JPH0835146A - 制電性布帛及びその製造法 - Google Patents

制電性布帛及びその製造法

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JPH0835146A
JPH0835146A JP3130356A JP13035691A JPH0835146A JP H0835146 A JPH0835146 A JP H0835146A JP 3130356 A JP3130356 A JP 3130356A JP 13035691 A JP13035691 A JP 13035691A JP H0835146 A JPH0835146 A JP H0835146A
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JP
Japan
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polyester
yarn
fabric
conductive
woven
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Pending
Application number
JP3130356A
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English (en)
Inventor
Jiro Ozeki
二郎 尾関
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Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Publication date
Application filed by Toyobo Co Ltd filed Critical Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 特にブラックフォーマル等の静電気で吸引
された埃が目立つことを防止した制電性布帛を提供す
る。 【構成】 導電性フィラメント糸と非導電性フィラメ
ント糸との混用織物でL値が20以下の電気性に優れた
制電性織物及びその製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】本発明はブラックフォーマルなど
の濃色の衣服に極めて優れた制電性を付与した布帛及び
その製造方法に関し、特に静電気で吸引された埃が目立
つことを防ぐとともに、制電手段として混用する導電性
糸を目立たなくした布帛及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、濃色、中でもフォーマル用の黒色
衣服は静電気の発生で吸着したゴミ、埃などが非常に目
立つため問題になり、さらにポリエステルフィラメント
製のドレープ性のよい織編物では静電気によるまとわり
つきが問題となるので染色後の仕上工程で吸湿性をあげ
て帯電防止することを主体とした帯電防止剤を付与する
のが標準とされてきた。しかし帯電防止剤による方法
は、関係温度が20%以下のような極端な低湿下では効
果がなく、また繰り返し洗濯による耐久性が劣るという
欠点がある。また導電性繊維を混合使用する方法も検討
され、毛織物では導電性ステープルを混紡する方法など
があるが、フィラメント織編物では導電性フィラメント
糸を配列する方法が一般的である。導電糸として使われ
る複合型導電糸はそのほとんどが繊維表面にナイロンを
使用しているため、ポリエステル織編物に混合使用した
場合、同一色に染めることは困難であり、またナイロン
の特性としてポリエステルを染める分散染料に対する染
色堅牢度も劣る。ポリエステル繊維の表面に沃化銅など
の金属を付与した導電糸もあるが、表面にポリエステル
系ポリマー以外の物質が存在するため染色での色合せが
できない。異染性の導電糸を使って、部分的に2重織組
織にして裏面を隠す方法について実公昭63−2974
9号公報等に提案されているが、微細な薄地織物ではど
うしても表面に凹凸変化が現れ、またその部分の感触が
異なり、風合い、審美性の両面から一般衣料用の中肉、
薄地で柔軟な織編物では採用されるに至らなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる濃色の
ポリエステル織編物に同色性を備えた導電糸を地糸の一
部として混合使用することにより風合いを損なうことな
く極めて優れた制電性を付与して静電気による塵埃の吸
着やまとわりつきを防ぐことを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は地部組織
を構成するポリエステル系繊維と同じポリエステル系ポ
リマーを鞘部に用い芯部にカーボン、金属糸などの導電
物質を配した電気比抵抗が108 Ω・cm以下の導電性
フィラメント又は該糸と地部を構成するポリエステル系
繊維と同系統の繊維を混繊、混紡、交撚などの手段で複
合した糸を地組織の一部として導電性フィラメント糸の
混合割合が0.05〜5重量%となるよう混合使用する
ことにより、審美性、風合いとも損なうことなしに導電
糸混用の優れた制電性を有して、濃色布帛に付随する帯
電によるゴミ、埃の吸着を防ぐものである。
【0005】本発明においてL値(JIS Z 872
2による)が20以下の濃色に染色された織編物につい
ては、静電気障害は薄地布帛におけるまとわりつきの他
に糸屑、紙屑、埃その他のゴミ類を吸引することも大き
い。一般的にこれらのゴミ類は白色系や灰色系その他の
淡色が多いため、特に黒のような濃色で目立ち、審美性
を著しく損なうものである。また染色方法については、
導電糸の染色性が地部と異なっても先染方式を採れば同
色性は解決することができるがコスト高や減量加工が困
難なため風合面で著しく不利である。
【0006】本発明において地部を構成する糸と同じポ
リエステル系ポリマーを鞘部に、カーボン系の導電物質
を芯部とする芯鞘型複合糸を用いることは通常の染色工
程で同色性を得ることができ、更にアルカリ減量工程な
ども通常のポリエステル織物と同様に流すことができる
ので、好ましい。
【0007】本発明でいう導電性フィラメントとは、芯
部がカーボン系の導電性物質で繊維表面部がポリエステ
ル系ポリマーで実質的に覆われたフィラメント糸で電気
比抵抗が108 Ω・cm以下であればよく、好ましくは
102 〜107 Ω・cmのものである。108 Ω・cm
を超えると制電効果が乏しい。また導電性フィラメント
の混合比は0.05%以下では制電性が不足し、5%以
上にすると制電性は問題ないが、コストが著しく上りま
た風合いや外観上も差が出てくる。好ましくは0.08
〜3.0%がよい。
【0008】以上にような条件を備えた当該織編物を通
常のポリエステルフィラメント織編物の染色仕上工程
で、L値(JIS Z 8722による)が20以下の
濃色に染色した織編物に係るものである。ポリエステル
系織編物は非導電性が高いため静電気の発生が強く、吸
引、反発によるシルエットの乱れのほか、ゴミや埃も吸
着させ、特に濃色の場合はこれらが非常に目立つので大
きな問題の一つであった。これを防ぐ方法として染色仕
上工程の最後で吸湿成分を主体とする帯電防止剤を付与
するのが一般的である。しかしこの方法は関係湿度が2
0%程度以下になると空気中の水を殆んど吸湿すること
ができないので効果が上らず、さらに繰返し洗濯により
帯電防止剤が脱落するので効果が低下する。従来から帯
電防止の恒久対策として無塵衣や制電作業服に部分的に
導電性繊維を用いる方法が採用されてきた。この場合は
帯電防止剤の持つ前記欠点は殆んど改善されて、前述の
ような用途では実用化されて効果をあげているが、一般
衣料への応用については多くの問題がある。
【0009】導電繊維の外周部にナイロンを用いたもの
が多く、この場合は地部を染める分散染料による同色性
や染色堅牢度の点で実用性に乏しい。さらに熱による収
縮特性も違うため、染色加工中の収縮率も異なりパッカ
リングなどの欠点も表れる。またポリエステル繊維の表
面に金属化合物を蒸着、メッキ等の方法で付着させたも
のもあるがこの場合も同色染色性に問題があり、また減
量加工などの後加工で損傷を受ける。本発明は以上の諸
欠点を、繊維表面にポリエステル系ポリマーを使用する
ことにより解決するものである。即ちポリエステル系ポ
リマーをベースにすることにより加工中の熱による収縮
率、染色性、対減量加工性などの全ての面で地部を構成
するポリエステル系繊維とほとんど同じ物性を得ること
ができるため地部の構成糸と該導電性糸を置き換えても
審美性及び風合いを損なうことがない。
【0010】
【実施例】
実施例1 経糸Aにポリエステル100D48Fセミダル丸断面糸
の双糸、経糸Bに鞘がポリエステルポリマーを面積比で
90%、芯がカーボンブラックを面積比で10%で電気
比抵抗が3×106 Ω・cmの導電性複合フィラメント
糸1Fとポリエステル75D36F外径40μmセミダ
ル丸断面をエアー交絡したものを双糸で用い仕上り状態
でBが2cm間隔になるようAとBを配列、緯糸にポリ
エステル100D48Fセミダル丸断面糸の双糸を用
い、各々S1000T/Mの撚をかけたものを経糸密度
46本/cm緯糸密度30本/cmでカシミヤ組織(3
/2↑)に織りあげ、減量加工を含む通常のポリエステ
ルフィラメント織物の加工工程を通し黒色に染上げ、経
密度50本/cm、緯密度32本/cmに仕上げた。仕
上った染色布を測色した結果L値が18.2であった。
この織物を帯電電荷量を測定した結果4μc/m2 で静
電気障害は全く認められなかった。また、この織物と比
較例としての導電糸を入れない織物とを5人のパネラー
に風合、外観に関して官能検査を行なったが全員差異を
認めなかった。
【0011】比較例1 実施例1の経糸Bを経糸Aに置き換えて同じ条件で製
織、染色し最終幅出しセットの前に帯電防止剤としてナ
イスポール(日華化学)を重量比で1%owf付着させ
たものにつき帯電電荷量を測定した結果次のようであっ
た。
【0012】比較例2 実施例の経糸Bの内、ポリエステル鞘の導電複合フィラ
メント糸を鞘ナイロン芯カーボンの導電複合フィラメン
ト糸25D4Fに置換して、同じ条件で織染、仕上げし
た。その結果、帯電電荷量は5μc/m2 と大差は認め
られなかったが、導電糸のナイロン部分が淡染になって
縞状に見えるため商品価値のないものになった。
【0013】
【発明の効果】本発明によると、風合いを損なうことな
く制電耐久性に優れた、導電糸の目立たない織編物を提
供することを可能とした。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも繊維表面にポリエステルを配
    してなる電気比抵抗が108 Ω・cm以下のカーボン系
    の導電性フィラメントを地糸の一部として非導電性ポリ
    エステルマルチフィラメントに対して0.05〜5重量
    %混用されて編織されてなり、通気性(JIS L 1
    096 A法(フラジール法による))が8cc/cm
    2 /sec以上でかつ該織編物のL値(JIS Z 8
    729による)が20以下の濃色であることを特徴とす
    る制電性織編物。
  2. 【請求項2】 少なくとも繊維表面にポリエステルを配
    してなる電気比抵抗が108 Ω・cm以下の導電性フィ
    ラメントを地糸の一部として、非導電性ポリエステルマ
    ルチフィラメントに対して0.05〜5重量%混用して
    編織物となし、次いで5%以上35%以下の減量加工を
    含む染色加工するとを特徴とする制電性織編物の製造方
    法。 【0001】
JP3130356A 1991-05-02 1991-05-02 制電性布帛及びその製造法 Pending JPH0835146A (ja)

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JP3130356A JPH0835146A (ja) 1991-05-02 1991-05-02 制電性布帛及びその製造法

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JPH0835146A true JPH0835146A (ja) 1996-02-06

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JP3130356A Pending JPH0835146A (ja) 1991-05-02 1991-05-02 制電性布帛及びその製造法

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104000328A (zh) * 2014-05-23 2014-08-27 常熟市明鹿无纺织有限公司 抗静电面料

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104000328A (zh) * 2014-05-23 2014-08-27 常熟市明鹿无纺织有限公司 抗静电面料

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