JPH08334418A - サーミスタ式温度検出器 - Google Patents

サーミスタ式温度検出器

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JPH08334418A
JPH08334418A JP14355595A JP14355595A JPH08334418A JP H08334418 A JPH08334418 A JP H08334418A JP 14355595 A JP14355595 A JP 14355595A JP 14355595 A JP14355595 A JP 14355595A JP H08334418 A JPH08334418 A JP H08334418A
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Masatoshi Tokunaga
正寿 徳永
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 第1サーミスタ9とセンサケース1との間
に、熱の伝わりのよい材質で空気の介在を妨げるような
形状である中空筒状体7を設けることにより、センサケ
ース1の壁を通して伝えられるエンジン冷却水の熱を第
1サーミスタ9へよりよく伝え、第1サーミスタ9の応
答性を向上させる。 【構成】 センサケース1の円筒部1b内周面部に絶縁
筒5を設け、絶縁筒5内部に閉塞部1a側から第2サー
ミスタ3、導通板4、第1スプリング6、中空筒状体
7、第2スプリング8の順に挿入する。そして、コネク
タハウジング2をセンサケース1に取り付けると、中空
筒状体7が円筒部1b内部で第1サーミスタの外周部に
配置される。これにより第1サーミスタ9と円筒部1b
との間において熱をよりよく伝え、空気の介在を妨げる
ので、第1サーミスタ9の応答性を向上させることがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は1つのケース内に複数の
サーミスタ素子を収納した温度検出器に関する。
【0002】
【従来の技術】上記のような温度検出器の従来技術とし
ては、例えば実開昭52−56768号公報に開示され
ているように、一方のサーミスタが金属ケースの底部に
固定され、他方のサーミスタがリード線により金属ケー
スの内部空間に吊持された形で、それぞれ金属ケース内
に収納されたものが知られている。そして、一方のサー
ミスタの上面には金属よりなる導電板が設けられてお
り、金属ケースの内部に設けられた導電性バネにより、
一方のサーミスタおよび導電板が金属ケースの底部に付
勢されている。そして、この金属ケースをエンジン冷却
水の通路配管に挿入し、エンジン冷却水の温度を金属ケ
ースの壁を経てサーミスタに伝えることにより検出して
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この従来技術では、金
属ケースと他方のサーミスタとの間に熱の伝わりの悪い
空気が介在するため、金属ケースの壁を通して伝えられ
るエンジン冷却水の熱が他方のサーミスタに伝わるのに
時間がかかり、他方のサーミスタの応答性が悪いという
問題が発生する。
【0004】本発明は上記点に鑑みて、金属ケースと他
方のサーミスタとの間に熱の伝わりの良い部材を介在さ
せて、金属ケースの壁を通して伝えられるエンジン冷却
水の熱を、熱の伝わりの良い部材により他方のサーミス
タによりよく伝え、他方のサーミスタの応答性を良くす
ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、以下の技術的手段を採用する。請求項1に記
載の発明では、内部に空間を有し、一端は閉塞した閉塞
部(1a)からなり、他端は開口して内部空間を外部と
連通させている開口部(1c)からなる金属ケース
(1)を有し、前記金属ケース(1)の前記内部空間に
少なくとも第1サーミスタ(9)および第2サーミスタ
(3)が設けられ、前記第2サーミスタ(3)が前記金
属ケース(1)の内部空間において前記閉塞部(1a)
に設けられ、前記第1サーミスタ(9)が前記金属ケー
ス(1)の内部空間において前記閉塞部(1a)より他
端側に設けられ、金属よりなる中空筒状体(7)が、前
記第1サーミスタ(9)と前記金属ケース(1)の内壁
面との間に位置するように、前記内部空間に設けられて
いるサーミスタ式温度検出器を特徴とする。
【0006】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載のサーミスタ式温度検出器において、前記中空筒状体
(7)が前記第2サーミスタ(3)との間に空隙(1
0)を形成するように配置され、前記第2サーミスタ
(3)と前記中空筒状体(7)の第2サーミスタ(3)
側端部との間を電気的に接続する前記線状導電体(6)
が前記空隙(10)に配置されていることを特徴とす
る。
【0007】請求項3に記載の発明では、請求項1また
は2に記載のサーミスタ式温度検出器において、前記中
空筒状体(7)が前記開口部(1c)との間に空隙(1
3)を形成するように配置され、前記中空筒状体(7)
の前記開口部(1c)側端部に電気的に接続された前記
線状導電体(8)が前記空隙(13)に配置されている
ことを特徴とする 請求項4に記載の発明では、請求項1ないし3のいずれ
か1つに記載のサーミスタ式温度検出器において、前記
中空筒状体(7)はその第2サーミスタ(3)側端部に
閉塞部(7a)を有することを特徴とする 請求項5に記載の発明では、請求項1ないし4のいずれ
か1つに記載のサーミスタ式温度検出器において、前記
第1サーミスタ(9)には2本の金属線(9a、9b)
が電気的に接続され、前記2本の金属線(9a、9b)
および前記第1サーミスタ(9)が樹脂体(2)により
樹脂モールドされ、前記樹脂体(2)を前記開口部(1
c)に組付けることにより前記2本の金属線(9a、9
b)および前記第1サーミスタ(9)が前記金属ケース
(1)の前記内部空間に配置されていることを特徴とす
る。
【0008】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施例記載の具体的手段との対応関係を示すもので
ある。
【0009】
【発明の作用効果】請求項1記載の発明によれば、空気
に比べて熱の伝わりの良い金属からなる中空筒状体を金
属ケースと第1サーミスタとの間に設けてあり、金属ケ
ースと第1サーミスタとの間において熱の伝わりの悪い
空気の介在を防ぐことができ、かつ金属ケースの壁を通
して伝えられるエンジン冷却水の熱を、中空筒状体によ
り第1サーミスタによりよく伝えて第1サーミスタの応
答性を良くすることができる。
【0010】請求項1において仮に中空筒状体が第2サ
ーミスタに接触しているとすると、第1サーミスタと第
2サーミスタとの間の熱の伝わりがよくなるため、第2
サーミスタが発生する熱を第1サーミスタによりよく伝
えてしまい、第1サーミスタへの熱干渉を起こす恐れが
ある。これに対して請求項2記載の発明によれば、中空
筒状体が第2サーミスタとの間に空隙を形成するように
配置され、第2サーミスタと中空筒状体の第2サーミス
タ側端部との間を電気的に接続する線状導電体が空隙に
配置されているので、中空筒状体に比べて線状導電体近
傍に熱の伝わりの悪い空気が多く介在しており、第2サ
ーミスタと第1サーミスタとの間の熱の受け渡しを防ぐ
ことができる。よって、第2サーミスタが発生する熱を
第1サーミスタへ伝えにくくなっているため、第1サー
ミスタへの熱干渉を防ぐことができる。
【0011】また線状導電体により第2サーミスタと中
空筒状体の第2サーミスタ側端部との間が電気的に接続
されており、かつ中空筒状体が導電性を有しているの
で、中空筒状体から線状導電体を経て第2サーミスタへ
の電気的な接続がなされる。つまり中空筒状体および線
状導電体を設けることにより第1サーミスタの応答性を
向上させるだけでなく、電気的接続も兼ねることができ
るので、この温度検出器の構造が単純になる。
【0012】請求項1において仮に中空筒状体が開口部
側まで達しているとすると、第1サーミスタと開口部側
との間の熱の伝わりがよくなり、中空筒状体の熱を第1
サーミスタおよび開口部側へ伝えるので第1サーミスタ
の応答性が低下する恐れがある。これに対して請求項3
記載の発明によれば、中空筒状体が開口部との間に空隙
を形成するように配置され、中空筒状体の開口部側端部
に電気的に接続されている前記線状導電体が空隙に配置
されているので、中空筒状体に比べて線状導電体近傍に
熱の伝わりの悪い空気が多く介在しており、中空筒状体
の熱を開口部側へ伝えることなく第1サーミスタへ伝え
ることができる。よって、第1サーミスタの応答性をよ
り一層良くすることができる。
【0013】また、線状導電体が中空筒状体の開口部側
端部に電気的に接続されており、かつ中空筒状体は導電
性を有しているので、開口部から線状導電体を経て中空
筒状体への電気的な接続がなされる。つまり中空筒状体
および線状導電体を設けることにより第1サーミスタの
応答性を向上させるだけでなく、電気的接続も兼ねるこ
とができるので、この温度検出器の構造が単純になる。
【0014】請求項4記載の発明によれば、上記技術的
手段を有しているため、第1サーミスタの閉塞部側にも
熱の伝わりの良い金属が介在し、第1サーミスタに熱を
より良く伝え、第1サーミスタの応答性をより一層良く
することができる。請求項5記載の発明によれば、樹脂
体を金属ケースの開口部に組付けてあり、第1サーミス
タおよび2本の金属線の位置ずれを防止でき、2本の金
属線が周囲の金属に触れてショートするといった問題が
解消される。また、樹脂体により第1サーミスタが所定
の位置に支持されており振動などが加わっても第1サー
ミスタへがその所定の位置から動かないので、第1サー
ミスタへの熱の伝わりが一定となり、第1サーミスタの
応答性を一定に保つことができる。
【0015】 〔発明の詳細な説明〕
【0016】
【実施例】以下、本発明を自動車におけるエンジン冷却
水配管に設けている第1実施例を図1ないし4に従って
説明する。第1実施例における温度検出器は図1に示す
ように、一端は開口し他端は閉塞している金属(例えば
黄銅など)よりなるセンサケース1と、センサケース1
の開口側に取り付けられた樹脂からなるコネクタハウジ
ング2とから主に構成され、このセンサケース1をエン
ジン冷却水の配管通路と略垂直に閉塞側から挿入してい
る。
【0017】センサケース1は、一端に閉塞した閉塞部
1aを有する円筒形状の円筒部1bと、円筒部1bの他
端に形成され、円筒部1bより径の大きい開口部1c
と、円筒部1b外周面で開口部1c側に設けられたネジ
部1dからなり、このネジ部1dにてエンジン冷却水の
配管通路にネジ止めされている。コネクタハウジング2
は、偏長楕円体の第1サーミスタ9と、第1サーミスタ
9を電気的に接続している導電性のリード線9a、9b
と、リード線9a、9bを電気的に接続している導電性
のコネクタターミナル11a、11bとを図のような配
置で樹脂モールドするとともに導電性のコネクタターミ
ナル11cも樹脂モールドしている。
【0018】このコネクタハウジング2は、主にコネク
タターミナル11a、11b、11cを樹脂モールド
し、開口部1aに嵌合している大径部2aと、第1サー
ミスタおよびリード線を樹脂モールドしており、第1サ
ーミスタの外周部を薄く覆う程度の太さである小径部2
bからなる。そして、コネクタターミナル11cは、大
径部2aと小径部2bとの段部2cにおいて小径部2b
の外周面に沿って曲がった円弧状の曲部11c’を有し
ている。ここでセンサケース1の円筒部1bは小径部2
bの径より大きく構成されており、コネクタハウジング
2の大径部2aをセンサケース1の開口部1cに嵌合し
た時に、小径部2bが円筒部1b内部において第1サー
ミスタと閉塞部1aとの間に空隙10を形成するような
長さにしてある。
【0019】また、大径部2aにおいて開口部1cに当
接する小径部にリング状の溝部2dが形成され、開口部
1cとコネクタハウジング2との間をシールするための
Oリング12が設けられている。さらに開口部1cの開
口側にはかしめ部1eが全周にわたって形成されてお
り、このかしめ部1eにより大径部2aの回り止めが行
われる。
【0020】そして、円筒部1bの内周面には絶縁体材
料(例えばナイロンなど)からなる絶縁筒5が設けてあ
り、そして絶縁筒5内側で、空隙10において、閉塞部
1a内壁に接するように円板状の第2サーミスタ3が設
けられ、この第2サーミスタ3の開口部1c側に接する
ように金属(例えば黄銅など)からなる円板状の導通板
4が設けられ、この導通板4の開口部1c側に接するよ
うに金属(例えばピアノ線など)からなるコイル状の第
1スプリング6が設けられている。さらに絶縁筒5内側
で小径部2bの外周面に沿って、第1スプリング6の開
口部1c側端部に接するように金属(例えばアルミな
ど)からなる中空筒状体7が設けられ、この中空筒状体
7の開口部1c側端部に接するように金属からなるコイ
ル状の第2スプリング8が設けられている。
【0021】中空筒状体7およびスプリング6、8の外
径は絶縁筒5の内径よりわずかに小さく、内径は小径部
2bの外径よりわずかに大きい程度に形成されている。
また、中空筒状体7は第1サーミスタ9よりは長く、円
筒部1b内部において、中空筒状体7の閉塞部1a側に
は第1スプリング6を設けるための空隙10を、中空筒
状体7の開口部1c側には第2スプリング8を設けるた
めの空隙13を形成しうるように構成されている。
【0022】次に上記温度検出器の組付方法を述べる。
まず、絶縁筒5をセンサケース1内部に嵌め込み、その
後閉塞部1a側から第2サーミスタ3、導通板4、第1
スプリング6、中空筒状体7、第2スプリング8の順に
センサケース1内に挿入する。次にコネクタハウジング
2に形成された溝部2dにOリング12を挿入した後、
第2スプリング8内周面に沿って小径部2bを挿入して
いき、コネクタハウジング2の大径部10aを開口部1
cに嵌合させ、かしめ部1eをかしめる。この時、曲部
11c’は第2スプリング8の開口部1c側端部に接し
ており、第2スプリング8を閉塞部1a側に押圧するの
で、第1スプリング6および第2スプリング8が円筒部
1b内部で縮み、それらの付勢力により中空筒状体7が
センサケース1の円筒部1bと第1サーミスタ9との間
に弾性支持され、かつ導通板4および第2サーミスタ3
が第1スプリング6によりセンサケース1の閉塞部1a
に押しつけられて密着する。ここでコネクタハウジング
2を開口部1cに取り付けた状態において、第1スプリ
ング6、第2スプリング8の付勢力により中空筒状体7
がセンサケース1の円筒部1b内部において第1サーミ
スタ9の外周部に位置するようになっている。
【0023】次にサーミスタの作動について説明する。
第1サーミスタ9はエンジン制御のための水温センサと
して用いられている。具体的に説明すると、コネクタタ
ーミナル11a、11bが図示しないエンジン用の制御
装置に接続されている。第1サーミスタ9の抵抗値は温
度によって変化するので、上記エンジン用の制御装置か
ら一定の電流を流したときに、第1サーミスタ9の温度
に応じて第1サーミスタ9の両端における電位差が変化
する。そして、第1サーミスタ9の両端における電位差
をエンジン用の制御装置に入力し、この電位差から水温
を算出し、この検出水温を用いてエンジンの制御を行っ
ている。
【0024】また、第2サーミスタ3は自動車のインス
トルメントパネルに設けられた水温計用の温度センサと
して用いられている。具体的に説明すると、コネクタタ
ーミナル11cが図示しない水温計表示部を介してバッ
テリーに接続され、センサケース1が上記エンジン冷却
水配管に取り付けられているので、バッテリーからの電
流はコネクタターミナル11c→曲部11c’→第2ス
プリング8→中空筒状体7→第1スプリング6→導通板
4→第2サーミスタ3→車体に接地という順で流れる。
【0025】ここで第2サーミスタ3の抵抗値は温度に
よって変化するので、上記バッテリーから一定の電圧を
印加すると、第2サーミスタ3の温度に応じて上記電流
の量が変化する。すると上記水温計表示部を流れる電流
量も変化し、水温計の指針の振れ量が変化する。これに
より、エンジン冷却水温を車室内へ表示する。以上説明
したように第1実施例において、中空筒状体7は空気に
比べて熱の伝わりの良い金属からなり、これをセンサケ
ース1と第1サーミスタ9との間に設けているため、セ
ンサケース1と第1サーミスタ9との間において熱の伝
わりの悪い空気の介在を防ぎ、センサケース1の円筒部
1bの壁を通して伝えられるエンジン冷却水の熱を第1
サーミスタ9によりよく伝え、第1サーミスタ9の応答
性を良くすることができる。
【0026】また中空筒状体7と導通板4との間に存在
する空隙10に第1スプリング6を配置してあるので、
中空筒状体7と導通板4との間に熱の伝わりの悪い空気
が介在して熱の受け渡しを防いでいる。よって第2サー
ミスタ3が発生する熱が第1サーミスタ9へ伝わりにく
く、第1サーミスタ9への熱干渉を防ぐこともできる。
【0027】また中空筒状体7とコネクタターミナル1
1cの曲部11c’との間に存在する空隙13に第2ス
プリング8を配置してあるので、中空筒状体7と曲部1
1c’との間に熱の伝わりの悪い空気が介在して熱の受
け渡しを防いでいる。よって中空筒状体7の持つ熱を曲
部11c’さらにはコネクタターミナル11cおよび外
部へ逃がすことなく第1サーミスタ9に伝えることがで
き、第1サーミスタ9の応答性を良くすることができ
る。
【0028】ここで、本発明における中空筒状体7の効
果を実験データにより明確に説明するための比較例とし
て、図1において中空筒状体7を排除し、そのかわりに
コイル状の第3スプリング14を設けた温度検出器を図
2に示す。ここで、スプリング14は第1スプリング6
および第2スプリング8と一体に設けてある。そして図
1および図2に示した温度検出器の応答性と熱干渉を比
較したグラフを図3、4に示す。これによると、図1に
示す温度検出器は図2に示す温度検出器よりも応答性が
良く、熱干渉が小さくなっていることがわかる。図3、
4中の応答性とは第1サーミスタ9を20℃の環境から
30℃の環境へ移し、それから第1サーミスタ9が28
℃に変化するまでの時間(秒)で、この時間は短いほう
が応答性が良いことを表し、熱干渉とは第2サーミスタ
3のみに電流を流したときの第1サーミスタ9の温度上
昇(℃)で、この温度上昇は小さいほうが熱干渉が小さ
いことを表す。
【0029】またコネクタターミナル11a〜11c、
リード線9a、9b、第1サーミスタ9を一体的に樹脂
モールドしてコネクタハウジング2を形成したので、こ
のコネクタハウジング2をセンサケース1の開口部1c
に嵌合するという非常に簡単な作業で上記11a〜11
c、9a、9b、9をセンサケース1内に位置決めでき
る。
【0030】また、コネクタハウジング2に樹脂モール
ドされている第1サーミスタは、コネクタハウジング2
の大径部2aをセンサケース1の開口部1cに組付ける
ことによりセンサケース1内部の所定位置に支持されて
おり、振動などが加わっても第1サーミスタがその所定
位置から動かないので、第1サーミスタへの熱の伝わり
が一定となり、第1サーミスタの応答性を一定に保つこ
とができる。
【0031】またリード線9a、9bがコネクタハウジ
ング2によって覆われており、これによってリード線9
a、9bが絶縁されているので、リード線9a、9bが
第2スプリング8および中空筒状体7に触れてショート
するといった問題も防止できる。次に本発明の第2実施
例を図5に基づいて説明する。
【0032】第2実施例では、第1実施例の第2スプリ
ング8を排除し、そのかわりに中空筒状体7を第1サー
ミスタ9と曲部11c’との間に位置するように長くし
た。こうすることにより、請求項1に記載のサーミスタ
式温度検出器に比べて曲部11c’側への熱の伝わりが
よくなるが、センサケース1の円筒部1bに挿入する部
品が1つ減るため組付けが単純となり、またコスト面か
らみても好ましい。
【0033】次に本発明の第3実施例を図6に基づいて
説明する。本実施例では、中空筒状体7の第2サーミス
タ3側端部に閉塞部7aを設けている。こうすることに
より、第1サーミスタ9の閉塞部1a側近傍にも熱の伝
わりの良い金属が存在するため第1サーミスタ9の応答
性をより一層上げることができる。また第1実施例にお
いても中空筒状体7の第2サーミスタ3側端部に閉塞部
7aを設けることにより、第1サーミスタ9の応答性を
さらに上げることができる。
【0034】また、第2実施例では中空筒状体7を小径
部2bとは独立に小径部2b外周部に嵌合し、この中空
筒状体7を第1スプリング6により曲部11c’に付勢
しているが、コネクタハウジング2を樹脂モールドする
段階で中空筒状体7をあらかじめ小径部2b外周部に一
体成形すれば、第1スプリング6の付勢力により中空筒
状体7を小径部2b外周部に弾性支持するよりも確実か
つ容易に第1サーミスタ9と円筒部1bとの間に設ける
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示すサーミスタ式温度検
出器の断面図である。
【図2】本発明の効果を説明する比較例としてのサーミ
スタ式温度検出器の断面図である。
【図3】図1および図2に示すサーミスタ式温度検出器
の応答性を示すグラフである。
【図4】図1および図2に示すサーミスタ式温度検出器
の熱干渉を示すグラフである。
【図5】本発明の第2実施例を示すサーミスタ式温度検
出器の断面図である。
【図6】本発明の第3実施例を示すサーミスタ式温度検
出器の断面図である。
【符号の説明】
1…センサケース、1a…閉塞部、1b…円筒部、1c
…開口部、3…第2サーミスタ、4…導通板、6…第1
スプリング、7…中空筒状体、8…第2スプリング、9
…第1サーミスタ、2…コネクタハウジング。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に空間を有し、一端は閉塞した閉塞
    部からなり、他端は開口して内部空間を外部と連通させ
    ている開口部からなる金属ケースを有し、 前記金属ケースの前記内部空間に少なくとも第1サーミ
    スタおよび第2サーミスタが設けられ、 前記第2サーミスタが前記金属ケースの内部空間におい
    て前記閉塞部に設けられ、 前記第1サーミスタが前記金属ケースの内部空間におい
    て前記閉塞部より他端側に設けられ、 金属よりなる中空筒状体が、前記第1サーミスタと前記
    金属ケースの内壁面との間に位置するように、前記内部
    空間に設けられていることを特徴とするサーミスタ式温
    度検出器。
  2. 【請求項2】 前記中空筒状体が前記第2サーミスタと
    の間に空隙を形成するように配置され、 前記第2サーミスタと前記中空筒状体の第2サーミスタ
    側端部との間を電気的に接続する前記線状導電体が前記
    空隙に配置されていることを特徴とする請求項1に記載
    のサーミスタ式温度検出器。
  3. 【請求項3】 前記中空筒状体が前記開口部との間に空
    隙を形成するように配置され、 前記中空筒状体の前記開口部側端部に電気的に接続され
    た前記線状導電体が前記空隙に配置されていることを特
    徴とする請求項1または2に記載のサーミスタ式温度検
    出器。
  4. 【請求項4】 前記中空筒状体はその第2サーミスタ側
    端部に閉塞部を有することを特徴とする請求項1ないし
    3のいずれか1つに記載のサーミスタ式温度検出器。
  5. 【請求項5】 前記第1サーミスタには2本の金属線が
    電気的に接続され、 前記2本の金属線および前記第1サーミスタが樹脂体に
    より樹脂モールドされ、 前記樹脂体を前記開口部に組付けることにより前記2本
    の金属線および前記第1サーミスタが前記金属ケースの
    前記内部空間に配置されていることを特徴とする請求項
    1ないし4のいずれか1つに記載のサーミスタ式温度検
    出器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104330182A (zh) * 2014-10-29 2015-02-04 大连嘉特科技有限公司 水系统测温测控装置
CN104964752A (zh) * 2015-06-29 2015-10-07 苏州工业园区驿力机车科技有限公司 一种用于汽车发动机冷却系统的温度传感器以及该温度传感器灌封胶的灌胶方法
WO2019138729A1 (ja) * 2018-01-10 2019-07-18 株式会社村田製作所 温度センサ

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