JPH083500A - 記録液 - Google Patents

記録液

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JPH083500A
JPH083500A JP3951695A JP3951695A JPH083500A JP H083500 A JPH083500 A JP H083500A JP 3951695 A JP3951695 A JP 3951695A JP 3951695 A JP3951695 A JP 3951695A JP H083500 A JPH083500 A JP H083500A
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瑞惠 藤森
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真紀 新井
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 分散剤、水性液媒体、顔料等からなる記録液
において、顔料の分散性に優れ、保存安定性が良好で、
耐水性にも優れた記録液を提供すること。 【構成】 少なくとも分散剤、水性液媒体、顔料から構
成される記録液において、該分散剤が芳香環、カルボン
酸基、及びエステル基を有する共重合体と、斯く共重合
体のカルボン酸基と塩を形成する化合物からなるアニオ
ン性高分子分散剤であり、前記共重合体中のエステル基
は下記化1で示されるカルボン酸長鎖アルキルエステル
基であり、分散剤の共重合体の分子量は7千以上10万
以下である記録液。 【化1】 (式中、nは4以上の整数を示す。) 【効果】 分散性、耐水性・耐候性、保存安定性、耐目
詰まり性に優れる記録液を提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、記録液に関するもの
で、特にインクジェット記録に使用される記録液に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録は、低騒音で高速印
字が可能な記録方法であり、最近急速に普及しつつある
記録方法である。このようなインクジェット記録は、記
録液を加熱あるいは加圧といった方法により小液滴とし
て吐出させ、それを紙等の被記録材に付着させて記録を
行うものである。
【0003】記録液の色材としては、これまで、染料が
使用されていた。しかし記録物の耐水・耐候性の面から
考えると、染料よりも顔料を用いる方が有利である。ま
た、液媒体としては、普通紙上への滲みの面から考える
と、非水性液媒体よりも水性液媒体を用いる方が有利で
ある。
【0004】そこで、記録液の色材に顔料を用い、この
顔料を水性液媒体に分散して記録液を作製する試みが成
された(特公平1−15542等)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、顔料を水性液
媒体中に分散した記録液は、非水性液媒体を用いた記録
液に比べて滲みにくい反面、紙への浸透性が小さいため
に顔料が紙の繊維の上に残る場合がある。この際、用い
る分散剤の水に対する溶解度が大きいときは、印字後の
耐水性が問題となり、紙を流水にさらした場合、繊維上
に残った顔料が流れ落ち、また紙を濡れた手で擦ると記
録物が汚れる等の課題があった。
【0006】一方、逆に、分散剤の水に対する溶解度が
小さいときは、顔料の分散が悪くなってしまい、顔料の
凝集、目詰まり等を起こす。
【0007】また、分散が良好な記録液においても、記
録液をインクジェットプリンタヘッドに搭載した際、ヘ
ッドのノズル孔からの水分蒸発により、分散状態が変化
し、顔料が凝集し、目詰まりを発生しやすい。この問題
を解決するために、記録液への保湿剤添加が必要となる
が、保湿剤の多量な添加は記録液の粘度上昇を引き起こ
し、吐出不良を起こす要因となる。
【0008】さらに、従来の、顔料を水性液媒体中に分
散した記録液は不均一系であるため長期保存下での顔料
の凝集が問題となり、やはり、目詰まり等の問題を発生
する。
【0009】記録液の粘度は記録ヘッドの特性、駆動法
等に合わせ調整する必要があり、記録液の粘度低減には
保湿剤の種類選択のみならず分散剤にも機能性能を付与
することが好ましい。
【0010】そこで、本発明の目的は、少なくとも分散
剤、水性液媒体、顔料から構成される記録液において、
水性液媒体中での顔料の分散性、その後の保存安定性に
優れ、また、耐水性および吐出性にも優れ、目詰まりを
起こさない優良な記録液を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する本発
明の記録液は、少なくとも分散剤、水性液媒体、顔料か
ら構成される記録液において、該分散剤が少なくとも芳
香環、カルボン酸基、及び下記化3に示すカルボン酸長
鎖アルキルエステル基を有する共重合体と、前記共重合
体のカルボン酸基と塩を形成する化合物からなるアニオ
ン性高分子分散剤であり、前記共重合体の分子量が7千
ないし10万である事を特徴とするものである。
【0012】
【化3】
【0013】(式中、nは4以上の整数を示す。)
【0014】あるいは、本発明の記録液は、前記カルボ
ン酸長鎖アルキルエステル基が、アルキル基の炭素数が
5以上のアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、
クロトン酸エステル、イタコン酸エステル、マレイン酸
エステル、フマル酸エステル等から導入されるものであ
ることを特徴とするものである。
【0015】また、本発明の記録液は、少なくとも分散
剤、水性液媒体、顔料から構成される記録液において、
該分散剤が少なくとも芳香環、カルボン酸基、及び下記
化4に示すカルボン酸オキシアルキレンエステル基を有
する共重合体と、前記共重合体のカルボン酸基と塩を形
成する化合物からなるアニオン性高分子分散剤であり、
前記共重合体の分子量が3千ないし2万である事を特徴
とするものである。
【0016】
【化4】
【0017】(式中、R1はCH2 CH2 OまたはCH
2 CH2 CH2 Oを表し、R2は炭素原子数3以下のア
ルキル基または水素原子を表し、mは1ないし5の整数
を表す。)
【0018】あるいは、本発明の記録液は、前記カルボ
ン酸オキシアルキレンエステル基が、アクリル酸オキシ
アルキレンエステル、メタクリル酸オキシアルキレンエ
ステル、クロトン酸オキシアルキレンエステル、イタコ
ン酸オキシアルキレンエステル、マレイン酸オキシアル
キレンエステルまたはフマル酸オキシアルキレンエステ
ル等から導入されるものであることを特徴とするもので
ある。
【0019】また、本発明の記録液は、前記分散剤の共
重合体中の芳香環がスチレン、スチレン誘導体、ビニル
ナフタレンまたはビニルナフタレン誘導体等から導入さ
れるものであることを特徴とするものである。
【0020】また、本発明の記録液は、前記分散剤の共
重合体中のカルボン酸基がアクリル酸、メタクリル酸、
クロトン酸、イタコン酸、イタコン酸モノエステル、マ
レイン酸、マレイン酸モノエステル等から導入されるも
のであることを特徴とするものである。
【0021】さらに、本発明の記録液は、前記分散剤の
共重合体中の芳香環数をA、カルボン酸基数をB、エス
テル基数をCとしたとき、Aの値が下記数2を満足する
範囲の値であり、かつカルボン酸基数の値が共重合体の
主鎖の炭素数の10%以上30%以下であることを特徴
とするものである。
【0022】
【数2】 40 ≦ 100A/(A+B+C) ≦ 75
【0023】以下、本発明の構成を具体的に説明する。
本発明の記録液に用いられる前記共重合体に芳香環を与
える化合物としては、前述したように、スチレン、スチ
レン誘導体、ビニルナフタレンまたはビニルナフタレン
誘導体等が挙げられる。
【0024】また、前記共重合体にカルボン酸基を与え
る化合物としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロト
ン酸、イタコン酸、イタコン酸モノエステル、マレイン
酸、マレイン酸モノエステル等が挙げられる。
【0025】さらに、前記共重合体にカルボン酸長鎖ア
ルキルエステル基を与える化合物としては、化3に示さ
れる構造を持つ不飽和カルボン酸エステルであれば良い
が、このようなエステルとしては、アクリル酸エステ
ル、メタクリル酸エステル、クロトン酸エステル、イタ
コン酸エステル、マレイン酸エステル、フマル酸エステ
ル等のアルキル基の炭素数が5以上の長鎖アルキルエス
テルが挙げられる。
【0026】また、前記共重合体にカルボン酸オキシア
ルキレンエステル基を与える化合物としては化4に示さ
れる構造を持つ不飽和カルボン酸エステルであれば良い
が、これらのエステルとしては、アクリル酸オキシアル
キレンエステル、メタクリル酸オキシアルキレンエステ
ル、クロトン酸オキシアルキレンエステル、イタコン酸
オキシアルキレンエステル、マレイン酸オキシアルキレ
ンエステルまたはフマル酸オキシアルキレンエステル等
のオキシアルキレンエステルが挙げられる。
【0027】ここで、前述したイタコン酸、マレイン
酸、フマル酸等のモノエステルはカルボン酸基も有して
おり、これだけでカルボン酸基と、カルボン酸長鎖アル
キルエステル基またはカルボン酸オキシアルキレンエス
テル基の両方の基を与える化合物として使用できる。
【0028】本発明で用いられる前記共重合体と塩を形
成する化合物としては、ナトリウム、カリウム等のアル
カリ金属の塩または水酸化物、モノメチルアミン、ジメ
チルアミン、トリエチルアミン等の脂肪族アミン類、モ
ノメタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノ
ールアミン等のアルコールアミン類等が挙げられる。
【0029】本発明の記録液に用いる水性液媒体として
は、水あるいは水と水溶性有機溶剤を混合したものを使
用することができる。水溶性有機溶剤としては、n−プ
ロピルアルコール、シクロヘキシルアルコール等のアル
コール類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミ
ン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン類、
ジメチルアセトアミド等のアミド類、ジオキサン等のエ
ーテル類、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、
トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、グリセリン等の多価アルコール類、エチレングリコ
ールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモ
ノメチルエーテル等のグリコールエーテル類、N−メチ
ル−2−ピロリドン等の含窒素環状化合物等が挙げられ
る。
【0030】本発明の記録液に用いられる顔料として
は、アゾ系、フタロシアニン系、キナクリドン系、アン
スラキノン系、ジオキサジン系、インジゴ系、チオイン
ジゴ系、ペリレン系、ペリノン系、イソインドリノン
系、およびキノフタロン系等の有機顔料、あるいはカー
ボンブラックが使用できる。
【0031】水性液媒体、顔料、前記共重合体およびこ
の共重合体と塩を形成する化合物は、互いの親和性、顔
料の分散安定性および粘度等所望の特性を満足し得るよ
うに選択して使用されるものである。
【0032】本発明の記録液は、少なくとも水性液媒
体、顔料、分散剤として上記共重合体、およびこの共重
合体と塩を形成する化合物からなるものであるが、必要
に応じて各種添加剤等を加えても良い。これらの各種添
加剤は、作製する記録液に、必要に応じて適宜添加する
もので、そのような添加剤としては、例えば表面張力調
整剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、安定剤等が挙げられ
る。
【0033】以上に述べたような組み合わせで記録液を
作製することにより、分散性、保存安定性および耐水性
に優れ、さらに吐出性にも優れた記録物を与える記録液
を得ることができる。また、カルボン酸オキシアルキレ
ンエステル基を有する共重合体を分散剤として用いた本
発明の記録液は保湿性にも優れている。
【0034】
【作用】本発明で使用する分散剤は、カルボキシル基を
有するため、塩を形成することにより水性液媒体に溶解
することが可能である。また共重合体中の芳香環、およ
び化3に示したエステル基を構成する長鎖アルキル基
は、カーボンブラック、フタロシアニン顔料、ペリレン
顔料、キナクリドン顔料等の縮合多環芳香族系有機顔料
の基本単位となる芳香環と親和性を有するため、これら
の顔料の分散性向上に寄与する。また共重合体中の化4
のエステル基を構成するアルキレンオキシド基は有機顔
料の湿潤、およびインクの保水能向上にも寄与する。さ
らに、本発明の分散剤は、芳香環、さらに化3に示した
エステル基を有するものは長鎖アルキル基を有するため
一般の水溶性高分子ほど水への溶解性は高くない。この
ため斯く共重合体は顔料の分散剤として働くだけではな
く、紙の繊維の上に残る顔料のバインダーとして働き、
摩擦による耐水性に優れた記録物を得ることができるの
である。
【0035】本発明で使用する分散剤の共重合体中の各
官能基の比率を調整することにより、上記の効果をさら
に高めることができる。
【0036】共重合体中の芳香環数の割合が小さすぎる
と顔料に対する吸着能が低下し、分散性、記録液の保存
安定性の低下の原因となり、逆に大きすぎると水への溶
解性が悪くなる。従って、前述したように、共重合体中
の芳香環数をA、カルボン酸基数をB、カルボン酸長鎖
アルキルエステルあるいはカルボン酸オキシアルキレン
エステルのエステル基の数をCとした際、Aの値が前記
数2を満足する範囲の値である事が好ましい。
【0037】また、共重合体中のカルボン酸基数の割合
が小さすぎると水への溶解性が悪くなり、大きすぎると
水性液媒体中での顔料に対する分散性および記録液の耐
水性を低下させる原因となる。よって、カルボン酸基数
の割合は共重合体の主鎖の炭素数の10%ないし30%
である事が好ましい。
【0038】さらに、分散剤中の共重合体の分子量は、
小さすぎると顔料の分散性や保存安定性が低下し、大き
すぎると記録液の粘度が高くなるため、化3で示される
カルボン酸長鎖アルキルエステル基のみを有する場合
は、7千以上10万以下であることが必要である。ま
た、化4で示されるカルボン酸オキシアルキレンエステ
ル基のみを有する場合は、分散剤中の共重合体の分子量
は3千以上2万以下であることが必要である。
【0039】顔料の分散性が悪いと、顔料粒子が大きな
粒子となってしまう。また、初期の分散性が良好でも、
時間経過により、短時間で分散性が低下し、顔料粒子が
大きくなってしまうものは保存安定性が悪い。インクジ
ェットプリンタ用記録液として用いる場合、顔料粒子は
200nm未満である事が必要であり、200nm以上
の粒径になると目詰まり等の問題が発生する。
【0040】
【実施例】次に、本発明を実施例により更に詳しく説明
する。
【0041】(実施例1)水と水溶性有機溶剤から成る
水性液媒体に、共重合体と斯く共重合体と塩を形成する
化合物からなる分散剤を溶解し、分散媒を調整した。そ
の後、分散媒と顔料をペイントシェーカーを用いて10
時間分散した後遠心分離機にかけて沈降物を分離除去
し、記録液を作製した。配合比を下記に示す。なお、下
記共重合体におけるかっこ内は各単量体の重合比を表
し、以下の実施例および比較例についても同様に表し
た。
【0042】 水 73重量% ジエチレングリコール 20重量% スチレン−アクリル酸−ドデシルアクリレート共重合体 1.5重量% (65/20/15);分子量約6万 トリエチルアミン 0.5重量% カーボンブラック 5重量%
【0043】作製した記録液について下記a〜fに示し
た評価を行った。
【0044】a・分散性 ;記録液作製時、遠心分離機
にかけ分離した沈降物を採取し、乾燥後重量を測定し、
記録液に対する沈降物の重量比を求めた。その値が0.
3%未満であると良好と判断した。 b・初期粒径;粒度分布測定機を用い、記録液中の顔料
の平均粒径を求めた。その値が200nm未満であると
良好と判断した。 c・吐出性 ;記録液をオンデマンド型圧電系インクジ
ェットプリンタヘッドに搭載し、普通紙上に印字を行
い、吐出性を調査した。 d・耐水性 ;普通紙上に記録液を印字した記録物を流
水で5分間曝した際の印字濃度の低下、及び記録物を水
で濡らした綿棒にて擦った際の汚れの有無を調べた。 e・保存性 ;記録液を50℃で2カ月間保存した後の
液性、顔料の平均粒径を調べた。顔料の平均粒径は20
0nm未満であるとき、良好と判断した。 f・目詰まり性;記録液をオンデマンド型圧電系インク
ジェットプリンタヘッドに搭載し、良好な初期印字を確
認した後、ノーキャップ状態で1時間放置する。放置後
印字を行い、全てのノズルから着弾精度の乱れがなく記
録液が吐出し、初期印字と変わらない印字物が得られた
場合、良好と判断した。
【0045】(実施例2)下記配合比で実施例1と同様
の方法で記録液を作製し、その後実施例1と同様にaか
らfの項目について評価を行った。
【0046】 水 75.6重量% グリセリン 20重量% スチレン−メタクリル酸−オクチルアクリレート共重合体 1.0重量% (60/25/15);分子量約8千500 トリエタノールアミン 0.4重量% フタロシアニン顔料 3重量%
【0047】(実施例3)下記配合比で実施例1と同様
の方法で記録液を作製し、その後実施例1と同様にaか
らfの項目について評価を行った。
【0048】 水 73重量% グリセリン 20重量% スチレン−マレイン酸モノヘキシルエステル共重合体 1.5重量% (60/40);分子量約6万5000 トリエタノールアミン 0.5重量% カーボンブラック 5重量% ここで、共重合体に使われているマレイン酸モノヘキシ
ルエステルは、前述した様に、カルボン酸基を有してい
ると同時にカルボン酸長鎖アルキルエステル基を有して
おり、両方の役割を果たしている。
【0049】(実施例4)下記配合比で実施例1と同様
の方法で記録液を作製し、その後実施例1と同様にaか
らfの項目について評価を行った。
【0050】 水 67.3重量% プロピレングリコール 25重量% スチレン−アクリル酸−ドデシルメタクリレート共重合体 2重量% (50/20/30);分子量約1万5000 トリエチルアミン 0.7重量% カーボンブラック 5重量%
【0051】(実施例5)下記配合比で実施例1と同様
の方法で記録液を作製し、その後実施例1と同様にaか
らfの項目について評価を行った。
【0052】 水 78重量% ジエチレングリコール 15重量% スチレン−アクリル酸−エトキシトリプロピレン グリコールアクリレート共重合体 1.5重量% (55/30/15);分子量約8千 トリエチルアミン 0.5重量% カーボンブラック 5重量% ここで得られた記録液は実施例1にて調整された記録液
に比べ低粘度であった。
【0053】(実施例6)下記配合比で実施例1と同様
の方法で記録液を作製し、その後実施例1と同様にaか
らfの項目について評価を行った。
【0054】 水 80.6重量% グリセリン 15重量% スチレン−メタクリル酸−プロポキシトリエチレン グリコールアクリレート共重合体 1.0重量% (60/20/20);分子量約1万 トリエタノールアミン 0.4重量% フタロシアニン顔料 3重量% ここで得られた記録液は実施例2にて調整された記録液
に比べ低粘度であった。
【0055】(実施例7)下記配合比で実施例1と同様
の方法で記録液を作製し、その後実施例1と同様にaか
らfの項目について評価を行った。
【0056】 水 78重量% グリセリン 15重量% スチレン−アクリル酸−エトキシジエチレン グリコールアクリレート共重合体 1.5重量% (50/40/10);分子量約4千 トリエタノールアミン 0.5重量% カーボンブラック 5重量% ここで得られた記録液は実施例2にて調整された記録液
に比べ低粘度であった。
【0057】(比較例1)下記配合比で実施例1と同様
の方法で記録液を作製し、その後実施例1と同様にaか
らfの項目について評価を行った。
【0058】 水 75重量% ジエチレングリコール 20重量% アクリル酸−オクチルメタクリレート共重合体 1.5重量% (20/80);分子量約1万 トリエチルアミン 0.5重量% フタロシアニン顔料 3重量%
【0059】(比較例2)下記配合比で実施例1と同様
の方法で記録液を作製し、その後実施例1と同様にaか
らfの項目について評価を行った。
【0060】 水 72.7重量% ジエチレングリコール 20重量% スチレン−マレイン酸−ジイソブチレン共重合体 1.5重量% (50/40/10);分子量約3万 ジエタノールアミン 0.8重量% カーボンブラック 5重量%
【0061】(比較例3)下記配合比で実施例1と同様
の方法で記録液を作製し、その後実施例1と同様にaか
らfの項目について評価を行った。
【0062】 水 72.9重量% グリセリン 20重量% スチレン−マレイン酸モノメチルエステル共重合体 1.5重量% (50/50);分子量約2万5000 トリエチルアミン 0.6重量% フタロシアニン顔料 5重量%
【0063】(比較例4)下記配合比で実施例1と同様
の方法で記録液を作製し、その後実施例1と同様にaか
らfの項目について評価を行った。
【0064】 水 75重量% グリセリン 20重量% ビニルナフタレン−アクリル酸−オクチル メタクリレート共重合体 1.5重量% (50/20/30);分子量約5000 トリエチルアミン 0.5重量% フタロシアニン顔料 3重量%
【0065】(比較例5)下記配合比で実施例1と同様
の方法で記録液を作製し、その後実施例1と同様にaか
らfの項目について評価を行った。
【0066】 水 76重量% ジエチレングリコール 15重量% スチレン−メタクリル酸−メチルメタクリレート共重合体 3重量% (20/35/45);分子量約4万 トリエチルアミン 1重量% カーボンブラック 5重量%
【0067】(比較例6)下記配合比で実施例1と同様
の方法で記録液を作製し、その後実施例1と同様にaか
らfの項目について評価を行った。
【0068】 水 76重量% グリセリン 15重量% スチレン−アクリル酸−プロピルメタクリレート共重合体 2重量% (30/30/40);分子量約7万 ジメチルエタノールアミン 1重量% カーボンブラック 6重量%
【0069】(実施例8)上記、実施例1〜7および比
較例1〜6において前記の各評価を行った結果を下記表
1に示した。各実施例の記録液は、分散性、初期粒径、
吐出性、耐水性、保存性、耐目詰まり性のいずれも良好
であった。比較例1はその共重合体に芳香環を含まず、
顔料の分散性が最も悪く、すべての項目に不良であっ
た。比較例2はその共重合体に化3または化4に示され
るエステル基を含まず、また、カルボン酸基数の割合が
多いことから、耐水性が劣り、また粘度の高い記録液と
なり吐出特性が低下したものである。比較例3はその共
重合体に化3または化4に示されるエステル基を含ま
ず、顔料の分散性が悪く、保存性も劣っていた。比較例
4は、化3に示されたカルボン酸長鎖アルキルエステル
基を有するものであるが、共重合体の分子量が約500
0と低いために、顔料の分散性と保存性、耐目詰まり性
が不良であり、また紙等の被記録材上での顔料のバイン
ダーとしての働きが少なく、耐水性にも劣っていた。比
較例5および6は、いずれもその共重合体において、化
3または化4に示されるエステル基を含まず、芳香環の
数も小さいため、初期の分散性は良好でも時間経過によ
り分散性が低下し、保存性に劣り、また目詰まりも発生
した。
【0070】
【表1】
【0071】以上、実施例と比較例の結果より、本発明
の記録液に用いられる分散剤は顔料分散能が高く、また
斯く分散剤を用いた本発明の記録液は、吐出性、耐水
性、保存安定性、更に耐目詰まり性に優れる事がわか
る。さらに、本発明の記録液において、その分散剤中の
共重合体がカルボン酸オキシアルキレンエステル基を有
するものは、保湿性にも優れていた。
【0072】
【発明の効果】以上述べたように、少なくとも分散剤、
水性液媒体、顔料から構成される記録液において、該分
散剤に少なくとも芳香環、カルボン酸基と同時に、カル
ボン酸長鎖アルキルエステル基もしくはカルボン酸オキ
シアルキレンエステル基を有する共重合体と、前記共重
合体のカルボン酸基と塩を形成する化合物からなるアニ
オン性高分子分散剤を用いた本発明の記録液は、吐出
性、耐水性、保存安定性、更に耐目詰まり性に優れてい
る。
【0073】よって本発明により、色材に顔料を用いる
ことにより耐水性・耐候性に優れ、水性液媒体を用いる
ことにより滲みの少ない、水に濡れても記録物の汚れに
くい、長期の保存安定性が良く目詰まりのない、分散の
良好な記録液を提供できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松添 琢也 埼玉県所沢市大字下富字武野840番地 シ チズン時計株式会社技術研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも分散剤、水性液媒体、顔料か
    ら構成される記録液において、該分散剤が少なくとも芳
    香環、カルボン酸基、及び下記化1に示すカルボン酸長
    鎖アルキルエステル基を有する共重合体と、前記共重合
    体のカルボン酸基と塩を形成する化合物からなるアニオ
    ン性高分子分散剤であり、前記共重合体の分子量が7千
    ないし10万である事を特徴とする記録液。 【化1】 (式中、nは4以上の整数を示す。)
  2. 【請求項2】 前記カルボン酸長鎖アルキルエステル基
    は、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、クロ
    トン酸エステル、イタコン酸エステル、マレイン酸エス
    テルまたはフマル酸エステルから導入されるものである
    ことを特徴とする請求項1記載の記録液。
  3. 【請求項3】 少なくとも分散剤、水性液媒体、顔料か
    ら構成される記録液において、該分散剤が少なくとも芳
    香環、カルボン酸基、及び下記化2に示すカルボン酸オ
    キシアルキレンエステル基を有する共重合体と、前記共
    重合体のカルボン酸基と塩を形成する化合物からなるア
    ニオン性高分子分散剤であり、前記共重合体の分子量が
    3千ないし2万である事を特徴とする記録液。 【化2】 (式中、R1はCH2 CH2 OまたはCH2 CH2 CH
    2 Oを表し、R2は炭素原子数3以下のアルキル基また
    は水素原子を表し、mは1ないし5の整数を表す。)
  4. 【請求項4】 前記カルボン酸オキシアルキレンエステ
    ル基は、アクリル酸オキシアルキレンエステル、メタク
    リル酸オキシアルキレンエステル、クロトン酸オキシア
    ルキレンエステル、イタコン酸オキシアルキレンエステ
    ル、マレイン酸オキシアルキレンエステルまたはフマル
    酸オキシアルキレンエステルから導入されるものである
    ことを特徴とする請求項3記載の記録液。
  5. 【請求項5】 前記分散剤の共重合体中の芳香環はスチ
    レンもしくはスチレン誘導体、またはビニルナフタレン
    もしくはビニルナフタレン誘導体から導入されるもので
    あることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3ま
    たは請求項4記載の記録液。
  6. 【請求項6】 前記分散剤の共重合体中のカルボン酸基
    はアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン
    酸、イタコン酸モノエステル、マレイン酸、マレイン酸
    モノエステル、フマル酸またはフマル酸モノエステルか
    ら導入されるものであることを特徴とする請求項1、請
    求項2、請求項3、請求項4または請求項5記載の記録
    液。
  7. 【請求項7】 前記分散剤の共重合体中の芳香環数を
    A、カルボン酸基数をB、エステル基数をCとした際、
    Aの値が下記数1を満足する範囲の値であり、かつカル
    ボン酸基数の値が共重合体の主鎖の炭素数の10%ない
    し30%である事を特徴とする請求項1、請求項2、請
    求項3、請求項4、請求項5または請求項6記載の記録
    液。 【数1】 40 ≦ 100A/(A+B+C) ≦ 75
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003238849A (ja) * 2002-02-15 2003-08-27 Hitachi Maxell Ltd インクジェットプリンタ用インク
US7112619B2 (en) 2002-12-27 2006-09-26 Kao Corporation Water-based ink
US7655708B2 (en) 2005-08-18 2010-02-02 Eastman Kodak Company Polymeric black pigment dispersions and ink jet ink compositions
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