JP2011043170A - 油圧機械式変速装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】HST駆動装置の油圧ポンプ、油圧モータ内に、休止時においてもドレン油を保持することができ、かつ外部へのドレン配管が不要な、油圧機械式変速装置を提供する。
【解決手段】油圧機械式変速装置が、変速装置ケース(4)に設置された、油圧ポンプ(6a)油圧モータ(6b)を備えたHST駆動装置(6)および油圧ポンプの入力軸、油圧モータの出力軸の間に介在された遊星歯車装置(8)と、油圧ポンプおよび油圧モータ各々内部のドレン油を、変速装置ケース内に排出するとともに排出を制限し内部に保持するドレン保持手段(10)を具備している。
【選択図】図1
【解決手段】油圧機械式変速装置が、変速装置ケース(4)に設置された、油圧ポンプ(6a)油圧モータ(6b)を備えたHST駆動装置(6)および油圧ポンプの入力軸、油圧モータの出力軸の間に介在された遊星歯車装置(8)と、油圧ポンプおよび油圧モータ各々内部のドレン油を、変速装置ケース内に排出するとともに排出を制限し内部に保持するドレン保持手段(10)を具備している。
【選択図】図1
Description
本発明は、ホイールローダ、トラクタなどの作業機械に好適な油圧機械式変速装置に関する。
ホイールローダ、トラクタなどの作業機械には、無段変速装置である油圧機械式変速装置が装備されている(例えば、特許文献1参照)。
油圧機械式変速装置は、油圧ポンプおよび油圧モータを備えたHST駆動装置と、油圧ポンプの入力軸と油圧モータの出力軸の間に介在された遊星歯車装置を備え、これらの装置は同じ1つの変速装置ケース内に設置されている。
油圧ポンプ、油圧モータのような周知の液圧回転機器(例えば、特許文献2参照)は、ピストン摺動部などからの定常的な漏れ油であるドレン油によって内部が潤滑され、このドレン油は変速装置ケースに直接排出貯留され、あるいは配管によって変速装置ケース外の例えばタンクに排出され、循環される。
上述したとおりの形態の従来の油圧機械式変速装置には、次のとおりの解決すべき課題がある。
すなわち、例えばホイールローダ、トラクタのような作業機械が休止した場合、ドレン油の発生はなく、かつ油圧ポンプ、油圧モータ内部のドレン油は外部に流出してしまう。したがって、ポンプ/モータのケース内にエアが混入し空隙ができ起動時あるいは再稼動時に回転体の潤滑不足による焼付きや破損のおそれがある。また、長期間休止した場合には、油圧ポンプ、油圧モータ内部に錆びが発生しやすい。さらに、内部空間のエアが油圧ポンプ、油圧モータの作動油に混入すると、作業機械の再稼動時に制御不良を発生させる原因になりやすい。
また、作業機械などの限られたスペースに搭載するために、HST駆動装置と遊星歯車装置は1つの変速装置ケース内に設置されている。したがって、ドレン配管をタンクに接続する場合、レイアウトが制限され配管コストが増加する。
本発明は上記事実に鑑みてなされたもので、その技術的課題は、HST駆動装置の油圧ポンプ、油圧モータ内に、休止時においてもドレン油を保持することができ、かつ外部へのドレン配管が不要な、油圧機械式変速装置を提供することである。
本発明によれば上記技術的課題を解決する油圧機械式変速装置として、変速装置ケースに設置された、油圧ポンプ、油圧モータを備えたHST駆動装置および油圧ポンプの入力軸、油圧モータの出力軸の間に介在された遊星歯車装置を有し、該油圧ポンプおよび油圧モータ各々内部のドレン油を排出または変速装置ケース内に貯留循環させる油圧機械式変速装置において、該油圧ポンプおよび油圧モータ各々内部のドレン油の排出または循環を制限し内部に保持するドレン保持手段を具備したことを特徴とする油圧機械式変速装置が提供される。
好適には、該ドレン保持手段は、開弁圧を規定した逆止弁を備えている。
本発明に従って構成された油圧機械式変速装置は、油圧ポンプおよび油圧モータ各々の内部のドレン油を、変速装置ケース内に排出するとともに排出を制限し内部に保持するドレン保持手段を備えている。したがって、ドレン油は、休止時においても油圧ポンプ、油圧モータ内部に保持されるので、起動時あるいは再稼動時に回転体の潤滑不足による焼付きや破損のおそれ、錆びの発生、エアの混入を防止でき、作動時においては変速装置ケース内に直接ドレンされるので、外部へのドレン配管が不要である。
以下、本発明に従って構成された油圧機械式変速装置について、好適実施形態を図示している添付図面を参照して、さらに詳細に説明する。
図1を参照して説明する。全体を番号2で示す油圧機械式変速装置は、変速装置ケース4内に設置された、油圧ポンプ6a、油圧モータ6bを備えたHST駆動装置6および油圧ポンプ6aの入力軸6c、油圧モータ6bの出力軸6dの間に介在された遊星歯車装置8と、油圧ポンプ6aおよび油圧モータ6b各々の内部のドレン油を、変速装置ケース4内に排出するとともに排出を制限し内部に保持するドレン保持手段としての、開弁圧を規定した逆止弁10、10を具備している。
HST駆動装置6は、閉回路によって接続した、可変容量型の油圧ポンプ6aおよび可変容量型の油圧モータ6bを備えている。
開弁圧を規定した逆止弁10は、弁入口側が油圧ポンプ6a、油圧モータ6bそれぞれに取付けられ、弁出口側が変速装置ケース4内に開放されている。
逆止弁10の開弁圧は、油圧ポンプ6a、油圧モータ6bが運転を休止したときに各々の内部のドレン油が外部に流出するのを止め、作動しているときには定常的に発生するドレン油を排出できる大きさに、油圧ポンプ6a、油圧モータ6bのサイズ、ドレン油量などに応じて、また油圧ポンプ6a、油圧モータ6bの内部の圧力を大きくしないようにできるだけ小さく設定される。
遊星歯車装置8は、入力軸8aが連結されたキャリア8b、キャリア8bに取付けられた複数個のプラネタリーギア8c、プラネタリーギア8cが噛み合う内歯を有したリングギア8d、プラネタリーギア8cが噛み合う外歯を有し出力軸8eが連結されたサンギア8fを有し、入力軸8aにエンジンなどの動力源の駆動力が連結され、リングギア8dは一対のギア12a、12bを介して油圧ポンプ6aの入力軸6cに連結され、出力軸8eは一対のギア14a、14bを介して油圧モータ6bの出力軸6dに連結され、出力軸8eは作業機械の走行装置に連結されている。
油圧機械式変速装置2は、可変容量型の油圧ポンプ6a、油圧モータ6bのHST駆動装置6と遊星歯車装置8を備えることにより、エンジンからの入力を走行装置に、一部をHST駆動装置6の流体を介して変速し、伝達し、残りを遊星歯車装置8により機械的に伝達し、伝達動力を所望の比率に分割し、HST駆動装置6の特徴と遊星歯車装置8の特徴をともに生かすようにしている。
上述したとおりの油圧機械式変速装置2の作用について説明する。
本発明に従って構成された油圧機械式変速装置2は、油圧ポンプ6aおよび油圧モータ6b各々の内部のドレン油を、変速装置ケース4内に排出するとともに排出を制限し内部に保持するドレン保持手段10を備えている。したがって、ドレン油は、変速装置ケース4内に直接ドレンされるとともに、休止時においては油圧ポンプ6a、油圧モータ6b内部に保持されるので、外部へのドレン配管が不要であるとともに、起動時あるいは再稼動時に回転体の潤滑不足による焼付きや破損のおそれ、錆びの発生、エアの混入を防止することができる。
したがって、例えばホイールローダ、トラクタのような作業機械において、作業の状況などによって油圧機械式変速装置が長期間休止しても、油圧ポンプ、油圧モータ起動時あるいは再稼動時に回転体の潤滑不足による焼付きや破損のおそれ、内部の錆び、作動油へのエアの混入などを防止でき、再稼動時の制御不良を防止することができ、油圧機械式変速装置2は作業機械に好適に用いることができる。
また、油圧機械式変速装置の1つの変速装置ケース内にHST駆動装置と遊星歯車装置を設置した場合の、ドレン配管をタンクに接続するためのレイアウトが制限され配管コストが増加する問題も除くことができる。
さらに、ドレン保持手段は、開弁圧を規定した逆止弁10を備えている。したがって、構造が簡単で、コンパクトで、安価なドレン保持手段を提供できる。
以上、本発明を実施例に基づいて詳細に説明したが、本発明は上記の実施例に限定されるものではなく、例えば下記のように、本発明の範囲内においてさまざまな変形あるいは修正ができるものである。
本発明の実施の形態においては、ドレン保持手段は、開弁圧を規定した逆止弁10を備えているが、ドレン保持手段は、油圧ポンプおよび油圧モータ内部のドレン油を変速装置ケース内に排出するとともに排出を制限し内部に保持するものであればよいので、例えば油圧機械式変速装置の作動に連動して開閉し、作動時は開放し休止時は閉じてドレン油を保持する開閉弁であってもよい。
2:油圧機械式変速装置
4:変速装置ケース
6:HST駆動装置
6a:油圧ポンプ
6b:油圧モータ
8:遊星歯車装置
10:逆止弁
4:変速装置ケース
6:HST駆動装置
6a:油圧ポンプ
6b:油圧モータ
8:遊星歯車装置
10:逆止弁
Claims (2)
- 変速装置ケースに設置された、油圧ポンプ、油圧モータを備えたHST駆動装置および油圧ポンプの入力軸、油圧モータの出力軸の間に介在された遊星歯車装置を有し、該油圧ポンプおよび油圧モータ各々内部のドレン油を排出または変速装置ケース内に貯留循環させる油圧機械式変速装置において、
該油圧ポンプおよび油圧モータ各々内部のドレン油の排出または循環を制限し内部に保持するドレン保持手段を具備したことを特徴とする油圧機械式変速装置。 - 該ドレン保持手段が、開弁圧を規定した逆止弁を備えている、ことを特徴とする請求項1記載の油圧機械式変速装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009189714A JP2011043170A (ja) | 2009-08-19 | 2009-08-19 | 油圧機械式変速装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009189714A JP2011043170A (ja) | 2009-08-19 | 2009-08-19 | 油圧機械式変速装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2011043170A true JP2011043170A (ja) | 2011-03-03 |
Family
ID=43830745
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2009189714A Withdrawn JP2011043170A (ja) | 2009-08-19 | 2009-08-19 | 油圧機械式変速装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2011043170A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102650334A (zh) * | 2012-05-15 | 2012-08-29 | 福建龙马环卫装备股份有限公司 | 道路清扫车液压--机械复合传动装置 |
CN102650333A (zh) * | 2012-05-15 | 2012-08-29 | 福建龙马环卫装备股份有限公司 | 道路清扫车机械--液压复合传动装置 |
CN106949221A (zh) * | 2016-01-07 | 2017-07-14 | 熵零技术逻辑工程院集团股份有限公司 | 一种传动机构 |
CN110206864A (zh) * | 2019-03-18 | 2019-09-06 | 江苏大学 | 一种拖拉机机械-液力并联动力耦合变速箱 |
-
2009
- 2009-08-19 JP JP2009189714A patent/JP2011043170A/ja not_active Withdrawn
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