JPH0837791A - リラクタンス型3相電動機の制御回路 - Google Patents

リラクタンス型3相電動機の制御回路

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JPH0837791A
JPH0837791A JP6201231A JP20123194A JPH0837791A JP H0837791 A JPH0837791 A JP H0837791A JP 6201231 A JP6201231 A JP 6201231A JP 20123194 A JP20123194 A JP 20123194A JP H0837791 A JPH0837791 A JP H0837791A
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JP
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armature
armature coil
phase
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magnetic
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JP6201231A
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English (en)
Inventor
Itsuki Ban
五紀 伴
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Secoh Giken Co Ltd
Original Assignee
Secoh Giken Co Ltd
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Publication date
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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
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    • Y02T10/64Electric machine technologies in electromobility

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  • Control Of Electric Motors In General (AREA)
  • Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)
  • Synchronous Machinery (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 電流に対するトルク特性が直線的で、高速回
転でしかも大きな出力トリルのリラクタンス型3相電動
機の制御回路を得ることが目的である。 【構成】 n個(nは2以上の正整数)の等しい巾と等
しい離間角で配設された突極を有する回転子と、その外
周に3相の電機子コイルの装着された磁極が対向して設
けられた固定電機子と、突極と磁極の空隙長が1/10
ミリメートル以下に構成されたリラクタンス型の3相電
動機の電機子コイルの通電の立上りと降下をダイオード
とコンデンサにより急速とした制御回路。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】短時間だけ大きい出力が得られ、
しかも耐用時間の長い動力源として広い用途がある。例
えば電気自動車、電気自転車、クレーン等に利用でき
る。
【従来の技術】リラクタンス型の電動機は、出力トルク
と電機子電流が比例して増大し、マグネット電動機のよ
うに出力トルクが飽和することがない。従がって大きい
出力トルクが得られるが、振動の発生と回転速度がおそ
い等の欠点の為に実用化された例はない。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】第1の課題 通電電流
と出力トルクとの間に直線的な比例関係がない。マグネ
ット電動機のような電流とトルクとの関係に構成する必
要がある。第2の課題 リラクタンス型の電動機の場合
には、電機子コイルの磁路となる突極と磁極の磁路が殆
んど閉じられているのでインダクタンスが大きく従って
磁極と突極に蓄積され若しくは放出される磁気エネルギ
の量が大きく、又1回転毎の蓄積と放出の回数が多い。
従って、出力トルクは大きい長所がある反面に低速とな
る問題点がある。大出力の電動機となると上述した問題
は解決することが更に困難となる。第3の課題 出力ト
ルクが電機子電流に比例して増大して飽和特性がないの
で大きい出力トルクが得られるが、電機子コイルが焼損
するのでトルクに限界がある問題点がある。
【0003】
【課題を解決するための手段】電動車の駆動源として使
用されるリラクタンス型電動機において、磁性体回転子
の外周面に等しい巾と所定の離間角で配設された複数個
の突極と、固定電機子の内周部に等しい離間角で配設さ
れた3n個(nは2以上の正整数)の磁極と、各磁極に
装着された第1,第2,第3の相の電機子コイルと、僅
かな空隙を介して前記した突極と固定電機子磁極面とを
対向して磁性体回転子を回動自在に支持する装置と、前
記した突極の回転位置を検出して、電気角で120度の
巾で互いに240度離間した第1の相の位置検知信号な
らびにこれ等より位相が電気角で120度おくれた第2
の相の位置検知信号ならびにこれ等より位相が電気角で
120度おくれた第3の相の位置検知信号が得られる位
置検知装置と、第1,第2,第3の相の位置検知信号を
介してそれぞれ第1,第2,第3の相の電機子コイルに
直列に接続された半導体スイッチング素子を位置検知信
号の巾だけ導通して直流電源により通電せしめる通電制
御回路と、半導体スイッチング素子が位置検知信号の末
端で不導通に転化したときに、該半導体スイッチング素
子と電機子コイルとの接続点より、ダイオードを介して
電機子コイルにより蓄積された磁気エネルギを小容量の
コンデンサに流入充電して保持することにより電機子コ
イルの通電電流の降下を急速とする電気回路と、設定さ
れた角度だけ磁性体回転子が回転して次に通電される電
機子コイルが位置検知信号によりその巾だけ通電される
ときに、その通電の開始されると同時に前記した小容量
のコンデンサに蓄積された静電エネルギを、該電機子コ
イルに流入せしめて、通電電流の立上がりを急速とする
電気回路と、所定の電流値に電機子電流を制御して保持
するチョッパ回路を含む制御装置と、手動若しくは足の
動作により該制御装置を駆動して電機子コイルか焼損す
る大電流を通電し、焼損する直前において該大電流の通
電を転換して焼損のない通電とする手段とより構成され
たものである。
【0004】
【作用】第1の作用 電機子磁極と回転子突極との間の
空隙が1/10ミリメートル以内なので、電流と出力ト
ルクの関係が直線的に比例し、飽和することがないので
大きい出力トルクが得られる。第2の作用 本発明装置
では、電機子コイルの通電が断たれたときに、電機子コ
イルの磁気エネルギを小容量のコンデンサに充電して電
流降下を急速とし、該コンデンサの高電圧を利用して次
に通電される電機子コイルの通電の立上りを急速として
いる。従って大きい出力の電動機即ち径が大きく、突極
数の多い電動機でも高速回転とすることができる。
【0005】第3の作用 電機子電流を増大して大きい
出力トルクが得られる装置に付加して、電機子コイルの
焼損を防止する為の手段即ち焼損する直前において自動
的に電機子電流を正常な値に復帰せしめる制御回路が付
加されている。従って始動時の加速を良好とし、又電動
車の車輪が凹部に落ちた場合等に脱出することができる
作用がある。
【0006】
【実施例】次に実施例につき本発明装置の詳細を説明す
る。各図面の同一記号の部材は同じ部材なので重複した
説明は省略する。図1において、珪素鋼板を積層した円
筒状の固定電機子16の内側には磁極16a,16b,
…16fが突出され、それぞれの磁極には電機子コイル
17a−1,17a−2,…,17f−1が捲着されて
いる。外筺(図示せず)に軸受により回動自在に支持さ
れた回転軸5には珪素鋼板積層体により作られた回転子
1が固定され、回転子1の外周には電気角で180度の
巾の突極1a,1b,…が等しいピッチで配設される。
突極と磁極間の対向面の空隙は1/10ミリメートル位
となっている。回転軸1は軸受(図示せず)により回動
自在に支持される。角度表示はすべて電気角で表示す
る。突極1aが磁極16aに30度侵入した点で電機子
コイル17a−1,17d−1の通電が開始されるの
で、回転子1は時計方向に磁気吸引力により回転し、1
20度回転すると通電が断たれる。次に電機子コイル1
7b−1,17e−1が通電されるので突極1b(この
ときに突極1bは磁極16bに30度侵入している。)
は磁極16bに吸引されて回転子1は時計方向に回転さ
れる。電機子コイル17a−1と17d−1及び電機子
コイル17b−1と17e−1はそれぞれ同時に通電さ
れるので、突極1e,1fにも同じトルクが発生する。
【0007】上述した説明より理解されるように、電機
子コイル17a−1,17d−1(第1の相の電機子コ
イル)→電機子コイル17b−1,17e−1(第2の
相の電機子コイル)→電機子コイル17c−1,17f
−1(第3の相の電機子コイル)→と順次に120度の
巾の通電を行なうことにより、回転子1は時計方向に回
転するリラクタンス型の3相片波通電の電動機となる。
通電回路の詳細を次に説明する。図6は図1の回転子1
の回転位置を検出して位置検出信号を得る為の手段を示
す。図6において、マグネット回転子3は図1の回転子
1と同軸で同期回転するように構成され、図示のように
120度の巾のN,S磁極3a,3bと120度の巾の
無磁極部3cが設けられ、同じ構成のN,S磁極と無磁
極部(O磁極と呼称する)がサイクリックに配設されて
いる。点線15aより右方(記号15で示す)は省略し
て図示していないがN,S,O磁極がサイクリックに8
組並置されている。
【0008】ホール素子10はマグネット回転子3の磁
極3a,3b,…に対向し、矢印A方向に回転すること
により、ホール素子10の左右の出力によりフリップフ
ロップ回路10aを作動する。ホール素子10の右側の
出力がN磁極に対向したときに得られると、ダイオード
の出力とフリップフロップ回路10aの上側の出力によ
り、アンド回路11aを介して端子18aより120度
の巾の位置検知信号が得られる。ホール素子10がS磁
極3bに対向すると、ホール素子10の左側の出力とフ
リップフロップ回路10aの下側の出力により、アンド
回路11bを介して端子18bより120度の巾の位置
検知信号が得られる。ホール素子10がO磁極3cに対
向すると、ホール素子10の出力は零となり、反転回路
13a,13bとアンド回路11cを介して端子18c
より120度の巾の位置検知信号が得られる。端子18
a,18b,18cの出力信号はそれぞれ第1,第2,
第3の相の位置検知信号となるもので、これ等の信号に
より、図1の第1,第2,第3の相の電機子コイルの通
電が行なわれる。
【0009】次に図8により通電制御の詳細を説明す
る。図8において、端子42a,42b,42cより上
述した第1,第2,第3の相の位置検知信号がそれぞれ
入力される。図1の電機子コイル17a−1,17d−
1及び17b−1,17e−1及び17c−1,17f
−1の直列若しくは並列接続体をそれぞれ電機子コイル
39a,39b,39cと呼称して図8に示されてい
る。図8において、電機子コイル39a,39b,39
cの両端には、それぞれトランジスタ20a,20b及
び20c,20d及び20e,20fが挿入されてい
る。トランジスタ20a,20b,20c,…は、スイ
ッチング素子となるもので、同じ効果のある他の半導体
素子でもよい。直流電源正負端子2a,2bより供電が
行なわれている。アンド回路41aの下側の入力がハイ
レベルのときに、端子42aよりハイレベルの電気信号
が入力されると、トランジスタ20a,20bが導通し
て、電機子コイル39aが通電される。同様に端子42
b,42cよりハイレベルの電気信号が入力されると、
トランジスタ20c,20d及びトランジスタ20e,
20fが導通して、電機子コイル39b,39cが通電
される。ダイオード19a,19bの出力電圧は電機子
電流を指定する為の基準電圧となっている。電源スイッ
チ(図示せず)を投入すると、オペアンプ40bの−端
子の入力は+端子のそれより低いので、オペアンプ40
bの出力はハイレベルとなり、トランジスタ20a,2
0bが導通して、電圧が電機子コイル39aの通電制御
回路に印加される。抵抗22aは、電機子コイル39a
の励磁電流を検出する為の抵抗である。記号30aは絶
対値回路である。
【0010】端子42aの入力信号は位置検知信号で、
図6について前述した第1の相の位置検知信号である。
上述した位置検知信号曲線の1つが図7のタイムチヤー
トの1段目に曲線48aとして示されている。この曲線
48aの巾だけ電機子コイル39aが通電される。矢印
23aは通電角120度を示している。通電の初期で
は、電機子コイルのインダクタンスの為に立上がりがお
くれ、通電が断たれると、蓄積された磁気エネルギが、
図8のダイオード49a−1が除去されていると、ダイ
オード21a,21bを介して電源に還流放電されるの
で、点線K−1の右側の曲線25の後半部のように降下
する。正トルクの発生する区間は、矢印23で示す18
0度の区間なので、反トルクの発生があり、出力トルク
と効率を減少する。高速回転となるとこの現象は著しく
大きくなり使用に耐えられぬものとなる。反トルク発生
の時間巾は、高速となっても変化しないが、正トルク発
生の区間23の時間巾は回転速度に比例して小さくなる
からである。他の第1,第2の相の位置検知信号による
電機子コイル39b,39cの通電についても上述した
事情は同様である。曲線25の立上がりもおくれるの
で、出力トルクが減少する。即ち減トルクが発生する。
これは、磁極と突極により磁路が閉じられているので大
きいインダクタンスを有しているからである。リラクタ
ンス型の電動機は大きい出力トルクを発生する利点があ
る反面に回転速度を上昇せしめることができない欠点が
あるのは、上述した反トルクと減トルクの発生の為であ
る。かかる欠点を除去する為の周知の手段は、突極が磁
極に侵入する以前に進相して、電機子コイルの通電を始
めることである。
【0011】進相通電をすると、磁極のインダクタンス
が著しく小さいので、急速に立上がるが、出力トルクの
発生する点即ち突極が磁極に侵入し始めると、インダク
タンスが急速に大きくなり、電流も急速に降下する。従
って出力トルクが減少する欠点がある。正逆転の運転を
する場合には、位置検知素子の数が2倍必要となる欠点
がある。本発明装置は、図8の逆流防止用のダイオード
49a−1,49b−1,49c−1とコンデンサ47
a,47b,47cを付設することにより、上述した欠
点を除去したことに特徴を有するものである。曲線48
aの末端で通電が断たれると、電機子コイル39aに蓄
積された磁気エネルギは、逆流防止用ダイオード49a
−1により、直流電源側に還流しないでダイオード21
b,21aを介して、コンデンサ47aを図示の極性に
充電して、これを高電圧とする。従って、磁気エネルギ
は急速に消滅して電流が急速に降下する。
【0012】図7のタイムチヤートの曲線26a,26
b,26cは、電機子コイル39aを流れる電流曲線で
その両側の点線26−1,26−2間が120度となっ
ている。通電電流は曲線26bのように急速に降下して
反トルクの発生が防止され、コンデンサ47aは高電圧
に充電して保持される。次に位置信号曲線により、トラ
ンジスタ20a,20bが導通して再び電機子コイル3
9aが通電されるが、このときの印加電圧は、コンデン
サ47aの充電電圧と電源電圧(端子2a,2bの電
圧)が加算されるので、電機子コイル39aの電流の立
上がりが急速となる。この現象により、曲線26aのよ
うに急速に立上がる。以上の説明のように、減トルクと
反トルクの発生が除去され、又矩形波に近い通電となる
ので、出力トルクが増大する。
【0013】次にチョッパ回路について説明する。電機
子コイル39aの電流が増大して、その検出の為の抵抗
22aの電圧降下が増大し、基準電圧端子即ちダイオー
ド19a,19bの出力電圧を越えると、アンド回路4
1aの下側の入力がローレベルとなるので、トランジス
タ20a,20bは不導通に転化し、電機子電流が減少
する。オペアンプ40bのヒステリシス特性により、所
定値の減少により、オペアンプ40bの出力はハイレベ
ルに復帰して、トランジスタ20a,20bを導通して
励磁電流が増大する。かかるサイクルを繰返して、電機
子電流は設定値に保持される。図7の点線26cで示す
区間がチョッパ制御の行なわれている区間である。点線
26cの高さは基準電圧端子の電圧により規制される。
図8の電機子コイル39bは、端子42bより入力され
る第2の相の位置検知信号により、その巾だけのトラン
ジスタ20c,20dの導通により通電され、オペアン
プ40c,抵抗22b,絶対値回路30b,アンド回路
41bによりチョッパ制御が行なわれる。ダイオード4
9b−1,コンデンサ47bの作用効果も電機子コイル
39aの場合と同様である。電機子コイル39cについ
ても上述した事情は全く同様で、端子42cに第3の相
の位置検知信号が入力されて電機子コイル39cの通電
制御が行なわれる。トランジスタ20e,20f,アン
ド回路41c,オペアンプ40d,抵抗22c,絶対値
回路30c,ダイオード49c−1,コンデンサ47c
の作用効果も前述した場合と全く同様である。
【0014】各電機子コイルの通電は、突極が磁極に侵
入する点若しくは少し前の点のいずれでもよい。回転速
度、効率、出力トルクを考慮して調整し、位置検知素子
となるホール素子10の固定電機子側に固定する位置を
変更する。以上の説明より理解されるように3相片波通
電の電動機として効率良く、大きい出力と高速回転を行
なうことができるので本発明の1つの目的が達成され
る。次に本発明装置の他の実施例につき説明する。図2
において、外筺9の内側には、円筒状の固定電機子16
が固着されている。固定電機子16は、珪素鋼板を積層
した周知の手段により作られている。この内周面にはス
ロット6個が等しい離間角で配設され、各スロットに電
機子コイルが捲回して装着される。スロット17a,1
7bには電機子コイルが捲回され、電気角で120度離
間した2個のスロットに装着される。スロット17b,
17c及びスロット17c,17dにもそれぞれ電機子
コイルが捲回される。他の電機子コイルも同様な構成と
なり、隣接するスロットに捲回装着される。外筺9の両
側の軸受には回転軸5が回動自在に支持され、これに磁
性体回転子1が固定される。回転子1は固定電機子16
と同じく珪素鋼板積層体で作られている。回転子1の外
周には180度の巾で180度離間した突極1a,1b
が突出して設けられ、この外周は7/100ミリメート
ル位の空隙を介して磁極16a,16b,…と対向す
る。
【0015】図2の展開図を図4に示す。点線Bの左側
が図2の展開図である。回転子は記号1として固定電機
子は記号16として示される。図4において、スロット
17a,17bに捲回される電機子コイルは最下段の電
機子コイル9aとして表示できる。スロット17b,1
7cに捲回される電機子コイルは、電機子コイル9cと
して表示できる。同様に他の電機子コイルも記号9e,
9b,9d,9fとして表示できる。電機子コイル9
a,9bは直列に接続され端子8a,8dより供電され
る。電機子コイル9c,9d及び電機子コイル9e,9
fもそれぞれ直列に接続され、端子8b,8eと端子8
c,8fより供電される。各電機子コイルは120度離
間し、電機子コイル9a,9b,電機子コイル9c,9
d,電機子コイル9e,9fはそれぞれ第1,第2,第
3の相の電機子コイルとなる。回転子1が120度左方
に移動して停止しているときに、第1の相の電機子コイ
ル9a,9bに通電すると、突極1a,1bは磁極16
a,16dにより磁気的に吸引されて矢印A方向に回転
する。120度回転したときに通電を停止し、電機子コ
イル9c,9d(第2の相の電機子コイル)を通電する
と更に右方に回転し、120度回転したときに通電を停
止し、第3の相の電機子コイル9e,9fに通電すると
更に右方に回転する。上述した説明より判るように第
1,第2,第3の相の電機子コイルに120度の区間だ
け順次に通電すると、回転子1は矢印A方向に回転して
3相片波通電のリラクタンス型電動機となる。
【0016】図4において、突極1cを付加して3突極
とすることができる。この場合には点線Bは右方に36
0度移動する。突極数は2個以上複数個の突極とするこ
とができ、比例して出力トルクが増大する。図1の電動
機の場合には、突極1a,1b,…は6個あるが出力ト
ルクに有効なものは2個である。この手段によると、6
個の突極より出力トルクが得られるように構成できるの
で3倍の出力トルクとなる効果がある。電機子コイルに
より磁化される磁極の極性は、図2において軸対称の位
置にある磁極が異極となるように磁化される。回転子1
の突極が4個の場合の平面図が図3に示される。図3に
おいて、スロット17a,17b,…,171には図2
のスロットと同じく電機子コイルが装着され3相の電機
子コイルの通電が行なわれて、回転子1の突極1a,1
b,…,1dを吸引して矢印A方向に回転する。このと
きに電機子16を吸引する力の方向は矢印4a,4b,
4c,4dの方向となるので、電機子16を歪曲する力
はバランスして消滅する。従って図2の実施例のように
突極1a,1bに電機子16が吸引されて歪曲する欠点
が除去される。
【0017】図10は、本発明装置の3相片波通電の場
合のトルク曲線である。よこ軸は電機子電流、たて軸は
トルクである。この電動機は前述した構成のものであ
る。曲線43の初期は2乗曲線となり、その後は1乗曲
線となる。一般の電動機の場合には、点線43aの点で
磁束が飽和して点線43a以下の出力トルクとなる。本
発明装置ではその後もリニヤにトルクが増大するので、
同型の他の電動機の7倍位の出力トルクが得られる特徴
がある。曲線43の始点は直線でなく曲線となっている
ので、出力トルクを通電電流に比例した制御をして使用
する場合に不都合がある。これを除去する手段を次に説
明する。
【0018】図5は、図1の磁極16aと突極1aとの
間で発生するトルクを説明するものである。図5におい
て、磁極16aはN極,突極1aはS極に磁化され、そ
れぞれの対向面6a,6b間には矢印で示す磁力線25
a,25b,25cが存在するので、突極1aは矢印2
9の方向に吸引されて回転する。主磁束25b(磁極と
突極との対向面間にある磁束)の方向は、空隙長が大き
いと時計方向に傾くのでトルクを発生し、このトルクが
図10の点線43aの下部で次乗曲線となる。上部のト
ルクは洩れ磁束25a,25bによるトルクとなり直線
状となる。端面6a,6b間の空隙を1/10ミリメー
トル以下とすると、主磁束25bは端面に垂直となりト
ルクに寄与しなくなる。従って洩れ磁束25a,25c
によるトルクのみとなり、図10の曲線43bとなり、
磁気回路の磁気抵抗も小さくなるので、出力トルクが増
大する特徴がある。即ち曲線43bに示す直線状のトル
ク曲線となる作用効果がある。
【0019】図9は、3相片波通電の場合のトルク曲線
で、よこ軸は回転子の回転角度たて軸は出力トルクを示
している。曲線27a,27b,27cは電機子電流が
それぞれ1アンペア、1.5アンペア、2アンペアの場
合を示している。回転子の径が22ミリメートル、固定
電機子の外径が50ミリメートル、その長さも同じく5
0ミリメートルの場合である。よこ軸は回転する角度で
示してある。リプルトルクは70%位となる。トルク曲
線の凹部は突極の端部がスロットに侵入した点となって
いる。曲線27cの左端即ち零度の点では出力トルクが
小さい。従って電源投入時に突極が上記した位置にある
と起動困難となる。図10につき前述したように大きい
出力トルクが得られる反面に上述した欠点がある。従っ
て3相全波通電若しくは他の手段により点線曲線33で
示す出力トルクが得られる装置を付加することにより、
上述した欠点が除去される。図9の点線33で示すトル
クを付加するには突極若しくはスロットの位相が60度
の奇数倍ずれた3相片波通電の電動機を回転軸を共通と
して付設することにより目的が達成される。
【0020】本発明装置は、図10につき前述したよう
に出力トルクに飽和点がなく、電機子電流に比例して出
力トルクが増大する。従って電動車の駆動源として最も
適している。次にその詳細を説明する。電気自動車に適
用した場合に、ガソリンエンジンと同様にアクセルペタ
ルを踏み込むことにより、電機子電流を増大できるの
で、発進時に大きい加速度が得られ、又車輪が凹部に入
ったときに脱出することができる。又段差がある路面を
乗り越えることができる。次にその手段を図8につき説
明する。図8において、+端子40、−端子40aは電
機子電流制御の為の直流電源である。摺動抵抗40bの
摺動刷子(矢印で示す)はアクセルペタルを踏み込むと
対応して矢印14aの方向に移動し、踏み込みを中止す
ると矢印14aと反対方向にスプリングバックするよう
に構成されている。
【0021】点線で示す記号13は、時定数回路を含ん
だ装置で、アクセルを踏み込んだ終点の位置で電気スイ
ッチが閉じて、オペアンプ40b,40c,40dの+
端が電源電圧+端子40と同等の値となる。従って最大
値の電機子電流が得られて大きい加速が行なわれる。こ
の電流値は10秒位で電機子コイルが焼損する値となっ
ているので、前述した時定数回路13により通電を停止
して焼損を防止する手段が採用されている。アクセルを
少し戻すと摺動抵抗40bにより電機子コイルが焼損し
ない範囲の電機子電流となり、アクセルの踏み込み若し
くは戻す角度に対応した出力トルクを得ることができ
る。電機子コイル内部にサーミスタ(温度検出装置)1
5を装着し、電機子コイルの温度が上昇して焼損する温
度となったときに、サーミスタを介する出力により電気
スイッチを開いて、ダイオード19bを介する出力を消
滅せしめても同じ目的が達成できる。上述した加速特性
は、他の電動機では得られないが、本発明装置により得
られるので電動車の駆動源として有効な手段を得ること
ができる。
【0022】
【発明の効果】第1の効果 同型の誘導機と比較して出
力トルクを大きくすることができ、又短時間であれば1
0倍以上の出力トルクが得られる。第2の効果 回転数
を1万回転以上とすることができるので、歯車減速装置
により大きい出力トルクを得ることができる。第3の効
果 短時間であれば電機子電流に比例した大きい出力ト
ルクが得られるので、電動車の駆動源として有効な手段
を供与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるリラクタンス型3相電動機の平面
【図2】本発明によるリラクタンス型3相電動機の他の
実施例の平面図
【図3】本発明によるリラクタンス型3相電動機の更に
他の実施例の平面図
【図4】本発明によるリラクタンス型3相電動機の他の
実施例の回転子、固定電機子、電機子コイルの展開図
【図5】回転トルク発生の説明図
【図6】リラクタンス型3相電動機の位置検知信号を得
る電気回路図
【図7】位置検知信号と対応する電機子電流のグラフ
【図8】リラクタンス型3相電動機の通電制御回路図
【図9】リラクタンス型3相電動機の回転角と出力トル
クのグラフ
【図10】電流と出力トルクのグラフ
【符号の説明】
1,1a,1b,… 回転子と突極 5 回転軸 9 外筺 16 固定電機子 16a,16b,… 磁極 17a−1,17a−2,…,9a,9b,…,39
a,39b,… 電機子コイル 17a,17b,… スロット 10 ホール素子 3 マグネット回転子 13 電気スイッチを含む制御回路 30a,30b,30c,30d 絶対値回路 40,40a 基準電圧端子 27a,27b,27c,33,43,43b トルク
曲線 15 サーミスタ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電動車の駆動源として使用されるリラクタ
    ンス型電動機において、磁性体回転子の外周面に等しい
    巾と所定の離間角で配設された複数個の突極と、固定電
    機子の内周部に等しい離間角で配設された3n個(nは
    2以上の正整数)の磁極と、各磁極に装着された第1,
    第2,第3の相の電機子コイルと、僅かな空隙を介して
    前記した突極と固定電機子磁極面とを対向して磁性体回
    転子を回動自在に支持する装置と、前記した突極の回転
    位置を検出して、電気角で120度の巾で互いに240
    度離間した第1の相の位置検知信号ならびにこれ等より
    位相が電気角で120度おくれた第2の相の位置検知信
    号ならびにこれ等より位相が電気角で120度おくれた
    第3の相の位置検知信号が得られる位置検知装置と、第
    1,第2,第3の相の位置検知信号を介してそれぞれ第
    1,第2,第3の相の電機子コイルに直列に接続された
    半導体スイッチング素子を位置検知信号の巾だけ導通し
    て直流電源により通電せしめる通電制御回路と、半導体
    スイッチング素子が位置検知信号の末端で不導通に転化
    したときに、該半導体スイッチング素子と電機子コイル
    との接続点より、ダイオードを介して電機子コイルによ
    り蓄積された磁気エネルギを小容量のコンデンサに流入
    充電して保持することにより電機子コイルの通電電流の
    降下を急速とする電気回路と、設定された角度だけ磁性
    体回転子が回転して次に通電される電機子コイルが位置
    検知信号によりその巾だけ通電されるときに、その通電
    の開始されると同時に前記した小容量のコンデンサに蓄
    積された静電エネルギを、該電機子コイルに流入せしめ
    て、通電電流の立上がりを急速とする電気回路と、所定
    の電流値に電機子電流を制御して保持するチョッパ回路
    を含む制御装置と、手動若しくは足の動作により該制御
    装置を駆動して電機子コイルか焼損する大電流を通電
    し、焼損する直前において該大電流の通電を転換して焼
    損のない通電とする手段とより構成されたことを特徴と
    するリラクタンス型3相電動機の制御回路。
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