JPH08334984A - 溶剤ガス除去装置 - Google Patents

溶剤ガス除去装置

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JPH08334984A
JPH08334984A JP7163111A JP16311195A JPH08334984A JP H08334984 A JPH08334984 A JP H08334984A JP 7163111 A JP7163111 A JP 7163111A JP 16311195 A JP16311195 A JP 16311195A JP H08334984 A JPH08334984 A JP H08334984A
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JP
Japan
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gas
solvent gas
solvent
adsorption filter
filter
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Withdrawn
Application number
JP7163111A
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English (en)
Inventor
Yoshio Shoji
佳男 庄子
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 湿式電子写真装置などで用いられ、溶剤ガス
を装置外へ排出することなく回収する溶剤ガス除去装置
において、装置を大型化することなく溶剤ガスを効果的
に回収し、クリーンな気体のみを装置外へ排出する。 【構成】 浄化室22内に、導入口23から入った気体
を吸引するファン24と、吸引された気体が通過する吸
着フィルター25とを設ける。吸着フィルター25の後
方には、上部が前方に張り出した気流制御板26が配設
され、気流制御板26の上部後方に排気口27を備え
る。浄化室22内で溶剤ガスを含む気体が吸着フィルタ
ー25を通過すると、ファン24の排気力によって気流
制御板26に沿って上方に送られ、上方を還流して再び
吸着フィルター25を通過するように循環する。従っ
て、吸着フィルター25を1回通過する際の溶剤ガス吸
着量が少なくても、何度も通過することによって溶剤ガ
スのほとんどが除去される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶剤ガスを含む気体が
導入される浄化室内で、該溶剤ガスを装置外に排出する
ことなく回収する溶剤ガス除去装置に係り、特に、キャ
リア液中にトナーを分散・混合した液体現像剤を用いる
湿式電子写真装置等で適用される溶剤ガス除去装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、有機溶剤が気化した溶剤ガス
を含む気体から、該溶剤ガスを除去してから装置外に排
出する溶剤ガス除去装置はよく知られている。この溶剤
ガス除去装置は、例えば、感光体上に形成された静電潜
像を、液体現像剤によって現像する湿式電子写真装置な
どで用いられる。ここで使用される液体現像剤は、トナ
ー粒子を有機溶剤(例えばイソパラフィン系溶剤)から
なるキャリア液中に分散させるとともに、電荷供与剤等
を添加したものである。
【0003】このような湿式電子写真装置では、転写用
紙に吸収された液体現像剤中のキャリア液が定着時の熱
によって蒸発し、この溶剤ガスが機外に漏洩して環境衛
生上好ましくない問題を引き起こす。ことに近年では、
地球規模におけるエコロジー的考え方が普及しており、
この問題は無視できないものとなってきている。このた
め、定着時に発生する溶剤ガスの量を減らしたり、発生
した溶剤ガスを処理又は回収する手段が種々提案されて
いる。
【0004】定着時に発生する溶剤ガス量を低減するた
めの対策として、例えばキャリア液の分子量を大きくし
たり、蒸気圧の低いキャリア液を用いたり、或いは特開
平2−2967号公報に開示されるように、固体状キャ
リアを溶解して使用する技術が提案されている。このほ
か、特公昭51−28034号公報に開示されるよう
に、キャリア液を吸着する吸液性ローラを用い、現像後
のキャリア液を吸液して処理装置に回収する装置が提案
されている。さらに、転写用紙に付着するキャリア液の
液量を少なくしたり、転写用紙の吸液効率を減らしたり
する対策が採られている。
【0005】また、発生した溶剤ガスを処理する手段と
して、特開昭56−162774号公報、特開昭57−
6874号公報、特開昭63−5373号公報に開示さ
れるように、溶剤ガスを含む気体を冷却装置に導入し、
該溶剤ガスを凝縮して回収する装置が提案されている。
【0006】しかし、上記の手段のうち、キャリア液の
分子量を大きくする等の方法では、発生する溶剤ガス量
は低減するものの、キャリア液が気化しにくく定着時の
トナーの融着及び乾燥がうまくいかないという欠点があ
る。また、固体状キャリアを溶解する方式では、この固
体状キャリアを常時溶解させる加熱装置を配設する必要
があり、装置の大型化及び複雑化を招くとともに、コス
トが上昇するという欠点がある。吸液性ローラを用いて
キャリア液を回収する方式では、ローラの駆動装置や吸
液したキャリア液を回収する処理装置が必要となり、装
置の大型化、複雑化を招くという欠点がある。転写用紙
に付着するキャリア液の量を少なくしたり、転写用紙の
吸着効率を減らしたりする方式では、液体現像剤の条件
や使用できる転写用紙が限定され、取扱いが煩雑になる
という欠点がある。
【0007】また、発生した溶剤ガスを凝縮・回収する
装置では、溶剤ガスを補集して冷却装置で凝縮させる必
要があり、冷却時の熱効率が悪く冷却装置が大型化して
しまうという欠点がある。
【0008】このため、特開昭57−104968号公
報、特開平2−96791号公報、特開平2−9677
5号公報には、現像後の余剰液を触媒により酸化し、例
えば二酸化炭素と水とに分解して無害化する装置が提案
されている。また、発生した溶剤ガスを回収する手段と
して、粉末状活性炭、粒状活性炭又は活性炭素繊維フィ
ルターを使って空気中の溶剤ガスを吸着して除去し、空
気を浄化する装置も提案されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような溶剤ガス除去装置では以下に示すような問題点が
ある。現像後の余剰液を触媒を使って分解する装置で
は、ある濃度以上、例えば約100ppm以上の場合に
有効であり、低濃度の場合には処理できないという問題
がある。また、反応開始後の触媒温度は200°C〜5
00°C、ものによっては700°C〜900°Cにも
なり、処理装置の取り付け方法や位置によっては火災等
の発生の原因となる。
【0010】一方、溶剤ガスを吸着する方式では、ある
濃度以下、例えば約100ppm以下の低濃度ガスの場
合にも有効であり、火災等の心配もないという利点があ
るが、1回のフィルターの通過で溶剤ガスの吸着量はせ
いぜい20%程度と少なく、排出される溶剤ガス量が余
り減らないという問題がある。また、排気管を長くして
吸着剤の表面積を多くしても、吸着剤の交換が大変にな
り、メンテナンス等の点で問題となる。
【0011】本発明は、上記のような問題点に鑑みてな
されたものであり、その目的は、簡単な構成で溶剤ガス
の回収効率を向上し、装置外にクリーンな気体のみを排
出できるとともに、装置の大型化・複雑化を防止するこ
とができる溶剤ガス除去装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、請求項1に記載の発明は、 有機溶剤ガスを含む
気体から、該溶剤ガスを除去する溶剤ガス除去装置であ
って、 溶剤ガスを含む気体が導入される浄化室と、
該浄化室内に配設され、気体中の溶剤ガスを吸着・回
収する吸着フィルターと、 前記浄化室内に導入された
気体を前記吸着フィルターに導くとともに、該吸着フィ
ルターを通過した気体を再び同じ吸着フィルターに導く
ように、気体を浄化室内で循環させる循環手段と、 溶
剤ガスが除去された気体を前記浄化室から排出する排気
口とを有するものとする。
【0013】請求項2に記載の発明は、 請求項1に
記載の溶剤ガス除去装置において、前記吸着フィルター
は、溶剤ガスを含む気体を液体中に導入し、溶剤ガスを
溶解又は液化吸着して、導入ガスから除去するものであ
ることとする。
【0014】請求項3に記載の発明は、 請求項1又は
請求項2に記載の溶剤ガス除去装置において、 前記吸
着フィルターは、前記浄化室内の下部に配置され、 前
記排気口は、前記浄化室の上部に設けられ、 前記循環
手段は、前記浄化室の下部にある気体を前記吸着フィル
ターに送り込むものであることとする。
【0015】上記請求項1に記載の発明において、吸着
フィルターは、溶剤ガスを含む気体の通過によって多く
の溶剤ガスを吸着できるものであれば、その材料等は適
宜に設定することができる。例えば、粉状或いは粒状活
性炭や、活性炭素繊維などを用いることができる。
【0016】上記請求項2に記載の発明において、吸着
フィルターを構成する液体の材料は、溶剤ガスを容易に
溶解若しくは吸着する性質を有していれば、適宜に設定
することが可能である。特に、安全性、溶解性若しくは
吸着性等を考慮すると、シリコーンオイルや水などが好
ましい。この液体の粘度等は、溶剤ガスを含む気体の通
過量を考慮して適宜に設定することが望ましい。
【0017】
【作用】請求項1に記載の発明に係る溶剤ガス除去装置
では、浄化室内に気体中の溶剤ガスを吸着・回収する吸
着フィルターと、気体を循環させる循環手段とが設けら
れており、浄化室内に導入された溶剤ガスを含む気体
は、循環手段によって吸着フィルターに導かれ、この吸
着フィルターを通過する。これによって、気体中に含ま
れる溶剤ガスの一部が除去される。吸着フィルターを通
過した気体は、循環手段によって気流の方向が適切に制
御され、浄化室内を還流して再び同じ吸着フィルターに
導かれる。このようにして、溶剤ガスを含む気体が、浄
化室内で何度も吸着フィルターを通過するように循環さ
れる。吸着フィルターを何度も通過した気体からは、溶
剤ガスが徐々に吸着・除去され、浄化された気体が排気
口を通って装置の外部へ排出される。このため、気体中
に含まれる溶剤ガスのほとんどを除去することが可能と
なり、クリーンな気体のみを装置外へ排出することがで
きる。つまり、溶剤ガスを含む気体を吸着フィルターに
何度も通過させることにより溶剤ガスの吸着率(除去
率)を高めることができ、信頼性の高い装置を実現する
ことができる。
【0018】請求項2に記載の発明に係る溶剤ガス除去
装置では、吸着フィルターとして、溶剤ガスを含む気体
を液体中に導入する構成となっており、気体が液体中を
通過する際に、溶剤ガスの一部が溶解若しくは吸着され
る。そして、気体は液体中から放出され、循環手段によ
って再び液体中を通過するように循環される。このた
め、導入気体から溶剤ガスを効率よく除去することがで
き、クリーンな気体のみを装置外へ排出することが可能
となる。
【0019】請求項3に記載の発明に係る溶剤ガス除去
装置では、吸着フィルターが浄化室内の下部に配置され
ており、循環手段によって浄化室内の気体が吸着フィル
ターに送り込まれる。一般に、湿式電子写真装置等で
は、二成分現像剤のキャリア液としてイソパラフィン系
の溶剤が用いられることが多く、このようなキャリア液
が気化した溶剤ガスは空気よりも重いので、浄化室内の
底部付近に漂う性質がある。このため、浄化室内の下部
に配置された吸着フィルターに、溶剤ガスの濃度が高い
気体が送り込まれ、効率よく溶剤ガスが除去される。さ
らに、溶剤ガスを含む気体が循環手段によって吸着フィ
ルターを何度も通過すると、1回の通過で吸着されなか
ったガスも、沈降して浄化室の底部に集約された状態で
吸着フィルターに導入される。したがって、より多くの
溶剤ガスを吸着・除去することが可能となる。一方、排
気口は浄化室内の上部に設けられているので、空気より
も重い溶剤ガスは上部の排気口から外部に排出されるこ
とがほとんどなく、軽い気体のみが外部に排出される。
このため、溶剤ガスを装置外へ排出させずに浄化室内で
何度も吸着フィルターを通過させることができ、効率よ
く溶剤ガスを除去することができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を図に基づいて説明す
る。図1は、請求項1から請求項3に記載の発明に係る
溶剤ガス除去装置の使用状態を示す例であって、湿式電
子写真装置で生成される溶剤ガスを除去するために用い
られた状態を示す図である。また、図2は、請求項1又
は請求項3に記載の発明の一実施例である溶剤ガス除去
装置を示す概略構成図である。この溶剤ガス除去装置2
0は、湿式電子写真装置100と隣接する位置に配設さ
れており、湿式電子写真装置本体の集気室15と連結さ
れる導入管28が、溶剤ガス除去装置20に配設された
導入口23に連通されている。この溶剤ガス除去装置2
0は、ハウジング21内に浄化室22が形成されてお
り、溶剤ガスを含む気体を浄化室内に導く上記導入口2
3と、この導入口23から入った溶剤ガスを含む気体を
吸引するファン24と、吸着剤が充填された吸着フィル
ター25と、この吸着フィルター25を通過した気体の
気流の方向を規制する気流制御板26と、ハウジング2
1内の上方であって、気流制御板26の後方に配設され
る排気口27とを有している。
【0021】上記導入口23は、ハウジング21の下方
部に配設されており、湿式電子写真装置100の定着工
程で発生した溶剤ガスを空気とともに導入管28を通し
て浄化室22内へ導くものである。上記ファン24は、
羽根車の高速回転により気体を吸引することができるも
のである。
【0022】上記吸着フィルター25は、ファン24と
隣接するように配置され、ファン24によって吸引され
た気体が内部を通過するようになっている。この吸着フ
ィルター25は、例えば粉状あるいは粒状活性炭、活性
炭素繊維等を充填したものが用いられる。このような活
性炭素の中では、セルロース燒結の活性炭素繊維が好ま
しく、表面積が1000〜1600m2 /gで粒状或い
は粉状活性炭の200倍近くもあり、繊維の表面に臭い
やガスの分子を吸着する細孔(ミクロポアー)を有して
いることによって優れた吸着能力及び吸着率が得られ
る。本実施例では、吸着フィルターとして、活性炭素繊
維を高さ10cm×長さ30cm×厚さ5cmのハニカ
ム層に形成したものを装着した。なお、この吸着フィル
ター25は、カートリッジ化され、溶剤ガス除去装置の
側方(図中に示す手前側)へ引き出し可能となってお
り、溶剤ガスの吸着量に応じて定期的に交換することが
できるようになっている。
【0023】上記気流制御板26は、板状部材からな
り、吸着フィルターの後方(気体を吹き出す側)にあっ
て、浄化室22内のほぼ全幅に配置されている。そし
て、下部から上部へいくに従って、前方すなわち吸着フ
ィルター25の上方に張り出すように設置されている。
また、この気流制御板26の上部後方に、装置の外部と
連通する排気口27が設けられている。
【0024】また、湿式電子写真装置100で用いられ
る液体現像剤は、キャリア液としてイソパラフィン系の
アイソパーL(エクソン社製)を用い、これに所定の粒
径のトナー粒子を均一に分散したものである。
【0025】上記湿式電子写真装置100には、図1に
示すように、感光体からなる静電潜像担持体1の周囲
に、該静電潜像担持体1の表面を一様に帯電させる帯電
装置2と、帯電後の静電潜像担持体1の表面に像光を照
射して静電潜像を形成する露光装置3と、イエロー,マ
ゼンタ,シアン,ブラックのトナーを含む液体現像剤を
それぞれ収容する4台の現像装置4と、転写用紙を表面
に吸着しながら回転する転写ドラム5と、この転写ドラ
ム5内に固定支持され、静電潜像担持体1上に形成され
たトナー像を転写用紙に転写する転写帯電器6と、転写
後の静電潜像担持体1の表面を清掃するクリーニング装
置7と、静電潜像担持体1の表面を除電する除電装置8
とが設けられている。また、転写ドラム5との近接位置
には、用紙トレイ12から順次搬送される転写用紙を転
写ドラム5に案内する用紙ガイド9と、転写用紙を転写
ドラム5に吸着させる吸着装置10と、トナー像の転写
後に転写用紙を剥離する剥離装置11等が設けられてい
る。
【0026】さらに装置内には、転写ドラム5から剥離
された用紙を搬送する搬送ベルト13と、用紙上のトナ
ー像を加熱・加圧して定着させる定着装置14とが設け
られている。この定着装置14は集気室15の内部に設
けられており、キャリア液が気化した溶剤ガスを空気と
ともに導入管28に導き、溶剤ガス除去装置20へ導入
するようになっている。また、各現像装置4は、各色の
液体現像剤が収容される現像剤収容タンク16と2本の
チューブ17によって連結されており、供給用ポンプ1
8によって一方のチューブから液体現像剤が供給される
とともに、回収用ポンプ19によって他方のチューブか
ら現像に使用された後の余剰液が回収されるようになっ
ている。
【0027】このような湿式電子写真装置では、帯電装
置2により静電潜像担持体1が所定の電位に帯電された
後、露光装置3により像光が照射され、静電潜像担持体
1の表面に帯電電位の差による静電潜像が形成される。
この静電潜像はイエローの液体現像剤を収容する現像装
置4により現像され、液体現像剤によるトナー像が形成
される。さらに、転写用紙が転写ドラム5上に吸着され
ながら搬送され、転写帯電器6により静電潜像担持体上
のトナー像が転写用紙に転写される。転写後に静電潜像
担持体1の表面に残留する液体現像剤はクリーニング装
置17により除去され、除電装置8により静電潜像担持
体1が除電される。その後、再び帯電装置2により帯電
され、前述の工程と同様に静電潜像担持体1上にマゼン
タ像が形成され、転写ドラム5上の転写用紙に、先に形
成したイエロー像と重ねて転写される。さらに、同様の
工程を繰り返してシアン像及びブラック像が転写用紙上
に転写される。
【0028】この4色のトナー像が転写された転写用紙
は剥離装置11によって転写ドラム5から剥離され、搬
送ベルト13により集気室15内の定着装置14に送ら
れる。そして、この定着装置14の熱により液体現像剤
のキャリア液が気化するとともにトナー像が加熱・加圧
され、転写用紙上に定着された一枚の画像となる。この
定着工程で発生した溶剤ガスは空気とともに導入管28
に導かれ、溶剤ガス除去装置20に導入される。
【0029】次に、この溶剤ガス除去装置20における
溶剤ガスの除去動作について説明する。湿式電子写真装
置の導入管28から導かれた溶剤ガスを含む気体は導入
口23を経て浄化室22内に導入され、ファン24によ
り吸引されて吸着フィルター25を通過する。このと
き、気体中の溶剤ガスの一部が吸着フィルター25に吸
着される。吸着フィルター25を通過した気体は気流制
御板26の下方部へ排出され、ファン24の排気力によ
り気流制御板26に沿って上方に送られ、吸着フィルタ
ー25及びファン24の上方を還流して再びファン24
の吸引力により吸着フィルター25を通過する。
【0030】上記のような溶剤ガスは空気よりも重いの
で、装置の底部付近に沈降する性質があり、ファン24
により発生する循環気流にによって一旦は上方に押し上
げられるが再び下方へ循環し、吸着フィルター25を何
度も通過する。これにより、気体中の溶剤ガスがより多
く吸着・除去され、浄化された軽い気体のみが上部の排
気口27から装置外へ排出される。このため、吸着フィ
ルター25を1回通過する時の吸着量が少なくても、気
体中に含まれるほとんどの溶剤ガスを除去・回収するこ
とができる。
【0031】このような溶剤ガス除去装置において、導
入される気体および排出される気体の溶剤ガス濃度(炭
化水素ガス濃度)を測定したところ、導入口33から流
入する気体の溶剤ガス濃度は3100ppmであったの
に対し、再循環システムを動作させて、30分後に排出
口から流出する気体のガス濃度は5ppmとなり、ほと
んど臭いを感じる人はいなかった。また、吸着フィルタ
ーを1回通過した後の気体を採取して溶剤ガス濃度を測
定したところ、80ppmであった。このような結果か
ら、上記溶剤ガス除去装置では気体を装置内で循環させ
何度も吸着フィルターを通過させることにより、溶剤ガ
スを高率で除去できることが確認させた。
【0032】図3は、請求項2又は請求項3に記載の発
明の一実施例である溶剤ガス除去装置を示す概略構成図
である。この溶剤ガス除去装置30は、上記図2に示す
ファン24及び吸着フィルター25に代えて、ダイヤフ
ラム型吸気ポンプ34と、溶剤ガスを吸着する吸着液3
5が入った貯液槽39と、吸気ポンプ34によって吸入
された気体を貯液槽39の下部へ導く接続チューブ37
とを有している。
【0033】上記貯液槽39に収容される吸着液35と
しては、内部に導入された溶剤ガスを吸着・除去できる
ものであればよいが、溶剤ガスの吸着性がよく、かつ安
全なものである必要があり、この点でシリコーンオイ
ル、例えばポリジメチルシロキサンなどが適当である。
このシリコーンオイルの粘度は10〜1000mPa・
sの範囲、特に50〜500mPa・sの範囲が好まし
い。本実施例では粘度100mPa・sのシリコーンオ
イルKF−96(信越化学社製)を使用した。上記ダイ
ヤフラム型吸気ポンプ34は、防爆型の吸入ポンプであ
り、気体を5リットル/minの量で吸入するように設
定されている。上記接続チューブ37には、逆流防止弁
38bとコネクター38aとが取り付けられ、シリコー
ンオイルが逆流するのを防止するとともに、コネクター
部で接続チューブを切り離し、貯液槽39を取り出して
シリコーンオイルの交換ができるようになっている。ま
た、上記貯液槽39の上部には開口部39aが設けら
れ、さらにこの開口部39aの上方にハウジング31か
ら張り出した気流制御板36が設けられている。なお、
この溶剤ガス除去装置30の他の構成は、上記図2に示
す溶剤ガス除去装置20と同じである。
【0034】このような溶剤ガス除去装置では、湿式電
子写真装置から溶剤ガスを含む気体が導入口33を経て
浄化室32内に入り、吸気ポンプ34によって吸引され
る。そして、吸気ポンプ34に吸い込まれた気体は接続
チューブ37を通って貯液槽39内へ導入される。貯液
槽39に入った気体はシリコーンオイルの中を泡となっ
て下部から上部へ浮いていく。この泡の上昇中に気体中
の溶剤ガスがシリコーンオイルに吸着し、貯液槽39内
に回収される。
【0035】このシリコーンオイルを1回通ったときの
溶剤ガスの吸液率は20%程度であり、吸液されなかっ
た溶剤ガスを含む気体はシリコーンオイルの液面から出
て、開口部39aから浄化室32内に放出される。この
気体は気流制御板36に沿って流れるとともに、空気よ
り重い溶剤ガスが沈降し、吸気ポンプ34の導入口が設
けられた下方へと還流されていく。これにより溶剤ガス
は再度吸気ポンプ34により吸入され、浄化室32内で
貯液槽39を何度も通過するように循環される。このよ
うに吸気ポンプ34で吸入されて貯液槽39を何度か通
過すると、気体中の溶剤ガスのほとんどが除去され、浄
化された軽い気体のみが排気口37から排出される。
【0036】このような溶剤ガス除去装置30におい
て、溶剤ガスを含む気体をシリコーンオイル中に導く
と、1回の通過では溶剤ガスの濃度が90ppmであっ
たが、1時間後にはガス濃度が7ppmとなり、ほとん
ど臭いとして感じる人はいなかった。なお、本実施例に
おいては、シリコーンオイルの温度が上昇してくるのを
防ぐため、必要に応じてシリコーンオイルを冷却する冷
却装置を設けることもできる。
【0037】図4は、請求項2又は請求項3に記載の発
明の他の実施例である溶剤ガス除去装置を示す概略構成
図である。この溶剤ガス除去装置40は、貯液槽49内
に収容される吸着液45として、上記図3に示す溶剤ガ
ス除去装置のシリコーンオイルに代えて水が用いられて
いる。さらに、貯液槽49の上方には、装置外の廃液槽
(図示せず)に通じる排出管51が連結されている。こ
の排出管51は、貯液槽49内に貯った液体がオーバー
フローするような構造になっている。なお、この溶剤ガ
ス除去装置40の他の構成は、上記図3に示す溶剤ガス
除去装置30と同じである。
【0038】このような溶剤ガス除去装置40では、湿
式電子写真装置内から溶剤ガスを含む気体が導入口43
を経て浄化室42内に入り、吸気ポンプ44によって吸
引される。そして、吸気ポンプ44に吸い込まれた気体
は接続チューブ48を通って貯液槽49内へ導入され
る。貯液槽49に入った気体は、水の中を泡となって下
部から上部へ浮いていき、この泡の上昇中に気体中の溶
剤ガスが液化し水に吸着される。このとき、液化した溶
剤は水に比べて比重が軽いので、水と2層分離して貯液
槽49の上方に貯まっていく。
【0039】一方、水に吸液されなかった溶剤ガスは液
面から出て、開口部49aから浄化室42内に放出され
る。この溶剤ガスを含む気体は気流制御板46に沿って
流れ、吸気ポンプ4により再度貯液槽49内を通過する
ように吸入され、浄化室42内を何度も循環する。この
ように何度も貯液槽49内を通過することによって、気
体中に含まれる溶剤ガスのほとんどが除去される。一
方、このような溶剤ガス除去装置を長時間使用すること
によって溶剤液50が水の上方に貯まっていき、ある程
度貯まると溶剤液50がオーバーフローして排出管51
を通って廃液槽(図示せず)へ排出される。
【0040】このような溶剤ガス除去装置40におい
て、吸気ポンプ44で気体を5リットル/minの量で
吸入して水の中に放出させると、1回の通過では溶剤ガ
スの濃度が100ppmであったが、1時間循環させた
後にはガス濃度が8ppmとなり、ほとんど臭いとして
感じる人はいなかった。また、上記溶剤ガス除去装置4
0では、貯液槽49内に貯まった溶剤液50を廃液槽に
回収することができ、貯液槽49内の吸着液45の交換
が不要でメンテナンスが容易になるという利点がある。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1又は請求
項2に記載の発明に係る溶剤ガス除去装置では、浄化室
内で気体を循環し、何度も吸着フィルターを通過させる
ので、気体中に含まれる溶剤ガスの多くの量を吸着・除
去することができる。このため、溶剤ガスが除去された
クリーンな空気のみを装置外へ排出することができ、信
頼性の高い装置を実現することができる。また、簡単な
構成で溶剤ガスの吸着・除去が可能となり、装置の大型
化や複雑化が防止できるとともに、コストを低減でき
る。
【0042】請求項3に記載の発明に係る溶剤ガス除去
装置では、浄化室内の下部に吸着フィルターが配設され
ており、空気よりも重い溶剤ガスが装置外へ排出される
ことなく、吸着フィルターを何度も通過するように循環
させることができる。そして、溶剤ガスが除去された軽
い空気のみを上部の排気口から排出させることができ
る。このため、溶剤ガスの吸着効率をより高めることが
でき、気体の浄化効果を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1から請求項3までに記載の発明に係る
溶剤ガス除去装置の使用状態の例を示す概略図である。
【図2】請求項1または請求項3に記載の発明の一実施
例である溶剤ガス除去装置の構成を示す概略断面図であ
る。
【図3】請求項2または請求項3に記載の発明の第1の
実施例である溶剤ガス除去装置の構成を示す概略断面図
である。
【図4】請求項2または請求項3に記載の発明の第2の
実施例である溶剤ガス除去装置の構成を示す概略断面図
である。
【符号の説明】
1 静電潜像担持体(感光体) 2 帯電装置 3 露光装置 4 現像装置 5 転写ドラム 6 転写帯電器 7 クリーニング装置 8 除電装置 9 用紙ガイド 10 吸着装置 11 剥離装置 12 用紙トレイ 13 搬送ベルト 14 定着装置 15 集気室 16 現像剤収容タンク 17 チューブ 18 供給用ポンプ 19 回収用ポンプ 20,30,40 溶剤ガス除去装置 21,31,41 ハウジング 22,32,42 浄化室 23,33,43 導入口 24 ファン 25 吸着フィルター 26,36,46 気流制御板 27,37,47 排気口 28,38,48 導入管 34,44 吸気ポンプ 35,45 吸着液 39,49 貯液槽 50 吸着除去された溶剤液 51 排出管

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機溶剤ガスを含む気体から、該溶剤
    ガスを除去する溶剤ガス除去装置であって、 溶剤ガスを含む気体が導入される浄化室と、 該浄化室内に配設され、気体中の溶剤ガスを吸着・回収
    する吸着フィルターと、 前記浄化室内に導入された気体を前記吸着フィルターに
    導くとともに、該吸着フィルターを通過した気体を再び
    同じ吸着フィルターに導くように、気体を浄化室内で循
    環させる循環手段と、 溶剤ガスが除去された気体を前記浄化室から排出する排
    気口とを有することを特徴とする溶剤ガス除去装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の溶剤ガス除去装置に
    おいて、 前記吸着フィルターは、溶剤ガスを含む気体を液体中に
    導入し、溶剤ガスを溶解又は液化吸着して、導入ガスか
    ら除去するものであることを特徴とする溶剤ガス除去装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の溶剤ガ
    ス除去装置において、 前記吸着フィルターは、前記浄化室内の下部に配置さ
    れ、 前記排気口は、前記浄化室の上部に設けられ、 前記循環手段は、前記浄化室の下部にある気体を前記吸
    着フィルターに送り込むものであることを特徴とする溶
    剤ガス除去装置。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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