JPH083898B2 - 磁気記録媒体およびその真偽判定方法 - Google Patents

磁気記録媒体およびその真偽判定方法

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JPH083898B2
JPH083898B2 JP62096268A JP9626887A JPH083898B2 JP H083898 B2 JPH083898 B2 JP H083898B2 JP 62096268 A JP62096268 A JP 62096268A JP 9626887 A JP9626887 A JP 9626887A JP H083898 B2 JPH083898 B2 JP H083898B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、磁気記録媒体およびその真偽判定方法に係
り、特にセキュリティ性の向上に関する。
本発明は、不正使用防止機能および偽造改ざん防止機
能を必要とする磁気記録媒体、例えば磁気カード等に適
用される。
[従来技術] プリペイドカード等の磁気カードは、携帯に便利であ
る上に今日では非常に有用であるために、その市場流通
量は益々増加している。
しかし、これに伴い磁気カードが偽造されて出回るこ
とが予測され、これに対する対策を立てておくことが必
要である。
この対策として、従来の磁気カードでは、リーダ・ラ
イタによるデータの判読、磁気バーコードの判読、又は
パンチ穴の検出等の方法によって真偽を判定していた。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、偽造や改ざんを防止するには、真偽判
定法を秘密にすることは当然であるが、それに加えて、
不正使用者の偽造意欲を減退させることも必要である。
この点で、従来の磁気カード等はセキュリティ対策とし
て十分とはいえなかった。
[問題点を解決するための手段] 本発明によれば、 基材に磁気データ部が設けられた磁気記録媒体におい
て、 前記基材は当該磁気記録媒体ごとに異ならせた固有の
光透過度をもち、その光透過度を測定するための第1確
認部と、前記磁気データ部とは別個に磁性材料で構成さ
れた第2確認部と、を有することを特徴とする磁気記録
媒体、 が提供される。
更に、本発明によれば、 基材に磁気データ部が設けられ、前記基材は当該媒体
ごとに異ならせた固有の光透過度をもち、その光透過度
を測定するための第1確認部と、前記磁気データ部とは
別個に磁性材料で構成された第2確認部と、を有する磁
気記録媒体の真偽を判定する方法において、 前記第1確認部の光透過度を検出して当該磁気記録媒
体の基材の真偽を判定し、前記第2確認部の磁性材料を
検出して当該磁気記録媒体の種類を判定することを特徴
とする磁気記録媒体の真偽判定方法、 が提供される。
[作用] このように構成することで、偽造や改ざんを行おうと
すれば、それに要する複雑な手順が大幅に増大し、ほと
んど不可能に近くなる。
[実施例] 以下、本発明の実施例を図面を参照しながら詳細に説
明する。
第1図(A)は、本発明による磁気記録媒体の一実施
例の模式的平面図、第1図(B)は、その券種確認部の
拡大模式図、第1図(C)は、そのI−I線断面図であ
る。
同図(A)に示すように、本実施例の磁気カード1に
は、磁気データを記録する磁気ストライプ2、磁気的に
券種を確認するための確認部3、光透過度を測定するこ
とでカードの基材を確認するための確認部4、パンチ穴
によって使用状況を確認する確認部5が設けられてい
る。
確認部3としては、偽造改ざんの困難性を考慮して、
高透磁率磁性材料を使用した磁気バーコード方式を採用
した。このバーコードは、市販のマグネットビュアでは
目視できず、また通常の磁気カードリーダでも出力が得
られないからである。このバーコードを判読するために
は、バイアスをかけた磁気ヘッドを使用する必要があ
る。
磁気バーコード部3は、同図(B)に示すように、カ
ードの差し込み方向を指示する表示部に形成する。高透
磁率磁性材料としては、鉄、マンガンジンクフェライ
ト、マグネタイト、センダスト等を使用する。なお、通
常の磁性材料をバーコードのなかで使い分ければ、セキ
ュリティを更に向上させることができる。
ここではカードの種類、たとえばプリペイドカードの
1000円券、3000円券等の券種を、磁気バーコードで表わ
している。
磁気カード1の基材は、同図(C)に示すように、不
織布11を白色塩化ビニール(PVC)シートで挟んだ構造
を有している。PVCの厚さは80〜100μmである。PVCの
他にポリエチレンテレフタレート(PET)を用いてもよ
い。また、製造時にPVC又はPETに長繊維を練り込んでも
よい。
このような基材にLED等の光源から光を照射し、その
透過光の光量を受光素子で測定する。この測定値は、カ
ードごとに異なるために、カードの真偽判定に利用する
ことができる。この真偽判定を行うための測定部が確認
部4である。
なお、上記基材に繊維目を入れることによって、光透
過度に変化をもたせてもよい。
後述するように、上記確認部3および4を設けること
によって真偽判定の確実性は大幅に向上するが、本実施
例では確認部5を設けて更に確実性を高めている。
確認部5は、カード1の使用状況(使用済み、使用途
中、残高等)をパンチ穴によって表わすパンチ穴方式と
する。なお、確認部5の磁気層はシート12の内側に形成
してもよい。
使用状況は、カードを新券として発行する時に確認部
5に1個だけパンチ穴を形成し、その後、残高等に対応
してパンチ穴を形成することで表わす。カードの判定等
を行う装置側は、パンチ穴を光学的又は磁気的に検出
し、磁気ストライプのデータと照合して真偽判定を行
う。
なお、カード発行時にはパンチ穴を形成せず、その
後、残高等に応じてパンチ穴を形成する方式でもよい。
また、パンチ穴を形成しない方式であってもよい。
また、前記確認部4はパンチ穴の近くに設けることが
望ましい。不正使用者がパンチ穴が開かないように工夫
すれば、それによって確認部4の光透過度が変化して、
不正使用の事実を発見することができるからである。
さらに、確認部4の光透過度の測定位置は使用時のパ
ンチ穴から一定距離の位置に定めることも可能である
(パンチ時毎に光透過度の測定位置を変える。)。こう
することによって、確認部4での測定位置が変化するこ
とがあり、改造改ざんを更に困難にする。
第2図は、本発明による真偽判定方法の一実施例を使
用した装置の概略的構成図である。
同図において、本装置には、カード1の光透過度を測
定する光電変換器21、カード1をパンチングするパンチ
穴開け器22、磁気バーコードおよびパンチ穴を検出する
磁気データチェックヘッドa、磁気データ読出しヘッド
b、磁気データ書き込みヘッドcおよび磁気データ消磁
ヘッドdが各々設けられている。
光電変換器21の測定データは、A/D変換器23によって
デジタル変換され信号処理ユニット24に入力する。ま
た、磁気ヘッドaによって読出された磁気バーコードの
信号およびパンチ穴の信号は、波形整形器26を介して信
号処理ユニット24に入力する。
磁気ヘッドbによって読出された磁気ストライプ2の
磁気データは波形整形器27を介して信号処理ユニット24
に入力する。そして、この磁気データのなかの真偽判定
用データと、上記光透過度、バーコードおよびパンチ穴
の確認データとを照合し、カード1の真偽を判定する。
その際、データの保存等に記憶ニユット25が使用され
る。
R/Wデータ制御部は、上記信号処理ユニット24および
記憶ユニット25の他に、必要なデータや料金等を入力す
る入力部30、所定の手順や必要事項等を表示する表示部
31を有している。
また、信号処理ユニット24からの信号によって波形整
形器28を介して書込みヘッドcが駆動され、また消磁信
号処理器29を介して消磁ヘッドdが駆動される。V1はパ
ンチ穴開け用電源、V2は光電変換器21用の電源、V3は信
号処理ユニット作動電源、V4は消磁ヘッド用電源、Gは
グランドである。
第3図は、カード発行時における上記真偽判定装置の
動作を示すフローチャートである。
まず、カード1が本装置に挿入されると(S1)、磁気
ヘッドaによって磁気バーコードデータ(券種データ)
を読取り、信号処理ユニット24に接続されたメモリ25に
格納される(S2)。次に、光電変換器21によって、磁気
バーコードデータから、白ぬき部4の一定位置の部分の
光透過度が測定され、そのデータをメモリ25に格納する
(S3)。
次に、カード1の磁気ストライプ2(MT)に上記メモ
リ25に格納された真偽判定用データをエンコードし(S
4)、メモリ25のデータと磁気ストライプ2(MT)上の
エンコードデータとが同一であるか否かを比較確認する
(S5)。
確認されれば(S7のY)、カードの発行を示すパンチ
穴を開け(S6)、その旨を表示し(S7)、カードを発行
する(S8)。
また、確認処理(S5)でエラーとなれば、その旨を表
示し(S9)、磁気ストライプ2(MT)上にパンチ穴を開
けてカード無効処理を行う(S10)。
なお、カード発行時にパンチ穴を形成しない方式で
は、S6の処理を省略する。
第4図は、カード使用時における上記真偽判定装置の
動作を示すフローチャートである。
まず、カード所有者がカード1を本装置に挿入すると
(ST1)、装置はカードの確認部3、4および5の検出
を行う。すなわち、光電変換器21によってカード基材の
光透過度を測定し(ST2)、磁気ヘッドaによってパン
チ穴およびバーコードの検出を行う(ST3、ST4)。これ
らの測定データおよび検出データは、信号処理ユニット
24によってメモリ25に格納される。
次に、磁気ヘッドbによって磁気ストライプ2(MT)
の磁気データが読取られる(ST5)。そして、信号処理
ユニット24によって、メモリ25に格納したデータと、磁
気ストライプ2から読出した磁気データとを照合する
(ST6〜ST8)。
そして、一定の位置の光透過度の照合(ST6)、磁気
ヘッドaによって検出されたパンチ穴6位置および磁気
バーコードによる券種の照合(ST7およびST8)が行われ
る。
ここでST6〜ST8の照合処理のうち一つでも一致しなけ
れば、正しいカードとはみなされず、エラー表示され
(ST9)、無効処理が行われる(ST10)。
ST6〜ST8の照合が全て一致して正しいカードとみなさ
れると、必要な金額(たとえば運賃)を入力するように
表示され、それに従って金額が入力される(ST11)。
信号処理ユニット24は、入力された金額とカードの残
金とを比較し(ST12)、残金が多ければ必要な処理を行
う(ST13)。
続いて、処理後の残金等のデータを磁気ヘッドcによ
って磁気ストライプ2に記録し(ST14)、パンチ穴開け
器22によって、残金に対応した位置にパンチ穴を開ける
(ST15)。そして、取引が終了した旨を表示し(ST1
6)、カード1を返却する(ST17)。
一方、ST12において残金が不足した場合は、その旨を
表示し(ST18)、不足分を催促する。不足金額が挿入さ
れると(ST19)、必要な処理が行われ(ST20)、データ
をオール‘1'にして磁気ストライプ2に記録する(ST2
1)。そして、使用済のパンチ穴を開け(ST22)、カー
ドを返却する(ST23)。
[発明の効果] 以上詳細に説明したように、本発明による磁気記録媒
体およびその真偽判定方法は、少なくとも光透過度およ
び磁性材料によって真偽を判定するために、偽造や改ざ
んを行おうとすれば、それに要する複雑な手順が従来よ
り大幅に増大し、ほとんど不可能に近くなる。このため
に、セキュリティが非常に高くなる。
【図面の簡単な説明】
第1図(A)は、本発明による磁気記録媒体の一実施例
の模式的平面図、第1図(B)は、その券種確認部の拡
大模式図、第1図(C)は、そのI−I線断面図、 第2図は、本発明による真偽判定方法の一実施例を使用
した装置の概略的構成図、 第3図は、カード発行時における上記真偽判定装置の動
作を示すフローチャート、 第4図は、カード使用時における上記真偽判定装置の動
作を示すフローチャートである。 1……カード 2……磁気ストライプ 3……磁気バーコード部(確認部) 4……白ぬき部(確認部) 5……パンチ穴部(確認部) 11……不織布 12、13……PVC 21……光電変換器 22……パンチ穴開け器 26〜28……波形整形器 29……消磁信号処理器
フロントページの続き (72)発明者 尾林 多郎 東京都文京区小石川4−14−12 共同印刷 株式会社内 (72)発明者 斉藤 文孝 東京都文京区小石川4−14−12 共同印刷 株式会社内 (72)発明者 中井 敬享 東京都文京区小石川4−14−12 共同印刷 株式会社内 (72)発明者 岩渕 雄二 東京都文京区小石川4−14−12 共同印刷 株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−173722(JP,A) 特開 昭62−59097(JP,A) 特開 昭58−111130(JP,A) 特開 昭58−101385(JP,A)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材に磁気データ部が設けられた磁気記録
    媒体において、 前記基材は当該磁気記録媒体ごとに異ならせた固有の光
    透過度をもち、その光透過度を測定するための第1確認
    部と、前記磁気データ部とは別個に磁性材料で構成され
    た第2確認部と、を有することを特徴とする磁気記録媒
    体。
  2. 【請求項2】上記基材は不織布を挟み込むことにより上
    記固有の光透過度を持たせたものであることを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項記載の磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】上記基材は繊維を練り込むことにより上記
    固有の光透過度を持たせたものであることを特徴とする
    特許請求の範囲第1項記載の磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】上記第2確認部の磁性材料は高透磁率磁性
    材料であり、当該磁気記録媒体の種類に対応してコード
    化されていることを特徴とする特許請求の範囲第1項記
    載の磁気記録媒体。
  5. 【請求項5】基材に磁気データ部が設けられ、前記基材
    は当該媒体ごとに異ならせた固有の光透過度をもち、そ
    の光透過度を測定するための第1確認部と、前記磁気デ
    ータ部とは別個に磁性材料で構成された第2確認部と、
    を有する磁気記録媒体の真偽を判定する方法において、 前記第1確認部の光透過度を検出して当該磁気記録媒体
    の基材の真偽を判定し、前記第2確認部の磁性材料を検
    出して当該磁気記録媒体の種類を判定することを特徴と
    する磁気記録媒体の真偽判定方法。
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