JPH0835961A - クロマトグラフィ法で分離したサンプルの各スライスにおける測定に関連する変数の標準偏差を決定する方法 - Google Patents

クロマトグラフィ法で分離したサンプルの各スライスにおける測定に関連する変数の標準偏差を決定する方法

Info

Publication number
JPH0835961A
JPH0835961A JP7010560A JP1056095A JPH0835961A JP H0835961 A JPH0835961 A JP H0835961A JP 7010560 A JP7010560 A JP 7010560A JP 1056095 A JP1056095 A JP 1056095A JP H0835961 A JPH0835961 A JP H0835961A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
standard deviation
determining
variable
slice
baseline
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP7010560A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3580380B2 (ja
Inventor
David W Shortt
デイビッド・ダブリュ・ショート
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Wyatt Technology LLC
Original Assignee
Wyatt Technology LLC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Wyatt Technology LLC filed Critical Wyatt Technology LLC
Publication of JPH0835961A publication Critical patent/JPH0835961A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3580380B2 publication Critical patent/JP3580380B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N30/00Investigating or analysing materials by separation into components using adsorption, absorption or similar phenomena or using ion-exchange, e.g. chromatography or field flow fractionation
    • G01N30/02Column chromatography
    • G01N30/86Signal analysis
    • G01N30/8624Detection of slopes or peaks; baseline correction
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N30/00Investigating or analysing materials by separation into components using adsorption, absorption or similar phenomena or using ion-exchange, e.g. chromatography or field flow fractionation
    • G01N30/02Column chromatography
    • G01N30/62Detectors specially adapted therefor
    • G01N2030/626Detectors specially adapted therefor calibration, baseline
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N30/00Investigating or analysing materials by separation into components using adsorption, absorption or similar phenomena or using ion-exchange, e.g. chromatography or field flow fractionation
    • G01N30/02Column chromatography
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N30/00Investigating or analysing materials by separation into components using adsorption, absorption or similar phenomena or using ion-exchange, e.g. chromatography or field flow fractionation
    • G01N30/02Column chromatography
    • G01N30/86Signal analysis
    • G01N30/8624Detection of slopes or peaks; baseline correction
    • G01N30/8631Peaks
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N30/00Investigating or analysing materials by separation into components using adsorption, absorption or similar phenomena or using ion-exchange, e.g. chromatography or field flow fractionation
    • G01N30/02Column chromatography
    • G01N30/86Signal analysis
    • G01N30/8624Detection of slopes or peaks; baseline correction
    • G01N30/8641Baseline
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/44Resins; Plastics; Rubber; Leather

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 クロマトグラフィ法で分離した分子について
報告された分子量および半径の精度を予測することがで
きる方法を提供することである。 【構成】 クロマトグラムのベースライン3および4な
らびにピーク領域5の両方を適切に分析することによっ
て、分析に使用された様々なクロマトグラフィ検出器か
らの信号の標準偏差を決定することができる。このやり
方で、分離された分子の分子量および根平均自乗半径の
計算値の標準偏差ならびに分子の分布の計算されたモー
メントに関する標準偏差を算出する。これらの標準偏差
によって測定値の精度の予測を行なうことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、既に放棄された、同じ名称の、
先行出願である、1994年1月27日出願の、米国特
許連続番号第08/188,268号[発明者デイビッ
ド・W.ショート(David W. Shortt )、譲受人ワイア
ット・テクノロジー・コーポレイション(Wyatt Techno
logy Corporation)]の一部継続出願である。
【0002】なお参考文献として以下の文献を参照し
た。 L.A.パパチアンおよびT.D.マーフィーの「HP
SECにおける長短距離精度」J.Liq.Chro
m.13(1)、25−49(1990年) W.H.プレス、B.P.フラナリー、S,A.ツコル
スキー、およびW.T.ベタリングの、「Cにおける数
のレシピ」(ケンブリッジ・ユニバーシティ・プレス,
ケンブリッジ、1988年) ジョン・R.テイラーの「誤差分析の手引」(ユニバー
シティ・サイエンス・ブックス、ミル・バレー、198
2年) B.H.ズィムの「光の散乱と、高分子溶液の動径分布
関数」、J.Chem.Phys.16、1093−1
099(1948年) B.H.ズィムおよびW.H.ストックメイヤーの「ブ
ランチおよびリングを含む鎖状分子の大きさ」、J.C
hem.Phys.17、1301−1314(194
9年) L. A. Papazian and T. D. Murphy, “Long and short
range precision inHPSEC,”J. Liq. Chrom.13 (1), 25
-49 (1990) W. H. Press, B. P. Flannery, S. A. Teukolsky, and
W. T. Vetterling, Numerical Recipes in C,(Cambrid
ge University Press, Cambridge, 1988 ) John R. Taylor, An Introduction to Error Analysis,
(University Science Books, Mill Valley, 1982 ) B. H. Zimm, “The scattering of light and the radi
al distribution function of high polymer solution
s, ”J. Chem. Phys. 16, 1093-1099(1948) B. H. Zimm and W. H. Stockmayer,“The dimensions o
f chain molecules containing branches and rings,”
J. Chem. Phys,17, 1301-1314 (1949)
【0003】
【発明の分野】クロマトグラフィ法で分離した分子の報
告された分子量の精度を予測できる方法を記載する。ク
ロマトグラフィの分野に独特の専門用語のいくつかにつ
いて以下のように定義する。
【0004】「ベースライン」という用語は、溶出ピー
ク前後のクロマトグラムの比較的平らな領域を指す。
【0005】「カリブレーション曲線」という用語は、
クロマトグラフィシステムをカリブレートするのに伝統
的に必要とされる曲線で、通常は分子量対溶出容量また
は溶出時間の対数で表わしたものである。
【0006】「クロマトグラム」という用語は、検出器
の信号対溶出容量または溶出時間をグラフで表わしたも
のを指す。
【0007】「クロマトグラフ」という用語は、サンプ
ルの物理的特性に基づいて分離を行なうシステムを指
す。
【0008】「クロマトグラフィ」という用語は、物質
の混合物を含むサンプルを、これら物質の物理的特性に
敏感な技術によって分離することを指す。たとえば、サ
イズ排除クロマトグラフィすなわちSECは、流体力学
的サイズによって分子を分離する。
【0009】「溶出容量」という用語は、サンプルを注
入してから検出器(単数または複数)を通過した溶媒の
容量を指す。溶出容量は、溶出時間と溶媒の流量の積に
等しい。
【0010】「移動相」という用語はクロマトグラフィ
システムを通って流れる溶媒を指す。
【0011】ある分子の「分子量」とは、モル当りのグ
ラム数で測定したその分子の質量を指す。たとえば、ト
ルエン分子の分子量は、およそ92g/molである。
【0012】「多分散度」という用語は、重量平均分子
量の数平均分子量に対する比を指す。この多分散度は、
常に1以上である。1という値は、単分散分布(すなわ
ち等しい重量および数平均)を指す。この多分散度がそ
れぞれ1に近いかまたは1から離れているかによって、
ポリマーを、狭い分布から広い分布まで特徴付けること
ができる。
【0013】「レイリー比」という用語は特定の角度で
サンプルの溶液が散乱させた光の量に比例する量を指
す。「過剰レイリー比」という用語は、移動相に起因す
る散乱を含まない、溶出分子によってのみ引起こされる
散乱光のその部分のみを指す。
【0014】「rms半径」は、分子の根平均自乗(ro
ot mean square)半径を指す。これは、平均自乗半径の
平方根であり、分子の質量中心からの各分子セグメント
の質量重み付け平均自乗距離である。
【0015】「スライス」という用語は、時間における
ある瞬間にすべての検出器(光散乱および濃度)から収
集したデータを指す。データは通常等しい時間間隔で収
集される。
【0016】
【発明の背景】液体クロマトグラフィ、および特に高速
サイズ排除クロマトグラフィいわゆるHPSECは、ポ
リマーを特徴付ける上で便利なツールである。典型的に
は、サンプルを準備して、クロマトグラフ内に注入し、
これらサンプルが分子を分離するカラムを押し通され
る。HPSECの場合、分子は流体力学的サイズによっ
て分離され、すなわちより小さい分子はカラムの隙間に
より長くとどまる傾向にあるので、より大きな分子より
も遅れて溶出する。歴史的には、分離カラムと濃度感知
検出器とを備えるクロマトグラフは、広範囲な分子量M
Wにわたるほとんど単分散の高分子スタンダードを用い
てカリブレートされており、これは処理されかつ分析さ
れる不明のサンプルについてのものもひとくくりにして
いた。この不明なサンプルに存在するMWはサンプルの
各分離されたフラクションがクロマトグラフを通るのに
要する時間を狭いカリブレーションスタンダードの対応
する時間に相対的に測定したものから生成していた。移
動相は通常一定の速度でクロマトグラフを押し通される
ので、システムを通るサンプルの通過時間を、溶出した
流体の累積容量、いわゆる溶出容量で等価に表わすこと
ができる。
【0017】カリブレーションに依存する技術には、偶
然誤差および系統誤差の両方を生じる数多くの原因が含
まれる。偶然誤差は、行なわれるクロマトグラフの各回
の条件の変化やベースラインおよびピークの設定におけ
る差によって生じる。系統誤差にはいくつかの原因があ
る。まず、カリブレーション曲線自体が一般にMWの対
数と溶出容量との間の関係に対する近似値にすぎない。
このスタンダードのMW値には不確かさが含まれてお
り、他のカリブレーション曲線に基づく測定からも多く
の不確かさが生じている。第2に、カリブレーションス
タンダードと未知の物質との間に存在するかもしれない
配座の相異が、この未知の物質の真のMWに相当すると
予想されるものとはかなりのずれを伴った溶出時間を生
じさせ、これらの系統誤差をさらに悪化させかつその検
出を全く困難なものにする。最後に、カリブレーション
と測定との間にはいくらかの時間的間隔が経過すること
が避けられないため、流量や温度等のシステムパラメー
タにおけるドリフトが重要になる。
【0018】ところが、スタンダードから生じる結果が
不正確であったにもかかわらず、これらの測定が再現可
能であるという点が依然としてこれらの方法を用いる重
要な理由であった。実際、パパチアンとマーフィとがジ
ャーナル・オブ・リキッド・クロマトグラフィの199
0年の論文で指摘したとおり、数ヵ月および数年にもわ
たる測定を経た同じサンプルを繰り返し分析することに
よって現われた結果の相対的な不確かさを予想する。こ
れらの不確かさを利用して、カリブレーションの経過の
安定性をモニタしかつカラム自体の劣化をモニタするこ
とが可能である。しかし、この文献に報告されるHPS
EC分離のほとんどすべての測定は、報告された結果に
関する精度の予想なしにMWを提示している。収集した
データを処理するソフトウェアパッケージは、そのよう
な精度を得ることは不可能であるという事実を全く無視
して、6桁以上の有効数字で結果を報告している場合が
多い。
【0019】インライン光散乱検出器の到来によって、
光散乱検出器と濃度検出器を組合せることで絶対的なM
Wおよびサイズならびに分布の測定を行なうことができ
るようになったため、カリブレートを行なう必要性はな
くなった。分析されている未知の物質と同じ構成である
ことが稀な、カリブレーションスタンダード自体による
結果の固有の不正確さはもはや最終的な結果に影響を与
えることはなくなった。このことによって、上に述べた
系統誤差の多くが解消されたが、依然として偶然誤差の
問題が残る。インライン光散乱測定のうち、特にワイア
ット・テクノロジー・コーポレイションが、DAWNの
登録商標で製造する光散乱検出器系により行なわれるよ
うに多くの同時角度を含むものは、一般に多くのデータ
を含むので、当然そのデータが1回のクロマトグラフィ
に基づく結果の精度の測定値を直接的に計算するのに十
分かどうか考えてみることになる。このような量の収集
データが随分前から利用可能であったにもかかわらず、
これまでは精度の予測が可能であるということは認識さ
れないままであった。これらのデータ収集の多くを検討
したところ、これらの臨界的な数値をどのようにして発
生させることができるかが明らかとなってきた。
【0020】正常な状況下では、クロマトグラフにおい
て各検出器が平らなベースラインから立上がる単数また
は複数のピークを含む信号を出す。図1には、濃度感知
検知器とともに光散乱検出器の1つから得られる信号が
示されている。各スライスについてMWおよびrms半
径を計算するためには、各角度の光散乱信号の、濃度信
号に対する比を計算し、これらのデータを角度の関数と
してのモデルに適合させる必要がある。適切なスケーリ
ングを選べば、「インターセプト」と呼ばれる角度0で
のこの適合度の数値がMWに関連し、かつ角度0での傾
斜のインターセプトに対する比は平均自乗半径に関連す
る。これらの技術はたとえば1948年に始まるジャー
ナル・オブ・ケミカル・フィジックスに見られるズィム
による文献等に詳しく開示されている。
【0021】より詳細には、クロマトグラフによって分
離された分子が、スライスiに対応する特定の容量で溶
出すると仮定する。これらの分子は濃度ci で溶解して
おり、この濃度は濃度感知検出器で測定することができ
る。また、これら分子は光を散乱させ、これはいくつか
の角度θj で光散乱検出器により測定することができ
る。分子から散乱した光は過剰レイリー比R(θj )で
表わす。適度に低い濃度では、これら測定された過剰レ
イリー比は、以下のような関係で、重量平均分子量Mi
と第2のビリアル係数A2 に関連している。
【0022】
【数1】
【0023】ここで量K* は以下の式で定義する光学パ
ラメータである。
【0024】
【数2】
【0025】ただし、n0 が溶媒の屈折率を表わし、d
n/dcが溶液の比屈折率増分を示し、λ0 が入射光の
真空波長を表わし、かつNA がアボガドロ数を表わす。
量P i (θ)はスライスiに関する散乱関数または形状
因子と呼ばれ、常に以下のようなsin2 (θ/2)の
多項式で書き表わすことができる。
【0026】
【数3】
【0027】ただし<r2 i は、スライスiに存在す
る分布を平均した散乱する分子の平均自乗半径である。
これら分子が特定の形状のものであることがわかってい
る場合には、Pi (θ)の式を閉じた形式で書き表わす
ことができる。これら分子が、たとえば、多くのタイプ
のポリマー分子に一般的な、ランダムコイル近似式に従
う場合には、散乱関数は以下のように書き表わすことが
できる。
【0028】
【数4】
【0029】ただしxi は以下のとおりである。
【0030】
【数5】
【0031】計算は、式(1)の逆数式で行なってもよ
く、すなわち以下のようになる。
【0032】
【数6】
【0033】以下に説明する同じ分析技術のすべてが式
(1)および(6)に当てはまる。
【0034】極度に角度が小さかったり大きかったりす
る光散乱検出器は時として粒子からのノイズレベルが高
かったりまたは迷光が原因で使用できないことがある。
使用できる場合でも、これらの検出器は中間的角度のも
のよりも雑音が多い場合が多い。この雑音はベースライ
ンやピークに現われる。濃度検出器の雑音レベルは、必
ずしもそうでない場合もあるが、典型的には光散乱検出
器のものよりも低い。
【0035】理想的には、各スライスに対するMWおよ
びrms半径における不確かさを計算し、そこからピー
ク全体に相当する不確かさを、誤差伝搬の標準方法を用
いて生成することができることが大変望ましい。これに
より、同じサンプルを繰り返し測定することによって考
えられる典型的なずれを統計的に予測することができ
る。このような計算によって、かなりの時間が節約でき
かつ測定の精度に関する独立した測定ができるようにな
る。残念ながら、1つのスライスに関連しての不確かさ
の測定には、各スライスが溶出するたびに繰り返し測定
を行なう必要があると考えれらる。複数の数値を収集
し、そこから標準的な統計的方法に従ってそれらに相当
する標準偏差を計算するには、このような測定を十分長
い期間にわたって行なう必要があるだろう。しかしなが
ら、クロマトグラフ分離を行なう基本的な概念は溶出サ
ンプルをスライスに分離し、その各々がサンプル全体に
必要とする時間に比べて大変短い時間フレームに発生す
るという要件に基づいている。その変動を定量化するた
めに、1つのスライスの測定を時間的に凍結することは
できない。
【0036】これらの明らかな矛盾にもかかわらず、本
発明によって、クロマトグラフィ分離を用いる測定の精
度をどのようにすればごく容易に予測することができる
かが明らかになる。この方法は、ほとんど全般的に、イ
ンライン多角度光散乱検出器の好ましい実施例において
収集されたデータの分析に焦点を当てているが、本発明
は、測定に関し1、2、3またはそれ以上の角度を組込
む他のタイプの光散乱検出器系に関して、当業者により
確実に実施され得るものであり、また粘度量の測定およ
び精度測定にも利用できる。
【0037】
【発明の簡単な説明】図1は、濃度感能性屈折率検出器
信号2と、90度の光の散乱1を比較する典型的なクロ
マトグラムである。サンプルは、MWが、モル当りおよ
そ30,000グラムであるポリスチレンの狭い分布ス
タンダードであった。移動相はトルエンで、かつ100
μLの注入容量のカラムの前に全体質量0.2mgが注
入された。2つの比較的平らなベースライン領域3およ
び4が、ピーク領域5の両側にある。発明はこれらの観
察に基づくものである。
【0038】分子量および大きさの計算には、図1に見
られるとおり、信号がベースライン雑音よりもかなり大
きい、ピーク領域5のみを使用する。言換えれば、ベー
スライン領域3および4は、MWおよびrms半径につ
いて何らの情報を含んでおらず、サンプルによって影響
を受けていない。ベースライン領域3および4に対応す
る移動相に存在するものと異なると考えられるサンプル
の雑音に寄与する要素は、サンプル自体と一緒に導入さ
れたアグリゲートおよび集カイ岩のみであろう。サンプ
ルがクロマトグラフィカラムを通過する分離プロセスの
ために、この種の疑集体は通常サンプル自体から分離さ
れて、ピーク領域のクロマトグラムには寄与しない。
【0039】サンプルとともに導入されるこの見かけ上
の寄与の部分はカラムから取除かれているので、ベース
ライン領域3および4に存在する雑音の量はピーク領域
5に存在するもののそのままの測定値である。ピークの
存在をこれに加えたりこれから引いたりはしない。
【0040】ベースライン領域の適切な分析によって多
角度の装置における各光散乱検出器に関する標準偏差お
よび濃度検出器に関する標準偏差を算出することができ
る。図2ではベースライン領域4を拡大して示してい
る。90度の光散乱信号1は雑音が変動していることを
明らかに示しており、屈折率信号2は、ドリフトがわず
かでかつ雑音がほとんどないことを示している。
【0041】これらのベースライン標準偏差をピーク領
域5に当てはめることによって、誤差の伝搬と呼ばれる
標準的な統計作業を通して濃度、MW、およびrms半
径における標準偏差を計算することができる。こうし
て、ベースライン領域3および4は、MWおよびrms
半径の値については何らの情報も与えないが、実際には
MWおよびrms半径の標準偏差についての決定に使用
できる情報を含んでいる。
【0042】雑音を支配する統計的なプロセスが、ある
種の妥当な仮定に従うならば、MWおよびrms半径に
ついて得られたこれら標準偏差を、同じサンプルを何度
もクロマトグラフを行なって発生すると考えられる変動
の典型的なものと考えることができる。
【0043】こうして、ベースライン領域3および4の
両方ならびにピーク領域5を分析することによって、計
算した量における標準偏差を得ることができる。歴史的
には、ベースライン領域3および4のみを使用して分析
前のデータから減算するベースラインの値を決定し、か
つドリフティングや雑音のあるベースラインが、検出器
やクロマトグラフ自体に関する問題を示していた。ベー
スライン雑音に固有の情報の統計的な重要性については
これまでかえりみられたことはなく、また何らの統計的
な分析に使用されたこともなかったのである。
【0044】後ほど詳細に説明するが、本件の方法につ
いては以下のような重要な利点がある。
【0045】この方法によって、多角度の光散乱装置お
よび濃度感能性検出器を利用するクロマトグラフィ溶出
から各スライスでの濃度、MWおよびrms半径におけ
る標準偏差の計算が可能となる。利用できるLS検出器
が1つしかない場合は、rms半径の値を計算すること
はできないし、かつMW値にも誤差が含まれる可能性が
ある。しかしながら、MWの結果の精度については依然
として計算することができるであろう。
【0046】この方法によって、ピークを規定するスラ
イスの範囲でMWおよびrms半径の平均値における標
準偏差を計算することができる。
【0047】雑音がある光散乱検出器を自動的に識別
し、計算結果からそれらの寄与する部分を自動的に除去
することができる。
【0048】この方法は、ランダムコイルに限らず、球
形、剛性ロッド、何次かの単純多項式を含む分子構造の
いずれの理論的モデルに適用してもよい。
【0049】この方法はまたインライン粘度決定の測定
および解釈に用いてもよい。
【0050】
【発明の説明】この明細書の背景技術の説明の部分でも
述べたとおり、生成した分子量またはサイズモーメント
の精度計算は、誤差伝搬の仮定を利用しているために、
各スライスでの分子量および濃度の標準偏差が測定され
ることを要件とする。この考え方にまつわる基本的な難
点は、クロマトグラフィによる分離は経時的に連続的に
変化しているため、同じスライスで光散乱および濃度信
号を複数個測定することができない点である。ある特定
のスライスでの信号の変動は、通常1つのスライスのデ
ータを収集する時間よりも大きい時間フレームで発生す
るので、1つのスライスの時間フレーム内で多数の測定
を行なおうとすれば一般的に全く同じ信号を何回も測定
することになってしまう。同じスライスについて複数の
測定が必要な場合には、何回も同じ注入を行なって、か
つクロマトグラフが毎回変化しないようにしておく必要
がある。このような過程は、実際には実行不可能な安定
性および再現性を求めているといえ、というのも様々な
スライスが正確に重なっておりかつクロマトグラフィの
条件が変化していないことを知ることは極めて難しいと
考えられる。パパチアンおよびマーフィによる文献に
は、時間的経過に従って、すなわち長期間にわたって多
数行なった注入から得られたデータに依存してどのよう
に平均値が出されるかが記載されている。しかしなが
ら、このやり方はある物理的量の精度の決定にしか使用
できない。ある特定のポリマースタンダードに関して
は、溶出ピーク(たとえば重量平均分子量)に関する様
々な平均値をそれぞれの測定によって決定し得る。この
ように生成した平均値の変動源は、一般にデータを収集
するのに使用されるタイムフレームにわたってクロマト
グラフィの状態を一定に維持することが不可能に近いた
め、ほとんど判別することができない。どの方法によっ
てもスライスごとの精度というものはこれまで決定され
ることがなかったが、測定の際に特定のポリマーの溶出
ピークについての平均分子量の精度を予測したいと思っ
ても、本件発明の以前には、寄与するスライスデータの
変動を決定する方法がなかったため、不可能であった。
【0051】これらの点を明らかにするため、N個のス
ライスのデータが収集されるある期間に溶出するクロマ
トグラフィのピークの重量平均分子量について考える。
重量平均分子量は、以下のように定義される。
【0052】
【数7】
【0053】各ci およびMi の通常1回の測定では事
前の関連誤差がないため、何度も注入を行なわずかつ実
験を繰り返さないとすれば、Mw 自体の精度をどのよう
に測定できるというのであろうか?下の式(8)は、ど
のようにして式(7)の生じたMi の各々についての関
連する標準偏差σMiを、伝搬誤差を計算するための通常
の方法に従って計算することができるかを示ている。伝
統的には、特定のクロマトグラフィスライスiでの分子
量の精度を決定する必要があれば、標準的なやり方とい
うのは、そのi番目のスライスLijの光散乱信号および
その同じスライスでの濃度信号cijをM回繰り返し測定
する(j=1からM)ことであろう。これら複数の測定
値から、平均光散乱信号Lavgiおよびその標準偏差σLi
ならびに類似する濃度平均cavgiおよびその関連標準偏
差σciをまず計算する。これら平均値の比Lavgi/c
avgiから、そのi番目のスライスに関する分子量Mi
計算する。このi番目のスライスに関する分子量の標準
偏差は標準的な誤差伝搬のアルゴリズムを用いて以下の
とおり算出することになる。
【0054】
【数8】
【0055】この結果を濃度cavgiの各標準偏差σci
組合せ、式(7)の重量平均分子量Mw の標準偏差を標
準的な誤差伝搬のアルゴリズムを用いて計算することが
できる。
【0056】しかしながら、実験的な観点からは、各ス
ライスでの個々の寄与エレメントの標準偏差を決定する
方法が知られていなかったために、上のやり方は常に不
可能であると思われていた。本発明は、事実上不可能な
繰り返し実験を行なう必要なく、各スライスで測定され
る物理量すべてに関し各検出された変数の標準偏差を予
測する方法を開示する。この方法には、屈折率検出器、
紫外線検出器および蒸気質量検出器等の様々な濃度検出
器や光散乱検出器および粘度検出器等が含まれる。これ
らの標準偏差がわかれば、従来技術の誤差伝搬アルゴリ
ズムを利用してすべての生成した量に対する精度の予測
値を得ることができる。これはその必要性が長年にわた
って認識されていたにもかかわらず、今日まで実現がさ
れなかった重要な発明である。
【0057】本発明の主要な要件は、比較的測定が簡単
なベースライン領域での変動が、測定が大変困難な1つ
のスライスの反復測定における変動に等価であるという
認識にある。これは、クロマトグラフィシステムに注入
されたサンプルの塵埃、アグリゲートおよび残がいとい
った成分がサンプルの分子元素から一般に分離されるこ
とによる。サンプルの主成分が存在するクロマトグラフ
ィの領域からこれらの成分を大部分取除くことなる。一
方、移動相自体にこれら雑音を発生する物質が分布して
いる場合には、これらの物質は分解されないまま残り、
カラムの後でさえ連続的に溶出するので、等価な態様で
分離したサンプルの各スライスに寄与する。ベースライ
ン自体はスライス内の対応する測定値の決定における不
確かさを引起こすこれらの物質のすべてを反映する。ま
た、ベースラインは検出器のドリフトや電子雑音にまつ
わる雑音の要素のすべてを反映する。したがって、ベー
スライン領域における変動は1つのスライスの繰り返し
測定における変動に等価である。このベースライン領域
を慎重に測定することによって、分離したサンプルの各
々およびすべてのスライスに影響を与える雑音の量を決
定することができる。
【0058】本発明の応用をいくつかのステップに分解
することができる。各ステップの説明を以下に行なう。 1.スライスiでの各光散乱検出器からの信号Ri (θ
j )および濃度検出器からの信号ci は塵埃、短期間の
ドリフト、微粒子等による固有の雑音レベルを有してい
る。これは、インライン粘度検出器を使用した場合にも
当てはまる。この雑音は一般に検出器ごとに規模が異な
る。まず、各光散乱検出器からの信号の「標準偏差」と
呼ばれる雑音レベルを決定する。図1は、90度の光散
乱信号1と、濃度信号2とを示す。領域5における単数
または複数のクロマトグラフィのピークは、どのような
形にでもなり得るので、雑音レベルを見つけるのには適
していない。しかしながら、ピークから離れたベースラ
イン領域3および4は、比較的平らであり、かつ検出器
信号の標準偏差を決定するのに使用される。90度の光
散乱信号1と濃度信号2における典型的な雑音変動を図
2に見ることができ、図2は、ベースライン領域4を拡
大して示す。ベースライン領域は、分析者が選択するか
または適当なコンピュータアルゴリズムによって決定す
ることができる。いずれにしても、各検出器に関するベ
ースライン領域は最小自乗法を用いて適切なモデルに適
合される。これらベースライン領域においてはデータは
比較的一定しているので、うまく適合できるはずであ
る。プレス他による「数のレシピ」という文献にあるも
ののような数の分析を標準的に扱えば、よく適合した仮
定によって得るべきデータ点の標準偏差の予測が可能に
なることがわかる。
【0059】コンピュータアルゴリズムの好ましい実施
例では、データの最初のフラクションまたは領域を適切
なベースラインモデルに適合させる。1つの可能な選択
としてはデータの最初の10%または100データポイ
ントのうち小さい方を3次多項式に適合させることがあ
る。このプロセスをデータの最後の10%または100
データポイントのうち小さい方に関して繰り返し行なう
ことができる。データのこれらの端の領域だけを適合さ
せることで、これら領域がベースラインデータのみを含
みかつ単数または複数のピークが先行するベースライン
領域の後および引続くベースライン領域の前に溶出する
可能性が最大となる。これら双方の端の領域を適合させ
かつより小さい標準偏差をとることでこの方法ははずれ
値の点には鈍感になる。ピークのある部分が偶然含まれ
ている場合でも、3次多項式を使用することによってこ
の方法が適用できる。典型的には、データの組は500
−2000ポイント以上を含むことになるので、この方
法は通常これらベースラインの適合に際し少なくとも5
0ポイントを使用することになる。したがって、3次多
項式はこれらのデータ点の間では評価できるほどには変
動しないことになる。適合されるポイントの数を100
まで限定することによって計算時間が短く保たれる。こ
の自動的な方法は、分析者による介入を必要としておら
ず、むしろベースラインデータの少なくとも10%また
は100ポイントがサンプルピーク領域の前後いずれか
で収集されることを仮定する。
【0060】10%、100データポイントという特定
的な選択、両方の端の領域を使用すること、および3次
多項式の使用は妥当ではあるが、ユーザがこれらのパラ
メータのいずれかまたはすべてを特定できかつ標準偏差
を決定するために多項式以外のモデルの使用を含む他の
オプションが可能である点を強調しておきたい。異なる
選択を行なえば異なる実験的条件に対してこの方法をよ
りよくするかもしれないが、これらすべての可能な選択
は本発明の代替的な実施例にすぎない。
【0061】このベースライン適合の過程は光散乱装置
における各検出器に対して一度かつ濃度検出器に関して
一度それぞれ行なわれる。 2.各ピークにおける各スライスiに関して、好ましい
コンピュータ分析で、各角度θj に関する光散乱信号の
濃度信号に対する比Ri (θj )/K* i を計算す
る。ステップ1で既に決定した過剰レイリー比Ri (θ
j )および濃度信号ci における標準偏差から、テイラ
ーによる文献に記載されるような誤差伝搬の標準的統計
方法を使用して各角度に関する比Ri (θj )/K*
i における標準偏差を得る。たとえば、2つの量aおよ
びbを、それぞれの不確かさσa およびσb がある場
合、比a/bおよびその関連する不確かさについて以下
のように示すことができる。
【0062】
【数9】
【0063】3.次に、各角度に関する比Ri (θj
* i がステップ2で生成した標準偏差を用いて予測
される光散乱の適切な理論的モデルに適合される。入力
データにおける標準偏差がわかっている場合には、非線
形のモデルを含むどのモデルにもデータを適合させるた
めの標準的な数値方法が存在する。このような方法はプ
レス他による先ほども述べた文献に記載されている。順
序決めされたデータの対(xj ,yj )、yj における
不確かさσj およびモデルy(x)では、データとモデ
ルとの間の偏差は最小自乗法に従って計算される。「カ
イスクエア」と呼ばれる量χ2 は以下の式により計算さ
れる。
【0064】
【数10】
【0065】この量はこのモデルにおける様々なパラメ
ータを調節することによって最小にされる。モデルy
(x)が、たとえばy(x)がxの多項式である場合な
ど、そのパラメータにおいて線形であれば、最小化は1
つの工程で完了する。モデルが非線形である場合には反
復方法が用いられる。いずれの場合も、χ2 の最小値と
ともに最も適合するパラメータおよびその不確かさが得
られる。
【0066】本件の場合には、特定のスライスiに対し
て、順序決めされた対[sin2 (θj /2)、R
i (θj )K* i ]から入力データがなる。モデルは
式(1)または式(6)の右辺に適切なP(θj )を選
択したものから構成される。数値解法によって、モデル
パラメータ、すなわち分子量Mi と平均自乗半径<r2
>iを調節することによりデータとモデルとの間の偏差
が最小になる。各スライスに関し適合を行なう場合に、
大きい標準偏差を伴う順序決めがされた対は小さな標準
偏差を伴うものに比べて重要度が比較的低い。したがっ
て、雑音がある光散乱検出器は全体の適合に対して重要
度が減るように自動的に重み付けされる。その結果、M
Wおよび平均自乗半径に最もよく適合した値ならびにそ
のMWおよび平均自乗半径における標準偏差が得られ
る。rms半径を得るためには、この平均自乗半径の平
方根をとる。 4.データに系統誤差が含まれていない場合には、ステ
ップ3で得られたχ2 の値は、適合において使用された
角検出器の数と適合されたパラメータの数との間の差と
して定義される自由度を表わす数におよそ等しいことに
なる。一方、光散乱データに系統誤差が存在する場合、
または選択したモデルがデータに対し不適切なものであ
った場合、選択したモデルは、それが指し示すべきデー
タおよび計算標準偏差を示さず、χ2 の値は自由度の数
よりも大きくなってしまう。好ましいコンピュータ分析
は、各角度に対し同じ係数ですべての光散乱標準偏差を
増大させることによってこのことを説明し、χ2 を強制
的に自由の度合の数に等しくする。このことによって計
算されたMWおよびrms半径における標準偏差は効果
的に増大する。これはまた、選ばれたデータがデータを
十分表わしているということを暗示的に仮定する。ステ
ップ2から4までは各ピークにおいて各スライスについ
て行なわれる。 5.各ピークに対しMWおよび平均自乗半径の様々なモ
ーメントまたは重み付け平均を得るために、各スライス
について濃度、MW、および平均自乗半径を組合せるた
めの標準的な式が存在する。誤差伝搬の標準的統計的技
術を用いて、ステップ3で各スライスについて得られた
標準偏差を使用してモーメントの各々における標準偏差
を計算する。このステップはすべてのスライスデータを
分析した後に各ピークについて1回行なわれる。当然、
上に述べた質量および半径のモーメント以外に必要とさ
れ得るスライスの結果の他の機能的な組合せが存在し得
る。選択されたピーク領域内での濃度、MW、および平
均自乗半径の値のいずれかのこのような機能的組合せの
精度について同様に計算することができる。
【0067】本発明の真に新規な追加的要素はステップ
1および4である。ステップ2、3および5は、単に標
準的な数の分析方法を光散乱に応用したものである。
【0068】本件発明を、光散乱と濃度測定を組合せて
使用し、クロマトグラフィ法で分離したサンプルの測定
について応用するやり方について集中的に説明したが、
この方法は粘度等の他のオンライン測定技術についても
十分に同様に適用できる。粘度の場合には、粘度計がそ
の溶液の比粘度に比例する信号を生成する。比粘度の濃
度に対する比を計算することによって、サンプルの固有
粘度を決定することができる。明らかに、本発明の方法
をこの技術に応用して固有の粘度の値に関する精度の予
測を行ないかついわゆるユニバーサルカリブレーション
曲線と呼ばれるものを参照してMWの値および流体力学
的分子半径の値の精度予測を行なうことができる。同様
に、粘度および光散乱等の技術の他の組合せに関して
も、寄与する信号の各々およびそこから派生する対応の
計算量および標準偏差に本発明を応用して、分子量およ
びサイズを生成し、その精度についても同様に計算する
ことができる。
【0069】データ分析およびクロマトグラフィの分野
の当業者には明らかなとおり、発明の実施について私が
挙げた基本的な要素から逸脱することなく、私が発明し
かつ記載した方法の多くの自明な変形が存在するが、こ
れらの変形のすべてが本明細書中に記載した私の発明の
自明な実施例であり、かつ先行する特許請求の範囲に含
まれることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【図1】90度の光散乱信号を濃度検出器信号と重ねて
示す典型的なクロマトグラムの図であり、前後のベース
ライン領域およびピークがはっきり現われた図である。
【図2】典型的な雑音の変動を含む図1の後のベースラ
イン領域4の拡大図である。
【符号の説明】
1…90度の光散乱信号 2…濃度検出器信号 3、4…ベースライン領域 5…ピーク領域

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クロマトグラフィ法で分離したサンプル
    の各スライスにおける測定に関連する変数の標準偏差を
    決定するための方法であって、 a)前記測定された変数に対応する前記分離されたサン
    プルのクロマトグラフィピークから時間において切取っ
    たベースライン領域を位置決めするステップと、 b)前記位置決めされたベースライン領域内の前記変数
    の経時的関数依存度を仮定するステップと、 c)前記位置決めされたベースライン領域内での前記仮
    定された経時的関数依存度に対しての前記変数の標準偏
    差を計算するステップと、 d)前記分離されたサンプルの前記クロマトグラフィピ
    ーク内の各前記スライスでの前記変数の標準偏差を、前
    記位置決めされたベースライン領域内の前記計算された
    標準偏差に等しく設定するステップとを含む、標準偏差
    の決定方法。
  2. 【請求項2】 前記変数が、インライン濃度検出器によ
    って測定した濃度である、請求項1に記載の標準偏差の
    決定方法。
  3. 【請求項3】 前記変数がインライン光散乱検出器によ
    って測定した散乱角度θのまたはその周辺での過剰レイ
    リー比R(θ)である、請求項1に記載の標準偏差の決
    定方法。
  4. 【請求項4】 前記変数がインライン粘度計で測定した
    粘度である、請求項1に記載の標準偏差の決定方法。
  5. 【請求項5】 前記濃度検出器が屈折率検出器である、
    請求項2に記載の標準偏差の決定方法。
  6. 【請求項6】 前記濃度検出器が紫外線検出器である、
    請求項2に記載の標準偏差の決定方法。
  7. 【請求項7】 前記濃度検出器が蒸気質量検出器であ
    る、請求項2に記載の標準偏差の決定方法。
  8. 【請求項8】 前記位置決めされたベースライン領域内
    での前記変数の前記経時的関数依存度が多項式である、
    請求項1に記載の標準偏差の決定方法。
  9. 【請求項9】 前記多項式がゼロ次数である、請求項8
    に記載の標準偏差の決定方法。
  10. 【請求項10】 前記多項式が3次多項式である、請求
    項8に記載の標準偏差の決定方法。
  11. 【請求項11】 前記ベースライン領域が前記分離され
    たサンプルの前記クロマトグラフィピーク領域の前後い
    ずれかで収集されたベースラインデータの少なくとも1
    0%からなる、請求項1に記載の標準偏差の決定方法。
  12. 【請求項12】 前記ベースライン領域が前記サンプル
    ピーク領域の前のベースライン領域と、前記サンプルピ
    ーク領域の後のベースライン領域の2つの部分からな
    り、両方の部分が別個に分析されて2つの別個の標準偏
    差が算出され、その小さい方が前記分離されたサンプル
    の前記クロマトグラフィピーク内の各前記スライスにお
    ける前記変数の前記標準偏差に等しく設定される、請求
    項1に記載の標準偏差の決定方法。
JP01056095A 1994-01-27 1995-01-26 クロマトグラフィ法で分離したサンプルの各スライスにおける測定に関連する変数の標準偏差を決定する方法 Expired - Fee Related JP3580380B2 (ja)

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US18826894A 1994-01-27 1994-01-27
US188268 1994-01-27
US326628 1994-10-20
US08/326,628 US5528366A (en) 1994-01-27 1994-10-20 Precision determination for molecular weights

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0835961A true JPH0835961A (ja) 1996-02-06
JP3580380B2 JP3580380B2 (ja) 2004-10-20

Family

ID=26883892

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP01056095A Expired - Fee Related JP3580380B2 (ja) 1994-01-27 1995-01-26 クロマトグラフィ法で分離したサンプルの各スライスにおける測定に関連する変数の標準偏差を決定する方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US5528366A (ja)
EP (1) EP0665433B1 (ja)
JP (1) JP3580380B2 (ja)
DE (1) DE69433615T2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005091368A (ja) * 2003-09-18 2005-04-07 Wyatt Technol Corp 拡大モデルの最適フィットパラメータを定めるための方法、およびサンプルの選択された物理特性を引出すための方法
JP5888437B2 (ja) * 2012-12-10 2016-03-22 株式会社島津製作所 ドリフト算出装置及びこれを備えた光検出装置
WO2023157887A1 (ja) * 2022-02-17 2023-08-24 株式会社アイシン 成分評価装置、成分評価方法及びプログラム

Families Citing this family (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000508771A (ja) * 1996-04-12 2000-07-11 ウォーターズ・インヴェストメンツ・リミテッド クロマトグラフィー変動性の特性表示を利用するクロマトグラフィーパターン分析システム
US6720186B1 (en) * 1998-04-03 2004-04-13 Symyx Technologies, Inc. Method of research for creating and testing novel catalysts, reactions and polymers
DE19801881C1 (de) 1998-01-20 1999-05-27 Karl Hehl Verfahren zur Beurteilung von Spritzteilen
US6294388B1 (en) 1998-04-03 2001-09-25 Symyx Technologies, Inc. Indirect calibration of polymer characterization systems
US6175409B1 (en) 1999-04-02 2001-01-16 Symyx Technologies, Inc. Flow-injection analysis and variable-flow light-scattering methods and apparatus for characterizing polymers
IES20000617A2 (en) 2000-08-02 2002-02-20 Millipore Ireland Bv Optical scattering monitor
US6868715B1 (en) 2000-09-20 2005-03-22 General Electric Company Method and apparatus for rapid determination of polymer molecular weight
US6411383B1 (en) * 2000-12-22 2002-06-25 Wyatt Technology Corporation Method for measuring the 2nd virial coefficient
GB2371358A (en) * 2001-01-22 2002-07-24 Optokem Ltd Light scattering particle characterisation apparatus and detection means
US6651009B1 (en) * 2002-07-24 2003-11-18 Wyatt Technology Corporation Method for determining average solution properties of macromolecules by the injection method
US7507337B2 (en) 2004-09-03 2009-03-24 Symyx Technologies, Inc. System and method for rapid chromatography with fluid temperature and mobile phase composition control
EP1889048A4 (en) * 2005-06-08 2010-12-22 Mds Inc Dbt Mds Sciex Division DYNAMIC BACKGROUND SIGNAL EXCLUSION IN DATA ACQUISITION DEPENDENT ON MASS / CHROMATOGRAPHIC SPECTROMETRY DATA
US7813882B2 (en) * 2008-02-29 2010-10-12 Wyatt Technology Corporation Method for determining average properties of molecules in solution
US10481164B2 (en) * 2012-03-26 2019-11-19 Amgen Inc. Method for using light scattering in real time to directly monitor and control impurity removal in purification processes
US9556695B2 (en) 2013-04-25 2017-01-31 Baker Hughes Incorporated Mechanically locked debris barrier
US10422768B2 (en) * 2014-11-06 2019-09-24 Wyatt Technology Corporation Method and apparatus to measure electrophoretic mobility of a flowing sample
CN109325489B (zh) * 2018-09-14 2021-05-28 浙江口碑网络技术有限公司 图像的识别方法及装置、存储介质、电子装置
US11965900B2 (en) * 2018-11-09 2024-04-23 Wyatt Technology, Llc Indicating a status of an analytical instrument on a screen of the analytical instrument
EP3719494A1 (en) * 2020-01-30 2020-10-07 Bayer AG Using in-line multi-angle-light-scattering (mals) detectors for establishing digital twins of chromatography unit operations
CN112485361A (zh) * 2020-11-16 2021-03-12 武汉月成技术有限公司 一种针对气相色谱分析仪的色谱信号低延迟滤波方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4875169A (en) * 1986-04-11 1989-10-17 Iowa State University Research Foundation, Inc. Method for improving the limit of detection in a data signal
US5129723A (en) * 1991-04-11 1992-07-14 Wyatt Technology Corporation High performance Zimm chromatography--HPZC

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005091368A (ja) * 2003-09-18 2005-04-07 Wyatt Technol Corp 拡大モデルの最適フィットパラメータを定めるための方法、およびサンプルの選択された物理特性を引出すための方法
JP5888437B2 (ja) * 2012-12-10 2016-03-22 株式会社島津製作所 ドリフト算出装置及びこれを備えた光検出装置
WO2023157887A1 (ja) * 2022-02-17 2023-08-24 株式会社アイシン 成分評価装置、成分評価方法及びプログラム

Also Published As

Publication number Publication date
US5528366A (en) 1996-06-18
DE69433615D1 (de) 2004-04-22
EP0665433A1 (en) 1995-08-02
JP3580380B2 (ja) 2004-10-20
EP0665433B1 (en) 2004-03-17
DE69433615T2 (de) 2005-03-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3580380B2 (ja) クロマトグラフィ法で分離したサンプルの各スライスにおける測定に関連する変数の標準偏差を決定する方法
Shortt Differential molecular weight distributions in high performance size exclusion chromatography
JP4691603B2 (ja) クロマトグラフシステムの1つ又は複数の特定のパラメータの値を測定する方法
Poppe Characterization and design of liquid phase flow-through detector systems
JP4124965B2 (ja) ゲル透過クロマトグラフィーを用いる重合体分布の分子量及び固有粘度の決定システム及び方法
US20120016597A1 (en) Method for gas chromatgraphy analysis and maintenance
Huber Evaluation of detectors for liquid chromatography in columns
Guan et al. Interactive retention index database for compound identification in temperature-programmed capillary gas chromatography
Striegel et al. Determining the chemical-heterogeneity-corrected molar mass averages and distribution of poly (styrene-co-t-butyl methacrylate) using SEC/MALS/UV/DRI
Striegel There’s plenty of gloom at the bottom: the many challenges of accurate quantitation in size-based oligomeric separations
Meira et al. Band broadening function in size exclusion chromatography of polymers: review of some recent developments
JP2005507077A (ja) ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィおよび光散乱検出を用いてポリマー分布の旋回半径、分子量および固有粘度を決定するためのシステムおよび方法
US20050240385A1 (en) System and method for determining radius of gyration, molecular weight, and intrinsic viscosity of a polymeric distribution using gel permeation chromatography and light scattering detection
Kaiser et al. Critical and statistically based evaluation, testing, comparison and optimization of capillary chromatography systems, the “ABT-concept” in capillary GC
Clementi et al. Molar mass distributions in homopolymer blends from multimodal chromatograms obtained by Sec/Gpc with a concentration detector
US4983528A (en) Measurement of unsaturation level in butyl and EPDM rubbers
Dettmer-Wilde et al. Quantitative analysis
Clementi et al. Molar mass distributions of linear homopolymers by size exclusion chromatography with light scattering detection: A method for automatic band broadening correction
Vezzani et al. Prediction of retention times in linear gradient temperature and pressure programmed analysis on capillary columns
US4181006A (en) Quantitative chromatographic analysis without calibration
Striegel Characterizing Styrene Monomer and Oligomers by SEC/MALS/VISC/DRI
Schure Advances in the theory of particle size distributions by field-flow fractionation: Outlet and apparent polydispersity at constant field
Nguyen et al. Calibration of thermal field‐flow fractionation using broad molecular weight standards
Reschiglian et al. Evaluation of a standardless method of determination of molecular weight and polydispersity of a polystyrene sample by thermal field-flow fractionation
JP2005049140A (ja) 分画されていない試料の重量平均モル質量、平均2乗半径、および第2ビリアル係数を決定する方法

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040203

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040430

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040615

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040714

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080730

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090730

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090730

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100730

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110730

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110730

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130730

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130730

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140730

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees