JP2005091368A - 拡大モデルの最適フィットパラメータを定めるための方法、およびサンプルの選択された物理特性を引出すための方法 - Google Patents

拡大モデルの最適フィットパラメータを定めるための方法、およびサンプルの選択された物理特性を引出すための方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005091368A
JP2005091368A JP2004271885A JP2004271885A JP2005091368A JP 2005091368 A JP2005091368 A JP 2005091368A JP 2004271885 A JP2004271885 A JP 2004271885A JP 2004271885 A JP2004271885 A JP 2004271885A JP 2005091368 A JP2005091368 A JP 2005091368A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
detector
sample
signal
expansion
expanded
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004271885A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4813784B2 (ja
Inventor
P Toreinofu Steven
スティーブン・ピィ・トレイノフ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Wyatt Technology LLC
Original Assignee
Wyatt Technology LLC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Wyatt Technology LLC filed Critical Wyatt Technology LLC
Publication of JP2005091368A publication Critical patent/JP2005091368A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4813784B2 publication Critical patent/JP4813784B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N30/00Investigating or analysing materials by separation into components using adsorption, absorption or similar phenomena or using ion-exchange, e.g. chromatography or field flow fractionation
    • G01N30/02Column chromatography
    • G01N30/86Signal analysis
    • G01N30/8624Detection of slopes or peaks; baseline correction
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N30/00Investigating or analysing materials by separation into components using adsorption, absorption or similar phenomena or using ion-exchange, e.g. chromatography or field flow fractionation
    • G01N30/02Column chromatography
    • G01N30/62Detectors specially adapted therefor
    • G01N30/74Optical detectors
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N30/00Investigating or analysing materials by separation into components using adsorption, absorption or similar phenomena or using ion-exchange, e.g. chromatography or field flow fractionation
    • G01N30/02Column chromatography
    • G01N30/62Detectors specially adapted therefor
    • G01N30/78Detectors specially adapted therefor using more than one detector

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)

Abstract

【課題】 液体クロマトグラフのディテクタ間のバンド拡大現象を補正するための方法を提供する。
【解決手段】 クロマトグラフィシステムにある拡大を特徴付ける方法、および上流ディテクタの狭いピークが下流ディテクタの拡大されたピークと匹敵できるよう人工的に広げられるアルゴリズムが記載される。この技術は分解能をある程度損なうが、その安定性および普遍性により広い適用範囲を可能とする。MALSディテクタ後のRIディテクタの拡大、UV検出後のMALS拡大の補正、MALSおよびRI検出に続く粘性拡大補正およびその普及を含む。
【選択図】 図3

Description

本発明はディテクタ間バンド拡大の現象を補正するための方法に関する。
液体クロマトグラフィ技術による溶液における高分子種の分析は一般に適切な溶媒内にサンプルを用意し、そのアリコートをクロマトグラフに注入することによって行なわれる。クロマトグラフは通過するサンプルを分化するさまざまな種類の分化装置を含む。このような手段によって一般に大きさ、塊、またはカラム親和力に基づいて分けられると、サンプルは光散乱、屈折率、紫外線(UV)、粘性応答などによって分析を受ける。たとえば分離がサイズ排除カラムによって行なわれる、特定のサンプルの塊およびサイズの分布を定めるために、クロマトグラフは多角度光散乱MALSによって、その後で示差屈折計dRIによって、サンプルを順次測定する。dRIは濃度を測定するのに対して、MALSユニットは各溶出画分の角度を関数とした過剰レイリー比を測定する。入射光の波長よりもはるかに小さい分子に対しては、単一角度での光散乱測定で十分な場合が多い。
各画分が検出装置を通ると、「バンド」または「ピーク」と呼ばれる信号が出力される。分散および混合効果により、これらのバンドはサンプルが異なる装置を通るたびに幾分広げられる。単分散タンパク質の低い濃度のアリコートからなるサンプルを考えてみる。この場合、レイリー過剰比はモル質量および濃度に正比例する。光散乱信号および濃度信号は同一の形になるべきであり、これら2つの反応が同じ領域を有するよう正規化されたのなら完全に重なる。しかし、サンプルがMALSディテクタを通ってdRIディテクタに入ると、サンプルの分散および混合に寄与する中間領域および接続部を通過することになる。バンド拡大の多くの原因およびその救済策の一部は1979年にJohn Wiley & Sonsによって出版された、Yau他の書籍「近代のサイズ排除液体クロマトグラフィ」において詳細に説明されている。上述の例では、dRI信号はMALS信号に対して幾分広げられて現われる。
拡大の現象は図1に示され、拡大現象に対して補正がなされていない、計算されたモル質量とともに、水性バッファにおけるウシ血清アルブミンBSAのサンプルのクロマトグラムが示される。補正されていないモル質量はトレース1として示される。これは単量体Mw0のモル質量によって除算された形で示されるので、縦軸は単量体には1となり、二量体には2、等となる。トレース2は時間を関数とした、90°の光散乱信号に対応する。トレース3はdRI信号に対応する。16分から18分にある最も右のピーク領域は純粋単量体からのデータであり、14分から16分にあるピーク領域は二量体からのデータであるよう、凝集状態は細分化されている。各ピークにおいて、拡大によりピーク中央の濃度は抑制され、「翼」部分の濃度は高められる。各溶出時においてモル質量を定めるためにこの拡大されたdRI信号をMALS信号と組み合わせると、ピークの中央近くで定められるモル質量は体系的に高すぎる推定値となり、翼部分のものは低すぎる推定値となる。濃度ディテクタがMALSディテクタの上流にある場合、この状態は逆となる。これにより、各ピーク領域内のモル質量データは不定なものとなる。バンド拡大がなければ、データは単量体に対しては1であり、二量体に対しては2である一連の平坦域からなる。細分化されたサンプルがより多分散されると、バンド拡大の現象は目立たなくなる(しかしまだ存在する)。個々の凝集状態からなる十分に細分化されたサンプルでは、この問題は明らかである。図1において、単量体のピークは拡大問題が最も明らかであるよう分離している。凝集体は累進的に分離されなくなるので、問題はそれほど顕著とはならない。
このような歪みを補償するために、さまざまな方法が用いられてきた。その大部分は1969年の文献に提示されているL.H. Tungの研究に基づいており、出版されたJournal of Applied Polymer Scienceの第13巻、頁775以降にある。前述のYau他の書籍は、バンド拡大を補正するための手段の一部を記載している。クロマトグラフィの文献のうち、多くはこの補正を行なうための手段を扱っている、すなわち拡大源がなかったのならとっていたであろう形に拡大されたバンドを修復する内容を扱っている。これらの技術のほとんどは数値的に不安定であり、負の濃度または負の分散強度などのような物理的に不合理な結果をもたらすので、めったに用いられない。MALS測定によるタンパク質のキャラクタライゼーションは特に重要な分野であるが、ここでもバンド拡大の補正はめったに見られない。なぜなら、それを行なうのは非常に困難だからである。
バンド拡大現象は液体クロマトグラフィのさまざまなマルチディテクタ運用で起こる。たとえば、サンプルの固有粘度が決定できるようオンライン粘度計でサンプルが測定されるのなら、dRIも必要である。サンプルがdRIから粘度計に到達するまでに、バンド拡大を受けて、その結果dRI測定から引出された濃度曲線に対して比粘度曲線が広がることとなる。ここでも、拡大された信号を拡大がなかったのなら取っていたであろう形になるよう復元することに伴う演算上の困難により、サンプルが非凝集タンパク質のような単量体である場合など特に問題のある結果をもたらす。
1979年、Yau他著、John Wiley & Sons出版の書籍「近代のサイズ排除液体クロマトグラフィ」 1969年Journal of Applied Polymer Scienceの第13巻、頁775以降、L.H. Tung著
本発明の目的は分析方法を提供することであり、この分析方法によってバンド拡大現象はソフトウェアで容易にかつ正確に補正できる。本発明の別の目的は、従来のアプローチとの違いが明確に区別できるような補正に対する新しいアプローチを提供することである。本発明はタンパク質サンプルの分離分析に対して最も有用であると思われる。これを適用することにより、タンパク質共役および凝集状態のキャラクタライゼーションがより正確なものとなる。本発明のさらなる応用は、サンプルが濃度ディテクタと粘度計との間を通過することに伴うバンド拡大現象を補正することにより、固有粘度測定値の判定を向上させることにある。本発明の重要な応用は、たとえばTrainoffおよびWyattによる、米国特許第6,411,383号および現在発行される段階にある、2002年7月24日に出願された特許出願10/205,637号に記載されている、非細分化サンプルの第2のビリアル係数を迅速に定めることへの適用である。この方法をうまく実施することは、各溶出量における濃度の二乗を正確に定める機能に依存する。これには、各溶出量における濃度の正確な測定が必要である。後者の決定は一般に非細分化サンプルを使って行なわれ、そのディテクタ応答は集められた各インターバルにおいて質量組成が同じである単一ピークを示す。この単一のピークは一連のディテクタを通ることにより拡大し、その拡大現象を補正しない限り、引出された結果には体系的誤りを含むこととなる。
本発明は液体クロマトグラフのディテクタ間で起こるバンド拡張現象を補正するための方法を含む。バンドの形を第1のディテクタのものに復元することによって第2のディテクタでのバンド拡大を補正するのではなく、本発明は第1のディテクタのバンドを第2のディテクタでもたらされた拡大バンドと適合するよう第1のディテクタのバンドを広げる。これはすべてのディテクタでのバンド拡大現象を補正するための、より簡単で安定した、かつ実現が容易である手段をもたらす。ピークが部分的に重畳する場合には、この方法はピーク分解能の低下をもたらし得るが、本発明の方法は、十分に分けられかつ分離した
ピークを備えた単分散サンプルに対して主な適用範囲を有すると考えられる。本発明は一連の接続されたディテクタに適用可能であり、そのディテクタの数は任意である。
溶液における分子は一般にその重み平均モル質量Mw、その平均平方半径<rg 2>および第2のビリアル係数A2によって特徴付けられる。後者は、分子と溶媒との間の相互作用の測定値である。細分化されない溶液について、その特性は、1948年度のブルーノ・ジム(Bruno Zimm)の研究書類であって、Journal of Chemical Physicsの第16巻、頁1093−1099に記載される方法を用いて、光を散乱させる態様を測定することによって、定めることができる。より最近では、2002年7月24日に出願され、現在発行される段階にある、TrainoffおよびWyattの同時係属中の特許出願10/205,637号で記載される方法は、従来のジムアプローチに取って代わる進歩した技術を示す。
少量の溶液からの光散乱は、広い範囲の角度および濃度にわたって測定される。光散乱測定値から引出された特性は、ジムが作成した以下の式によって関連付けられる:
Figure 2005091368
ここでR(θ)はR(θ)=[Is(θ)−Isolv(θ)]r2/IOVとして定義される、単位立体角当りの方向θにおける測定された過剰レイリー比であり、Is(θ)は単位立体角当りの溶液によって散乱した光の強度、Isolv(θ)は単位立体角当りの溶媒から散乱した光の強度、IOは入射強度、rは散乱体積からディテクタまでの距離、Vはディテクタで読取られる体積、P(θ)は以下の式によって定義される分散分子の形状因子であり、
Figure 2005091368
上記の式において、Naはアボガドロ数であり、dn/dcは屈折率増分であり、n0は溶媒の屈折率であり、cは濃度であり、λ0は真空における入射光の波長である。入射コリメート光ビームは、光散乱ディテクタを含む面に対して垂直偏波されると想定される。形状因子は以下の式によって平均平方半径<rg 2>に関連付けられる:
Figure 2005091368
多角度光散乱計器は、角度および時間双方を関数とした、流体サンプルからの光散乱量を測定する。入射光の波長に対して非常に小さい分子では、光散乱測定はたとえば90°のような単一の散乱角に制限することができる。なぜなら、角度に対して散乱した強度に
ついて測定可能な変動はないからである。しかし、この制限において、モル質量は測定できるが、平均平方半径は測定できない。
サイズ排除クロマトグラフィSECなどのように、分離系の溶離液を分析するのに計器を用いる場合、サンプル組成および濃度は時間とともに変化する。さらに、SECカラムは典型的にサンプル濃度を薄めるので式(1)の右辺の第2および第3の項が第1の項と比べて無視できる。形式的には、これは以下の場合当てはまる:
Figure 2005091368
典型的に、光散乱計測と組合せられるクロマトグラフィ分離では、A2が前の実験から既知でない限り、上記の条件が想定される。A2が既知の場合、値を直接式(1)に使用することができる。さらに、分離が正しく行なわれるのなら、各時点において、サンプルは本質的に大きさにおいて、さらに一般的に質量において、単分散する。サンプルが質量においても単分散するのなら、以下のように簡素化できる:
Figure 2005091368
したがって、光散乱信号は濃度信号と正比例し、モル質量は以下の比率によって計算することができる:
Figure 2005091368
MALSシステムの補正操作をテストするには、分離カラムにほぼ単分散であるサンプルを注入して、単分散ピークについて光散乱信号および濃度信号の両方を測定する。正規化されているのなら、これらの信号は式(5)によって表わされる定常性に対応してどの溶出時間でも完全に重なるはずである。しかし、濃度ディテクタがMALSディテクタの下流にあるのなら、2つの現象、すなわち混合および分散により、ピークの形が変わる。この場合、ピークは広げられて現われ、ピークの中央は下げられ、「翼」部分は高められる。したがって、式(5)の比率が作成されると、それは一定ではなく、ピーク近くで引出されたモル質量は体系的に高すぎる推定値となり、翼近くのものは低すぎる値となる。これは、濃度ディテクタがMALSディテクタの上流にある場合、逆となる。
細分化せずにクロマトグラフに注入されるサンプルは多くの場合フロー注入と呼ばれるが、あるディテクタから他のディテクタに通過する際にバンドが拡大される。各連続する溶出量でのモル質量分布は一定のままであると予測されるが、バンド拡大現象は選択されたディテクタでの下流の拡大から引出された種々の重み平均特性に影響する。したがって、多分散モル質量分布からなる注入サンプルピークは、たとえば光散乱ディテクタおよびdRI濃度ディテクタ間を通る場合に広がる。細分化されない光散乱信号が拡大された濃度検出信号と組合せられると、ピークの中央近くの引出された重み平均モル質量はより大
きい値として計算され、翼での対応する値はより小さいものとして計算される。この結果は細分化されたサンプルで見られるものと全く等価である。
サンプルの混合は主にシステムのジオメトリに依存する、すなわち管の長さおよび直径、継ぎ手の数、表面粗さ、および機械的不良によってもたらされる含有物の数、ならびに測定セルのジオメトリに依存する。混合の効果は、粘度のような総合流体特性がサンプルによって実質的に変わらない範囲において、サンプル組成と独立している。それに対して、分散はサンプルの特性に明らかに依存する。
2つのディテクタ間に流れるサンプルに対する分散および混合の相対的重要性を見積もることは有益である。一定の球体については、以下に示されるストークス-アインシュタイン関係は、分散定数DTを球体の半径rに関連付け、ここでkBはボルツマン定数であり、Tは絶対温度であり、ηは溶媒粘度である。
Figure 2005091368
混合の源はたくさんあるが、スケールを推定するために、十分に混合された槽の単純なモデルを取上げる。光散乱フローセルは体積Vの混合チャンバであると仮定する。流量はfであり、チャンバに入るサンプルの濃度はci(t)であると仮定する。フローセルを出るサンプルの濃度は以下の式によって与えられる:
Figure 2005091368
ここでt=V/fは槽を満たすのにかかる時間である。狭いパルスであって、ci(t)=mOδ(t)であるよう、フローセルに注入される質量mOのサンプルを含む場合を考えてみる。セルから出るサンプルの濃度は以下の式によって表わされる:
Figure 2005091368
ここで、t<0ではθ(t)=0であり、t≧0ではθ(t)=1である。本文中において、フローセルの体積はV=80μlであり、f=1.0ml/分の流量で送られると仮定する。拡大についての指数時間定数はt=4.8秒である。この混合チャンバが内径0.25mmの毛細管によって流入流出されるのなら、最初の局所濃度パルスは長さ1.6mの管にわたり不鮮明となる。当然、サンプルが光散乱セルを流れる場合、「十分混合」されないが、これは混合の長さスケールでのよい推定値である。
次に、小さな分子の分散の効果を考えてみる。分子は平均で以下の距離で分散する:
Figure 2005091368
ここでDTは分子の並進拡散定数であり、tは時間である。再度、これを本文中に置くために、7.7×10-7cm2/秒の分散定数を有するウシ血清アルブミンタンパク質BSAを考えてみる。濃度スパイクは4.8秒でどれくらい遠く分散するであろうか。式(9)はたった27μmの距離を管に沿って分散することを示す。したがって、主要な混合機構はもともとは非分散であるとして、それゆえ分散定数に依存するのではなく、したがって分子の大きさに依存するものではないと考えられた。ディテクタ間拡大の主要なメカニズムは混合によるものであり、サンプルとは無関係である。したがって、システムのジオメトリでの拡大が基準サンプルで特徴付けることができるのなら、もたらされる拡大パラメータを用いて以降のすべてのデータ実行を補正することができる。
ディテクタ間拡大用の単純な線形モデルを考えてみる。説明のため、濃度ディテクタはMALSディテクタの下流にあると仮定する。さらに、式(3)は満たされ、単分散基準サンプルについてのデータが集められたものとする。したがって、測定された濃度は、パラメータ化された関数であるB(α0,α1,…,αn,τ)でのたたみ込みを介して、MALSディテクタの内在する濃度に依存する。以下の式が与えられる:
Figure 2005091368
ここでcm(t)は拡大された後の下流ディテクタでの測定された濃度であり、c(t)は光散乱ディテクタを通ったときのサンプルの濃度である。パラメータαnはモデルに特有であり、拡大関数の幅およびディテクタ間の遅延量を含む。拡大補正の目的は、これらのパラメータの最適値を見出すことである。式(5)に従い、次のように書くことができる:
Figure 2005091368
ここでピークは単分散であるので、モル質量Mはピーク中変らず、積分の外に持ってくることができる。最適のフィットパラメータを定めるために、下流の測定された濃度信号cm(t)と拡大された上流の光散乱信号との間のカイ自乗を行なって、それを単分散サンプルピークで積算する。
Figure 2005091368
χ2を最小にする、K*Mおよびαの最適のフィットパラメータを見つけるために、標準非線形最小二乗フィッティングパッケージを使用することができる。これらの最適フィットパラメータα′を記録しておく。
実際には、上記のフィット値に対して他のシステムの特定のパラメータを含めることができる。たとえば、式(12)の過剰レイリー比は、サンプルに対する溶媒のレイリー比と純粋溶媒のレイリー比との差として定義することができる。純粋溶媒のレイリー比は、溶媒のベースラインを設定することによって手作業で定める代わりに、調節可能なフィットパラメータとして含めることができる。同様に、濃度ディテクタに緩やかなドリフトがあるのなら、ドリフトのオフセットおよび勾配は同様にフィットに含めることができる。式(12)における以下の内部積分は測定されたレイリー比および拡大関数のみを含むよう、モル質量がピーク中一定であることが絶対必要であることに留意しなければならない。
Figure 2005091368
質量が一定でなければ、固有の最適フィットパラメータα′を定めることは不可能である。
最適のフィットパラメータが定められると、以降の分析において用いられる方法は二通りある。1つは、式(10)のデコンヴォルーションを行なうことによって濃度測定値を「狭める」ようにして、それにより光散乱ディテクタと一致していたのなら濃度ディテクタはどんな値を測定したであろうかという問いに答えようとするものである。代替的に、光散乱結果を人工的に拡大して、濃度ディテクタと一致して下流で行なわれたのなら光散乱結果はどんな値をもたらしたであろうかという概念的問いに答えることができる。従来のアプローチを成している前者の方法は数値的に不安定であり、しばしば反物理的な結果をもたらすのに対して、後者の方法は数値的に安定しているが、測定値の分解能を落とさなければならない。拡大は一般に小さな補正であるので、分解能の低下は最小のものであるので、後者の方法が好ましい。
従来のデコンヴォルーション法を考えてみる。次のように、フーリエ変換を書き出すことにより、既知のcm(t)からc(t)を組み立てることができる:
Figure 2005091368
本特許の主題である第2の方法は光散乱ピークを拡大することである。したがって、次の式が示される:
Figure 2005091368
これはディテクタ間拡大が補正された、時間を関数としたモル質量の測定値をなす。式(15)の右辺は測定可能な量のみを含み、前に定められたパラメータで評価された拡大関数を伴う。
拡大関数のモデル
上記のアルゴリズムによって、拡大カーネルのパラメータ化されたモデルが与えられると、ディテクタ間のバンド拡大現象に対して光散乱結果を補正することができる。しかし、アルゴリズムを適用するためには、使用するモデルを選択しなければならない。ここでは、特定のモデルについて記載し、これはカリフォルニア、サンタバーバラのワイアットテクノロジーによって作成されたMALSハードウェアのDAWN計器でうまく動く。しかし、このアルゴリズムは他の的確なモデルにも十分にうまく適用できることに留意するのは重要である。
ワイアットのMALS計測で用いられる光散乱セルは直径1.25mmの筒であり、90°で直径0.1mmの毛細管から供給され、直径0.2mmの毛細管から排出される。典型的な流量は1ml/分のオーダにある。フローが層流または乱流であるかどうかを定めるのは、Re=vad/vであって、vaは平均フロー速度であり、dはシステムの特性寸法であり、vはサンプルの粘度であるレイノルズ数を計算することによって定めることができる。入力毛細管の流れとして、va=127mm/秒、d=0.1mmおよびv=0.89cm2/秒なので、Re=14である。流体フローは数百のレイノルズ数に達しない限り不安定にはならない。したがって、入力毛細管のフローは層流であると考える。次に、フローセルに入る流体の噴流を考えてみる。流量は同じであるが、特性寸法はd=1.25mmに増える。したがって、レイノルズ数はRe=178に増える。したがって、セルの入口近くに何らかの乱流混合があると推論し、これはセル体積の一部の混合体積を有する。同様に、濃度ディテクタフローセルの入口に何らかの混合がある。
さらに、何らかの計測上の拡大があり、これはシステムが流体の有限体積を測定するのであって、測定システムは何らかの固有フィルタ時定数を有することからくる。したがって、私どもが取上げるモデルは指数的拡大であり、計測上の拡大を表わすためにガウス項でたたみ込まれたフローセルの混合を表わしている。拡大カーネルのモデルは以下の式によって示される:
Figure 2005091368
ここでσは計測上のガウス幅であり、wはセルの入口での混合による拡大である。たたみ込みは以下のように定義される:
Figure 2005091368
このモデルの適切性を判定するため、以下のテストが行なわれた。200kDのポリスチレンをトルエンに溶解した5μlの注入ループを満たし、これを直接光散乱フローセルに注入した。流量は0.5ml/分であり、サンプル獲得インターバルは0.25秒であった。注入ループを表わすために、拡大モデルでたたみ込まれたデルタ関数としてデータをモデル化する。これを90°の光散乱信号と比較するために、χ2を以下のようにした:
Figure 2005091368
ここでt0はサンプルが注入器からフローセルに流れるまでかかる時間であり、aは無次元の単位からレイリー比に変換するためのスケールファクタである。4つのフィットパラメータがある: a、t0、g、およびw。
図2はフィットの結果を示す。光散乱データ点4はピークが単一の振幅を有するよう正規化される。拡大関数に対するもたらされるフィットは5である。これは注入ループとフローセルの中央との間で起こる拡大のみを含み、ここで測定が行なわれる。拡大関数はデータに十分適合することは明らかであり、ディテクタ間拡大用の適切なモデルである。この拡大モデルは以下に記載される例で用いられる。
一連の任意ディテクタへの方法の適用
このセクションでは、本方法は直列接続される2つ以上の任意のディテクタ用に一般化される。サンプルが連続的にD1からD2に、…、Dnに流れる、ディテクタの応答をDi(t)として定義する。一般に、サンプルピークはシステムを通って溶出されるにつれ累進的に広がる。データ(D1(t),D2,(t),…,Dn(t))の分析は、この累進的拡大によって損なわれる。上述のように、上流のディテクタを最も広い応答を備えたディテクタと一致させることが数字的により安定する。一般にこれはチェインの最後のディテクタである。しかし、中間のディテクタのどれかが大きな計測上の拡大を有するのなら、結果はそれを基準にすることができる。説明のため、ここでは上流のディテクタの信号はDと一致するよう広げられると仮定する。
プロシージャは2つの段階を有する。第1の段階において、拡大パラメータを定める。これは、ディテクタ信号が拡大がなければ正比例するのに十分低い濃度で単分散サンプルを測定することによって行なう。実際には、ほぼ単分散するサンプルをクロマトグラフに注入し、拡大パラメータを定めるための、単量体サブピークを選択する。1からn−1の各ディテクタiに対して以下を計算する:
Figure 2005091368
ここでχi 2(βi,τi,αij)はi番目のディテクタに対するカイ2乗パラメータである。パラメータβiはディテクタの信号を同じスケールに持ってくる比例係数であり、τiはサンプルがあるディテクタから次のディテクタに進むのにかかる時間に伴うディテクタ間遅延であり、αijはi番目のディテクタに対するj拡大パラメータである。これらのχ2は標準非線形最小二乗フィットアルゴリズムを用いて最小化されて、最適フィットパラメータβi,τi,およびαijを定める。このようなフィッティングが可能なソフトウェアは市場に出回っている種々のパッケージで容易に利用できる。そのプロシージャおよび多様なソフトウェアによるアプローチの一部はACM Transactions on Mathematical Software、第7巻、頁1−16にある「非線形最小二乗問題を解く数学的ソフトウェアの評価」と題された1981年度のHiebertの文献において詳細に記載されている。
第2の段階では、第1段階で定められた拡大パラメータを以降のデータ実行を補正するために適用する。この段階において、上流ディテクタの信号はすべてチェインにおける最後のディテクタと一致するかのように拡大される。次に、これらは直接最後のディテクタDnと比べることができる。拡大されたデータは次のように表わされる:
Figure 2005091368
次に、元の分析はデータ(D1 b(t),…,Dn-1 b(t),Dn(t))で進められる。
アルゴリズムの実証
このセクションでは、MALS+dRI、粘度計+dRI、およびUV+MALSの計器の組合せに対するサンプルデータのアルゴリズムを示す。図1は日本の昭和電工によって製造されたShodex(登録商標)OHパックKWたんぱく質分離カラムに100μlのBSAを注入することによって得られたデータを示す。流量は0.5ml/分である。細分化されたサンプルはまず光散乱ディテクタを通り、次にdRIディテクタを通る。BSAサンプルは主に単量体からなるが、カラムによって分離された凝集体をかなりの量含有する。16分から18分の間のピークは主に純粋単量体からなる。14.4分および16分間のピークは純粋二量体であり、後ろのピークは分離が十分ではないより高い凝集である。横軸は分単位の時間である。トレース1は単量体モル質量Mw0によって除算される演算されたモル質量Mw(t)である。したがって、単量体は縦軸において1と読取られ、二量体は2、などと読取られる。トレース2は90°の光散乱信号であり、トレース3は屈折率信号である。屈折率および光散乱はピークが同じ最大高さを有するよう正規化される。トレース2および3に対する縦のスケールは任意である。
アルゴリズムの第1のステップは、拡大モデルを選択することにある。図1に設定されるデータに対して、式(16)に記載されるハイブリッドモデルが用いられた。アルゴリズムにおける第2のステップは、フィットパラメータを定めるための単分散ピークを選択することにある。16分および18分間の単量体ピークが用いられた。式(19)のχ2を形成すると、非線形最小二乗フィッティングによって4つのパラメータを定めなければならない。2つのデータセット間のベースラインのずれを考慮して余分なパラメータも加えられた。したがって、最小化されたχ2は以下のとおりである:
Figure 2005091368
ここでLS(t)は時間を関数とした90°光散乱信号であり、dRI(t)は時間を関数としたdRIデータである。このモデルは、マルカルト(D. W. Marquardt)のJournal
of the Society of Industrial and Applied Mathematicsの1963年の論文「非線形パラメータの最小二乗推定のためのアルゴリズム」第11巻、頁431−441に記載されているような民間のマルカルト非線形最小二乗パッケージを用いることによって最小化された。式(20)によって記載される拡大補正を行なうためには、βまたはx0を必要としないので、以下の結果を示す表には表わされないが、非線形最小化は正しく働いたことを確実にするために含まれている。
Figure 2005091368
これらの結果は、σ□wが予想通り、主要拡大現象は混合によるものであり、ガウス分散または計測的拡大ではないと示していることに留意することよって解釈できる。τ0パラメータはサンプルが2つの計器間を進むのに21秒かかったことを示しているだけである。この点について、式(20)は次のように書替えることができる:
Figure 2005091368
図3は上記の第1ステップで見出されたフィットパラメータで式(22)を用いて計算された拡大光散乱信号7を示す。光散乱分析は前述のように、元の光散乱データではなく、トレース7を用いて進められる。その結果はトレース6に示される。注意しなければならないいくつかの特徴がある。第1に、トレース7は単量体ピークにおいてトレース2と重畳する。これはモデルが正しく、かつ非線形最小化が正しく働いたことを示す。第2の観測するべきことは、14.5分および16分間の二量体ピークは予想されるように平坦である。13.5分および14.5分間の三量体ピークも平坦であるが、そのベースラインが隣接するピークと分けられていないので、その結果はそれほどはっきりしたものではない。次に観測するべきことは、平坦領域が互いの整数倍であることである。これは予想されることである。なぜなら二量体のモル質量は単量体の質量のちょうど2倍となるべきだからである。同様に、三量体の平坦域は単量体の3倍である。
図4はShodex(登録商標)OHパックKWたんぱく質分離カラムに100μlのBSAを注入することによって得られたデータを示す。流量は0.5ml/分である。細分化されたサンプルはまずオンラインブリッジ粘度計を通り、次にdRIディテクタを通った。粘度計は以下のように定義される比粘度を測定する:
Figure 2005091368
ここでη(t)は流体サンプル組合せの粘度であり、η0は純粋流体の粘度である。dRIディテクタはサンプルの屈折率を測定し、これはサンプルdn/dcが既知であるのなら濃度に変換することができる。次に固有粘度を計算することができ、これは以下のように定義される:
Figure 2005091368
濃度が十分に低ければ、固有粘度は次のように近似化することができる:
Figure 2005091368
トレース9は比粘度であり、トレース10はdRI信号である。トレース9およびトレース10は同じ最大高さを有するよう正規化されている。これら2つのトレースの縦のスケールは任意である。この測定の結果はトレース8で示され、これはml/g単位の縦軸の固有粘度を表わす。固有粘度は各サンプルピーク中一定であるべきである。見られる湾曲はディテクタ間拡大によるものであるが、この場合、粘度計信号は実質的にdRI信号より広い。これは粘度計がdRIと比べてより大きな流体量で粘度を測定するからである。この実施例では、主要拡大は粘度計に内在する計測上の拡大である。実際、dRI信号はサンプルが2つのディテクタを通ることによって拡大され、これによりピーク幅の全体の差を減らす。本発明の方法は前述のように適用できるが、この場合、dRI信号は粘度信号と一致するよう拡大される。アルゴリズムの第1のステップは拡大モデルを選択することである。ここでも、ハイブリッドガウス混合モデルが用いられた。アルゴリズムの第2のステップは、フィットパラメータを定めるための単分散ピークを選択することである。15.2分と16.2分との間の単量体ピークが用いられた。前述のように、式(19)は次のように書き直すことができる:
Figure 2005091368
フィットパラメータは調整可能なパラメータに対してχ2を最小化することによって定められる。次のフィットパラメータが見出された:
Figure 2005091368
この場合、パラメータwは9.04秒であり、これはディテクタ間混合から起こるのではなく、dRIフローセルの体積に相関する粘度計毛細管の大きな内部体積から起こる。ガウス項は非常に小さく、これは分散が重要ではないことを示す。dRI信号は式(20)を次のように書き直すことによって広げることができる:
Figure 2005091368
分析は広げられたdRI信号で進めることができる。図5では拡大されたdRI信号がトレース12で示され、補正された固有粘度信号がトレース11に示される。結果は各ピークに対する平坦域からなる。
図6に示される最後の実施例は3.0mg/mlのBSAのサンプル100μlからなり、UVディテクタによって測定され、続いてMALSディテクタによって測定された。
この場合、14に示されるLS信号は15で示されるUV信号より著しく広く、13に示される湾曲したモル質量トレースをもたらす。この実施例の場合、UV信号はLS信号と一致するよう拡大される。式(19)は次のように書き直される:
Figure 2005091368
ここでもハイブリッド混合およびガウスモデルが用いられ、13.5分と15分との間の単量体ピークがフィットパラメータを定めるために用いられた。フィットパラメータに対してχ2を最小することによって次のようになる:
Figure 2005091368
ここでも、拡大の主要な原因は内部混合である。UVデータは図7に示されるように、以下のように書き直された式(20)を計算することによって広げられている:
Figure 2005091368
拡大されたUV信号はトレース17に示され、モル質量はトレース16で示される。前述の2つの場合と同様に、データは平坦域からなり、ディテクタ間拡大現象は著しく減じられた。
上記の本発明の方法の実施例は、本明細書に開示される発明の方法によって対処および補正することができる可能な種類のバンド拡大補正のほんの数例しか示されていない。クロマトグラフィ分野の当業者にとって自明であるように、本発明以前は、バンド拡大の現象は複数のディテクタの使用に伴う測定値の精度を向上させるための著しい障害となっていた。本発明の方法およびその変形はバンド拡大現象が著しく減じられるという期待を満たす。
dRIディテクタがMALSディテクタの下流にある、BSAサンプルのモル質量の補正されていないプロット図である。 トルエンに200kDポリスチレンを5μl注入した90°光散乱トレースに適合されたハイブリッド拡大モデル図である。 本発明の方法によって補正された図1のデータを示す図である。 dRIディテクタが粘度計の下流にある、BSAサンプルに対する固有粘度対溶出量の補正されていないプロット図である。 トレース11が補正された固有粘度である、本発明の方法によって補正された図4のデータを示す図である。 UVディテクタがMALSの上流にある、BSAサンプルのモル質量の補正されていないプロット図である。 本発明の方法によって補正された、図6のデータを示す図である。
符号の説明
1−3,6−13 トレース、14 LS信号、15 UV信号。

Claims (18)

  1. 2つ以上のディテクタが後に続く、分離装置を含むクロマトグラフィ分離におけるバンド拡大現象を補正するために用いられる拡大モデルの最適フィットパラメータを定めるための方法であって、
    a)調節可能なパラメータのセットを含む、拡大モデルを選択するステップ、
    b)単分散成分を含むサンプルを注入するステップ、
    c)前記単分散成分に対応する、各前記ディテクタからの信号を集めるステップ、
    d)他のディテクタ信号が拡大されるべき基準として、最も拡大されたディテクタ信号の前記集められた信号を用いて、前記単分散成分のピークにわたって最小化されるべきχ2モデルを形成するステップ、および
    e)拡大されたおよび正規化された形が、前記最も拡大された一時的応答をもたらす前記ディテクタの前記形に対する最適フィットであるよう、拡大されるべき前記ディテクタ信号の各々に対して前記最適フィットパラメータを定めるためにχ2モデルを最小化するステップを含む、方法。
  2. 前記χ2モデルの最小化は、非線形最小二乗アルゴリズムを使用することによって達成される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記非線形最小二乗アルゴリズムはマルカルトによって開発された種類のものである、請求項2に記載の方法。
  4. 前記最小化されるχ2モデルは以下の式のとおりであり:
    Figure 2005091368
    ここで前記最適フィットパラメータはβi、αijおよびτiであり、時間を関数としたi個のディテクタの応答はDi(t)であり、前記モデルは前記ピークにわたって最小化される、請求項1に記載の方法。
  5. 前記バンド拡大は希釈によって引き起こされる、請求項1に記載の方法。
  6. 前記拡大は混合によって引き起こされる、請求項1に記載の方法。
  7. 前記混合は、ディテクタのセルおよび/またはその接続部内の機械的不良によって引き起こされる含有物によって起こる、請求項6に記載の方法。
  8. 前記拡大は内部計器効果によって引き起こされる、請求項1に記載の方法。
  9. 前記内部計器効果は電子フィルタ処理によって引き起こされる、請求項8に記載の方法。
  10. 前記内部計器効果は各ディテクタによって測定されるサンプル体積の違いによって引き起こされる、請求項8に記載の方法。
  11. 一連のディテクタを連続的に通過するサンプルの選択された物理特性を引出すための方法であって、前記ディテクタの一部がその信号にバンド拡大を示す場合に、前記ディテクタを通る前記サンプルに応答して前記ディテクタによってもたらされる信号の組合せを使
    用し、前記方法は
    a)対応する一連のディテクタ信号を引出すために、前記ディテクタにパラメータ化された拡大関数を与えるステップを含み、前記ディテクタ信号はすべて類似の拡大を有し、さらに
    b)前記拡大関数を与えた後、拡大された前記ディテクタ信号を用いて前記測定されたサンプルの前記選択された物理特性を引出すステップを含む、方法。
  12. 前記パラメータ化された拡大関数を与えることは、以下の式:
    Figure 2005091368
    によって与えられ、ここでDi b(t)は拡大された前記ディテクタ信号であり、αij′およびτi′は、請求項2の前記最適フィットパラメータである、請求項11に記載の方法。
  13. R(θ)=K*wcP(θ)[1−2A2wcP(θ)]+O(c3)の関係から定められる前記選択された物理特性は、濃度信号c(t)から引出された、前記サンプルの重み平均モル質量Mwおよび二乗平均半径rg、ならびに光散乱ディテクタDi(t)からなる一連のディテクタからのi光散乱信号およびdRIディテクタから引出された過剰レイリー比R(θ,t)であり、前記dRIディテクタは前記光散乱ディテクタ信号に相関して拡大を示す濃度信号をもたらし、前記光散乱ディテクタ信号は拡大されている、請求項11に記載の方法。
  14. 前記ディテクタ信号はUVディテクタから出力されて、続いて多角度光散乱ディテクタから出力されており、前記多角度光散乱信号は拡大されている、請求項11に記載の方法。
  15. 前記ディテクタ信号は屈折率ディテクタから出力されて、続いて粘度計ディテクタから出力されており、前記屈折率ディテクタ信号は拡大されている、請求項11に記載の方法。
  16. 前記拡大関数は:
    Figure 2005091368
    によって与えられ、ここでt≧τの場合、U(t−τ)=1であり、t<τの場合、U(t−τ)=0である、請求項11に記載の方法。
  17. 前記拡大関数の前記最適パラメータは、請求項1に記載の方法によって定められる、請求項16に記載の方法。
  18. 請求項2に記載の方法を用いてクロマトグラフィ分離システムにおけるN個のディテクタ間で遅延量τI,i=1からN−1を定めるための方法。
JP2004271885A 2003-09-18 2004-09-17 拡大モデルの最適フィットパラメータを定めるための方法、およびサンプルの選択された物理特性を引出すための方法 Active JP4813784B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US10/665,903 US7386427B2 (en) 2003-09-18 2003-09-18 Method for correcting the effects of interdetector band broadening
US10/665903 2003-09-18

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005091368A true JP2005091368A (ja) 2005-04-07
JP4813784B2 JP4813784B2 (ja) 2011-11-09

Family

ID=34194769

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004271885A Active JP4813784B2 (ja) 2003-09-18 2004-09-17 拡大モデルの最適フィットパラメータを定めるための方法、およびサンプルの選択された物理特性を引出すための方法

Country Status (4)

Country Link
US (2) US7386427B2 (ja)
EP (1) EP1517143B1 (ja)
JP (1) JP4813784B2 (ja)
CN (2) CN102183607B (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015513076A (ja) * 2012-02-14 2015-04-30 ワイアット テクノロジー コーポレイションWyatt Tecknology Corporation 検出器間の帯域拡張の制御
JP2021089234A (ja) * 2019-12-05 2021-06-10 株式会社島津製作所 検出器の出力を補正する方法、および多角度光散乱検出器
US11555770B2 (en) * 2020-04-06 2023-01-17 Wyatt Technology Corporation Determining intrinsic viscosity and Huggins constant of an unknown sample

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7386427B2 (en) * 2003-09-18 2008-06-10 Wyatt Technology Corporation Method for correcting the effects of interdetector band broadening
US20090128812A1 (en) * 2007-10-10 2009-05-21 Keller Richard A Method of reducing peak broadening in analytical measurements
US7982875B2 (en) 2009-06-15 2011-07-19 Wyatt Technology Corporation Method and apparatus for measuring the scattered light signals from a liquid sample
US9146192B2 (en) 2012-05-17 2015-09-29 Wyatt Technology Corporation Integrated light scattering and ultraviolet absorption measurement system
US9886402B2 (en) * 2012-12-20 2018-02-06 Nvidia Corporation Equalization coefficient search algorithm
US10712321B2 (en) * 2016-11-02 2020-07-14 Wyatt Technology Corporation Method to eliminate periodic noise from data collected with a chromatography system
US11768185B2 (en) 2019-08-01 2023-09-26 Wyatt Technology Corporation Analyzing data collected by analytical instruments
US20220120678A1 (en) * 2020-07-26 2022-04-21 Wyatt Technology Corporation Purifying a sample solution via real-time multi-angle light scattering

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0835961A (ja) * 1994-01-27 1996-02-06 Wyatt Technol Corp クロマトグラフィ法で分離したサンプルの各スライスにおける測定に関連する変数の標準偏差を決定する方法

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4952055A (en) * 1988-10-03 1990-08-28 Wyatt Technology Corporation Differential refractometer
US5129723A (en) * 1991-04-11 1992-07-14 Wyatt Technology Corporation High performance Zimm chromatography--HPZC
US5530540A (en) * 1994-08-03 1996-06-25 Wyatt Technology Corporation Light scattering measurement cell for very small volumes
US5676830A (en) * 1996-04-12 1997-10-14 Wyatt Technology Corporation Method and apparatus for reducing band broadening in chromatographic detectors
US6128080A (en) * 1997-06-06 2000-10-03 Wyatt Technology Corporation Extended range interferometric refractometer
US6411383B1 (en) * 2000-12-22 2002-06-25 Wyatt Technology Corporation Method for measuring the 2nd virial coefficient
US6651009B1 (en) * 2002-07-24 2003-11-18 Wyatt Technology Corporation Method for determining average solution properties of macromolecules by the injection method
US7529629B2 (en) * 2003-04-28 2009-05-05 Cerno Bioscience Llc Computational methods and systems for multidimensional analysis
US7386427B2 (en) * 2003-09-18 2008-06-10 Wyatt Technology Corporation Method for correcting the effects of interdetector band broadening
US7630076B2 (en) * 2005-07-26 2009-12-08 University Of Connecticut Dual-detector systems and methods having utility in biomolecular measurements

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0835961A (ja) * 1994-01-27 1996-02-06 Wyatt Technol Corp クロマトグラフィ法で分離したサンプルの各スライスにおける測定に関連する変数の標準偏差を決定する方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015513076A (ja) * 2012-02-14 2015-04-30 ワイアット テクノロジー コーポレイションWyatt Tecknology Corporation 検出器間の帯域拡張の制御
JP2021089234A (ja) * 2019-12-05 2021-06-10 株式会社島津製作所 検出器の出力を補正する方法、および多角度光散乱検出器
JP7409055B2 (ja) 2019-12-05 2024-01-09 株式会社島津製作所 検出器の出力を補正する方法、および多角度光散乱検出器
US11555770B2 (en) * 2020-04-06 2023-01-17 Wyatt Technology Corporation Determining intrinsic viscosity and Huggins constant of an unknown sample

Also Published As

Publication number Publication date
EP1517143A3 (en) 2005-03-30
CN1598571A (zh) 2005-03-23
EP1517143A2 (en) 2005-03-23
CN102183607B (zh) 2013-04-24
JP4813784B2 (ja) 2011-11-09
EP1517143B1 (en) 2012-08-15
US20080201111A1 (en) 2008-08-21
CN102183607A (zh) 2011-09-14
US7386427B2 (en) 2008-06-10
US7911594B2 (en) 2011-03-22
CN1598571B (zh) 2011-06-29
US20050075851A1 (en) 2005-04-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7911594B2 (en) Method to derive physical properties of a sample after correcting the effects of interdetector band broadening
He et al. High-throughput dynamic light scattering method for measuring viscosity of concentrated protein solutions
Cipelletti et al. Measuring arbitrary diffusion coefficient distributions of Nano-Objects by Taylor dispersion analysis
Striegel Viscometric detection in size-exclusion chromatography: Principles and select applications
Striegel Specific refractive index increment (∂ n/∂ c) of polymers at 660 nm and 690 nm
Hudson et al. A microliter capillary rheometer for characterization of protein solutions
Wyatt Multiangle light scattering: The basic tool for macromolecular characterization
Wright et al. AUC measurements of diffusion coefficients of monoclonal antibodies in the presence of human serum proteins
JP2009210575A (ja) 溶媒中における分子の溶液の平均分子特性を決定する方法
Saetear et al. Taylor dispersion analysis of polysaccharides using backscattering interferometry
US6651009B1 (en) Method for determining average solution properties of macromolecules by the injection method
US11598708B2 (en) Determine particle size distribution by size exclusion chromatography
US11113362B2 (en) Multicomponent model parameterisation
US6411383B1 (en) Method for measuring the 2nd virial coefficient
Sechenyh et al. Development and validation of a new setup for measurements of diffusion coefficients in ternary mixtures using the Taylor dispersion technique
JP6162154B2 (ja) 検出器間の帯域拡張の制御
Lederer et al. Simultaneous calibration of separation and axial dispersion in size exclusion chromatography coupled with light scattering
US20210396642A1 (en) Calculating molar mass values of components of and molar mass concentration values of conjugate molecules/particles
Chamieh et al. Size-based characterisation of nanomaterials by Taylor dispersion analysis
EP1510807A1 (en) Method for determining average solution properties of macromolecules by the injection method
JP4439211B2 (ja) 分画されていない試料の重量平均モル質量、平均2乗半径、および第2ビリアル係数を決定する方法
Latunde-Dada et al. Rapid determination of hydrodynamic radii beyond the limits of Taylor dispersion
Deshabo et al. Design and metrological characteristics of native analyzers Photocor for measuring the particle size and zeta-potential of nanodispersed systems
Chenyakin et al. Numerical modeling and experimental optimization of Taylor dispersion analysis with and without an electric field
Larkin et al. Light scattering techniques and their application to formulation and aggregation concerns

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070705

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100521

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100720

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20101019

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20101022

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20101116

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20101119

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101220

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110405

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20110704

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20110707

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110803

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110823

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110825

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4813784

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140902

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250