JP3645435B2 - 電子写真装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真装置に係り、特にトナーと溶媒とを含有する液状の現像剤を用いる電子写真装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
トナーと溶媒とを含有する液状の現像剤を用いた湿式の電子写真装置は、粉末状の現像剤を用いた乾式の電子写真装置では実現不可能な様々な利点を有している。例えば、湿式の電子写真装置によると、サブミクロンオーダの極めて微細なトナーを使用することができるため、高画質を実現することが可能である。また、少量のトナーで十分な画像濃度が得られるため、経済的であり且つオフセット印刷並みの質感を実現することができる。さらに、比較的低温でトナーを用紙に定着させることができるため、省エネルギ化を図ることが可能である。
【0003】
湿式の電子写真技術は上述したような様々な利点を有する反面で、幾つかの本質的な問題を有している。そのため、電子写真技術において、湿式技術は長い間乾式技術の独壇場を許してきた。
【0004】
湿式の電子写真技術における問題の1つは、現像剤に有機溶媒を使用することに起因している。湿式の電子写真装置によると、現像プロセスにおいてトナーだけでなく有機溶媒までもが像担持体である感光体ドラム表面に供給される。この有機溶媒の消費は極めて速く進行するため、湿式の電子写真装置においては、有機溶媒の補充を頻繁に行う必要がある。したがって、感光体ドラム表面に供給された溶媒を回収し、再利用することが望まれている。
【0005】
ところで、湿式電子写真技術においては、通常、高画質を実現するために、感光体ドラムから用紙への現像剤像の転写は転写ローラを介して行われる。すなわち、まず、感光体ドラムと転写ローラとの間に電圧を印加して、感光体ドラムから転写ローラへと現像剤像を転写する。次に、転写ローラ上に転写された現像剤像を用紙に押圧しつつ接触させることにより用紙への転写を行う。
【0006】
本発明者は、このような転写ローラを用いた場合、感光体ドラムから転写ローラへ現像剤像を転写する際に、感光体ドラム上に微少量の溶媒が残留していると転写が極めてスムーズに行われることを確認している。すなわち、感光体ドラム表面から転写ドラムへと現像剤像を転写するに際に、感光体ドラム表面に適量の溶媒を残留させることにより、感光体ドラム表面から溶媒を完全に除去した場合に比べて、より良質の画像が形成可能となるのである。
【0007】
しかしながら、感光体ドラムから転写ドラムへの現像剤像の転写時に、感光体ドラム表面に溶媒を残留させた場合、溶媒は転写ドラムへと付着し、さらには用紙にまでも付着する。そのため、溶媒が付着した状態で用紙が筐体外部に出力されてしまう。このように溶媒が筐体外部に放出された場合、臭気を発生する或いは人体へ影響を与える等の問題を生ずるおそれがある。
【0008】
したがって、転写ドラムから付着した溶媒を除去することにより、筐体外部への溶媒の放出を防止する必要があるが、転写ドラムに付着した溶媒は薄膜を形成し、その厚さは数μm程度と極めて薄い。そのため、転写ドラム上の溶媒を、ブレードを用いた機械的手段や真空吸引等で完全に除去することは非常に困難である。
【0009】
転写ドラムに付着した溶媒を除去する方法として、転写ドラムを40〜60℃程度の比較的低い温度に加熱して、転写ドラム上の溶媒を蒸発させることが考えられている。この方法によると、転写ドラム上の溶媒を除去することが可能であるが、その反面で、気化した溶媒が筐体外部へと拡散し、臭気を発生する或いは人体へ影響を与える等の問題を生ずるおそれがある。
【0010】
このような問題に対し、例えば、特開平9−15981号公報には、感光体ドラムの現像剤像が形成された表面から、余剰の溶媒をロール状吸収体に吸収させて回収することが開示されている。この方法によると、感光体ドラム上の余剰溶媒の多くを回収することが可能である。したがって、転写ドラムへの溶媒の付着を低減することができ、転写ドラムを加熱することなく用紙への溶媒の付着を防止することができる。すなわち、上記方法によると、転写ドラムでの溶媒の発生を大幅に低減することができる。
【0011】
しかしながら、溶媒の蒸発は転写ドラムの加熱を行わない場合においても生ずる。例えば、現像工程と転写工程との間においては、現像器や感光体ドラム表面の溶媒の一部が気化し、装置停止時においては、筐体内に曝露された状態で取り残された溶媒が蒸発する。そのため、プロセスを長時間実行し続けた場合、或いは装置を高温下で長期間放置した場合には、気化した溶媒は確実に筐体内に蓄積され、最終的には筐体外部へと漏出する。その結果、上述した問題を生じてしまう。
【0012】
また、上記方法によると、ロールの目詰まり等により感光体ドラム上の溶媒を十分に回収することができない場合、感光体ドラム上に残留した溶媒は転写ドラムに付着し、さらに用紙へと付着する。そのため、臭気を発生する或いは人体へ影響を与える等の問題を生ずるおそれがある。
【0013】
これに対し、筐体内の雰囲気を活性炭等からなるフィルタに透過させることにより、雰囲気中における溶媒蒸気の濃度を低減する方法が考えられている。しかしながら、この方法では溶媒蒸気を再利用することができないため、溶媒の消費量が極めて多くなる。また、上記フィルタの寿命は無限ではなく、所定量の溶媒を吸収した時点でその吸収機能は失われる。したがって、溶媒蒸気の発生量が多い場合、フィルタの頻繁な交換を余儀なくされる。さらに、上記方法では、筐体内の雰囲気をフィルタに透過させる前に、溶媒蒸気が至る所で凝集し、レーザのような装置が致命的なダメージを受けるおそれがある。
【0014】
気化した溶媒を回収するために、筐体内の雰囲気を冷却装置内に導入し、この導入された雰囲気を冷却することも可能である。例えば、特開平10−49010号公報には、溶媒を含む雰囲気を吸引により一旦収集し、収集された雰囲気中の溶媒濃度を検出し、その検出結果に応じて必要であれば収集された雰囲気をさらに冷却装置へ移送し、そこで溶媒蒸気を液化することが開示されている。
【0015】
しかしながら、通常、筐体内での平均的な溶媒蒸気濃度は低いため、雰囲気の冷却による溶媒蒸気の液化効率は極めて低い。そのため、冷却により液化される殆どが雰囲気中の水蒸気という状況を呈する。したがって、上記方法によると、高い回収効率を得ることはできない。
【0016】
また、上記開示によると、溶媒濃度を一個所で検出し、かつその濃度のみにより溶媒蒸気を液化するべきか否かが判断される。そのため、筐体内での気流により溶媒蒸気の濃度ムラが生じた場合、正確な判断を行うことができない。
【0017】
さらに、上述した溶媒蒸気の濃度測定には、コスト、メンテナンス性、及び即時性の観点から、通常、ガスクロマトグラフのような高度な装置は使用されず、半導体を用いた、或いは触媒燃焼式のような比較的簡単な構造を有するガスセンサと呼ばれる装置が使用される。このようなガスセンサで高い感度を得るためには、測定前後に清浄な空気に晒す、すなわちリフレッシュ操作を行う必要がある。また、上記ガスセンサにおいて長寿命を実現するためには、測定の対象となる成分を含む雰囲気中へのセンサの放置時間を極力短くする必要がある。しかしながら、上記開示によると、ガスセンサは常に溶媒蒸気に晒される。そのため、正確な測定を行うことが困難であり、かつ比較的短期間でセンサが寿命に達する。
【0018】
このように、上述した方法によると、高い回収効率を得ることができず、また、雰囲気中の溶媒濃度を正確に把握することができない。したがって、上述した方法によると、溶媒蒸気を含む雰囲気が、溶媒濃度を十分に低減されることなく筐体外部に排気されるおそれがある。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、湿式現像方式を用いた従来の電子写真装置では、高い画質を維持しつつ、筐体外部への溶媒の拡散を防止する、溶媒を高い効率で回収する、或いは溶媒を高い効率で再利用することが困難であった。
【0020】
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、湿式現像方式を用い、高い画質を維持しつつ、筐体外部への溶媒の拡散を防止することが可能な電子写真装置を提供することを目的とする。
【0021】
また、本発明は、湿式現像方式を用い、高い画質を維持しつつ、溶媒を高い効率で回収することが可能な電子写真装置を提供することを目的とする。
【0022】
さらに、本発明は、湿式現像方式を用い、高い画質を維持しつつ、溶媒を高い効率で再利用することが可能な電子写真装置を提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであって、潜像が形成された像担持体上に、トナーと溶媒とを含有する現像剤を供給することにより現像剤像を形成する現像手段、上記現像剤像を像担持体から被転写材上に転写する転写手段、現像手段と転写手段との間に配置され、像担持体の現像剤像が形成された領域から、上記溶媒の少なくとも一部を液体として回収する第1の回収手段、及び上記溶媒の気化分を回収する第2の回収手段を有し、第2の回収手段は、上記気化した溶媒を含む雰囲気を、その発生源の少なくとも1つから回収し、回収された雰囲気中の溶媒濃度を、気化した溶媒の少なくとも一部を液化することにより低減することを特徴とする電子写真装置を提供する。
【0024】
上記電子写真装置は、第1の回収手段で回収された溶媒から不純物を除去する精製手段をさらに有することが好ましい。これにより、第1の回収手段で回収された溶媒を現像剤に再利用する際に、現像剤中への不純物の混入を防止することが可能となる。
【0025】
また、上記電子写真装置において、第2の回収手段は、気化した溶媒を含む雰囲気を吸気する吸気口、気化した溶媒の発生源の少なくとも一部を覆い、気化した溶媒を吸気口へと導く隔壁、及び吸気口から吸気された雰囲気中の溶媒濃度を、気化した溶媒の少なくとも一部を液化することにより低減する液化手段を有する構造とすることができる。この隔壁は、例えば、密閉された容器状或いは開口部を有するフード状とすることができる。
【0026】
第2の回収手段がこのような構造を有する場合、上記電子写真装置は、像担持体を帯電させる帯電手段、及び帯電した像担持体に光照射することにより静電潜像を形成する画像書込手段をさらに有し、上記隔壁は、像担持体、帯電手段及び現像手段を覆い、それにより画像書込手段は気化した溶媒を含む雰囲気から隔離されることが好ましい。この場合、第2の回収手段の回収効率が向上するとともに、画像書込手段が溶媒によりダメージを受けることがない。
【0027】
また、第2の回収手段が上述した構造を有する場合、第2の回収手段は、上記雰囲気を冷却することにより雰囲気中の溶媒濃度を低減し、溶媒濃度を低減された雰囲気は吸気口よりも低い位置に設けられた排気口から排気されることが好ましい。さらに、第2の回収手段が上述した構造を有する場合、第2の回収手段は、上記雰囲気を冷却することにより雰囲気中の溶媒濃度を低減し、溶媒濃度を低減された雰囲気を排気する排気口を有し、転写手段は、吸気口と排気口との間に配置されてもよい。
【0028】
第2の回収手段の排気口は、溶媒濃度を低減された雰囲気を像担持体に向けて排気することが好ましい。この場合、溶媒濃度を低減された雰囲気は像担持体を冷却するため、像担持体からの溶媒の蒸発量を低減することができる。また、上記溶媒濃度を低減された雰囲気は現像手段を冷却することが好ましい。この場合、現像手段からの溶媒の蒸発量を低減することができる。
【0029】
上記電子写真装置において、溶媒の気化は、転写手段の近傍だけでなく、像担持体の現像剤像が形成された表面や現像手段等からも生ずる。この発生源近傍の雰囲気は高い濃度で溶媒蒸気を含有する。したがって、蒸気発生源近傍において溶媒蒸気を含有する雰囲気を回収することにより、高い効率で溶媒蒸気を回収することができる。
【0030】
第2の回収手段により回収された溶媒は現像剤に再利用することが好ましい。これにより、溶媒を補充する頻度を低減することができる。
【0031】
また、上記電子写真装置は、実質的に密閉構造の筐体内に収容され、この筐体は筐体内の雰囲気を放出する放出口、及び筐体内に外気を取り入れる外気取入口を有し、放出口及び外気取入口にはそれぞれ気化した溶媒を吸収するフィルタが設けられることが好ましい。この場合、第2の回収手段で溶媒蒸気の全てを回収することができなかったとしても、フィルタに吸収させることが可能であるため、筐体外部への溶媒蒸気の拡散を防止することができる。
【0032】
上記電子写真装置において、第2の回収手段は、それぞれ異なる原理に基づいて気化した溶媒を回収することが可能な複数の溶媒回収手段からなることが好ましい。この場合、上記電子写真装置は、気化した溶媒を含む雰囲気の状態を検出する検出手段、及び潜像の形成に用いられる画像情報から予測される雰囲気中の溶媒濃度と検出手段の検出結果とに基づいて上記複数の溶媒回収手段から少なくとも1つの手段を選定し、その選定された溶媒回収手段を選択的に動作させる制御手段をさらに有することがより好ましい。これにより、それぞれの状況に応じて最適の方法で溶媒を回収することができる。
【0033】
この複数の溶媒回収手段の1つは、例えば、気化した溶媒を含む雰囲気を冷却することにより気化した溶媒を液体として回収する液化手段である。複数の溶媒回収手段は、液化手段の他に、さらに、気化した溶媒を含む雰囲気をフィルターに透過させ、気化した溶媒を吸収させる吸収手段、気化した溶媒を含む雰囲気の溶媒濃度を高め、溶媒濃度を高められた雰囲気を冷却することにより気化した溶媒を液体として回収する濃縮液化手段、及び気化した溶媒を含む雰囲気に触媒を作用させ、気化した溶媒を分解することにより回収する分解手段から選ばれる少なくとも1つの手段を含むことができる。
【0034】
上述した検出手段は、気化した溶媒を含む雰囲気の温度、湿度、及び溶媒濃度を検出することが好ましい。これにより、上記雰囲気中の溶媒濃度を正確に把握することができる。
【0035】
また、検出手段は、溶媒濃度を低減された雰囲気中の溶媒濃度を検出することが好ましい。筐体外部への溶媒蒸気の拡散を防止するためには、上記雰囲気中の溶媒濃度を十分に低減することが必要である。この場合、検出手段により、上記雰囲気中の溶媒濃度が十分に低減されたかどうかを把握することができるため、筐体外部への溶媒蒸気の拡散を防止することができる。
【0036】
さらに、検出手段は複数の位置で検出を行うことが好ましい。この場合、1個所で検出した場合に比べ、より高い精度で検出を行うことができる。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながらより詳細に説明する。
【0038】
図1に、本発明の第1の実施形態に係る電子写真装置を概略的に示す。また、図2に、その一部を拡大して示す。図1及び図2において、像担持体である感光体ドラム2の周囲には、感光体ドラム2の表面を清掃するクリーナ3、帯電手段である帯電器4-1〜4-4、現像・回収器5-1〜5-4、及び転写手段6が配置されている。なお、現像・回収器5-1〜5-4は、それぞれ第1の回収手段の一部と現像手段とを兼ねている。
【0039】
感光体ドラム2は、円筒状の導電性基体上に、光照射により帯電状態等に変化を生ずる有機系或いはアモルファスシリコン系の感光体を含有する感光体層が形成される構造を有している。この感光体層は、コロナ帯電器やスコロトロン帯電器のような帯電器4-1〜4-4により所定の極性に帯電され得る。
【0040】
感光体ドラム2、クリーナ3、帯電器4-1〜4-4、現像・回収器5-1〜5-4、及び転写手段6は、隔壁13-1内に収容されている。隔壁13-1は密閉構造を有しており、4つの窓部14を有している。隔壁13-1の外周部には、画像書込手段であるレーザ露光器を有する光学系ユニット16が配置されている。レーザ露光器から出力されるレーザ光15-1〜15-4は、それぞれ4つの窓部14を介して、帯電器4-1〜4-4により所定の極性に帯電した感光体ドラム2の表面に照射される。それにより、照射部と非照射部との間で表面電位に差が生じ、感光体ドラム2の表面に、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、及びブラック(K)の画像情報に対応した静電潜像が形成される。
【0041】
現像・回収器5-1〜5-4は、現像液を収容するタンク17-1〜17-4とそれぞれ接続されている。図3に、現像・回収器の一例を示す。
【0042】
図3は、本発明の第1の実施形態に係る電子写真装置において用いられる現像・回収器を概略的に示す図である。図3において、現像・回収器5-1は、現像部20と回収部21とで構成されている。現像部20は、溶媒22とトナー23とを含有する現像液を収容する容器19と、容器19にタンク17-1から現像液を供給する配管24と、容器19内に収容された現像液を感光体ドラム2の表面に供給する現像ローラ25とで構成されている。現像ローラ25はその少なくとも一部を導電性材料で構成され、感光体ドラム2と僅かな間隙を隔てて配置されている。
【0043】
一方、第1の回収手段である回収部21は、感光体ドラム2の表面から回収された現像液を収容する容器26と、容器26内の現像液をタンク17-1へと移送する配管27と、感光体ドラム2の表面から現像液を回収するスクイーズローラ28と、スクイーズローラ28から現像液を除去するブレード29とで構成されている。スクイーズローラ28はその少なくとも一部を導電性材料で構成され、感光体ドラム2と僅かな間隙を隔てて配置されている。
【0044】
上記現像・回収器5-1によると、以下に示すようにして現像剤像の形成が行われる。まず、感光体ドラム2の右回転に応じてこの現像ローラ25を左回転させる。それにより、容器19に収容された現像液は現像ローラ25への表面吸着力により巻き上げられて、感光体ドラム2と現像ローラ25との間のギャップに供給される。現像ローラ25には図示しない電圧印加装置からトナー23の帯電極性と同極性の所定のバイアス電圧が印加される。したがって、上記ギャップ間の現像液中に電場が形成され、トナー23は電気泳動により感光体ドラム2に向けて移動する。その結果、感光体ドラム2の表面には、静電潜像に対応するパターンで現像剤像が形成される。
【0045】
以上のようにして現像剤像が形成された感光体ドラム2の表面には、余剰の現像剤が存在する。上記現像・回収器5-1によると、以下に示すようにして現像剤の回収が行われる。まず、感光体ドラム2の右回転に応じてスクイーズローラ28を右回転させる。スクイーズローラ28には、図示しない電圧印加装置からトナーの帯電極性と逆極性の所定のバイアス電圧が印加される。その結果、感光体ドラム2の表面の余剰の現像液は、表面吸着力と静電引力とにより除去される。スクイーズローラ28に付着した現像液は、ブレード29により掻き落とされ、容器26内に回収される。
【0046】
なお、タンク17-1からは配管24を介して容器19に現像液が供給され、容器19内の現像液の量は適量に保たれる。また、容器26内に回収された現像液は配管24を介してタンク17-1へと移送され、容器26内の現像液の量も適量に保たれる。
【0047】
再び図1の説明に戻る。図1において、転写手段6は、感光体ドラム2と接して配置された転写ローラ31、転写ローラ31に圧力を印加する加圧ローラ32、転写ローラ31と加圧ローラ32との間に用紙33を搬送する搬送ローラ34、及び用紙33の搬送ローラ34による搬送を補助するガイド部材35で構成されている。転写ローラ31には図示しない電圧印加手段により所定の電圧を印加することが可能である。また、転写ローラ31はヒータ36を内蔵している。
【0048】
上述のようにして感光体ドラム2の表面に現像剤像を形成した後、例えば、以下に示すようにして感光体ドラム2から用紙33への現像剤像の転写が行われる。まず、用紙33を転写ローラ31と加圧ローラ32との間に挿入する。転写ローラ31は、ヒータ36により、例えば40〜60℃程度の比較的低い温度に加熱しておく。次に、感光体ドラム2、転写ローラ31、及び加圧ローラ32を回転させて、感光体ドラム2の表面に形成された現像剤像を転写ローラ31の表面に接触させるとともに、転写ローラにトナーと逆の極性の電圧を印加する。その結果、現像剤像は、転写ローラ31との間の静電引力により、感光体ドラム2の表面から転写ローラ31上に転写される。
【0049】
転写ローラ31上に転写された現像剤像は、転写ローラ31の回転に伴って移動し、用紙33と接触する。このとき、加圧ローラ32から転写ローラ31に圧力が加えられているので、現像剤像は転写ローラ31表面から用紙33上に転写される。
【0050】
なお、上記転写工程において、転写ローラ31はヒータ36により加熱されている。そのため、現像剤像中の溶媒は気化され、用紙33に溶媒が付着するおそれはない。また、上述した転写工程においては、感光体ドラム2から転写ローラ31への現像剤像の転写に静電力を用い、転写ローラ31から用紙33への現像剤像の転写には圧力を用いた。しかしながら、用紙33に溶媒を付着させることなく転写することが可能であれば、どのような方法を用いてもよい。すなわち、双方の転写に、静電力或いは圧力のいずれかを用いることができる。
【0051】
また、液状の現像剤を用いた場合、一般に、加熱することなく用紙33への定着を行うことが可能であるが、転写ローラ31等を加熱して熱による定着を行ってもよい。このような画像形成プロセスは、例えば、米国特許第5,570,173号や米国特許第420,675号等において開示されている。
【0052】
上述した転写工程において、転写ローラ31上及びその近傍から溶媒蒸気が発生する。本発明の第1の実施形態に係る電子写真装置1-1によると、以下に示す第2の回収手段が設けられているため、溶媒蒸気の回収及び再利用が可能である。
【0053】
図1に示すように、第2の溶媒回収手段40は、隔壁13-1と、配管43と、冷却器44とで構成されている。隔壁13-1には、転写ローラ31の近傍に吸気口41が設けられており、その下方には排気口42が設けられている。吸気口41には配管43が接続されており、転写ローラ31の近傍の雰囲気は吸気口から吸入されて冷却器44へと移送される。冷却器44において、吸気された雰囲気は所定の温度まで冷却され、この雰囲気中に含有される溶媒蒸気の液化が行われる。液化された溶媒22は、タンク17-1〜17-4へと供給され、現像液に再利用される。なお、タンク17-1〜17-4への液化された溶媒22の供給量は、供給量制御器45により制御される。
【0054】
冷却器44において溶媒蒸気を除去された雰囲気は、配管46を介して排気口42から隔壁13-1内に排気される。排気口42から排気される雰囲気は冷却器44において冷却されている。したがって、排気口42を適切な位置に設けることにより、所望の部材を冷却することが可能となる。
【0055】
上述したように、湿式現像方式を用いた電子写真装置によると、溶媒蒸気は転写工程だけではなく、現像工程等においても発生する。したがって、転写ローラ31と接触することにより加熱された感光体ドラム2の表面や現像・回収器5-1〜5-4等を冷却することにより、溶媒蒸気の発生量を低減することが可能となる。また、この場合、溶媒蒸気の発生源を実質的に転写ローラ31及びその近傍のみとすることができるため、溶媒蒸気の回収効率を向上させることができる。さらに、この場合、感光体ドラム2の熱が蓄積されることによる劣化を防止することができる。
【0056】
上述した溶媒蒸気の回収には、必要に応じてフィルタ等を用いることができる。すなわち、冷却器44で冷却された雰囲気をフィルタに透過させた後に隔壁13-1内に排気してもよい。この場合、冷却器44で液化されない溶媒蒸気はフィルタにより除去されるため、隔壁13-1内に排気される雰囲気中の溶媒濃度をより低減することができる。また、フィルタにより除去される溶媒蒸気はごく僅かであるため、フィルタを頻繁に交換する必要はない。
【0057】
以上示したように、本発明の第1の実施形態に係る電子写真装置1-1によると、感光体ドラム2上の溶媒の一部は液体として回収され、その残りはヒータ36等により気化されて気体として回収される。このように、上記電子写真装置1-1においては、液状の溶媒及び気化した溶媒の双方が回収されるため、高い回収効率を実現することができる。
【0058】
また、上記電子写真装置1-1によると、溶媒蒸気を含む雰囲気は、隔壁13-1及び冷却器44の外部には排気されず、隔壁13-1内と冷却器44との間で循環される。すなわち、本発明の第1の実施形態に係る電子写真装置1-1は、全ての溶媒蒸気発生源が隔壁13-1により実質的に密閉された構造を有している。したがって、回収効率がより高められるのとともに、駆動時及び停止時のいずれにおいても溶媒蒸気が筐体外部に拡散するおそれがない。
【0059】
また、一般に、レーザ露光器は溶媒によりダメージを受け易いが、上記電子写真装置1-1によると、4つのレーザー露光器(図示せず)は隔壁13-1の外側に配置されている。したがって、レーザ露光器を溶媒から保護することができる。
【0060】
さらに、上記電子写真装置1-1によると、溶媒蒸気を含む雰囲気は、溶媒蒸気の発生源の1つである転写ローラ31の近傍において回収される。すなわち、溶媒蒸気を含む雰囲気は、溶媒蒸気が隔壁13-1内に均一に拡散する前に、溶媒蒸気を極めて高い濃度で含有した状態で回収される。したがって、上記電子写真装置によると、隔壁13-1内での溶媒蒸気の結露等を生ずることなく、溶媒蒸気を高い効率で回収することが可能となる。
【0061】
また、上記電子写真装置1-1によると、冷却器44で冷却された雰囲気は感光体ドラム2に向けて排気される。冷気は重力により下方に移動し、且つ感光体ドラム2の回転により形成される右回りの気流により、感光体ドラム2だけでなく現像・回収器5-1〜5-4等をも冷却する。そのため、感光体ドラム2の表面や現像・回収器5-1〜5-4等からの溶媒の蒸発が抑制され、上述した効果がより顕著となる。
【0062】
また、上記電子写真装置1-1によると、液体として回収された溶媒及び気体として回収された溶媒の双方が現像液に再利用される。したがって、溶媒の使用量を低減することができ、その結果、装置に溶媒を供給する頻度が低減される。
【0063】
次に、本発明の第2の実施形態に係る電子写真装置について説明する。図4に、本発明の第2の実施形態に係る電子写真装置を概略的に示す。なお、図4において、図1〜図3に示したのと同様の部材には同一の符号を付し、その説明は省略する。
【0064】
図4に示す電子写真装置1-2において、隔壁13-2はフード状の形状を有しており、感光体ドラム2の一部及び転写ローラ31の一部を覆っている。
【0065】
転写ローラ31はヒータ36により加熱されるので、電子写真装置1-2における溶媒蒸気は、主に、転写ローラ31と感光体ドラム2との接触時及びその直後に生ずる。したがって、図4に示すように、転写ローラ31及び感光体ドラム2の下流側に、転写ローラ31の一部を覆う隔壁13-2を設けることにより、発生する溶媒蒸気の大部分を回収することができる。
【0066】
また、図4に示す電子写真装置1-2において、隔壁13-2の容積は図1に示す隔壁13-1に比べて極めて小さい。そのため、吸引効率が向上し、溶媒蒸気をより高い効率で回収することが可能となる。
【0067】
次に、本発明の第3の実施形態に係る電子写真装置について説明する。第3の実施形態において、溶媒蒸気は、感光体ドラム2から転写ローラ31への現像剤像の転写時には殆ど発生せず、現像直後の感光体ドラム2の表面から主に発生する。
【0068】
図5に、本発明の第3の実施形態に係る電子写真装置を概略的に示す。なお、図5において、図1〜図4に示したのと同様の部材には同一の符号を付し、その説明は省略する。
【0069】
図5に示す電子写真装置1-3において、フード状の隔壁13-3は、転写ローラ31及び感光体ドラム2の上流側に、感光体ドラム2の一部及び転写ローラ31の一部を覆うように配置されている。また、電子写真装置1-3において、転写ローラ31はヒータを内蔵しておらず、感光体ドラム2から転写ローラ31への現像剤像の転写は、例えば静電力を利用することにより行われる。
【0070】
このように、上記電子写真装置1-3によると、転写ローラ31の加熱は行われない。そのため、溶媒蒸気は主に、感光体ドラム2の現像直後の表面から発生する。隔壁13-3は、溶媒蒸気の主たる発生源近傍に配置されているので、発生する溶媒蒸気の大部分を回収することができる。
【0071】
また、上記電子写真装置1-3において、溶媒蒸気を含む雰囲気を吸気する吸気口43は、冷却器44で冷却された雰囲気を排気する排気口46の上方に配置されている。そのため、感光体ドラム2の現像直後の領域は、まず、冷却器44からの排気を吹き付けられる。その結果、感光体ドラム2の表面からの溶媒の蒸発が促進され、転写ローラ31への溶媒の付着が防止される。また、冷却器44からの排気を吹き付けることにより発生した溶媒蒸気は直ちに回収されるため、溶媒蒸気が筐体外部に拡散するおそれがない。
【0072】
次に、本発明の第4の実施形態に係る電子写真装置について説明する。図6に、本発明の第4の実施形態に係る電子写真装置を概略的に示す。なお、図6において、図1〜図5に示したものと同様の部材には同一の符号を付し、その説明は省略する。
【0073】
図6に示す電子写真装置1-4において、フード状の隔壁13-4は、感光体ドラム2の上部及び転写ローラ31の下部を覆うように配置されている。また、電子写真装置1-4において、転写ローラ31はヒータ36を内蔵しており、溶媒蒸気は主に転写ローラ31上から発生する。
【0074】
図6に示す電子写真装置1-4によると、排気口42は転写ローラ31及び感光体ドラム2の下流側に配置されている。そのため、ヒータ36による溶媒蒸気は転写ローラ31上で回収されるため、隔壁13-4で覆われていない感光体ドラム2の表面や現像・回収器5-1〜5-4等からの溶媒の蒸発を低減することができる。
【0075】
また、吸気口41は転写ローラ31及び感光体ドラム2の上流側に配置され、排気口42は転写ローラ31及び感光体ドラム2の下流側に配置されている。このように、吸気口41と排気口42と設けた場合、隔壁13-4内の気流は一方向に制御される。転写ローラ31は吸気口41と排気口42との間に配置されているので、転写ローラ31上から発生した溶媒蒸気を高い効率で回収することができる。
【0076】
次に、本発明の第5の実施形態に係る電子写真装置について説明する。図7に、本発明の第5の実施形態に係る電子写真装置を概略的に示す。なお、図7において、図1〜図6に示したのと同様の部材には同一の符号を付し、その説明は省略する。
【0077】
図7に示す電子写真装置1-5は、筐体51内に、原稿から画像を読取る画像読取り部52と、図1に示した電子写真装置1-1とほぼ同様の構造を有する画像形成部53と、用紙を給紙する給紙部54と、画像が形成された用紙を排紙する排紙部55と、給紙部54から画像形成部53及び排紙部55へ順次用紙を搬送する搬送機構56とが配置された構造を有している。
【0078】
画像形成部53において、冷却器44には配管57が接続されている。配管57には活性炭等からなるフィルタ58が取り付けられており、このフィルタ58に溶媒蒸気を吸収させることが可能である。なお、通常、配管57に設けられたバルブ(図示せず)は閉鎖されている。また、筐体51には、筐体51内の雰囲気を放出する放出口、及び筐体51内に外気を取り入れる外気取入口が形成されており、放出口及び外気取入口には、それぞれ活性炭等からなるフィルタ60,61が設置されている。
【0079】
電子写真装置1-5による画像形成は以下に示すようにして行われる。まず、画像読取り部52の上面に原稿を配置し、原稿上の画像情報を読取る。次に、給紙部54から搬送機構56により、画像形成部53に用紙を供給する。画像形成部53では、第1の実施形態において説明したのと同様にして、用紙上に画像が形成される。次に、画像が形成された用紙を、搬送機構56により移送し、筐体51の外部に排出する。
【0080】
上記電子写真装置1-5の停止(休止)は、上述した画像形成処理を終了後、溶媒蒸気の回収及び液化による回収を暫く続け、隔壁13-1内の溶媒蒸気の濃度を十分に低減した後に行うことが好ましい。これにより、休止時に隔壁13-1の外部に放出される溶媒蒸気の量を低減することができる。そのため、隔壁13-1の外部において、雰囲気中の溶媒蒸気の濃度は極めて低く保たれる。
【0081】
また、上記電子写真装置1-5においては、筐体51の放出口及び外気取入口にはそれぞれフィルタ60,61が設置されているので、隔壁13-1の外部に放出された溶媒蒸気はフィルタ60,61に捕捉される。したがって、筐体51の外部に溶媒蒸気が放出されるのを防止することができる。また、上述のように、隔壁13-1の外部における雰囲気中の溶媒蒸気の濃度は極めて低く保たれているので、フィルタ60,61を頻繁に交換する必要性は生じない。
【0082】
なお、図7に示す電子写真装置1-5において、休止時に隔壁13-1から漏出する溶媒蒸気が極めて少量であり、隔壁13-1の外部の雰囲気で希釈されることにより環境に負荷がなく、また許容し得る程度の濃度とされる場合には、フィルタ60,61は必ずしも設ける必要はない。
【0083】
以上、休止時に溶媒蒸気の放出を防止することについて説明したが、紙詰まり等を生じて緊急に隔壁13-1を開放することが要求される場合においても溶媒蒸気の放出を防止することが好ましい。
【0084】
これは、例えば、以下に示す方法により実現することが可能である。すなわち、まず、紙詰まりを生じた直後に、配管46に設けられたバルブ(図示せず)を閉鎖し、配管57に設けられたバルブ(図示せず)を開放する。これにより、隔壁13-1内の雰囲気は、隔壁13-1内と冷却器44との間で循環することなく、配管57を経由して隔壁13-1及び冷却器44の外部に排気される。配管57には、上述のようにフィルタ58が設置されているので、上記雰囲気は溶媒蒸気を除去された状態で配管57から排気される。
【0085】
このような方法を用いた場合、隔壁13-1内の雰囲気は循環されずに排気されるため、隔壁13-1内の溶媒蒸気濃度を短時間で十分に安全な及び許容できる程度にまで低減することができる。したがって、紙詰まり等の支障を来たした場合においても、溶媒蒸気を放出することなく、迅速に隔壁13-1を開放することが可能となる。また、隔壁13-1を緊急に開放する頻度は低いので、フィルタ58を頻繁に交換する必要性は生じない。
【0086】
次に、本発明の第6の実施形態に係る電子写真装置について説明する。図8に、本発明の第6の実施形態に係る電子写真装置を概略的に示す。なお、図8において、図1〜図7に示したものと同様の部材には同一の符号を付し、その説明は省略する。
【0087】
図8に示す電子写真装置1-6において、転写ローラ31の一部及び感光体ドラム2の一部は隔壁13-5に覆われている。隔壁13-5は、溶媒回収器65の吸引口に取り付けられており、転写ローラ31及びその近傍から発生した溶媒蒸気は、溶媒回収器65で吸引することにより溶媒回収器65内へと導かれる。
【0088】
溶媒回収器65は、吸引した雰囲気から凝集による気液分離によって溶媒蒸気を回収し、雰囲気中の溶媒濃度を低減する。また、溶媒回収器65は切替部69と接続されており、溶媒回収器65で溶媒蒸気の濃度を低減された雰囲気は切替部69へと送られる。
【0089】
切替部69は濃度センサ70を収容しており、溶媒回収器65で処理された雰囲気中の溶媒蒸気の濃度を検出することができる。また、切替部69は、溶媒回収器65で処理された雰囲気の排気量や排気先等を切り替えることが可能である。切替部69について、図9を参照しながらより詳しく説明する。
【0090】
図9は、本発明の第6の実施形態に係る電子写真装置の切替部を概略的に示す図である。この図において、切替部69は、配管71,72を介して溶媒回収器65と接続されている。配管71は、溶媒回収器65で処理された雰囲気を切替部69へと供給するために設けられており、配管72は、溶媒回収器65から切替部69に供給された雰囲気を溶媒回収器65に戻すために設けられている。なお、配管71,72にはバルブ75,76がそれぞれ設けられている。
【0091】
また、切替部69には配管73の一端が接続されている。配管73の他端は外気に通じており、配管73の途中にはバルブ77が設けられている。切替部69には、さらに、配管74の一端が接続されている。配管74の他端は、例えば筐体外部に通じており、配管74の途中にはバルブ78が設けられている。
【0092】
配管73は切替部69内に外気を導入するために設けられ、配管74は溶媒回収器65から切替部69に供給された雰囲気を排気するために設けられている。配管73には、活性炭等からなるフィルタ79を設けることが好ましい。この場合、切替部69内に不所望なガス成分が導入されるのを防止することができる。また、配管74の他端が筐体外部に通じている場合には、配管74には、活性炭等からなるフィルタ80を設けることが好ましい。この場合、筐体外部に溶媒蒸気が放出されるのを防止することができる。
【0093】
フィルタ80が排気及び吸気の双方に対して不所望なガス成分を捕獲する能力を有する場合、配管74、バルブ78及びフィルタ80で、切替部69からの排気と切替部69への外気の導入とを行うことができる。したがって、この場合、配管73、バルブ77及びフィルタ79は設ける必要がない。
【0094】
上述した切替部69によると、以下に示す操作が可能である。例えば、溶媒回収器65で溶媒蒸気の回収が十分になされた場合、バルブ75,78を開放し、バルブ76,77を閉鎖することにより、溶媒回収器65で溶媒蒸気の濃度を低減した雰囲気を排気することができる。また、溶媒回収器65での溶媒蒸気の回収が不十分である場合、バルブ75,76を開放し、バルブ77,78を閉鎖することにより、溶媒回収器65において溶媒蒸気の回収を再度行うことができる。
【0095】
さらに、バルブ75,76を閉鎖し、バルブ77を開放することにより、切替部69内に外気を供給することができる。すなわち、濃度センサ70のリフレッシュを行うことができる。なお、溶媒蒸気の再回収条件は、バルブ75,76,78を用いて流量を調節することにより制御することが可能である。
【0096】
再び溶媒回収器65の説明に戻る。上述したように、溶媒回収器65は溶媒蒸気を回収し、溶媒蒸気の濃度を低減された雰囲気を切替部76に供給する。本実施形態においては、この溶媒回収器65は、様々な方法により溶媒蒸気を回収することができるように構成されている。
【0097】
すなわち、溶媒回収器65は、ペルチェ素子等を用いて冷却することにより溶媒蒸気を気化させ、気化した溶媒を液体として回収することが可能である。また、溶媒回収器65は、吸引した雰囲気を活性炭等からなるフィルタに透過させ、溶媒蒸気をフィルタに吸収させることができる。さらに、溶媒回収器65は、吸引した雰囲気の溶媒濃度を気体分離膜等を用いて高め、溶媒濃度を高められた雰囲気を冷却することにより溶媒蒸気を液体として回収することができる。また、吸引した雰囲気に含まれる溶媒蒸気を、光触媒や触媒燃焼により分解させることも可能である。さらに、溶媒回収器65は、これら回収方法を組み合せることもできる。
【0098】
溶媒蒸気の回収に上述した方法のいずれを用いるかの判断は、コンピュータのような制御部68においてなされる。制御部68には、隔壁13-5内に配置された温度・湿度センサ66、現像・回収器5-4の近傍に配置された温度・湿度センサ67、及び濃度センサ70が接続されている。制御部68は、これらセンサ66,67,70により検出される温度、湿度、及び濃度データ等に応じて、適切な溶媒回収方法を決定する。
【0099】
このような制御を行う場合、温度及び湿度の検出は、溶媒の蒸発量の変化が溶媒蒸気濃度の顕著な変化として現れる位置、例えば、現像・回収器5-1〜5-4や感光体ドラム2と転写ローラ31との接触部のような溶媒蒸気の発生源近傍、或いは隔壁13-5に囲まれた空間内等で行うことが好ましい。また、温度及び湿度の検出は複数の位置で行うことが好ましい。これにより、溶媒回収方法の選択をより適切に行うことが可能となる。
【0100】
制御部68は、溶媒回収方法を決定するだけでなく、切替部69の制御も行う。すなわち、制御部68は、濃度センサ70により検出される濃度データ等に応じて、溶媒回収器65で処理された雰囲気の排気量等を決定する。
【0101】
図10に、上述した電子写真装置1-6における溶媒蒸気の回収シーケンスをフローチャートにして示す。以下、電子写真装置1-6における溶媒蒸気の回収方法について、さらに詳細に説明する。
【0102】
溶媒蒸気の濃度は、溶媒の蒸気圧、湿度、温度、溶媒蒸気に晒され得る部材の面積、及び溶媒蒸気が拡散し得る空間の体積等から、その上限値を予測することが可能である。したがって、溶媒蒸気を回収するに当たり、まず、温度・湿度センサ66,67で検出された温度及び湿度データ、湿度センサ70で検出された湿度データ、画像情報等から算出される現像剤の使用量、及び画像形成に必要な時間等に基づいて、制御部68において、画像形成操作後の雰囲気中の溶媒蒸気濃度を予測する。
【0103】
次に、制御部68において、このようにして予測された溶媒濃度条件下での最適な溶媒回収手段を選定する。すなわち、電子写真装置1-6によると、画像形成操作が行われる前に、溶媒回収器65での溶媒回収シーケンスが決定される。以上のようにして最適な溶媒回収手段を選定した後、画像形成操作を行う。画像形成操作に伴って生ずる溶媒蒸気は、選定された溶媒回収手段により溶媒回収器65において回収される。
【0104】
溶媒回収器65において、溶媒蒸気を含む雰囲気を冷却することにより溶媒を回収した場合、回収された溶媒は液化されるため、現像剤に再利用され得る。液化された溶媒が水を含有する場合、水と溶媒とを分離する分離装置(図示せず)を設けてもよい。
【0105】
一方、溶媒回収器65において溶媒蒸気の濃度が低減された雰囲気は切替部69へと送られ、そこで濃度センサ70により溶媒蒸気の濃度測定(濃度センシング)が行われる。濃度センサ70による測定値(実測値)は制御部68へと送られる。制御部68において、実測値が基準値以下であると判断された場合、切替部69に供給された雰囲気はそのまま排気される。
【0106】
また、濃度センサ70による実測値が基準値より高いと判断された場合、切替部69に供給された雰囲気の少なくとも一部は溶媒回収器65に戻され、再度、溶媒蒸気回収処理に供される。例えば、切替部69に供給される雰囲気の流量と、溶媒回収器65に戻される雰囲気の流量との関係を最適化することにより、濃度センサ70による実測値を基準値以下とすることができる。濃度センサ70による実測値が基準値以下になるように流量等の諸条件を調整した後、切替部69から上記雰囲気を排気する。以上のようにして、溶媒蒸気回収処理を終了する。
【0107】
上記溶媒蒸気回収処理において、濃度センサ70による実測値を加味して最適な溶媒回収方法の選定を再度行うことが好ましい。これにより、切替部69から溶媒回収器65に戻される雰囲気の流量が低減されるため、より高い効率で溶媒蒸気回収処理を行うことができる。
【0108】
また、上述した溶媒蒸気の回収処理において、溶媒回収器65の起動は、画像形成操作の開始と同時でなくてもよく、例えば、画像形成操作の途中、或いは画像形成操作の終了後であってもよい。溶媒蒸気の回収に費やすエネルギが低く、且つ高い効率で溶媒を回収することができれば、どのようなタイミングで溶媒回収器65を起動してもよい。
【0109】
また、溶媒蒸気の回収を完了する前に、新たに画像形成操作が実行される場合は、雰囲気中に残留する溶媒蒸気の濃度を加味して、新たな画像形成操作を終えた後の溶媒蒸気の濃度を予測することが好ましい。このようにして算出された濃度をもとに、再度、最適な溶媒回収方法を決定することにより、溶媒蒸気の回収が不完全となるのを防止することができる。
【0110】
さらに、溶媒蒸気の回収を完了する前に電子写真装置1-6のスイッチがオフされる場合、画像形成に関わる部材への電力の供給を断ち、溶媒回収器65は雰囲気中の溶媒蒸気濃度が十分に所定の量に低減されるまで駆動し続けることが好ましい。これにより、休止時において、筐体外部に高濃度の溶媒蒸気が放出されるのを防止することができる。
【0111】
以上説明した本発明の第6の実施形態に係る電子写真装置1-6においては、溶媒回収器65の下流に濃度センサ70が配置される。そのため、以下に示す利益を得ることができる。
【0112】
湿式の電子写真装置においては、一般に、現像剤に溶媒としてパラフィン系炭化水素が含有される。本発明者らの調査によると、電子写真装置内部の温度は最低でも30〜50℃であり、このような温度と溶媒の飽和蒸気圧とから、画像形成時における筐体内部の蒸気濃度は数百ppm以上に達すると予測される。
【0113】
溶媒による人体への影響は、溶媒濃度を約300ppmまで低減した場合に防止されるが、最近、数十ppmオーダ以下の濃度まで低減しない限り、臭気が感知されてしまうことが判明している。ところが、雰囲気中の溶媒蒸気の濃度が低いほど、溶媒回収操作による溶媒蒸気濃度の減少が生じにくくなる。そのため、通常の湿式電子写真装置によると、溶媒蒸気を含む雰囲気が、溶媒濃度を十分に低減されることなく筐体外部に排気されるおそれがある。
【0114】
それに対し、本実施形態に係る電子写真装置1-6によると、溶媒回収器65において溶媒蒸気の濃度を低減された雰囲気は、直ちには排気されず、一旦、切替部69へと供給される。切替部69においては溶媒蒸気の濃度測定が行われ、雰囲気中の溶媒蒸気濃度が十分に低減されていない場合には、図9及び図10に関して説明したように、上記雰囲気は再度溶媒回収器65に戻される。したがって、溶媒蒸気濃度を十分に低減されていない雰囲気が、筐体外部に排気されるのを防止することができる。
【0115】
また、濃度センサ70で検出される実測値が、画像情報や温度等から予測される計算値と大きく異なる場合、溶媒回収器65或いは現像・回収器5-1〜5-4等に異常が生じたと判断することができる。
【0116】
さらに、濃度センサ70を溶媒回収器65の下流に配置した場合、濃度センサ70と溶媒蒸気の発生源とを容易に隔離することができるため、溶媒蒸気を高濃度で含む雰囲気が筐体外部に放出されるのを防止することができる。したがって、上記電子写真装置1-6によると、リフレッシュ操作を容易に且つ安全に行うことが可能となる。また、溶媒回収器65の下流においては、溶媒蒸気の濃度は低減されているため、濃度センサ70に関し、比較的良好な寿命特性を得ることができる。
【0117】
【発明の効果】
以上示したように、本発明の電子写真装置によると、現像剤に使用される溶媒の一部は液体として回収され、その残りは気体として回収される。また、本発明の電子写真装置によると、溶媒蒸気を含む雰囲気は、溶媒蒸気の発生源の少なくとも1つの近傍において回収される。すなわち、溶媒蒸気を含む雰囲気は、溶媒蒸気が拡散する前に、溶媒蒸気を極めて高い濃度で含有した状態で回収される。このように、液状の溶媒及び溶媒蒸気の双方が回収され、且つ溶媒蒸気の回収は溶媒蒸気が拡散する前に行なわれるため、溶媒蒸気を高い効率で回収することが可能となる。したがって、本発明によると、湿式現像方式を用い、高い画質を維持しつつ、溶媒を高い効率で回収することが可能な電子写真装置が提供される。
【0118】
また、本発明の電子写真装置によると、気体として回収された溶媒の少なくとも一部は液化されるため、筐体内における溶媒蒸気の濃度は低濃度に維持される。したがって、本発明によると、湿式現像方式を用い、高い画質を維持しつつ、筐体外部への溶媒の拡散を防止することが可能な電子写真装置が提供される。
【0119】
さらに、本発明の電子写真装置によると、気体として回収された溶媒の少なくとも一部は液化されるため、液体として回収された溶媒だけでなく、気体として回収された溶媒をも現像液に再利用することができる。したがって、本発明によると、湿式現像方式を用い、高い画質を維持しつつ、溶媒を高い効率で再利用することが可能な電子写真装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る電子写真装置を概略的に示す図。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る電子写真装置の一部を概略的に示す図。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る電子写真装置において用いられる現像・回収器を概略的に示す図である。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る電子写真装置を概略的に示す図。
【図5】本発明の第3の実施形態に係る電子写真装置を概略的に示す図。
【図6】本発明の第4の実施形態に係る電子写真装置を概略的に示す図。
【図7】本発明の第5の実施形態に係る電子写真装置を概略的に示す図。
【図8】本発明の第6の実施形態に係る電子写真装置を概略的に示す図。
【図9】本発明の第6の実施形態に係る電子写真装置の切替部を概略的に示す図。
【図10】本発明の第6の実施形態に係る電子写真装置における溶媒蒸気の回収シーケンスを示すフローチャート。
【符号の説明】
1-n…電子写真装置(n=1,2,3,4,5,6)
2…感光体ドラム
5-n…現像・回収器(n=1,2,3,4)
6…転写手段
21…第1の溶媒回収手段
22…溶媒
23…トナー
33…用紙
40…第2の溶媒回収手段
Claims (4)
- 潜像が形成される像担持体と、
前記像担持体上に、トナーと溶媒とを含有する現像剤を供給することにより現像剤像を形成する現像手段と、
前記現像剤像を前記像担持体から被転写材上に転写する転写手段と、
前記現像手段と前記転写手段との間に配置され、前記像担持体の現像剤像が形成された領域から、前記溶媒の少なくとも一部を液体として回収する第1の回収手段と、
前記溶媒の気化分を含む雰囲気を冷却することにより前記気化した溶媒を液体として回収する液化手段と、前記気化した溶媒を含む雰囲気をフィルタに透過させ、前記気化した溶媒を吸収させる吸収手段とを備えた第2の回収手段と、
前記気化した溶媒を含む雰囲気の状態として、前記雰囲気中の溶媒濃度及び/又は前記雰囲気の温度を検出する検出手段と、
前記潜像の形成に用いられる画像情報と画像形成に要する時間と前記検出手段の検出結果とから予測される雰囲気中の溶媒濃度に基づいて、前記気化した溶媒を含む雰囲気を前記液化手段による溶媒蒸気回収処理及び前記吸収手段による溶媒蒸気回収処理に順次供する第1の溶媒回収シーケンス及び前記気化した溶媒を含む雰囲気を前記吸収手段による溶媒蒸気回収処理に供する第2の溶媒回収シーケンスの何れかを選定し、その選定された溶媒回収シーケンスに従って前記第2の回収手段を動作させる制御手段とを具備することを特徴とする電子写真装置。 - 前記現像剤に再利用するために、前記第1の回収手段で回収された溶媒から不純物を除去する精製手段をさらに具備することを特徴とする請求項1に記載の電子写真装置。
- 前記第2の回収手段は、
前記気化した溶媒を含む雰囲気を吸気する吸気口と、
前記気化した溶媒の発生源の少なくとも一部を覆い、前記気化した溶媒を前記吸気口へと導く隔壁とをさらに備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の電子写真装置。 - 前記液化手段により回収された溶媒は前記現像剤に再利用されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子写真装置。
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