意の尿意促迫等を生じ、異なるひどさの失禁出来事をもた
らす。DH及び知覚過敏症の両方が、本明細書では用語「神経性尿機能障害」に
包含される。
【0005】 膀胱内注入により、カプサイシンは、排尿筋反射亢進(DH)にかかっている
患者を治療するのに用いられてきた。しかしながら、カプサイシンは、点滴注入
により下腹部に激しい燃えるような暑さと痛みがあるから、失禁における日常的
な利用には適切でなく、かつ、何らかの改善を認めるまでに、症状が実際に悪化
する、治療後の2〜4日の期間がある。
【0006】 RTXはヒトにおける効能の可能性を評価するためにラットで試験された。B
uck他の国際特許公報WO90/14083号(1990年)は、ラットの膀
胱へのRTXの投与の過敏性を減じる効果を評価するために設計された研究を記
載している。膀胱にRTXを灌流する前にその動物に麻酔をかけた。最初の灌流
で直後の興奮段階が認められ、その後引き続く灌流で興奮は低下し、除感作が生
じていることを示した。RTXの投与の間の痛みを軽減するために局所麻酔を用
いることが論じられた。
【0007】 石塚他「J.Urol.」154:611〜616は、ラットの膀胱における
タチキニンのバニロイド受容体−仲介放出のRTX−誘発除感作を示す研究を記
載している。RTXとCAPの生理的影響の間の差が特に言及されていた。RT
Xの繰り返し投与への除感作が認められたが、CAPの繰り返し投与では認めら
れなかった。CAPは実験的に誘発した肥大を有するラットにおける症状を減少
させるのに有効であったが、RTXは有効でなかった。RTXはCAPよりも1
000倍効能があると明言された。
【0008】 Claft他「Physiol and Behavior」56:479〜
485(1994a)は、ラットへのRTXの膀胱内投与により誘発された痛み
を示す研究を報告した。CAP及びRTXの興奮作用及び除感作作用の両方を公
知のカチオンチャンネルブロッカーである、ルテニアンレッドにより減弱させた
【0009】 Craft他「Pain」57:351〜359(1994b)は局所麻酔は
ラットへのRTXの膀胱内への投与に関連する痛みを減ずることができたことを
示す試験を報告している。 Craft他「Pain」61:317〜323(1995)は膀胱内CAP
(10〜100μモル)またはRTX(10〜100μモル)で治療したラット
における膀胱求心神経の長期にわたる除感作を示す研究を記載している。
【0010】 Lazzeri他「Urodinamica」6:107〜109(1996
)は、正常なヒトの志願者及び不安定排尿筋を有する患者への10-8M(0.0
1μM)のRTXの膀胱内投与に関する研究を報告している。正常な患者は投与
により暖かさまたは燃えるような暑さがなく、膀胱機能に変化がないことを報告
した。不安定排尿筋を有する5人の患者の内3人は排泄への最初の欲求を引き出
すのに増加した容量が必要であったと報告したが、2人の患者は有意の尿機能の
結果がなかった。用いられたRTX濃度で、ヒト対象は、ラットにおける報告に
反し、投与により排尿反射または燃えるような暑さを経験しなかった。
【0011】 発明の概要 本発明は衝動及び混合衝動失禁を含む、神経性尿機能障害を体験しているヒト
の有効な治療法の実験的証拠に基づく。この治療法は、レシニフェラトキシン(
RTX)、チニアトキシン(TYX)、20−ホモバニリル−メツェレイン(m
ezerein)及び20−ホモバニリル−12−デオキシホルボール−13−
フェニルアセテートを含む、特定のホモバニロイド化合物の膀胱内点滴注入を含
む。この治療から利益を受ける患者は、排尿反射の障害を有する者、特にその障
害が反射の求心性枝を含むもの及び膀胱求心神経の肥大またはC−繊維−伝達知
覚インパルスを有する者である。この治療法は、外傷によるか、または限定する
ものではないが、炎症、自己免疫、血管、代謝、前立腺肥大、間隙組織炎(in
terstial systitis)、遺伝病及び感染病を含む、病気に関連
するかのいずれかで、脊髄損傷を有する患者に有効である。この治療法は、失禁
が多発硬化症による患者に特に有効である。
【0012】 一般に、治療は、膀胱内点滴注入により、膀胱粘膜に局所的にRTX(または
機能的に同等な類似体、たとえば、TYX)を投与することにより行なわれる。
治療に有効な量の化合物(たとえば、RTX)の溶液を都合のよい時間の間、た
とえば、約1時間、膀胱中に維持し、次いで排泄する。1回のこのような治療は
、患者が1〜6ヶ月ごとに1回の治療により維持できるように、長期間有効であ
り得る。RTXまたはその類似体の使用の主要な予期しない利点は、有効投薬量
で投与した時、その化合物は、CAP治療に関連するような、痛みまたは燃える
ような暑さの感覚を引き起こさないことである。さらに患者は、CAP治療の場
合のように、それらの症状の最初の悪化を体験しない。したがって、この治療法
は、CAP治療に比較して、より我慢でき、長く続く。
【0013】 発明の詳細な説明 現在では、多くの根本的原因、たとえば、脊髄損傷、多発硬化症(MS)は治
療できないから、神経性尿機能障害の有効な治療法は、一時緩和の、症候的な軽
減である。有用な治療は、頻度及び失禁の出来事、カテーテル法の頻度、用いら
れたパッドの数、不随意の尿の喪失を評価するためのパッドの秤量、漏れのひど
さの主観的評価の患者の日誌、患者の膀胱の制御の患者及び医者の評価のような
ものを包含する、自発的及び不随意の排尿の実際的な臨床測定で判定する。患者
への有意義な結果は、減少した頻度、失禁出来事の減少及び膀胱機能の制御を含
む。医者は、改善の証拠を与え、また、患者の膀胱機能についての評価し得る情
報を示すことができる、尿機能測定も行なう。尿機能測定を実施するいくつかの
方法があるが、すべて、空の膀胱に気体または液体のいずれかを注入し、容積変
化とともに圧力を観察することを含む。下記のものは典型的に測定されるいくつ
かのパラメーターである。
【0014】 膀胱容量:DHまたはDIを有する膀胱の容量は、相当な充満が起こる前に不
随意の収縮が強制的に尿を除去するから、減少し得る。これは、尿の頻度に問題
を引き起こすだけでなく、膀胱を空にするのに必要な自己カテーテル法の頻度も
増加させる。膀胱容量が増加するなら、尿または自己カテーテル法の頻度を減少
することができて、患者は漏れとパッドの使用が少なく、より排泄を抑制できる
ようになるであろう。
【0015】 排泄への最初の欲求での圧力:は増加した膀胱容量と関係する。数値の増加は
、社会的な状態において患者に大きな自信を与え、生活の質に非常に有意義な貢
献を与える。 抑制されていない排尿筋の収縮が起こる時の容積は、抑制されていない収縮が
始まるまで、より多くの尿をためることができるという事実を表わす。不安定な
膀胱を有する患者においては、抑制されない排尿筋の収縮は、反射作用により、
排泄するという最初の欲求に従うだろう。ある医者は、抑制されない排尿筋の収
縮に基づいて、衝動失禁と診断する。
【0016】 活約筋異常:排尿筋反射亢進に関係する多くの問題の1つは、排尿筋活約筋共
力作用(膀胱活約筋の閉鎖)である。この増加した緊張力は、いくらかの不随意
の尿の喪失を制御し得るばかりでなく、失禁の所望しない臨床的つき物として、
腎臓への尿の逆流を引き起こし、かつ、水腎症を引き起こし得る。 最後に多くの衝動失禁患者は抗コリン作用性薬を用いる。有効な治療法は薬の
使用レベルをモニターすることにより評価できる。少ない使用は改善された自制
である。これらの薬は重い副作用があるから、これは患者に重要である。
【0017】 本明細書で報告した臨床的研究は次のものを包含する。患者の排尿日誌の観察
及び膀胱機能、膀胱の最大限膀胱検査容量及び毎日の尿の頻度及び失禁出来事の
総合的な評価。さらに、もしあるとすれば、副作用、特に燃えるような暑さ及び
刺激を注意深く評価した。有用でかつ効果のある治療は、神経性尿機能障害に関
連するあらゆる症状を軽減するものである。
【0018】 研究のために選択された患者は、年令30〜75で、体重60kg〜110kgの
どちらかの性の者である。脊髄損傷に関連する膀胱機能亢進、多発硬化症、末梢
神経障害、筋ジストロフィーまたは膀胱不安定にかかっている患者を選択した。
研究から、妊娠した女性を除き、30日の基準線以内のあらゆる研究用薬に暴露
された者、10日の基準線以内の膀胱の性能または排尿筋の機能に影響を及ぼす
薬に暴露された者、薬品常用癖が知られている者、発作活性または主要精神医学
疾患にかかっている者並びに臨床的に有意な心臓血管、腎臓または肝臓病、上部
呼吸病、悪性病または臨床的に有意な異常な臨床試験値を有する者も除いた。
【0019】 抗コリン作用薬を摂取している患者は、研究者の自由裁量におけるまれな例(
その場合には研究の間、抗コリン作用薬の投薬量が変化しなかった)以外は、一
般に除いた。過去にカプサイシンで治療した患者は、カプサイシンなしでの基準
線への復帰を保証するために最初にモニターした。RTX投薬量効能を決定する
ための予備研究を、膀胱機能亢進の治療のために膀胱内カプサイシン投与を過去
に経験した患者で行なった。一旦研究のための投薬範囲を決めた後には、過去に
カプサイシン治療した患者とカプサイシン治療をしなかった患者の両方を用いた
【0020】 本明細書に記載した臨床研究のための、RTKの分子量は628.72である
。10μMのストック溶液、6.3μg/mlを6.32mgの99.5%純粋RT
Xを100mlの無水エタノールに溶解することにより調製した。治療用途のため
の溶液をエタノール性ストック溶液から、滅菌普通食塩水(0.9%w/v N
aCl)または食塩水−エタノール混合物中に、最終溶液が10%(v/v)エ
タノールとなるように希釈した。治療効能を1μM、0.1μM及び0.05μ
MのRTX濃度について試験した。溶液は光を遮断した冷蔵(4℃)下で安定で
あった。投与前にRTX溶液をろ過により殺菌した。
【0021】 膀胱測定: 充てん膀胱検査法:2路の8F尿道カテーテルを清浄な条件下に膀胱に挿入し
た。残存する尿を空にした。体温の食塩水の注入を50ml/秒の恒速度で始めた
。患者に排泄の最初の欲求の瞬間(FDV)及びあらゆる他の感覚を示すように
頼んだ。注入を排泄のやむにやまれない欲求で停止し、注入した容積を最大膀胱
容積(MCC)とする。MMCが生じる膀胱圧も記録した。予防の抗生物質(シ
クロフロキサシン、8時間ごとに500mg)を次の48時間の間与えた。
【0022】 氷水試験:患者に2路尿道カテーテルで清浄なカテーテルを用いて挿入した。
50mlの容積の(または膀胱検査法で見出したMMCの半分)氷冷食塩水をカテ
ーテル灌注シリンジに入れ、20秒間膀胱に注入した。膀胱圧を絶えず測定した
。不随意の膀胱収縮が次の60秒間に記録されない場合は試験は陽性(異常)と
考えられた。最初の氷冷食塩水注入が何等収縮を引き起こさないなら、負(正常
)と考えられるまで、他の時間に試験を繰り返した。
【0023】 RTX注入:18または20F 3路Foleyカテーテルを用いた。RTX
の漏れを減少させるために、風船を20mlまでふくらませ、静かに膀胱の首まで
引いて維持した。 100mlまでのRTX溶液を空にした膀胱に導入し、膀胱内に30分間維持し
、次いで、膀胱を空にし、普通の食塩水ですすいだ。治療の前に、MMCの基準
線測定、排尿頻度及び氷水試験応答をした。1回のRTXの注入後、患者を14
,20,60及び90日に再び試験した。
【0024】 次の患者を上記プロトコルに従って治療した。 #1:硬膜外膿瘍、歩行器。頻度及び尿意促迫。 #2:多発硬化症、車椅子。頻度及び尿意促迫。 #3:脊髄損傷、歩行器。頻度及び尿意促迫。 #4:多発硬化症、寝たきり。失禁(永久にパッド)。
【0025】 #5:横断脊髄炎、歩行器。操作の間失禁。 #6:血管病、歩行困難。頻度及び尿意促迫。 #7:医原性(神経外科)、車椅子。操作の間失禁。 #8:脊髄損傷、歩行器。操作の間、失禁。オキシブチニン。 #9:多発硬化症、歩行困難。頻度、失禁及び尿意促迫。
【0026】 #10:脊髄損傷、対麻痺、自動排尿、操作の間失禁。 #11:脊髄損傷、対麻痺、自己−カテーテル挿入法、カテーテル挿入の間失
禁。 #12:多発硬化症、歩行困難、尿意促迫、頻度及び失禁。 #13:医原性(神経外科)、対麻痺、尿意促迫、頻度及び失禁。
【0027】 #14:医原性(神経外科)、歩行器を用いて歩く、尿意促迫、頻度及び失禁
。 患者1、2、6、7、8及び13は0.05μMのRTXを受け取った。残り
は0.1μMのRTXを受け取った。 患者11及び12は当初はRTXを欠いている溶液のプラシーボ注入で治療し
た。両患者を1ヶ月モニターしたが、観察は主観的測定において改善を体験しな
かった。続いて、両患者は0.1μMのRTXで治療した。
【0028】 自発的に排尿をすることのできる患者(#1、2、3、4、6、9、12及び
13)については、2人、患者#4(パッドに直接に排尿し、永久にパッドの使
用が必要な寝たきりの個体)及び患者#14、以外は、RTX治療後、頻度が低
下し、治療後60日まで続いた。完全に失禁である患者(#3、4、6、9、1
2、13及び14)の内、5人(#3、6及び9、12及び13)は、RTX注
入後、完全な自制を達成した。1人(#1)以外のグループの全患者がMCCに
おける明らかな改善(増加)を示した。とはいえ、症例#1ですら、基準線を超
える増加が6ヶ月後−治療で認められた。
【0029】 自己カテーテル挿入または上陰部操作を必要とする患者(#4、5、7、8及
び11)については、1人(#4)以外の全患者がRTX投与後に改善を報告し
た。何等MMCの変更を示さなかったけれども、症例#8は、カテーテル法の間
のより遅く生じ、かつ、より少量の尿の喪失を報告した。症例#7はMMCが改
善され、RTX治療の前のカテーテル法の間の少なくとも1回に比較して、治療
後14〜30日の間にたった1回の失禁出来事を報告した。症例#11は、プラ
シーボの投与の間何等改善を示さなかった。RTX(0.1μM)の後、頻度及
びMCC値は改善されなかったけれども、実質的に減少した失禁出来事、すなわ
ち、0から1〜3回を報告した。
【0030】 患者#10(脊髄損傷があり、車椅子に束縛されている)を100μMのRT
Xの注入で治療した。治療の前には、この患者は、断続するカテーテル法または
1日4回の上陰部操作により起こる排尿を必要とし、1日当り7回より多くの失
禁出来事があった。MCCの基準線はほんの80mlであった。14日目で測定さ
れたMCCは500mlに増加した。自制は実質的に向上し、多くの日は総体的に
乾燥しており、最も悪い日でも1日当り2〜回以下であった。さらに、失禁出来
事の間の喪失ははるかに少なかった。
【0031】 全患者について、ほんの数名の患者が治療の最初の数分の間に認めた、かゆみ
または穏やかな不快がRTXにより引き起こされた唯一の症状であった。極めて
重要な徴候は変化せず、激しい痛みがあるという証拠を示した患者はいなかった
。CAPに見られたような、ひどい炎症または一時的な刺激過敏の証拠はなかっ
た。
【0032】 先の14人の患者の研究において、頻度、衝動または濡れの減少が71%の患
者に見られた。4人の非応答者の内の2人はCAPに応答しなかった。表1〜4
はプールしたデータを要約する。表1においては、膀胱容量(MCC)は14患
者の内11人で増加した。最初にMCCが低い(100ml未満)の患者において
は増加が認められたが、効果は最初の容量の高い患者については少なかった。
【0033】
【表1】 表2において、RTX治療後の頻度の総合的評価を基準線頻度が1排尿/日よ
り大である7人の患者について要約した。基準線頻度が低い患者について、RT
X投与後の変化が少なかったことに言及した。パッドまたはシースを用いる患者
については、頻度は評価しなかった。
【0034】
【表2】 表3において、1日当り1失禁出来事より多い8人の患者について、1日当り
の失禁出来事の結合したデータ数を要約した。特定の患者は、頻度及び/または
尿意促迫の症状があったが失禁の症状がなかったのに対し、他の者はパッドまた
は尿シースを用いたため評価できなかった。8人の評価し得る患者の内、1人だ
けがRTX治療により陽性の利益を示さなかった。
【0035】
【表3】 表4は基準線、RTX前の値、90日までの治療後に観測された値とを比較す
る、14人の患者からのデータを要約する。
【0036】
【表4】 6人の多発硬化症の患者のグループに0.1μMのRTXを投与する別の研究
を行った。6人の患者の内1人はRTX投与と尿機能測定の間に多発硬化症の再
発があり、結果の評価を困難にした。1人の患者は留置カテーテルを有し、寝た
切りであった。カテーテルにもかかわらず、排尿筋亢進の時々の突発が、尿がカ
テーテルの周囲に漏れるように、尿の爆発的排除を引き起こした。尿の機能的測
定をしなかったが、100mlの1μMの溶液を投与した。それ以来(6週間)、
衝動及び漏れはなかった。残りの4人の患者はすべて松葉づえか車椅子を用いて
いた。彼等は断続的な自己−カテーテル法のスケジュールに沿っており、そのま
まにした。表5は治療後1ヶ月の変化を示す。
【0037】
【表5】 尿の喪失はすべての4人の患者においてRTXの注入後減少した。変化の少な
い1人の患者は、ストレス失禁を有していることが分かり、良い効果を得るため
に引き続きコラーゲンの注射を与えた。すべての患者において容量は増化し、尿
喪失圧力は、2人では最少限度であるとはいえ、4人すべてにおいて低下した。
治療したすべての患者に治療はやりがいがあると考えられた。副作用はなく、1
.0μMのRTXの投与量ですら、特に意味のある激しい暑さまたは刺激は認め
られなかった。
【0038】 先の結果は、RTX及び関連ホモバニリルジテルペンまたはTYXの膀胱注入
による局所治療または尿失禁についての効能を確定した。有効投与量は0.05
μM〜2.0μMのRTXの範囲である。投与量が高ければ高い程、膀胱反射消
失の危険が増加する。さらに、RTXの濃度が高い程、RTXを溶液中に維持す
るのにより大きい溶液濃度が必要となることがあり、それは、今度は溶液による
膀胱粘膜の刺激を引き起こす可能性を増加させる。1回の注入は6ケ月まで有効
である。衝動失禁に苦しんでいる患者は、問題を起こすことがある多様な症状及
び苦痛のひどさにより広く変化する。したがって、当業者には、投薬量及び治療
の頻度は治療の臨床的評価に基づいて、患者の必要性によりあつらえられること
が分かるだろう。この治療は特に多発硬化症に苦しむ患者に有効であることが分
かった。投与は、RTX(またはTYXまたは他の類似体)を膀胱粘膜に接触さ
せることによる局所投与である。有効濃度のRTXを膀胱粘膜と接触するように
できる、あらゆる手段を用い得る。1/2〜2時間の接触時間が有効な治療に十
分である。
【0039】 RTX及び他のホモバニロイドは、水への溶解性が不十分であるから、完全に
水性媒体において、治療上の投与量を送達することはできない。しかしながら、
これらの化合物はエタノールに溶解する。純粋なエタノールは膀胱粘膜にひどい
痛みと刺激を引き起こすから、それを膀胱に注入することはできない。しかしな
がら、RTXのエタノール溶液は、普通の食塩水のような水性媒体で、RTXが
溶液のままであって、エタノール含量が有意の刺激を回避するのに十分に低い(
20%(v/v)エタノール以下)ように希釈できる。
【0040】 RTXは、暗所に貯蔵され、好ましくは冷蔵された、無水エタノール中のスト
ック溶液として、安定に維持し得る。ストック溶液を水性媒体、たとえば、生理
食塩水またはエタノール−食塩水混合物で、上記のように調製された時、最終エ
タノール濃度が少なくとも10%(v/v)で、RTXが溶液を維持するように
、希釈することができる。フィルターでの滅菌後、前記溶液を直接膀胱に注入す
ることができる。当業者が理解するように、いくらか大きいか、小さい容積を注
入することも可能であるけれど、典型的注入容積は100mlである。
【0041】 毒性でなく、用いられた量で膀胱粘膜を刺激しないという条件で、当業界で知
られているように、ホモバニロイドの他の主要な溶媒をエタノールの代りに、ま
たは、エタノールと互いに組み合わせて用いることができる。上記溶媒は、たと
えば、ジメチルスルホキシド、2〜5個の炭素を有する低級第1級及び第2級ア
ルコール並びに当業界で公知の他の半極性炭化水素を含む。水−アルコール混合
物における溶解度を増強するために、共溶媒は、プロピレングリコール、グリセ
ロール、ポリエチレングリコール並びに中鎖トリグリセリド、オレイン酸エチル
等を含む。界面活性剤、たとえば、非イオン性洗浄剤、たとえば、ポリソルベー
ト80は分散を増強し、沈澱防止に役立ち得るけれども、高濃度での膀胱粘膜へ
の有害な影響により、1.0%(w/v)より大きい濃度は避ける方が好ましい
。生理的に許容し得る緩衝液を用いて、溶液を所望のpH、好ましくは通常の尿の
pH範囲内に維持するために水性溶液を緩衝化することができる。ホモバニロイド
の配合物は、任意に、当業界で公知の安定剤、たとえば、クエン酸、アスコルビ
ン酸、シクロデキストリン、EDTA,BHT及びNFを含むことができる。
【0042】 ホモバニロイド配合物は、凍結乾燥粉末としても供給し得る。RTXまたは他
のホモバニロイドの溶液は、増量剤、たとえば、塩化ナトリウム、マンニトール
、ポリビニルピロリドン等を、凍結乾燥後の取り扱いを容易にするのに十分な物
質を提供するために含むことができる。 膀胱に注入するための最終組成物は、好ましくは活性成分が溶液を維持するの
に十分であると同時に、注入が膀胱粘膜に痛み、刺激または毒性を生じない、膀
胱粘膜と十分に相容性の溶媒を含有する。
【0043】 ホモバニロイド治療の影響は長く続くから、1回の投与量が予め包装された治
療化合物、たとえば、RTXを供給することが特に便利であろう。したがって、
所望の注入容積、たとえば、100mlに溶解または希釈し得る、貯蔵安定な形で
存在し得る、単位投与量のRTXまたは他のホモバニロイドといっしょに混合に
便利で、注入の前に無菌性を維持するために適当な包装及び取り扱い装置を有す
るキットが提供される。
【0044】 上記キットは、たとえば、ストック溶液である単位投与量または凍結乾燥粉末
としての単位投与量のいずれかである、安定な貯蔵形にある活性成分を含有する
第1容器及び別々または組み合わされた、希釈剤または溶媒及び希釈剤であって
、その容積は1回の膀胱内注入に十分な容積中に単位投与量の治療化合物を与え
るものである、を含有する第2容器、希釈剤とストック溶液または凍結乾燥粉末
とを組み合わせる手段並びに患者に注入投与量を運ぶ手段を含むことができる。
希釈剤をストック溶液または凍結乾燥粉末に運ぶ手段は、限定するものではない
が、シリンジまたは、活性成分から希釈剤を分離する、破ることができる内部シ
ールを有する多室容器を包含し得る。患者に注入投与量を運ぶ手段は、限定する
ものではないが、滅菌管類、管類をカテーテルに結合するための適当な付属器具
類を包含し得る。
【0045】 したがって、本発明は神経性尿機能障害に苦しむ患者の膀胱粘膜と有効投与量
のホモバニロイド化合物、特に、RTX,TYX,20−ホモバニリル−メツェ
レインまたは20−ホモバニリル−12−デオキシホルボール−13−フェニル
アセテート群から選択される化合物とを接触させることを含む。本発明は排尿筋
反射亢進(DH)による衝動失禁の治療を包含する。本発明は、前立腺肥大また
は間隙組織炎に起因する膀胱の知覚過敏症の治療並びに明白な失禁を伴ったまた
は伴なわない、増大した排尿頻度または減少した膀胱容量を生ずる他の神経症状
の治療も含む。
【0046】 本発明は多発硬化症に苦しむ患者により体験される尿失禁の治療に有効である
。 本発明は、ホモバニロイド化合物、たとえば、RTX及び膀胱注入に適切な生
理的に許容し得る希釈剤を含む組成物にも関する。 本発明はさらに単位投薬型にある、ホモバニロイド化合物、たとえば、RTX
、生理的に許容し得る希釈剤及び膀胱注入のための無菌の、使い捨て装置を含む
、神経性機能障害を治療するための治療キットを含む。
【0047】 本発明を特定の態様の例により開示したけれども、他の態様、方法、組成物、
活性成分、指示、組成物及びキットは当業者に明らかであろう。このようなすべ
ての変更及び拡張は、本明細書に開示及び請求された発明に包含される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GE,GH,GM,HR ,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP, KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,L V,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI, SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,U Z,VN,YU,ZW Fターム(参考) 4C086 AA01 AA02 BA04 MA01 MA03 MA04 MA05 MA16 MA56 NA14 ZA81 4C206 AA01 AA02 DA21 MA01 MA03 MA04 MA05 MA36 MA76 NA14 ZA81

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 神経性尿機能障害の症状を軽減する方法であって、前記症状
    を有する患者に、生理的に相容性の溶媒中の、治療に有効な濃度の、レシニフェ
    ラトキシン、チニアトキシン、20−ホモバニリル−メツェレインまたは20−
    ホモバニリル−12−デオキシホルボール−13−フェニルアセテートの群から
    選択された化合物を膀胱内注入により投与することを含む方法。
  2. 【請求項2】 神経性尿機能障害の症状が排尿筋反射亢進であることを特徴
    とする請求項1の方法。
  3. 【請求項3】 排尿筋反射亢進が多発硬化症に関連する請求項2の方法。
  4. 【請求項4】 排尿筋反射亢進が脊髄の損傷に関連する請求項2の方法。
  5. 【請求項5】 神経性尿機能障害の症状が膀胱求心性神経の過敏症であるこ
    とを特徴とする請求項1の方法。
  6. 【請求項6】 過敏症が前立腺肥大に関連する請求項5の方法。
  7. 【請求項7】 治療に有効な濃度が0.05μM〜2.0μMの範囲にある
    請求項1の方法。
  8. 【請求項8】 有効濃度が0.05μM〜1.0μMの範囲にある請求項7
    の方法。
  9. 【請求項9】 化合物がレシニフェラトキシンである請求項7の方法。
  10. 【請求項10】 生理的に相容性の溶媒が、20%(v/v)未満のエタノ
    ールと0〜1%(w/w)の非イオン性洗浄剤を有する水性エタノール混合物で
    ある請求項1の方法。
  11. 【請求項11】 溶媒がさらに生理的に相容性の塩を含む請求項10の方法
  12. 【請求項12】 溶媒が生理食塩水及び最高で10%(v/v)のエタノー
    ルを含む請求項10の方法。
  13. 【請求項13】 溶媒がさらにヒトの尿の正常なpH範囲内のpHの緩衝塩を含
    む請求項10の方法。
  14. 【請求項14】 組成物が本質的に0.05μM〜2μMのレシニフェラト
    キシン、10%(v/v)のエタノール及び通常の塩類液からなる請求項10の
    方法。
  15. 【請求項15】 20%(v/v)未満のエタノール及び0〜1%の非イオ
    ン性洗浄剤を有する水性エタノール混合物を含む生理的に相容性の溶媒中に、レ
    シニフェラトキシン、チニアトキシン、20−ホモバニリル−メツェレインまた
    は20−ホモバニリル−12−デオキシホルボール−13−フェニルアセテート
    の群から選択される治療化合物を含む膀胱内注入用組成物。
  16. 【請求項16】 組成物が生理的に許容し得る塩を含む請求項15の組成物
  17. 【請求項17】 組成物が生理食塩水及び最高で10%(v/v)のエタノ
    ールを含む請求項15の組成物。
  18. 【請求項18】 組成物がさらに、ヒトの尿の正常なpH範囲内のpHの緩衝塩
    を含む請求項15の組成物。
  19. 【請求項19】 治療化合物が0.05μM〜2.0μMの濃度範囲に存在
    する請求項15の組成物。
  20. 【請求項20】 治療化合物がレシニフェラトキシンである請求項17の組
    成物。
  21. 【請求項21】 神経性尿機能障害の症状を軽減するための組成物の製造方
    法であって、20%(v/v)未満のエタノール及び0〜1%の非イオン性洗浄
    剤を有する水性エタノール混合物を含む生理的に相容性の溶媒中に、レシニフェ
    ラトキシン、チニアトキシン、20−ホモバニリル−メツェレインまたは20−
    ホモバニリル−12−デオキシホルボール−13−フェニルアセテートの群から
    選択された治療化合物を組み合わせることを含む方法。
  22. 【請求項22】 治療化合物が0.05μM〜2.0μMの濃度範囲で存在
    する請求項21の方法。
  23. 【請求項23】 溶媒が生理食塩水及び最高で10%(v/v)のエタノー
    ルを含む請求項22の方法。
  24. 【請求項24】 組成物がさらにヒトの尿の正常なpH範囲内のpHの緩衝塩を
    含む請求項23の方法。
  25. 【請求項25】 治療化合物がレシニフェラトキシンである請求項23の方
    法。
  26. 【請求項26】 膀胱内注入用キットであって、単位投与量の、溶液濃縮物
    または乾燥粉末形にある、レシニフェラトキシン、チニアトキシン、20−ホモ
    バニリル−メツェレインまたは20−ホモバニリル−12−デオキシホルボール
    −13−フェニルアセテート群から選択される治療化合物を含有する第1の容器
    及び前記治療化合物を溶解し、溶液中に維持することができる生理的に相容性の
    希釈剤であって、前記希釈剤の容積は単位投与量の膀胱内注入に十分であり、治
    療化合物を希釈剤と混合すると0.05μM〜0.2μMの治療化合物の濃度を
    与える希釈剤を含有する第2の容器並びに希釈剤とストック溶液または凍結乾燥
    粉末とを無菌状件下に組み合わせるための手段を含むキット。
  27. 【請求項27】 第1の容器が0.5μM〜2μMの濃度でエタノールに溶
    解したレシニフェラトキシンの溶液を含有し、第2の容器が100mlの通常の塩
    類液を含有する請求項27のキット。
  28. 【請求項28】 第1の容器が0.005μモル〜0.02μモルのレシニ
    フェラトキシンを含む凍結乾燥粉末を含有し、第2の容器が100mlの、通常の
    塩類液中に10%(v/v)のエタノールを含有する請求項27のキット。
  29. 【請求項29】 さらに患者に点滴注入投与量の治療化合物を運ぶための手
    段を含む請求項27のキット。
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