JPH08338392A - 真空ポンプ装置 - Google Patents

真空ポンプ装置

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JPH08338392A
JPH08338392A JP16803895A JP16803895A JPH08338392A JP H08338392 A JPH08338392 A JP H08338392A JP 16803895 A JP16803895 A JP 16803895A JP 16803895 A JP16803895 A JP 16803895A JP H08338392 A JPH08338392 A JP H08338392A
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JP
Japan
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pump
stator
magnetic pole
magnetic
magnetic bearing
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Application number
JP16803895A
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English (en)
Inventor
Yuji Shirao
祐司 白尾
Kazuki Sato
一樹 佐藤
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Ebara Corp
Original Assignee
Ebara Corp
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Publication date
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  • Non-Positive Displacement Air Blowers (AREA)
  • Connection Of Motors, Electrical Generators, Mechanical Devices, And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 固有振動数が高く、安定した磁気軸受動作が
可能な真空ポンプ装置を提供する。 【構成】 回転体6は、中空の円筒状で、その外周部に
ケーシング1内壁に組み込まれた固定部材3A,3B,
3Cとの間でポンプ作用をする可動部材5A,5B,5
Cを備え、その内周部にモータロータ磁極8及び磁気軸
受ロータ磁極12を備え、回転体6の内側に円筒状ステ
ータ10が貫通しており、且つステータ10がケーシン
グ両端11に固定され、ステータ外周面にモータステー
タ磁極9及び磁気軸受ステータ磁極18が配置されてお
り、回転体6の両側が磁気軸受で支承されると共にモー
タ磁極により回転駆動された。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は真空ポンプ装置に係り、
特にターボ分子ポンプ等の超高真空の真空排気に好適な
真空ポンプ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】真空ポンプ、特にターボ分子ポンプは、
高速で回転する動翼と静翼を多段に組み合わせた軸流の
ポンプであり、特に超高真空排気には、動翼の高速回転
が必要であると共に、軸受に潤滑剤を使用すると、超高
真空の形成が難しくなるため、回転軸を非接触で支持す
る磁気軸受の採用が好ましい。
【0003】特開昭50−38811号公報には、磁気
軸受で回転軸が支持されたターボ分子ポンプが開示され
ている。このターボ分子ポンプの構造は、円筒状のポン
プケーシングの中央部に吸込口があり、その両側にケー
シング内壁に固定された静翼と、回転体に固定された動
翼とからなる多段のポンプ部が配置され、回転体の回転
軸の両側を磁気軸受で支持すると共に、回転軸を駆動す
るモータをケーシング内に備えたものである。真空ポン
プの吐出口は、静翼と動翼の多段の組み合わせからなる
ポンプ部の軸端側に設けられている。
【0004】又、特開平2−16390号公報によれ
ば、同様に磁気軸受を採用することにより、オイルフリ
ーで超高真空排気を実現するターボ分子ポンプが開示さ
れている。このターボ分子ポンプの構造は、円筒状のケ
ーシングの略中央部に吸込口を備え、その両側に多段の
ケージングに固定された静翼と回転体に固定された動翼
との組み合わせからなるポンプ部を有することは、前述
の先行技術例と同様である。しかしながら、本先行技術
例においては、回転体を釣り鐘型ロータ2個に分離し、
それぞれの回転体の内周側が、アウタロータ型の磁気軸
受により支持されている。そして、両者を連結部材でつ
なぎ合わせて一つの回転体としている。
【0005】更に、特開平2−16394号公報によれ
ば、上述した先行技術例と同様な釣り鐘型ロータを用い
たターボ分子ポンプが開示されている。本先行技術例で
は、一対の釣り鐘型ロータを中空円筒状の連結部材の両
端に固着し、両ロータを対応するステータとの間にそれ
ぞれ互いに独立したタービン翼を構成すると共に、前述
した連結部材内部をポンプ本体の吸込側空間又は排気側
空間に連通させることを特徴としている。
【0006】又、ターボ型の真空ポンプとしては、軸流
型ポンプ、ネジ溝ポンプ、ジーグバーン型ポンプ、円周
流ポンプ、遠心流ポンプ等の各種のポンプが知られてい
る。これらのポンプを組み合わせることにより、吸込側
を超高真空とし、吐出側を大気圧又は低真空とする高排
気圧力差の複合型のポンプを構成できることが知られて
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開昭
50−38811号公報に開示されたターボ分子ポンプ
では、ポンプ部が回転軸の中央部分に配置され、モータ
及び回転軸を支持する磁気軸受部が回転軸の両端部に配
置されている。このため、ポンプの全長が長くなると共
に回転軸が長くなるという問題が生じる。回転軸が長く
なると、回転体の固有振動数が下がり、磁気軸受の制御
周波数範囲に入ると制御に支障をきたすという問題があ
る。
【0008】又、特開平2−16390号公報及び特開
平2−16394号公報に開示されたターボ分子ポンプ
では、2個の釣り鐘型ロータを円筒状連結部材でつなぎ
合わせて1個の回転体にするために回転軸の軸芯が出し
難くなる。又、磁気軸受及びモータのステータ部が片持
ちになり、ステータの固有振動数が下がり、磁気軸受の
制御上の問題が生じ易くなることは前述の先行技術例と
同様である。更に又、2つの釣り鐘型ロータを連結する
円筒状の連結部材の内部の気体を排気するための対策に
伴い、これが回転体のバランスを悪化させたり、シール
部材のメンテナンスが必要になるという問題がある。
【0009】本発明は上述した事情に鑑みて為されたも
ので、固有振動数が高く、安定した磁気軸受動作が可能
な真空ポンプ装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の真空ポンプの第
1の態様は、吸込口と吐出口を備えたケーシングと、該
ケーシングの中にポンプ作用をする回転体を備えた真空
ポンプであって、前記回転体は、中空の円筒状で、その
外周部にケーシング内壁に組み込まれた固定部材との間
でポンプ作用をする可動部材を備え、その内周部にモー
タロータ磁極及び磁気軸受ロータ磁極を備え、前記回転
体の内側の円筒内面に対向した外周面を有する円筒状ス
テータが貫通しており、且つ該ステータが前記ケーシン
グ両端に固定され、該ステータ外周面にモータステータ
磁極及び磁気軸受ステータ磁極が配置されており、前記
回転体の両側が磁気軸受で支承されると共にモータ磁極
により回転駆動され、前記回転体の軸方向中央部に配設
された吸込口側が高真空で、両側の回転体の軸方向端部
が低真空又は大気圧になるように、前記ポンプ作用をす
る可動部材と固定部材から構成されたポンプ部が配置さ
れたことを特徴とする。
【0011】本発明の真空ポンプの第2の態様は、前記
磁気軸受の内、アキシャル磁気軸受が受動型で、ラジア
ル磁気軸受が能動型であることを特徴とする。
【0012】本発明の真空ポンプの第3の態様は、前記
モータ磁極がラジアル磁気軸受磁極と兼用であることを
特徴とする。
【0013】本発明の真空ポンプの第4の態様は、前記
磁気軸受のロータ磁極及びステータ磁極は、それぞれ軸
方向に沿って対向する位置に2個以上の歯部を備え、該
歯部間の磁気力によりアキシャル磁気軸受として機能す
ることを特徴とする。
【0014】本発明の真空ポンプの第5の態様は、前記
回転体外周部の可動部材とケーシング内壁に組み込まれ
た固定部材との間でポンプ作用をするポンプ部が、軸流
型ポンプと、ネジ溝ポンプと、ジーグバーン型ポンプ
と、円周流ポンプと、遠心流ポンプとのいずれか2つ以
上のポンプの組み合わせであることを特徴とする。
【0015】本発明の真空ポンプの第6の態様は、前記
ポンプ部の吐出側に近いケーシングあるいはステータの
何れか一方又は両方に、冷却機構を備えたことを特徴と
する。
【0016】本発明の真空ポンプの第7の態様は、前記
回転体内周面とステータ外周面に挟まれた空間に連通す
る、パージガスを流すためのパージガス通路をステータ
内に設け、該パージガス通路がケーシング外部に連通し
たことを特徴とする。
【0017】
【作用】本発明の真空ポンプの第1の態様によれば、回
転体を一体で製作することができ、モータと磁気軸受を
回転体の軸芯位置に配置できるため、ポンプの長さを短
くできると共に、ステータ部を1本にし、両持ち梁とす
る構造を採ることができる。このため、固有振動数を下
げることなくステータを製作することができる。
【0018】このことは、能動型ラジアル磁気軸受の制
御上非常に重要なことで、制御周波数範囲内あるいはそ
の付近に固有振動数を持つ要素があると、制御系は発振
を起こし制御不能となる。回転体は、特にターボ分子ポ
ンプのように高速回転するものは、遠心力による破壊を
避けるために、その外径は限られたものとなる。従っ
て、その軸芯側に配置されるステータの外径も限られて
くるが、本発明の構造によれば、軸受磁極及びモータ磁
極を回転体に内包する構造により、軸長を短縮して且つ
両持ち梁構造とすることにより、固有振動数を高くする
ことができる。
【0019】又、本発明の第2の態様によれば、アキシ
ャル磁気軸受が受動型で、ラジアル磁気軸受が能動型で
あることから、スラストディスク或いはスラストリング
を配置する必要がなく、回転体の構造を簡略化すること
ができる。
【0020】又、本発明の第3の態様によれば、モータ
磁極がラジアル磁気軸受磁極と兼用であることから、モ
ータ磁極のスペースを設ける必要がなく、装置全体の構
成を小型化することができる。
【0021】又、本発明の第4の態様によれば、ラジア
ル磁気軸受のロータ磁極及びステータ磁極は、それぞれ
歯部を備えることから、両者の歯部が磁気力で吸引しあ
うことにより、アキシャル磁気軸受として機能する。従
って、温度に敏感な永久磁石を用いてアキシャル磁気軸
受を構成する必要がないので、動作温度範囲を広く採る
ことができる。
【0022】又、本発明の第5の態様によれば、軸流型
ポンプと、ネジ溝ポンプと、ジーグバーン型ポンプと、
円周流ポンプと、遠心流ポンプとのいずれか2つ以上の
ポンプの組み合わせを用いることにより、超高真空の吸
込圧力から大気圧程度の排気圧力までの高圧力差を、複
数種類のポンプ部を組合わせて内蔵することにより、一
台のポンプ装置で真空排気することができる。
【0023】又、本発明の第6の態様によれば、ポンプ
のケーシング或いはステータに冷却器を備えたことか
ら、ポンプの特に低圧側で発生する過剰な温度上昇を抑
えることができる。真空ポンプにおいて、排気圧力が高
くなると吐出側に近いポンプ部は、温度が高くなるた
め、これを冷却する必要がででくる。このために、吐出
側に近いポンプ部のケーシングに冷却機構を備えること
によって、吐出側に近いポンプ部の冷却を行い過剰な温
度上昇を押さえることができる。
【0024】又、本発明の第7の態様によれば、回転体
内とステータ外周面に挟まれた空間に連通するパージガ
ス通路をステータ内に設けたことから、例えば腐蝕性ガ
スを真空排気する際に、腐蝕性ガスが磁気軸受又はモー
タ磁極間に滞留してこれらを損傷するのを防止すること
ができる。
【0025】
【実施例】以下、本発明の一実施例について添付図面を
参照しながら説明する。尚、各図中同一符号は同一又は
相当部分を示す。
【0026】図1は、本発明の一実施例のポンプ装置の
縦断面を示す。ケーシング1には、高真空側に接続する
吸込口2と大気圧側又は低真空側に接続する吐出口4と
を備える。ケーシング1の中には、その内壁に組み込ま
れたポンプ作用を行う固定部材である静翼3A,3B,
3Cを備える。又、ケーシング1の中には静翼3A,3
B,3Cと組合わせてポンプ作用を行う可動部材である
動翼5A,5B,5Cを備えた回転体6が配置されてい
る。回転体6の動翼5A,5B,5Cは、それぞれケー
シング内壁に固定された静翼3A,3B,3Cと3種類
の排気特性の異なるポンプ部を形成する。
【0027】静翼3Aと動翼5Aとは第1のポンプ部を
構成し、本実施例では高真空排気に好適な軸流型ポンプ
である。静翼3Bと動翼5Bとの組み合わせからなる第
2のポンプ部は、中真空排気に適当なネジ溝ポンプ又は
ジーグバーン型ポンプである。更に静翼3Cと動翼5C
とからなる第3のポンプ部は、低真空排気に好適な円周
流ポンプ又は遠心流ポンプである。従って、吸込口2の
超高真空領域からの排気流は、高真空ポンプ部3A,5
Aを通り、次に中真空ポンプ部3B,5Bを通り、そし
て低真空ポンプ部3C,5Cを通り軸端から排気通路7
を通りケーシング1の略中央部に配置された吐出口4か
ら低真空又は大気圧側に吐出される。尚、図中の矢印
は、真空排気の経路を示す。
【0028】回転体6は、中空の円筒状部材で、その外
周側に前述した動翼5A,5B,5Cを備えている。回
転体6の内周側には、モータのロータ磁極8及び磁気軸
受のロータ磁極12を備えている。回転体6の内側のロ
ータ磁極8,12に対向して、更に円筒状部材であるス
テータが貫通しており、その外周面の磁極8,12に対
向する位置にモータのステータ磁極9及び磁気軸受ステ
ータ磁極18が配置されている。
【0029】モータのステータ磁極9には、コイル11
が巻回され、軸芯Cに対して円周方向に回転移動磁界を
形成することにより、回転体6側のロータ磁極8に磁気
力を作用させて動翼5A,5B,5Cを備えた回転体6
を回転駆動する。同時に、磁気軸受のステータ磁極18
には、コイル19が巻回され、軸芯Cに対して半径方向
に、図示しない制御装置により、軸芯Cから半径方向の
磁気力を回転体6の内周面の磁極8に作用させることに
より、回転体6を目標位置に浮上支持する。
【0030】円筒状のステータ10はケーシング1の両
端部を構成するステータ11に固定されている。ステー
タ10の内部中空部分20は、モータコイル11及び磁
気軸受コイル19への配線等を収納するスペースとなっ
ている。これらの配線等を片側にまとめて、ポンプ外に
引き出すことができるため、それぞれのコイルへの気密
コネクタの取付が不要となる。
【0031】真空ポンプにおいて、吸込圧力と排気圧力
の差が大きくなると、排気側と吸込側の圧力差で回転体
に非常に大きなアキシャル力が発生してしまう。そこ
で、ガスが吸込口から両側に流れる構造にすることで、
アキシャル力を相殺することができる。従って、アキシ
ャル力を支える軸受は、受動型磁気軸受でも十分な性能
を容易に得ることができる。また、能動型のように半径
方向に張り出したスラストディスク(リング)を配置す
る必要がないため、回転体の構造を簡略化することがで
きる。
【0032】アキシャル受動磁気軸受として、回転体6
の軸方向端部には、永久磁石13を備え、これに対向す
るステータ11には永久磁石14を備える。永久磁石1
3と14は、それぞれ同一の極性を有しているため、互
いに反発する。この永久磁石13,14は左右の軸端に
それぞれ備えられている。このため、永久磁石13を備
えた回転体6は、永久磁石14の反発力によりアキシャ
ル方向(軸方向)に非接触で支持される。即ち、回転体
6は受動型の磁気軸受により軸方向に支持される。
【0033】アキシャル磁気軸受に永久磁石の反発力を
利用しており、制御していないため、傾き剛性が不安定
剛性となるが、ラジアル磁気軸受が能動型で且つその軸
方向間隔を広く取ることができるために、全体として安
定な非接触浮上を実現することができる。
【0034】更に、このポンプ装置は低圧側のポンプ部
3C,5Cの近傍に冷却機構15を備える。冷却機構1
5は、例えば水冷の配管であり、低圧側のポンプ部3
C,5Cが比較的発熱が大きいため、この発熱を除去す
る。これにより、低圧側のポンプ部の過剰な発熱を除去
することができるので、ポンプ装置の局部的な加熱が防
止でき、磁極部分からのガスの発生等の問題が防止でき
る。尚、本実施例では冷却機構15は、ケーシング1に
設けられているが、ステータ10に設けても勿論よい。
【0035】又、本実施例の真空ポンプ装置は、回転体
6の内周面とステータ10の外周面に挟まれた空間に、
パージガスを流すためのパージガス通路16をステータ
10内に設けている。パージガス通路16は、ステータ
外周面に開口する孔17を備えている。パージガス通路
16は、ステータ11外に連通しており、図示しないガ
ス源から高純度N2 ガス等を流すことにより、ステータ
10の外周面と回転体6の内周面、更に回転体6の外周
面とケーシング1の内壁面との隙間にパージガスを流通
することができる。
【0036】ターボ分子ポンプ等の超高真空ポンプは、
半導体製造装置等に利用されて腐蝕性ガスを真空排気し
なければならない場合も少なくない。腐蝕性ガスが磁気
軸受又はモータ磁極部分に入ると、これを腐蝕するの
で、パージガスを流すことにより、この問題を回避する
ことができる。更に、回転体内部を排気口に連通させて
全て排気圧と同じか、ほぼ同等の圧力にすることができ
るため、磁気軸受又はモータのガスを放出する可能性を
持った部材を高真空にさらさない真空ポンプを製作する
ことができる。
【0037】図2は、本発明の第2実施例の真空ポンプ
装置を示す。本実施例の真空ポンプは、第1実施例にお
いてはモータを構成する磁極とラジアル磁気軸受を構成
する磁極とをそれぞれ独立させていたが、これを一体化
したものである。例えば特開平2−183547号公報
によれば、半径方向位置制御巻線付電磁回転機械(モー
タ)が開示されている。このモータは、回転駆動巻線と
補助巻線とを備え、片方に4極の回転磁界を形成し、他
方に2極の回転磁界を形成することにより、小さな補助
巻線の制御電流で大きな半径方向制御力が得られる磁気
軸受兼用モータである。このような磁気軸受兼用モータ
を用いることにより、モータ又は磁気軸受磁極部分のス
ペースが削減できるので、磁極部分の寸法を大幅に小さ
くすることができ、消費電力を低減することができる。
又、ステータ及び回転体の構造が簡略になり、回転体の
重量を軽くしたり、ステータの軸方向長さを短くするこ
とができる。回転体の重量が軽くなることによって、モ
ータの負荷が軽くなり、ラジアル磁気軸受の負荷も減少
するため、その大きさを小さくすることができる。
【0038】図3は、本発明の第3実施例の真空ポンプ
装置を示す。磁気軸受に本出願人による特許出願昭和6
3年第266890号を用いた実施例を示す。即ち、能
動ラジアル磁気軸受のステータ磁極23及びロータ磁極
24の双方に、軸方向に沿って対向する位置に歯部25
を設けたものである。ステータ磁極23とロータ磁極2
4の対向する面部分には、通常のラジアル磁気軸受とし
て半径方向の磁気力が作用するが、歯部25には相互の
歯間に磁気力が作用して軸方向のアキシャル磁気軸受と
しての制御力が働く。従って、第1実施例の永久磁石1
3,14を用いたアキシャル磁気軸受が不要となる。本
磁気軸受を用いることによって本発明の特徴を最も発揮
することができる。本実施例においては、回転体に永久
磁石のような温度に敏感な部材がないため、動作温度範
囲を広くとることができる。
【0039】尚、以上の実施例の説明は、超高真空排気
用のターボ分子ポンプにおいて軸流ポンプを初段に配置
する例について説明したが、例えば初段にネジ溝ポンプ
を配置してもよく、本発明の趣旨は広く各種の真空排気
用ターボポンプに適用できるのは勿論のことである。
又、本実施例は、高真空排気用から低真空排気用の3種
類のポンプ部を備えた複合ポンプについてのものである
が、高真空排気用の専用ポンプとしてもよい。
【0040】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明はポンプ
作用を行う可動部材を備えた円筒状回転体を、その内部
の円筒状ステータにより磁気軸受で支持すると共に、モ
ータで回転駆動するようにしたものである。従って、真
空ポンプ装置の固有振動数が高くなり、安定した磁気軸
受の支持により高真空排気動作を行うことができる。
又、ターボ分子ポンプ等の超高真空用ポンプの構造をコ
ンパクトなものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の真空ポンプ装置の縦断面
図。
【図2】本発明の第2実施例の真空ポンプ装置の縦断面
図。
【図3】本発明の第3実施例の真空ポンプ装置の縦断面
図。
【符号の説明】
1 ケーシング 2 吸込口 3A,3B,3C 静翼(固定部材) 4 吐出口 5A,5B,5C 動翼(可動部材) 6 回転体 8 モータロータ磁極 9 モータステータ磁極 10 ステータ 11 モータコイル 12 磁気軸受ロータ磁極 13,14 永久磁石 18 磁気軸受ステータ磁極

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸込口と吐出口を備えたケーシングと、
    該ケーシングの中にポンプ作用をする回転体を備えた真
    空ポンプであって、前記回転体は、中空の円筒状で、そ
    の外周部にケーシング内壁に組み込まれた固定部材との
    間でポンプ作用をする可動部材を備え、その内周部にモ
    ータロータ磁極及び磁気軸受ロータ磁極を備え、前記回
    転体の内側の円筒内面に対向した外周面を有する円筒状
    ステータが貫通しており、且つ該ステータが前記ケーシ
    ング両端に固定され、該ステータ外周面にモータステー
    タ磁極及び磁気軸受ステータ磁極が配置されており、前
    記回転体の両側が磁気軸受で支承されると共にモータ磁
    極により回転駆動され、前記回転体の軸方向中央部に配
    設された吸込口側が高真空で、両側の回転体の軸方向端
    部が低真空又は大気圧になるように、前記ポンプ作用を
    する可動部材と固定部材から構成されたポンプ部が配置
    されたことを特徴とする真空ポンプ装置。
  2. 【請求項2】 前記磁気軸受の内、アキシャル磁気軸受
    が受動型で、ラジアル磁気軸受が能動型であることを特
    徴とする請求項1に記載の真空ポンプ装置。
  3. 【請求項3】 前記モータ磁極がラジアル磁気軸受磁極
    と兼用であることを特徴とする請求項1又は2に記載の
    真空ポンプ装置。
  4. 【請求項4】 前記磁気軸受のロータ磁極及びステータ
    磁極は、それぞれ軸方向に沿って対向する位置に2個以
    上の歯部を備え、該歯部間の磁気力によりアキシャル磁
    気軸受として機能することを特徴とする請求項1又は2
    に記載の真空ポンプ装置。
  5. 【請求項5】 前記回転体外周部の可動部材とケーシン
    グ内壁に組み込まれた固定部材との間でポンプ作用をす
    るポンプ部が、軸流型ポンプと、ネジ溝ポンプと、ジー
    グバーン型ポンプと、円周流ポンプと、遠心流ポンプと
    のいずれか2つ以上のポンプの組み合わせであることを
    特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の真空
    ポンプ装置。
  6. 【請求項6】 前記ポンプ部の吐出側に近いケーシング
    あるいはステータの何れか一方又は両方に、冷却機構を
    備えたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項
    に記載の真空ポンプ装置。
  7. 【請求項7】 前記回転体内周面とステータ外周面に挟
    まれた空間に連通する、パージガスを流すためのパージ
    ガス通路をステータ内に設け、該パージガス通路がケー
    シング外部に連通したことを特徴とする請求項1乃至6
    のいずれか一項に記載の真空ポンプ装置。
JP16803895A 1995-06-09 1995-06-09 真空ポンプ装置 Pending JPH08338392A (ja)

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JP16803895A JPH08338392A (ja) 1995-06-09 1995-06-09 真空ポンプ装置

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JP16803895A JPH08338392A (ja) 1995-06-09 1995-06-09 真空ポンプ装置

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JPH08338392A true JPH08338392A (ja) 1996-12-24

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