JPH08334540A - 恒温室内観察用窓およびその形成方法 - Google Patents
恒温室内観察用窓およびその形成方法Info
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- JPH08334540A JPH08334540A JP14320095A JP14320095A JPH08334540A JP H08334540 A JPH08334540 A JP H08334540A JP 14320095 A JP14320095 A JP 14320095A JP 14320095 A JP14320095 A JP 14320095A JP H08334540 A JPH08334540 A JP H08334540A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 簡単な構造で霜や曇りの発生を確実に防止
し、恒温室内の観察を可能にする。 【構成】 透明板11と、透明板11の裏面周縁部に固
着されたシール部材12と、開閉弁13とで観察用窓1
0を形成する。低温試験時においては、観察用窓10を
恒温室3の扉6の表面側に取り付け、高温高湿試験時に
は裏面側に取り付ける。取り付けに際しては、真空ポン
プ16によって扉6と透明板11との間の密閉空間18
を排気して真空にし、観察用窓10を扉6に真空吸着す
る。
し、恒温室内の観察を可能にする。 【構成】 透明板11と、透明板11の裏面周縁部に固
着されたシール部材12と、開閉弁13とで観察用窓1
0を形成する。低温試験時においては、観察用窓10を
恒温室3の扉6の表面側に取り付け、高温高湿試験時に
は裏面側に取り付ける。取り付けに際しては、真空ポン
プ16によって扉6と透明板11との間の密閉空間18
を排気して真空にし、観察用窓10を扉6に真空吸着す
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、所望の温度に設定した
恒温室内に配置した被試験物の温度特性、耐候性等を試
験する恒温槽に用いて好適な恒温室内観察用窓およびそ
の形成方法に関し、特に、霜、曇り等の発生を防止し、
被試験物を恒温室の外部から観察したり、グローブによ
って操作することができるようにしたものである。
恒温室内に配置した被試験物の温度特性、耐候性等を試
験する恒温槽に用いて好適な恒温室内観察用窓およびそ
の形成方法に関し、特に、霜、曇り等の発生を防止し、
被試験物を恒温室の外部から観察したり、グローブによ
って操作することができるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】電子部品、電気機器等の被試験物を恒温
室に入れ、その温度特性、耐候性等を試験するために用
いられるこの種の恒温槽は、一般に開口部が扉によって
気密に閉鎖される恒温室と、この恒温室の内部を所定の
温度に冷却したり加熱する冷却装置および加熱装置と、
これら冷却装置と加熱装置を制御する制御部等を備えて
いる。扉は、恒温室内の被試験物を外部から観察できる
ようにするため全体がアクリル樹脂、ガラス板等の透明
板によって形成されるか、もしくは金属製の扉の一部に
開口を設け、この開口を透明板によって気密に閉鎖した
構造とされる。また、扉には必要に応じてグローブが設
けられており、恒温室内の被試験物を外部から操作でき
るようにしている。
室に入れ、その温度特性、耐候性等を試験するために用
いられるこの種の恒温槽は、一般に開口部が扉によって
気密に閉鎖される恒温室と、この恒温室の内部を所定の
温度に冷却したり加熱する冷却装置および加熱装置と、
これら冷却装置と加熱装置を制御する制御部等を備えて
いる。扉は、恒温室内の被試験物を外部から観察できる
ようにするため全体がアクリル樹脂、ガラス板等の透明
板によって形成されるか、もしくは金属製の扉の一部に
開口を設け、この開口を透明板によって気密に閉鎖した
構造とされる。また、扉には必要に応じてグローブが設
けられており、恒温室内の被試験物を外部から操作でき
るようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た恒温槽を用いて被試験物を試験する場合、恒温室の内
外の温度差により必然的に観察窓の透明部に霜や曇りが
発生するため、恒温室の内部を観察したり、被試験物を
操作したりすることができないという問題があった。す
なわち、低温試験時には、内部温度の低下に伴い扉の表
面付近の空気が急激に冷えると、その空気中の水蒸気が
過飽和状態となるため扉の表面に接触すると結露して扉
の表面を曇らせる。特に、氷点以下(たとえば、−50
°C)の低温試験時においては霜が発生する。一方、高
温高湿試験時(たとえば、80°C、湿度90%)にお
いては、恒温室内の空気中に含まれている水蒸気が過飽
和状態になるため扉の裏面が曇る。
た恒温槽を用いて被試験物を試験する場合、恒温室の内
外の温度差により必然的に観察窓の透明部に霜や曇りが
発生するため、恒温室の内部を観察したり、被試験物を
操作したりすることができないという問題があった。す
なわち、低温試験時には、内部温度の低下に伴い扉の表
面付近の空気が急激に冷えると、その空気中の水蒸気が
過飽和状態となるため扉の表面に接触すると結露して扉
の表面を曇らせる。特に、氷点以下(たとえば、−50
°C)の低温試験時においては霜が発生する。一方、高
温高湿試験時(たとえば、80°C、湿度90%)にお
いては、恒温室内の空気中に含まれている水蒸気が過飽
和状態になるため扉の裏面が曇る。
【0004】そこで、従来は霜が発生した場合、透明部
の表面を温風ヒーターやドライヤーによって加熱して蒸
発させるか、へらで擦り落とし、曇りが発生した場合は
ワイパー等で拭いていた。しかしながら、このような方
法はいずれも霜や曇りの発生自体を防止するものではな
いため、霜や曇りを取り除く作業を中断すると、再び霜
や曇りが発生してしまい、効果の持続性が少ないという
問題があった。また、温風ヒーターやドライヤーを用い
ると、それだけ電力を消費するため、恒温槽のランニン
グコストが高くなる。また、恒温室の温度安定性も悪
い。へらを用いて擦り落とす場合は、その作業が面倒
で、時間がかかるばかりか、注意して擦り落とさないと
扉の表面を傷つけるおそれがある。
の表面を温風ヒーターやドライヤーによって加熱して蒸
発させるか、へらで擦り落とし、曇りが発生した場合は
ワイパー等で拭いていた。しかしながら、このような方
法はいずれも霜や曇りの発生自体を防止するものではな
いため、霜や曇りを取り除く作業を中断すると、再び霜
や曇りが発生してしまい、効果の持続性が少ないという
問題があった。また、温風ヒーターやドライヤーを用い
ると、それだけ電力を消費するため、恒温槽のランニン
グコストが高くなる。また、恒温室の温度安定性も悪
い。へらを用いて擦り落とす場合は、その作業が面倒
で、時間がかかるばかりか、注意して擦り落とさないと
扉の表面を傷つけるおそれがある。
【0005】また、霜や曇りの発生を防止するため扉自
体を二重ガラス構造にすることも考えられるが、このよ
うな恒温槽にあっては、扉の面積が大きい場合、製造コ
ストが高くなるという難点があった。
体を二重ガラス構造にすることも考えられるが、このよ
うな恒温槽にあっては、扉の面積が大きい場合、製造コ
ストが高くなるという難点があった。
【0006】本発明は上記した従来の問題点を解決すべ
くなされたもので、その目的とするところは、簡単な構
造で霜や曇りの発生を確実に防止することができるよう
にした恒温室内観察用窓およびその形成方法を提供する
ことにある。
くなされたもので、その目的とするところは、簡単な構
造で霜や曇りの発生を確実に防止することができるよう
にした恒温室内観察用窓およびその形成方法を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る恒温室内観察用窓は、透明板と、この
透明板の裏面周縁部に固着された環状のシール部材と、
このシール部材より内側に位置して真空ポンプに接続可
能な開閉弁とからなることを特徴とする。また、本発明
に係る恒温室内観察用窓は、恒温室の扉に設けた保持部
材によって保持されることを特徴とする。また、本発明
に係る恒温室内観察用窓は、平板で透明板を形成したこ
とを特徴とする。さらに、本発明に係る恒温室内観察用
窓の形成方法は、透明板、この透明板の裏面周縁部に固
着された環状のシール部材およびこのシール部材より内
側に位置して透明板に設けられた開閉弁とからなる観察
用窓を、恒温室の扉に前記シール部材が密接するように
配置し、前記開閉弁を開いて真空ポンプに接続し、前記
扉と観察用窓との隙間の排気を行なった後前記開閉弁を
閉じることを特徴とする。
め、本発明に係る恒温室内観察用窓は、透明板と、この
透明板の裏面周縁部に固着された環状のシール部材と、
このシール部材より内側に位置して真空ポンプに接続可
能な開閉弁とからなることを特徴とする。また、本発明
に係る恒温室内観察用窓は、恒温室の扉に設けた保持部
材によって保持されることを特徴とする。また、本発明
に係る恒温室内観察用窓は、平板で透明板を形成したこ
とを特徴とする。さらに、本発明に係る恒温室内観察用
窓の形成方法は、透明板、この透明板の裏面周縁部に固
着された環状のシール部材およびこのシール部材より内
側に位置して透明板に設けられた開閉弁とからなる観察
用窓を、恒温室の扉に前記シール部材が密接するように
配置し、前記開閉弁を開いて真空ポンプに接続し、前記
扉と観察用窓との隙間の排気を行なった後前記開閉弁を
閉じることを特徴とする。
【0008】
【作用】本発明において、観察用窓は低温試験時には恒
温室の扉の表面側に取り付けられ、一方、高温高湿試験
時には扉の裏面側に取り付けられる。扉と透明板との間
に形成される密閉空間は、真空ポンプによって減圧され
ることにより真空となり、扉と透明板間の熱の伝導を遮
断するとともに、観察用窓を吸着する。開閉弁は、密閉
空間を負圧状態に保持する。恒温室の扉に設けた保持部
材は、不使用時に観察用窓を保持し、脱落を防止する。
温室の扉の表面側に取り付けられ、一方、高温高湿試験
時には扉の裏面側に取り付けられる。扉と透明板との間
に形成される密閉空間は、真空ポンプによって減圧され
ることにより真空となり、扉と透明板間の熱の伝導を遮
断するとともに、観察用窓を吸着する。開閉弁は、密閉
空間を負圧状態に保持する。恒温室の扉に設けた保持部
材は、不使用時に観察用窓を保持し、脱落を防止する。
【0009】
【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例に基づいて
説明する。図1は本発明に係る観察用窓を扉の表面側に
取り付けた恒温槽の断面図、図2は同窓の正面図、図3
は図2のIII −III 線断面図、図4は図2のIV−IV
線断面図である。本実施例は恒温槽を低温試験に使用し
た例を示す。これらの図において、恒温槽1は、筐体2
と、筐体2内に配置された恒温室3と、図示しない冷却
装置、加熱装置、ファン、制御部等を備えている。恒温
室3は、断熱材によって箱状に形成されており、内部が
冷却装置によって冷却されることにより被試験物4を試
験温度(たとえば、−50°C)の雰囲気中に置くこと
ができる。恒温室3の前面側開口部5は、開閉自在な扉
6によって気密に閉鎖される。扉6は、内部の観察を可
能にするためアクリル樹脂等の透明板によって形成され
ており、その表面の中央部には内部の観察を可能にする
観察用窓10が着脱自在に取り付けられる。
説明する。図1は本発明に係る観察用窓を扉の表面側に
取り付けた恒温槽の断面図、図2は同窓の正面図、図3
は図2のIII −III 線断面図、図4は図2のIV−IV
線断面図である。本実施例は恒温槽を低温試験に使用し
た例を示す。これらの図において、恒温槽1は、筐体2
と、筐体2内に配置された恒温室3と、図示しない冷却
装置、加熱装置、ファン、制御部等を備えている。恒温
室3は、断熱材によって箱状に形成されており、内部が
冷却装置によって冷却されることにより被試験物4を試
験温度(たとえば、−50°C)の雰囲気中に置くこと
ができる。恒温室3の前面側開口部5は、開閉自在な扉
6によって気密に閉鎖される。扉6は、内部の観察を可
能にするためアクリル樹脂等の透明板によって形成され
ており、その表面の中央部には内部の観察を可能にする
観察用窓10が着脱自在に取り付けられる。
【0010】前記観察用窓10は、ガラス板もしくはア
クリル樹脂等の合成樹脂によって形成された平板状の透
明板11と、この透明板11の裏面周縁部に固着された
環状のシール部材12と、透明板11に設けられた開閉
弁13と、透明板11の両側に取り付けられた一対の取
手14とで構成されている。透明板11の大きさは任意
であり、恒温室3の内部を観察するのに十分な大きさで
あればよい。シール部材12は、シリコンゴム等の比較
的耐熱に優れた材料によって形成され、透明板11の裏
面周縁部に形成された環状溝15に一部を透明板11の
裏面から突出させて嵌着され、かつ接着剤等によって固
着されている。この場合、透明板11に環状溝15を形
成した例を示したが、環状溝15を形成せず、シール部
材12を断面D字形とし、その平坦面部を透明板11の
裏面周縁部に接着すれば、透明板11に溝加工を施す必
要がなく、市販のガラス板や合成樹脂製の透明な板をそ
のまま使用することが可能である。閉弁13としては、
要は外気との間で気密が維持できるものであればよいか
ら、特別な構造のものである必要はなく市販されている
ごく一般的な弁等が用いられる。また、開閉弁13は、
一方の開口が前記シール部材12より内側に位置するよ
うに透明板11を貫通するように設けられ、使用時に真
空ポンプ16に排気管17を介して接続されるようにな
っている。
クリル樹脂等の合成樹脂によって形成された平板状の透
明板11と、この透明板11の裏面周縁部に固着された
環状のシール部材12と、透明板11に設けられた開閉
弁13と、透明板11の両側に取り付けられた一対の取
手14とで構成されている。透明板11の大きさは任意
であり、恒温室3の内部を観察するのに十分な大きさで
あればよい。シール部材12は、シリコンゴム等の比較
的耐熱に優れた材料によって形成され、透明板11の裏
面周縁部に形成された環状溝15に一部を透明板11の
裏面から突出させて嵌着され、かつ接着剤等によって固
着されている。この場合、透明板11に環状溝15を形
成した例を示したが、環状溝15を形成せず、シール部
材12を断面D字形とし、その平坦面部を透明板11の
裏面周縁部に接着すれば、透明板11に溝加工を施す必
要がなく、市販のガラス板や合成樹脂製の透明な板をそ
のまま使用することが可能である。閉弁13としては、
要は外気との間で気密が維持できるものであればよいか
ら、特別な構造のものである必要はなく市販されている
ごく一般的な弁等が用いられる。また、開閉弁13は、
一方の開口が前記シール部材12より内側に位置するよ
うに透明板11を貫通するように設けられ、使用時に真
空ポンプ16に排気管17を介して接続されるようにな
っている。
【0011】このような観察用窓10は、被試験物4の
低温試験を行う際、図1に示すように扉6の表面側に取
り付けられる。取り付けに際しては、扉6の表面にシー
ル部材12を密接して開閉弁13を真空ポンプ16に排
気管17を介して接続する。次に、この状態で開閉弁1
3を開き、真空ポンプ16により扉6と透明板11およ
びシール部材12によって形成された密閉空間18内の
空気を排気して負圧(15〜25cmHg)とすること
により観察用窓10を扉6の表面に真空吸着させる。こ
の場合、観察用窓10に紐等の適宜な保持部材20を設
け、その一端を扉6側に設けた図示しないフック等に係
止して観察用窓10を吊り下るようにしておくと、密閉
空間18内の負圧力が低下したとしても観察用窓10の
脱落を防止することができる。また、試験終了後に開閉
弁13を開いて取り外す場合に誤って脱落するというよ
うなこともない。観察用窓10を真空吸着した後、開閉
弁13を閉じ、排気管17を開閉弁13から外す。そし
て、恒温室3内の温度を図示しない冷却装置によって試
験温度まで低下させ、被試験物4の低温試験を行う。
低温試験を行う際、図1に示すように扉6の表面側に取
り付けられる。取り付けに際しては、扉6の表面にシー
ル部材12を密接して開閉弁13を真空ポンプ16に排
気管17を介して接続する。次に、この状態で開閉弁1
3を開き、真空ポンプ16により扉6と透明板11およ
びシール部材12によって形成された密閉空間18内の
空気を排気して負圧(15〜25cmHg)とすること
により観察用窓10を扉6の表面に真空吸着させる。こ
の場合、観察用窓10に紐等の適宜な保持部材20を設
け、その一端を扉6側に設けた図示しないフック等に係
止して観察用窓10を吊り下るようにしておくと、密閉
空間18内の負圧力が低下したとしても観察用窓10の
脱落を防止することができる。また、試験終了後に開閉
弁13を開いて取り外す場合に誤って脱落するというよ
うなこともない。観察用窓10を真空吸着した後、開閉
弁13を閉じ、排気管17を開閉弁13から外す。そし
て、恒温室3内の温度を図示しない冷却装置によって試
験温度まで低下させ、被試験物4の低温試験を行う。
【0012】ここで、上記した通り低温試験時において
は扉6の表面全体に水蒸気の結露により曇りや霜が発生
し、内部を観察することができなくなるが、観察用窓1
0を取り付け密閉空間18内を真空にしておくと、この
部分での熱の伝導がなく、透明板11の表面側でかつ観
察用窓10が取り付けられている部分が曇ったり霜が発
生することがない。したがって、観察用窓10および扉
6を通して恒温室3内の被試験物4を良好に観察するこ
とができる。また、熱の伝導がなく、観察用窓10が取
り付けられている部分に曇りや霜が発生しなければ、シ
ール部材12が劣化せず、長期にわたって使用すること
ができる。なお、検査後は開閉弁13を開き密閉空間1
8を大気圧に戻すと、観察用窓10を扉6から簡単に取
り外すことができる。
は扉6の表面全体に水蒸気の結露により曇りや霜が発生
し、内部を観察することができなくなるが、観察用窓1
0を取り付け密閉空間18内を真空にしておくと、この
部分での熱の伝導がなく、透明板11の表面側でかつ観
察用窓10が取り付けられている部分が曇ったり霜が発
生することがない。したがって、観察用窓10および扉
6を通して恒温室3内の被試験物4を良好に観察するこ
とができる。また、熱の伝導がなく、観察用窓10が取
り付けられている部分に曇りや霜が発生しなければ、シ
ール部材12が劣化せず、長期にわたって使用すること
ができる。なお、検査後は開閉弁13を開き密閉空間1
8を大気圧に戻すと、観察用窓10を扉6から簡単に取
り外すことができる。
【0013】被試験物4の高温高湿試験を行う場合は、
上記した低温試験時とは反対に、扉6の裏面側に曇りが
発生するため、観察用窓10を図5に示すように予め扉
6の裏面側に上記したと同様に真空吸着させる。このよ
うにすると、扉6の裏面、透明板11の裏面およびシー
ル部材12によって形成される密閉空間21内が真空で
あるため熱の伝導がなく、扉6の透明板11が取り付け
られている裏面部分および透明板11の表面側に曇りが
発生せず、したがって、扉6および観察用窓10を通し
て恒温室3内の被試験物を良好に観察することができ
る。
上記した低温試験時とは反対に、扉6の裏面側に曇りが
発生するため、観察用窓10を図5に示すように予め扉
6の裏面側に上記したと同様に真空吸着させる。このよ
うにすると、扉6の裏面、透明板11の裏面およびシー
ル部材12によって形成される密閉空間21内が真空で
あるため熱の伝導がなく、扉6の透明板11が取り付け
られている裏面部分および透明板11の表面側に曇りが
発生せず、したがって、扉6および観察用窓10を通し
て恒温室3内の被試験物を良好に観察することができ
る。
【0014】なお、上記実施例は扉6全体をアクリル樹
脂製の透明板によって構成した例を示したが、本発明は
これに限らず、扉6を金属等によって形成し、その一部
に開口を設け、この開口部にアクリル樹脂、ガラス板等
からなる透明板を設けた恒温槽であってもよく、その場
合は前記透明板に観察用窓を取り付けるようにすればよ
い。
脂製の透明板によって構成した例を示したが、本発明は
これに限らず、扉6を金属等によって形成し、その一部
に開口を設け、この開口部にアクリル樹脂、ガラス板等
からなる透明板を設けた恒温槽であってもよく、その場
合は前記透明板に観察用窓を取り付けるようにすればよ
い。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る恒温室
内観察用窓は、透明板と、透明板の裏面周縁部に固着さ
れた環状のシール部材と、このシール部材より内側に位
置して透明板に設けられ真空ポンプに接続可能な開閉弁
とで構成し、使用時に恒温室の扉に真空吸着されること
により、扉と透明板との間に真空室を形成するようにし
たので、熱の伝導がなく、曇りや霜の発生を確実に防止
することができる。したがって、恒温室内を外部から良
好に観察することができる。また、観察用窓の構成も簡
単で、手軽に持ち運びすることができ、各種の恒温槽に
使用することができる。また、透明板を平板で形成する
と、環状溝の加工を施す必要がなく、市販の透明板を使
用することができる。また、本発明においては、シール
部材を扉に密接し、開閉弁を真空ポンプに接続し、透明
板と扉の間に形成された密閉空間を真空排気することに
より、観察用窓を扉に吸着させるようにしたので、観察
用窓の取り付けが簡単かつ容易で、短時間に行うことが
できる。
内観察用窓は、透明板と、透明板の裏面周縁部に固着さ
れた環状のシール部材と、このシール部材より内側に位
置して透明板に設けられ真空ポンプに接続可能な開閉弁
とで構成し、使用時に恒温室の扉に真空吸着されること
により、扉と透明板との間に真空室を形成するようにし
たので、熱の伝導がなく、曇りや霜の発生を確実に防止
することができる。したがって、恒温室内を外部から良
好に観察することができる。また、観察用窓の構成も簡
単で、手軽に持ち運びすることができ、各種の恒温槽に
使用することができる。また、透明板を平板で形成する
と、環状溝の加工を施す必要がなく、市販の透明板を使
用することができる。また、本発明においては、シール
部材を扉に密接し、開閉弁を真空ポンプに接続し、透明
板と扉の間に形成された密閉空間を真空排気することに
より、観察用窓を扉に吸着させるようにしたので、観察
用窓の取り付けが簡単かつ容易で、短時間に行うことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る観察用窓を扉の表面側に取り付
けた恒温槽の断面図である。
けた恒温槽の断面図である。
【図2】 同窓の正面図である。
【図3】 図2のIII −III 線断面図である。
【図4】 図2のIV−IV線断面図である。
【図5】 観察用窓を扉の裏面側に取り付けた例を示す
断面図である。
断面図である。
1…恒温槽、2…筐体、3…恒温室、4…被試験物、5
…開口部、6…扉、10…観察用窓、11…透明板、1
2…シール部材、13…開閉弁、14…取手、15…環
状溝、16…真空ポンプ、17…排気管、18…密閉空
間、20…保持部材。
…開口部、6…扉、10…観察用窓、11…透明板、1
2…シール部材、13…開閉弁、14…取手、15…環
状溝、16…真空ポンプ、17…排気管、18…密閉空
間、20…保持部材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川井 克彦 埼玉県行田市富士見町1丁目4番地1 ジ ェコー株式会社内 (72)発明者 能見 和美 埼玉県行田市富士見町1丁目4番地1 ジ ェコー株式会社内 (72)発明者 野寺 美帆 埼玉県行田市富士見町1丁目4番地1 ジ ェコー株式会社内 (72)発明者 長田 節子 埼玉県行田市富士見町1丁目4番地1 ジ ェコー株式会社内
Claims (4)
- 【請求項1】 透明板と、この透明板の裏面周縁部に固
着された環状のシール部材と、このシール部材より内側
に位置して真空ポンプに接続可能な開閉弁とからなるこ
とを特徴とする恒温室内観察用窓。 - 【請求項2】 請求項1記載の恒温室内観察用窓におい
て、恒温室の扉に設けた保持部材によって保持されるこ
とを特徴とする恒温室内観察用窓。 - 【請求項3】 請求項1または2記載の恒温室内観察用
窓において、平板で透明板を形成したことを特徴とする
恒温室内観察用窓。 - 【請求項4】 透明板、この透明板の裏面周縁部に固着
された環状のシール部材およびこのシール部材より内側
に位置して透明板に設けられた開閉弁とからなる観察用
窓を、恒温室の扉に前記シール部材が密接するように配
置し、前記開閉弁を開いて真空ポンプに接続し、前記扉
と観察用窓との隙間の排気を行なった後前記開閉弁を閉
じることを特徴とする恒温室内観察用窓の形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14320095A JPH08334540A (ja) | 1995-06-09 | 1995-06-09 | 恒温室内観察用窓およびその形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14320095A JPH08334540A (ja) | 1995-06-09 | 1995-06-09 | 恒温室内観察用窓およびその形成方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08334540A true JPH08334540A (ja) | 1996-12-17 |
Family
ID=15333209
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14320095A Pending JPH08334540A (ja) | 1995-06-09 | 1995-06-09 | 恒温室内観察用窓およびその形成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08334540A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001096931A1 (en) * | 2000-06-14 | 2001-12-20 | Barry Thomas Reynolds | Portable optical magnifying device |
JP2009052290A (ja) * | 2007-08-27 | 2009-03-12 | Nissho Kogyo Kk | 扉閉鎖装置 |
CN103837330A (zh) * | 2014-03-19 | 2014-06-04 | 中国科学院光电技术研究所 | 一种用于太阳望远镜热视场光阑内部视宁度效应的标定装置 |
-
1995
- 1995-06-09 JP JP14320095A patent/JPH08334540A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001096931A1 (en) * | 2000-06-14 | 2001-12-20 | Barry Thomas Reynolds | Portable optical magnifying device |
JP2009052290A (ja) * | 2007-08-27 | 2009-03-12 | Nissho Kogyo Kk | 扉閉鎖装置 |
CN103837330A (zh) * | 2014-03-19 | 2014-06-04 | 中国科学院光电技术研究所 | 一种用于太阳望远镜热视场光阑内部视宁度效应的标定装置 |
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