JPH0838379A - 液体切り用受台 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 石鹸やスポンジ等の水切りができるととも
に、その水を確実に排水することができる液体切り用受
台を提供する。 【構成】 石鹸Ｓを載置できる大きさの凹状収容部１を
有する液体切り用受台Ｂにおいて、前記凹状収容部１の
上面を一方に傾斜する排水面２に形成し、この排水面２
に凸状の保持部材３を設けるとともに、この排水面２の
傾斜から連続する排水路４を前記凹状収容部１の側面に
形成した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この出願に係る発明は、石鹸やス
ポンジ等の被載置物から水あるいはその他の液体を切る
ための液体切り用受台に関し、更に詳しくは、これらの
液体を切るとともに、その排水を良好にした液体切り用
受台に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来より、石鹸やスポンジ等の被載置物
（この明細書においては、液体を切る必要性がある物を
いう）を使用した後には水切り（この明細書において
は、他の液体を切る意味も含む）を必要とするが、その
一例として、石鹸を例にして以下に説明すると、洗面台
等において使用後の濡れた石鹸を放置した場合、石鹸の
水切れが悪いので放置した周辺を汚してしまう。そこ
で、このような濡れた石鹸による汚れを防止するため
に、洗面所等においては水切りができるような石鹸台が
用いられている。

【０００３】この石鹸台としては、石鹸を収容している
容器の蓋をこの容器の下部に被せて使用する方法が広く
利用されており、使用後の濡れた石鹸を載置すれば容器
の下面に形成した溝から水が流れ出て蓋の内面に溜ま
り、石鹸は容器内で水切りができるように構成されてい
る（従来例１）。

【０００４】また、石鹸を載置する下面に複数の溝が設
けられ壁面等に設けられた受皿状のものも用いられてお
り、例えば洗面台上部の壁面に取付け、使用後の濡れた
石鹸を置けば下面に形成した溝から水が流れ出て水切り
ができるように構成されている（従来例２）。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来例１
の石鹸台の場合、石鹸の水切りはできるが石鹸の成分を
含んで流れ落ちた水が蓋の内面に溜まり、しかも、この
石鹸の成分を含んだ水による汚れはゲル状の汚れとなっ
て蓋の内面に溜まるため、石鹸台の美観を害するととも
にその除去に多くの手間を要してしまう。

【０００６】また、上記従来例２の石鹸台の場合、石鹸
の水切りはできるが石鹸の成分を含んで流れ落ちた水が
石鹸台の溝周辺を汚してしまい、石鹸の使用を重ねる
と、例えば石鹸の成分を含んだ水が石鹸台の下部周辺の
洗面台までも汚してしまう場合がある。しかも、この石
鹸の成分を含んだ水による汚れは、上記従来例１と同様
にゲル状の汚れとなって石鹸台周辺に付着するため、石
鹸台及びその周辺の美観を大きく害してしまう。その
上、この汚れは硬化してしまうと除去するために多くの
手間を要してしまう。

【０００７】更に、石鹸以外に液体を切る必要性のある
被載置物、例えばスポンジ等であっても流れ落ちた水や
他の液体が載置した周辺を汚してしまうので、その汚れ
を除去するために手間を要してしまう。

【０００８】この出願に係る発明は上記課題に鑑みて、
石鹸やスポンジ等の被載置物から液体を切ることができ
るとともに、その液体を確実に排水することができる液
体切り用受台を提供することを目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項１に係る液体切り用受台は、液体を切る被載
置物を載置できる大きさの凹状収容部を有する液体切り
用受台において、前記凹状収容部の上面を一方に傾斜す
る排水面に形成し、該排水面に凸状の保持部材を設ける
とともに、該排水面の傾斜から連続する排水路を前記凹
状収容部の側面に形成したことを特徴とするものであ
る。

【００１０】請求項２に係る液体切り用受台は、上記請
求項１の液体切り用受台において、排水面の傾斜方向に
長手方向を有する凸条の保持部材を複数本並設し、該保
持部材の中央部に窪みを形成したことを特徴とするもの
である。

【００１１】

【作用】請求項１に係る液体切り用受台によれば、被載
置物を載置できる大きさの凹状収容部を有し、この凹状
収容部の上面に形成した一方に傾斜する排水面に設けた
凸状の保持部材上に被載置物を載置すれば、被載置物は
保持部材上で保持され、切られた液体は凹状収容部の排
水面に沿って流れ、この排水面の傾斜から連続するよう
に形成された凹状収容部側面の排水路から流れ出る。

【００１２】請求項２に係る液体切り用受台によれば、
上記請求項１の液体切り用受台における作用を奏すると
ともに、排水面の傾斜方向に長手方向を有して複数本設
けられた凸条の保持部材の中央部が窪むように形成され
ているため、この窪みに被載置物が保持されて切られた
液体は排水面の傾斜方向に沿って容易に流れ出る。

【００１３】

【実施例】以下、この出願に係る発明の一実施例を図面
に基づいて説明する。図１は液体切り用受台の全体を示
す斜視図であり、図２は同液体切り用受台の側断面図で
ある。以下の実施例では石鹸の水切りを行うための液体
切り用受台を例に説明する。

【００１４】図示するように、液体切り用受台Ｂの中央
部には凹状に形成された石鹸Ｓを載置できる大きさの凹
状収容部１が形成されており、この凹状収容部１の上面
には一方に傾斜する排水面２が形成されている。そし
て、この排水面２に凸状の保持部材３が設けられてい
る。

【００１５】この保持部材３は、この実施例では排水面
２の傾斜方向に長手方向を有する２本の凸条保持部材３
が設けられており、この保持部材３の中央部３ａが窪む
ように形成されている。このように保持部材３の中央部
３ａを窪むように形成することにより、石鹸Ｓの大きさ
に関係無く、つまり使用することにより小さくなっても
確実に保持できるようにしている。

【００１６】一方、上記凹状収容部１の側面には、上記
排水面２の傾斜に連続するように形成された排水路４が
設けられており、この排水路４は、液体切り用受台Ｂの
一側方の下端まで連続するように形成されている。

【００１７】また、液体切り用受台Ｂの下面には脚部材
１ａが設けられており、液体切り用受台Ｂ下面と載置
面、例えば洗面台上面との密着を防止して底面を常時乾
燥させるようにしている。

【００１８】以上のように構成された液体切り用受台Ｂ
によれば、図３の使用状態を示す斜視図に示すように使
用し、以下のように石鹸Ｓの水切りと排水とを行って液
体切り用受台Ｂの周辺を汚すことなく使用することがで
きる。

【００１９】すなわち、図３に示すように、例えば液体
切り用受台Ｂを洗面台Ｗ等の前面側部に置き、凹状収容
部１の側面に形成した排水路４の下端が洗面台Ｗ等の側
壁上部付近に位置するように置く。この時、この実施例
では液体切り用受台Ｂの下面に脚部材１ａが設けられて
いるため、液体切り用受台Ｂと洗面台Ｗとの間の密着が
防止されて液体切り用受台Ｂ下面の乾燥維持が図られ
る。この状態が通常の設置状態である。

【００２０】そして、液体切り用受台Ｂの保持部材３上
に濡れた石鹸Ｓを載置すれば、石鹸Ｓの周囲から流れ落
ちた水は凹状収容部１の上面に形成した排水面２の傾斜
に沿って流れ、この水は排水面２に連続するように形成
された排水路４へと流れて洗面台Ｗの側壁上部から洗面
器内へと流れ落ちる。つまり、石鹸Ｓから流れ落ちた水
は排水路４から確実に洗面器内へと流れ落ちることとな
る。

【００２１】この時、石鹸Ｓは、この実施例では、保持
部材３の中央部３ａに形成した窪みにより排水面２から
所定距離の空間を設けて浮いた状態で保持されているた
め、水切りが確実に行われるとともに石鹸Ｓ表面の早期
乾燥が可能となる。

【００２２】従って、石鹸Ｓの表面及び石鹸Ｓの周辺は
常に水切りができて乾燥した状態となるので、液体切り
用受台Ｂ自体やその周辺に汚れを生じることが殆どなく
なり、液体切り用受台周辺の美観を害することなく石鹸
Ｓの長期使用が可能となる。

【００２３】なお、上記実施例では２本の凸条保持部材
３を設けた例を説明したが、これは一例であり、この凸
条の保持部材３は、３本配置や斜め配置であってもよ
く、また、形状も、例えば排水路４側に開口する馬蹄形
や３箇所に突起を設けたもの等であってもよく、石鹸Ｓ
を排水面２から浮かすことができて、しかも石鹸Ｓから
流れ落ちた水の流れを阻害しないような形状であればよ
い。

【００２４】また、上記実施例では被載置物として石鹸
Ｓを例に説明したが、他の被載置物である、例えばスポ
ンジ等であっても同様に水切りを行うことが可能であ
り、更に、水切りする液体も水以外であっても同様に可
能であり、この場合には切る液体の性状に合わせて排水
面２の傾斜角度等を適宜設定すればよく、この出願に係
る液体切り用受台は上記実施例に限定されるものではな
い。

【００２５】

【発明の効果】この出願に係る発明は、以上説明したよ
うに構成しているので、以下に記載するような効果を奏
する。

【００２６】請求項１に係る液体切り用受台によれば、
被載置物は凹状収容部の保持部材に保持された状態で液
体が切られ、この液体は排水面から凹状収容部側面の排
水路に沿って流れ出るため、被載置物を長期間使用して
も液体切り用受台周辺の美観を害することなく使用する
ことが可能となる。しかも、被載置物は保持部材により
確実に保持されているので、液体が常に切られて乾燥し
ているため、液体切り用受台自体の汚れも極めて少なく
することが可能となる。

【００２７】請求項２に係る液体切り用受台によれば、
上記請求項１の液体切り用受台における効果を奏すると
ともに、排水面の傾斜方向に長手方向を有する凸条の保
持部材により切られた液体は容易に排水面の傾斜方向に
沿って流れ出るため、被載置物表面の早期乾燥が可能と
なって更に液体切り用受台自体の汚れを極めて少なくす
ることが可能となる。しかも、被載置物は凸条保持部材
の中央部の窪みにより大きさが変化しても確実に保持す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この出願に係る液体切り用受台の一実施例を示
す斜視図である。

【図２】図１に示す液体切り用受台の側断面図である。

【図３】図１に示す液体切り用受台の使用状態を示す斜
視図である。

【符号の説明】

１…凹状収容部 １ａ…脚部材 ２…排水面 ３…保持部材 ３ａ…中央部 ４…排水路 Ｓ…石鹸 Ｂ…液体切り用受台 Ｗ…洗面台

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 液体を切る被載置物を載置できる大きさ
   の凹状収容部を有する液体切り用受台において、前記凹
   状収容部の上面を一方に傾斜する排水面に形成し、該排
   水面に凸状の保持部材を設けるとともに、該排水面の傾
   斜から連続する排水路を前記凹状収容部の側面に形成し
   たことを特徴とする液体切り用受台。
2. 【請求項２】 排水面の傾斜方向に長手方向を有する凸
   条の保持部材を複数本並設し、該保持部材の中央部に窪
   みを形成したことを特徴とする請求項１記載の液体切り
   用受台。