JPH08333254A - ピラゾロ〔1,5−a〕ピリジン化合物を含有してなるβ−遮断剤 - Google Patents

ピラゾロ〔1,5−a〕ピリジン化合物を含有してなるβ−遮断剤

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JPH08333254A
JPH08333254A JP7139790A JP13979095A JPH08333254A JP H08333254 A JPH08333254 A JP H08333254A JP 7139790 A JP7139790 A JP 7139790A JP 13979095 A JP13979095 A JP 13979095A JP H08333254 A JPH08333254 A JP H08333254A
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JP
Japan
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compound
pyrazolo
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JP7139790A
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English (en)
Inventor
Kunihiro Miyazeki
都啓 宮関
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Senju Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Senju Pharmaceutical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は有用なβ−遮断剤を提供する。 【構成】次の式(I) 【化1】 で表される1−(イソプロピルアミノ)−3−(ピラゾ
ロ〔1,5−a〕ピリド−4−イルオキシ)−2−プロ
パノールまたはその薬理学的に許容できる塩を含有して
なるβ−遮断剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ピラゾロ〔1,5−
a〕ピリジン化合物またはその薬理学的に許容できる塩
を含有してなる有用なβ−遮断剤に関する。さらに詳し
くは、本発明は、1−(イソプロピルアミノ)−3−
(ピラゾロ〔1,5−a〕ピリド−4−イルオキシ)−
2−プロパノールまたはその薬理学的に許容できる塩を
含有してなる有用なβ−遮断剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ピラゾロ〔1,5−a〕ピリジン
骨格を有する薬剤として、下記の化合物が知られてい
る。
【0003】
【化2】
【0004】これらピラゾロ〔1,5−a〕ピリジン化
合物のうち、特開昭59-167589 号公報に記載され、式
(II)で表されるピラゾロ〔1,5−a〕ピリジン化
合物は抗アレルギー剤としての用途が、また特公昭47-2
7112号公報に記載され、式(III)で表されるピラゾ
ロ〔1,5−a〕ピリジン化合物は抗結核剤としての用
途がそれぞれ開示されている。さらに、式(IV)で表
されるKC−404は喘息治療薬としての用途が(ファ
ルマシア,19 (8),1983)、また式(V)で表されるK
C−764は抗血小板凝集剤として(New Current 3 (1
3),1992) の用途がそれぞれ知られている。
【0005】一方、本発明者は、既に新規のピラゾロ
〔1,5−a〕ピリジン化合物の合成に成功し、その化
合物にセロトニン(別名:5−ヒドロキシトリプタミ
ン,略称:5−HT)受容体遮断作用があり、抗うつ病
薬、抗そう病薬、抗精神病薬などとして期待できること
を見出している(特開平6-166687号,対応米国特許No.
5,202,334)。
【0006】このような状況下、本発明者は、このピラ
ゾロ〔1,5−a〕ピリジン化合物の薬効をさらに鋭意
検討するうちに、この化合物にβ−遮断作用があること
を見出した。本発明者は、この新知見に基づきさらに検
討を重ね、本発明を完成したものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ピラゾロ
〔1,5−a〕ピリジン化合物を含有してなる有用なβ
−遮断剤を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、次
の式(I)
【0009】
【化3】
【0010】で表される1−(イソプロピルアミノ)−
3−(ピラゾロ〔1,5−a〕ピリド−4−イルオキ
シ)−2−プロパノールまたはその薬理学的に許容でき
る塩(以下、本化合物ということがある。)を含有して
なるβ−遮断剤に関する。
【0011】本発明のβ−遮断剤に用いられる化合物
は、上記の式で示したとおり、ピラゾロ〔1,5−a〕
ピリジン環の4位に側鎖を有した構造をしているが、た
とえば上記の特開平6-166687号公報記載の方法またはこ
れに準じて適宜合成することができる。
【0012】本発明のβ−遮断剤に用いられる本化合物
は、遊離のものであっても、その薬理学的に許容できる
塩であっても、本発明の目的のため適宜に使用すること
ができる。その薬理学的に許容できる塩としては、たと
えば塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩やリン酸塩などの無機塩お
よびクエン酸、シュウ酸、マレイン酸や酒石酸などの有
機塩が例示されるが、これら以外の塩であっても薬理学
的に許容できる塩であればいずれのものであっても適宜
に使用することができる。
【0013】本化合物はβ−遮断作用を有しているの
で、種々の疾患の予防・治療に使用することができる。
本発明のβ−遮断剤によって治療されうる具体的疾患と
しては、不整脈、狭心症、喘息、偏頭痛、高血圧症、緑
内障や高眼圧症などが例示される。
【0014】本発明のβ−遮断剤は、上記のような種々
の疾患の予防・治療のため、経口的にまたは非経口的に
適宜に使用される。製剤の形態としては、たとえば錠
剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤、軟膏剤などの固形製
剤、または注射剤、シロップ剤、点眼剤、点鼻剤などの
液剤のいずれの形にも公知の方法により適宜調製するこ
とができる。本発明のβ−遮断剤には、通常用いられる
賦形剤、結合剤、崩壊剤、増粘剤、分散剤、再吸収促進
剤、緩衝剤、界面活性剤、保存剤、等張化剤、安定化剤
やpH調節剤などの各種添加剤を適宜使用してもよい。
【0015】本化合物の投与量は、対象とする疾患の種
類、患者の体重、年齢や適応症状および投与方法などに
よっても異なるが、たとえば注射剤の場合成人1日1回
約1〜30mg程度、内服剤の場合は成人1日数回、1回
量約1〜100mg程度投与するのがよい。点眼剤として
使用する場合には、濃度約0.01〜0.5(w/v)
%程度のものを1回数滴、1日数回程度点眼するのがよ
い。
【0016】本発明のβ−遮断剤には、本発明の目的に
反しない限り、その他のβ−遮断作用を有する成分およ
び別種の薬効を奏する成分を適宜含有させてもよい。
【0017】
【実施例】以下、実験例および製剤実施例を挙げて、本
発明をさらに詳細に説明する。
【0018】[実験例1]本化合物のβ−遮断作用 本化合物のβ−遮断作用について試験した。
【0019】試験物質:1−(イソプロピルアミノ)−
3−(ピラゾロ〔1,5−a〕ピリド−4−イルオキ
シ)−2−プロパノール(以下、「P−4化合物」とい
うことがある。) 試験動物:Dunkin Hartley系モルモット 体重:250〜500g 試験物質濃度:10μg/ml(最終濃度として)(生
理食塩液に溶解)
【0020】試験方法:心臓を摘出し、室温のKreb
s溶液に入れた。心房を摘出し、37℃のKrebs溶
液(95%酸素および5%二酸化炭素)の入った適当な
器官浴槽内に入れた。心房の収縮は、アイソメトリック
トランスデューサー(isometric transducer)を用いて記
録した。心房の変力(inotropic) 作用および変時性(chr
onotropic)作用に対する並びにイソプロテレノール(ア
ゴニスト)に対しほぼMaxに達した最大応答に対す
る、試験物質10μg/mlの効果を下記表の約12分
間の時間サイクルに従って試験した。その結果、陽性の
変時性作用および変力作用を示したので、その反応の性
質を確認するために、β−アドレノセプターアンタゴニ
スト(拮抗薬)であるプロプラノロール(最終濃度:1
0μg/ml)をアンタゴニストとして添加した。試験
物質は、下記の順番で試験した。
【0021】 試験の時間サイクル 時間(分) 操 作 0 対照および試験物質を添加する。 2 アゴニスト(作動薬)を添加する(最大反応時に洗浄)。 7 アゴニストを添加する(最大反応時に洗浄)。 12 繰り返す。
【0022】結 果:その結果を表1に示す。
【表1】添加物質 心拍数( 回/ 分) 収縮力(mm) 処置後の値 変化率 処置後の値 変化率 初期値 (%) 初期値 (%) アゴニストのみ 192 14.3 11.5 155.6 168 4.5 試験物質のみ 1684.5 −10 168 5 試験物質および 144 −14.3 4.5アゴニスト 168 4.5 抑制率(%) − 200 − 155.6 表1から明らかなように、本化合物は、β−遮断作用を
有することが判った。
【0023】[実験例2]本化合物の抗不整脈作用 本化合物の抗不整脈作用について試験した。 試験物質:P−4化合物 試験動物:雄性ICR(CD−1)マウス 体重:約30g 例数:5 投与方法:腹腔内(i.p) 基剤:0.5(w/v)%カルボキシメチルセルロース
(CMC) 試験濃度:100mg/kg 対照物質:硫酸キニジン100mg/kg
【0024】試験方法:マウスに試験物質または媒体を
投与後、呼吸停止するまで(約10分間)クロロホルム
に曝した。次に、心臓を速やかに露出し、心拍の速度お
よびリズムを0,0.5または1のスケールで下記のよ
うな基準で採点した。
【0025】採点基準 0:不整脈あり。 0.5:殆ど不整脈はないが、頻脈あり。1:不整脈なし。
【0026】結 果:その結果を表2に示す。
【表2】 本化合物の抗不整脈作用 1 2 3 4 5 点数(合計) 基剤 0 0.5 0 0 0 0.5 P−4化合物 1 1 1 1 0.5 4.5 硫酸キニジン 1 1 1 1 0 4.0
【0027】表2から明らかなように、マウス5匹中4
匹に、本化合物の抗不整脈作用が認められた。以上のこ
とから、本化合物は、抗不整脈剤として有用であること
が判った。
【0028】[製剤実施例1]内服錠 P−4化合物 50mg 乳糖 80mg デンプン 17mg ステアリン酸マグネシウム 3mg 以上の成分を1錠分の材料として、常法により錠剤を成
型する。必要に応じて、糖衣を付してもよい。
【0029】[製剤実施例2]点眼剤 P−4化合物 100mg ホウ酸 700mg ホウ砂 400mg 塩化ナトリウム 500mg p−オキシ安息香酸メチル 26mg p−オキシ安息香酸ブチル 14mg 滅菌精製水 全量100ml 以上の成分を常法により混合して点眼剤とする。
【0030】[製剤実施例3]注射剤 P−4化合物 10mg 塩化ナトリウム 900mg 蒸留水 全量100ml 以上の成分を常法により混合して注射剤とする。
【0031】
【発明の効果】本化合物は、β−遮断作用を有し、不整
脈、狭心症、喘息、偏頭痛、高血圧症、緑内障や高眼圧
症などの予防・治療剤として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 9/08 AED A61K 9/08 AEDV // C07D 471/04 106 C07D 471/04 106A

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の式(I) 【化1】 で表される1−(イソプロピルアミノ)−3−(ピラゾ
    ロ〔1,5−a〕ピリド−4−イルオキシ)−2−プロ
    パノールまたはその薬理学的に許容できる塩を含有して
    なるβ−遮断剤。
JP7139790A 1995-06-07 1995-06-07 ピラゾロ〔1,5−a〕ピリジン化合物を含有してなるβ−遮断剤 Withdrawn JPH08333254A (ja)

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