JPH0840023A - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents
空気入りラジアルタイヤInfo
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- JPH0840023A JPH0840023A JP6173887A JP17388794A JPH0840023A JP H0840023 A JPH0840023 A JP H0840023A JP 6173887 A JP6173887 A JP 6173887A JP 17388794 A JP17388794 A JP 17388794A JP H0840023 A JPH0840023 A JP H0840023A
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- tire
- carcass layer
- radial tire
- rubber
- carcass
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- Tires In General (AREA)
- Nonwoven Fabrics (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 乗心地、耐久性能やラジアルタイヤ本来の特
質を損なうことなく、タイヤサイド部の剛性を高めて操
縦安定性能を向上し、内圧充填時のタイヤサイドウオ−
ルの凹凸変形を防止するラジアルタイヤを提供する。 【構成】 ラジアルタイヤのカ−カス層の近傍特にサイ
ド部分に、モノフィラメント繊維から成る不織布をゴム
で被覆した繊維補強部材を設置する空気入りラジアルタ
イヤ。
質を損なうことなく、タイヤサイド部の剛性を高めて操
縦安定性能を向上し、内圧充填時のタイヤサイドウオ−
ルの凹凸変形を防止するラジアルタイヤを提供する。 【構成】 ラジアルタイヤのカ−カス層の近傍特にサイ
ド部分に、モノフィラメント繊維から成る不織布をゴム
で被覆した繊維補強部材を設置する空気入りラジアルタ
イヤ。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】装着車両の操縦安定性能を向上す
るために、空気入りラジアルタイヤのサイド剛性を高め
る繊維補強部材に関する。
るために、空気入りラジアルタイヤのサイド剛性を高め
る繊維補強部材に関する。
【0002】
【従来の技術】乗用車用、二輪車用などの小型の一般の
ラジアルタイヤでは、カ−カス部が各種のタイプのベル
ト構造と厚いトレッドゴムで補強されたタイヤ踏面部に
比較して、ラジアル方向に配列されたカ−カスコ−ドと
薄いサイドウオ−ルゴムを主構成要素とするサイド部で
は、特にサイドウオ−ル面内の曲げ剛性が小さく、この
為タイヤのサイド剛性に左右されるタイヤの操縦安定性
能を、乗心地性能や耐久性能などの他のタイヤ特性を犠
牲にすることなく改良することが困難であった。また、
サイド部ではタイヤの補強部材がラジアル方向に配列さ
れたカ−カス層のコ−ドのみであるので、コ−ド配列の
乱れや部材肉厚のバラツキに起因するタイヤ内圧充填時
のサイド表面の凹凸が発生し易く外観上問題があった。
ラジアルタイヤでは、カ−カス部が各種のタイプのベル
ト構造と厚いトレッドゴムで補強されたタイヤ踏面部に
比較して、ラジアル方向に配列されたカ−カスコ−ドと
薄いサイドウオ−ルゴムを主構成要素とするサイド部で
は、特にサイドウオ−ル面内の曲げ剛性が小さく、この
為タイヤのサイド剛性に左右されるタイヤの操縦安定性
能を、乗心地性能や耐久性能などの他のタイヤ特性を犠
牲にすることなく改良することが困難であった。また、
サイド部ではタイヤの補強部材がラジアル方向に配列さ
れたカ−カス層のコ−ドのみであるので、コ−ド配列の
乱れや部材肉厚のバラツキに起因するタイヤ内圧充填時
のサイド表面の凹凸が発生し易く外観上問題があった。
【0003】ここで、サイドの剛性を直接的に高めるた
めに、サイド部のカ−カス層に隣接して従来の撚り糸簾
織り構造の繊維補強部材を貼着する対策が提案された
が、この場合は、該繊維補強部材が成形、加硫工程での
サイド部の大伸張変形に追従し得ず従来の製法では製造
が困難であることと、製品タイヤにおいてサイドウオ−
ルの柔軟性が極度に失われラジアルタイヤ本来の特質が
失われる可能性が大きいことからこのような対策は実用
化されていなかった。
めに、サイド部のカ−カス層に隣接して従来の撚り糸簾
織り構造の繊維補強部材を貼着する対策が提案された
が、この場合は、該繊維補強部材が成形、加硫工程での
サイド部の大伸張変形に追従し得ず従来の製法では製造
が困難であることと、製品タイヤにおいてサイドウオ−
ルの柔軟性が極度に失われラジアルタイヤ本来の特質が
失われる可能性が大きいことからこのような対策は実用
化されていなかった。
【0004】従って従来では、上記の対策として、カ−
カスコ−ドに高弾性、低熱収縮性のコ−ドを利用して、
サイドの剛性を高めると共に加硫時の熱収縮を小さくし
てサイド形状の安定を図る多くの提案がなされて来た。
また別に最近では、乗用車用ラジアルタイヤに一般的な
スチ−ルコ−ドベルト層に、各種の有機繊維補強ベルト
層を組み合わせり、更には、これらの層を補強する被覆
ゴムの物性を変更して操縦安定性能の改良をすることが
提案されて来ている。
カスコ−ドに高弾性、低熱収縮性のコ−ドを利用して、
サイドの剛性を高めると共に加硫時の熱収縮を小さくし
てサイド形状の安定を図る多くの提案がなされて来た。
また別に最近では、乗用車用ラジアルタイヤに一般的な
スチ−ルコ−ドベルト層に、各種の有機繊維補強ベルト
層を組み合わせり、更には、これらの層を補強する被覆
ゴムの物性を変更して操縦安定性能の改良をすることが
提案されて来ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、カ−カスコ
−ドに高弾性、低熱収縮性のコ−ドを利用することは、
コ−ドの高弾性化によってコ−ド方向と一致するタイヤ
ラジアル方向の引っ張り剛性を効果的に高めることは出
来ても、サイドウオ−ルの面内の曲げ剛性やラジアル方
向に直交するタイヤ周方向剛性を直接高めることはなく
有効な対策と成っておらず、又低熱収縮性のコ−ドによ
って確かに加硫後のタイヤの熱収縮変形は減少するが、
製造時のコ−ド打込み本数(一定幅当たりのコ−ド配列
本数)のバラツキやサイド部材の肉厚のバラツキに起因
する内圧時のタイヤサイド凹凸を抑制することは出来
ず、十分な効果を得ることが出来なかった。更に、スチ
−ルコ−ドベルトにナイロン、ポリエステル等の有機繊
維コ−ドを用いたテキスタイルベルトを併用組合わせた
り、これらベルト補強層の被覆ゴムの物性を変更する前
記対策の場合では、踏面部の接地面内の摩擦力に原因す
るタイヤの操縦安定性を向上することは可能であるが、
スラロ−ム走行など車両走行中にタイヤサイドを強制的
に直接変形させる様な入力を受ける場合では操縦安定性
を向上する効果が得られていなかった。
−ドに高弾性、低熱収縮性のコ−ドを利用することは、
コ−ドの高弾性化によってコ−ド方向と一致するタイヤ
ラジアル方向の引っ張り剛性を効果的に高めることは出
来ても、サイドウオ−ルの面内の曲げ剛性やラジアル方
向に直交するタイヤ周方向剛性を直接高めることはなく
有効な対策と成っておらず、又低熱収縮性のコ−ドによ
って確かに加硫後のタイヤの熱収縮変形は減少するが、
製造時のコ−ド打込み本数(一定幅当たりのコ−ド配列
本数)のバラツキやサイド部材の肉厚のバラツキに起因
する内圧時のタイヤサイド凹凸を抑制することは出来
ず、十分な効果を得ることが出来なかった。更に、スチ
−ルコ−ドベルトにナイロン、ポリエステル等の有機繊
維コ−ドを用いたテキスタイルベルトを併用組合わせた
り、これらベルト補強層の被覆ゴムの物性を変更する前
記対策の場合では、踏面部の接地面内の摩擦力に原因す
るタイヤの操縦安定性を向上することは可能であるが、
スラロ−ム走行など車両走行中にタイヤサイドを強制的
に直接変形させる様な入力を受ける場合では操縦安定性
を向上する効果が得られていなかった。
【0006】更に近年では、車両の低燃費化の要求から
タイヤの転がり抵抗の低減が進められており、タイヤ重
量軽減の為にタイヤカ−カス層の薄肉化が益々指向さ
れ、従来の対策のみでは対応がむつかしく成って来てい
た。
タイヤの転がり抵抗の低減が進められており、タイヤ重
量軽減の為にタイヤカ−カス層の薄肉化が益々指向さ
れ、従来の対策のみでは対応がむつかしく成って来てい
た。
【0007】上記の様な事情から、本発明の目的は、乗
り心地性能や耐久性能やラジアルタイヤ本来の特質を損
なうことなく、また製法を複雑化することなく、タイヤ
サドウオ−ル部の剛性を増加して、タイヤの操縦安定性
の向上を得ると共に、タイヤサイドの内圧充填時の凹凸
変形を防止する空気入りラジアルタイヤを提供すること
である。
り心地性能や耐久性能やラジアルタイヤ本来の特質を損
なうことなく、また製法を複雑化することなく、タイヤ
サドウオ−ル部の剛性を増加して、タイヤの操縦安定性
の向上を得ると共に、タイヤサイドの内圧充填時の凹凸
変形を防止する空気入りラジアルタイヤを提供すること
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する為
に、本発明に係る空気入りラジアルタイヤでは、前記請
求項1に記載の如く、左右一対のリング状のビ−ドコア
と、並列された複数のコ−ドが被覆ゴム中に埋設された
層から成るカ−カス層の両端部が該ビ−ドコア回りに折
返し巻回されて円環状に形成されたカ−カス層と、該カ
−カス部の半径方向の外側に配置される複数層のベルト
部と、該ベルト部のタイヤ半径方向外側に配置される環
状のトレッド部と、該トレッド部の左右に配置される一
対のサイドウオ−ル部とから構成される空気入りラジア
ルタイヤにおいて、モノフィラメント繊維から成る不織
布をゴムで被覆した繊維補強部材が、前記カ−カス層の
近傍に設置されていることを特徴としている
に、本発明に係る空気入りラジアルタイヤでは、前記請
求項1に記載の如く、左右一対のリング状のビ−ドコア
と、並列された複数のコ−ドが被覆ゴム中に埋設された
層から成るカ−カス層の両端部が該ビ−ドコア回りに折
返し巻回されて円環状に形成されたカ−カス層と、該カ
−カス部の半径方向の外側に配置される複数層のベルト
部と、該ベルト部のタイヤ半径方向外側に配置される環
状のトレッド部と、該トレッド部の左右に配置される一
対のサイドウオ−ル部とから構成される空気入りラジア
ルタイヤにおいて、モノフィラメント繊維から成る不織
布をゴムで被覆した繊維補強部材が、前記カ−カス層の
近傍に設置されていることを特徴としている
【0009】尚、不織布を構成するモノフィラメント繊
維の材質としては、レ−ヨン、ポリエステル、ガラス、
アラミド、ナイロン等の化学繊維や、麻、綿、石綿など
の天然繊維が利用出来るが、好ましくは、ポリエステル
やナイロンやポリエチレンテレフタレ−トなどの溶融紡
糸が可能な化学繊維を採用するほうが良い。
維の材質としては、レ−ヨン、ポリエステル、ガラス、
アラミド、ナイロン等の化学繊維や、麻、綿、石綿など
の天然繊維が利用出来るが、好ましくは、ポリエステル
やナイロンやポリエチレンテレフタレ−トなどの溶融紡
糸が可能な化学繊維を採用するほうが良い。
【0010】
【作用】本発明の空気入りラジアルタイヤにおいては、
モノフィラメント繊維から成る厚さ0.1乃至1mmの
不織布が好適に利用でき、該不織布をゴムで被覆した繊
維補強部材がカ−カス層の近傍に設置される。タイヤ製
造時の成形工程において、不織布は、それを構成する複
数のモノフィラメント繊維の長手方向が当初は一定の方
向を向いていない状態で、円筒状に形成されたカ−カス
層の近傍に貼着設置される。そして次にカ−カス層が円
筒状から円環状に膨張変形される際にカ−カス層の周長
の拡張に伴って不織布は周方向に引き伸ばされる。この
結果、不織布中の複数のモノフィラメント繊維は、円環
状に形成されたカ−カス層の周方向に沿って配列される
(以後、配向と呼称する)。
モノフィラメント繊維から成る厚さ0.1乃至1mmの
不織布が好適に利用でき、該不織布をゴムで被覆した繊
維補強部材がカ−カス層の近傍に設置される。タイヤ製
造時の成形工程において、不織布は、それを構成する複
数のモノフィラメント繊維の長手方向が当初は一定の方
向を向いていない状態で、円筒状に形成されたカ−カス
層の近傍に貼着設置される。そして次にカ−カス層が円
筒状から円環状に膨張変形される際にカ−カス層の周長
の拡張に伴って不織布は周方向に引き伸ばされる。この
結果、不織布中の複数のモノフィラメント繊維は、円環
状に形成されたカ−カス層の周方向に沿って配列される
(以後、配向と呼称する)。
【0011】更に、この様に不織布で補強された円環状
カ−カスの頭頂部上にタイヤの踏面部となるトレッドゴ
ムを貼着し、次に、このトレッドゴムの左右両側のカ−
カス上にサイドゴムを貼着してグリ−ンタイヤとしてこ
れを所定の加硫機に投入して加硫を行うと、円環状カ−
カス内に気体が充填されて再度カ−カスが膨張変形し
て、不織布が再び周方向に引き伸ばされ前記フィラメン
トが、更に強く周方向に配列(配向)されて製品タイヤ
となる。従って、不織布が貼着された近傍のカ−カス部
材は、カ−カスコ−ドによってラジアル方向に補強され
ている他に上述の如く配向された不織布によってタイヤ
の周方向にも補強されるので、補強部分の面内の曲げ剛
性が著しく高く成り、本発明ではサイドウオ−ルの面内
曲げ剛性が補強されてタイヤの操縦安定性が向上する。
カ−カスの頭頂部上にタイヤの踏面部となるトレッドゴ
ムを貼着し、次に、このトレッドゴムの左右両側のカ−
カス上にサイドゴムを貼着してグリ−ンタイヤとしてこ
れを所定の加硫機に投入して加硫を行うと、円環状カ−
カス内に気体が充填されて再度カ−カスが膨張変形し
て、不織布が再び周方向に引き伸ばされ前記フィラメン
トが、更に強く周方向に配列(配向)されて製品タイヤ
となる。従って、不織布が貼着された近傍のカ−カス部
材は、カ−カスコ−ドによってラジアル方向に補強され
ている他に上述の如く配向された不織布によってタイヤ
の周方向にも補強されるので、補強部分の面内の曲げ剛
性が著しく高く成り、本発明ではサイドウオ−ルの面内
曲げ剛性が補強されてタイヤの操縦安定性が向上する。
【0012】しかも、一方で不織布本来の特質である柔
軟性によって、タイヤ走行時に垂直荷重によるサイド部
の大きな縦撓みに良く追従することが出来き、タイヤの
乗り心地性能を低下させることがない。
軟性によって、タイヤ走行時に垂直荷重によるサイド部
の大きな縦撓みに良く追従することが出来き、タイヤの
乗り心地性能を低下させることがない。
【0013】尚、不織布を構成する繊維としては、約5
〜30ミクロン径のモノフィラメント(単一繊維)とし
ているが、加硫工程での高温伸張に対応するために、高
温時の伸長性に優れる溶融紡糸法で製造されたナイロン
又はポリエステルのモノフィラメントを採用するのが好
ましい。
〜30ミクロン径のモノフィラメント(単一繊維)とし
ているが、加硫工程での高温伸張に対応するために、高
温時の伸長性に優れる溶融紡糸法で製造されたナイロン
又はポリエステルのモノフィラメントを採用するのが好
ましい。
【0014】又、不織布とこれを被覆するゴムとの接着
をとるための不織布の接着加工は従来のタイヤコ−ド接
着加工方法が利用出来る。例えば、6ナイロン繊維の不
織布では、RFL液(レゾルシンホルムアルデヒド樹脂
とゴムラテックスの混合液)に浸漬し、次に乾燥、高温
熱処理する従来の方法を採用することが出来る。
をとるための不織布の接着加工は従来のタイヤコ−ド接
着加工方法が利用出来る。例えば、6ナイロン繊維の不
織布では、RFL液(レゾルシンホルムアルデヒド樹脂
とゴムラテックスの混合液)に浸漬し、次に乾燥、高温
熱処理する従来の方法を採用することが出来る。
【0015】更に、本発明では、サイドウオ−ルが前記
繊維補強部材によって補強されているので、タイヤ周方
向のカ−カスコ−ドの打ち込み本数(一定幅当たりのコ
−ド配列本数)やサイドウオ−ルゴムの肉厚のバラツキ
に起因するタイヤ内圧充填時のサイドドウオ−ルの凹凸
変形が防止される。
繊維補強部材によって補強されているので、タイヤ周方
向のカ−カスコ−ドの打ち込み本数(一定幅当たりのコ
−ド配列本数)やサイドウオ−ルゴムの肉厚のバラツキ
に起因するタイヤ内圧充填時のサイドドウオ−ルの凹凸
変形が防止される。
【実施例】本発明をタイヤサイズ195/70R14に
適用した実施例についての詳細を図1及び表1に基づい
て説明する。図1は、実施例1の空気入りラジアルタイ
ヤ1の横断面図であって、コ−ド方向がタイヤのラジア
ル方向に向く2本撚り1500デニ−ルのポリエステル
コ−ドから成る一層のカ−カス層2の両端末が左右一対
のビ−ドワイヤ3、3`回りに巻回されて折り返され、
該カ−カス層2のタイヤ半径方向の上部に2層のスチ−
ルベルト4がリング状に配置され、更にその上部のタイ
ヤ踏面部5にはトレッドゴム6が配置されている。又、
トレッドゴム6の両サイドのカ−カス層の上には、サイ
ドゴム7、7`が貼着されている。そして本発明の繊維
補強部材8が、一方のビ−ド部の内側端部(ビ−ドトウ
部9)から踏面部を通り他方のビ−ド部の内側端部(ビ
−ドトウ部9`)に至る範囲に亙って、繊維補強部材8
の繊維素材の延在方向が前記カ−カスコ−ドの延在方向
と交錯するように配向されてカ−カス層の内側に配置さ
れている。
適用した実施例についての詳細を図1及び表1に基づい
て説明する。図1は、実施例1の空気入りラジアルタイ
ヤ1の横断面図であって、コ−ド方向がタイヤのラジア
ル方向に向く2本撚り1500デニ−ルのポリエステル
コ−ドから成る一層のカ−カス層2の両端末が左右一対
のビ−ドワイヤ3、3`回りに巻回されて折り返され、
該カ−カス層2のタイヤ半径方向の上部に2層のスチ−
ルベルト4がリング状に配置され、更にその上部のタイ
ヤ踏面部5にはトレッドゴム6が配置されている。又、
トレッドゴム6の両サイドのカ−カス層の上には、サイ
ドゴム7、7`が貼着されている。そして本発明の繊維
補強部材8が、一方のビ−ド部の内側端部(ビ−ドトウ
部9)から踏面部を通り他方のビ−ド部の内側端部(ビ
−ドトウ部9`)に至る範囲に亙って、繊維補強部材8
の繊維素材の延在方向が前記カ−カスコ−ドの延在方向
と交錯するように配向されてカ−カス層の内側に配置さ
れている。
【0016】ここで、本実施例1に使用した繊維補強部
材の構造は、表1に示す如く、1.5デニ−ルのポリエ
ステルモノフィラメント単糸が一平方米当たりの重量が
30g/m2 となる密度で堆積された不織布を前記RF
L液で接着加工したものである。
材の構造は、表1に示す如く、1.5デニ−ルのポリエ
ステルモノフィラメント単糸が一平方米当たりの重量が
30g/m2 となる密度で堆積された不織布を前記RF
L液で接着加工したものである。
【0017】表1に示す実施例2では、2本撚り150
0デニ−ルのポリエステルコ−ドから成るカ−カス層が
二層で構成されている他は実施例1と同一のサイズ、構
造、材料のタイヤにあって、本発明の繊維補強部材とし
て1デニ−ルのアラミドモノフィラメント単糸が一平方
米当たりの重量が40g/m2 となる密度で堆積された
不織布を前記RFL液で接着加工したものを使用してい
る。
0デニ−ルのポリエステルコ−ドから成るカ−カス層が
二層で構成されている他は実施例1と同一のサイズ、構
造、材料のタイヤにあって、本発明の繊維補強部材とし
て1デニ−ルのアラミドモノフィラメント単糸が一平方
米当たりの重量が40g/m2 となる密度で堆積された
不織布を前記RFL液で接着加工したものを使用してい
る。
【0018】又、表1において、実施例1及び2とそれ
ぞれ比較される比較例1及び2のタイヤは、本発明の繊
維補強部材を使用しない他は、比較される各々の実施例
と同一のサイズ、構造、材料が使用され、同一の製法で
製造されたものである。
ぞれ比較される比較例1及び2のタイヤは、本発明の繊
維補強部材を使用しない他は、比較される各々の実施例
と同一のサイズ、構造、材料が使用され、同一の製法で
製造されたものである。
【0019】
【表1】
【0020】次に、実施例1、比較例1及び実施例2、
比較例2のタイヤについ実車性能試験、ドラム耐久試験
を実施した。実車性能試験は、乗用車にテストタイヤを
装着してテストコ−スのアスファルト舗装路面上を車線
乗り移りやスラロ−ム走行などの各種の走行様式をプロ
グラムした条件で走行し2名の運転者のフィ−リング
(感覚)を10点法で表して評価した。又、ドラム耐久
テストは、米国安全規格(FMVSS109)に規定さ
れている耐久テスト条件にて、鋼製ドラム上で走行させ
てタイヤが故障を起こすか否かを確認した。
比較例2のタイヤについ実車性能試験、ドラム耐久試験
を実施した。実車性能試験は、乗用車にテストタイヤを
装着してテストコ−スのアスファルト舗装路面上を車線
乗り移りやスラロ−ム走行などの各種の走行様式をプロ
グラムした条件で走行し2名の運転者のフィ−リング
(感覚)を10点法で表して評価した。又、ドラム耐久
テストは、米国安全規格(FMVSS109)に規定さ
れている耐久テスト条件にて、鋼製ドラム上で走行させ
てタイヤが故障を起こすか否かを確認した。
【0021】試験結果を表1の下欄に示す。表1では、
それぞれの比較例の結果を指数表示で100として表し
ている。実施例1及び2の両タイヤ共にサイド剛性に左
右される特性が比較例のタイヤ対比良好と判定され指数
評価で10%以上向上した優れた操縦安定性能が得られ
た。一方、乗り心地性能とドラム耐久性能では比較例の
従来タイヤと同等の性能を得ることが出来た。
それぞれの比較例の結果を指数表示で100として表し
ている。実施例1及び2の両タイヤ共にサイド剛性に左
右される特性が比較例のタイヤ対比良好と判定され指数
評価で10%以上向上した優れた操縦安定性能が得られ
た。一方、乗り心地性能とドラム耐久性能では比較例の
従来タイヤと同等の性能を得ることが出来た。
【0022】又、試作した実施例1、比較例1のタイヤ
の各々数本について内圧充填時のタイヤサイドウオ−ル
表面のタイヤ周方向の凹凸を目視検査したところ、比較
例のタイヤの殆どに数か所に小さな凹凸が検出された
が、実施例のタイヤでは、どのタイヤにも肉眼で検出出
来る凹凸は見い出せなかった。
の各々数本について内圧充填時のタイヤサイドウオ−ル
表面のタイヤ周方向の凹凸を目視検査したところ、比較
例のタイヤの殆どに数か所に小さな凹凸が検出された
が、実施例のタイヤでは、どのタイヤにも肉眼で検出出
来る凹凸は見い出せなかった。
【0023】尚、本実施例では、不織布の繊維補強部材
を一方のビ−ドトウ部から他方のビ−ドトウ部に亙って
連続してカ−カス層の内側に配置したが、繊維補強部材
を二分して走行時サイド変形の大きなタイヤの両サイド
部のみに配置することが出来、この場合でも前記実施例
と略同等の効果を得ることが出来る。又、勿論本発明の
繊維補強部材はカ−カス層の外側に隣接して配置されて
も前記の効果を得ることが可能であるが、更にカ−カス
層が複数層の場合では、カ−カス層の内側または外側配
置の他にカ−カス層の間に介在させることが出来る。
を一方のビ−ドトウ部から他方のビ−ドトウ部に亙って
連続してカ−カス層の内側に配置したが、繊維補強部材
を二分して走行時サイド変形の大きなタイヤの両サイド
部のみに配置することが出来、この場合でも前記実施例
と略同等の効果を得ることが出来る。又、勿論本発明の
繊維補強部材はカ−カス層の外側に隣接して配置されて
も前記の効果を得ることが可能であるが、更にカ−カス
層が複数層の場合では、カ−カス層の内側または外側配
置の他にカ−カス層の間に介在させることが出来る。
【0024】
【発明の効果】本発明では、モノフィラメント繊維から
成る不織布をゴムで被覆した繊維補強部材を特にラジア
ルタイヤのサイド部に貼着しているので、タイヤ製造時
にモノフィラメント繊維がタイヤの周方向に配向され
て、タイヤのサイド剛性が高くなり操縦安定性能が著し
く向上する。そして薄くて柔軟な不織布本来の特質から
タイヤの乗り心地や、耐久性能を低下させることがな
い。又、タイヤ内圧充填時のサイドウオ−ルの凹凸変形
が抑制されタイヤの外観が向上する。更に又、タイヤの
軽量化、低燃費化のためにカ−カス層の層数を減少する
場合においても、サイド剛性の低下を防ぎ操縦安定性能
の低下を防止することが可能となる
成る不織布をゴムで被覆した繊維補強部材を特にラジア
ルタイヤのサイド部に貼着しているので、タイヤ製造時
にモノフィラメント繊維がタイヤの周方向に配向され
て、タイヤのサイド剛性が高くなり操縦安定性能が著し
く向上する。そして薄くて柔軟な不織布本来の特質から
タイヤの乗り心地や、耐久性能を低下させることがな
い。又、タイヤ内圧充填時のサイドウオ−ルの凹凸変形
が抑制されタイヤの外観が向上する。更に又、タイヤの
軽量化、低燃費化のためにカ−カス層の層数を減少する
場合においても、サイド剛性の低下を防ぎ操縦安定性能
の低下を防止することが可能となる
【図1】本発明に係る実施例1のタイヤの横断面図を示
す図である。
す図である。
1 空気入りラジアルタイヤ 2 ポリエステルカ−カス層 3、3`ビ−ドワイヤ 4 スチ−ルベルト 5 タイヤ踏面部 6 トレッドゴム 7、7`サイドゴム 8 繊維補強部材 9、9`ビ−ドトウ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B60C 9/18 F 7504−3B J 7504−3B D04H 3/00 C
Claims (1)
- 【請求項1】 左右一対のリング状のビ−ドコアと、並
列された複数のコ−ドが被覆ゴム中に埋設された層から
成るカ−カス層の両端部が該ビ−ドコア回りに折返し巻
回されて円環状に形成されたカ−カス層と、該カ−カス
部の半径方向の外側に配置される複数層のベルト部と、
該ベルト部のタイヤ半径方向外側に配置される環状のト
レッド部と、該トレッド部の左右に配置される一対のサ
イドウオ−ル部とから構成される空気入りラジアルタイ
ヤにおいて、モノフィラメント繊維から成る不織布をゴ
ムで被覆した繊維補強部材が、前記カ−カス層の近傍に
設置されていることを特徴とする空気入りラジアルタイ
ヤ。
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---|---|---|---|
JP17388794A JP3532969B2 (ja) | 1994-07-26 | 1994-07-26 | 空気入りラジアルタイヤ |
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---|---|---|---|
JP17388794A JP3532969B2 (ja) | 1994-07-26 | 1994-07-26 | 空気入りラジアルタイヤ |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0840023A true JPH0840023A (ja) | 1996-02-13 |
JP3532969B2 JP3532969B2 (ja) | 2004-05-31 |
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ID=15968955
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP17388794A Expired - Fee Related JP3532969B2 (ja) | 1994-07-26 | 1994-07-26 | 空気入りラジアルタイヤ |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3532969B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11129712A (ja) * | 1997-11-04 | 1999-05-18 | Bridgestone Corp | 空気入り安全タイヤ |
US6209604B1 (en) | 1997-12-22 | 2001-04-03 | Bridgestone Corporation | Pneumatic tire for passenger cars with sidewall portions having a rubber reinforcing layer and a rubber-filament fiber composite |
JPWO2015156405A1 (ja) * | 2014-04-11 | 2017-04-13 | 株式会社ブリヂストン | 空気入りタイヤ |
-
1994
- 1994-07-26 JP JP17388794A patent/JP3532969B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11129712A (ja) * | 1997-11-04 | 1999-05-18 | Bridgestone Corp | 空気入り安全タイヤ |
US6209604B1 (en) | 1997-12-22 | 2001-04-03 | Bridgestone Corporation | Pneumatic tire for passenger cars with sidewall portions having a rubber reinforcing layer and a rubber-filament fiber composite |
JPWO2015156405A1 (ja) * | 2014-04-11 | 2017-04-13 | 株式会社ブリヂストン | 空気入りタイヤ |
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