JPH083503A - 非焼成鉛筆芯の製造方法 - Google Patents

非焼成鉛筆芯の製造方法

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JPH083503A
JPH083503A JP14049094A JP14049094A JPH083503A JP H083503 A JPH083503 A JP H083503A JP 14049094 A JP14049094 A JP 14049094A JP 14049094 A JP14049094 A JP 14049094A JP H083503 A JPH083503 A JP H083503A
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Mitsuru Yoshida
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 結合剤と、着色剤と、体質剤と、潤滑剤とを
主剤とする配合組成物を混練、成形して成る非焼成鉛筆
芯の製造方法において、結合剤の少なくとも一部として
セルロイドを用いると共に、潤滑剤の少なくとも一部と
してリチウム石鹸及び脂肪酸アミドを併用することを特
徴とする非焼成鉛筆芯の製造方法。 【効果】 十分な曲げ強度と優れた着色性を併せ持たせ
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は鉛筆、シャープペンシル
用の非焼成鉛筆芯の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の非焼成鉛筆芯は、結合剤である有
機高分子物質を必要に応じて溶剤及び/又は可塑剤類で
溶解又は膨潤させて着色剤、体質剤、潤滑剤等と共に混
練、成形し、必要に応じて加えられた溶剤及び/又は可
塑剤類を乾燥除去して製造されている。
【0003】ここで結合剤としては、ポリビニルアルコ
ール、カルボキシメチルセルロース、ポリ塩化ビニル、
塩化ビニル共重合体、繊維素系樹脂、ポリスチレン、ス
チレン共重合体、エポキシ樹脂等の有機高分子物質の一
種又は二種以上が選択して用いられている。
【0004】また、潤滑剤としては、一般に木ろう、カ
ルナバワックス等の天然ワックス、モンタンワックス、
ポリエチレンワックス等の合成ワックス、ステアリン
酸、ラウリン酸等の高級脂肪酸、ステアリン酸亜鉛、ス
テアリン酸カルシウム、ミリスチン酸リチウム等の金属
石鹸等が使用されている。潤滑剤として金属石鹸を用い
たものとして、特公昭47−48564号公報があり、
更に潤滑剤としてミリスチン酸リチウムを使用したもの
として、特公平6−6690号公報が知られている。
【0005】非焼成鉛筆芯において、結合剤は構造強度
を発現させるには不可欠の材料であり、他の配合組成物
との混練性や強度発現のために化学的な親和性を考慮し
て選択される必要がある。
【0006】一方、潤滑剤は筆記時の書味を滑らかに
し、描線濃度の向上を図るためには必要不可欠な材料で
あるが、曲げ強度を著しく低下させてしまうことが起こ
り易く、結合剤との相互作用を検討する必要がある。一
般に、結合剤としては、その強靭性と易加工性を利用し
てニトロセルロースが用いられている。また潤滑剤とし
てはリチウム石鹸に代表される210℃以上の高軟化点
を有するものを用いると、曲げ強度の低下をある程度押
さえることが可能であることが知られている。
【0007】しかし、ニトロセルロースは火薬類に分類
される物質であるため消防法上、取扱いに厳密な注意を
払わなければならない。又リチウム石鹸単独の潤滑剤で
は、着色性が劣化し、十分な描線濃度を発現させること
ができない等の欠点がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
の方法では得られなかった、十分な曲げ強度と優れた着
色性を併せ持つ非焼成鉛筆芯の製造方法を提供すること
である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記の課題
を解決するために鋭意研究を行った結果、結合剤と、着
色剤と、体質剤と、潤滑剤とを主剤とする配合組成物を
混練、成形して成る非焼成鉛筆芯の製造方法において、
結合剤の少なくとも一部としてセルロイドを用いると共
に、潤滑剤の少なくとも一部として、リチウム石鹸及び
脂肪酸アミドを併用すること、好ましくは脂肪酸アミド
は軟化点が110℃以下のものを特定して用いることに
よって、十分な曲げ強度と優れた着色性を併せ持つ非焼
成鉛筆芯を製造することができることを知見し、本発明
を完成した。
【0010】次に本発明の配合組成物について、詳細に
説明する。結合剤としては、少なくとも一部としてセル
ロイドを用いる。一般に、セルロイドは硝化度11%前
後、重合度200〜600程度のニトロセルロースに2
0〜35%の樟脳を混和したもので、ニトロセルロース
と比べて格段に火薬特性が少ないが、結合剤として必要
な強靭性を有する。本発明ではセルロイドの種類につい
ては格別には限定しない。また、本発明では結合剤とし
て、必要に応じてセルロイド以外の有機高分子物質を併
用しても良い。例えば、酢酸ビニル共重合体。繊維素系
樹脂、ポリスチレン、スチレン共重合体、エポキシ樹脂
等の有機高分子物質の一種又は二種以上を選択すること
が可能であるが、他の配合組成物との混練性を考慮する
と、セルロイドの良溶媒であるアルコール類、エステル
類、ケトン類等に可溶である種類が好ましい。併用樹脂
の配合割合はセルロイドの優れた性質を消失させない目
的から、結合剤全量に対して30重量%以下に押さえる
ことが好ましい。
【0011】着色剤としては無機顔料、有機顔料のいず
れをも使用することができる。体質剤としては、タル
ク、セリサイト、カオリナイト、ベントナイト、ウォラ
ストナイト、炭酸カルシウム、窒化硼素、炭酸カリウム
等の鉛筆芯に通常使用されるものを一種又は二種以上選
択する。
【0012】本発明では潤滑剤の少なくとも一部とし
て、リチウム石鹸及び脂肪酸アミドを用いる。脂肪酸ア
ミドは軟化点が110℃以下であるものを特定して用い
ることが好ましい。リチウム石鹸はステアリン酸リチウ
ム、ヒドロキシステアリン酸リチウム、ミリスチン酸リ
チウム等に代表される軟化点が210℃を超える金属石
鹸であり、本発明ではその一種又は二種以上を選択して
用いる。
【0013】脂肪酸アミドとしは第1アミド、第2アミ
ドのいずれも使用可能であり、その一種又は二種以上を
用いるが、着色性を向上し、描線濃度を増すために好ま
しくは軟化点が110℃以下、より好ましくは、曲げ強
度と着色力のバランスをとる上で軟化点が70〜100
℃の脂肪酸アミドを選定すると良い。軟化点70℃以下
の脂肪酸アミドでは曲げ強度の低下が生じやすく、軟化
点100℃を超える脂肪酸アミドでは着色力に劣る傾向
がある。軟化点が70〜100℃の脂肪酸アミドの例と
しては、ラウリン酸アミド(80℃)、ステアリン酸ア
ミド(100℃)、エルカ酸アミド(82℃)、N‐オ
レイルステアリン酸アミド(74℃)、N‐ステアリル
ステアリン酸アミド(95℃)等をあげることができ
る。
【0014】また、本発明においては必要に応じて一般
の天然ワックス、合成ワックス、高級脂肪酸、金属石鹸
等の潤滑剤を併用しても良い。配合組成物に占める潤滑
剤の総量を100重量部とした場合、リチウム石鹸:2
0〜90重量部、好ましくは35〜85重量部、脂肪酸
アミド:10〜80重量部、好ましくは25〜75重量
部、併用する潤滑剤:0〜40重量部、好ましくは0〜
25重量部という配合比率とすることが好適である。
【0015】上記配合組成物から非焼成鉛筆芯を得るに
は、先ず、所定量を計量して分散、混練する。分散方法
としては、セルロイドを溶剤に溶解した後に他の配合材
料を加えた方が、その後の混練工程を容易にする。次
に、混練物を成形機を用いて所定の形状に成形し、溶剤
を乾燥して、製品を得る。
【0016】
【作用】本発明の製造方法によって得られる非焼成鉛筆
芯は、結合剤としては、必要な強靭性を有し、且つ取り
扱いも安全性の高いセルロイドを選択し、潤滑剤として
は、曲げ強度低下を抑制する性質を有する高軟化点潤滑
剤であるリチウム石鹸と、着色力を向上させるために、
セルロイド中のニトロセルロースのニトロ基と親和性の
大きい極性基を有する脂肪酸アミドを選択することで、
著しい曲げ強度低下を誘引せずに描線濃度が向上する。
【0017】
【実施例】以下に実施例によって、本発明を更に具体的
に説明するが本発明はこの実施例によって何等限定され
るものではない。
【0018】(実施例1)硝化度11%、落球法による
粘度が120秒のニトロセルロース75重量%と樟脳2
5重量%とで混和、製造したセルロイド30重量部を酢
酸エチル100重量部に溶解した後に、フタロシアニン
ブルー15重量部、チタン酸カリウム繊維35重量部、
潤滑剤としてステアリン酸リチウム13重量部、及び軟
化点82℃のエルカ酸アミド7重量部を計量してワーナ
ーミキサーに投入、分散後、3本ロールにて混練と同時
に酢酸エチル分を調整し、押出成形機を用いて成形後、
酢酸エチルを乾燥させて直径0.5mmの青色芯を得た。
【0019】(比較例1)実施例1の配合組成物のう
ち、脂肪酸アミドを軟化点123℃のキシリレンビスス
テアリン酸アミドに置き換えた他は同一の配合組成とし
て、直径0.5mmの青色芯を得た。
【0020】(比較例2)実施例1の配合組成物のう
ち、潤滑剤をステアリン酸リチウム1種類、20重量部
とした他は同一の配合組成として、直径0.5mmの青色
芯を得た。
【0021】(比較例3)実施例1の配合組成物のう
ち、潤滑剤を軟化点120℃のステアリン酸亜鉛1種
類、20重量部とした他は同一の配合組成として、直径
0.5mmの青色芯を得た。
【0022】(比較例4)実施例1の配合組成物のう
ち、潤滑剤を軟化点82℃のエルカ酸アミド1種類、2
0重量部とした他は同一の配合組成として、直径0.5
mmの青色芯を得た。
【0023】(実施例2)硝化度11%、落球法による
粘度が120秒のニトロセルロース75重量%と樟脳2
5重量%とで混和、製造したセルロイド20重量部を酢
酸エチル100重量部に溶解した後に、フタロシアニン
ブルー15重量部、チタン酸カリウム繊維20重量部、
タルク20重量部、潤滑剤としてヒドロキシステアリン
酸リチウム15重量部、及び軟化点74℃のN−オレイ
ルステアリン酸アミド10重量部を計量してワーナーミ
キサーに投入、分散後、3本ロールにて混練と同時に酢
酸エチル分を調整し、押出成形機を用いて成形後、酢酸
エチルを乾燥させて直径3mmの青色芯を得た。
【0024】(比較例5)実施例2の配合組成物のう
ち、脂肪酸アミドを軟化点123℃のキシリレンビスス
テアリン酸アミドに置き換えた他は同一の配合組成とし
て、直径3mmの青色芯を得た。
【0025】(比較例6)実施例2の配合組成物のう
ち、潤滑剤をステアリン酸リチウム1種類、25重量部
とした他は同一の配合組成として、直径3mmの青色芯を
得た。
【0026】(比較例7)実施例2の配合組成物のう
ち、潤滑剤を軟化点120℃のステアリン酸亜鉛1種
類、25重量部とした他は同一の配合組成として、直径
3mmの青色芯を得た。
【0027】(比較例8)実施例2の配合組成物のう
ち、潤滑剤を軟化点74℃のN−オレイルステアリン酸
アミド1種類、25重量部とした他は同一の配合組成と
して、直径3mmの青色芯を得た。
【0028】実施例1〜2、比較例1〜8で得られた非
焼成鉛筆芯の曲げ強度、及び描線濃度についての測定結
果を表1に示す。尚、曲げ強度の測定はJIS S 6
005に準じ、描線濃度は画線試験までをJIS S
6005に準じ、目視で判定した。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】本発明の方法による非焼成鉛筆芯は上記
の試験結果でも明らかなように、従来の方法では得られ
なかった、十分な曲げ強度と優れた着色性を持つ。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結合剤と、着色剤と、体質剤と、潤滑剤
    とを主剤とする配合成分を混練、成形して成る非焼成鉛
    筆芯の製造方法において、結合剤の少なくとも一部とし
    てセルロイドを用いると共に、潤滑剤の少なくとも一部
    としてリチウム石鹸及び脂肪酸アミドを併用することを
    特徴とする非焼成鉛筆芯の製造方法。
  2. 【請求項2】 該脂肪酸アミドの軟化点が110℃以下
    である請求項1記載の非焼成鉛筆芯の製造方法。
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