JPH08338216A - 起振機の潤滑方法、および、起振機の潤滑装置 - Google Patents

起振機の潤滑方法、および、起振機の潤滑装置

Info

Publication number
JPH08338216A
JPH08338216A JP14202795A JP14202795A JPH08338216A JP H08338216 A JPH08338216 A JP H08338216A JP 14202795 A JP14202795 A JP 14202795A JP 14202795 A JP14202795 A JP 14202795A JP H08338216 A JPH08338216 A JP H08338216A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil
flow rate
main
motor
lubricating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP14202795A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2753209B2 (ja
Inventor
Tsuneo Azumai
恒夫 東井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Chowa Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Chowa Kogyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Chowa Kogyo Co Ltd filed Critical Chowa Kogyo Co Ltd
Priority to JP7142027A priority Critical patent/JP2753209B2/ja
Publication of JPH08338216A publication Critical patent/JPH08338216A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2753209B2 publication Critical patent/JP2753209B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Placing Or Removing Of Piles Or Sheet Piles, Or Accessories Thereof (AREA)
  • Lubrication Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 例えば建設機械に搭載されているエンジン2
に1個の主オイルポンプ4のみが装着されている場合、
この1個の主オイルポンプの吐出油を用いて起振用のオ
イルモータ3を回すとともに、起振機1内を潤滑できる
ようにする。 【構成】 主オイルポンプ4から吐出された高圧油の流
量の大半を起振オイルモータ3に供給して、これを回転
させる。上記高圧油の流量の一部分を、分岐点Bで分流
させ、分流流量を制限する分流オリフィス7を経て副オ
イルモータ8に供給する。該副オイルモータを流通した
油を起振機1の主室1a内に導いて、主室内の部材を潤
滑させる。一方、前記の副オイルモータ8に接続されて
いる潤滑油ポンプ5は副室1b内に溜まった油を吸入・
吐出して循環させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、杭打作業等に用いられ
る起振機に潤滑用の油を圧送,循環させて、滅摩・冷却
・防錆の機能を果たさせる潤滑方法、および同潤滑装置
に関するものであって、油圧式のロータリ起振機に適用
される。
【0002】
【従来の技術】油圧式のロータリ起振機は、オイルモー
タによって偏心重錘を回転させる。図5は油圧式ロータ
リ起振機の従来例における油圧系統図に原動機を付記し
た図である。1は起振機であって、函状の主室1aの下
方に、オイルパンとして機能する副室1bが設けられる
とともに、上記主室1aの中に複数本の回転軸(1本の
み図示す)1cが設置されていて、該複数本の回転軸は
同期歯車1dによって同機回転せしめられる。上記複数
本の回転軸1cのそれぞれには偏心重錘1eが取り付け
られていて、この偏心重錘の回転によって起振力が発生
する。図示の2は原動機としてのエンジンである。前記
起振機の回転軸1cには起振用のオイルモータ3が接続
されていて、主オイルポンプ4から圧力油を供給されて
回転せしめられる。この主オイルポンプ4は、エンジン
2のクランク軸2aに対して直接に、もしくは歯車機構
を介して接続されていて、エンジン2の出力エネルギー
を作動油の圧力×流量エネルギーに変換して前記の起振
オイルモータ3に供給する。
【0003】以上に説明した油圧式の動力系統と別個の
系統として、次に述べる潤滑油の循環系統が設けられ、
強制循環式の潤滑が行なわれる。すなわち、前記エンジ
ン2のクランク軸2aにより、調時歯車2cを介して回
転せしめられるカム軸2bに潤滑油ポンプ5が接続され
ていて、この潤滑油ポンプ5は副室1b内に溜まってい
る潤滑油を吸入,圧送し、オリフィス6を経て起振機の
主室1aに供給する。上記のようにして強制循環される
潤滑油は、起振機1内の構成部材の摩擦を減じ、冷却
し、防錆して潤滑機能を果たす。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】起振機による振動杭打
工事、および振動杭抜工事は一般に、垂直姿勢にした杭
の上端に起振機を装着するとともに、該起振機をクレー
ン等で吊持して行なわれる。こうした作業条件下におい
て図5に示した従来例の起振機を用いる場合、起振機1
に付属する専用のエンジン2に主オイルポンプ4と潤滑
油ポンプ5とを装着して成る専用のパワーユニットP・
Uを構成すると、作業の遂行には好都合であるが、該パ
ワーユニットP・Uの製造コスト,搬送・管理コストが
高価である。このため、適宜の建設用機械類(例えばシ
ョベルカー,クレーンカー等)の油圧式作業機用のオイ
ルポンプ付きエンジンを転用できれば非常に経済的であ
る。しかし、転用可能な建設機械類の種別や性能諸元は
工事計画の全体によって設定されるので、必ずしも杭打
用に最適な建設機械を利用できるとは限らない。
【0005】例えばバックホーと呼ばれる自走式油圧シ
ョベルは一般に1エンジン1ポンプ式であって、これを
図5と対比して見ると、エンジン2のクランク軸2aに
よって駆動される主オイルポンプ4に相当する油圧機器
は搭載されているが、上記主オイルポンプ4から独立し
て駆動される潤滑油ポンプ5に相当する油圧機器を具備
していない。このため、1個のポンプから吐出される圧
力油を用いて起振機を回転駆動させるとともに、該起振
機の構成部材の潤滑(減摩・冷却・防錆)を行ない得る
技術の開発が要望されている。
【0006】上記の要望に応じた最新の技術として、実
公平7−6188号公報に記載された振動杭打装置が公
知である。この考案は起振機が振動を発生することなく
無負荷運転されているときも潤滑が行なわれるように創
作されたものであって、1個の主ポンプによって起振機
の回転と潤滑とを遂行することを目的として創作された
ものではないので、後述するような課題を蔵してはいる
が、1ポンプによって回転駆動と潤滑とを併せ行なうと
いう技術的思想が図面に開示されている。図6は公知文
献である実公平7−6188号公報「振動杭打装置」に
第3図として開示された油圧系統図である。
【0007】(図6参照)油圧ポンプ31から吐出され
て方向切換弁33および流量調整弁34を通過した圧力
油の全量が油圧モータ27を通過してこれを回転駆動
し、上記油圧モータ27を流通した油の一部が潤滑油と
して起振機の主室15に供給されるとともに、潤滑油と
して主室15に供給された残余の圧力油が起振機の偏心
重錘21を回転させる油圧モータ24に供給されて、こ
れを冷却している。本図6のみを見ると、油圧モータ2
7を流通した油によって起振用の油圧モータ24を回転
させているように見えるが、冷却しているだけである。
【0008】図6に示した公知技術によれば、起振機が
負荷状態であっても無負荷状態であっても、油圧モータ
24の回転に伴って油圧モータ27が回転して、潤滑油
の帰還用ポンプ26が運転され、かつ、油圧モータ27
を流通した油の一部が潤滑油として循還するという優れ
た実用的効果を奏する。しかし乍ら、油圧モータ27を
通過した油によって起振用の油圧モータ24を冷却する
という技術は開示されているが、該油圧モータ24を回
転させるための高圧の作動油は本図6に表されていない
別系統の油圧回路から供給しなければならない。
【0009】いま仮に、図6に表された技術を応用し
て、油圧モータ27を流通した油を、起振用油圧モータ
24の動力源として該油圧モータ24に供給することを
考えてみても、次に述べるような理由で、双方の油圧モ
ータ27,27の圧力バランス,流量バランスが成立し
ない。すなわち、油圧モータ24は杭打用の振動エネル
ギーを発生するために大容量(高圧・大流量)であるこ
とを要し、油圧モータ27は潤滑油を循環流動させるた
めのものであるから小容量(低圧・小流量)で足りる。
【0010】従って、油圧回路の構成やその制御方法に
ついて、何らかの格別な工夫を施さない限り、起振機の
油圧駆動系と潤滑油循環系とを の油圧ポンプからの吐
出油によって運転することは出来ない。本発明は上述の
事情に鑑みて為されものであって、1個の主オイルポン
プから吐出される圧力油によって起振用の主オイルモー
タを高効率で回転駆動しつつ、上記1個の主オイルポン
プから吐出される圧力油によってエネルギー損失を最小
に抑えて起振機の潤滑を行ない、かつ、起振機の負荷変
動に伴って生じる油圧の変動に対して自動的に順応して
エネルギー損失を防止し得る潤滑方法、および同装置を
提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに創作した本発明の潤滑方法を、その1実施例に対応
する図1を参照して略述すると、主室(1a)内に設け
られている偏心重錘(1e)を起振用の主オイルモータ
(3)で回転させる油圧ロータリ式起振機を潤滑する方
法において、前記主オイルモータを回転させる作動油
と、前記起振機に循環させる潤滑油とを相互に共用し、
当該起振機の動力源である高圧油を吐出する主オイルポ
ンプ(4)の吐出油を分流させ、分流した作動油の片方
を前記起振用の主オイルモータ(3)に供給するととも
に、分流した他方の作動油を、流量制御用の分流オリフ
ィス(7)を介して、前記主オイルモータ(3)よりも
小容量の副オイルモータ(8)に供給し、かつ、上記副
オイルモータを流通した油を前記の主室(1a)内に供
給して起振機の減摩・冷却作用を行なわせるとともに、
前記の副オイルモータ(8)によって、前記主オイルポ
ンプ(4)よりも小容量の潤滑油ポンプ(5)を回転駆
動し、前記の主室(1a)に供給されてその下方に溜ま
った油を上記潤滑油ポンプ(5)で吸入し、還流させる
ことを特徴とする。上記発明方法を実施するために構成
した本発明装置は、油圧式のロータリ起振機を潤滑する
装置において、上記起振機(1)の潤滑油としても兼用
される作動油を吸入・圧送する主オイルポンプ(4)
と、上記主オイルポンプの吐出側管路中に相互に並列を
なして接続された起振用の主オイルモータ(3)、およ
び潤滑油ポンプ駆動用の副オイルモータ(8)と、上記
副オイルモータ(8)に分流する流量を制御する分流オ
リフィス(7)、および該副オイルモータを流通した油
を起振機の主室(1a)に導く管路と、上記副オイルモ
ータによって回転駆動され、前記起振機の主室の下方に
溜まった油を吸入して還流させる潤滑油ポンプ(5)
と、を具備していることを特徴とする。
【0012】
【作用】上述の手段によると、主オイルポンプから吐出
された圧力油の大半の流量が起振用の主オイルモータに
供給されてこれを回転させる。そして、前記主オイルポ
ンプから吐出された圧力油の一部が潤滑油ポンプ駆動用
の副オイルモータを回転させた後に起振機の主室に導か
れて潤滑油としての作用を果たし、かつ、潤滑作用を果
たし終えて主室の下方に溜まった油は前記の潤滑油ポン
プによって吸入され、循環せしめられる。このようにし
て、起振機の作動油を潤滑油に兼用し、1個の主オイル
ポンプから吐出された圧力油を分流させて合理的に、か
つエネルギー損失を最小限に抑制しつつ起振機の回転駆
動と潤滑とを行なうことができる上に、起振機の負荷が
変動したとき、前記起振用の主オイルモータと副オイル
モータとの圧力バランスと流量配分が自動的に制御され
る。
【0013】
【実施例】次に、図1ないし図4を順次に参照しつつ、
本発明の実施例を説明する。図1は本発明に係る起振機
の潤滑方法を実施するために構成した潤滑装置の1実施
例を示す油圧系統図である。図示の1は起振機であっ
て、函状の主室1aの下方にオイルパン状の副室1bが
配置されるとともに、上記の主室1a内に配置された2
本もしくは4本(1本のみ図示す)の回転軸1cが配置
され、同期歯車1dによって同期回転せしめられる。上
記回転軸1cに偏心重錘1eが取り付けられていて、そ
の偏心量を増減調節することができる。従って、偏心量
をゼロにすると起振力がゼロになり、起振力を調節する
ことができる。前記の回転軸1cに起振用のオイルモー
タ3が取り付けられている。この起振用オイルモータ3
は、本図1について後に説明する副オイルモータ8との
区別を明確にする必要が有るときは起振用の主オイルモ
ータ3と呼ぶことにする。
【0014】一方、エンジン2のクランク軸2aによっ
て1個の主オイルポンプ4が回転駆動される。この主オ
イルポンプとは、本図1について後に説明する潤滑油ポ
ンプ5との区別を明確にするための呼び名である。上記
主オイルポンプ4から吐出された圧力油は、図示の分岐
点Bで分流され、その流量の大半は前記の起振用の主オ
イルモータ3に供給されて、これを回転駆動する。前記
の分岐点Bから分流された油は分流オリフィス7によっ
て流量を制限するとともに圧力を降下させて副オイルモ
ータ8に供給する。この副オイルモータ8を回転させた
油は起振機の主室1aに導かれ、該主室内の部材を潤滑
した後、主室1aの下方に設けられている副室1bに溜
まる。前記の副オイルモータ8に潤滑油ポンプ5が接続
されていて、該潤滑油ポンプ5は副室1b内の油を吸入
し、これを油タンクに還流させて循環させる。
【0015】図1について以上に説明した構成および潤
滑方法は本発明において欠くことのできない基本であっ
て、これによって起振用の主オイルモータ3と副オイル
モータ8との圧力バランスおよび流量バランスを保ちつ
つ、1個の主オイルポンプ4によって運転することがで
きるという効果を奏し、公知考案である図6の技術に比
して格段の新規性,進歩性を有している。しかし乍ら、
本図1の構成では、起振機1の負荷が減少して起振用主
オイルモータ3の流入側圧力が降下し、これに伴って主
オイルポンプ4の吐出流量が増加したときの対応が充分
でない。図2は上掲の図1の実施例における主オイルポ
ンプの圧力−流量特性を描いた図表である。ポンプ特性
は一般に吐出圧が上昇すると吐出流量が減少する傾向を
示し、定格負荷時と無負荷時との間で無段階的に変化す
るが、本実施例においては説明の便宜上、負荷時と無負
荷時とについて考察することにする。負荷時においては
本図2から読み取れるように圧力は200kg/c
2 、流量は100リットル/minである。そして、
無負荷時は圧力100kg/cm2 、流量160リット
ル/minとなる。起振機およびその付属機器は、定格
負荷時を基準として設計・製作され、調整されている。
この負荷状態から無負荷状態になると、流量が60リッ
トル/minだけ増加する。この余った60リットル/
minの圧力油を旨く逃がさないとエネルギー損失とな
るのみでなく、損失エネルギーが熱となって過熱を招
く。そこで上記の余った圧力油についてエネルギー損失
最小で逃がさねばならない。図3は前掲の図1に示した
実施例を改良した実施例に係る潤滑装置を示す油圧系統
図である。主オイルポンプ4から吐出された圧力油は、
操作弁9を経て、さらに三方流量調整弁10を経て負荷
機器(副オイルモータ・主オイルモータ)に供給され
る。図4は上掲の図3に示した実施例の潤滑装置におけ
る三方流量弁の詳細な構成を示す配管系統図である。供
給された圧力油を負荷機器に導く幹線管路10aに途中
に可変オリフィス10bが介挿接続されている。そし
て、上記可変オリフィス10bの流入管路と油タンクT
との間結ぶ上流側逃がし管路10cに調圧弁10dが介
挿接続されている。また、前記可変オリフィス10bの
流出側から分岐して前記の油タンクTに連通されている
下流側逃がし管路10eには、上流側から順に固定形の
分流オリフィス10f,および差圧調整弁10gが介挿
接続されている。上記差圧調整弁10gは、前記調圧弁
10dにパイロット管路が接続されていて、可変オリフ
ィス10bおよび分流オリフィス10fによって生じる
圧力降下に応じて開弁し、該圧力降下を一定値に保つよ
うに作動する。
【0016】(図3参照)主オイルポンプ2と起振用の
主オイルモータ3との間に前記のような三方流量調整弁
10が介挿接続され、差圧を一定に保つように余分の油
を油タンクに逃がすので、起振機1の負荷が変動しても
最小限のエネルギー損失で、すなわち発熱を抑制しつつ
主オイルポンプ4の吐出流量の過剰分を油タンクに戻す
ことができる。分岐点Bから副オイルモータ8に至る管
路に手動調節可能な分粒オリフィス11が介挿接続され
ていて、潤滑油ポンプ駆動用の副オイルモータ8に供給
される油の流量を制限するとともに、該副オイルモータ
8に掛かる油圧を降下させている。この分流オリフィス
11が手動調節可能であるから、温度条件の変化に応じ
て絞り状態が適当となるように調整することが可能であ
る。さらに、前記副オイルモータ8に掛かる圧力が一定
値(本例においては50kg/cm2 )となるように、
該副オイルモータ8と直列に、その上流側に減圧弁12
を接続してある。これにより、上記副オイルモータ8と
して耐圧性能50kg/cm2 のオイルモータを用いる
ことができるので構成部材のコスト低減に有効である。
そして、前記副オイルモータ8によって回転駆動される
潤滑油ポンプ5は、起振機1の下部に配設されている副
室1bの中に溜まった油を吸入・吐出して循環させる。
循環させることは、特に発熱部位を冷却するために有効
である。
【0017】前記副オイルモータ8を流通した油は起振
機1の主室1a内に潤滑油として供給されるが、その供
給管路の途中に、手動調節可能な流量調整弁(本例では
可変絞り弁形のものを用いた)13が介挿接続されてい
る。前記の起振用の主オイルモータ3の回転軸に外嵌さ
れているオイルシールから何らかの事情で漏油が発生す
ると、漏出した油は起振機1の主室1a内に流入する。
本発明においては作動油を潤滑油に兼用しているので、
起振用の主オイルモータ3から漏洩した作動油が主室1
a内の潤滑油と混合することそれ自体は別段の不具合を
生じないが、主室1a内に油が充満すると回転する偏心
重錘によって攪拌され、攪拌抵抗によって回転エネルギ
ーに損失を生じるのみでなく、油が発熱して過熱する虞
れが有る。
【0018】そこで、潤滑油ポンプ5によって吸入され
るだけでは油面を一定に保つことができず、主室1a内
の油面が上昇したときは、前記の流量調整弁13を絞り
込んで供給油量を減少させて油面を低下させる。上記の
流量調整弁13の絞り込みは、起振用主オイルモータの
潤滑油を相殺する程度に絞れば良いのであるが、漏油量
が大きい場合は流量調整弁13を閉め切らねばならない
場合も有り得る。この流量調整弁13を閉め切っても副
オイルモータ8を駆動する油が該副オイルモータを流通
しなければならないので、該副オイルモータ8の流出口
と起振用主オイルモータ3の流出口とを連通するバイパ
ス管路14を設けてある。これにより、流量調整弁13
を閉め切っても副オイルモータ8を回転させるための油
の流路が確保される。
【0019】
【発明の効果】本発明を適用すると、主オイルポンプか
ら吐出された圧力油の大半の流量が起振用の主オイルモ
ータに供給されてこれを回転させる。そして、前記主オ
イルポンプから吐出された圧力油の一部が潤滑油ポンプ
駆動用の副オイルモータを回転させた後に起振機の主室
に導かれて潤滑油としての作用を果たし、かつ、潤滑作
用を果たし終えて主室の下方に溜まった油は前記の潤滑
油ポンプによって吸入され、循環せしめられる。このよ
うにして、起振機の作動油を潤滑油に兼用し、1個の主
オイルポンプから吐出された圧力油を分流させて合理的
に、かつエネルギー損失を最小限に抑制しつつ起振機の
回転駆動と潤滑とを行なうことができる上に、起振機の
負荷が変動したとき、前記起振用の主オイルモータと副
オイルモータとの圧力バランスと流量配分が自動的に制
御されるという優れた実用的効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る起振機の潤滑方法を実施するため
に構成した潤滑装置の1実施例を示す油圧系統図であ
る。
【図2】上掲の図1の実施例における主オイルポンプの
圧力−流量特性を描いた図表である。
【図3】前掲の図1に示した実施例を改良した実施例に
係る潤滑装置を示す油圧系統図である。
【図4】上掲の図3に示した実施例の潤滑装置における
三方流量弁の詳細な構成を示す配管系統図である。
【図5】油圧式ロータリ起振機の従来例における油圧系
統図に原動機を付記した図である。
【図6】公知文献である実公平7−6188号公報「振
動杭打装置」に第3図として開示された油圧系統図であ
る。
【符号の説明】
1…起振機、1a…主室、1b…副室、1c…回転軸、
1d…同期歯車、1e…偏心重錘、2…エンジン、2a
…クランク軸、2b…カム軸、2c…調時歯車、3…起
振用の主オイルモータ、4…主オイルポンプ、5…潤滑
油ポンプ、6…オリフィス、7…分流オリフィス、8…
副オイルモータ、9…操作弁、10…三方流量調整弁、
10a…幹線管路、10b…可変オリフィス、10c…
上流側逃がし管路、10d…調圧弁、10e…下流側逃
がし管路、10f…分流オリフィス、10g…差圧調整
弁、10h…パイロット管路、11…分流オリフィス、
12…減圧弁、15…主室、16…副室、24…油圧モ
ータ、26…帰還用油圧ポンプ、27…油圧モータ、3
0…潤滑油供給ユニット、31…油圧ポンプ、32…リ
リーフ弁、33…方向切換弁、34,40…流量調整
弁、B…分岐点、P.U…パワーユニット。

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主室(1a)内に設けられている偏心重
    錘(1e)を起振用の主オイルモータ(3)で回転させ
    る油圧ロータリ式起振機を潤滑する方法において、 前記主オイルモータを回転させる作動油と、前記起振機
    に循環させる潤滑油とを相互に共用し、 当該起振機の動力源である高圧油を吐出する主オイルポ
    ンプ(4)の吐出油を分流させ、分流した作動油の片方
    を前記起振用の主オイルモータ(3)に供給するととも
    に、 分流した他方の作動油を、流量制御用の分流オリフィス
    (7)を介して、前記主オイルモータ(3)よりも小容
    量の副オイルモータ(8)に供給し、 かつ、上記副オイルモータを流通した油を前記の主室
    (1a)内に供給して起振機の滅摩・冷却作用を行なわ
    せるとともに、 前記の副オイルモータ(8)によって、前記主オイルポ
    ンプ(4)よりも小容量の潤滑油ポンプ(5)を回転駆
    動し、 前記の主室(1a)に供給されてその下方に溜まった油
    を上記潤滑油ポンプ(5)で吸入し、還流させることを
    特徴とする、起振機の潤滑方法。
  2. 【請求項2】 前記主オイルポンプ(4)から吐出され
    た高圧油を、三方流量調整弁(10)を介して前記の主
    オイルモータ(3)に供給し、 上記主オイルモータ(3)の負荷が減少して、該主オイ
    ルモータ流入側の油圧が降下するとともに主オイルポン
    プの吐出流量が増加したとき、増加流量に相当する流量
    の油を前記三方流量調整弁から油タンクに還流させるこ
    とを特徴とする、請求項1に記載した起振機の潤滑方
    法。
  3. 【請求項3】 前記三方流量調整弁(10)から油タン
    クに還流した流量を除いて、該三方流量調整弁を流通し
    た流量の過半部を直接的に前記起振用の主オイルモータ
    (3)に供給するとともに、 上記三方流量調整弁を流通した流量の残部を、可変形の
    分流オリフィス(11)を介して前記副オイルモータ
    (8)に供給し、 温度条件の変化に応じて前記可変形の分流オリフィスの
    絞り状態を調節して潤滑油ポンプ(5)の吸入・吐出流
    量を適正値に保持することを特徴とする、請求項2に記
    載した起振機の潤滑方法。
  4. 【請求項4】 前記主オイルポンプ(4)の吐出側管路
    と、油圧回路中の負荷機器であるオイルモータ類とを接
    続する幹線管路(10a)の途中に可変オリフィス(1
    0b)を介挿接続し、 上記可変オリフィスの上流側と油タンクとの間に調圧弁
    (10d)を接続するとともに、 前記可変オリフィスの下流側と油タンクとの間に、上記
    可変オリフィス(10b)の流入,出口間の差圧に感応
    する逃がし弁よりなる差圧調整弁(10g)を接続して
    前記三方流量調整弁(10)を構成することにより、前
    記可変オリフィス(10b)に生じる差圧損失を所定値
    以内に抑制して、油の発熱,昇温を防止することを特徴
    とする、請求項2に記載した起振機の潤滑方法。
  5. 【請求項5】 前記分流オリフィス(11)と副オイル
    モータ(8)との間に減圧弁(12)を介挿接続して、
    潤滑油ポンプ(5)に供給する油圧を自動的に減圧制御
    して、該潤滑油ポンプの所要耐圧性能を軽減することを
    特徴とする、請求項3に記載した起振機の潤滑方法。
  6. 【請求項6】 前記の副オイルモータ(8)と主室(1
    a)とを接続する管路の途中に流量調整弁(13)を介
    挿接続して、該主室(1a)に供給される油の流量を制
    御することを特徴とする、請求項1に記載した起振機の
    潤滑方法。
  7. 【請求項7】 前記流量調整弁(13)として手動調節
    によって流量を加減し得る形式の弁を用い、前記主オイ
    ルモータ(13)から主室(1a)に流入する漏油が発
    生したとき、前記流量調整弁(13)の流量を絞り込ん
    で、漏油量に相当する流量分だけ減少させることを特徴
    とする、請求項6に記載した起振機の潤滑方法。
  8. 【請求項8】 前記流量調整弁(13)の流入側と、前
    記起振用の主オイルモータ(3)の流出側とを接続する
    バイパス管路(14)を設けておき、 前記流量調節弁を閉め切っても副オイルモータ(8)を
    駆動する油の流路を確保して潤滑油ポンプ(5)の運転
    を継続することを特徴とする、請求項7に記載した起振
    機の潤滑方法。
  9. 【請求項9】 建設機械の油圧式作業装置へ圧力油を供
    給するために搭載されている作動油のポンプを、前記の
    主オイルポンプ(4)として用いるとともに、上記建設
    機械の油圧作業装置の油タンク、および該油タンク内の
    作動油を起振機の作動油兼潤滑油として用いることを特
    徴とする、請求項1に記載した起振機の潤滑方法。
  10. 【請求項10】 油圧式のロータリ起振機を潤滑する装
    置において、 上記起振機(1)の潤滑油としても兼用される作動油を
    吸入・圧送する主オイルポンプ(4)と、 上記主オイルポンプの吐出側管路中に相互に並列をなし
    て接続された起振用の主オイルモータ(3)、および潤
    滑油ポンプ駆動用の副オイルモータ(8)と、 上記副オイルモータ(8)に分流する流量を制御する分
    流オリフィス(7)、および該副オイルモータを流通し
    た油を起振機の主室(1a)に導く管路と、 上記副オイルモータによって回転駆動され、前記起振機
    の主室の下方に溜まった油を吸入して還流させる潤滑油
    ポンプ(5)と、を具備していることを特徴とする、起
    振機の潤滑装置。
  11. 【請求項11】 前記主オイルポンプ(4)の吐出側に
    三方流量弁(10)が配設されていて、該主オイルポン
    プの吐出圧が降下するとともに吐出流量が増加したと
    き、増加流量に相当する流量が自動的に油タンクへ還流
    され、ほぼ一定流量の油が前記起振用の主オイルモータ
    (3)および潤滑ポンプ駆動用の副オイルモータ(8)
    に供給されるように構成されていることを特徴とする、
    請求項10に記載した起振機の潤滑装置。
  12. 【請求項12】 前記の並列に接続されている起振用の
    主オイルモータ(3)の管路と副オイルモータ(8)と
    の分岐点をBとし、 上記分岐点Bと副オイルモータ(8)との間に、絞り状
    態を調節し得る構造の分流用オリフィス(11)が介挿
    接続されていることを特徴とする、請求項10もしくは
    請求項11に記載した起振機の潤滑装置。
  13. 【請求項13】 前記分流用のオリフィス(11)と副
    オイルモータ(8)との間に減圧弁(12)が介挿接続
    されていることを特徴とする、請求項12に記載した起
    振機の潤滑装置。
  14. 【請求項14】 前記の三方流量調整弁(10)が、次
    のように構成されていることを特徴とする、請求項11
    もしくは請求項12に記載した起振機の潤滑装置。流入
    した圧力油を負荷機器であるオイルモータ類に導く幹線
    管路(10a)の途中に可変オリフィス(10b)が介
    挿接続されており、 上記可変オリフィスの流入側から分岐して油タンクに連
    通される上流側逃がし管路(10c)に調圧弁(10
    d)が介挿接続されるとともに、 前記可変オリフィスの流出側から分岐して、分流オリフ
    ィス(10f)および差圧調整弁(10g)を順次に経
    て油タンクに連通される下流側逃がし管路(10e)が
    設けられていて、 前記の差圧調整弁は、可変オリフィス(10b)の流入
    側と分流オリフィス(10f)の下流側との間に生じる
    差圧を一定ならしめるように作動する構造になってい
    る。
  15. 【請求項15】 前記の副オイルモータ(8)と、起振
    機の主室(1a)との間に、手動操作で流量を調節し得
    る構造の流量調節弁(13)が介挿接続されていること
    を特徴とする、請求項10ないし請求項14の何れかに
    記載した起振機の潤滑装置。
  16. 【請求項16】 前記流量調整弁(13)の流入側と、
    前記起振用の主オイルモータ(3)の流出側とを連通す
    るバイパス管路(14)が設けられていて、前記流量調
    節弁(13)が締切られても、前記の副オイルモータ
    (8)の流出側と油タンクとの連通が保持されるように
    なっていることを特徴とする、請求項15に記載した起
    振機の潤滑装置。
  17. 【請求項17】 前記の主オイルポンプ(4)は、建設
    機械に搭載されている油圧式作業装置に圧力油を供給す
    るため該建設機械に搭載されている油圧ポンプを転用し
    たものであることを特徴とする、請求項10に記載した
    起振機の潤滑装置。
JP7142027A 1995-06-08 1995-06-08 起振機の潤滑方法、および、起振機の潤滑装置 Expired - Lifetime JP2753209B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7142027A JP2753209B2 (ja) 1995-06-08 1995-06-08 起振機の潤滑方法、および、起振機の潤滑装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7142027A JP2753209B2 (ja) 1995-06-08 1995-06-08 起振機の潤滑方法、および、起振機の潤滑装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08338216A true JPH08338216A (ja) 1996-12-24
JP2753209B2 JP2753209B2 (ja) 1998-05-18

Family

ID=15305671

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7142027A Expired - Lifetime JP2753209B2 (ja) 1995-06-08 1995-06-08 起振機の潤滑方法、および、起振機の潤滑装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2753209B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008280837A (ja) * 2007-05-10 2008-11-20 Bauer Maschinen Gmbh 建設機械及びその建設機械で矢板壁を構築するための方法
CN102206940A (zh) * 2010-03-31 2011-10-05 上海工程机械厂有限公司 一种振动锤的振动室轴承冷却润滑系统
JP2012136910A (ja) * 2010-12-28 2012-07-19 Chowa Kogyo Kk 油圧式バイブロハンマ及びその運転方法並びに杭の打設方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008280837A (ja) * 2007-05-10 2008-11-20 Bauer Maschinen Gmbh 建設機械及びその建設機械で矢板壁を構築するための方法
JP4578537B2 (ja) * 2007-05-10 2010-11-10 バウアー マシーネン ゲーエムベーハー 建設機械及びその建設機械で矢板壁を構築するための方法
CN102206940A (zh) * 2010-03-31 2011-10-05 上海工程机械厂有限公司 一种振动锤的振动室轴承冷却润滑系统
JP2012136910A (ja) * 2010-12-28 2012-07-19 Chowa Kogyo Kk 油圧式バイブロハンマ及びその運転方法並びに杭の打設方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2753209B2 (ja) 1998-05-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8827660B2 (en) Variable capacity oil pump
US4899850A (en) Lubricating device for a turbomachine
JP3485585B2 (ja) 排油排出装置付油圧機械
CN104870819A (zh) 流体供给装置
JPH02285947A (ja) 総合駆動装置用発電機のオイル供給装置
RU2375524C1 (ru) Строительная машина и способ возведения шпунтовой стенки
EP1596069A2 (en) Pump device
JP2019060355A (ja) 車両用油圧装置
JP2017155888A (ja) 車両の駆動系の潤滑装置
JP2753209B2 (ja) 起振機の潤滑方法、および、起振機の潤滑装置
JP4782108B2 (ja) 自走車両の液圧式駆動装置
JP2975082B2 (ja) Vベルト式無段変速機の油圧制御装置
JP2005054964A (ja) Hst駆動回路
JP4069803B2 (ja) 上部旋回式油圧走行車両
JP2011043170A (ja) 油圧機械式変速装置
EP2677210A1 (en) Gearbox hydraulic circuit
EP3436642B1 (en) System and method for running variable motor with transmission oil
JP2006022751A (ja) ポンプ装置、チャージリリーフ機構及び油圧制御機構
KR100722679B1 (ko) 풍력증속기용 온도보상형 윤활시스템
JP7105755B2 (ja) 空冷式オイルフリー圧縮機
JP3524382B2 (ja) 立軸ポンプ及びその駆動装置
KR101539463B1 (ko) Hst용 유압회로
JPH11344004A (ja) 油圧回路の流量制御装置
JP2024044412A (ja) 液圧ポンプユニット
JP2021116696A (ja) ポンプ、油圧制御装置及び油圧制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090227

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090227

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100227

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100227

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110227

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120227

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120227

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130227

Year of fee payment: 15

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130227

Year of fee payment: 15

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140227

Year of fee payment: 16

EXPY Cancellation because of completion of term
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250