JPH08337583A - 複素環化合物およびその製造法 - Google Patents

複素環化合物およびその製造法

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JPH08337583A
JPH08337583A JP11551996A JP11551996A JPH08337583A JP H08337583 A JPH08337583 A JP H08337583A JP 11551996 A JP11551996 A JP 11551996A JP 11551996 A JP11551996 A JP 11551996A JP H08337583 A JPH08337583 A JP H08337583A
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methyl
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JP11551996A
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English (en)
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Hideaki Natsukari
英昭 夏苅
Takenori Ishimaru
武範 石丸
Takayuki Doi
孝行 土居
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規な化合物又はその塩により、タキキニン
受容体拮抗作用、特にサブスタンスP受容体拮抗作用を
高める。 【解決手段】 下記一般式で表わされる化合物又はその
塩。 【化1】 〔式中、A環及びB環は、同素又は複素環で、その少な
くとも一方が複素環;Zは脂肪族炭化水素、飽和同素環
または複素環;Rは水素原子又は炭化水素基;X及びY
のうち、(1)一方が−NR1−(R1は水素原子又は炭
化水素基)又は−O−、他方が−CO−又は−CS−、
あるいは(2)一方が−N=、他方が=CR2−(R2
水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、アミノ基又はヒ
ドロキシル基);nは1〜4の整数を示す〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は優れたタキキニン受
容体拮抗作用を有する新規な複素環化合物およびその製
造法、並びに前記化合物を含有する医薬組成物等に関す
る。
【0002】
【従来の技術】タキキニンとは一群の神経ペプチドの総
称であり、哺乳類ではサブスタンスP、ニューロキニン
−A、ニューロキニン−Bが知られており、これらのペ
プチドは、生体内に存在するそれぞれの受容体(ニュー
ロキニン−1、ニューロキニン−2、ニューロキニン−
3)に結合することによって、様々な生物活性を発揮す
ることが知られている。
【0003】その中で、サブスタンスPは神経ペプチド
の中でも最も歴史が長く、詳細に研究されているものの
1つであり、1931年にウマ腸管抽出物中に存在が確
認され、1971年に構造決定されたアミノ酸11個か
らなるペプチドである。サブスタンスPは、末梢および
中枢において情報伝達物質などとして重要な役割を果た
していることが知られており、さらには種々の病態(例
えば、痛み、炎症、アレルギー、頻尿、尿失禁、気道疾
患、精神病など)に関与していると考えられている。
【0004】現在、サブスタンスP受容体拮抗作用を有
する化合物として、(1)特開平1−287095号公
報には、下記式: R1−A−D−Trp(R2)−Phe−R3 〔式中、R1は水素原子またはアミノ保護基、R2は水素
原子、アミノ保護基、カルバモイル(低級)アルキル
基、カルボキシ(低級)アルキル基または保護されたカ
ルボキシ(低級)アルキル基、R3はアル(低級)アル
キル基、式:
【0005】
【化4】 (式中、R4およびR5はそれぞれ水素原子、アリール基
または適当な置換基を有していてもよい低級アルキル基
を意味するか、R4とR5は互いに結合してベンゼン縮合
低級アルキレン基を形成する)で示される基、または
式: −OR6 (式中、R6は水素原子、アリール基または適当な置換
基を有していてもよい低級アルキル基を意味する)で示
される基、Aは単結合または1個または2個のアミノ酸
残基をそれぞれ意味し、Aが−D−Trp−のアミノ酸残
基1個を意味する場合にはR4は水素原子ではない〕で
示される化合物およびその塩が開示されている。
【0006】(2)EP−A−436,334には、下
記式
【0007】
【化5】 で表わされる化合物などが、(3)EP−A−429,
366には、下記式
【0008】
【化6】 で表わされる化合物などが、(4)ジャーナル オブ
メディシナル ケミストリー(Journal of Medicinal C
hemistry), 34巻,1751頁(1991年発行)に
は、式
【0009】
【化7】 で表わされる化合物などが開示されている。
【0010】さらに、(5)WO91/09844に
は、式
【0011】
【化8】 で表わされる化合物などが、(6)EP−A−522,
808には、式
【0012】
【化9】 で表わされる化合物などが開示されている。
【0013】(7)WO93/01169には、式
【0014】
【化10】 で表わされる化合物などが、(8)EP−A−532,
456には、式
【0015】
【化11】 で表わされる化合物などが開示されている。
【0016】さらに、(9)バイオオーガニック アン
ド メディシナル ケミストリーレターズ(Bioorganic
& Medicinal Chemistry Letters)、4巻、1903頁
(1994年発行)には、下記式:
【0017】
【化12】 で表される化合物が、(10)ヨーロピアン ジャーナ
ル オブ ファーマコロジー(European Journal of Ph
armacology),250巻,403頁(1993年発行)
には、下記式:
【0018】
【化13】 で表される化合物が、(11)EP−A−585,91
3には、下記式:
【0019】
【化14】 で表される化合物またはその塩などが記載されている。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】現在、前記種々病態
(特に頻尿、尿失禁など)の治療薬として、優れたタキ
キニン受容体拮抗作用(特にサブスタンスP受容体拮抗
作用)を有し、かつ安全性、持続性などの点からも十分
に満足できる化合物は未だ見出されていない。そこで、
前記公知の化合物とは化学構造が異なり、優れたタキキ
ニン受容体拮抗作用を有し、該治療薬として十分に満足
できる化合物の開発が望まれている。
【0021】従って、本発明の目的は、高いタキキニン
受容体拮抗作用、特にサブスタンスP受容体拮抗作用を
有する新規な化合物とその製造方法、並びに前記化合物
を含有する医薬組成物を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記事情
に鑑み鋭意研究を重ねた結果、縮合複素環に、ベンゼン
環以外の基である脂肪族炭化水素、飽和同素環または複
素環が、−CON<を介して結合していることに化学構
造上の特徴を有する下記一般式(I)で表される複素環
化合物、
【0023】
【化15】 〔式中、A環およびB環は、それぞれ置換基を有してい
てもよい同素または複素環で、その少なくとも一方が置
換基を有していてもよい複素環;Zは置換基を有してい
てもよい脂肪族炭化水素、置換基を有していてもよい飽
和同素環または置換基を有していてもよい複素環;Rは
水素原子または置換基を有していてもよい炭化水素基;
XおよびYの一方が−NR1−(R1は水素原子または置
換基を有していてもよい炭化水素基を示す)または−O
−、他方が−CO−または−CS−、あるいは一方が−
N=、他方が=CR2−(R2は水素原子、ハロゲン原
子、置換基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有
していてもよいアミノ基または置換基を有していてもよ
いヒドロキシル基を示す);およびnは1ないし4の整
数を示す。〕で表される化合物またはその塩を初めて合
成すると共に、この特異な化学構造に基づいて前記複素
環化合物が、予想外にも優れたタキキニン受容体拮抗作
用(特にサブスタンスP受容体拮抗作用)を有し、かつ
この作用に基づく医薬として十分に満足できるものであ
ることを見出し、これらに基づいて本発明を完成した。
【0024】すなわち、本発明は、(1)前記一般式
(I)で表される化合物またはその塩に関する。前記一
般式で表される化合物(I)において、(2)A環およ
びB環の一方は置換基を有していてもよい芳香環であ
り、他方は置換基を有していてもよい芳香族複素環であ
ってもよく、(3)A環が置換基を有していてもよい芳
香族複素環であり、B環が置換基を有していてもよいベ
ンゼン環であってもよい。また、(4)前記(3)の芳
香族複素環は、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子およ
び酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1種又は2種含む
5又は6員の芳香複素環であってもよい。
【0025】前記式(I)で表される化合物又はその塩
において、(5)Zは置換されていてもよい複素環であ
ってもよい。また、(6)Rは水素原子又は置換基を有
していてもよい炭化水素基であり、Zが置換基を有して
いてもよい飽和同素環であってもよく、(7)−X−Y
−は−CO−NR1−(R1は前記と同意義を示す)であ
ってもよい。
【0026】さらに、前記化合物(I)は、(8)A環
は置換基を有していてもよいピリジン環;B環は置換基
を有していてもよいベンゼン環;Zは置換基を有してい
てもよい複素環;−X−Y−は−CO−NR1−(R1
前記と同意義を示す);Rは水素原子または置換基を有
していていてもよい炭化水素基;およびnは1ないし4
の整数である化合物、(9)A環は置換基を有していて
もよいピリジン環;B環は置換基を有していてもよいベ
ンゼン環;Zは置換基を有していてもよい飽和同素環;
−X−Y−は−CO−NR1−(R1は前記と同意義を示
す);Rは水素原子又は置換基を有していていてもよい
炭化水素基;およびnは1ないし4の整数である化合物
であってもよい。
【0027】前記化合物は、(10)下記一般式(I
I)
【0028】
【化16】 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕で表される化合
物またはその塩あるいは反応性誘導体と、下記一般式
(III)
【0029】
【化17】 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕で表される化合
物またはその塩とを反応させることにより製造できる。
【0030】本発明の医薬組成物、タキキニン受容体拮
抗剤、サブスタンスP受容体拮抗剤、排尿異常改善剤及
び喘息、リューマチ関節炎、変形関節炎、疼痛、咳、過
敏性腸疾患または嘔吐改善剤は、前記化合物を含有す
る。
【0031】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳細に説明す
る。A環およびB環 前記一般式(I)中、A環およびB環は、それぞれ、置
換基を有していてもよい同素または複素環であり、その
少なくとも一方は置換基を有していてもよい複素環であ
る。
【0032】前記「同素または複素環」には、例えば、
(i) 炭素原子からなる環状炭化水素または(ii)炭素原子
以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれた
1種または2種のテロ原子を、好ましくは1個または2
個含む芳香族複素環または非芳香族複素環などが含まれ
る。
【0033】前記「環状炭化水素」には、例えば、5〜
8員の環状炭化水素(脂環式炭化水素、芳香族炭化水
素)などが含まれ、特に5又は6員の環状炭化水素など
が含まれる。例えば、A環に関しては、ベンゼン、C
5-6シクロアルケン(例えば、シクロペンテン、シクロ
ヘキセンなど)などが含まれ、B環に関しては、上記の
ものに加えてさらに、C5-6シクロアルカン(例えば、
シクロヘキサン、シクロペンタンなど)なども含まれ
る。A環に関しては、例えば、ベンゼン、シクロヘキセ
ン環などの6員の同素環が好ましく、特にベンゼン環な
どが好ましい。B環に関しては、例えばベンゼン、シク
ロヘキサン環などの6員の同素環が好ましく、特にベン
ゼン環が好ましい。
【0034】「芳香族複素環」としては、例えば、炭素
原子以外に、窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選
ばれたヘテロ原子を1個または2個含む5又は6員の芳
香族複素環(例えば、ピリジン、ピラジン、ピリミジ
ン、ピリダジン、ピロール、イミダゾール、ピラゾー
ル、トリアゾール、チオフェン、フラン、チアゾール、
イソチアゾール、オキサゾールおよびイソオキサゾール
環など)などが挙げられる。好ましい芳香族複素環に
は、例えば、ピリジン、ピロール、ピラジン、チアゾー
ルおよびチオフェン環などが含まれる。特に(i) 炭素原
子以外に窒素原子を1個または2個含む6員の含窒素芳
香族複素環(例えば、ピリジン、ピラジン環など)また
は(ii)炭素原子以外に硫黄原子を1個含む5員の芳香族
複素環(例えば、チオフェン環など)などが好ましい。
【0035】前記「非芳香族複素環」には、例えば、炭
素原子以外に、窒素原子、酸素原子および硫黄原子から
選ばれたヘテロ原子を1個または2個含む5または6員
の非芳香族複素環などが含まれる。例えば、A環に関し
ては、テトラヒドロピリジン、ジヒドロピリジン、テト
ラヒドロピラジン、テトラヒドロピリミジン、テトラヒ
ドロピリダジン、ジヒドロピラン、ジヒドロピロール、
ジヒドロイミダゾール、ジヒドロピラゾール、ジヒドロ
チオフェン、ジヒドロフラン、ジヒドロチアゾール、ジ
ヒドロイソチアゾール、ジヒドロオキサゾール、ジヒド
ロイソオキサゾール環などが挙げられ、B環に関して
は、上記のものに加えて、さらにピペリジン、ピペラジ
ン、ヘキサヒドロピリミジン、ヘキサヒドロピリダジ
ン、テトラヒドロピラン、モルホリン、ピロリジン、イ
ミダゾリジン、ピラゾリジン、テトラヒドロチオフェ
ン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチアゾール、テ
トラヒドロイソチアゾール、テトラヒドロオキサゾー
ル、テトラヒドロイソキサゾール環などが挙げられる。
A環に関しては、例えば、炭素原子以外に、窒素原子を
1または2個含む6員の非芳香族複素環(例えば、テト
ラヒドロピリジン、テトラヒドロピリミジン、テトラヒ
ドロピリダジン環など)などが好ましく、特にテトラヒ
ドロピリジン環などが汎用される。B環に関しては、例
えば、炭素原子以外に窒素原子を1または2個含む6員
の非芳香族複素環(例えば、ピペリジン、ピペラジン環
など)などが好ましく、特にピペラジン環などが汎用さ
れる。
【0036】A環およびB環のうち少なくとも一方は、
置換基を有していてもよい複素環で構成され、A環およ
びB環の双方を、置換基を有していてもよい複素環で構
成してもよい。A環およびB環のうち一方は、置換基
を有していてもよい芳香環であり、他方は、置換基を
有していてもよい芳香族複素環であるのが好ましい。
【0037】上記「芳香環」には、例えば、(i)前
記「芳香族複素環」、すなわち、炭素原子以外に、窒素
原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれた1種または
2種のヘテロ原子を、好ましくは1個または2個含む、
置換基を有していてもよい5又は6員の芳香族複素環
(例えば、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジ
ン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾー
ル、チオフェン、フラン、チアゾール、イソチアゾー
ル、オキサゾールおよびイソオキサゾール環など)また
は(ii)置換基を有していてもよいベンゼン環が含まれ
る。
【0038】前記「芳香環」が有していてもよい置換
基としては、例えば、後述するA環およびB環における
のと同様の置換基が挙げられ、前記「置換基を有して
いてもよい芳香族複素環」の「芳香族複素環」には、例
えば、前記「5又は6員の芳香族複素環」と同様の芳香
族複素環が挙げられる。また、「置換基を有していて
もよい芳香族複素環」が有していてもよい置換基として
は、例えば、後述するA環およびB環におけるのと同様
の置換基が挙げられる。上記「5又は6員の芳香族複素
環」としては、前記「芳香族複素環」の項で述べたのと
同様の複素環などが好ましい。
【0039】さらに好ましくは、A環およびB環のうち
一方は、置換基を有していてもよい芳香族複素環(例え
ば、5又は6員の芳香族複素環)であり、他方は置換基
を有していてもよいベンゼン環である。
【0040】A環、B環で示される「同素または複素
環」、「芳香族複素環」、「非芳香族複素環」、「環状
炭化水素」、「芳香環」、「ベンゼン環」が有していて
もよい置換基としては、例えば、ハロゲン原子、置換基
を有していていてもよいアルキル基、ハロゲン化されて
いてもよいアルコキシ基、ハロゲン化されていてもよい
アルキルチオ基、アリール基、アシルアミノ基、アシル
オキシ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミ
ノ基、モノ−又はジ−アルキルアミノ基、環状アミノ基
(例えば、窒素原子以外に酸素原子、硫黄原子などのヘ
テロ原子を含んでいてもよい環状アミノ基)、アルキル
カルボニルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基、ア
ルコキシカルボニル基、カルボキシル基、アルキルカル
ボニル基、カルバモイル基、モノ−又はジ−アルキルカ
ルバモイル基、アルキルスルホニル基、オキソ基などが
挙げられる。
【0041】A環およびB環の置換基は、環のうち置換
可能ないずれの位置に置換していてもよく、置換基が2
個以上である場合には、置換基はそれぞれ同一又は異な
っていてもよく、その個数は1〜4個程度であってもよ
い。置換基の個数は1〜3個程度であるのが好ましい。
【0042】A環およびB環が有していてもよい「ハロ
ゲン原子」には、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素
原子が含まれる。好ましいハロゲン原子としては、例え
ば、フッ素、塩素、臭素原子(特にフッ素、塩素原子な
ど)が挙げられる。
【0043】A環およびB環が有していてもよい「置換
基を有していてもよいアルキル基」としては、例えば、
ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基、ニトロ
基、モノ−又はジ−C1-6アルキルアミノ基(例えば、
メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチ
ルアミノ基など)、C1-6アルキル−カルボニルオキシ
基(例えば、アセトキシ、エチルカルボニルオキシ基な
ど)およびハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素
原子など)などから選ばれた1〜4個の置換基を有して
いてもよいC1-6アルキル基(例えば、メチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、se
c −ブチル、tert−ブチル基など)などが挙げられる。
特に、ハロゲン化されていてもよいアルキル基、例え
ば、C1-6アルキル基、および1〜5個程度のハロゲン
原子が置換したC1-6アルキル基などが好ましい。この
ようなアルキル基又はハロゲン化アルキル基には、例え
ば、メチル、クロロメチル、ジフルオロメチル、トリク
ロロメチル、トリフルオロメチル、エチル、2−ブロモ
エチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ペンタフル
オロエチル、プロピル、3,3,3−トリフルオロプロ
ピル、イソプロピル、2−トリフルオロメチルエチル、
ブチル、4,4,4−トリフルオロブチル、イソブチ
ル、sec −ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペン
チル、ネオペンチル、5,5,5−トリフルオロペンチ
ル、4−トリフルオロメチルブチル、ヘキシル、6,
6,6−トリフルオロヘキシル、5−トリフルオロメチ
ルペンチル基などが含まれる。
【0044】さらに好ましい「置換基を有していてもよ
いアルキル基」には、ハロゲン化されていてもよいC
1-4アルキル基、例えば、メチル、クロロメチル、ジフ
ルオロメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチ
ル、エチル、2−ブロモエチル、2,2,2−トリフル
オロエチル、プロピル、3,3,3−トリフルオロプロ
ピル、イソプロピル、2−トリフルオロメチルエチル、
ブチル、4,4,4−トリフルオロブチル、イソブチ
ル、sec −ブチル、tert−ブチル基などのC1-4アルキ
ル基や1〜3個程度のハロゲン原子が置換したC1-4
ルキル基などが含まれる。
【0045】A環およびB環が有していてもよい「ハロ
ゲン化されていてもよいアルコキシ基」としては、例え
ば、C1-6アルコキシ基または1〜5個程度のハロゲン
原子が置換したC1-6アルコキシ基などがあげられる。
このようなアルコキシ基又はハロゲン化アルコキシ基に
は、例えば、メトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフル
オロメトキシ、エトキシ、2,2,2−トリフルオロエ
トキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、4,
4,4−トリフルオロブトキシ、イソブトキシ、sec −
ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ基などが含
まれる。好ましい「ハロゲン化されていてもよいアルコ
キシ基」には、C1-4アルコキシ基、又は1〜3個程度
のハロゲン原子が置換したC1-4アルコキシ基、例え
ば、メトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメト
キシ、エトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、
プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、4,4,4−
トリフルオロブトキシ、イソブトキシ、sec −ブトキシ
基などが含まれる。
【0046】A環およびB環が有していてもよい「ハロ
ゲン化されていてもよいアルキルチオ基」には、例え
ば、C1-6アルキルチオ基、および1〜5個程度のハロ
ゲン原子を有するC1-6アルキルチオ基などが含まれ、
このようなアルキルチオ基やハロゲン化アルキルチオ基
としては、例えば、メチルチオ、ジフルオロメチルチ
オ、トリフルオロメチルチオ、エチルチオ、プロピルチ
オ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、4,4,4−トリ
フルオロブチルチオ、ペンチルチオ、ヘキシルチオ基な
どが挙げられる。好ましい「ハロゲン化されていてもよ
いアルキルチオ基」には、C1-4アルキルチオ基、又は
1〜3個程度のハロゲン原子が置換したC1-4アルキル
チオ基、例えば、メチルチオ、ジフルオロメチルチオ、
トリフルオロメチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、
イソプロピルチオ、ブチルチオ、4,4,4−トリフル
オロブチルチオ基などが含まれる。
【0047】さらに、置換基としてのアリール基には、
6-10アリール基(例えば、フェニル基など)、アシル
アミノ基には、例えば、C1-7アシルアミノ基(例え
ば、ホルミルアミノ、アセチルアミノ、プロピオニルア
ミノ、ブチリルアミノ、ベンゾイルアミノ基など)など
が含まれる。アシルオキシ基には、例えば、C1-3アシ
ルオキシ基(例えば、ホルミルオキシ、アセトキシ、プ
ロピオニルオキシ基など)などが含まれる。モノ−又は
ジ−アルキルアミノ基としては、例えば、モノ−又はジ
−C1-6アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、エ
チルアミノ、プロピルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチ
ルアミノ基など)などが挙げられる。また、環状アミノ
基には、例えば、窒素原子以外に酸素原子、硫黄原子な
どのヘテロ原子を1〜3個含んでいてもよい5〜9員の
環状アミノ基(例えば、例えば、ピロリジノ、ピペリジ
ノ、モルホリノ基など)などが含まれる。アルキルカル
ボニルアミノ基には、例えば、C1-6アルキル−カルボ
ニルアミノ基(例えば、アセチルアミノ、プロピオニル
アミノ、ブチリルアミノ基など)、アルキルスルホニル
アミノ基には、例えば、C1-6アルキルスルホニルアミ
ノ基(例えば、メチルスルホニルアミノ、エチルスルホ
ニルアミノ基など)、アルコキシカルボニル基には、例
えば、C1-6アルコキシ−カルボニル基(例えば、メト
キシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカル
ボニル、ブトキシカルボニル基など)、アルキルカルボ
ニル基には、例えば、C1-6アルキル−カルボニル基
(例えば、メチルカルボニル、エチルカルボニル、プロ
ピルカルボニルなど)、モノ−又はジ−アルキルカルバ
モイル基には、例えば、モノ−又はジ−C1-6アルキル
カルバモイル基(例えば、メチルカルバモイル、エチル
カルバモイル、ジメチルカルバモイル、ジエチルカルバ
モイルなど)、アルキルスルホニル基には、例えば、C
1-6アルキルスルホニル基(例えば、メチルスルホニ
ル、エチルスルホニル、プロピルスルホニルなど)など
が含まれる。
【0048】以下、本明細書中で用語「ハロゲン化され
ていてもよい」を用いる場合、ハロゲン原子の個数は1
〜5個、好ましくは1〜3個程度であることを意味す
る。
【0049】A環、B環が有していてもよい好ましい置
換基としては、ハロゲン原子、ハロゲン化されていても
よいC1-6アルキル基、ハロゲン化されていてもよいC
1-6アルコキシ基、ハロゲン化されていてもよいC1-6
ルキルチオ基、C1-3アシルオキシ基、ヒドロキシル
基、アミノ基、モノ−又はジ−C1-6アルキルアミノ
基、カルボキシル基、C1-6アルコキシ−カルボニル基
およびオキソ基などが挙げられる。
【0050】A環、B環が有していてもよいより好まし
い置換基には、ハロゲン原子、ハロゲン化されていても
よいC1-6アルキル基(特に、ハロゲン化されていても
よいC1-4アルキル基)、ハロゲン化されていてもよい
1-6アルコキシ基(特に、ハロゲン化されていてもよ
いC1-4アルコキシ基)、ヒドロキシル基、アミノ基、
モノ−又はジ−C1-6アルキルアミノ基(特に、モノ−
又はジ−C1-4アルキルアミノ基)、C1-3アシルオキシ
基、オキソ基などが含まれる。特に、ハロゲン原子、ハ
ロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基およびハロ
ゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ基などが好ま
しい。
【0051】A環及び/又はB環が窒素原子を有する場
合、4級アンモニウム塩を形成していてもよく、例え
ば、ハロゲンイオン(例えば、Cl- ,Br- ,I-
ど)、硫酸イオン、ヒドロキシイオンなどの陰イオンと
塩を形成していてもよい。
【0052】A環の具体的記述 A環における好ましい同素環としては、置換基を有して
いてもよい炭素原子からなる同素環、例えば、式(A-1
【0053】
【化18】 〔式中、A1は、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素
原子など)、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキ
ル基(例えば、メチル、エチル、イソプロピル、トリフ
ルオロメチル基など)、またはハロゲン化されていても
よいC1-6アルコキシ基(例えば、メトキシ、トリフル
オロメトキシ、エトキシ基など)を示す〕、又は式(A-
2 )
【0054】
【化19】 〔式中、A2およびA3は同一又は相異なって、ハロゲン
原子(例えば、フッ素、塩素原子など)、ハロゲン化さ
れていてもよいC1-6アルキル基(例えば、メチル、エ
チル、イソプロピル、トリフルオロメチル基など)、ま
たはハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ基
(例えば、メトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシ
基など)を示す〕で表わされる同素環などが挙げられ
る。
【0055】より好ましい同素環には、例えば、式(A-
3 )
【0056】
【化20】 〔式中、A4およびA5は、同一又は相異なって、ハロゲ
ン原子(例えば、フッ素、塩素など)、またはハロゲン
化されていてもよいC1-6アルキル基(例えば、メチ
ル、トリフルオロメチル、エチル、イソプロピル基な
ど)を示す〕で表わされるベンゼン環などが含まれる。
【0057】また、同素環としては、例えば、下記式
(A-4 )
【0058】
【化21】 〔式中の各記号は前記と同意義を示す。〕で表される置
換基を有していてもよいベンゼン環も好ましい。
【0059】前記式で表される同素環において、特に好
ましくは、下記の置換基を有する同素環が含まれる。
【0060】(1)A1がハロゲン原子(例えば、フッ
素、塩素原子など)、又はハロゲン化されていてもよい
1-6アルキル基(例えば、メチル、トリフルオロメチ
ル、エチル、イソプロピル基など)である同素環、
(2)A2およびA3が、同一又は相異なって、ハロゲン
化されていてもよいC1-6アルキル基(例えば、メチ
ル、トリフルオロメチル、エチル、イソプロピル基な
ど)、又はハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキ
シ基(例えば、メトキシ、トリフルオロメトキシ、エト
キシ基など)である同素環、(3)A4およびA5が、同
一又は相異なって、C1-6アルキル基(例えば、メチ
ル、エチル、イソプロピル基など)である同素環、
(4)A1がハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素原子
など)、(5)A2およびA3が、同一又は相異なって、
1-6アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ基な
ど)である同素環。
【0061】A環における好ましい芳香族複素環又は非
芳香族複素環としては、5又は6員の芳香族複素環又は
非芳香族複素環、例えば、ピリジン、ピラジン、チオフ
ェン、テトラヒドロピリジン、ピロール、チアゾール環
などが挙げられる。具体的には、例えば、式(A-5 )で
表される複素環が好ましい。
【0062】
【化22】 A環における置換基を有していてもよい芳香又は非芳香
族複素環の好ましいものとしては、例えば、オキソ基、
置換基を有していてもよいアルキル基(A環およびB環
が有していてもよい置換基として定義されたものと同意
義)、C6-10アリール基(例えば、フェニル基など)お
よびハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素原子な
ど)から選ばれた置換基を1又は2個有していてもよい
ピリジン、ピラジン、チオフェン、テトラヒドロピリジ
ン、ピロール、チアゾール環などが挙げられ、具体的に
は、例えば、下記式(A-6 )で表される芳香又は非芳香
族複素環などが好ましい。
【0063】
【化23】 〔式中、Dは水素原子、ハロゲン原子(例えば、フッ
素、塩素、臭素原子など)、EはC1-6アルキル基(例
えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル基な
ど)などを示し、(ii)で示される部分構造を有する化
合物はハロゲンイオン(例えば、Cl- ,Br- ,I-
など)、硫酸イオン又はヒドロキシイオンなどとともに
4級アンモニウム塩を形成する。Gは水素原子又はC
1-6アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、
イソプロピル基など)を示し、Jは水素原子、C1-6
ルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプ
ロピル基など)又はC6-10アリール基(例えば、フェニ
ル基など)を示す。〕 A環は、(1) ベンゼン環、(2) 5又は6員の窒素含有複
素環、例えば、(i) 炭素原子以外に窒素原子を1又は2
個含む6員の芳香族含窒素複素環(例えば、ピリジン、
ピラジン環など)、(ii)炭素原子以外に、窒素原子を1
又は2個含む6員の非芳香族複素環(例えば、テトラヒ
ドロピリジン、テトラヒドロピリミジン、テトラヒドロ
ピリダジン環など)、(iii) 炭素原子以外に窒素原子を
1又は2個含む5員の芳香族含窒素複素環(例えば、ピ
ロール環など)など、(3) 5又は6員の硫黄含有複素環
(例えば、チオフェン環など)、(4) 5又は6員の窒素
及び硫黄含有複素環(例えば、チアゾール環)などであ
るのが好ましい。特に好ましいA環には、芳香族含窒素
複素環、なかでもピリジン環等が含まれる。
【0064】B環の具体的記述 B環における好ましい同素環としては、置換基を有して
いてもよい炭素原子からなる同素環、例えば、式(B-1
【0065】
【化24】 〔式中、B1はハロゲン原子、ハロゲン化されていても
よいC1-6アルキル基またはハロゲン化されていてもよ
いC1-6アルコキシ基を示す〕、式(B-2 )
【0066】
【化25】 〔式中、B2およびB3は、同一又は相異なって、ハロゲ
ン原子、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル基
またはハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ基
を示す〕、または式(B-3 )
【0067】
【化26】 〔式中、B4,B5およびB6は、同一又は相異なって、
ハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC1-6アル
キル基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ
基を示す〕で表わされる同素環基などが挙げられる。
【0068】さらに好ましい同素環には、式(B-4)
【0069】
【化27】 〔式中、B7,B8及びB9は、同一又は相異なって、ハ
ロゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキ
ル基またはハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキ
シ基を示す〕で表される基などが含まれる。
【0070】特に好ましい同素環としては、下記式(B-
5 )
【0071】
【化28】 〔式中、B10は、ハロゲン原子、ハロゲン化されていて
もよいC1-6アルキル基またはハロゲン化されていても
よいC1-4アルコキシ基を示す〕で表される基が挙げら
れる。
【0072】前記式中、B1〜B10におけるハロゲン原
子には、例えば、フッ素、塩素、臭素原子など含まれ、
ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル基には、例
えば、メチル、トリフルオロメチル、トリクロロメチ
ル、エチル、2,2,2−トリフルオロエチル、1,
1,2,2−テトラフルオロエチル、プロピル、2,
2,3,3−テトラフルオロプロピル、イソプロピル基
などのハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基な
どが含まれ、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルコ
キシ基には、例えば、メトキシ、トリフルオロメトキ
シ、トリクロロメトキシ、エトキシ、2,2,2−トリ
フルオロエトキシ、1,1,2,2−テトラフルオロエ
トキシ、プロポキシ、2,2,3,3−テトラフルオロ
プロポキシ、イソプロポキシ基などが含まれる。
【0073】また、B環が置換基を有していてもよいベ
ンゼン環であるのも好ましい。このようなベンゼン環に
は、例えば、式(B-6 )
【0074】
【化29】 が好ましく、さらに好ましくは、式(B-7 )
【0075】
【化30】 特に、式(B-8 )
【0076】
【化31】 〔式中の記号は前記と同意義である〕で表されるベンゼ
ン環などが含まれる。
【0077】前記式中の置換基の中で、特に好ましい置
換基としてはは、(1)B1、B2、B3、B4、B5およ
びB6が、同一又は相異なって、ハロゲン原子(例え
ば、フッ素、塩素原子など)またはハロゲン化されてい
てもよいC1-6アルキル基(例えば、メチル、トリフル
オロメチル、エチル、イソプロピル基など)、(2)B
1、B2、B3、B4、B5およびB6が、同一又は相異なっ
て、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ基
(例えば、メトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシ
基など)、(3)B7、B8およびB9が、ハロゲン原子
(例えば、フッ素、塩素原子など)、(4)B10がフッ
素原子、(5)B10がC1-6アルキル基(例えば、メチ
ル基など)などが挙げられる。より好ましい置換基を有
していてもよいベンゼン環としては、下記式(B-9 )
【0078】
【化32】 で表されるフェニル基が挙げられる。
【0079】B環において好ましい「置換基を有してい
てもよい芳香族複素環又は非芳香族複素環」としては、
例えば、ピリジン、チオフェン、ピペリジン環などの5
又は6員の芳香族複素環または非芳香族複素環が挙げら
れ、これらの環は、前記A環の項で例示したのと同様の
好ましい置換基を有していてもよい。
【0080】B環が芳香族複素環又は非芳香族複素環で
ある場合、特に好ましい芳香族複素環又は非芳香族複素
環には、例えば、式(B-10)
【0081】
【化33】 で表される複素環などが含まれる。
【0082】A環およびB環の双方又はいずれか一方が
複素環である場合、この複素環としては、無置換の複素
環も好ましい。
【0083】A環およびB環の具体的組み合わせ A環およびB環の好ましい組み合わせ(1)は、次の通
りである。
【0084】(1)A環およびB環のうちいずれか一
方:C1-4アルキル基(例えば、メチル、エチル、イソ
プロピル基など)で置換されていてもよい炭素原子以外
に窒素原子および硫黄原子から選ばれたヘテロ原子を1
個又は2個含む5又は6員の複素環(例えば、ピリジ
ン、ピラジン、チオフェン、テトラヒドロピリジン、ピ
ペリジン、ピペラジン、ピロール、チアゾール環な
ど)、 A環およびB環の他方:ハロゲン原子(例えば、フッ
素、塩素、臭素原子など)、ハロゲン化されていてもよ
いC1-4アルキル基(例えば、メチル、トリフルオロメ
チル、エチル、プロピル、イソプロピル基など)および
ハロゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ基(例え
ば、メトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシ、プロ
ポキシ、イソプロポキシ基など)から選ばれた1〜3個
の置換基で置換されていてもよいベンゼン環。
【0085】A環およびB環のさらに好ましい組み合わ
せ(2)は、次の通りである。
【0086】(2)A環およびB環のうちいずれか一
方:炭素原子以外に窒素原子および硫黄原子から選ばれ
たヘテロ原子を1個又は2個含む5又は6員の芳香族複
素環(例えば、ピリジン、ピラジン、チオフェン環な
ど)で、 A環およびB環の他方:ハロゲン原子(例えば、フッ
素、塩素、臭素原子など)、ハロゲン化されていてもよ
いC1-4アルキル基(例えば、メチル、トリフルオロメ
チル、エチル、プロピル、イソプロピル基など)および
ハロゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ基(例え
ば、メトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシ、プロ
ポキシ、イソプロポキシ基など)から選ばれた1〜3個
の置換基で置換されていてもよいベンゼン環。
【0087】特に、A環が置換基を有していてもよい前
記芳香族複素環(例えば、5又は6員の芳香族複素環、
特にピリジン環など)、B環が置換基を有していてもよ
いベンゼン環であるのが好ましい。
【0088】Zの具体的記述 前記式中、Zは置換基を有していてもよい脂肪族炭化水
素、置換基を有していてもよい飽和同素環または置換基
を有していてもよい複素環を示す。前記脂肪族炭化水
素、飽和同素環又は複素環は、同一又は相異なる置換基
を1〜5個程度、好ましくは1〜3個程度有していても
よい。また、それらの置換基は脂肪族炭化水素、飽和同
素環又は複素環のいずれの位置に置換していてもよい。
【0089】「置換基を有していてもよい脂肪族炭化水
素」の「脂肪族炭化水素」には、例えば、炭素数1〜1
0の直鎖状または分枝状の脂肪族炭化水素などが含まれ
る。「脂肪族炭化水素」基として、例えば、(1)炭素
数1〜6の直鎖状または分枝状のアルキル基(例えば、
メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、イソブチ
ル、sec −ブチル、tert−ブチルなど)、(2)炭素数
2〜6の直鎖状または分枝状のアルケニル基(例えば、
ビニル、アリル、イソプロペニルなど)、および(3)
炭素数2〜6の直鎖状または分枝状のアルキニル基(例
えば、エチニル、2−プロピニルなど)などが挙げられ
る。
【0090】「置換基を有していてもよい飽和同素環」
の「飽和同素環」には、例えば、Cm2mまたはCm
2m-2(mは3〜10の整数を示す)で表わされる炭素数
3〜10の脂環式炭化水素などの非芳香族同素環が含ま
れる。「飽和同素環」基として、具体的には、例えば、
3-10シクロアルキル基(例えば、シクロプロピル、シ
クロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロ
ヘプチル、シクロオクチル基など)、C3-10シクロアル
ケニル基(例えば、2−シクロペンテン−1−イル、3
−シクロペンテン−1−イル、2−シクロヘキセン−1
−イル、3−シクロヘキセン−1−イル、2,4−シク
ロペンタジエン−1−イル基など)などが挙げられる。
好ましい「飽和同素環」基にはC3-10シクロアルキル基
などが含まれ、さらに好ましい「飽和同素環」基には、
シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル基な
どのC5-8シクロアルキル基、特にシクロヘキシル基な
どが含まれる。
【0091】「置換基を有していてもよい複素環」の
「複素環」には、例えば、炭素原子以外に、窒素原子、
酸素原子、硫黄原子などの1種または2種のヘテロ原子
を、1〜4個含む3〜14員の複素環などが含まれる。
「複素環」基としては、具体的には、例えば、(1)フ
リル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサ
ゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、
ピラゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,
4−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリ
ル、フラザニル、1,2,4−チアジアゾリル、1,
3,4−チアジアゾリル、1,2,3−トリアゾリル、
1,2,4−トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、
ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニ
ルなどの5又は6員の芳香族単環式複素環基;(2)ベ
ンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾ〔b〕チエ
ニル、インドリル、イソインドリル、1H−インダゾリ
ル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、1,2
−ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、1,2
−ベンゾイソチアゾリル、1H−ベンゾトリアゾリル、
キノリル、イソキノリル、シンノリニル、キナゾリニ
ル、キノキサリニル、フタラジニル、ナフチリジニル、
プリニル、プテリジニル、カルバゾリル、α−カルボリ
ニル、β−カルボリニル、γ−カルボリニル、アクリジ
ニル、フェノキサジニル、フェノチアジニル、フェナジ
ニル、フェノキサチイニル、チアントレニル、フェナト
リジニル、フェナトロリニル、インドリジニル、ピロロ
〔1,2−b〕ピリダジニル、ピラゾロ〔1,5−a〕
ピリジル、イミダゾ〔1,2−b〕ピリダジニル、イミ
ダゾ〔1,2−a〕ピリミジニル、1,2,4−トリア
ゾロ〔4,3−a〕ピリジル、1,2,4−トリアゾロ
〔4,3−b〕ピリダジニルなどの9〜14員の芳香族
縮合複素環基;または(3)オキシラニル、アゼチジニ
ル、オキセタニル、チエタニル、ピロリジニル、テトラ
ヒドロフリル、ピペリジル、テトラヒドロピラニル、モ
ルホリニル、チオモルホリニル、ピラジニルなどの3〜
10員の非芳香族複素環基などが挙げられる。
【0092】前記複素環基(1)〜(3)のうち、例え
ば、炭素原子以外に、窒素原子、酸素原子、硫黄原子な
どのヘテロ原子を1〜3個(例えば、1又は2個)含む
5〜10員の複素環基が広く利用される。このような複
素環基には、例えば、(i) フリル、チエニル、ピロリ
ル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イ
ソチアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、1,2,4
−チアジアゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジ
ニル、ピラジニルなどの、炭素原子以外に、窒素原子、
酸素原子又は硫黄原子を1〜3個(例えば、1又は2
個)含む5又は6員の芳香族単環式複素環基、(ii)ベン
ゾフラニル、ベンゾ〔b〕チエニル、インドリル、1H
−インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾ
リル、1,2−ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾチアゾ
リル、キノリル、イソキノリル、シンノリニル、キナゾ
リニル、キノキサリニルなどの、炭素原子以外に、窒素
原子、酸素原子又は硫黄原子を1〜3個(例えば、1又
は2個)含む9又は10員の芳香族縮合複素環基、(ii
i) ピロリジニル、テトラヒドロフリル、ピペリジル、
テトラヒドロピラニル、モルホリニル、チオモルホリニ
ル、ピラジニルなどの、炭素原子以外に、窒素原子、酸
素原子又は硫黄原子を1〜3個(例えば、1又は2個)
含む5又は6員の非芳香族複素環基などが含まれる。
【0093】前記「脂肪族炭化水素」、「飽和同素
環」、「複素環」(以下「脂肪族炭化水素」等という場
合がある)が有していてもよい置換基としては、ハロゲ
ン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、シクロ
アルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、ハ
ロゲン化されていてもよいアルコキシ基、ニトロ基、シ
アノ基、ヒドロキシル基、アリールオキシ基、ハロゲン
化されていてもよいアルキルチオ基、アミノ基、モノ
−、ジ−又はトリ−アルキルアミノ基、環状アミノ基、
アルキル−カルボニルアミノ基、アリール−カルボニル
アミノ基、アシルオキシ基、アミノカルボニルオキシ
基、モノ−又はジ−アルキルアミノカルボニルオキシ
基、アルキルスルホニルアミノ基、アルコキシ−カルボ
ニル基、アラルキルオキシカルボニル基、アリールオキ
シカルボニル基、カルボキシル基、アルキル−カルボニ
ル基、シクロアルキル−カルボニル基、アリール−カル
ボニル基、カルバモイル基、モノ−又はジ−アルキルカ
ルバモイル基、アルキルスルホニル基、シクロアルキル
スルホニル基などが挙げられる。これらの置換基の数は
1〜5個程度であり、置換基が2個以上である場合に
は、置換基はそれぞれ同一又は異なっていてもよい。
【0094】前記置換基としての「ハロゲン原子」に
は、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素原子が含まれ
る。好ましいハロゲン原子としては、例えば、フッ素、
塩素、臭素原子(特にフッ素、塩素原子)が挙げられ
る。
【0095】「置換基を有していてもよいアルキル基」
としては、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル
基(例えば、メチル、クロロメチル、ジフルオロメチ
ル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、エチル、
2−ブロモエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、
パーフルオロエチル、プロピル、イソプロピル、3,
3,3−トリフルオロプロピル、ブチル、イソブチル、
t−ブチル、パーフルオロブチル基など)、アミノ基で
置換されたC1-4アルキル基(例えば、アミノメチル、
2−アミノエチル基など)、モノ−又はジ−C1-4アル
キルアミノ基で置換されたC1-4アルキル基(例えば、
メチルアミノメチル、ジメチルアミノメチル、2−メチ
ルアミノエチル、2−ジメチルアミノエチル基など)、
カルボキシル基で置換されたC1-4アルキル基(例え
ば、カルボキシメチル、カルボキシエチル基など)、C
1-4アルコキシ−カルボニル基で置換されたC1-4アルキ
ル基(例えば、メトキシカルボニルエチル、エトキシカ
ルボニルエチル基など)、ヒドロキシル基で置換された
1-4アルキル基(例えば、ヒドロキシメチル、ヒドロ
キシエチル基など)、C1-4アルコキシ−カルボニル基
で置換されたC1-4アルキル基(例えば、メトキシメチ
ル、メトキシエチル、エトキシエチル基など)が挙げら
れる。好ましい「置換基を有していてもよいアルキル
基」としては、ハロゲン化されていてもよいC1-6アル
キル基、特に、メチル、エチル、プロピル、イソプロピ
ル、ブチル基等のC1-4アルキル基などが挙げられる。
【0096】「シクロアルキル基」には、例えば、シク
ロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘ
キシル基などのC3-6シクロアルキル基が含まれる。
「脂肪族炭化水素」等が有していてもよい「置換基を有
していてもよいアリール基」のアリール基には、フェニ
ル、ナフチル基などが含まれる。前記「アリール基」が
有していてもよい置換基としては、例えば、フッ素、塩
素原子などのハロゲン原子;メチル、エチル、トリフル
オロメチル基などのハロゲン化されていてもよいC1-4
アルキル基;メトキシ、エトキシ基などのC1-4アルコ
キシ基などが挙げられる。
【0097】「ハロゲン化されていてもよいアルコキシ
基」には、例えば、メトキシ、ジフルオロメトキシ、ト
リクロロメトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシ、
2,2,2−トリフルオロエトキシ、パーフルオロエト
キシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブ
トキシ、t−ブトキシ、パーフルオロブトキシ、ペンチ
ルオキシ、ヘキシルオキシ基などの、フッ素、塩素原子
などのハロゲン原子で置換されていてもよいC1-6アル
コキシ基などが含まれる。好ましい「ハロゲン化されて
いてもよいアルコキシ基」としては、メトキシ、エトキ
シ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ基などのC
1-4アルコキシ基などが例示できる。
【0098】「アリールオキシ基」には、例えば、フェ
ノキシ、ナフチルオキシ基などのC6-14アリールオキシ
基などが含まれる。「ハロゲン化されていてもよいアル
キルチオ基」には、例えば、メチルチオ、ジフルオロメ
チルチオ、トリフルオロメチルチオ、エチルチオ、プロ
ピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ基などのフッ
素、塩素原子などで置換されていてもよいC1-6アルキ
ルチオ基(特にC1-4アルキルチオ基)などが含まれ
る。「モノ−又はジ−アルキルアミノ基」には、例え
ば、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ジ
メチルアミノ、ジエチルアミノ基などのモノ−又はジ−
1-6アルキルアミノ基(特に、モノ−又はジ−C1-4
ルキルアミノ基)などが含まれる。「環状アミノ基」に
は、例えば、窒素原子以外に酸素原子、硫黄原子などの
ヘテロ原子を1〜3個含んでいてもよい5〜9員の環状
アミノ基(例えば、ピロリジノ、ピペリジノ、モルホリ
ノ基など)などが含まれる。「アルキル−カルボニルア
ミノ基」には、例えば、アセチルアミノ、プロピオニル
アミノ、ブチリルアミノ基などのC1-6アルキル−カル
ボニルアミノ基、「アリール−カルボニルアミノ基」に
は、例えば、ベンゾイルアミノ基などのC6-14アリール
−カルボニルアミノ基などが含まれる。「アシルオキシ
基」には、例えば、C1-3アシルオキシ基(例えば、ホ
ルミルオキシ、アセトキシ、プロピオニルオキシ基な
ど)などが含まれる。「モノ−又はジ−アルキルアミノ
カルボニルオキシ基」には、例えば、メチルアミノカル
ボニルオキシ、エチルアミノカルボニルオキシ、ジメチ
ルアミノカルボニルオキシ、ジエチルアミノカルボニル
オキシなどのモノ−又はジ−C1-6アルキルアミノカル
ボニルオキシ基など、「アルキルスルホニルアミノ基」
には、メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミ
ノ、プロピルスルホニルアミノ基などC1-6アルキルス
ルホニルアミノ基などが含まれる。「アルコキシ−カル
ボニル基」には、例えば、メトキシカルボニル、エトキ
シカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボ
ニル、イソブトキシカルボニル基などのC1-6アルコキ
シ−カルボニル基など、「アラルキルオキシ−カルボニ
ル基」には、例えば、ベンジルオキシカルボニル基など
のC7-15アラルキルオキシ−カルボニル基など、「アリ
ールオキシ−カルボニル基」には、例えば、フェノキシ
カルボニルなどのC6-14アリールオキシ−カルボニル基
などが含まれる。
【0099】「アルキル−カルボニル基」、「シクロア
ルキル−カルボニル基」及び「アリール−カルボニル
基」には、それぞれ、例えば、メチルカルボニル、エチ
ルカルボニル、ブチルカルボニル基などのC1-6アルキ
ル−カルボニル基;例えば、シクロペンチルカルボニ
ル、シクロヘキシルカルボニル基などのC3-6シクロア
ルキル−カルボニル基;及び、例えば、ベンゾイル基な
どのC6-14アリール−カルボニル基などが含まれる。
「モノ−又はジ−アルキルカルバモイル基」には、例え
ば、メチルカルバモイル、エチルカルバモイル、プロピ
ルカルバモイル、ブチルカルバモイル、ジエチルカルバ
モイル、ジブチルカルバモイル基などのモノ−又はジ−
1-6アルキルカルバモイル基などが含まれる。「アル
キルスルホニル基」及び「シクロアルキルスルホニル
基」には、それぞれ、例えば、メチルスルホニル、エチ
ルスルホニル、プロピルスルホニル基などのC1-6アル
キルスルホニル基;及び、例えば、シクロペンチルスル
ホニル、シクロヘキシルスルホニル基などのC3-6シク
ロアルキルスルホニル基などが含まれる。
【0100】Zで示される「脂肪族炭化水素」、「飽和
同素環」又は「複素環」が有していてもよい好ましい置
換基としては、ハロゲン原子、ハロゲン化されていても
よいC1-6アルキル基、ハロゲン化されていてもよいC
1-6アルコキシ基、ハロゲン化されていてもよいC1-6
ルキルチオ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、アミノ基、
モノ−、ジ−又はトリ−C1-6アルキルアミノ基、カル
ボキシル基、カルバモイル基、およびC1-6アルコキシ
−カルボニル基などが挙げられる。
【0101】Zで示される「脂肪族炭化水素」、「飽和
同素環」又は「複素環」が有していてもよいより好まし
い置換基には、ハロゲン原子、ハロゲン化されていても
よいC1-4アルキル基、ハロゲン化されていてもよいC
1-4アルコキシ基、ヒドロキシル基、アミノ基、モノ−
又はジ−C1-4アルキルアミノ基などが含まれる。特
に、ハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC1-4
アルキル基およびハロゲン化されていてもよいC1-4
ルコキシ基などが好ましい。
【0102】より好ましいZには、(a) 置換基を有して
いてもよい飽和同素環(例えば、ハロゲン化されていて
もよいC1-4アルキル基などの置換基を有していてもよ
いC3-10脂環式炭化水素)、および(b) 置換基を有して
いてもよい複素環(例えば、ハロゲン原子、ハロゲン化
されていてもよいC1-4アルキル基、ハロゲン化されて
いてもよいC1-4アルコキシ基、ジ−C1-4アルキルアミ
ノ基およびヒドロキシル基より選ばれた1〜3個の置換
基で置換されていてもよく、炭素原子以外に、窒素原
子、酸素原子および硫黄原子から選択された1種又は2
種のヘテロ原子を1〜3個含む5〜10員の複素環)が
含まれる。
【0103】特に好ましいZとしては、(a1)上記(a) の
なかでも、上記置換基を有していてもよいC5-8シクロ
アルキル基、および(b1)上記(b) のなかでも、上記置換
基を有していてもよく、炭素原子以外に、窒素原子、酸
素原子および硫黄原子から選択された1種又は2種のヘ
テロ原子を1又は2個含む5又は6員の複素環などが挙
げられる。
【0104】「X」および「Y」について 前記式中、XおよびYは、(1)一方が−NR1−(R1
は水素原子または置換基を有していてもよい炭化水素基
を示す)または−O−、他方が−CO−または−CS
−、あるいは(2)一方が−N=、他方が=CR2
(R2は水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していて
もよい炭化水素基、置換基を有していてもよいアミノ基
または置換基を有していてもよいヒドロキシル基を示
す)を示す。 好ましい「−X−Y−」には、例えば、
(1a)−NR1−CO−、−CO−NR1−(R1は前記
と同意義を示す)、−O−CO−、−CO−O−、また
は(2a)−N=C(R2)−(R2は前記と同意義を示
す)などが含まれ、さらに好ましい「−X−Y−」に
は、−CO−NR1−(R1は前記と同意義を示す)など
が含まれる。
【0105】R2における「ハロゲン原子」には、フッ
素、塩素、臭素及びヨウ素原子が含まれる。なかでも、
フッ素、塩素原子などが好ましい。
【0106】R1、R2における「置換基を有していても
よい炭化水素基」の「炭化水素基」には、例えば、アル
キル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル
基、シクロアルキル−アルキル基およびアリール基など
が含まれる。前記「アルキル基」には、例えば、炭素数
1〜6の直鎖状または分枝状のアルキル基(例えばメチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブ
チル、sec −ブチル、tert−ブチル基など)などが含ま
れる。「アルケニル基」には、例えば、炭素数2〜6の
アルケニル基(例えば、エテニル、プロペニル、イソプ
ロペニル、ブテニル、イソブテニル、sec −ブテニル基
など)などが含まれる。「アルキニル基」には、例え
ば、炭素数2〜6のアルキニル基(例えば、エチニル、
プロピニル、イソプロピニル、ブチニル、イソブチニ
ル、sec −ブチニル基など)が含まれる。
【0107】前記「シクロアルキル基」として、例え
ば、炭素数3〜8のシクロアルキル基(例えば、シクロ
プロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキ
シル基など)などが挙げられる。「シクロアルキル−ア
ルキル基」としては、例えば、炭素数4〜10のシクロ
アルキル−アルキル基(例えば、シクロプロピルメチ
ル、シクロプロピルエチル基など)などが例示できる。
「アリール基」には、例えば、炭素数6〜14のアリー
ル基(例えば、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチ
ル、アントリル、フェナントリル基など)などが含まれ
る。好ましいアリール基として、フェニル基などが挙げ
られる。上記炭化水素基のなかでも、C1-6アルキル
基、C3-8シクロアルキル基およびC6-14アリール基な
どが好ましく、特にC1-6アルキル基などが好ましい。
【0108】R1、R2で表される「炭化水素基」が有し
ていてもよい置換基としては、例えば、前記「Z」で示
される「脂肪族炭化水素」等が有していてもよい置換基
の項で述べたものなどが例示できる。前記炭化水素基
は、同一又は相異なる置換基を1〜5個程度、好ましく
は1〜3個程度有していてもよい。また、それらの置換
基は炭化水素基の何れの位置に置換していてもよい。
【0109】前記「炭化水素基」が有していてもよい好
ましい置換基には、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩
素原子など)、ヒドロキシル基、C1-6アルコキシ基
(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ基など)、
アミノ基、モノ−またはジ−C1-6アルキルアミノ基
(例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミ
ノ、ジエチルアミノ基など)、C1-6アルコキシ−カル
ボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカル
ボニル、プロポキシカルボニル基など)、カルボキシル
基、カルバモイル基、フェニル基などが含まれる。これ
らの置換基の好ましい個数は1〜3個程度である。
【0110】R2で表わされる「置換基を有していても
よいアミノ基」の「置換基」としては、(i) C1-6アル
キル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロ
ピル、ブチル、イソブチル基など)、(ii)C1-6アルキ
ル−カルボニル基(例えば、アセチル、プロピオニル、
ブチリル基など)、(iii) C1-6アルコキシ−カルボニ
ル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニ
ル、プロポキシカルボニル基など)、(iv)フッ素、塩素
原子などのハロゲン原子、メチル、エチル、イソプロピ
ル、ブチル基などのC1-6アルキル基又はメトキシ、エ
トキシ、イソプロポキシ基などのC1-6アルコキシ基な
どの置換基を有していてもよいC6-14アリール基(例え
ば、2−メチルフェニル、3−メチルフェニル、4−メ
チルフェニル、2−エチルフェニル、4−tert- ブチル
フェニル基などのC1-6アルキル−フェニル基;例え
ば、2−クロロフェニル、3−クロロフェニル、4−ク
ロロフェニル、2−フルオロフェニル基などのハロゲン
化フェニル基;2−メトキシフェニル、3−メトキシフ
ェニル、4−メトキシフェニル、4−イソブトキシフェ
ニル基などC1-6アルコキシ−フェニル基など)などが
挙げられる。これらの置換基の数は1〜3個程度であ
る。好ましい「置換基を有していてもよいアミノ基」に
は、アミノ基、モノ−またはジ−C1-6アルキルアミノ
基(例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルア
ミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノなど)などが含
まれる。
【0111】R2 で表わされる「置換基を有していても
よいヒドロキシル基」には、例えば、ヒドロキシル基、
1-6アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プ
ロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、tert−ブトキシ
基など)、C6-10アリールオキシ基(例えば、フェニル
オキシ、ナフチルオキシ基など)、C1-6アルキル−カ
ルボニルオキシ基(例えば、ホルミルオキシ、アセトキ
シ、プロピオニルオキシ基など)およびC6-10アリール
−カルボニルオキシ基(例えば、ベンゾイルオキシ、ナ
フチルカルボニルオキシ基など)などが含まれる。好ま
しい「置換基を有していてもよいヒドロキシル基」とし
ては、C1-6アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキ
シ、プロポキシ、イソプロポキシ基など)などが挙げら
れる。
【0112】R1としては、ハロゲン原子又はヒドロキ
シ基などで置換されていてもよいC1-6アルキル基(例
えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、2−
ヒドロキシエチル、3−クロロプロピル、3−ブロモプ
ロピル基など)などが好ましく、より好ましくは、C
1-6アルキル基、なかでもC1-3アルキル基(例えば、メ
チル基、エチル基など)、とりわけメチル基などであ
る。
【0113】R2としては、C1-6アルキル基(例えば、
メチル、エチル、プロピル、イソプロピル基など)およ
び水素原子が好ましく、特に水素原子が好ましい。
【0114】「R」について 前記式中、Rは水素原子または置換基を有していてもよ
い炭化水素基を示す。Rで表される「置換基を有してい
てもよい炭化水素基」には、例えば、前記R1およびR2
における「置換基を有していてもよい炭化水素基」と同
様のものが用いられる。好ましいRには、水素原子また
はC1-6アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル基など)などが含まれる。なかでも、
水素原子およびC1-3アルキル基(特に、メチル基)な
どが用いられる場合が多い。
【0115】「n」について 前記式中、nは1〜4の整数を示す。nは1〜3の整数
である場合が多い。
【0116】化合物の好ましい態様 前記式(I)で表わされる化合物のうち、好ましい化合
物(1)には、次のような化合物又は薬学上許容可能な
塩が含まれる。
【0117】A環およびB環のうちいずれか一方が、炭
素原子以外に、窒素原子および硫黄原子から選ばれたヘ
テロ原子を1又は2個含む5又は6員の複素環であり、
他方がベンゼン環であり、A環およびB環は置換基を有
していてもよい;Zが置換基を有していてもよい複素
環;−X−Y−が−CO−NR1−(R1は水素原子又は
置換基を有していてもよい炭化水素基を示す);Rが水
素原子又は置換基を有していてもよい炭化水素基;nが
1〜4の整数である化合物または薬学上許容可能なその
塩。
【0118】上記「5又は6員の複素環」としては、例
えば、ピリジン、ピラジン、ピロール、チオフェン、チ
アゾール、テトラヒドロピラジン、ピペリジンなどが挙
げられ、具体的には、A環として、前記式(A-5 )で表
される複素環など、特にピリジン環が挙げられ、B環と
しては、前記式(B-7 )(B-8 )、特に前記式(B-9)
などで表されるベンゼン環が挙げられる。
【0119】A環、B環が有していてもよい置換基とし
ては、前記「A環およびB環」の項で述べた置換基が挙
げられる。このような置換基として、特に好ましい置換
基には、ハロゲン原子およびハロゲン化されていてもよ
いC1-4アルキル基が含まれる。好ましい置換基の数は
1〜2程度である。
【0120】前記Zにおける「複素環」としては、炭素
原子以外に、窒素原子、酸素原子、硫黄原子などの1種
または2種のヘテロ原子を1〜4個含む3〜14員の複
素環などが挙げられ、特に、例えば、フリル、チエニ
ル、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チア
ゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、1,2,4−チア
ジアゾリル、ピリジル、ピリダジニル、キノリル、イソ
キノリルなどの、炭素原子以外に、窒素原子、酸素原子
および硫黄原子から選択されたヘテロ原子を1〜3個
(例えば、1又は2個)含む5〜10員の複素環基が好
ましい。
【0121】前記「複素環」が有していてもよい置換基
としては、前記「Zの具体的記述」の項で述べた置換基
が挙げられる。より好ましい置換基には、ハロゲン原
子、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル基(好
ましくはC1-4アルキル基)およびハロゲン化されてい
てもよいC1-6アルコキシ基(好ましくはC1-4アルコキ
シ基)などが含まれる。好ましい置換基の数は1〜3程
度である。
【0122】R1 で示される「置換基を有していてもよ
い炭化水素基」には、前記「R1 」の説明箇所で述べた
炭化水素基が含まれる。より好ましい前記炭化水素基に
は、ハロゲン原子又はヒドロキシ基で置換されていても
よいC1-6アルキル基(特に、ハロゲン原子又はヒドロ
キシ基で置換されていてもよいC1-3アルキル基)など
が含まれ、とりわけメチル基などのC1-3アルキル基が
好ましい。
【0123】Rで表される「置換基を有していてもよい
炭化水素基」には、例えば、前記「Rについて」の項で
述べた置換基が含まれ、特に、C1-6アルキル基などが
好ましい。好ましいRには、水素原子またはC1-6アル
キル基などが含まれ、特に、水素原子およびC1-3アル
キル基(特に、メチル基)などが好ましい。
【0124】前記好ましい化合物(1)のなかでも、A
環が、炭素原子以外に、窒素原子および硫黄原子から選
ばれたヘテロ原子を1又は2個含む5又は6員の複素環
(例えばピリジン環)であり、B環がベンゼン環である
化合物がより好ましい。
【0125】前記一般式(I)で表される化合物のう
ち、好ましい化合物(1a)には、次のような化合物又
は薬学上許容可能な塩も含まれる。
【0126】A環が、炭素原子以外に、1個の窒素原子
又は1個の硫黄原子を含む5又は6員の複素環、例え
ば、下記式(A-7 )で表される複素環;
【0127】
【化34】 B環が、ハロゲン原子およびハロゲン化されていてもよ
いC1-4アルキル基から選ばれた1〜3個の置換基を有
していてもよいベンゼン環;Zが、炭素原子以外に、窒
素原子、酸素原子および硫黄原子から選択されたヘテロ
原子を1又は2個含む5又は6員の複素環基;−X−Y
−が−CO−NR1−(R1はC1-3アルキル基を示
す);Rが水素原子又はC1-3アルキル基;nが1〜4
の整数である化合物または薬学上許容可能なその塩。
【0128】「ハロゲン原子」、「ハロゲン化されてい
てもよいC1-4アルキル基」および「C1-3アルキル基」
としては、上記化合物(1)の項で述べたのと同様の原
子又は基が例示できる。
【0129】前記一般式(I)で表わされる化合物のう
ち、好ましい化合物(2)には、次のような化合物又は
薬学上許容可能な塩も含まれる。
【0130】A環およびB環のうちいずれか一方が、炭
素原子以外に、窒素原子および硫黄原子から選ばれたヘ
テロ原子を1又は2個含む5又は6員の複素環であり、
他方がベンゼン環であり、A環およびB環は置換基を有
していてもよい;Zが置換基を有していてもよい飽和同
素環;−X−Y−が−CO−NR1−(R1は水素原子又
は置換基を有していてもよい炭化水素基を示す);Rが
水素原子又は置換基を有していてもよい炭化水素基;n
が1〜4の整数である化合物または薬学上許容可能なそ
の塩。
【0131】上記Zにおける「飽和同素環」としては、
炭素数3〜10の脂環式炭化水素などの非芳香族同素環
が挙げられる。このような「飽和同素環」基として、例
えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチ
ル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル
基などのC3-10シクロアルキル基;2−シクロペンテン
−1−イル、3−シクロペンテン−1−イル、2−シク
ロヘキセン−1−イル、3−シクロヘキセン−1−イ
ル、2,4−シクロペンタジエン−1−イル基などのC
3-10シクロアルケニル基)などが挙げられる。好ましい
「飽和同素環」基にはC3-10シクロアルキル基などが含
まれ、さらに好ましい「飽和同素環」基には、シクロペ
ンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル基などのC
5-8シクロアルキル基、特にシクロヘキシル基などが含
まれる。
【0132】「飽和同素環」が有していてもよい置換基
としては、前記「Zの具体的記述」の項で述べた置換基
が挙げられる。より好ましい置換基には、ハロゲン原
子、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル基(好
ましくはC1-4アルキル基)およびハロゲン化されてい
てもよいC1-6アルコキシ基(好ましくはC1-4アルコキ
シ基)などが含まれる。好ましい置換基の数は1〜3程
度である。
【0133】上記「5又は6員の複素環」、「A環、B
環が有していてもよい置換基」、「R1 で示される置換
基を有していてもよい炭化水素基」および「Rで表され
る置換基を有していてもよい炭化水素基」としては、前
記好ましい化合物(1)と同様の環、原子、基などが例
示できる。
【0134】前記好ましい化合物(2)のなかでも、A
環が、炭素原子以外に、窒素原子および硫黄原子から選
ばれたヘテロ原子を1又は2個含む5又は6員の複素環
(例えばピリジン環)であり、B環がベンゼン環である
化合物がより好ましい。
【0135】前記一般式(I)で表される化合物のう
ち、好ましい化合物(2a)には、次のような化合物又
は薬学上許容可能な塩も含まれる。
【0136】A環が、炭素原子以外に、1個の窒素原子
又は1個の硫黄原子を含む5又は6員の複素環、例え
ば、前記式(A-7 )で表される複素環;B環が、ハロゲ
ン原子およびハロゲン化されていてもよいC1-4アルキ
ル基から選ばれた1〜3個の置換基を有していてもよい
ベンゼン環;Zが、ハロゲン原子、ハロゲン化されてい
てもよいC1-6アルキル基(好ましくはC1-4アルキル
基)およびハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキ
シ基から選択された1〜3個の置換基で置換されていて
もよいC5-8シクロアルキル基;−X−Y−が−CO−
NR1−(R1はC1-3アルキル基を示す);Rが水素原
子又はC1-3アルキル基;nが1〜4の整数である化合
物または薬学上許容可能なその塩。
【0137】本発明の化合物(I)には、側鎖のアミド
基「−CONR−(CH2n−」の立体配置に関する異
性体および/またはB環の回転異性体が理論上存在し、
それらを単離できる場合もあるが、本発明はそれらの異
性体も包含する。
【0138】前記式(I)で表される化合物が塩を形成
し、それが医薬品として用いられる場合、塩としては薬
学上許容可能な塩が好ましい。
【0139】薬学上許容可能な塩としては、例えば、塩
酸、硫酸、リン酸、二リン酸、臭化水素酸および硝酸な
どの無機酸との塩、または酢酸、リンゴ酸、マレイン
酸、フマル酸、酒石酸、コハク酸、クエン酸、乳酸、メ
タンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、パルミチン
酸、サリチル酸およびステアリン酸などの有機酸との塩
が例示できる。
【0140】化合物又はその塩の製造方法 本発明の化合物(I)又はその塩は、例えば、下記一般
式(II)
【0141】
【化35】 〔式中の記号は前記と同意義である〕で表される化合物
(カルボン酸)またはその塩あるいはその反応性誘導体
と、下記一般式(III)
【0142】
【化36】 〔式中の記号は前記と同意義である〕で表される化合物
(アミン)またはその塩とを反応させ、アミド結合を生
成することにより製造できる。
【0143】化合物(II)の塩としては、例えば、ナト
リウム、カリウムなどのアルカリ金属との塩、又はマグ
ネシウムなどのアルカリ土類金属との塩などが例示でき
る。また、化合物(III)の塩としては、塩酸、硫酸な
どの無機酸との塩またはメタンスルホン酸、ベンゼンス
ルホン酸、トルエンスルホン酸、シュウ酸、フマール
酸、マレイン酸などの有機酸との塩などが挙げられる。
【0144】前記アミド結合の生成は、例えば、(i)
化合物(II)またはその塩と化合物(III)またはその
塩とを適宜の縮合剤を用いて反応させるか、または、
(ii)化合物(II)またはその塩を反応性誘導体に導い
た後、化合物(III)またはその塩と反応させることに
より行うことができる。前記(i)の方法について、以
下に説明する。
【0145】前記縮合剤としては、例えば、ジシクロヘ
キシルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチ
ルアミノプロピル)カルボジイミド、シアノリン酸ジエ
チル、ジフェニルホスホリルアジドなどを用いることが
できる。反応は、通常、反応に不活性な溶媒中で行われ
る。溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、
ジメトキシエタンなどのエーテル類;酢酸エチルなどの
エステル類;ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン
などのハロゲン化炭化水素;ベンゼン、トルエンなどの
炭化水素;N,N−ジメチルホルムアミドなどのアミ
ド;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシドなどが好
ましく用いられる。
【0146】化合物(III )またはその塩及び縮合剤の
使用量は、化合物(II)またはその塩1モルに対し、そ
れぞれ1〜5当量、好ましくは1〜3当量である。
【0147】反応は、反応速度を促進させるため塩基の
存在下で行ってもよい。塩基としては、例えば、トリエ
チルアミンなどのアルキルアミン類、N−メチルモルホ
リンなどの環状アミン類、ピリジンなどの塩基性含窒素
複素環化合物などが好ましい。塩基の使用量は、化合物
(II)またはその塩1モルに対して、1〜5モル、好ま
しくは1〜3モル程度である。
【0148】反応温度は、例えば−10℃〜100℃、
好ましくは0〜60℃程度である。反応時間は、通常1
〜96時間、好ましくは1〜72時間程度である。
【0149】前記(ii)の方法について以下に説明す
る。化合物(II)の反応性誘導体としては、例えば、対
応する酸ハライド(例えばクロリド、ブロミドなど)、
酸無水物、混合酸無水物(例えばメチル炭酸との無水
物、エチル炭酸との無水物、イソブチル炭酸との無水物
など)、活性エステル(例えばヒドロキシコハク酸イミ
ドとのエステル、1−ヒドロキシベンゾトリアゾールと
のエステル、N−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,
3−ジカルボキシイミドとのエステル、p−ニトロフェ
ノールとのエステル、8−オキシキノリンとのエステル
など)などが用いられる。
【0150】化合物(II)の反応性誘導体と化合物(II
I)またはその塩との反応は、通常、反応に不活性な溶
媒中で行われる。溶媒としては、前記(i)の方法にお
ける溶媒などを使用できる。溶媒としてピリジンなどの
塩基性溶媒を用いてもよい。化合物(III)またはその
塩の使用量は、化合物(II)の反応性誘導体1モルに対
して、通常1〜5モル、好ましくは1〜3モルである。
【0151】反応速度を速くするため、上記反応を塩基
の存在下で行うこともできる。塩基としては、前記
(i)の方法で述べた塩基のほか;N,N−ジメチルア
ニリン、N,N−ジエチルアニリンなどの芳香族アミン
類;炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属
の炭酸塩;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなど
のアルカリ金属の炭酸水素塩なども好適に使用できる。
塩基の使用量は、化合物(II)の反応性誘導体1モルに
対して、例えば1〜5モル、好ましくは1〜3モル程度
である。
【0152】反応温度は、通常、例えば−10℃〜12
0℃、好ましくは0℃〜100℃程度である。反応時間
は、通常1〜48時間、好ましくは1〜24時間程度で
ある。なお、この反応において水と混和しない溶媒を用
いる場合、反応系に水を加え2相系で反応させてもよ
い。
【0153】前記化合物(I)またはその塩を製造する
ために用いられる原料化合物(II)またはその塩は、例
えば以下に示す方法により製造できる。
【0154】例えば、化合物(II)のうちA環がチオフ
ェン環である化合物は、ヨーロッパ公開番号第4721
16号(1992年2月26日公開)に記載されている
方法、またはそれに準じた方法により製造することもで
きる。
【0155】また、一般に、式(II)においてA環およ
びB環が共にベンゼン環である化合物に相当する下記一
般式(II−1)
【0156】
【化37】 〔式中、A′環およびB′環は置換基を有していてもよ
いベンゼン環(A環およびB環で表される「置換基を有
していてもよいベンゼン環」と同意義を示す)を、他の
記号は前記と同意義を示す。〕で表わされる化合物の合
成法を、A環あるいはB環として複素環を含む化合物
(II)の合成に適用できる。
【0157】前記(II−1)の合成法としては、例えば
ヨーロッパ公開番号第421456号(1991年4月
11日公開)、ヨーロッパ公開番号第354994号
(1990年2月21日公開)、ヨーロッパ公開番号第
481383号(1992年4月22日公開)、PCT
国際公開番号WO9112249号(1991年8月2
2日公開)に記載された方法を挙げることができる。
【0158】また、化合物(II)において、A環および
/またはB環が非芳香環である化合物は、それに対応す
る芳香環を前記還元反応に付すことにより製造すること
ができる。
【0159】化合物(II)は塩を形成していてもよい。
このような塩としては、例えば、分子内に塩基性基を有
する場合には、無機酸(例えば、塩酸、リン酸、臭化水
素酸、硫酸など)との塩、または有機酸(例えば、酢
酸、ギ酸、プロピオン酸、フマル酸、マレイン酸、コハ
ク酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、蓚酸、安息香酸、
メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸など)との塩な
どが挙げられる。また、化合物(II)がカルボキシル基
などの酸性基を有している場合、無機塩基(例えば、ナ
トリウム、カリウムなどのアルカリ金属、カルシウム、
マグネシウムなどのアルカリ土類金属、アンモニアな
ど)または有機塩基(例えばトリメチルアミン、トリエ
チルアミンなどのトリ−C1-3アルキルアミンなど)と
塩を形成していてもよい。
【0160】化合物(I)またはその塩は、また、次の
反応式に従って製造することもできる。
【0161】
【化38】 〔式中、Lは脱離基を示し、JおよびWは、Rまたは次
式(VI)
【0162】
【化39】 を示し、式中の他の記号は前記と同意義を示す。但し、
JおよびWのうち、一方はRであり、他方は式(VI)で
表される基を示す。〕 化合物(V)の脱離基Lとしては、例えば、ハロゲン原
子(例えば、塩素、臭素、ヨウ素原子など)または置換
スルホニルオキシ基(例えば、メタンスルホニルオキ
シ、エタンスルホニルオキシ、ベンゼンスルホニルオキ
シ、p−トルエンスルホニルオキシ基など)などが例示
できる。化合物(V)としては、分子内に塩基性基また
は酸性基を有するときは、その塩を用いてもよい。
【0163】化合物(IV)は遊離の化合物として用いて
もよいが、その塩(例えばリチウム、ナトリウム、カリ
ウムなどのようなアルカリ金属塩など)の形態で反応に
供してもよい。化合物(V)の使用量は、化合物(IV)
またはその塩1モルに対して、例えば1〜10モル、好
ましくは1〜5モル程度である。反応は、通常、反応に
不活性な溶媒中で行われる。溶媒としては、例えば、ジ
クロロメタン、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素
類、アセトニトリルなどのニトリル類、ジメトキシエタ
ン、テトラヒドロフランなどのエーテル類、ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホス
ホロアミドなどの非プロトン性極性溶媒が好ましく用い
られる。
【0164】塩基の添加は反応を有利に進める。このよ
うな塩基としては、例えば、無機塩基(炭酸水素ナトリ
ウム、炭酸水素カリウムなどのアルカリ金属炭酸水素
塩、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属
炭酸塩、水素化ナトリウム、水素化カリウムなどのアル
カリ金属水素化物、ナトリウムアミド、ナトリウムメト
キシド、ナトリウムエトキシドなどのアルコキシドな
ど)、有機塩基(トリメチルアミン、トリエチルアミ
ン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリ
ンなどのアミン類、ピリジンなどの塩基性含窒素複素環
化合物など)が好適である。
【0165】なお、前記環化反応では、塩基を使用する
代りに、化合物(IV)を塩基との塩(例えば、前記アル
カリ金属塩、アルカリ土類金属塩など)に変換して、化
合物(V)と反応させてもよい。塩基の量は、用いられ
る化合物(IV)、(V)および溶媒の種類、その他の反
応条件により異なり、通常、化合物(IV)1モルに対し
て1〜10モル、好ましくは1〜5モル程度である。
【0166】反応温度は、例えば−50℃〜200℃、
好ましくは−20℃〜150℃程度の範囲であり、反応
時間は、化合物(IV)またはその塩の種類、化合物
(V)またはその塩の種類、反応温度などによって異な
り、例えば、1〜72時間、好ましくは1〜24時間程
度である。
【0167】本発明の化合物(I)のうち、A環がテト
ラヒドロピリジン環である化合物はA環がピリジン環で
ある化合物を還元反応に付すことにより製造できる。こ
の還元反応は、種々の方法により行うことができ、例え
ば、接触還元用金属触媒の存在下に還元する方法が好ま
しい。接触還元法で使用される触媒としては、例えば、
白金黒、酸化白金、白金炭素などの白金触媒、パラジウ
ム黒、酸化パラジウム、パラジウム硫酸バリウム、パラ
ジウム炭素などのパラジウム触媒、還元ニッケル、酸化
ニッケル、ラネーニッケル、漆原ニッケルなどのニッケ
ル触媒などが挙げられる。触媒の使用量は触媒の種類に
より異なり、通常、化合物(I)に対して0.1〜10
%(w/w)程度である。
【0168】還元反応は、通常、溶媒中で行われる。溶
媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパ
ノール、イソプロパノールなどのアルコール類、テトラ
ヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類、酢酸エチ
ルなどのエステル類などが挙げられる。反応温度は、例
えば、0℃〜200℃、好ましくは20℃〜110℃程
度であり、反応時間は、通常、0.5〜48時間、好ま
しくは1〜16時間程度である。反応は、通常、常圧下
で行う場合が多いが、必要により、加圧下(例えば、3
〜10気圧程度)で行なわれる。
【0169】このような還元反応は、他の芳香族複素環
を非芳香族複素環に変換する方法にも適用できる。
【0170】さらに、A環がテトラヒドロピリジン環で
ある化合物は、A環がピリジン環である化合物を、式
Q−L′(式中、Qは置換基を有していてもよいアルキ
ル基をL′は脱離基を示す。)で表わされるアルキル化
剤と反応させて四級塩とし、次いで生成した四級塩を還
元反応に付すことによっても製造できる。脱離基L′と
しては、前記脱離基Lと同様の脱離基が例示できる。
【0171】四級塩への変換に用いられるアルキル化剤
Q−L′としては、アルカンのハライド(例えば、クロ
リド、ブロミド、ヨーダイドなど)、硫酸エステル、ま
たはスルホン酸エステル(例えば、メタンスルホネー
ト、p−トルエンスルホネート、ベンゼンスルホネート
など)などが用いられ、特にアルキルハライド類が好ま
しく使用される。アルキル化剤の使用量は、例えば、基
質1モルに対して1〜100当量、好ましくは1〜30
当量程度である。
【0172】アルキル化剤との反応は、通常、溶媒中で
行なわれる。溶媒としては、例えば、メタノール、エタ
ノール、プロパノール、イソプロパノールなどのアルコ
ール類、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテ
ル類、酢酸エチルなどのエステル類、ジクロロメタン、
1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類な
どが使用でき、アルキル化剤自体を溶媒として用いても
よい。反応温度は、例えば、10℃〜200℃、好まし
くは20℃〜110℃程度であり、反応時間は、通常、
0.5〜24時間、好ましくは1〜16時間程度であ
る。
【0173】生成した四級塩のテトラヒドロピリジン環
への還元反応は、不活性溶媒中、金属水素化物などの還
元剤の存在下で行うことができる。還元剤としての金属
水素化物には、例えば、水素化ホウ素ナトリウム、水素
化ホウ素リチウム、水素化ホウ素亜鉛、シアノ水素化ホ
ウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素リチウム、水素化
アルミニウムリチウムなどが含まれる。好ましい金属水
素化物には、水素化ホウ素ナトリウムなどが含まれる。
還元剤の使用量は、例えば、四級塩に対して1〜10当
量、好ましくは1〜2当量程度である。反応溶媒として
は、例えば、メタノール、エタノールなどのような低級
アルコール類、ジオキサン、テトラヒドロフランなどの
エーテル類、ベンゼン、トルエンなどの炭化水素類など
が例示でき、これらの溶媒は、単独でまたは混合して使
用できる。反応温度は、通常、約−100℃〜40℃、
好ましくは約−80℃〜25℃程度であり、反応時間
は、通常、5分間〜10時間、好ましくは10分間〜5
時間程度である。
【0174】前記四級塩の還元反応において、化合物の
種類によっては本発明の化合物の一つであるジヒドロピ
リジン環を有する化合物が生成する場合もある。このジ
ヒドロピリジン環は、例えば、前記接触還元法などによ
り、さらに還元されたテトラヒドロピリジン環へ変換で
きる。また、前記A環がテトラヒドロピリジン環であ
り、その窒素原子が水素原子を有する場合、前記式 Q
−L′(式中の記号は前記と同意義を示す。)で表わさ
れるアルキル化剤を用いて、窒素原子にQ基を導入した
化合物を得ることができる。このアルキル化反応は、前
記化合物(IV) と(V)との反応により化合物(I)を
製造する方法と同様にして行うことができる。
【0175】また、前記A環がピリジン環の四級塩であ
る化合物を、酸化反応に付すことにより、A環がピリド
ン環である化合物を製造することができる。この酸化反
応は、例えば、公知の方法〔イー・エー・プリル(E.
A. Prill )ら、オーガニックシンセシース(Organic S
yntheses )、合本第2巻,419頁(1957年発
行)〕またはそれに準じた方法により行うことができ
る。
【0176】B環が芳香族複素環である化合物は、前記
と同様の還元反応に付すことにより、B環が非芳香族複
素環である化合物に変換することができる。
【0177】本発明の化合物(I)において、Xおよび
Yのうち何れか一方が−CS−である化合物は、−CS
−に対応する部位が−CO−である化合物を、適当な硫
化物と反応させることにより製造できる。硫化物として
は、例えば、五硫化リン、ローソン(Lowesson)試薬な
どが挙げられる。この反応は、通常、無水条件下、ジク
ロロメタン、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素
類、ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル
類、ベンゼン、トルエンなどの炭化水素類などの溶媒中
で行われる。硫化物の使用量は、化合物に対して当モル
以上、好ましくは2〜5モル程度である。反応温度は、
例えば20℃〜120℃程度であり、反応時間は、原料
化合物、硫化物の種類、反応温度などによって異なり、
例えは、1〜8時間程度である。
【0178】このような方法で生成する化合物(I)ま
たはその塩が、A環、B環およびZで示される基のベン
ゼン環に低級(C1-6)アルコキシ基を含む場合、必要
に応じて、慣用の方法、例えば、三臭化ホウ素などと反
応させることにより、低級アルコキシ基を水酸基に変換
することもできる。この反応は、通常、溶媒(例えば、
ジクロルメタン、クロロホルム、四塩化炭素などのハロ
ゲン化炭化水素類、ベンゼン、トルエンなどの炭化水素
類など)中で、例えば−20℃〜80℃、好ましくは0
℃〜30℃程度で行なうことができる。三臭化ホウ素の
使用量は、低級アルコキシ基1個に対して、約1〜10
モル当量、好ましくは約1〜5モル当量程度である。反
応時間は、通常、15分間〜24時間、好ましくは30
分間〜12時間程度である。
【0179】また、前記の方法で製造される化合物
(I)またはその塩が、A環、B環およびZで示される
基のベンゼン環にヒドロキシル基を含む場合、必要によ
りアルキル化またはアシル化反応に供することにより、
ヒドロキシル基をアルコキシまたはアシルオキシ基に変
換できる。
【0180】アルキル化反応は、溶媒中、塩基の存在
下、アルキル化剤を反応させることにより行なうことが
できる。溶媒としては、例えば、メタノール、エタノー
ル、プロパノールなどのアルコール類、ジメトキシエタ
ン、ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル
類、アセトンなどのケトン類、N,N−ジメチルホルム
アミドなどのアミド類などがあげられる。塩基には、例
えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、N−メチ
ルモルホリン、ピリジン、ピコリン、N,N−ジメチル
アニリンなどの有機塩基、炭酸カリウム、炭酸ナトリウ
ム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどの無機塩基
が含まれる。また、アルキル化剤には、例えば、置換基
を有していてもよいアルカンのハライド(例えば、クロ
リド、ブロミド、ヨーダイドなど)、硫酸エステルまた
はスルホン酸エステル(例えば、メタンスルホネート、
p−トルエンスルホネート、ベンゼンスルホネートなど
が含まれる。アルキル化剤の使用量は原料フェノール性
誘導体1モルに対して約1〜5モル当量、好ましくは1
〜3モル当量程度である。反応温度は、通常、−10℃
〜100℃、好ましくは約0℃〜80℃程度である。反
応時間は通常15分間〜24時間、好ましくは30分間
〜12時間程度である。
【0181】アシル化反応は、所望のカルボン酸または
その反応性誘導体を反応させることにより行われる。こ
の反応はアシル化剤の種類、原料フェノール性誘導体の
種類によっても異なるが、通常、溶媒中で行われ、反応
促進のため適宜の塩基を添加してもよい。溶媒として
は、例えば、ベンゼン、トルエン、エチルエーテル、酢
酸エチル、クロロホルム、ジクロルメタン、ジオキサ
ン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、ピリジンなどの炭化水素類、エーテル類、エステル
類、ハロゲン化炭化水素類、アミド類、芳香族アミン類
などが例示できる。また、塩基としては、例えば、炭酸
水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなどの炭酸水素塩、
炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどの炭酸塩、酢酸ナト
リウムなどの酢酸塩、トリエチルアミンなどの3級アミ
ン類、ピリジンなどの芳香族アミン類などが挙げられ
る。アシル化剤としてのカルボン酸の反応性誘導体とし
ては、例えば、酸無水物、混合酸無水物、酸ハライド
(例えば、クロリド、ブロミド)などが使用できる。こ
れらアシル化剤の使用量は、原料フェノール性誘導体1
モルに対して1〜5モル当量、好ましくは1〜3モル当
量である。反応温度は、通常、0℃〜150℃、好まし
くは約10℃〜100℃程度であり、反応時間は、通
常、15分間〜12時間、好ましくは30分間〜6時間
程度である。
【0182】これらの方法において化合物(I)が遊離
化合物として得られる場合、常法に従って、例えば、無
機酸(例えば、塩酸、硫酸、臭化水素酸など)、有機酸
(例えば、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ト
ルエンスルホン酸、シュウ酸、フマール酸、マレイン
酸、酒石酸など)、無機塩基(例えば、ナトリウム、カ
リウムなどのアルカリ金属、カルシウム、マグネシウム
などのアルカリ土類金属、アルミニウムまたはアンモニ
ウムなど)または有機塩基(例えば、トリメチルアミ
ン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、エタノー
ルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミ
ン、ジシクロヘキシルアミンまたはN,N′−ジベンジ
ルエチレンジアミンなど)などとの塩を生成させること
もでき、化合物(I)が塩の形態で得られる場合は、常
法に従って、遊離の化合物または他の塩に変換すること
もできる。
【0183】これらの方法により生成した目的化合物
(I)またはその塩は、慣用の分離精製手段(例えば、
濃縮、溶媒抽出、カラムクロマトグラフィー、再結晶な
ど)を用いることにより分離精製することができる。
【0184】また、目的化合物および原料合成の各反応
において、原料化合物が置換基としてアミノ基、カルボ
キシル基、ヒドロキシル基を有する場合、これらの基
は、ペプチド化学などで一般的に用いられるような保護
基で保護されていてもよい。この場合、反応後に、必要
に応じて、保護基を除去することにより目的化合物を得
ることができる。
【0185】アミノ基の保護基としては、例えば、C
1-6アルキルカルボニル基(例えば、ホルミル、メチル
カルボニル、エチルカルボニル基など)、フェニルカル
ボニル基、C1-6アルキル−オキシカルボニル基(例え
ば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル基な
ど)、フェニルオキシカルボニル基(例えば、ベンズオ
キシカルボニル基など)、C7-10アラルキル−カルボニ
ル基(例えば、ベンジルオキシカルボニル基など)、ト
リチル基、フタロイル基などが挙げられ、これらの保護
基は置換基を有していてもよい。これらの置換基として
は、例えば、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭
素、ヨウ素原子)、C1-6アルキル−カルボニル基(例
えば、メチルカルボニル、エチルカルボニル、ブチルカ
ルボニル基など)、ニトロ基などが挙げられ、置換基の
数は1〜3個程度である。
【0186】カルボキシル基の保護基としては、例え
ば、C1-6アルキル基(例えば、メチル、エチル、n−
プロピル、i−プロピル、n−ブチル、tert−ブチル基
など)、フェニル基、トリチル基、シリル基などが挙げ
られ、これらの保護基は置換基を有していてもよい。こ
れらの置換基としては、例えば、ハロゲン原子(フッ
素、塩素、臭素、ヨウ素原子)、C1-6アルキルカルボ
ニル基(例えば、ホルミル、メチルカルボニル、エチル
カルボニル、ブチルカルボニル基など)、ニトロ基など
が挙げられ、置換基の数は1〜3個程度である。
【0187】ヒドロキシル基の保護基としては、例え
ば、C1-6アルキル基(例えば、メチル、エチル、n−
プロピル、i−プロピル、n−ブチル、tert−ブチル基
など)、フェニル基、C7-10アラルキル基(例えば、ベ
ンジル基など)、C1-6アルキルカルボニル基(例え
ば、ホルミル、メチルカルボニル、エチルカルボニル基
など)、フェニルオキシカルボニル基(例えば、ベンズ
オキシカルボニル基など)、C7-10アラルキル−カルボ
ニル基(例えば、ベンジルオキシカルボニル基など)、
ピラニル基、フラニル基、シリル基などが挙げられ、こ
れらの保護基は置換基を有していてもよい。これらの置
換基としては、例えば、ハロゲン原子(フッ素、塩素、
臭素、ヨウ素原子)、C1-6アルキル基、フェニル基、
7-10アラルキル基、ニトロ基などが挙げられ、置換基
の数は1〜4個程度である。
【0188】保護基の除去には、公知またはそれに準じ
る方法、例えば、酸、塩基、還元、紫外光、ヒドラジ
ン、フェニルヒドラジン、N−メチルジチオカルバミン
酸ナトリウム、テトラブチルアンモニウムフルオリド、
酢酸パラジウムなどで処理する方法が利用できる。
【0189】このような方法により生成した化合物
(I)は、例えば、再結晶、蒸留、クロマトグラフィー
などの通常の分離手段により単離、精製することができ
る。また、このようにして得られる化合物(I)が遊離
体である場合には、公知の方法あるいはそれに準じる方
法(例えば、中和など)により、塩に変換することがで
き、逆に得られる化合物(I)が塩の形態で得られた場
合には、公知の方法あるいはそれに準じる方法により、
遊離体または他の塩に変換することができる。
【0190】本発明の化合物(I)又はその塩はカプサ
イシンにより誘発される気管の血管透過性の亢進抑制作
用を有する。カプサイシンはトウガラシのもつ刺激性の
主成分であり、一次知覚神経のうちSP、ニューロキニ
ンA(NKA)、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(C
GRP)などを含有するC−ファィバー(C−fiber)
を選択的に刺激し、それらの内因性神経ペプチドを遊離
させる物質として知られている。化合物(I)のこの血
管透過性亢進抑制作用は、タキキニン受容体拮抗作用に
基づくと考えられる。
【0191】サブスタンスP(以下、単にSPという場
合がある)は中枢および末梢の神経系に広く分布してお
り、一次知覚ニューロンの伝達物質としての機能の他、
血管拡張作用、血管透過性亢進作用、平滑筋収縮作用、
神経細胞興奮作用、唾液分泌作用、利尿亢進作用、免疫
作用などの生理活性を有する。特に、痛みインパルスに
より脊髄後角の終末から遊離されたSPが2次ニューロ
ンに痛み情報を伝えること、末梢終末より遊離されたS
Pがその受容野に炎症反応を惹起することが知られてい
る。また、SPはアルツハイマー型痴呆にも関与してい
ると考えられている〔総説:フィジオロジカル レヴュ
ーズ(Physiological Reviews) ,73巻、229−30
8頁(1993年発行)、ジャーナル オブ オートノ
ミックファーマコロジー(Journal of Autonomic Pharm
acology)、13巻、23−93頁(1993年発
行)〕。
【0192】従って、優れたSP受容体拮抗作用を有す
る本発明の化合物(I)またはその塩は、哺乳動物(例
えば、マウス、ラット、ハムスター、ウサギ、ネコ、イ
ヌ、ウシ、ヒツジ、サル、ヒトなど)に対する安全な、
炎症もしくはアレルギー性疾患(例えば、アトピー、皮
膚炎、ヘルペス、乾癬、喘息、気管支炎、喀痰、鼻炎、
リューマチ関節炎、変形性関節炎、骨粗鬆症、多発性硬
化症、結膜炎、膀胱炎など)、疼痛、偏頭痛、神経痛、
掻痒、咳、さらに中枢神経系の疾患〔例えば、精神分裂
症、パーキンソン病、心身症、痴呆(例えば、アルツハ
イマー病など)〕、消化器疾患(例えば、過敏性腸疾
患、潰瘍性大腸炎、クローン病など)、嘔吐、排尿異常
(例えば、頻尿、尿失禁など)、循環器疾患(例えば、
狭心症、高血圧、心不全、血栓症など)および免疫異常
などの予防、治療薬として有用である。特に、本発明の
化合物(I)又はその塩は、タキキニン受容体拮抗剤、
サブスタンスP受容体拮抗剤、排尿、尿失禁などの排尿
異常改善剤、排尿、尿失禁など排尿異常の治療薬及び喘
息、リューマチ関節炎、変形関節炎、疼痛、咳、過敏性
腸疾患または嘔吐改善剤として有用である。
【0193】本発明の化合物(I)またはその塩を前記
の医薬品として用いる場合、適宜の薬理学的に許容され
得る担体、賦形剤(例えば、デンプン、乳糖、白糖、炭
酸カルシウム、リン酸カルシウムなど)、結合剤(例え
ば、デンプン、アラビヤゴム、カルボキシメチルセルロ
ース、ヒドロキシプロピルセルロース、結晶セルロー
ス、アルギン酸、ゼラチン、ポリビニルピロリドンな
ど)、滑沢剤(例えばステアリン酸、ステアリン酸マグ
ネシウム、ステアリン酸カルシウムタルクなど)、崩壊
剤(例えば、カルボキシメチルセルロースカルシウム、
タルクなど)、希釈剤(例えば、生理食塩水など)など
と混合し、常法により、散剤、細粒剤、顆粒剤、錠剤、
カプセル剤または注射剤などの形態で経口的または非経
口的に投与することができる。このような化合物(I)
を含有する医薬組成物の投与量は化合物(I)または薬
学上許容可能なその塩の種類、投与ルート、症状、患者
の年令などによっても異なるが、例えば、排尿異常の成
人患者に経口的に投与する場合、1日当たり体重1kg
あたり化合物(I)またはその塩として約0.005〜
50mg,好ましくは約0.05〜10mg、さらに好
ましくは約0.2〜4mgを1日1〜3回に分割投与で
きる。
【0194】
【発明の効果】本発明の化合物(I)またはその塩は、
タキキニン受容体拮抗作用、特にサブスタンスP受容体
拮抗作用が高く、毒性が小さく医薬として安全である。
【0195】
【実施例】以下に、実施例および参考例に基づいて本発
明をより詳細に説明するが、本発明は実施例により限定
されるものではなく、また、本発明の範囲を逸脱しない
範囲で変化させてもよい。
【0196】参考例、実施例のカラムクロマトグラフィ
ーにおける溶出は、特に言及しない限り、TLC(Thin
Layer Chromatography 、薄層クロマトグラフィー)に
よる観察下に行われた。TLC観察においては、TLC
プレートとしてメルク(Merck )社製の60F254 を用
い、展開溶媒として、カラムクロマトグラフィーで溶出
溶媒として用いられた溶媒を用いた。また、検出にはU
V検出器を採用した。カラムクロマトグラフィー用のシ
リカゲルとしては、メルク社製のシリカゲル60(70
−230メッシュ)を用いた。室温とあるのは通常約1
0℃から35℃を意味する。さらに、抽出液の乾燥には
硫酸ナトリウムまたは硫酸マグネシウムを用いた。
【0197】実施例、参考例における略号の意味は以下
の通りである。
【0198】NMR:核磁気共鳴スペクトル EI−MS:電子衝撃質量分析スペクトル SI−MS:二次電子イオン質量分析スペクトル DMF:ジメチルホルムアミド,THF:テトラヒドロ
フラン,DMSO:ジメチルスルホキシド,Hz :ヘル
ツ,J:カップリング定数,m:マルチプレット,q:
クワルテット,t:トリプレット,d:ダブレット,
s:シングレット,b:ブロード,like:近似
【0199】実施例1 7,8−ジヒドロ−7−メチル−5−(4−メチルフェ
ニル)−8−オキソ−N−(2−チオフェンメチル)−
6−ピリド[3,4−b]ピリジンカルボキサミド 7,8−ジヒドロ−7−メチル−5−(4−メチルフェ
ニル)−8−オキソ−6−ピリド〔3,4−b〕ピリジ
ンカルボン酸(参考例2、3)(0.33g)のTHF
(10ml)懸濁液に塩化チオニル(0.7ml)およ
びDMF(1滴)を加え、1時間加熱還流した。溶媒を
留去し、残留物をヘキサンで洗浄後、1,2−ジクロロ
エタン(8ml)を加えた。この混合物を室温でかきま
ぜながら、2−チオフェンメチルアミン(0.20m
l)とトリエチルアミン(0.40ml)の1,2−ジ
クロロエタン(2ml)溶液を加え、室温で2時間かき
まぜた。溶媒を留去し、残留物に酢酸エチルを加え、
水、希塩酸および水で順次洗浄後、乾燥した。溶媒を留
去することにより、標題化合物が無色結晶(0.19
g)として得られた。 融点 263−265℃(アセトン−メタノールから再
結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 2.42(3H, s), 3.49(3H, s),
4.49(2H, d, J=5.8Hz),6.69(1H, d, J=3.2Hz), 6.90(2
H, m), 7.18-7.38(6H, m), 7.55(1H, dd, J=7.8Hz), 8.
71(1H, dd, J=1.5, 4.1Hz)
【0200】実施例2 7,8−ジヒドロ−N,7−ジメチル−5−(4−メチ
ルフェニル)−8−オキソ−N−(2−チオフェンメチ
ル)−6−ピリド[3,4−b]ピリジンカルボキサミ
ド 実施例1で得た化合物(120mg)、DMF(3m
l)および水素化ナトリウム(60%油状)(25m
g)の混合物を室温で15分間撹拌後、ヨウ化メチル
(0.07ml)を加え、室温で16時間かきまぜた。
この混合物に酢酸エチルを加え、水洗、乾燥後、溶媒を
留去することにより、標題化合物が無色結晶(89m
g)として得られた。 融点 213−215℃(アセトン−エチルエーテルか
ら再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 2.42(3H, s), 2.74(3H, s),
3.64(3H, s), 4.58(2H,s), 6.63(1H, d, J=3.4Hz), 6.
88(1H, m), 7.07(1H, dd, J=1.0, 7.4Hz), 7.17-7.37(4
H,m), 7.47(1H, dd, J=4.4, 8.5Hz), 7.66(1H, dd, J=
2.0, 8.5Hz), 8.91(1H, dd, J=2.0, 4.6Hz)
【0201】実施例3〜6の化合物は、7,8−ジヒド
ロ−7−メチル−5−(4−メチルフェニル)−8−オ
キソ−6−ピリド[3,4−b]ピリジンカルボン酸
(参考例2、3)と、それぞれ対応するアミン類[2−
ピリジルメチルアミン(実施例3)、N−メチル−ピリ
ジルメチルアミン(実施例4)、3−モルホリノプロピ
ルアミン(実施例5)又はシクロヘキシルメチルアミン
(実施例6)]とを用いて実施例1と実質的に同様に反
応、処理して得た。
【0202】実施例3 7,8−ジヒドロ−7−メチル−5−(4−メチルフェ
ニル)−8−オキソ−N−(2−ピリジルメチル)−6
−ピリド[3,4−b]ピリジンカルボキサミド 融点 273−275℃(アセトン−メタノールから再
結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 2.31(3H, s), 3.65(3H, s),
4.43(2H, d, J=5.2Hz),6.85(1H, d, J=7.3Hz), 7.12-
7.66(9H, m), 8.43(1H, m), 8.87(1H, dd, J=1.7, 4.3H
z)
【0203】実施例4 7,8−ジヒドロ−N,7−ジメチル−5−(4−メチ
ルフェニル)−8−オキソ−N−(2−ピリジルメチ
ル)−6−ピリド[3,4−b]ピリジンカルボキサミ
ド 融点 207−208℃(アセトン−エチルエーテルか
ら再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 2.47(3H, s), 2.85(3H, s),
3.71(3H, S), 4.32(1H,d, J=15Hz), 4,89(1H, d, J=15
Hz), 6.46(1H, d, J=7.8Hz), 7.1-7.5(7H, m),7.63(1H,
dd, J=1.7, 8.3Hz), 8.46(1H, m), 8.92(1H, dd, J=1.
7, 4.3Hz)
【0204】実施例5 7,8−ジヒドロ−7−メチル−5−(4−メチルフェ
ニル)−8−オキソ−N−(3−モルホリノプロピル)
−6−ピリド[3,4−b]ピリジンカルボキサミド 融点 228−230℃(アセトン−メタノールから再
結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 1.37(2H, quintet), 2.15(2
H, t, J=6.6Hz), 2.33(4H, m), 2.43(3H, s), 3.22(2H,
q), 3.57(3H, s), 3.62(4H, t, J=4.6Hz), 7.09(1H,
b), 7.29(4H, s), 7.42(1H, dd, J=4.3, 8.3Hz), 7.63
(1H, dd, J=1.5, 8.3Hz), 8.85(1H, dd, J=1.5, 4.3Hz)
【0205】実施例6 N−シクロヘキシルメチル−7,8−ジヒドロ−7−メ
チル−5−(4−メチルフェニル)−8−オキソ−6−
ピリド[3,4−b]ピリジンカルボキサミド融点 2
57−258℃(アセトン−メタノールから再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 0.6-0.8(2H, m), 1.1(4H,
m), 1.23-1.33(2H, m), 1.60(3H, m), 2.44(3H, s), 3.
03(2H, t, J=6.4Hz), 3.49(3H, s), 6.55(1H, b),7.31
(4H, s), 7.47(1H, dd, J=4.3, 8.3Hz), 7.59(1H, dd,
J=1.6, 8.3Hz), 8.82(1H, dd, J=1.6, 4.3Hz)
【0206】実施例7 N−シクロヘキシルメチル−7,8−ジヒドロ−N,7
−ジメチル−5−(4−メチルフェニル)−8−オキソ
−6−ピリド[3,4−b]ピリジンカルボキサミド 実施例6で得た化合物とヨウ化メチルとを、DMF中、
水素化ナトリウム存在下で、実施例2と同様に反応し、
処理することにより、標題化合物が無色結晶として得ら
れた。 融点 223−225℃(アセトン−エチルエーテルか
ら再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 0.6-1.6(11H, m), 2.42(3H,
s), 2.60(1H, q), 2.78(3H, s), 3.60(1H, q), 3.64(3
H, s), 7.11-7.41(4H, m), 7.46(1H, dd, J=4.2,8.4H
z), 7.63(1H, dd, J=1.6, 8.4Hz), 8.90(1H, dd, J=1.
6, 4.2Hz)
【0207】実施例8 7,8−ジヒドロ−N−(2−インドリルメチル)−7
−メチル−5−(4−メチルフェニル)−8−オキソ−
6−ピリド[3,4−b]ピリジンカルボキサミド 7,8−ジヒドロ−7−メチル−5−(4−メチルフェ
ニル)−8−オキソ−6−ピリド[3,4−b]ピリジ
ンカルボン酸と2−インドリルメチルアミンを用いて実
施例1と同様に反応、処理すると標題化合物が無色結晶
として得られた。 融点 300−302℃(THF−メタノール−エチル
エーテルから再結晶) NMR(200MHz, DMSO-d6 )ppm: 2.33(3H, s), 3.55(3H,
s), 4.34(2H, d, J=5.6Hz), 5.62(1H, s), 6.98(2H,
m), 7.10-7.45(6H, m), 7.53(1H, d, J=8.0Hz), 7.65(1
H, dd, J=8.0, 4.2Hz), 8.83(1H, d, J=4.2Hz), 9.19(1
H, t, J=5.6Hz), 10.76(1H, s)
【0208】実施例9 7,8−ジヒドロ−7−エチル−8−オキソ−5−フェ
ニル−N−(2−チオフェンメチル)−6−ピリド
[3,4−b]ピリジンカルボキサミド 7,8−ジヒドロ−7−エチル−8−オキソ−5−フェ
ニル−6−ピリド[3,4−b]ピリジンカルボン酸と
2−チオフェンメチルアミンを用いて実施例1と同様に
反応、処理すると標題化合物が無色結晶として得られ
た。 融点 198−200℃(アセトン−イソプロピル エ
ーテルから再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 1.28(3H, t, J=7.0Hz), 3.7
8(2H, q, J=7.0Hz), 4.46(2H, d, J=5.6Hz), 6.75(1H,
dd, J=3.6, 1.0Hz), 6.89(1H, dd, J=5.2, 3.6Hz), 7.1
8(1H, dd, J=5.2, 1.0Hz), 7.2-7.6(8H, m), 8.60(1H,
dd, J=4.4, 1.4Hz)
【0209】参考例1 5−(4−メチルフェニル)−8−オキソ−8H−ピラ
ノ[3,4−b]ピリジン−6−カルボン酸工程1 マグネシウム(2.4g)のTHF(30ml)懸濁液
に窒素雰囲気下、室温でかき混ぜながら、ヨウ素(触媒
量)を加え、次いで4−ブロモトルエン(17.1g)
のTHF(20ml)溶液を滴加し、1時間かきまぜた。
この混合物を2,3−ピリジンジカルボン酸無水物(1
2.7g)のTHF(50ml)溶液に0〜5℃に保ち
ながら、撹拌下加え、そのまま30分間、次いで室温で
1時間かきまぜた。溶媒を留去し、残留物に水(30m
l)を加え、塩酸を用いてpHを1.0に調整した。こ
の混合物をジクロロメタンで抽出し、水洗、乾燥後、溶
媒を留去した。残留物にジクロロメタン(約10ml)
を加え、次いでイソプロピルエーテル(約70ml)を
加えて、室温で16時間撹拌することにより、3−(4
−メチルベンゾイル)−2−ピリジンカルボン酸が無色
結晶(5.0g)として得られた。 融点 168−170℃(ジクロロメタン−酢酸エチル
から再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 2.41(3H, s), 7.24(2H, d,
J=8.4Hz), 7.62(2H, d,J=8.4Hz), 7.70(1H, dd, J=8.0,
4.8Hz), 7.85(1H, dd, J=8.0, 1.5Hz), 8.77(1H, dd,
J=4.8, 1.5Hz)工程2 工程1の方法で得た化合物(13.9g)、ブロモマロ
ン酸ジエチルエステル(15.4g)、トリエチルアミ
ン(9.1ml)およびTHF(120ml)の混合物
を6時間加熱還流した。溶媒を留去し、残留物に酢酸エ
チルを加え、水、希塩酸、および飽和食塩水で順次洗浄
した後、乾燥した。溶媒を留去することにより、3−
(4−メチルベンゾイル)−2−ピリジンカルボン酸
ビス(エトキシカルボニル)メチルエステルが淡褐色油
状物(20.5g)として得られた。 NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 1.25(6H, t, J=7.2Hz), 2.4
2(3H, s), 4.23(4H, q,J=7.2Hz), 5.58(1H, s), 7.26(2
H, d, J=7.6Hz), 7.55-7.70(1H, m), 7.66(2H,d, J=7.6
Hz), 7.80(1H, dd, J=8.0, 1.4Hz), 8.91(1H, dd, J=4.
8, 1.4Hz)工程3 工程2で得た化合物(20.5g)の、THF(120
ml)溶液に−78℃で1,8−ジアザビシクロ[5.
4.0]−7−ウンデセン(DBU)(4.2ml)を
滴下した。この混合物を0℃で15分間撹拌後、溶媒を
濃縮した。濃縮液を2N塩酸に注いだ後、炭酸水素ナト
リウムを用いてpHを約10とし、酢酸エチルで抽出し
た。抽出液を水洗、乾燥後溶媒を留去することにより、
5,6−ジヒドロ−5−ヒドロキシ−5−(4−メチル
フェニル)−8−オキソ−8H−ピラノ[3,4−b]
ピリジン−6,6−ジカルボン酸 ジエチルエステルが
無色結晶(14.4g)として得られた。 融点 148−149℃(酢酸エチル−イソプロピルエ
ーテルから再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 1.06(3H, t, J=7.1Hz), 1.2
1(3H, t, J=7.1Hz), 2.31(3H, s), 3.95-4.30(4H, m),
4.65(1H, s), 7.15(2H, d, J=8.3Hz), 7.55(1H,dd, J=
8.0, 4.8Hz), 7.65(2H, d, J=8.3Hz), 8.47(1H, dd, J=
8.0, 1.4Hz), 8.86(1H, dd, J=4.8, 1.4Hz) 元素分析値 C2121NO7 として 計算値(%):C,63.15 ; H,5.30; N,3.51 実測値(%):C,63.09 ; H,5.16; N,3.47工程4 工程3で得た化合物(14.1g)、酢酸(100m
l)および塩酸(100ml)の混合物を3時間加熱還
流した。溶媒を留去し、残留物に水を加えることによ
り、標題化合物が無色結晶(8.45g)として得られ
た。 融点 274−277℃(240℃から付近から褐色に
変化)(THF−イソプロピルエーテルから再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 -DMSO-d 6 )ppm: 2.43(3H, s), 6.
10(1H, bs, COOH), 7.16(2H, d, J=8.0Hz), 7.29(2H,
d, J=8.0Hz), 7.50-7.70(2H,m), 8.94(1H, m) 元素分析値 C1611NO4 ・0.1H2 Oとして 計算値(%):C,67.89 ; H,3.99; N,4.95 実測値(%):C,67.70 ; H,4.06; N,4.83
【0210】参考例2 7,8−ジヒドロ−7−メチル−5−(4−メチルフェ
ニル)−8−オキソ−6−ピリド[3,4−b]ピリジ
ンカルボン酸工程1 3−(4−メチルベンゾイル)−2−ピリジンカルボン
酸(750mg)のジクロロエタン(10ml)溶液に
DMF(触媒量)を加え、次いで、室温でかき混ぜなが
ら塩化チオニル(0.6ml)を加えた。この混合物を
2時間加熱還流した後、溶媒を留去した。残留物をヘキ
サンで洗浄した後、ジクロロメタン(10ml)に溶解
した。この溶液に室温でかきまぜながらザルコシンエチ
ルエステル塩酸塩(490mg)を加え、次いでトリエ
チルアミン(1.1ml)を滴下した。この混合物を室
温で3時間かき混ぜた後、水を加えた。有機層を分取
し、希塩酸、炭酸水素ナトリウム水および水で順次洗浄
し、乾燥後、溶媒を留去するとN−エトキシカルボニル
メチル−N−メチル−3−(4−メチルベンゾイル)−
2−ピリジンカルボキサミドが無色結晶(904mg)
として得られた。 融点 94−95℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテ
ルから再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 1.28(3H×3/5, t, J=6.8H
z), 1.31(3H×2/5, t, J=6.8Hz), 2.42(3H, s), 3.13(3
H×2/5, s), 3.16(3H×3/5, s), 4.13-4.35(4H, m), 7.
20-7.30(2H, m), 7.33-7.45(1H, m), 7.65-7.85(3H,
m), 8.61(1H×2/5, dd, J=5.0, 1.6Hz), 8.73(1H×3/5,
dd, J=5.0, 1.6Hz)工程2 工程1で得た化合物(880mg)、トルエン(25m
l)およびDBU(1.16ml)の混合物を7時間加
熱還流した後、溶媒を留去した。残留物を酢酸エチルに
溶解し、水洗、乾燥後、溶媒を留去した。残留物をシリ
カゲルを用いるカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル
で溶出)で精製することにより、7,8−ジヒドロ−7
−メチル−5−(4−メチルフェニル)−8−オキソ−
6−ピリド[3,4−b]ピリジンカルボン酸エチルエ
ステルが無色結晶(350mg)として得られた。 融点 161−163℃(酢酸エチル−イソプロピルエ
ーテルから再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 0.99(3H, t, J=7.1Hz), 2.4
3(3H, s) 3.68(3H, s),4.08(2H, q, J=7.1Hz), 7.15-7.
35(4H,m), 7.48(1H, dd, J=8.4, 4.2Hz), 7.65(1H, dd,
J=8.4, 1.6Hz), 8.92(1H, dd, J=4.2, 1.6Hz)工程3 工程2の方法で得た化合物(0.43g)、1N−Na
OH(4ml)およびエタノール(10ml)の混合物
を1.5時間加熱還流した。反応液を冷却後、2H−H
Clを用いてpH1.5に調整し、室温で1.5時間か
きまぜた後、0℃に冷却すると、標題化合物が無色結晶
(0.26g)として得られた。 融点 248−249℃(メタノール−酢酸エチルから
再結晶) NMR(200MHz, DMSO-d6 )ppm: 2.39(3H, s), 3.56(3H,
s), 7.23(2H, d, J= 7.7Hz), 7.32(2H, d, J=7.7Hz),
7.55(1H, d, J=8.4Hz), 7.68(1H, dd, J=8.4, 4.2Hz),
8.86(1H, d, J=4.2Hz)
【0211】参考例3 7,8−ジヒドロ−7−メチル−5−(4−メチルフェ
ニル)−8−オキソ−6−ピリド[3,4−b]ピリジ
ンカルボン酸 参考例1で得た化合物(400mg)のTHF(10m
l)−MeOH(20ml)溶液に、0℃で40%メチ
ルアミン含有メタノール(5ml)を加え、室温で2時
間かき混ぜた後、溶媒を留去した。残留物に塩酸(20
ml)を加え、室温で14時間かき混ぜた。溶媒を留去
し、残留物に水(約3ml)を加え、1N−NaOHを
用いてpHを1〜2に調整した。溶媒を濃縮後、析出す
る結晶をろ取し、水およびエタノールで順次洗浄するこ
とにより、標題化合物が無色結晶(311mg)として
得られた。本化合物の物理化学恒数は参考例2の化合物
のそれらと合致した。
【0212】参考例4 N−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]
−5−(4−メチルフェニル)−8−オキソ−8H−ピ
ラノ[3,4−b]ピリジン−6−カルボキサミド 参考例1で得た化合物と3,5−ビス(トリフルオロメ
チル)ベンジルアミンを用い、参考例8と同様に反応、
処理することにより、標題化合物が無色結晶として得ら
れた。 融点 182−183℃(酢酸エチル−エーテルから再
結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 2.44(3H, s), 4.63(2H, d,
J=6.4Hz), 7.17(2H, d,J=8.1Hz), 7.34(2H, d, J=8.1H
z), 7.50-7.65(3H, m), 7.73(2H, s), 7.80(1H,s), 8.9
6(1H, m) 元素分析値 C25162 3 6 として 計算値(%):C,59.30 ; H,3.18; N,5.53 実測値(%):C,59.42 ; H,3.30; N,5.45
【0213】参考例5 N−(2−メトキシベンジル)−5−(4−メチルフェ
ニル)−8−オキソ−8H−ピラノ[3,4−b]ピリ
ジン−6−カルボキサミド 参考例1で得た化合物と2−メトキシベンジルアミンを
用い、参考例8と同様に反応、処理すると標題化合物が
無色結晶として得られた。 融点 189−190℃(酢酸エチルから再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 2.44(3H, s), 3.90(3H, s),
4.48(2H, d, J=5.8Hz),6.85-6.95(2H, m), 7.10-7.35
(6H, m), 7.43(1H, bt), 7.50-7.63(2H, m), 8.93(1H,
m)
【0214】参考例6 N−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]
−7,8−ジヒドロ−7−(2−ヒドロキシエチル)−
5−(4−メチルフェニル)−8−オキソ−6−ピリド
[3,4−b]ピリジンカルボキサミド工程1 3−(4−メチルベンゾイル)−2−ピリジンカルボン
酸(6.0g)、DMF(触媒量)、塩化チオニル(1
0ml)、THF(50ml)、ジクロロエタン(50
ml)の混合物を3時間還流した。溶媒を留去した後、
残留物をジクロロメタン(100ml)に溶解した。こ
の溶液にイミノジアセトニトリル(3.0g)、トリエ
チルアミン(10ml)を加え、室温で16時間かきま
ぜた後、反応液を水、希塩酸、炭酸水素ナトリウム水お
よび水で順次洗浄後、乾燥し、溶媒を留去することによ
り、N,N−ビス(シアノメチル)−3−(4−メチル
ベンゾイル)−2−ピリジンカルボキサミドが淡褐色結
晶(4.3g)として得られた。 融点 166−168℃(酢酸エチル−エーテルから再
結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 2.44(3H, s), 4.55(2H, s),
4.69(2H, s), 7.31(2H,d, J=8.1Hz), 7.56(1H, dd, J=
7.9, 4.9Hz), 7.69(2H, d, J=8.1Hz), 7.94(1H,dd, J=
7.9, 1.6Hz), 8.78(1H, dd, J=4.9, 1.6Hz) 元素分析値 C18144 2 として 計算値(%):C,67.92 ; H,4.43; N,17.60 実測値(%):C,67.76 ; H,4.54; N,17.62工程2 工程1で得た化合物と(0.86g)、DBU(1m
l)およびトルエン(40ml)の混合物を1時間加熱
還流した。反応液を酢酸エチルで希釈した後、水、希塩
酸、炭酸水素ナトリウム水および水で順次洗浄した。次
いで、乾燥し、溶媒を留去することにより、7−シアノ
メチル−7,8−ジヒドロ−5−(4−メチルフェニ
ル)−8−オキソ−6−ピリド[3,4−b]ピリジン
カルボニトリルが淡褐色結晶(765mg)として得ら
れた。 融点 229−231℃(酢酸エチルから再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 2.48(3H, s), 5.28(2H, s),
7.31(2H, d, J=8.2Hz),7.40(2H, d, J=8.2Hz), 7.64(1
H, dd, J=8.2, 4.4Hz), 7.80(1H, dd, J=8.2, 1.4Hz),
9.06(1H, dd, J=4.4, 1.4Hz) 元素分析値 C18124 O・0.2H2 Oとして 計算値(%):C,71.14 ; H,4.11; N,18.43 実測値(%):C,71.20 ; H,4.26; N,18.20工程3 工程2で得た化合物(2.35g)、塩酸(25m
l)、酢酸(25ml)の混合物を1.5時間加熱還流
した。溶媒を留去した後、水を加え、この混合物を酢酸
エチルで抽出した。この抽出液を飽和食塩水で洗浄した
後、乾燥し、溶媒を留去することにより、7−カルボキ
シメチル−7,8−ジヒドロ−5−(4−メチルフェニ
ル)−8−オキソ−6−ピリド[3,4−b]ピリジン
カルボニトリルが無色結晶(1.62g)として得られ
た。 融点 253−254℃(酢酸エチルから再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 2.46(3H, s), 5.22(2H, s),
6.64(1H, bs, -CO 2 H), 7.32(2H, d, J=8.2Hz), 7.37
(2H, d, J=8.2Hz), 7.62(1H, dd, J=8.4, 4.4Hz), 7.82
(1H, d, J=8.4Hz), 9.09(1H, d, J=4.4Hz) 元素分析値 C18133 3 ・0.1H2 Oとして 計算値(%):C,67.33 ; H,4.14; N,13.09 実測値(%):C,67.28 ; H,4.19; N,13.00工程4 工程3で得た化合物(1.54g)のTHF(50m
l)の溶液にヒドロキシベンゾトリアゾール(770m
g)および1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド
(1.23g)を加え、室温で3時間かきまぜた。次い
で、この反応液に水素化ホウ素ナトリウム(550m
g)を加え、室温で20分間かきまぜた。この混合液を
酢酸エチルで希釈した後、水洗、乾燥し、溶媒を留去し
た。残留物にジクロロメタンを加え、不溶部を濾去後、
溶媒を留去した。残留物に塩酸(50ml)を加え、1
6時間加熱還流した。溶媒を留去し、残留物に氷水を加
え、炭酸カリウム水を用いてアルカリ性とし、酢酸エチ
ルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥し、溶媒を留去する
ことにより、6,8,9,11−テトラヒドロ−5−
(4−メチルフェニル)−6,11−ジオキソ[1,
4]オキサジノ[3,4−g][1,7]ナフチリジン
が無色結晶(0.86g)として得られた。 融点 247−249℃(酢酸エチルから再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 2.45(3H, s), 4.48-4.72(4
H, m), 7.12(2H, d, J=8.0Hz), 7.32(2H, d, J=8.0Hz),
7.55(1H, dd, J=8.4, 4.4Hz), 7.68(1H, dd, J=8.4,
1.6Hz), 9.01(1H, dd, J=4.4, 1.6Hz) 元素分析値 C18142 3 ・0.2H2 Oとして 計算値(%):C,69.76 ; H,4.68; N,9.04 実測値(%):C,69.64 ; H,4.86; N,8.95工程5 工程4で得た化合物(410mg)と3,5−ビス(ト
リフルオロメチル)ベンジルアミン(1.2g)の混合
物をアルゴン雰囲気下、150℃で2.5時間加熱し
た。室温まで冷却後、イソプロピルエーテルを加えるこ
とにより、標題化合物が無色結晶(441mg)として
得られた。 融点 123−125℃(酢酸エチルから再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 2.28(3H, s), 3.71(2H, m),
3.97(2H, m), 4.46(2H,d, J=5.2Hz),7.00-7.20(4H,
m), 7.37(1H, dd, J=8.4, 4.2Hz), 7.52(1H, dd,J=8.4,
1.6Hz), 7.66(2H, s), 7.76(1H, s), 8.51(1H, bs),
8.61(1H, dd, J=4.2, 1.6Hz) 元素分析値 C27213 3 6 として 計算値(%):C,59.02 ; H,3.85; N,7.65 実測値(%):C,58.95 ; H,3.95; N,7.52
【0215】参考例7 7−(3−ブロモプロピル)−7,8−ジヒドロ−5−
(4−メチルフェニル)−8−オキソ−6−ピリド
[3,4−b]ピリジンカルボン酸 3−ブロモプロピルアミン臭化水素酸塩(1.5g)、
トリエチルアミン(2.0ml)およびメタノール(5
ml)の混合物に、5−(4−メチルフェニル)−8−
オキソ−8H−ピラノ[3,4−b]ピリジン−6−カ
ルボン酸(参考例1)(150mg)のTHF(5m
l)溶液を滴下し、室温で2時間かきまぜた後、溶媒を
留去した。残留物に塩酸(10ml)を加え、室温で1
4時間かきまぜた後、濃縮し、濃縮液を1N−NaOH
を用いてpHを1に調整した。析出する結晶をろ取し、
水洗することにより、標題化合物が無色結晶(131m
g)として得られた。 融点 194−196℃(THF−イソプロピルエーテ
ルから再結晶) NMR(200MHz, CDCl3-DMSO-d6)ppm: 2.30-2.60(2H, m),
2.42(3H, s), 3.54(2H,t, J=6.8Hz), 4.29(2H, t, J=7.
2Hz), 5.42(1H, bs, COOH), 7.20-7.40(4H, m),7.50(1
H, m), 7.64(1H, d, J=8.0Hz), 8.88(1H, m)
【0216】参考例8 N−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]
−7−(3−クロロプロピル)−7,8−ジヒドロ−5
−(4−メチルフェニル)−8−オキソ−6−ピリド
[3,4−b]ピリジンカルボキサミド 参考例7で得た化合物(110mg)、DMF(触媒
量)、塩化チオニル(0.3ml)、1,2−ジクロロ
エタン(3ml)およびTHF(3ml)の混合物を4
0分間加熱還流した後、溶媒を留去した。残留物にTH
F(5ml)、3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベ
ンジルアミン(82ml)、トリエチルアミン(0.1
2ml)およびTHF(2ml)の混合物を加え、室温
で2時間撹拌した。この混合物に酢酸エチルを加え、
水、希塩酸、炭酸水素ナトリウム水および水で順次洗
浄、乾燥後、溶媒を留去すると標題化合物が無色結晶
(79mg)として得られた。 融点 227−229℃(酢酸エチル−イソプロピルエ
ーテルから再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 2.10-2.40(2H, m), 2.27(3
H, s), 3.4-3.7(4H, m),4.49(2H, d, J=5.8Hz), 7.07(2
H, d, J=7.6Hz), 7.24(2H, d, J=7.6Hz), 7.40(1H, dd,
J=8.4, 4.2Hz), 7.54(1H, dd, J=8.4, 1.4Hz), 7.67(2
H, s), 7.78(1H,s), 8.06(1H, bt), 8.70(1H, dd, J=4.
2, 1.4Hz), 元素分析値 C28223 2 ClF6 ・0.2H2
として 計算値(%):C,57.43 ; H,3.86; N,7.18 実測値(%):C,57.29 ; H,3.98; N,7.07
【0217】参考例9 5−(4−フルオロフェニル)−7,8−ジヒドロ−7
−メチル−8−オキソ−6−ピリド[3,4−b]ピリ
ジンカルボン酸方法1 工程1 2,3−ピリジンジカルボン酸無水物(16.5g)と
フルオロベンゼン(120ml)の混合物に室温、撹拌
下、無水塩化アルミニウム(23.1g)を加えた。反
応混合物を加熱還流下3時間かきまぜた後、冷却し、塩
酸−氷水中に注いだ。この混合物を炭酸カリウム水を用
いてpH2〜3とし、酢酸エチルで抽出した。抽出液を
水洗、乾燥後、溶媒を留去することにより、3−(4−
フルオロベンゾイル)−2−ピリジンカルボン酸が無色
結晶(11.0g)として得られた。 融点 152−153℃(メタノール−酢酸エチルから
再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 7.35(2H, t-like, J=8.8H
z), 7.68-7.80(3H,m), 7.99(1H, dd, J=1.8, 7.6Hz),
8.84(1H, dd, J=1.8, 4.6Hz)工程2 工程1で得た化合物(1.50g)のジクロロメタン
(20ml)溶液に塩化チオニル(1.8ml)とDMF
(1滴)を加え、加熱還流下、40分間かきまぜた。溶
媒を留去し、残留物をジクロロメタン(15ml)に溶解
した。この溶液をN−メチルグリシンベンジルエステル
塩酸塩(1.30g)、トリエチルアミン(3.5m
l)およびジクロロメタン(20ml)の混合物に加え、
室温で20分間かきまぜた。溶媒を留去し、残留物に水
を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を炭酸水素ナト
リウム水および水洗浄、乾燥後、溶媒を留去することに
より、N−ベンジルオキシカルボニルメチル−3−(4
−フルオロベンゾイル)−N−メチル−2−ピリジンカ
ルボキサミドが油状物(1.94g)として得られた。 NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 3.13, 3.19(each 3H,s), 4.
20, 4.30(each 1H,s), 5.18, 5.25(each 1H,s), 7.12(2
H ,m), 7.22-7.50(5H, m), 7.22(1H, dd, J=1.8,7.6H
z), 7.75-7.90(2H, m), 8.39(1H, dd, J=1.8, 4.8Hz),
8.74(1H, dd,J=1.8, 4.8Hz)工程3 工程2で得た化合物(1.94g)、トルエン(100
ml)、および1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−
7−ウンデセン(0.83ml)の混合物を加熱還流下2
時間かきまぜた。溶媒を留去し、残留物に酢酸エチルを
加え、水、炭酸水素ナトリウム水および水で順次洗浄、
乾燥後、溶媒を留去することにより、5−(4−フルオ
ロフェニル)−7,8−ジヒドロ−7−メチル−8−オ
キソ−6−ピリド[3,4−b]ピリジンカルボン酸
ベンジルエステルが無色結晶(440mg)として得られ
た。 融点 217−218℃(メタノール−酢酸エチルから
再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 3.63(3H, s), 5.06(2H, s),
7.02(2H, t-like, J=8.8Hz), 7.07-7.38(7H, m), 7.48
(1H, dd, J=4.2,8.4Hz), 7.55(1H, dd, J=1.8,8.4Hz),
8.92(1H, dd, J=1.8,8.4Hz)工程4 工程3で得た化合物(100mg)、10%パラジウム炭
素(50%含水)(50mg)、メタノール(5ml)およ
びTHF(1ml)の混合物を水素雰囲気下、20分間か
きまぜた。触媒をろ去後、ろ液の溶媒を留去することに
より、標題化合物が無色結晶(66mg)として得られ
た。 融点 238−239℃(メタノール−酢酸エチルから
再結晶) NMR(200MHz, DMSO-d6 )ppm: 3.53(3H, s), 7.21(2H, t
-like, J=9.0Hz), 7.39(2H, m), 7.45-7.61(2H, m), 8.
68(1H, dd, J=1.8,4.0Hz) 元素分析値 C16H11N2 O3 F・1/8H2 Oとして 計算値(%):C,63.95 ; H,3.73; N,9.32 実測値(%):C,63.91 ; H,3.57; N,9.32方法2 工程1 3−(4−フルオロベンゾイル)−2−ピリジンカルボ
ン酸(19.8g)のジクロロメタン(200ml)溶液
に塩化チオニル(29.1ml)とDMF(1滴)を加
え、室温で4時間かきまぜた。溶媒を留去し、残留物を
ジクロロメタン(100ml)に溶解した。この溶液をN
−メチルアミノアセトニトリル 塩酸塩(9.46
g)、トリエチルアミン(33.7ml)およびジクロロ
メタン(150ml)の混合物に加え、室温で16時間か
きまぜた。溶媒を留去し、残留物に水を加え、酢酸エチ
ルで抽出した。抽出液を炭酸水素ナトリウム水および水
で洗浄、乾燥後、溶媒を留去することにより、N−シア
ノメチル−3−(4−フルオロベンゾイル)−N−メチ
ル−2−ピリジンカルボキサミドが油状物(22.8
g)として得られた。 NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 3.16(3H×1/3, s), 3.21(3H
×2/3, s), 4.44(2H×2/3, s), 4.55(2H ×1/3, s), 7.
17(2H, t, J=8.4Hz), 7.50(1H, m), 7.85(3H, m), 8.75
(1H, dd, J=1.6,4.8Hz)工程2 工程1で得た化合物(22.8g)、トルエン(300
ml)、および1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−
7−ウンデセン(13.2ml)の混合物を加熱還流下1
6時間かきまぜた。溶媒を留去し、残留物に水を加え析
出結晶をろ取した。水、メタノールおよびエチルエーテ
ルで洗浄することにより、5−(4−フルオロフェニ
ル)−7,8−ジヒドロ−7−メチル−8−オキソ−6
−ピリド[3,4−b]ピリジンカルボニルトリルが無
色結晶(14.9g)として得られた。 融点 231−232℃(メタノール−ジクロロメタン
−エチルエーテルから再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 3.92(3H, s), 7.29(2H, t-l
ike, J=8.8Hz), 7.36-7.48(2H, m), 7.60(1H, dd, J=4.
2,8.4Hz), 7.71(1H, dd, J=1.8,8.4Hz), 9.04(1H, dd,
J=1.8,4.2Hz)工程3 工程2で得た化合物(14.37g)、エタノール(1
00ml)、および1N水酸化ナトリウム(100ml)の
混合物を加熱還流下3時間かきまぜた。反応液を濃縮
し、濃縮後に1N−塩酸を加えてpH5に調整し、析出
結晶をろ取した。水、メタノールおよびエチルエーテル
で洗浄することにより、5−(4−フルオロフェニル)
−7,8−ジヒドロ−7−メチル−8−オキソ−6−ピ
リド[3,4−b]ピリジンカルボキサミトが無色結晶
(14.85g)として得られた。融点 329−33
0℃(メタノール−ジクロロメタン−エチルエーテルか
ら再結晶) NMR(200MHz, DMSO-d6 )ppm: 3.56(3H, s), 7.25-7.55
(5H, m), 7.66(1H, dd, J=4.2,8.4Hz), 7.86(1H, bs),
8.11(1H, bs), 8.83(1H, dd, J=1.6,4.2Hz)工程4 工程3で得た化合物(2.36g)および濃塩酸(30
ml)の混合物に、亜硝酸ナトリウム(15.0g)を室
温で少量ずつ加えて60時間かきまぜた。反応液に水を
加え、炭酸カリウム水でpH3とし、溶媒を留去した。
残留物をアンバーライトXAD−2を用いて水:エタノ
ール(1:0→0:4)で溶出することにより、標題化
合物が無色結晶(0.82g)として得られた。
【0218】参考例10 8−(4−フルオロフェニル)−5,6−ジヒドロ−6
−メチル−5−オキソ−7−ピリド[3,4−b]ピラ
ジンカルボン酸工程1 マグネシウム(4.2g)のTHF(20ml)懸濁液に
アルゴン雰囲気中、室温、撹拌下、ヨウ素(触媒量)を
加え、次いで1−ブロモ−4−フルオロベンゼン(2
2.8g)のTHF(60ml)溶液を滴加し、30分間
かきまぜた。この混合物を2,3−ピラジンジカルボン
酸無水物(20.0g)のTHF(100ml)溶液に室
温、撹拌下滴加し、1時間かきまぜた。反応混合物を希
塩酸中に注ぎ(pHを4〜5に調製)、酢酸エチルで抽
出した。抽出液を水洗、乾燥後、溶媒を留去することに
より、3−(4−フルオロベンゾイル)−2−ピラジン
カルボン酸が無色油状物(25.8g)として得られ
た。 NMR(200MHz, DMSO-d6 )ppm: 7.31(2H, t-like, J=8.8H
z), 7.60-7.75(2H, m),8.84(1H, d, J=2.5Hz), 8.88(1
H, d, J=2.5Hz) 本化合物は精製せずに次工程反応に使用した。工程2 工程1で得た化合物(15.8g)のベンゼン(200
ml)懸濁液に塩化チオニル(35ml)とDMF(1滴)
を加え、加熱還流下2時間かきまぜた。溶媒を留去し、
残留物をTHF(50ml)に溶解した。この溶液をN−
メチルグリシンエチルエステル 塩酸塩(15.0
g)、トリエチルアミン(30.0ml)およびTHF
(80ml)の混合物を加え、室温で16時間かきまぜ
た。溶媒を留去し、残留物に水を加え、酢酸エチルで抽
出した。抽出液を希塩酸、水で順次洗浄、乾燥後、溶媒
を留去し、残留物をシリカゲルを用いるカラムクロマト
グラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:2)で精製す
ることにより、N−エトキシカルボニルメチル−3−
(4−フルオロベンゾイル)−N−メチル−2−ピラジ
ンカルボキサミドが油状物(5.07g)として得られ
た。 NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 1.31(3H, t, J=7.2Hz), 3.1
9(3H, s), 3.22(3H, s),4.18-4.33(4H, m), 7.16(2H, t
-like, J=8.7Hz), 7.95-8.10(2H, m), 8.59(2H,m)工程3 工程2で得た化合物(5.07g)、トルエン(150
ml)および1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7
−ウンデセン(2.5ml)の混合物を加熱還流下16時
間かきまぜた。反応液を希塩酸中に加え(pH4−5に
調整)、酢酸エチル−THFで抽出した。抽出液は飽和
食塩水で洗浄し、乾燥後、溶媒を留去した。残留物をシ
リカゲルを用いるカラムクロマトグラフィー(クロロホ
ルム:アセトン=10:1)で精製することにより、8
−(4−フルオロフェニル)−5,6−ジヒドロ−6−
メチル−5−オキソ−7−ピリド[3,4−b]ピラジ
ンカルボン酸エチルエステルが無色結晶(1.21g)
として得られた。 融点 221−222℃(酢酸エチル−THF−エチル
エステルから再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 1.04(3H, t, J=7.2Hz), 3.7
0(3H, s), 4.15(2H, q,J=7.2Hz), 7.16(2H, t-like, J=
8.7Hz), 7.27-7.40(2H, m), 8.87(2H, s)工程4 工程3で得た化合物(1.10g)、エタノール(25
ml)、THF(25ml)および1N−Na OH(13m
l)の混合物を加熱還流下1時間かきまぜた。反応液を
冷却後、希塩酸を加えてpH3−4とし、Na Cl で飽
和させ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を乾燥後、溶媒
を留去することにより、標題化合物が無色結晶(0.9
3g)として得られた。 融点 247−249℃(THF−エチルエーテルから
再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 3.75(3H, s), 4.95(1H, b
s), 7.14(2H, t-like, J=8.8Hz), 7.34-7.48(2H, m),
8.83(1H, d, J=2.0Hz), 8.85(1H, d, J=2.0Hz) 元素分析値 C15103 3 F・0. 2H2 Oとして 計算値(%): C,59.49 ; H,3.46; N,13.8
7 実測値(%): C,59.59 ; H,3.71; N,13.7
2
【0219】参考例11 4−(4−フルオロフェニル)−1,2−ジヒドロ−2
−メチル−1−オキソ−3−ピリド[3,4−c]ピリ
ジンカルボン酸工程1 3,4−ピリジンジカルボン酸無水物(8.50g)と
フルオロベンゼン(170ml)の混合物に室温、撹拌
下、無水塩化アルミニウム(12.0g)を加えた。反
応混合物を加熱還流下3時間かきまぜた後、冷却し、塩
酸−氷水中に注いだ。この混合物を炭酸水素ナトリウム
水を用いてpH4とし、析出結晶をろ取することによ
り、3−(4−フルオロベンゾイル)−4−ピリジンカ
ルボン酸が無色結晶(1.51g)として得られた。 融点 305−310℃(分解)(メタノール−酢酸エ
チルから再結晶) NMR(200MHz, DMSO-d6 )ppm: 7.36(2H, d, J=8.8Hz),
7.76(2H, t-like, J=8.0Hz), 7.88(1H, d, J=5.2Hz),
8.73(1H, s), 8.94(1H, d, J=5.2Hz) 母液とろ液を合わせ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を
飽和食塩水で洗浄、乾燥後、溶媒を留去することによ
り、4−(4−フルオロベンゾイル)−3−ピリジンカ
ルボン酸が無色結晶(2.27g)として得られた。 融点 217−219℃(メタノール−エチルエーテル
から再結晶) NMR(200MHz, DMSO-d6 )ppm: 7.35(2H, t-like, J=8.5H
z), 7.53(1H, d, J=5.0Hz), 7.75(2H, m), 8.92(1H, d,
J=5.0Hz), 9.17(1H, s)工程2 工程1の方法で得られた4−(4−フルオロベンゾイ
ル)−3−ピリジンカルボン酸とN−メチルグリシンエ
チルエステル塩酸塩を用いて参考例10、工程2と同様
に反応、処理することにより、N−エトキシカルボニル
メチル−4−(4−フルオロベンゾイル)−N−メチル
−3−ピリジンカルボキサミドが無色油状物として得ら
れた。 NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 1.29(3H, t, J=7.0Hz), 3.0
7(3H, s), 4.16(2H, s),4.22(2H, q, J=7.0Hz), 7.16(2
H, t-like, J=8.0Hz), 7.27-7.37(1H, m), 7.81-7.87(2
H, m), 8.75-8.82(2H, m)工程3 工程2で得た化合物と1,8−ジアザビシクロ[5.
4.0]−7−ウンデセンを用いて参考例10、工程3
と同様に反応、処理することにより4−(4−フルオロ
フェニル)−1,2−ジヒドロ−2−メチル−1−オキ
ソ−3−ピリド[3,4−c]ピリジンカルボン酸エチ
ルエステルが無色結晶として得られた。 融点 158−160℃(酢酸エチル−イソプロピルエ
ーテルから再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 1.01(3H, t, J=7.0Hz), 3.6
1(3H, s), 4.10(2H, q,J=7.0Hz), 7.03(1H, d, J=5.6H
z), 7.13-7.34(4H, m), 8.69(1H, d, J=5.6Hz),9.69(1
H, s)工程4 工程3で得た化合物と水酸化ナトリウム水を用いて参考
例10、工程4と同様に反応、処理することにより、標
題化合物が無色結晶として得られた。 融点 246−247℃(分解)(THF−メタノール
から再結晶) NMR(200MHz, DMSO-d6 )ppm: 3.54(3H, s), 7.00(1H,
d, J=5.6Hz), 7.33-7.38(4H, m), 8.69(1H, d, J=5.6H
z), 9.46(1H, s) 元素分析値 C16112 3 F・1/4H2 Oとして 計算値(%): C,63.47; H,3.83; N,9.25 実測値(%): C,63.37; H,3.80; N,9.30
【0220】参考例12 4−(4−フルオロフェニル)−1,2−ジヒドロ−2
−メチル−1−オキソ−3−ピリド[4,3−c]ピリ
ジンカルボン酸工程1 参考例11、工程1の方法で得た3−(4−フルオロベ
ンゾイル)−4−ピリジンカルボン酸とN−メチルグリ
シンエチルエステル塩酸塩を用いて参考例10、工程2
と同様に反応、処理することにより、N−エトキシカル
ボニルメチル−3−(4−フルオロベンゾイル)−N−
メチル−4−ピリジンカルボキサミドが無色油状物とし
て得られた。 NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 1.31(3H, t, J=7.0Hz), 3.0
0(3H, s), 4.20(2H, s),4.24(2H, q, J=7.0Hz), 7.18(2
H, t-like, J=8.0Hz), 7.40-7.48(1H, m), 7.85-7.92(2
H, m), 8.77-8.86(2H, m)工程2 工程1で得た化合物とDBUを用いて参考例10、工程
3と同様に反応、処理することにより4−(4−フルオ
ロフェニル)−1,2−ジヒドロ−2−メチル−1−オ
キソ−3−ピリド[4,3−c]ピリジンカルボン酸エ
チルエステルが無色結晶として得られた。 融点 181−183℃(酢酸エチル−イソプロピルエ
ーテルから再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 1.01(3H, t, J=7.0Hz), 3.6
3(3H, s), 4.09(2H, q,J=7.0Hz), 7.14-7.38(4H, m),
8.26(1H, d, J=5.4Hz), 8.63(1H, s), 8.75(1H,d, J=5.
4Hz)工程3 工程2で得た化合物と水酸化ナトリウム水を用いて参考
例10、工程4と同様に反応、処理することにより、標
題化合物が無色結晶として得られた。 融点 294−295℃(分解)(THF−メタノール
から再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 3.55(3H, s), 7.31-7.45(4
H, m), 8.13(1H, d, J=5.2Hz), 8.47(1H, s), 8.73(1H,
d, J=5.2Hz) 元素分析値 C16112 3 F・1/4H2 O 計算値(%): C,63.47; H,3.83; N,9.25 実測値(%): C,63.48; H,3.82; N,9.35
【0221】参考例13 5,6−ジヒドロ−6−メチル−8−(2−メチルフェ
ニル)−5−オキソ−7−ピリド[4,3−b]ピリジ
ンカルボン酸工程1 2,3−ピリジンジカルボン酸無水物(5.96g)と
2−ブロモトルエン(8.2g)を用いて、参考例1
0、工程1(グリニャール反応)と同様に反応、処理す
ることにより、2−(2−メチルベンゾイル)−3−ピ
リジンカルボン酸と3−(2−メチルベンゾイル)−2
−ピリジンカルボン酸の混合物が油状物(6.45g)
として得られた。(本化合物は精製せず次の工程反応に
使用した。)工程2 工程1で得た化合物(6.45g)とN−メチルアミノ
アセトニトリル塩酸塩(3.7g)を用いて、参考例9
−方法2、工程1(アミド化反応)と同様に反応、処理
することによりN−シアノメチル−N−メチル−2−
(2−メチルベンゾイル)−3−ピリジンカルボキサミ
ドとN−シアノメチル−N−メチル−3−(2−メチル
ベンゾイル)−2−ピリジンカルボキサミドの混合物が
油状物(7.5g)として得られた。(本化合物は精製
せず次の工程反応に使用した。)工程3 工程2で得た化合物(7.5g)と1,8−ジアザビシ
クロ〔5.4.0〕−7−ウンデセン(4.0ml)を
用いて、参考例9−方法2、工程2(脱水閉環反応)と
同様に反応(トルエン中、4時間加熱還流)し、シリカ
ゲルを用いるカラムクロマトグラフィー[ヘキサン:酢
酸エチル(2:1→1:1)→アセトン]に付し分離精
製した。最初の分画から5,6−ジヒドロ−6−メチル
−8−(2−メチルフェニル)−5−オキソ−7−ピリ
ド[4,3−b]ピリジンカルボニトリルが無色結晶
(3.5g)として得られた。 融点 216−218℃(酢酸エチル−イソプロピルエ
ーテルから再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 2.12(3H, s), 3.87(3H, s),
7.26-7.44(4H, m), 7.54(1H, dd, J=4.6,8.1Hz), 8.78
(1H, dd, J=1.8,8.1Hz), 8.97(1H, dd, J=1.8,4.6Hz) 次の分画から7,8−ジヒドロ−7−メチル−5−(2
−メチルフェニル)−8−オキソ−6−ピリド[3,4
−b]ピリジンカルボニトリルが無色結晶(2.4g)
として得られた。 融点 238−240℃(酢酸エチルから再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 2.12(3H, s), 3.92(3H, s),
7.34-7.59(6H, m), 9.02(1H, dd, J=1.8,4.4Hz)工程4 工程3で得た5,6−ジヒドロ−6−メチル−8−(2
−メチルフェニル)−5−オキソ−7−ピリド[4,3
−b]ピリジンカルボニトリル(3.5g)と1N−N
aOHを用いて、参考例9−方法2、工程3(加水分解
反応)と同様に反応(エタノール中、16時間加熱還
流)、処理することにより、5,6−ジヒドロ−6−メ
チル−8−(2−メチルフェニル)−5−オキソ−7−
ピリド[4,3−b]ピリジンカルボキサミドが無色結
晶(2.2g)として得られた。 融点 315−320℃(メタノールから再結晶) NMR(200MHz, DMSO-d6 )ppm: 1.98(3H, s), 3.56(3H,
s), 7.17-7.26(4H, m), 7.54(1H, dd, J=4.4,8.0Hz),
7.80(1H, bs), 8.04(1H, bs), 8.62(1H, dd, J=1.8,8.0
Hz), 8.82(1H, dd, J=1.8,4.4Hz)工程5 工程4で得た化合物(2.2g)と塩酸(30ml)の
混合物に撹拌下、0℃で亜硝酸ナトリウム(5.2g)
を少量づつ加えた。この混合物を室温で3時間かきまぜ
た後、炭酸ナトリウムを用いてpH5ないし6とした。
析出沈殿をろ別し、ろ液をアンバーライトXAD−2を
用いてメタノールで溶出することにより、標題化合物が
無色結晶(0.83g)として得られた。 融点 268−273℃(分解)(メタノール−THF
から再結晶) NMR(200MHz, DMSO-d6 )ppm: 1.96(3H, s), 3.53(3H,
s), 7.08-7.14(4H, m), 7.34(1H, dd, J=4.4,8.0Hz),
8.50(1H, dd, J=1.2,8.0Hz), 8.69(1H, dd, J=1.2,4.4H
z) SI−MS,m/z:295(M+1)+
【0222】参考例14 5−(クロロ−2−メチルフェニル)−7,8−ジヒド
ロ−7−メチル−8−オキソ−6−ピリド[3,4−
b]ピリジンカルボン酸およびその異性体工程1 7,8−ジヒドロ−7−メチル−5−(2−メチルフェ
ニル)−8−オキソ−6−ピリド[3,4−b]ピリジ
ンカルボニトリル(参考例5、工程3)(2.40g)
と1N−NaOHを用いて、参考例9−方法2、工程3
(加水分解反応)と同様に反応(エタノール中、16時
間加熱還流)、処理することにより、7,8−ジヒドロ
−7−メチル−5−(2−メチルフェニル)−8−オキ
ソ−6−ピリド[3,4−b]ピリジンカルボキサミド
が無色結晶(1.57g)として得られた。 融点 305−307℃(メタノール−THFから再結
晶) NMR(200MHz, DMSO-d6 )ppm: 2.01(3H, s), 3.57(3H,
s), 7.20(1H, dd, J=1.6,8.2Hz), 7.26-7.36(4H, m),
7.63(1H, dd, J=4.4,8.2Hz), 7.78(1H, bs), 8.04(1H,
bs), 8.82(1H, dd, J=1.6,4.4Hz)工程2 工程1で得た化合物(1.5g)と塩酸(30ml)の
混合物に撹拌下、0℃で亜硝酸ナトリウム(7.0g)
を少量づつ加えた。この混合物を室温で20時間かきま
ぜた後、炭酸ナトリウムを用いてpH5ないし6とし
た。析出沈殿をろ別し、ろ液をアンバーライトXAD−
2を用いてメタノールで溶出することにより、標題化合
物(混合物)が無色結晶(0.9g)として得られた。 融点 290−295℃(分解)(メタノール−THF
から再結晶) NMR(200MHz, DMSO-d6 )ppm: 1.97(3H×2/5, s), 2.03
(3H×3/5, s), 3.56(3H,s), 7.11-7.47(4H, m), 7.54(1
H, dd, J=4.2,8.2Hz), 8.68(1H, dd, J=1.6,4.2Hz) SI−MS,m/z:329,331(M+1)+
【0223】参考例15 N−メチル−4−(2−ピリジル)−3−キノリンカル
ボキサミド工程1 2−(2−アミノベンゾイル)ピリジン(2.0g)と
エトキシメチレンマロン酸ジエチル(2.7g)の混合
物を、130℃、16時間かきまぜた後、析出結晶
(3.0g)をろ取した。この結晶と塩化リチウム
(1.8g)、DMSO(30ml)の混合物を180
−190℃で2時間かきまぜた。反応混合物を冷却後、
水中に注ぎ、クロロホルムで抽出した。抽出液を水洗、
乾燥後、溶媒を留去し、残留物をシリカゲルを用いたカ
ラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:
2)に付すことにより、4−(2−ピリジル)−3−キ
ノリンカルボン酸エチルエステルが無色結晶(1.28
g)として得られた。 融点 70℃(エチルエーテル−ヘキサンから再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 1.07(3H, t, J=7.2Hz), 4.1
6(2H, q, J=7.2Hz), 7.35-7.55(4H, m), 7.70-7.95(2H,
m), 8.21(1H, d, J=8.4Hz), 8.79(1H, d, J=4.4Hz),
9.46(1H, s)工程2 工程1で得た化合物(1.19g)と40%メチルアミ
ンメタノール溶液(30ml)を室温で3日間かきまぜ
た。溶媒を留去し、残留物に酢酸エチルを加え、飽和食
塩水で洗浄、乾燥後、溶媒を留去することにより、標題
化合物が無色結晶(666mg)として得られた。 融点 171−172℃(酢酸エチル−イソプロピルエ
ーテルから再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 2.72(3H, d, J=5.0Hz), 6.3
3(1H, m), 7.40-7.55(4H, m), 7.70-7.95(2H, m), 8.17
(1H, d, J=8.4Hz), 8.79(1H, m), 9.17(1H, s) 元素分析値 C16133 O・0.1H2 O 計算値(%):C,72.49; H,5.0 ; N,15.85 実測値(%):C,72.47; H,4.83; N,15.71
【0224】参考例16 4−(4−フルオロフェニル)−6,7−ジヒドロ−6
−メチル−7−オキソ−5−チエノ[2,3−c]ピリ
ジンカルボン酸工程1 2,3−チオフェンジカルボン酸無水物(1.98g)
とフルオロベンゼン(30ml)の混合物に室温撹拌
下、無水塩化アルミニウム(2.7g)を加えた。反応
混合物を加熱還流下3.5時間かきまぜた後、冷却し、
塩酸−氷水中に注いだ。この混合物を酢酸エチルで抽出
した。抽出液を飽和食塩水で洗浄、乾燥後、溶媒を留去
することにより、3−(4−フルオロベンゾイル)−2
−チオフェンカルボン酸が無色結晶(3.21g)とし
て得られた。 融点 152℃(エチルエーテル−イソプロピルエーテ
ルから再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 7.10-7.30(3H, m), 7.66(1
H, d, J=5.2Hz), 7.80-7.95(2H, m)工程2 工程1で得た化合物(3.21g)のTHF(60m
l)に塩化オキザリル(1.7ml)とDMF(5滴)
を加え、室温で30分かきまぜた。溶媒を留去し、残留
物をTHF(20ml)に溶解した。この溶液をN−メ
チルグリシンエチルエステル塩酸塩(2.5g)、トリ
エチルアミン(4ml)およびTHF(50ml)の混
合物に加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を2N塩
酸、炭酸水素ナトリウム水、水で洗浄、乾燥後、溶媒を
留去し、残留物をシリカゲルを用いたカラムクロマトグ
ラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)に付すこと
により、N−エトキシカルボニルメチル−3−(4−フ
ルオロベンゾイル)−N−メチル−2−チオフェンカル
ボキサミドが油状物(0.98g)として得られた。 NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 1.27(3H, t, J=7.1Hz), 2.9
9(3H, bs), 4.05(2H, s), 4.19(2H, q, J=7.1Hz), 7.05
-7.30(3H, m), 7.45(1H, m), 7.80-7.95(2H, m)工程3 工程2で得た化合物(0.98g)、トルエン(50m
l)および1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7
−ウンデセン(1.5ml)の混合物を加熱還流下3時
間かきまぜた後、冷却し、2N塩酸中に注いだ。この混
合物を酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥後、
溶媒を留去し、残留物をシリカゲルを用いたカラムクロ
マトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)に付
すことにより、4−(4−フルオロフェニル)−6,7
−ジヒドロ−6−メチル−7−オキソ−5−チエノ
[2,3−c]ピリジンカルボン酸エチルエステル 融点 145−147℃(酢酸エチル−ヘキサンから再
結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 1.01(3H, t, J=7.2Hz), 3.6
5(3H, s), 4.10(2H, q,J=7.2Hz), 6.92(1H, d, J=5.1H
z), 7.13(2H, t-like, J=8.6Hz), 7.25 ー7.40(2H,
m), 7.67(1H, d, J=5.1Hz)工程4 工程3で得た化合物(304mg)を用いて、参考例1
0、工程4と同様に反応(加水分解反応)、処理するこ
とにより、標題化合物が無色結晶(240mg)として
得られた。 融点 205℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルか
ら再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 3.70(3H, s), 6.93(1H, d,
J=5.3Hz), 7.14(2H, t-like, J=8.6Hz), 7.37-7.49(2H,
m), 7.70(1H, d, J=5.3Hz) 元素分析値 C15H10NO3 SF 計算値 C,59.40; H,3.32; N,4.62 実測値 C,59.24; H,3.42; N,4.55
【0225】参考例17 7−(4−フルオロフェニル)−4,5−ジヒドロ−5
−メチル−4−オキソ−6−チエノ[3,2−c]ピリ
ジンカルボン酸 参考例16、工程1の結晶をろ取した後のろ液を用い
て、参考例16、工程2と同様に反応、処理することに
より、N−エトキシカルボニルメチル−2−(4−フル
オロベンゾイル)−N−メチル−3−チオフェンカルボ
キサミドが淡黄色油状物として得られた。本油状物
(1.4g)を用いて参考例16、工程3と同様に反
応、処理することにより、7−(4−フルオロフェニ
ル)−4,5−ジヒドロ−5−メチル−4−オキソ−6
−チエノ[3,2−c]ピリジンカルボン酸エチルエス
テルが無色結晶(1.27g)として得られた。 融点 127−129℃(酢酸エチル−イソプロピルエ
ーテルから再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 1.01(3H, t, J=7.2Hz), 3.6
3(3H, s), 4.10(2H, q,J=7.2Hz), 7.14(2H, t-like, J=
8.7Hz), 7.35-7.50(2H, m), 7.36(1H, d, J=5.3Hz), 7.
73(1H, d, J=5.3Hz) 本エチルエステル(1.08g)を用いて、参考例1
6、工程4と同様に反応、処理することにより標題化合
物が無色結晶(0.65g)として得られた。 融点 233℃(酢酸エチル−THF−イソプロピルエ
ーテルから再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 3.69(3H, s), 5.08(1H, b
s), 7.14(2H, t-like, J=8.8Hz), 7.33(1H, d, J=5.4H
z), 7.43-7.55(2H, m), 7.70(1H, d, J=5.4Hz)
【0226】参考例18 7−(4−フルオロフェニル)−4,5−ジヒドロ−5
−メチル−4−オキソ−6−チエノ[3,4−c]ピリ
ジンカルボン酸 3,4−チオフェンジカルボン酸無水物を出発原料とし
て用いて、参考例16の工程1から工程4と同様に反
応、処理することにより、標題化合物が得られた。各工
程で得られた化合物名と物理化学恒数を記す。工程1 4−(4−フルオロベンゾイル)−3−チオフェンカル
ボン酸 融点 161−162℃(酢酸エチル−イソプロピルエ
ーテルから再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 7.18(2H, t-like, J=8.6H
z), 7.76(1H, d, J=3.3Hz), 7.80-7.95(2H, m), 8.39(1
H, d, J=3.3Hz), 9.90(1H, bs)工程2 N−エトキシカルボニルメチル−4−(4−フルオロベ
ンゾイル)−N−メチル−3−チオフェンカルボキサミ
ド 淡黄色油状物(精製せずに次工程反応に使用した。)工程3 7−(4−フルオロフェニル)−4,5−ジヒドロ−5
−メチル−4−オキソ−6−チエノ[3,4−c]ピリ
ジンカルボン酸 エチルエステル 融点 128−129℃(酢酸エチル−イソプロピルエ
ーテルから再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 1.00(3H, t, J=7.2Hz), 3.5
2(3H, s), 4.07(2H, q,J=7.2Hz), 7.05-7.20(3H, m),
7.30-7.45(2H, m), 8.42(1H, d, J=2.6Hz)工程4 7−(4−フルオロフェニル)−4,5−ジヒドロ−5
−メチル−4−オキソ−6−チエノ[3,4−c]ピリ
ジンカルボン酸(標題化合物) 融点 217−218℃(酢酸エチル−イソプロピルエ
ーテルから再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 3.58(3H, s), 7.06(1H, d,
J=3.3Hz), 7.12(2H, t-like, J=8.8Hz), 7.40-7.50(2H,
m), 8.40(1H, d, J=3.3Hz)
【0227】参考例19 8−(4−フルオロフェニル)−5,6−ジヒドロ−6
−メチル−5−オキソ−7−ピリド[4,3−b]ピリ
ジンカルボン酸工程1 2,3−ピリジンジカルボン酸無水物(18.6g)の
THF(150ml)溶液にp−フルオロフェニルマグネ
シウムブロミド〔p−ブロモフルオロベンゼン(13.
6ml)とマグネシウム(3.91g)から調製〕のTH
F(100ml)溶液を室温、撹拌下加えた。反応混合物
を室温で1時間撹拌後、塩酸−氷水中に注ぎ、1N−水
酸化ナトリウム水溶液を用いてpH2−3として酢酸エ
チルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥後溶媒を留去する
ことにより、3−(4−フルオロベンゾイル)−2−ピ
リジンカルボン酸(参考例9方法1工程1)と2−(4
−フルオロベンゾイル)−3−ピリジンカルボン酸の混
合物が無色油状物(10.5g)として得られた。本油
状物をシリカゲルを用いるカラムクロマトグラフィーに
付し、両者を分離した。後者の物理化学恒数を記す。 融点 179−181℃(メタノール−エチルエーテル
から再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 7.12(2H, t-like), 7.55(1
H, dd, J=4.8,8.2Hz), 7.81(2H, dd-like), 8.39(1H, d
d, J=1.6,8.2Hz), 8.84(1H, dd, J=1.6,5.0Hz)工程2 工程1で得た2−(4−フルオロベンゾイル)−3−ピ
リジンカルボン酸(1.50g)を用いて、参考例9方
法2工程1と同様に反応、処理することにより、N−シ
アノメチル−N−メチル−2−(4−フルオロベンゾイ
ル)−3−ピリジンカルボキサミドが油状物(1.8
g)として得られた。 NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 3.02(3H, s), 4.52(2H, s),
7.15(t-like), 7.55(1H, m), 7.81(1H, d, J=7.6Hz),
8.08(2H, m), 8.73(1H, dd, J=1.6,4.8Hz)工程3 工程2で得た化合物(2.04g)を用いて、参考例9
方法2工程2と同様に反応、処理することにより、8−
(4−フルオロフェニル)−5,6−ジヒドロ−6−メ
チル−5−オキソ−7−ピリド[4,3−b]ピリジン
カルボニトリルが無色結晶(1.55g)として得られ
た。 融点 258−259℃(ジクロロメタン−酢酸エチル
から再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 3.88(3H, s), 7.24(2H, t-l
ike), 7.44-7.62(3H, m), 8.79(1H, dd, J=1.8,8.4Hz),
8.99(1H, dd, J=1.8,4.4Hz)工程4 工程3で得た化合物(1.00g)を用いて、参考例9
方法2工程3と同様に反応、処理することにより、8−
(4−フルオロフェニル)−5,6−ジヒドロ−6−メ
チル−5−オキソ−7−ピリド[4,3−b]ピリジン
カルボキサミドが無色結晶(1.00g)として得られ
た。 融点 300−301℃(メタノール−エチルエーテル
から再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 3.71(3H, s), 5.42-5.67(2
H, b), 7.16(2H, t-like), 7.45(3H, m), 8.75(1H, dd,
J=1.8, 8.0Hz), 8.90(1H, dd, J=1.8, 4.4Hz)工程5 工程4で得た化合物(900mg)を用いて、参考例9方
法2工程4と同様に反応、処理することにより標題化合
物が無色結晶(561mg)として得られた。 融点 237℃(分解)(メタノール−エチルエーテル
から再結晶) NMR(200MHz, DMSO-d6 )ppm: 3.54(3H, s), 7.25(2H, t
-like), 7.37(2H, m), 7.58(1H, dd, J=4.4, 8.2Hz),
8.62(1H, dd, J=1.8, 8.2Hz), 8.88(1H, dd, J=1.8,4.4
Hz)
【0228】参考例20 1,2−ジヒドロ−2−メチル−1−オキソ−4−(2
−チエニル)−3−イソキノリンカルボン酸工程1 フタル酸無水物(2.96g)、ジクロロメタン(10
ml)および塩化アルミニウム(5.87g)の混合物
に、室温、撹拌下チオフェン(1.6ml)のジクロロメ
タン(10ml)溶液を少量ずつ加え、滴加後室温で1時
間かきまぜた。反応混合物を塩酸−氷水中に注ぎ、酢酸
エチルで抽出した。抽出液を水洗し、乾燥後、溶媒を留
去することにより、2−(2−チエニルカルボニル)安
息香酸が無色結晶(2.72g)として得られた。 融点 142−143℃(酢酸エチル−イソプロピルエ
ーテルから再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 7.06(1H, dd, J=3.6,4.8H
z), 7.25(1H, dd, J=1.2,3.8Hz), 7.46(1H, dd, J=1.6,
7.2Hz), 7.52-7.74(3H, m), 8.09(1H, dd, J=1.2,7.8H
z) 工程2から4の化合物は、工程1で得た化合物を出発原
料として用い、参考例16の工程2から4と同様の方法
により反応、処理して得られた。各工程で得られた化合
物とのその物理化学恒数を記す。工程2 N−エトキシカルボニルメチル−N−メチル−2−(2
−チエニルカルボニル)ベンゼンカルボキサミド 淡黄色油状物 NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 1.19-1.37(3H, m), 2.99(3H
×3/5, s), 3.09(3H×2/5, s), 4.00(2H×2/5, s), 4.0
9-4.30(2H+2H×3/5, m), 7.13(1H, t-like), 7.40-7.6
6(4H, m), 7.66-7.77(2H, m)工程3 1,2−ジヒドロ−2−メチル−1−オキソ−4−(2
−チエニル)−3−イソキノリンカルボン酸 エチルエ
ステル 融点 137−138℃(酢酸エチル−イソプロピルエ
ーテルから再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 1.08(3H, t, J=7.4Hz), 3.6
1(3H, s), 4.14(2H, q,J=7.4Hz), 7.03-7.15(2H, m),
7.40-7.68(4H, m), 8.49(1H, m)工程4 1,2−ジヒドロ−2−メチル−1−オキソ−4−(2
−チエニル)−3−イソキノリンカルボン酸(標題化合
物) 融点 259−260℃(酢酸エチル−イソプロピルエ
ーテルから再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 3.65(3H, s), 7.12(2H, m),
7.39-7.70(4H, m), 8.46(1H, m)
【0229】参考例21 4−(4−フルオロフェニル)−N−メチル−5−チエ
ノ〔2,3−b〕ピリジンカルボキサミド工程1 4−フルオロベンゾイルアセトニトリル(2.84
g)、2,5−ジヒドロキシ−1,4−ジチアン(1.
31g)、トリエチルアミン(2.2ml)およびエタノ
ール(15ml)の混合物を50℃で40分間かきまぜた
後、冷却すると2−アミノ−3−(4−フルオロベンゾ
イル)チオフェンが黄色結晶(2.22g)として得ら
れた。 融点 178℃(エチルエーテル−ヘキサンから再結
晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 6.15(1H, d, J=5.8Hz), 6.8
5(1H, d, J=5.8Hz), 6.94(2H, bs), 7.00-7.20(2H, m),
7.60-7.80(2H, m)工程2 工程1で得た化合物(872mg)を用いて、参考例15
工程1と同様に反応、処理することにより、4−(4−
フルオロフェニル)−5−チエノ〔2,3−b〕ピリジ
ンカルボン酸エチルエステルが淡黄色油状物(576m
g)として得られた。 NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 1.10(3H, t, J=7.1Hz), 4.1
7(2H, q, J=7.1Hz), 7.03(1H, d, J=6.0Hz), 7.10-7.40
(4H, m), 7.54(1H, d, J=6.0Hz), 9.09(1H, s)工程3 工程2で得た化合物(576mg)を用いて、参考例15
工程2と同様に反応、処理することにより、標題化合物
が無色結晶(297mg)として得られた。 融点 188−189℃(酢酸エチル−イソプロピルエ
ーテルから再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 2.77(3H, d, J=5.0Hz), 5.4
2(1H, bs), 7.10(1H, d,J=6.1Hz), 7.15-7.30(2H, m),
7.40-7.50(2H, m), 7.56(1H, d, J=6.1Hz), 8.82(1H,
s)
【0230】参考例22 1,2−ジヒドロ−N,1−ジメチル−2−オキソ−4
−(2−ピリジル)−3−キノリンカルボキサミド工程1 2−(2−アミノベンゾイル)ピリジン(4.36
g)、マロン酸ジエチル(3.92ml)およびDBU
(0.5ml)の混合物を180℃で3時間加熱した。反
応混合物を冷却することにより、1,2−ジヒドロ−2
−オキソ−4−(2−ピリジル)−3−キノリンカルボ
ン酸エチルエステルが結晶(6.1g:未精製)として
得られた。本結晶をDMF(100ml)に溶解し、水素
化ナトリウム(60%油状)(1.5g)を加えて、1
時間室温でかきまぜた後、0℃に冷却し、かきまぜなが
らヨードメタン(10ml)を加えた。この混合物を室温
で1時間かきまぜた後、濃縮した。濃縮後に酢酸エチル
を加え、水洗、乾燥後、溶媒を留去した。残留物をシリ
カゲルを用いるカラムクロマトグラフィー(酢酸エチ
ル)に付して精製することにより、1,2−ジヒドロ−
1−メチル−2−オキソ−4−(2−ピリジル)−3−
キノリンカルボン酸エチルエステルが淡黄色結晶(2.
6g)として得られた。 融点 145−146℃(酢酸エチル−エチルエーテル
から再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 1.03(3H, t, J=7.1Hz), 3.8
1(3H, s), 4.12(2H, q,J=7.1Hz), 7.18(1H, m), 7.30-
7.52(4H, m), 7.62(1H, m), 7.83(1H, m), 8.77(1H, m)工程2 工程1で得た化合物(1.0g)と40%メチルアミン
−メタノール溶液(30ml)の混合物を封管中、140
℃で16時間加熱した。溶媒を留去し、残留物に酢酸エ
チルを加え、飽和食塩水で洗浄、乾燥後、溶媒を留去す
ることにより、標題化合物が無色結晶(0.60g)と
して得られた。 融点 239−240℃(THF−エチルエーテルから
再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 2.81(3H, d, J=4.8Hz), 3.8
4(3H, s), 7.02-7.20(2H, m), 7.30-7.50(3H, m), 7.64
(1H, m), 7.81(1H, m), 8.73(1H, m), 8.81(1H,m)
【0231】参考例23 7,8−ジヒドロ−7−メチル−8−オキソ−5−フェ
ニル−6−ピリド[3,4−b]ピリジンカルボン酸工程1 2,3−ピリジンジカルボン酸無水物(21.0g)と
ベンゼン(210ml)の混合物に無水塩化アルミニウム
(30.0g)を加えて、4時間加熱還流下にかきまぜ
た。冷後、氷水−塩酸中に反応混合物を注ぎ、析出結晶
をろ取した。本結晶を少量の水、次いでエチルエーテル
で洗浄することにより、3−ベンゾイル−2−ピリジン
カルボン酸 塩酸塩が淡黄色結晶(23.7g)として
得られた。 融点 149−153℃(分解)(メタノール−エチル
エーテルから再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 7.44(2H, t-like, J=7.9H
z), 7.59(1H, m), 7.78(3H, m), 7.88(1H, dd, J=1.5,
7.7Hz), 8.78(1H, dd, J=1.5,4.7Hz) 工程2から4においては、工程1で得た化合物を用い
て、参考例9方法1工程2から4と実質的に同様の方法
により反応、処理して目的化合物を得た。各工程で得た
化合物と物理化学恒数を記す。工程2 3−ベンゾイル−N−ベンジルオキシカルボニルメチル
−N−メチル−2−ピリジンカルボキサミド 無色油状物 NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 3.12(3H×4/9, s), 3.18(3H
×5/9, s), 4.24(2H×5/9, s), 4.26(2H,4/9H, s), 5.1
5(2H×5/9H, s), 5.18(2H×4/5, s), 7.23-7.85(7H,
m), 8.40(1H×4/9, dd, J=1.4,4.8Hz), 8.74(1H×5/9,
dd, J=1.4,4.8Hz)工程3 7,8−ジヒドロ−7−メチル−8−オキソ−5−フェ
ニル−6−ピリド[3,4−b]ピリジンカルボン酸
ベンジルエステル 融点 127−128℃(ジクロロメタン−酢酸エチル
から再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 3.63(3H, s), 4.99(2H, s),
7.03-7.08(2H, m), 7.23-7.55(9H, m), 7.62(1H, dd,
J=1.4,8.3Hz), 8.92(1H, dd, J=1.4,4.2Hz)工程4 7,8−ジヒドロ−7−メチル−8−オキソ−5−フェ
ニル−6−ピリド[3,4−b]ピリジンカルボン酸
(標題化合物) 融点 230−233℃(分解)(メタノール−エチル
エーテルから再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 3.50(3H, s), 7.10-7.80(7
H, m), 8.82(1H, m)
【0232】参考例24 1,2−ジヒドロ−2−メチル−1−オキソ−4−フェ
ニル−3−ピリド[3,4−c]ピリジンカルボン酸工程1 3,4−ピリジンジカルボン酸無水物(8.94g)の
THF(100ml)懸濁液にフェニルマグネシウムブロ
ミド(マグネシウム(2.02g)とブロモベンゼン
(11.30g)から調製)のTHF(45ml)溶液を
室温でかきまぜながら滴加した。反応混合物を室温で1
時間かきまぜた後、希塩酸中に冷却下注いだ。この混合
物に炭酸ナトリウム水を加えて、pH2とし、酢酸エチ
ルで抽出した。抽出液を水洗し乾燥後、溶媒を留去する
ことにより、4−ベンゾイル−3−ピリジンカルボン酸
が無色結晶(5.80g)として得られた。 融点 240−241℃(アセトンから再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 +DMSO-d 6 )ppm: 7.27-7.74(6H,
m), 8.86(1H, d, J=4.0Hz), 9.30(1H, s) 母液と洗液中には、追加の4−ベンゾイル−3−ピリジ
ンカルボン酸とその異性体出ある3−ベンゾイル−4−
ピリジンカルボン酸が存在した。
【0233】工程2から4においては、工程1で得た化
合物を用いて、参考例11工程2から4と同様の方法に
より反応、処理して目的化合物を得た。各工程で得た化
合物と物理化学恒数を記す。工程2 4−ベンゾイル−N−エトキシカルボニルメチル−N−
メチル−3−ピリジンカルボキサミド 淡黄色油状物 NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 1.29(3H, t, J=7.2Hz), 3.0
5(3H×1/4, s), 3.06(3H×3/4, s), 4.02(3H×1/4, s),
4.14(3H×3/4, s), 4.21(2H, q, J=7.2Hz), 7.27-7.80
(4H, m), 7.81(2H, d, J=7.0Hz), 8.78(2H, m)工程3 1,2−ジヒドロ−2−メチル−1−オキソ−4−フェ
ニル−3−ピリド[3,4−c]ピリジンカルボン酸エ
チルエステル 融点 128−130℃(酢酸エチル−エチルエーテル
から再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 0.94(3H, t, J=7.0Hz), 3.6
1(3H, s), 4.06(2H, q,J=7.0Hz), 7.07(1H, d, J=5.6H
z), 7.28-7.48(5H, m), 8.67(1H, d, J=5.6Hz),9.68(1
H, s)工程4 1,2−ジヒドロ−2−メチル−1−オキソ−4−フェ
ニル−3−ピリド[3,4−c]ピリジンカルボン酸
(標題化合物) 融点 255−257℃(分解)(THF−メタノール
から再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 +DMSO-d 6 )ppm: 3.67(3H, s), 7.
05(1H, d, J=5.6Hz), 7.35-7.49(5H, m), 8.64(1H, d,
J=5.6Hz), 9.62(1H, s)
【0234】参考例25 5,6−ジヒドロ−6−メチル−5−オキソ−8−フェ
ニル−7−ピリド[4,3−b]ピリジンカルボン酸 本化合物は参考例19工程1のp−フルオロフェニルマ
グネシウムブロミドの代わりにフェニルマグネシウムブ
ロミドを用いて、参考例19の工程1から5と同様に反
応、処理して得られた。各工程で得た化合物と物理化学
恒数を記す。工程1 2−ベンゾイル−3−ピリジンカルボン酸 融点 190−193℃(メタノール−エチルエーテル
から再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 7.28-7.63(4H, m), 7.76(2
H, d-like, J=7Hz), 8.37(1H, dd, J=1.6,8.0Hz), 8.83
(1H, dd, J=1.6,4.9Hz)工程2 2−ベンゾイル−N−シアノメチル−N−メチル−3−
ピリジンカルボキサミド 淡黄色油状物 NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 3.02(3H×3/4, s), 3.21(3H
×1/4, s), 4.18(2H×1/4, s), 4.50(2H×3/4, s), 7.3
5-7.70(4H, m), 7.79(1H, d-like, J=7.4Hz), 7.99(2H,
m), 8.73(1H, dd, J=1.6,4.8Hz)工程3 5,6−ジヒドロ−6−メチル−5−オキソ−8−フェ
ニル−7−ピリド[4,3−b]ピリジンカルボニトリ
ル 融点 256−258℃(メタノール−エチルエーテル
から再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 3.88(3H, s), 7.45-7.60(6
H, m), 8.79(1H, dd, J=1.9,8.1Hz), 8.99(1H, dd, J=
1.9,4.5Hz)工程4 5,6−ジヒドロ−6−メチル−5−オキソ−8−フェ
ニル−7−ピリド[4,3−b]ピリジンカルボキサミ
ド 融点 280−282℃(メタノール−エチルエーテル
から再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 3.72(3H, s), 5.46(1H, b),
5.55(1H, b), 7.46(6H,m), 8.76(1H, dd, J=1.9,8.1H
z), 8.91(1H, dd, J=1.9,4.5Hz)工程5 5,6−ジヒドロ−6−メチル−5−オキソ−8−フェ
ニル−7−ピリド[4,3−b]ピリジンカルボン酸
(標題化合物) 融点 254−259℃(分解)(メタノール−エチル
エーテルから再結晶) NMR(200MHz, DMSO-d6 )ppm: 3.55(3H, s), 7.28-7.50
(5H, bs), 7.87(1H, d, J=4.8,8.0Hz), 8.63(1H, dd, J
=1.8,8.2Hz), 8.88(1H, dd, J=2.0,4.4Hz)
【0235】参考例26 4−(4−フルオロフェニル)−6,7−ジヒドロ−
1,6−ジメチル−7−オキソ−5−ピロロ[2,3−
c]ピリジンカルボン酸工程1 1−メチル−2,3−ピロールジカルボン酸無水物とフ
ルオロベンゼンを塩化アルミニウム存在下に参考例9方
法1と同様に反応、処理することにより、3−(4−フ
ルオロベンゾイル)−1−メチル−2−ピロールカルボ
ン酸が無色結晶として得られた。 NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 4.11(3H, s), 6.51(1H, d,
J=2.9Hz), 6.85(1H, d,J=2.9Hz), 7.20(2H, t-like, J=
8.6Hz), 7.80-7.90(2H, m) 工程2から4においては、工程1で得た化合物を用い
て、参考例10工程2から4と実質的に同様な方法で反
応、処理することにより目的化合物が得られた。各工程
で得られた化合物と物理化学恒数を記す。工程2 N−エトキシカルボニルメチル−3−(4−フルオロベ
ンゾイル)−N,1−ジメチル−2−ピロールカルボキ
サミド 淡黄色油状物 NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 1.22(0.9H, t, J=7.3Hz),
1.31(2.1H, t, J=7.1Hz),2.93(2.1H, s), 3.08(0.9H,
s), 3.30-3.90(1H, m), 3.74(2.1H, s), 4.00-4.50(1H,
m), 4.12(0.6H, q, J=7.3Hz), 4.23(1.4H, q, J=7.1H
z), 6.40(0.3H, d,J=2.6Hz), 6.44(0.7H, d, J=2.8Hz),
6.63(0.3H, d, J=2.6Hz), 6.66(0.7H, d,J=2.8Hz), 7.
12(2H, t-like, J=8.8Hz), 7.78-7.92(2H, m)工程3 4−(4−フルオロフェニル)−6,7−ジヒドロ−
1,6−ジメチル−7−オキソ−5−ピロロ[2,3−
c]ピリジンカルボン酸エチルエステル 淡黄色油状物 NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 0.99(3H, t, J=7.2Hz), 3.6
0(3H, s), 4.07(2H, q,J=7.2Hz), 4.20(3H, s), 6.03(1
H, d, J=2.9Hz), 6.98(1H, d, J=2.9Hz), 7.00-7.40(4
H, m)工程4 4−(4−フルオロフェニル)−6,7−ジヒドロ−
1,6−ジメチル−7−オキソ−5−ピロロ[2,3−
c]ピリジンカルボン酸(標題化合物) 無色結晶 NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 3.65(3H, s), 4.20(3H, s),
6.02(1H, d, J=2.8Hz),6.98(1H, d, J=2.8Hz), 7.09(2
H, t, J=8.8Hz), 7.38-7.50(2H, m)
【0236】参考例27 7−(4−フルオロフェニル)−4,5−ジヒドロ−5
−メチル−4−オキソ−6−チアゾロ[5,4−c]ピ
リジンカルボン酸工程1 4,5−チアゾールジカルボン酸無水物とフルオロベン
ゼンを塩化アルミニウム存在下に、参考例9方法1工程
1と同様に反応、処理することにより、5−(4−フル
オロベンゾイル)−4−チアゾールカルボン酸と4−
(4−フルオロベンゾイル)−5−チアゾールカルボン
酸が混合物として得られた。この混合物を工程2の反応
に使用した。工程2 工程1で得た混合物を用いて、参考例10工程2と同様
の方法により反応、処理することにより、N−エトキシ
カルボニルメチル−5−(4−フルオロベンゾイル)−
N−メチル−4−チアゾールカルボキサミドとN−エト
キシカルボニルメチル−4−(4−フルオロベンゾイ
ル)−N−メチル−5−チアゾールカルボキサミドの混
合物が淡黄色油状物として得られた。 NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 1.20-1.40(3H, m), 3.00,3.
04,3.15,3.23(total 3H,each s), 4.00-4.40(4H, m),
7.16(2H, t-like, J=8.6Hz), 7.84-7.95(1.2H, m), 8.2
4-8.34(0.8H, m), 8.86,8.90,8.94,8.96(total 1H,each
s) この混合物を工程3の反応に使用した。工程3 工程2で得た混合物を用いて、参考例10工程3と同様
の方法により反応,処理し、次いでp−トルエンスルホ
ン酸存在下にトルエン中で加熱還流後、処理することに
より、7−(4−フルオロフェニル)−4,5−ジヒド
ロ−5−メチル−4−オキソ−6−チアゾロ[5,4−
c]ピリジンカルボン酸エチルエステルと7−(4−フ
ルオロフェニル)−4,5−ジヒドロ−5−メチル−4
−オキソ−6−チアゾロ[4,5−c]ピリジンカルボ
ン酸エチルエステルの混合物が得られた。この混合物を
シリカゲルを用いるカラムクロマトグラフィー[ヘキサ
ン−酢酸エチル=1:2]に付し、分離精製した。最初
の分画から前者が無色結晶として得られた。 融点 129−130℃(酢酸エチル−イソプロピルエ
ーテルから再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 1.04(3H, t, J=7.1Hz), 3.6
8(3H, s), 4.15(2H, q,J=7.1Hz), 7.16(2H, t-like, J=
8.7Hz), 7.38-7.48(2H, m), 9.12(1H, s) 次の分画から後者が無色結晶として得られた。 融点 209−212℃(酢酸エチル−イソプロピルエ
ーテルから再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 1.04(3H, t, J=7.1Hz), 3.7
0(3H, s), 4.15(2H, q,J=7.1Hz), 7.17(2H, t-like, J=
8.6Hz), 7.35-7.45(2H, m), 8.90(1H, s)工程4 工程3で得た7−(4−フルオロフェニル)−4,5−
ジヒドロ−5−メチル−4−オキソ−6−チアゾロ
[5,4−c]ピリジンカルボン酸エチルエステルを7
0%H2 SO4 中で120−130℃で加熱加水分解反
応に付し、処理することにより、標題化合物が無色結晶
として得られた。 融点 214−217℃(酢酸エチル−イソプロピルエ
ーテルから再結晶) NMR(200MHz, DMSO-d6 )ppm: 3.58(3H, s), 7.28(2H, t
-like, J=9.0Hz), 7.40-7.52(2H, m), 9.53(1H, s)
【0237】参考例28 7−(4−フルオロフェニル)−4,5−ジヒドロ−5
−メチル−4−オキソ−6−チアゾロ[4,5−c]ピ
リジンカルボン酸 参考例27工程3で得た7−(4,5−ジヒドロ−5−
メチル−4−オキソ−6−チアゾロ[4,5−c]ピリ
ジンカルボン酸エチルエステルを用いて、参考例27工
程4と同様に反応(酸加水分解)、処理することによ
り、標題化合物が無色結晶として得られた。 融点 192−194℃(酢酸エチル−THF−イソプ
ロピルエーテルから再結晶) NMR(200MHz, DMSO-d6 )ppm: 3.57(3H, s), 7.34(2H, t
-like, J=8.8Hz), 7.46-7.57(2H, m), 9.23(1H, s)
【0238】参考例29 4,5−ジヒドロ−5−メチル−4−オキソ−7−フェ
ニル−6−チアゾロ[5,4−c]ピリジンカルボン酸工程1 4,5−チアゾールジカルボン酸無水物とベンゼンを塩
化アルミニウム存在下に、参考例9方法1工程1と同様
に反応、処理することにより、4−ベンゾイル−5−チ
アゾールカルボン酸と5−ベンゾイル−4−チアゾール
カルボン酸が混合物として得られた。この混合物を工程
2の反応に使用した。工程2 工程1で得た混合物を用いて、参考例10工程2と同様
の方法により反応、処理することにより、4−ベンゾイ
ル−N−エトキシカルボニルメチル−N−メチル−5−
チアゾールカルボキサミドと5−ベンゾイル−N−エト
キシカルボニルメチル−N−メチル−4−チアゾールカ
ルボキサミドの混合物が淡黄色油状物として得られた。
この混合物を工程3の反応に使用した。工程3 工程2で得た化合物を用いて、参考例27工程3と同様
の方法により反応、処理することにより、4,5−ジヒ
ドロ−5−メチル−4−オキソ−7−フェニル−6−チ
アゾロ[5,4−c]ピリジンカルボン酸エチルエステ
ルと4,5−ジヒドロ−5−メチル−4−オキソ−7−
フェニル−6−チアゾロ[4,5−c]ピリジンカルボ
ン酸エチルエステルの混合物が得られた。この混合物を
シリカゲルを用いるカラムクロマトグラフィー[ヘキサ
ン−酢酸エチル=1:2]に付し、分離精製した。最初
の分画から前者が無色結晶として得られた。 融点 121−122℃(エチルエーテル−イソプロピ
ルエーテルから再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 0.96(3H, t, J=7.1Hz), 3.6
9(3H, s), 4.10(2H, q,J=7.1Hz), 7.44(5H, s), 9.11(1
H, s) 次の分画から後者が無色結晶として得られた。 融点 186−188℃(酢酸エチル−イソプロピルエ
ーテルから再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 0.97(3H, t, J=7.1Hz), 3.7
1(3H, s), 4.11(2H, q,J=7.1Hz), 7.40-7.50(5H, m),
8.89(1H, s)工程4 工程3で得た4,5−ジヒドロ−5−メチル−4−オキ
ソ−7−フェニル−6−チアゾロ[5,4−c]ピリジ
ンカルボン酸エチルエステルを用いて、参考例27工程
4と同様に反応(酸加水分解)、処理することにより標
題化合物が無色結晶として得られた。 融点 155−157℃(酢酸エチル−イソプロピルエ
ーテルから再結晶) NMR(200MHz, DMSO-d6 )ppm: 3.59(3H, s), 7.43(5H,
s), 9.53(1H, s)
【0239】参考例30 4,5−ジヒドロ−5−メチル−4−オキソ−7−フェ
ニル−6−チアゾロ[4,5−c]ピリジンカルボン酸 参考例29工程3で得た4,5−ジヒドロ−5−メチル
−4−オキソ−7−フェニル−6−チアゾロ[4,5−
c]ピリジンカルボン酸エチルエステルを参考例27工
程4と同様に反応、処理することにより、標題化合物が
無色結晶として得られた。 融点 228−230℃(THF−エチルエーテルから
再結晶) NMR(200MHz, DMSO-d6 )ppm: 3.58(3H, s), 7.48(5H,
s), 9.23(1H, s)
【0240】参考例31 6,7−ジヒドロ−6−メチル−7−オキソ−4−フェ
ニル−5−チエノ[2,3−c]ピリジンカルボン酸工程1 2,3−チオフェンジカルボン酸無水物とベンゼンを用
いて塩化アルミニウム存在下に、参考例16工程1と同
様に反応、処理することにより、3−ベンゾイル−2−
チオフェンカルボン酸が無色結晶として得られた。 融点 141−143℃(酢酸エチル−イソプロピルエ
ーテルから再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 7.33(1H, d, J=5.4Hz), 7.5
-7.6(2H, m), 7.65(1H,d, J=5.4Hz), 7.68(1H, m), 7.8
-7.9(2H, m) 工程2から4においては、工程1で得た化合物を用いて
参考例16工程2から4と同様の方法により反応、処理
することにより、目的化合物が得られた。各工程で得ら
れた化合物と物理化学恒数を記す。工程2 3−ベンゾイル−N−エトキシカルボニルメチル−N−
メチル−2−チオフェンカルボキサミド 淡黄色油状物 NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 1.27(3H, t, J=7.2Hz), 2.9
6(3H, bs), 4.00(2H, s), 4.19(2H, q, J=7.2Hz), 7.27
(1H, m), 7.4-7.6(4H, m), 7.83(2H, m)工程3 6,7−ジヒドロ−6−メチル−7−オキソ−4−フェ
ニル−5−チエノ[2,3−c]ピリジンカルボン酸エ
チルエステル 融点 92−94℃(酢酸エチルから再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 0.94(3H, t, J=7.2Hz), 3.6
7(3H, s), 4.07(2H, q,J=7.2Hz), 6.97(1H, dd, J=5.2H
z), 7.3-7.5(5H, m), 7.66(1H, d, J=5.2Hz)工程4 6,7−ジヒドロ−6−メチル−7−オキソ−4−フェ
ニル−5−チエノ[2,3−c]ピリジンカルボン酸
(標題化合物) 融点 185−186℃(酢酸エチルから再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 3.65(3H, s), 6.95(1H, d,
J=5.2Hz), 7.40(5H, s),7.65(1H, d, J=5.2Hz)
【0241】参考例32 6,7−ジヒドロ−6−メチル−4−(2−メチルフェ
ニル)−7−オキソ−5−チエノ[2,3−c]ピリジ
ンカルボン酸工程1 2,3−チオフェンジカルボン酸無水物を2−メチルフ
ェニルマグネシウムブロミドとTHF中で反応し、処理
することにより、3−(2−メチルベンゾイル)−2−
チオフェンカルボン酸が無色結晶として得られた。 融点 115−117℃(酢酸エチル−イソプロピルエ
ーテルから再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 2.42(3H, s), 7.17(1H, d,
J=5.2Hz), 7.3-7.5(4H,m), 7.56(1H, d, J=5.4Hz) 工程2から4においては、工程1で得た化合物を用いて
参考例16工程2から4と同様の方法により反応、処理
することにより、目的化合物が得られた。各工程で得ら
れた化合物と物理化学恒数を記す。工程2 N−エトキシカルボニルメチル−N−メチル−3−(2
−メチルベンゾイル)−2−チオフェンカルボキサミド 淡黄色油状物 NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 1.28(3H, t, J=7.4Hz), 2.4
2(3H, s), 2.97(3H×3/5, s), 3.01(3H×2/5, s), 3.99
(2H×2/5, s), 4.07(2H×3/5, s), 4.22(2H, q,J=7.4H
z), 7.2-7.5(6H, m)工程3 6,7−ジヒドロ−6−メチル−4−(2−メチルフェ
ニル)−7−オキソ−5−チエノ[2,3−c]ピリジ
ンカルボン酸エチルエステル 淡黄色油状物 NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 0.88(3H, t, J=7.4Hz), 2.1
2(3H, s), 3.67(3H, s),4.01(2H, q, J=7.4Hz), 6.71(1
H, d, J=5.4Hz), 7.2-7.3(4H, m), 7.63(1H, d,J=5.4H
z)工程4 6,7−ジヒドロ−6−メチル−4−(2−メチルフェ
ニル)−7−オキソ−5−チエノ[2,3−c]ピリジ
ンカルボン酸(標題化合物) 融点 124−128℃(酢酸エチルから再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 2.11(3H, s), 3.66(3H, s),
6.70(1H, d, J=5.2Hz),7.2-7.3(4H, m), 7.64(1H, d,
J=5.2Hz)
【0242】参考例33 7,8−ジヒドロ−7−メチル−5−(4−メチルフェ
ニル)−8−オキソ−6−ピリド[3,4−b]ピリジ
ンカルボン酸 塩酸塩工程1 2,3−ピリジンジカルボン酸無水物(10.0g)、
トルエン(125ml)および塩化アルミニウム(15.
0g)を用いて、参考例9方法1工程1と同様に反応、
処理することにより、3−(4−メチルベンゾイル)−
2−ピリジンカルボン酸が無色結晶(7.8g)として
得られた。 融点 168−170℃(ジクロロメタン−酢酸エチル
から再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 2.41(3H, s), 7.24(2H, d,
J=8.4Hz), 7.62(2H, d,J=8.4Hz), 7.70(1H, dd, J=8,4.
8Hz), 7.85(1H, dd, J=8,1.5Hz), 8.77(1H, dd,J=4.8,
1.5Hz)工程2 工程1で得た化合物を用いて、参考例9方法2工程1と
同様に反応、処理することにより、N−シアノメチル−
N−メチル−3−(4−メチルベンゾイル)−2−ピリ
ジンカルボキサミドが淡褐色油状物として得られた。 NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 2.43(3H, s), 3.13(3H×1/
3, s), 3.18(3H×2/3, s), 4.42(2H×2/3, s), 4.49(2H
×1/3, s), 7.28(2H, d, J=8.4Hz),7.42-7.52(1H, m),
7.63-7.73(2H, m), 7.81-7.94(1H, m), 8.70-8.75(1H,
m)工程3 工程2で得た化合物を用いて、参考例9方法2工程2と
同様に反応、処理することにより、7,8−ジヒドロ−
7−メチル−5−(4−メチルフェニル)−8−オキソ
−6−ピリド[3,4−b]ピリジンカルボニトリルが
無色結晶として得られた。 融点 268−270℃(酢酸エチル−エチルエーテル
から再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 2.47(3H, s), 3.92(3H, s),
7.28(2H, d, J=8Hz), 7.38(2H, d, J=8Hz), 7.56(1H,
dd, J=8,4Hz), 7.75(1H, dd, J=8,2Hz), 9.01(1H, dd,
J=4,2Hz)工程4 工程3で得た化合物を用いて、参考例9方法2工程3と
同様に反応、処理することにより、7,8−ジヒドロ−
7−メチル−5−(4−メチルフェニル)−8−オキソ
−6−ピリド[3,4−b]ピリジンカルボキサミドが
無色結晶として得られた。融点 >310℃(メタノー
ルから再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 +DMSO-d 6 )ppm: 2.43(3H, s), 3.
66(3H, s), 6.08(1H, b), 6.92(1H, b), 7.2-7.3(4H,
m), 7.40(1H, dd, J=8,4Hz), 7.56(1H, dd, J=8,2Hz),
8.82(1H, dd, J=4,2Hz)工程5 工程4で得た化合物(7.3g)、酢酸(150ml)、
塩酸(300ml)および亜硝酸ナトリウム(73g)の
混合物を室温で15時間かきまぜた。析出した結晶(無
機塩)をろ別し、塩酸で洗浄後、ろ液と洗液を合わせて
濃縮した。本操作を3度繰り返し、無機塩を除去した。
残留物をTHFで処理することにより、標題化合物が黄
色結晶(5.9g)として得られた。 融点 178−183℃(軟化後,白色固化),249
−251℃(分解)(メタノール−THFから再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 +DMSO-d6 )ppm: 2.43(3H, s), 3.7
7(3H, s), 7.29(4H, s),7.88(1H, dd, J=8.5,4.8Hz),
8.02(1H, dd, J=8.5,1.4Hz), 9.04(1H, dd, J=4.8,1.4H
z)
【0243】参考例34 7,8−ジヒドロ−5−(4−メトキシフェニル)−7
−メチル−8−オキソ−6−ピリド[3,4−b]ピリ
ジンカルボン酸 塩酸塩工程1 2,3−ピリジンジカルボン酸と4−メトキシフェニル
マグネシウムブロミドを用いて参考例13工程1と同様
に反応、処理することにより、3−(4−メトキシベン
ゾイル)−2−ピリジンカルボン酸と2−(4−メトキ
シベンゾイル)−3−ピリジンカルボン酸の混合物が得
られた。本混合物をエチルエーテルと1N−HCl に分
配し、1N−HCl 層を処理することにより、前者が淡
黄色粉末として得られた。 NMR(200MHz, CDCl3 +DMSO-d6 )ppm: 3.87(3H, s), 6.9
1(2H, d, J=8.6Hz), 7.6(1H, m), 7.67(2H, d, J=8.6H
z), 7.79(1H, d, J=9Hz), 8.75(1H, b)工程2 工程1で得た化合物を用いて、参考例9方法2工程1と
同様に反応、処理することにより、N−シアノメチル−
3−(4−メトキシベンゾイル)−N−メチル−2−ピ
リジンカルボキサミドが淡褐色油状物として得られた。 NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 3.17(3H×1/4, s), 3.19(3H
×3/4, s), 3.88(3H, s), 4.44(2H×3/4, s), 4.48(2H
×1/4, s), 6.96(2H, d, J=8Hz), 7.43-7.52(1H,m), 7.
76-7.91(3H, m), 8.73(1H, dd, J=5,1.6Hz)工程3 工程2で得た化合物を用いて、参考例9方法2工程2と
同様に反応、処理することにより、7,8−ジヒドロ−
5−(4−メトキシフェニル)−7−メチル−8−オキ
ソ−6−ピリド[3,4−b]ピリジンカルボニトリル
が無色結晶として得られた。 融点 248−250℃(エタノールから再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 3.90(3H, s), 3.91(3H, s),
7.08(2H, d, J=8.8Hz),7.33(2H, d, J=8.8Hz), 7.57(1
H, dd, J=8.2,4.4Hz), 7.77(1H, dd, J=8.2,1.8Hz), 9.
01(1H, dd, J=4.4,1.8Hz)工程4 工程3で得た化合物を用いて、参考例9方法2工程3と
同様に反応、処理することにより、7,8−ジヒドロ−
5−(4−メトキシフェニル)−7−メチル−8−オキ
ソ−6−ピリド[3,4−b]ピリジンカルボキサミド
が無色結晶として得られた。 融点 >310℃(メタノール−THFから再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 +DMSO-d6 )ppm: 3.73(3H, s), 3.8
7(3H, s), 6.64(1H, b),6.98(2H, d, J=8.8Hz), 7.25(1
H, b), 7.32(2H, d, J=8.8Hz), 7.48(1H, dd, J=8.4,4.
2Hz), 7.63(1H, d, J=8.4,1.6Hz), 8.86(1H, dd, J=4.
2,1.6Hz)工程5 工程4で得た化合物を用いて、参考例33工程5と同様
に反応、処理することにより、標題化合物が黄色粉末と
して得られた。 NMR(200MHz, CDCl3 +DMSO-d6 )ppm: 3.75(3H, s), 3.8
7(3H, s), 6.99(2H, d,J=8Hz), 7.31(2H, d, J=8Hz),
7.6-7.8(2H, m), 8.95(1H, b)
【0244】参考例35 1,2−ジヒドロ−2−メチル−4−(4−メチルフェ
ニル)−1−オキソ−3−ピリド[3,4−c]ピリジ
ンカルボン酸 塩酸塩 方法1工程1 3,4−ピリジンジカルボン酸無水物(10.0g)と
4−メチルフェニルマグネシウムブロミドを用いて、参
考例10工程1と同様に反応、処理することにより、4
−(4−メチルベンゾイル)−3−ピリジンカルボン酸
が無色結晶(9.04g)として得られた。 融点 230−231℃(メタノールから再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 2.41(3H, s), 7.24(2H, d,
J=8.0Hz), 7.28(1H, d,J=5.0Hz), 7.63(2H, d, J=8.0H
z), 8.84(1H, d, J=5.0Hz), 9.30(1H, s)工程2 工程1の方法で得た化合物を用いて、参考例10工程2
と同様に反応、処理することにより、N−エトキシカル
ボニルメチル−N−メチル−4−(4−メチルベンゾイ
ル)−3−ピリジンカルボキサミドが淡褐色油状物とし
て得られた。 NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 1.29(3H, t, J=7.1Hz), 2.4
3(3H, s), 3.05(3H, s),4.00-4.20(2H, m), 4.22(2H,
q, J=7.1Hz), 7.25-7.40(1H, m), 7.28(2H, d, J=8.2H
z), 7.71(2H, d, J=8.2Hz), 8.71-8.83(2H, m)工程3 工程2で得た化合物を用いて、参考例10工程3と同様
に反応、処理することにより、1,2−ジヒドロ−2−
メチル−4−(4−メチルフェニル)−1−オキソ−3
−ピリド[3,4−c]ピリジンカルボン酸エチルエス
テルが無色結晶として得られた。 融点 134−136℃(酢酸エチル−イソプロピルエ
ーテルから再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 0.99(3H, t, J=7.1Hz), 2.4
3(3H, s), 3.61(3H, s),4.09(2H, q, J=7.1Hz), 7.09(1
H, q, J=5.4Hz), 7.18(2H, d, J=8.2Hz), 7.27(2H, d,
J=8.2Hz), 8.66(1H, d, J=5.4Hz), 9.68(1H, s)工程4 工程3で得た化合物を用いて、参考例10工程4と同様
に反応、処理(塩酸処理操作を加えた)することによ
り、標題化合物が黄色結晶として得られた。 融点 240−242℃(再び固化し280℃付近で分
解)(メタノール−THFから再結晶) NMR(200MHz, DMSO-d6 )ppm: 2.40(3H, s), 3.57(3H,
s), 7.26(2H, d, J=8.0Hz), 7.34(1H, d, J=6.4Hz), 7.
35(2H, d, J=8.0Hz), 8.75(1H, d, J=6.4Hz), 9.53(1H,
s)方法2 工程1 工程1で得た化合物を用いて、参考例9方法2工程1と
同様に反応、処理することにより、N−シアノメチル−
N−メチル−4−(4−メチルベンゾイル)−3−ピリ
ジンカルボキサミドが淡かっ色油状物として得られた。 NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 2.44(3H, s), 3.10(3H, s),
4.38(2H, bs), 7.30(2H, d, J=8.2Hz), 7.43(1H, d, J
=5.0Hz), 7.70(2H, d, J=8.2Hz), 8.75(1H, s),8.83(1
H, d, J=5.0Hz)工程2 工程1で得た化合物を用いて、参考例9方法2工程2と
同様に反応、処理することにより、1,2−ジヒドロ−
2−メチル−4−(4−メチルフェニル)−1−オキソ
−3−ピリド[3,4−c]ピリジンカルボニトリルが
無色結晶として得られた。 融点 201−202℃(酢酸エチル−イソプロピルエ
ーテルから再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 2.47(3H, s), 3.86(3H, s),
7.20(1H, d, J=5.9Hz),7.29(2H, d, J=8.2Hz), 7.38(2
H, d, J=8.2Hz), 8.79(1H, d, J=5.9Hz), 9.73(1H, s)工程3 工程2で得た化合物を用いて、参考例9方法2工程2と
同様に反応、処理することにより、1,2−ジヒドロ−
2−メチル−4−(4−メチルフェニル)−1−オキソ
−3−ピリド[3,4−c]ピリジンカルボキサミドが
無色結晶として得られた。 融点 329−330℃(ジクロロメタン−メタノール
から再結晶) NMR(200MHz, DMSO-d6 )ppm: 2.38(3H, s), 3.54(3H,
s), 6.97(1H, d, J=5.4Hz), 7.23(2H, d, J=8.6Hz), 7.
29(2H, d, J=8.6Hz), 7.85(1H, bs), 8.11(1H, bs), 8.
66(1H, d, J=5.4Hz), 9.44(1H, s)工程4 工程3で得た化合物を用いて、参考例33工程5と同様
に反応、処理することにより、標題化合物が黄色結晶と
して得られた。本化合物の物理化学恒数は方法1工程4
で得た化合物のそれらと合致した。
【0245】参考例36 7,8−ジヒドロ−7−メチル−5−(3−メチルフェ
ニル)−8−オキソ−6−ピリド[3,4−b]ピリジ
ンカルボン酸塩酸塩工程1 2,3−ピリジンカルボン酸無水物と3−メチルフェニ
ルマグネシウムブロミドを用いて、参考例13工程1と
同様に反応、処理することにより、3−(3−メチルベ
ンゾイル)−2−ピリジンカルボン酸と2−(3−メチ
ルベンゾイル)−3−ピリジンカルボン酸の混合物が得
られた。工程2 工程1で得た混合物を用いて、参考例9方法2工程1と
同様に反応、処理することにより、N−シアノメチル−
N−メチル−3−(3−メチルベンゾイル)−2−ピリ
ジンカルボキサミドとN−シアノメチル−N−メチル−
2−(3−メチルベンゾイル)−3−ピリジンカルボキ
サミドの混合物が淡褐色油状物として得られた。工程3 工程2で得た混合物を用いて、参考例9方法2工程2と
同様に反応、処理した。反応生成物をシリカゲルを用い
たカラムクロマトグラフィー(アセトン:ヘキサン=
1:1→アセトン)に付し、分離した。最初の分画から
5,6−ジヒドロ−6−メチル−8−(3−メチルフェ
ニル)−5−オキソ−7−ピリド[4,3−b]ピリジ
ンカルボニトリル[融点:234−236℃(アセトン
から再結晶)、NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 2.44(3H,
s), 3.87(3H, s), 7.26-7.47(4H, m),7.54(1H, dd, J=
8,5Hz), 8.78(1H, dd, J=8,2Hz), 8.99(1H, dd, J=5,2H
z)]、次の分画から7,8−ジヒドロ−7−メチル−5
−(3−メチルフェニル)−8−オキソ−6−ピリド
[3,4−b]ピリジンカルボニトリル[融点:253
−255℃(アセトンから再結晶)、NMR(200MHz, CDCl
3 )ppm: 2.45(3H, s), 7.2-7.5(4H, m), 7.57(1H, dd,
J=8,4Hz), 7.73(1H, d, J=8Hz), 9.02(1H, d, J=4H
z)]が各々無色結晶として得られた。工程4 工程3で得た7,8−ジヒドロ−7−メチル−5−(3
−メチルフェニル)−8−オキソ−6−ピリド[3,4
−b]ピリジンカルボニトリルを用いて、参考例9方法
2工程3と同様に反応、処理することにより、7,8−
ジヒドロ−7−メチル−5−(3−メチルフェニル)−
8−オキソ−6−ピリド[3,4−b]ピリジンカルボ
キサミドが無色結晶として得られた。 融点>310℃(メタノールから再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 2.42(3H, s), 3.57(3H, s),
5.70(1H, bs), 6.78(1H, bs), 7.23-7.41(5H, m), 7.5
2(1H, dd, J=8,2Hz), 8.79(1H, dd, J=4,2Hz)工程5 工程4で得た化合物を用いて、参考例33工程5と同様
に反応、処理すると標題化合物が淡橙色結晶として得ら
れた。 融点 220℃付近(分解)(メタノール−THFから
再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 +DMSO-d6 )ppm: 2.41(3H, s), 3.7
8(3H, s), 7.22-7.42(4H, m), 7.95(1H, dd, J=8,4Hz),
8.07(1H, d, J=8Hz), 9.09(1H, d, J=4Hz)
【0246】参考例37 5−(4−カルボキシフェニル)−7,8−ジヒドロ−
7−メチル−8−オキソ−6−ピリド[3,4−b]ピ
リジンカルボン酸工程1 3−(4−メチルベンゾイル)−2−ピリジンカルボン
酸(6.0g)と0.1N−NaOH(340ml)の
混合溶液にKMnO4 (8.0g)を室温で撹拌しなが
ら滴下した。この混合物を90−100℃で1.5時間
加熱した後、イソプロパノールを混合物中に加え、析出
沈殿物をろ別した。ろ液に濃塩酸を加えてpH2にし
た。この溶液を食塩で飽和し、酢酸エチル−THF(約
3:1)で抽出した。抽出液を食塩水で洗浄し、乾燥し
た。この溶液を減圧乾固して3−(4−カルボキシベン
ゾイル)−2−ピリジンカルボン酸を無色結晶(1.5
0g)として得た。 融点 210−213℃(THF−イソプロピルエーテ
ルから再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 +DMSO-d6 )ppm: 7.64(1H, dd, J=
4.8,7.8Hz), 7.77(2H, d,J=8.6Hz), 7.83(1H, dd, J=7.
8,1.6Hz), 8.10(2H, d, J=8.6Hz), 8.86(1H, dd,J=4.8,
1.6Hz)工程2 工程1で得られた化合物(1.46g)とN−メチルグ
リシンエチルエステル(3.0g)を用いて、参考例1
0−工程2と同様に反応、処理してN−エトキシカルボ
ニルメチル−3−[4−(N−エトキシカルボニルメチ
ル−N−メチルカルバモイル)ベンゾイル]−N−メチ
ル−2−ピリジンカルボキサミドを無色油状物(2.5
g)として得た。 NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 1.20-1.40(6H, m), 3.02,
3.13, 3.21(total 6H,each s), 3.96, 4.10-4.40(total
8H, m), 7.40-7.60(3H, m), 7.70-7.90(3H, m),8.63(1
H×2/5, d-like), 8.75(1H×3/5, d-like)工程3 工程2で得られた化合物(2.2g)と1,8−ジアザ
ビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(2ml)を
用い、参考例10−工程3と同様に反応、処理して5−
[4−(N−エトキシカルボニルメチル−N−メチルカ
ルバモイル)フェニル]−7,8−ジヒドロ−7−メチ
ル−8−オキソ−6−ピリド[3,4−b]ピリジンカ
ルボン酸エチルエステルを無色結晶(0.82g)とし
て得た。融点 195−197℃(酢酸エチル−イソプ
ロピルエーテルから再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 1.01(3H, t, J=7.1Hz), 1.3
0(1H, t, J=7.2Hz), 1.34(2H, t, J=6.8Hz), 3.12(2H,
s), 3.17(1H, s), 3.68(3H, s), 4.09(2H, q, J=7.1H
z), 4.15-4.35(4H, m), 7.10-7.65(6H, m), 8.94(1H, d
d, J=4.0,1.2Hz)工程4 工程3で得られた化合物(0.77g)を用いて、参考
例10−工程4と同様に反応、処理して標題化合物を淡
黄色油状物として得た。
【0247】参考例38 5−シクロヘキシル−7,8−ジヒドロ−7−メチル−
8−オキソ−6−ピリド[3,4−b]ピリジンカルボ
ン酸 2,3−ピリジンジカルボン酸無水物と塩化シクロヘキ
シルマグネシウムとから得られた3−シクロヘキシルカ
ルボニル−2−ピリジンカルボン酸を原料として用い、
参考例9−方法2−工程1から4と実質的に同様にして
標題化合物を淡黄色油状物として得た。
【0248】参考例39 7,8−ジヒドロ−7−メチル−5−(4−メチルフェ
ニル)−8−オキソ−6−ピリド[3,4−b]ピリジ
ンカルボン酸 塩酸塩工程1 2,3−ピリジンカルボン酸無水物(1.50g)とT
HF(25ml)の混合物に、室温で撹拌しながらメチ
ルアミノアセトアルデヒドジメチルアセタール(2.9
0ml)を加えた。混合物を室温で3時間撹拌し、濃縮
した。濃縮液にジクロロメタン、硫酸水素カリウム
(2.7g)および水を加えた。ジクロロメタン層を分
取し、水層をジクロロメタンで抽出した。これらの有機
層を合わせ、食塩水で洗浄し、乾燥し、減圧乾固して2
−[N−(2,2−ジメトキシエチル)−N−メチル]
カルバモイル−3−ピリジンカルボン酸を無色結晶
(2.10g)として得た。 融点 128−130℃(分解)(アセトン−エチルエ
ーテルから再結晶)工程2 工程1で得られた化合物(1.35g)、炭酸カリウム
(0.42g)およびアセトン(30ml)を撹拌した
溶液にヨードメタン(1.0ml)を加えた。混合物を
室温で14時間撹拌し、濃縮した。濃縮液にジクロロメ
タンを加えた。混合物を水洗し、乾燥し、減圧乾固して
2−[N−(2,2−ジメトキシエチル)−N−メチ
ル]カルバモイル−3−ピリジンカルボン酸メチルエス
テルを淡黄色油状物(0.90g)として得た。 NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 2.90(3H×2/3, s), 3.23(3H
×1/3, s), 3.23(2H×1/3, d, J=5Hz), 3.29(3H×2/3,
s), 3.51(3H×2/3+3H×1/3×2, s), 3.68(2H×2/3, d,
J=5Hz), 3.92(3H×1/3, s), 3.93(3H×2/3, s), 4.54(1
H×1/3, t, J=5Hz), 4.77(1H×2/3, t, J=5Hz), 7.42(1
H, dd, J=5,8Hz), 8.31(1H×1/3, dd, J=2,8Hz), 8.32
(1H×2/3, dd, J=2,8Hz), 8.73(1H×1/3, dd, J=2,5H
z), 8.76(1H×2/3, dd, J=2,5Hz)工程3 マグネシウム(2.0g)、ヨウ素(触媒量)とTHF
(20ml)の混合物に、室温で撹拌しながらTHF
(30ml)に4−ブロモトルエン(12g)を加えた
溶液を滴下し、この混合物を30分間撹拌した。この混
合物をTHF(100ml)に工程2で得られた化合物
(5.8g)を加えた溶液に−78℃で撹拌しながら滴
下し、さらに−78℃で30分間撹拌した。この混合物
に食塩水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗
し、乾燥し、減圧乾固してN−(2,2−ジメトキシエ
チル)−N−メチル−3−(4−メチルベンゾイル)−
2−ピリジンカルボキサミドを淡黄色油状物として得
た。これは精製することなしに工程4の反応に用いた。 NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 2.43(3H, s), 3.09(3H×1/
3, s), 3.11(3H×2/3, s), 3.37(6H×1/3, s), 3.44(6H
×2/3, s), 3.50(2H×2/3, d, J=5.6Hz), 3.52(2H×1/
3, d, J=5.4Hz), 4.51(1H×2/3, t, J=5.6Hz), 4.77(1H
×1/3, t, J=5.4Hz), 7.27(2H, d, J=8.0Hz), 7.40(1H,
dd, J=7.8, 4.8Hz), 7.71(2H, d, J=8.0Hz), 8.76-8.8
7(1H, m), 8.65-8.75(1H, m) 本化合物の物理化学恒数は3−(4−メチルベンゾイ
ル)−2−ピリジンカルボン酸をメチルアミノアセトア
ルデヒドジメチルアセタールでアミド化(酸クロリド経
由)することによって得られた化合物のそれと同一であ
った。工程4 工程3で得られた化合物、THF(30ml)、水(3
0ml)と濃塩酸(20ml)の混合液を室温で1時間
撹拌した。酢酸エチルで洗浄した後、混合物に炭酸カリ
ウムを加えて、pH9−10に調整し、酢酸エチルで抽
出した。抽出液を水洗し、乾燥し、減圧乾固して、N−
フォルミルメチル−N−メチル−3−(4−メチルベン
ゾイル)−2−ピリジンカルボキサミドを淡褐色油状物
(3.2g)として得た。 NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 2.43(3H, s), 3.16(3H×2/
5, s), 3.17(3H×3/5, s), 4.14(2H, m), 7.28(2H, d,
J=8.0Hz), 7.35-7.50(1H, m), 7.70(2H, d, J=8.0Hz),
7.79(1H×2/5, dd, J=7.8, 1.6Hz), 7.88(1H×3/5, dd,
J=7.8, 1.6Hz), 8.61(1H×2/5, dd, J=5.0, 1.6Hz),
8.75(1H×3/5, dd, J=5.0, 1.6Hz), 9.52(1H×3/5, m),
9.88(1H×2/5, m)工程5 工程4で得られた化合物(3.0g)、トルエン(60
ml)と1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−
ウンデセン(0.3ml)の混合物を還流下30分間撹
拌した。混合物を冷却し、析出した結晶をろ取した。こ
れをエチルエーテルで洗浄し、7,8−ジヒドロ−7−
メチル−5−(4−メチルフェニル)−8−オキソ−6
−ピリド[3,4−b]ピリジンカルボキシアルデヒド
を淡黄色結晶(1.98g)として得た。 融点 282−284℃(THF−イソプロピルエーテ
ルから再結晶) NMR(200MHz, CDCl3 )ppm: 2.48(3H, s), 3.95(3H, s),
7.24(2H, d, J=8.0Hz),7.36(2H, d, J=8.0Hz), 7.53(1
H, dd, J=8.2,4.4Hz), 7.68(1H, dd, J=8.2,1.6Hz), 9.
01(1H, dd, J=4.4,1.6Hz), 9.61(1H, s)工程6 工程5で得られた化合物(1.0g)、0.25N−N
aOH(20ml)と2−メチル−2−プロパノール
(20ml)の混合液に、0℃で撹拌しながら過マンガ
ン酸カリウム(0.6g)を加え、さらに混合物を室温
で30分間撹拌した。この混合物にエタノール(5m
l)を加え、10分間撹拌した。析出沈殿物をろ別し、
ろ液に濃塩酸を加えて、pH2に調整した。その溶液を
減圧乾固し、上記標題化合物(1.1g)を黄色結晶と
して得た。この物理化学恒数は参考例33で得られた化
合物と同一であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/535 ABG A61K 31/535 ABG C07D 471/04 104 C07D 471/04 104Z 111 111 113 113 114 114A 116 116 487/04 140 9271−4C 487/04 140 147 9271−4C 147 491/052 9271−4C 491/052 495/04 105 495/04 105A 513/04 301 513/04 301

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 【化1】 〔式中、A環およびB環は、それぞれ置換基を有してい
    てもよい同素または複素環で、その少なくとも一方が置
    換基を有していてもよい複素環;Zは置換基を有してい
    てもよい脂肪族炭化水素、置換基を有していてもよい飽
    和同素環または置換基を有していてもよい複素環;Rは
    水素原子または置換基を有していてもよい炭化水素基;
    XおよびYのうち、(1)一方が−NR1−(R1は水素
    原子または置換基を有していてもよい炭化水素基を示
    す)または−O−、他方が−CO−または−CS−、あ
    るいは(2)一方が−N=、他方が=CR2−(R2は水
    素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭化
    水素基、置換基を有していてもよいアミノ基または置換
    基を有していてもよいヒドロキシル基を示す);および
    nは1ないし4の整数を示す。〕で表される化合物また
    はその塩。
  2. 【請求項2】 A環およびB環の一方が置換基を有して
    いてもよい芳香環で、他方が置換基を有していてもよい
    芳香族複素環である請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】 A環が置換基を有していてもよい芳香族
    複素環であり、B環が置換基を有していてもよいベンゼ
    ン環である請求項1記載の化合物。
  4. 【請求項4】 芳香族複素環が炭素原子以外に窒素原
    子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を
    1種又は2種含む5又は6員の芳香族複素環である請求
    項3記載の化合物。
  5. 【請求項5】 Zが置換基を有していてもよい複素環で
    ある請求項1記載の化合物。
  6. 【請求項6】 Rが水素原子または置換基を有していて
    もよい炭化水素基、Zが置換基を有していてもよい飽和
    同素環である請求項1記載の化合物。
  7. 【請求項7】 −X−Y−が−CO−NR1−(R1は請
    求項1記載と同意義を示す)である請求項1記載の化合
    物。
  8. 【請求項8】 A環は置換基を有していてもよいピリジ
    ン環;B環は置換基を有していてもよいベンゼン環;Z
    は置換基を有していてもよい複素環;−X−Y−は−C
    O−NR1−(R1は請求項1記載と同意義を示す);R
    は水素原子または置換基を有していていてもよい炭化水
    素基;およびnは1ないし4の整数である請求項1記載
    の化合物。
  9. 【請求項9】 A環は置換基を有していてもよいピリジ
    ン環;B環は置換基を有していてもよいベンゼン環;Z
    は置換基を有していてもよい飽和同素環;−X−Y−は
    −CO−NR1−(R1は請求項1記載と同意義を示
    す);Rは水素原子または置換基を有していていてもよ
    い炭化水素基;およびnは1ないし4の整数である請求
    項1記載の化合物。
  10. 【請求項10】 一般式 【化2】 〔式中の記号は請求項1記載と同意義を示す。〕で表さ
    れる化合物またはその塩あるいは反応性誘導体と、一般
    式 【化3】 〔式中の記号は請求項1記載と同意義を示す。〕で表さ
    れる化合物またはその塩とを反応させることを特徴とす
    る請求項1記載の化合物の製造法。
  11. 【請求項11】 請求項1記載の化合物を含有すること
    を特徴とする医薬組成物。
  12. 【請求項12】 請求項1記載の化合物を含有すること
    を特徴とするタキキニン受容体拮抗剤。
  13. 【請求項13】 請求項1記載の化合物を含有すること
    を特徴とするサブスタンスP受容体拮抗剤。
  14. 【請求項14】 請求項1記載の化合物を含有すること
    を特徴とする排尿異常改善剤。
  15. 【請求項15】 請求項1記載の化合物を含有すること
    を特徴とする喘息、リューマチ関節炎、変形関節炎、疼
    痛、咳、過敏性腸疾患または嘔吐改善剤。
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