JPH083918Y2 - 改良連続焼成炉 - Google Patents

改良連続焼成炉

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JPH083918Y2
JPH083918Y2 JP1989002358U JP235889U JPH083918Y2 JP H083918 Y2 JPH083918 Y2 JP H083918Y2 JP 1989002358 U JP1989002358 U JP 1989002358U JP 235889 U JP235889 U JP 235889U JP H083918 Y2 JPH083918 Y2 JP H083918Y2
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preheating
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博 石塚
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株式会社石塚研究所
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Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の属する技術分野〕 本考案は連続焼成炉、特に大型ファインセラミックス
の焼成に適した連続焼成炉の改良に関する。
〔従来技術の問題点〕
レンガやタイルなどのいわゆるセラミックスを、台車
に載せて連続的に炉内へ装入して焼成する連続焼成炉
(トンネルキルン)としては、天然ガスやブタンなどの
気体燃料、重油などの液体燃料を熱源に用い、炉の中央
部にこれらを燃焼するバーナーを設けて焼成帯とし、排
気は炉の入口部(台車搬入口)より外部へ放出する方式
が採られ、熱の有効利用が図られている。
この場合、被焼成物はこの装入口から焼成帯へ進む間
に、焼成帯から装入口へ向かって流れる燃焼排ガスとの
熱交換によって、乾燥または脱バインダが行われ、さら
に焼成温度近くまで予熱される。この際に炉内の下方は
上方に比べて低温となる傾向が避けられないので、上方
の雰囲気を下方へ向けて流すための、雰囲気循環方式が
採られることもある。
熱の有効利用のためにはまた、焼成済み品が冷却帯を
移動する間に、熱交換によって高温となった雰囲気の空
気を、燃焼用の一次または二次空気として利用すること
も行われている。
このような従来形式の炉において、予熱帯における各
部分の温度を制御するには、焼成帯における燃焼量、燃
焼空気の送入量、装入口からの排ガス吸引量、予熱帯部
における空気の送入と排気の吸引という手段の組み合わ
せが用いられる。
近年ファインセラミックスの需要が高まり、大量生産
のために焼成工程も連続化することが望まれている。と
ころがこれらは原料が微粉であるため、予熱時における
乾燥または脱バインダが困難であり、この傾向は成型品
が大きくなると、熱伝導の悪さも加わってさらに大きく
なる。また焼成時の収縮が大きく、線収縮で20%を超え
る場合もまれではない。
このようなファインセラミックスを焼成する場合に、
予熱の際に成型品に割れが入ると、焼成時に割れが拡が
って不良品となるので、乾燥または脱バインダには細心
の温度管理が必要となる。即ち成型品内部の水またはロ
ウが、連続的に表面から放出されるよう、また成型品内
部において蒸気圧の高い箇所が生じて、爆裂を起こすこ
とのないように、一定の範囲内の昇温速度を維持しなけ
ればならない。その上セラミックスの種類も多様化して
いるので、それぞれについて最適な乾燥・焼成条件を設
定しなければならない。
このような事情から、燃料の原単位は高くなるが、単
窯を用いて品種別に焼成する方式が広く採られている。
しかしある程度の量をまとめて焼成するには、連続焼成
炉が操作性、温度管理の面で有利である。
ところが従来方式の連続焼成炉における温度制御方式
では、炉の上部については、焼成帯から装入口へ向かっ
て連続的な温度勾配を設けることはできるが、下部にお
いては上部と同じ温度、または同じ温度勾配を設けるこ
とは非常に困難である。特に乾燥または脱バインダのた
めに多量の熱量を必要とする成型品の場合、炉床部の温
度は、炉頂部の温度は無関係に長時間一定値を保ち、焼
成帯に近づいてから急上昇する傾向が見られる。
さらに脱バインダ時および焼成収縮時の温度を一定時
間保持する操作を行うことは、不可能に近い。
〔問題解決の手段〕
本考案は燃料燃焼タイプの連続焼成炉において、予熱
乃至予備焼成帯を、それぞれに加熱手段、排気手段並び
に温度検知・調節手段を設けた複数のセクションで構成
し、特別な態様で、温度制御を行うことにより上記の問
題の解決を図る。即ち予熱乃至予備焼成帯部を被焼成品
の流れに沿った複数個のセクション、つまり温度制御単
位に分け、それぞれに燃焼具と排気手段との対を設け
て、各セクションごとに温度を検知して、炉内上部で発
生させた高温のバーナー排気を下部へ通すことにより温
度を制御し、また必要に応じて圧力制御を行うことによ
って上記の欠点を克服したものである。
燃焼具としては単独または複数のバーナーを用いるこ
とができ、これらは炉上方の両側部または炉頂部に設け
ることができる。またセクション内における温度分布を
均一化する必要のある場合には、炉下方の両側部にも設
けることができる。一方排気口は炉下方の両側部に各セ
クションごとに1個または複数個設け、良好な温度分布
の確保を図る。各燃焼具と排気手段とは必ずしも同数と
する必要はなく、また排気口は必ずしもバーナーの真下
とする必要はなく、必要に応じて多少出口側または入口
側に設けることもできる。これらの燃焼具および排気口
におけるバーナーの火力および排気を統一的乃至調和的
に制御することによって、各セクションにおける上下方
向の温度差を著しく小さくすることが可能となる。
隣接したセクション間の温度は、本質的には独立して
制御され、脱バインダ、収縮といった被焼成品の反応過
程に応じて、数セクションにわたって均一な温度帯を構
成したり、隣接セクション間の温度差を数度とし、なだ
らかな昇温カーブを構成することが可能である。そして
炉全体としては、炉の入口部から焼成帯へ向かって順次
昇温していく温度カーブが得られる。
予熱帯部に用いるバーナーには、炎が短く、赤外線を
多く放出するフラットフレームタイプのバーナーが適し
ている。また予熱乃至予予備焼成帯に用いるバーナーの
燃焼空気には、高温の排気または排気と熱交換した空気
を用いることによって、全体として燃料の原単位を下げ
ることができる。さらに特定のセクションについて、そ
の設定温度が焼成帯に近い側の排気温度にほぼ等しい場
合には、排気だけ送入してもよい。
本考案によれば、被焼成物に適した最良の昇温カーブ
を選択することが可能となる。被焼成物は原料の種類・
粒度・成型バインダの種類と量・成型品のサイズによっ
て、それぞれ昇温カーブが異なっている。例えば水に溶
かした糊をバインダに用いて成型したアルミナ質ファイ
ンセラミックスでは、400℃までは水の除去のために20
℃/時以下の昇温速度とする必要があるが、500℃以上
では30℃/時以上の速度で昇温できることを知見してい
る。しかし従来の形式のトンネルキルンにおいては台車
の進行速度は最低の昇温カーブで律速されるので、全体
としては必要以上の長時間を要することとなり、時間と
燃料のロスだけでなく、焼成帯に長時間滞留することに
よって、異常粒成長による製品の強度低下といった不都
合も生じる。
これに対し本考案によるトンネルキルンでは、昇温速
度を小さくする必要のある温度領域では距離を長くと
り、昇温速度が大きくとれる温度領域は距離を短縮する
ことが可能であり、従来の形式のトンネルキルンに比べ
て、燃料原単位は多少大きくなるものゝ、焼成割れによ
る不良品の率を大巾に下げるだけでなく、全体としての
焼成時間を短縮することができる。
さらに本考案装置においては、任意の昇温カーブを設
定することができるので、異なった品種、サイズの被焼
成品にも短時間に対応することが可能である。すなわち
従来の連続焼成炉においては、被焼成品が変わるごと
に、焼成条件が安定するまでの間は実質的に空の台車を
送る必要があったが、本考案装置においてはこのような
ロスタイムを無くすことができる。
〔実施例〕
本考案による連続焼成炉(トンネルキルン)を第1図
に示した。炉1は全長が74mで、断面寸法は主焼成帯II
が2.3m×2.6m、予熱乃至予備焼成帯I、冷却帯IIIはそ
れぞれ2.2m×2.5m、2.2m×2.4mである。主焼成帯には両
側面に10基ずつの焼成バーナー2を備えており、全発熱
量は約100万KCal/時である。主焼成帯の予熱乃至予備焼
成帯側端部には排気口3が設けられている。
予熱乃至予備焼成帯Iは16個のセクション(A〜P)
から成り、各セクションには上部両側面に発熱量1〜3
万KCal/時の上方補助加熱バーナー4が(例としてセク
ションBのものを4として示す)、下部両側面に最大発
熱量1万KCal/時の下方補助加熱バーナーおよびダンパ
付の排気口(セクションBでは5および6)が設けられ
ている。セクションの温度は炉頂に設けた温度計7によ
り検知・制御される。炉全体は装入口側端部のセクショ
ンAを除き、各セクションともほぼ同様に構成されてい
る。セクションAにはこの例では排気口が各側面に、2
個設置されている。
第2図は主焼成帯のバーナーと併せて上下方補助加熱
バーナーも用い、各台車に外径26cm、内径10cm、高さ16
cmのアルミナ質成型品3.7トンを積み、0.75m/時の速度
で装入した場合の炉内各部の上部(実線)と下部(破
線)との温度を示すカーブである。各セクションについ
てほぼ均一な温度となっており、さらに脱水および焼成
収縮の大きな200℃よび1200℃付近に比較的長時間保持
し、高速昇温が許容される温度領域では最高40℃/分の
昇温カーブを採ることによって、全焼成時間を短縮する
と共に、高温領域に長時間滞留することによる結晶粒の
異常成長を防いでいる。この操作によって得られた焼成
品は微細な組織を呈し、15トン/cm2の圧縮強度を示し
た。
〔比較例〕
上記の炉において、主焼成帯のバーナーだけを用いて
焼成を行った。上記と同じ重量の成型品を、0.7m/時の
速度で装入した場合の炉内各部の上部(実線)と下部
(破線)との温度を第3図に示す。炉上部に関しては、
比較的緩やかな昇温カーブとすることが可能であるが、
下部の温度は装入口近くでは異常に低く、途中から急上
昇していることが認められる。この場合成型品は半数以
上に割れが生じ、不良品となった。
この焼成条件で割れのない焼成品を得るためには、台
車の装入速度を0.2m/時に落とす必要があった。この場
合得られた焼成品には異常粒成長が認められ、圧縮強度
は9トン/cm2に低下した。
以上の記載から明らかなように、本考案の炉において
は、 1)被焼成物に適した最良の昇温カーブを選択すること
ができるので、割れによる不良品の率を大巾に下げるだ
けでなく、全体としての焼成時間を短縮するこができ
る。
2)任意の昇温カーブを設定することができるので、異
なった品種、サイズの被焼成品に対する条件変更を短時
間に実施することができ、切り替え時のロスタイムを短
縮し、炉の稼動率を上げることが可能である。
3)また被焼成品の焼成帯における滞留時間を短くする
ことが可能となり、異常粒成長を防ぐことにより、強度
の大きい焼成品を得ることができる、等の利点が得られ
るものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案による連続焼成炉の一例を示す概略図、
第2図はこの炉本来の温度上昇曲線、第3図は炉を従来
と同様の操作で運転したときの温度上昇曲線である。図
において、 1……炉;2……焼成バーナー; 3……焼成部排気口; 4,5……上部および下部予熱バーナー; 6……排気口;7……温度計。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】被焼成物を台車に載せて炉内へ装入し、台
    車の進行方向に関して手前から予熱乃至予備焼成帯、主
    焼成帯、冷却帯が構成され、加熱源として気体燃料また
    は液体燃料が用いられる形式のセラミックス焼成用連続
    焼成炉において、予熱乃至予備焼成帯を複数の温度制御
    単位で構成し、かつ各温度制御単位において、炉頂部に
    温度検知手段、炉頂部乃至炉上方の両側部に1乃至複数
    個のバーナーから成る温度調節手段、さらに炉下方の側
    部に排気口を1乃至複数個設けて上記炉内上方で生じる
    バーナーの高温排気を炉内底部に通すことにより温度制
    御単位における上下部間の温度差を減少可能とし、かつ
    温度制御単位ごとに独立して温度制御可能にしたことを
    特徴とする連続焼成炉。
JP1989002358U 1989-01-12 1989-01-12 改良連続焼成炉 Expired - Lifetime JPH083918Y2 (ja)

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JPH0293696U JPH0293696U (ja) 1990-07-25
JPH083918Y2 true JPH083918Y2 (ja) 1996-01-31

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