JPH083464B2 - 光学的測定装置 - Google Patents

光学的測定装置

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JPH083464B2
JPH083464B2 JP62107788A JP10778887A JPH083464B2 JP H083464 B2 JPH083464 B2 JP H083464B2 JP 62107788 A JP62107788 A JP 62107788A JP 10778887 A JP10778887 A JP 10778887A JP H083464 B2 JPH083464 B2 JP H083464B2
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    • G01N21/75Systems in which material is subjected to a chemical reaction, the progress or the result of the reaction being investigated
    • G01N21/77Systems in which material is subjected to a chemical reaction, the progress or the result of the reaction being investigated by observing the effect on a chemical indicator
    • G01N21/7703Systems in which material is subjected to a chemical reaction, the progress or the result of the reaction being investigated by observing the effect on a chemical indicator using reagent-clad optical fibres or optical waveguides

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  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> この発明は光学的測定装置に関し、さらに詳細にいえ
ば、光導波路を用いて光を全反射させながら導く場合に
おけるエバネッセント波に基いて、光導波路外方の界面
近傍に存在する物質の光学的特性の測定を行なう装置に
関する。
<従来の技術> 従来から物質の光学的特性を測定する方法として吸光
度測定法、分光測光法等があるが、最近では、光導波路
におけるエバネッセント波を利用して光導波路外方の界
面近傍に存在する物質の光学的特性を測定する方法が提
供されている。
上記エバネッセント波を利用した測定法について詳細
に説明すると、光導波路中において光が全反射しながら
伝播する場合においては、光が屈折率が低い内側媒質
(以下、コアと略称する)に完全に閉じこめられた状態
で伝播すると一般的に考えられている。しかし、上記光
は完全にコアに閉じこめられているのではなく、一部の
光は屈折率が高い外側媒質(以下、クラッドと略称す
る)にしみ出た状態になる。
このようにクラッドにしみ出た光がエバネッセント波
であり、スラブ型光導波路の場合には、次式で示される
電界強度Eを有することになる。
E=E0e−z/dp、 dp=(λ/2πn1){sin2θ−(n2/n1)}−1/2 (但し、E0は光導波路界面における電界強度、λは入
射光波長、n1はコアの屈折率、n2はクラッドの屈折率、
θは伝播角) 即ち、エバネッセント波は、コア、クラッドの界面か
ら離れるにしたがって指数関数的に急激に減衰するので
あり、上記dpの値を適宜設定することにより、エバネッ
セント波が所定値以上の電界強度を有する範囲を、上記
界面の近傍の限定された領域のみに設定することが可能
になる。
そして、このような特質に着目して、免疫分析、酵素
分析への応用(Sutherland R.M. et.al. “lmmunoassay
at a Quartz−Liquid Interface:Theory,Instrumentat
ion and Preliminary Application to the Fluorescent
Immunoassay of Human Immunoglobulin G"Journal of
Immunological Methods,74(1984)p.253〜265、および Walter F. Love“FIBER OPTIC EVANESCENT SENSOR FOR
FLUOROIMMUNOASSAY"4th International Conf. on Optic
al Fiber Sensors , Tokyo, Japan(1986)参照)、DNA
プローブへの応用等が検討されている。
さらに詳細に説明すると、エバネッセント波を用いた
測定の対象になる光学特性としては、光散乱、光吸
収、或はその波長依存性(着色をも含む)、螢光反
応、屈折率変化が挙げられる。また、信号光の取出し
方向の面に着目すれば、入射光出射端から取出すも
の、入射光入射端から取出すもの、光導波路側面か
ら取出すものの3種類に大別される。
そして、上記の場合に適用可能な光学特性の測定と
しては、光散乱、光吸収、螢光(螢光物質による入射光
吸収)、屈折率変化による全反射の乱れの何れかに起因
する入射光の減衰を信号として用いる測定、および導波
螢光を信号として用いる測定(但し、この場合には、入
射光と螢光とが重畳されるのであるから実際上困難を伴
なうことになる)が可能である。
上記の場合に適用可能な光学特性の測定としては、
導波散乱光、或は、導波螢光を信号として用いる測定が
可能である。
上記の場合に適用可能な光学特性の測定としては、
散乱光、散乱螢光、屈折率変化による全反射の乱れの何
れかを信号として用いる測定が可能である。
そして、エバネッセント波を利用した測定用の具体的
な装置として、第6図に示す構成のものが提案されてい
る(スイス国特許出願明細書第2799/85−2号参照)。
さらに詳細に説明すると、偏平な光導波路(11)の上
面に測定対象物質収容ケーシング(12)を一体的に設け
ているとともに、光導波路(11)の両端部下面に楔型プ
リズム(13)(14)を一体的に設けている。そして、一
方の楔型プリズム(13)の、光導波路(11)と直角な端
面から光を入射させ、楔型プリズム(13)のテーパ面に
おいて入射光を反射させることにより、光導波路(11)
に対して臨界角よりも大きい角度で入射させ、全反射さ
せながら伝播させることができる。そして、この場合に
おいて、エバネッセント波が界面近傍の物質に影響を及
ぼすのであるから、この影響を受けた光、例えば螢光、
または吸収、減衰を受けた入射光等が再び光導波路(1
1)に導入され、全反射しながら伝播し、最終的に楔型
プリズム(13)(14)の光導波路(11)と直角な端面か
ら出射し、または散乱光、螢光等が散乱放射される。
したがって、この出射光を受光素子により受光させ、
受光素子から出力される電気信号に必要な処理を施すこ
とにより、界面近傍に存在する物質の特性を光学的に測
定することができる。
また、上記の構成においては、入射光軸を光導波路
(11)と平行にした状態で光導波路に対する入射角度を
臨界角よりも大きくすることができ、光軸調整を容易化
することができるという利点を有することになる。
<発明が解決しようとする問題点> 上記の構成の光学的測定装置においては、光導波路
(11)に対する入射角度を正確に設定するために、楔型
プリズム(13)のテーパ面と光導波路との角度(第6図
中α参照)と、光の入射面の光導波路(11)に対する角
度(第6図中γ参照)と、光の入射角度(第6図中β参
照)とを正確に設定しなければならないのであるから、
これらか僅かに変化しただけで、導波光伝播角が大幅に
変化することになり、したがって、照射領域の厚みdpの
設定が非常に困難になってしまうという問題がある。
この点について詳細に説明すると、楔型プリズム(1
3)に対する光の入射角度が変化した場合には、屈折率
の比に基いて定まる変化率で楔型プリズム(13)のテー
パ面に対する入射角度が変化する。そして、テーパ面に
対する入射角度が変化すれば、反射角度も同一角度だけ
変化することになる。即ち、光導波路(11)に対する入
射角度(以下、伝播角と称する)θは、 θ=π/2+γ−2α−sin-1{sin(γ−β)/n} (但し、nは光導波路(11)、および楔型プリズム
(13)の屈折率) となる。そして、β,γが十分に小さい場合には、 θ≒π/2−2α+β/n+(n−1)γ/n となる。
したがって、α,β,γによる伝播角θの変化率∂θ
/∂α,∂θ/∂β,∂θ/∂γは、 ∂θ/∂α=−2、 ∂θ/∂β≒−1/n、 ∂θ/∂γ≒(n−1)/n となる。これらの変化率から明らかなように、光導波路
(11)の界面に対する照射領域の厚みを決定する伝播角
θに対する楔型プリズム(13)の加工精度、即ち、角度
α,γの精度による影響は、2+(n−1)/n倍になっ
てしまい、照射領域の厚みを正確に設定するための加工
精度を著しく高めなければならないことになる。
以上要約すれば、楔型プリズム(13)のテーパ面の角
度が変化すれば、変化角度の2倍の光導波路に対する入
射角度の変化が生じるので、楔型プリズム(13)の精度
を著しく向上させることが必要になり、楔型プリズム
(13)の製造が困難になってしまうという問題がある。
このような問題は、信号光を取出す方向に基く区分(上
記)に拘わらず発生することになる。
また、楔型プリズム(13)に対する入射光を光導波路
と平行に設定した場合には、入射端面における反射光量
を少なくすることができるという利点を有しているので
あるが、入射光軸と反射光軸とが一致するのであるか
ら、測定方法によっては(上記の方法)、反射光が大
きなノイズとして作用し、測定精度を著しく低下させて
しまうことになるという問題がある。
この点について詳細に説明すると、上記の方法のよ
うに、後方散乱光を用いる方法を採用した場合、或は、
螢光物質とリンクさせて螢光の後方導波を用いる方法を
採用した場合には、界面近傍に存在する物質の影響を受
けた信号光が入射光軸とほぼ一致する状態で楔型プリズ
ム(13)から出射されるのであるから、ビームスプリッ
タ、ダイクロイックミラー等を使用して入射光と信号光
とを分離することになる。このような方法の適用として
は、例えば、螢光物質と固定化抗体との組合せによる螢
光免疫分析法が挙げられ、光導波路表面の不完全さ(例
えば、疵、気泡、粒子の付着等)に起因して入射光が散
乱された場合における散乱入射光の影響を完全に排除す
ることができること、およびエバネッセント波の影響を
受けた螢光のみが導波され、いわゆる濃縮された螢光に
なって高輝度となるため、検出感度を高めることができ
るという利点を達成することができる。
そして、上記の構成を採用すれば、入射光と信号光と
を完全に分離し、信号光のみを受光素子(通常、信号光
強度が著しく低いので、光電子増倍管が使用される)に
導くことにより、信号光に対応する電気信号を取出すこ
とができる。
しかし、入射面における光の反射を全く零にすること
は殆ど不可能であり(例えば、空気中から屈折率が1.5
のガラスに対し垂直に光を入射させる場合における反射
率が約4〜6%)、入射光のうち、ある程度の量の光は
入射面で反射され、上記信号光とほぼ同一の経路を通っ
て受光素子に導かれることになる。しかも、信号光強度
と比較して反射光強度の方が高いのであるから、測定精
度が著しく低下してしまうことになるのである。
この問題点については、レーザ光のような単色性が高
い入射光を使用した場合には、高い波長選択性を有する
フィルタを使用すること等により反射光と信号光とを分
離することができるのであるが、余り単色性が高くない
入射光を使用した場合には、フィルタ等を介在させても
余り分離効率を高めることができず、測定精度の低下を
余り抑制することができないのである。
<発明の目的> この発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであ
り、光導波路に対する入射角度を高い精度で制御するこ
とができるとともに、入射光軸を光導波路と平行にする
ことができる光学的測定装置を提供することを目的とし
ている。
<問題点を解決するための手段> 上記の目的を達成するための、この発明の光学的測定
装置は、光導波路に対する光入射部が周面に対して所定
角度傾斜した光入射面を有しており、さらに、光導波路
の光軸に対して実質的に平行に光を光入射面に入射させ
る光源を有し、光導波路の光軸に平行な光軸で入射する
光を、光導波路内で所定の全反射角となるように光入射
面で屈折させるべく光入射面の傾斜角度を設定してある
ものである。
但し、上記光導波路と光入射部とが一体成形されてい
てもよく、或は、別体に成形されており、かつ、両者が
一体的に接合されていてもよい。
これらの場合において、光導波路の側面に測定対象物
質収容部が設けられていてもよく、この測定対象物質収
容部が光導波路と一体成形されていてもよい。
また、上記光入射面に対する光の入射角度がブリュー
スター角に設定されていてもよい。
さらに、上記光導波路と外部媒質との界面近傍に存在
する物質の特性による影響を受けた光が、光導波路に垂
直な方向に信号光として出射されるものであってもよ
く、また、光入射側と反対の側において信号光として出
射されるものであってもよく、逆に、光入射側において
信号光として出射されるものであってもよい。
<作用> 以上の構成の光学的測定装置であれば、光導波路の内
部に導入した光を全反射させながら進行させる場合にお
いて、光導波路の界面近傍において生ずるエバネッセン
ト波が、光導波路と外部媒質との界面近傍に存在する物
質に影響を及ぼし、影響を受けることにより変化され、
或は新たに生成された光を光導波路を通して導き、外部
に出射させて受光素子により受光させることにより、上
記物質の特性に対応する電気信号を生成することができ
る。
そして、導波光伝播角θについては、光入射面の角
度、および入射光の角度のみにより定まるのであるか
ら、光導波路に対する光入射面の角度、および入射角度
を制御するだけで、光導波路に対する入射角度を高精度
で設定することができ、光導波路に対する入射角度に大
きく影響を及ぼすテーパ面を不要にすることができる。
したがって、入射光軸と導波光軸とのなす角度をβ、
導波光軸と入射面とのなす角度をαとすれば、伝播角θ
は θ=sin-1{cos(α+β)/n}+α となるので、α,βによる伝播角θの変化率 ∂θ/∂α,∂θ/∂βは、 ∂θ/∂α=1−sin(α+β)/n/[1 −{cos(α+β)/n}1/2、 ∂θ/∂β≒−sin(α+β)/n/[1 −{cos(α+β)/n}1/2 となる。
ここで、0<α+β<πであるから、 0<∂θ/∂α≦1, −1<∂θ/∂β≦0 となり、従来例の場合と比較して加工精度の影響が著し
く軽減されることになる。
そして、上記光導波路と光入射部とが一体成形されて
いる場合であっても、或は、別体に成形されており、か
つ、両者が一体的に接合されている場合であっても、上
記と同様の作用を達成することができる。
これらの場合において、光導波路の側面に測定対象物
質収容部が設けられている場合には、測定対象物質収容
部に測定対象物質を収容するだけで確実な保持を達成す
ることができる。そして、この測定対象物質収容部が光
導波路と一体成形されている場合であっても、上記と同
様の作用を達成することができる。
また、上記光入射面に対する光の入射角度がブリュー
スター角に設定されている場合には、入射光を所定の偏
波成分のみを有する光とすることにより、入射面におけ
る反射成分を皆無とすることができる。
さらに、上記光導波路と外部媒質との界面近傍に存在
する物質の特性による影響を受けた光が、光入射側と反
対の側において信号光として出射されるものである場合
には、光入射側と反対側に受光素子を配置することによ
り、物質の特性に対応する電気信号を得ることができ
る。
逆に、上記光導波路と外部媒質との界面近傍に存在す
る物質の特性による影響を受けた光が、光入射側におい
て信号光として出射されるものである場合には、入射面
における反射光の方向と信号光の出射方向とが大幅に異
なる方向になるのであるから、信号光のみを受光素子に
導き、ノイズ成分が非常に少ない電気信号を得ることが
できる。
<実施例> 以下、実施例を示す添付図面によって詳細に説明す
る。
第1図はこの発明の光学的測定装置の一実施例を示す
概略図であり、所定厚みの平板部を光導波路(1)とし
ているとともに、光導波路(1)の両端部下面に楔型プ
リズム部(2)(3)を一体形成している。そして、楔
型プリズム(2)の光入射面、および楔型プリズム
(3)の光出射面を光導波路(1)と直交する面に対し
て所定角度だけ傾斜させられている。また、上記光導波
路(1)の上面に測定対象物質収容部(4)を一体形成
しているとともに、免疫検査を行なうための抗体(5)
が固定されている。さらに、上記楔型プリズム(2)の
光入射面に対する入射光軸上にビームスプリッタ(8)
を設けているとともに、ビームスプリッタ(8)に基い
て定まる受光位置に光電子増倍管(9)を設けている。
尚、上記光入射面に導かれる光としては、レーザ光が最
も好ましいが、発光ダイオード等からの出力光をレンズ
により集束させたものを使用してもよい。
上記の構成の光学的測定装置により免疫検査を行なう
場合の動作は次のとおりである。
先ず、測定対象物質収容部(4)に検体を含む溶液を
注入することにより、固定された抗体(5)に対して抗
原抗体反応を行なわせ、免疫の程度に対応する量の抗原
(6)を抗体(5)に結合させる。次いで、上記検体を
含む溶液を排出し、識別物質としての螢光物質を付着さ
せた抗体(7)を含む溶液を注入する。
その後、ビームスプリッタ(8)をそのまま透過した
入射光を楔型プリズム(2)の入射面に導けば、光導波
路(1)に対する入射光の角度β、光導波路(1)に対
する入射面の角度α、および屈折率の比に基いて定まる
伝播角θで光導波路(1)に入射し、全反射を繰返しな
がら光導波路(1)を伝播していく。
この場合において、光導波路(1)の界面には、伝播
角θに基いて定まる所定距離(通常、波長よい短い距
離)の範囲内に対してエバネッセント波による影響が生
じることになる。したがって、抗原(6)に結合した抗
体(7)に付着させられている螢光物質にエバネッセン
ト波が照射され、螢光物質が螢光を発することになる。
この螢光は、上記所定距離の範囲内において生ずるも
のであるから、一部が光導波路(1)の内部に導かれた
後、全反射を繰返しながら伝播する。但し、伝播方向は
一方のみに限定される訳ではなく、楔型プリズム(2)
に向かう方向、および楔型プリズム(3)に向かう方向
の何れにも同程度の伝播が行なわれる。
そして、楔型プリズム(2)に向かう方向に伝播した
螢光は、入射面において屈折されることにより、入射光
と逆の方向に出射されるのであるから、ビームスプリッ
タ(8)により光電子増倍管(9)に導くことができ、
螢光物質を付着させた抗体(7)の量に対応する電気信
号を得ることができる。尚、入射光が入射面に導かれる
ことに起因する反射光は、入射光の方向とは大幅にずれ
た方向に導かれるのであるから、上記螢光の出射方向と
は大幅にずれた方向になり、物理的に簡単に分離するこ
とができる。
したがって、この電気信号により免疫の有無、免疫の
程度等を検出することができる。
さらに詳細に説明すれば、測定対象溶液収容部(4)
には、多量の抗体(7)が収容されており、しかも全て
の抗体(7)に螢光物質が付着させられているのである
が、抗原抗体反応を行なった抗体(7)にのみエバネッ
セント波の影響が及ぼされ、他の抗体(7)にはエバネ
ッセント波の影響が全く及ぼされないのであるから、信
号光としては、抗原抗体反応を行なった抗体(7)の量
に対応する螢光のみになる。
勿論、エバネッセント波の影響が全く及ぼされない抗
体(7)から、他の要因に起因する螢光の発生があって
も、このような螢光は、光導波路(1)に導入された場
合に、必ず臨界角よりも小さい角度で壁面に導かれるこ
とになるのであるから、光導波路(1)を伝播すること
は全くなく、測定精度を低下させるおそれは全くないこ
とになる。
第2図は屈折率nが1.5の材質で光導波路(1)、お
よび楔型プリズム(2)(3)を形成した場合におい
て、角度αを15゜,30゜,45,60゜,75゜にそれぞれ設定し
た場合における伝播角θの入射角βに対する依存性を示
す図であり、入射角βの変化に対する伝播角θの変化率
をほぼ一定に保持することができる領域がかなり広く存
在することが分り、これ以外の領域においても伝播角θ
の変化率の変動が非常に少ないことが分る。
また、全体として伝播角θの変化率が0.7よりも小さ
い値になっている。
さらに、上記実施例において、入射光の波長を633nm
とし、光導波路(1)、楔型プリズム(2)の材質を、
波長633nmに対する屈折率が1.58のポリスチレンとし、
伝播角θを65゜とし、入射角βを0゜とする場合におい
ては、楔型プリズム(2)の頂角αを32.9゜とすればよ
い。
第3図は他の実施例を示す要部概略図であり、上記実
施例と異なる点は、測定対象溶液収容部(4)の側壁
を、楔型プリズム(2)の入射面の投影形状と等しく設
定した点、および図示しない楔型プリズム(3)の出射
面の投影形状と等しく設定した点のみであり、他の部分
の構成は同一である。
したがって、この実施例の場合には、楔型プリズム
(2)の入射面から信号光が出射する場合における反射
光が測定対象溶液収容部(4)の内部に導かれることを
確実に防止することができるとともに、上記入射面から
導入された伝播光が楔型プリズム(3)の出射面から出
射する場合における反射光が測定対象溶液収容部(4)
の内部に導かれ、不要な螢光を発生させることをも確実
に防止することができる。尚、上記入射面における信号
光の反射は非常に少なく、無視できる程度であるから、
楔型プリズム(3)に対応する部分のみを厚肉にすれば
十分である。
第4図はさらに他の実施例を示す要部概略図であり、
楔型プリズム(2)に代えて二等辺三角形状のプリズム
を採用した点が異なるのみであり、他の部分の構成は同
一である。
そして、この実施例の場合にも、プリズムのうち実際
に光の伝播に関与するのは入射面のみであるから、上記
第1図に示す実施例と同様に高精度での免疫検査を行な
うことができる。
第5図はさらに他の実施例を示す要部概略図であり、
光導波路(1)と楔型プリズム(2)(3)とを別体で
形成しておき、それぞれ一体的にした点が異なるのみで
あり、他の部分の構成は第1図の実施例と同一である。
したがって、この実施例の場合には、楔型プリズム
(2)と光導波路(1)との間の屈折を考慮しなければ
ならないのであるが、プリズム(2)の頂角α、および
入射角βを設定するのみでよいから、伝播角θの制御を
容易に行なうことができる。
具体的には、光導波路(1)を屈折率が1.479のコー
ニング#7740ガラスで形成するとともに、楔型プリズム
(2)を屈折率が1.463のプリズムQuartsで形成し、入
射角βを0゜、伝播角θを67.5゜に設定する場合には、
楔型プリズム(2)と光導波路(1)との界面における
屈折を考慮すれば、プリズム頂角αを35.0゜に設定すれ
ばよい。
尚、この発明は上記の実施例に限定されるものではな
く、例えば測定対象溶液収容部(4)に酵素を固定して
おいて、酵素反応により着色物質を生成する測定対象物
質の量を入射光量に対する減衰量に基いて検出すること
が可能である他、この発明の要旨を変更しない範囲内に
おいて種々の設計変更を施すことが可能である。
<発明の効果> 以上のようにこの発明は、測定対象物質の特性をエバ
ネッセント波により光学的に測定するための光導波路に
対して、入射面における屈折を1回行なわせるだけで所
定の伝播角を得ることができるようにしているのである
から、入射面の角度を設定するためのの精度を余り高め
ることなく、高精度でエバネッセント波の作用領域深さ
を正確に設定することができるという特有の効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の光学的測定装置の一実施例を示す概
略図、 第2図は伝播角の変化割合を示す図、 第3図から第5図はそれぞれ他の実施例を示す要部概略
図、 第6図は従来例を示す概略斜視図。 (1)……光導波路、(2)(3)……楔型プリズム、 (4)……測定対象溶液収容部

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光導波路の内部に導入した光を全反射させ
    ながら進行させる場合において生ずるエバネッセント波
    により、光導波路と外部媒質との界面近傍に存在する物
    質の光学特性の測定を行なうようにした光学特性測定装
    置において、光導波路に対する光入射部が周面に対して
    所定角度傾斜した光入射面を有しており、さらに、光導
    波路の光軸に対して実質的に平行に光を入射面に入射さ
    せる光源を有し、光導波路の光軸に平行な光軸で入射す
    る光を、光導波路内で所定の全反射角となるように光入
    射面で屈折させるべく光入射面の傾斜角度を設定してあ
    ることを特徴とする光学的測定装置。
  2. 【請求項2】光導波路と光入射部とが一体成形されてい
    る上記特許請求の範囲第1項記載の光学的測定装置。
  3. 【請求項3】光導波路と光入射部とが別体に成形されて
    いるとともに、両者が一体的に接合されている上記特許
    請求の範囲第1項記載の光学的測定装置。
  4. 【請求項4】光導波路の側面に測定対象物質収容部が設
    けられている上記特許請求の範囲第1項から第3項の何
    れかに記載の光学的測定装置。
  5. 【請求項5】測定対象物質収容部が光導波路と一体成形
    されている上記特許請求の範囲第4項記載の光学的測定
    装置
  6. 【請求項6】光入射面に対する光の入射角度がブリュー
    スター角である上記特許請求の範囲第1項記載の光学的
    測定装置。
  7. 【請求項7】光導波路と外部媒質との界面近傍に存在す
    る物質の光学的特性による影響を受けた光が、光導波路
    とほぼ直角な方向に信号光として出射される上記特許請
    求の範囲第1項記載の光学的測定装置。
  8. 【請求項8】光導波路と外部媒質との界面近傍に存在す
    る物質の光学的特性による影響を受けた光が、光入射側
    と反対の側において信号光として出射される上記特許請
    求の範囲第1項記載の光学的測定装置。
  9. 【請求項9】光導波路と外部媒質との界面近傍に存在す
    る物質の光学的特性による影響を受けた光が、光入射側
    において信号光として出射される上記特許請求の範囲第
    1項記載の光学的測定装置。
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