JPH08340687A - 電動機制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 突入電流抑制抵抗と回生放電用抵抗を共用す
ることで、装置を小型化する。 【構成】 順変換器２の出力にある平滑用コンデンサ３
の直流電圧を検出する電圧検出回路１０と、この信号に
よりスイッチ７と回生放電用スイッチ９を個別にＯＮ，
ＯＦＦするスイッチ制御回路１１と、順変換器２とコン
デンサ３の間に直列に接続され順変換器２側に接続され
た抵抗２１と、電源投入時コンデンサ３を充電する方向
でコンデンサ３側に接続されたダイオード２２と、この
抵抗２１とダイオード２２とに並列に接続されたスイッ
チ７と、スイッチ７と抵抗２１とを介しコンデンサ３の
両端に接続された回生放電用スイッチ９を備えた構成に
より、突入電流抑制抵抗と回生放電抵抗を１つの抵抗で
共用できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はダイオードなどで構成さ
れる順変換器とトランジスタなどで構成される逆変換器
とを備え、順変換器をパルス幅変調制御（ＰＷＭ制御）
して、可変電圧周波数を出力するインバータ装置やサー
ボドライバー装置などの電動機制御装置に関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】近年、電動機制御装置はマイコンやＤＳ
Ｐなどの半導体の進歩や面実装を中心とした実装技術の
進歩、およびスイッチング素子とドライブ回路，保護回
路などを１つのパッケージにしたＩＰＭの登場などによ
り装置の小型化が進んでいる。

【０００３】以下に従来の電動機制御装置について説明
する。図２は従来の電動機制御装置の主回路の構成を示
すものである。図２において、１は電源、２は交流電源
を整流する順変換器、３は平滑用のコンデンサ、４はＰ
ＷＭ制御して可変電圧周波数を出力する逆変換器、５は
電動機、６は電源投入時の突入電流を抑制する突入電流
抑制抵抗、７は通常動作時突入電流抑制抵抗６を短絡す
るスイッチ、８は回生時直流電圧の上昇を制限する回生
放電抵抗、９は回生放電用スイッチ、１０はコンデンサ
３の両端の直流電圧を検出する電圧検出回路、１１は電
圧検出回路で検出された信号によりスイッチ７と回生放
電用スイッチを個別にＯＮ，ＯＦＦ制御するスイッチ制
御回路である。

【０００４】以上のように構成された電動機制御装置に
ついて、以下その動作について説明する。まず、交流電
圧を順変換器２とコンデンサ３で整流，平滑し直流電圧
を作り、この直流電圧を逆変換器４で電動機５が要求す
る電圧，周波数を持つ交流に逆変換する。この逆変換は
逆変換器をＰＷＭ制御して実現されるが、この制御回路
は図２から省略している。

【０００５】コンデンサ３は大容量であるため、電源投
入時の突入電流を抑制するためにスイッチ７をＯＦＦと
し、突入電流抑制抵抗６を通してコンデンサ３を充電し
ている。電源投入後の通常動作時は突入電流抑制抵抗６
の影響をなくすためスイッチ７はＯＮになり突入電流抑
制抵抗６を短絡している。このスイッチ７は電圧検出回
路１０により検出された信号によりスイッチ制御回路１
１が制御しており、前記スイッチ制御回路１１はコンデ
ンサ３の両端の直流電圧が規定値より低いときはスイッ
チ７をＯＦＦさせ、規定値より高い時はスイッチ７をＯ
Ｎさせることにより突入電流の抑制を行っている。

【０００６】また、電動機５が順変換器２によって駆動
される回転数を上回って負荷側のエネルギーによって駆
動されると電動機５は発電機として作用し電力回生を行
うので、コンデンサ３の直流電圧を上昇させる。このた
め、電圧検出回路１０により直流電圧を検出しこの検出
した信号によりスイッチ制御回路１１は直流電圧が規定
値以上に上昇すると回生放電用スイッチ９をＯＮさせコ
ンデンサ３の電荷を回生放電抵抗８を介して消費させ回
生時の直流電圧の上昇を制限し、直流電圧が規定値以下
になると回生放電用スイッチ９をＯＦＦさせて直流電圧
を一定値以下に保持するよう制御している。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の構成では、大きな電力を必要とする他の電子部品に比
べ非常に大型である突入電流抑制抵抗と回生放電抵抗の
２つの部品があるので、装置自体の小型化が極めて困難
であるという問題点を有していた。

【０００８】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、突入電流抑制抵抗と回生放電用抵抗を共用すること
により、装置を小型化した電動機制御装置を提供するこ
とを目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の電動機制御装置は、順変換器の出力に平滑用
コンデンサを有し、前記コンデンサの両端の直流電圧を
検出する手段と、前記検出電圧により後述する第１のス
イッチと第２のスイッチを個別にＯＮ，ＯＦＦするスイ
ッチ制御手段と、前記順変換器と前記コンデンサの間に
直列に接続され順変換器側に接続された抵抗と、電源投
入時前記コンデンサを充電する方向でコンデンサ側に接
続されたダイオードと、この直列に接続された抵抗とダ
イオードとに並列に接続された第１のスイッチと、前記
第１のスイッチと前記抵抗とを介し前記平滑用コンデン
サの両端に接続された第２のスイッチを備えた構成を有
している。

【００１０】

【作用】この構成によって、突入電流抑制抵抗と回生放
電用抵抗を１つの抵抗で共用できるため、大型部品を削
減することができ装置自体の小型化ができる。

【００１１】

【実施例】以下本発明の一実施例について、図面を参照
しながら説明する。なお、図２と同一部分については同
一符号を付し、その説明は省略する。

【００１２】図１において、２１は従来例で説明した突
入電流抑制抵抗６と回生放電抵抗８の両方の機能を持つ
抵抗、２２はダイオードである。

【００１３】以上のように構成された電動機制御装置に
ついて、その動作を説明する。まず、電源投入時はスイ
ッチ７はＯＦＦしているので抵抗２１，ダイオード２２
を通してコンデンサ３を充電することで突入電流を抑制
している。したがって、抵抗２１は突入電流抑制抵抗の
役割をする。

【００１４】また、回生時はスイッチ７はＯＮしている
ので、回生放電用スイッチ９がＯＮするとスイッチ７，
抵抗２１を介してコンデンサ３の電荷を放電させる。つ
まり、コンデンサ３の電荷は抵抗２１で消費され、抵抗
２１は回生放電抵抗の役割をする。ダイオード２２は回
生放電用スイッチ９がＯＮした時、コンデンサ３を短絡
しないように阻止する働きをする。また、抵抗２１やコ
ンデンサ３と回生放電用スイッチ９の配線にはインダク
タンスがあり、これを回生放電用スイッチ９によりＯ
Ｎ，ＯＦＦするため、ダイオード２２はフライホイール
ダイオードの働きもある。

【００１５】以上のように本実施例によれば従来例の突
入電流抑制抵抗と回生放電抵抗とを１つの抵抗で共用で
きる。

【００１６】なお、上記実施例ではスイッチ７は機械的
スイッチの例を述べたがＯＮ，ＯＦＦできれば半導体ス
イッチであってもよい。また、回生放電用スイッチ９と
してトランジスタの例を述べたが、ＩＧＢＴ，ＭＯＳＦ
ＥＴなどの他の半導体スイッチでもよい。

【００１７】

【発明の効果】以上のように本発明は、突入電流抑制抵
抗と回生放電抵抗を１つの抵抗で共用できる構成にした
ので装置自体を小型化することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例における電動機制御装置の構
成図

【図２】従来の電動機制御装置の構成図

【符号の説明】

１ 電源 ２ 順変換器 ３ コンデンサ ４ 逆変換器 ５ 電動機 ６ 突入電流抑制抵抗 ７ スイッチ ８ 回生放電抵抗 ９ 回生放電用スイッチ １０ 電圧検出回路 １１ スイッチ制御回路 ２１ 抵抗 ２２ ダイオード

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】順変換器の出力に平滑用コンデンサを有
   し、前記コンデンサの両端の直流電圧を検出する手段
   と、前記検出電圧により第１のスイッチと第２のスイッ
   チを個別にＯＮ，ＯＦＦするスイッチ制御手段と、前記
   順変換器と前記コンデンサの間に直列に接続され順変換
   器側に接続された抵抗と、電源投入時前記コンデンサを
   充電する方向でコンデンサ側に接続されたダイオード
   と、前記直列に接続された抵抗とダイオードとに並列に
   接続された第１のスイッチと、前記第１のスイッチと前
   記抵抗とを介し前記コンデンサの両端に接続された第２
   のスイッチを備えたことを特徴とする電動機制御装置。