JPH08332632A - 導電性樹脂組成物の製造方法 - Google Patents

導電性樹脂組成物の製造方法

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JPH08332632A
JPH08332632A JP14053295A JP14053295A JPH08332632A JP H08332632 A JPH08332632 A JP H08332632A JP 14053295 A JP14053295 A JP 14053295A JP 14053295 A JP14053295 A JP 14053295A JP H08332632 A JPH08332632 A JP H08332632A
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extruder
carbon black
barrel
resin
conductive
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JP14053295A
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English (en)
Inventor
Masayuki Makise
政行 牧瀬
Seiji Maeno
聖二 前野
Hideo Komatsu
英男 小松
Yoshiaki Nagai
善明 永井
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Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
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Publication date
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  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 非常に優れた表面平滑性を有し、且つ安定し
た導電性を有する導電性カーボンブラック含有導電性樹
脂組成物の製造方法の提供。 【構成】 押出機の全バレル長を100とした場合に、
CBの第1供給口がモーター側から30〜40の位置、
第2以降の供給口が50〜80の位置にバレル内に強制
的にCBを供給するサイドフィーダーを有し、かつ同供
給口に対するニーディング型スクリューの占有率が20
〜70%である押出機を使用し、該押出機に熱可塑性樹
脂を供給してバレル内でゲル化させた後、バレル内に供
給すべきCBを100重量部とした場合に40〜80重
量部を第1供給口から、残りを第2以降の供給口から供
給し、CBが熱可塑性樹脂中に完全に分散する前に、押
出機に設けた脱気孔から常圧で脱気した後、混練を継続
して、押出す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、極めて安定した導電性
を有し、且つ表面平滑性に優れた、熱可塑性樹脂及び導
電性カーボンブラック含有導電性組成物を製造する方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性樹脂にカーボンブラックを配合
することにより導電性を付与した導電性熱可塑性樹脂
は、電子部品、コンピューター、家電製品などの制電防
止や電磁波シールドなどの用途を中心に近年著しく需要
が伸びている。このような導電性熱可塑性樹脂の製造方
法としては、カーボンブラックを充填する方法(特開昭
60−65064号及び特開昭55−31103号)が
知られているが、樹脂にカーボンブラックを配合する
際、カーボンブラックは一部飛散し作業環境を悪化させ
る他、カーボンブラック添加による粘度の増加により剪
断力が増加しその剪断発熱により樹脂の分子量低下が起
こり、結果として樹脂強度が低下するという問題点があ
った。これらの問題点を解決する方法として、30〜5
0重量%の導電性カーボンブラックを連続押出機の途中
より供給する方法(特開昭61ー154811号)が提
案されている。しかしながら、この方法は導電性カーボ
ンブラックの押出機への供給は非強制であること、脱気
孔が設けられていないこと、ニーディング型スクリュー
は搬送能力がないため、カーボンの供給ができないこと
からカーボン供給部に配置できないこと、さらにはカー
ボンブラックの押出機への供給が1箇所のみであること
等より、得られる製品の表面平滑性及び導電安定性が悪
く、用途によっては実用に供し得ないものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、非常に優れ
た表面平滑性を有し、且つ安定した導電性を有する導電
性カーボンブラック含有導電性樹脂組成物又は導電体の
製造方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、熱可塑性樹脂
をバレル内で混練してゲル化させた後、押出機のバレル
内の特定の位置にある複数箇所から導電性カーボンブラ
ックを特定量づつサイドフィーダーで強制的にバレル内
に供給して混練すると上記課題を効果的に解決できると
の知見に基づいてなされたものである。すなわち、本発
明は、熱可塑性樹脂及び導電性カーボンブラックからな
る導電性樹脂組成物を押出機を通して製造するに際し、
押出機の全バレル長を100とした場合に、導電性カー
ボンブラックの第1供給口がモーター側から30〜40
の位置、第2以降の供給口が50〜80の位置にバレル
内に強制的に導電性カーボンブラックを供給するサイド
フィーダーを有し、かつ強制サイドフィーダー供給口に
対するニーディング型スクリューの占有率が20〜70
%である押出機を使用し、該押出機に熱可塑性樹脂を供
給してバレル内でゲル化させた後、バレル内に供給すべ
き導電性カーボンブラックの全量を100重量部とした
場合に40〜80重量部を第1供給口からバレル内に強
制的に供給し、残りの導電性カーボンブラックを第2以
降の供給口からバレル内に強制的に供給し、導電性カー
ボンブラックが熱可塑性樹脂中に完全に分散する前に、
押出機に設けた脱気孔から常圧で脱気した後、混練を継
続して、ダイから導電性樹脂組成物を押出すことを特徴
とする導電性樹脂組成物の製造方法を提供する。
【0005】本発明の導電性樹脂組成物に用いる熱可塑
性樹脂は、導電性樹脂組成物又は最終製品である導電体
の用途に応じた強度及び耐熱性を有し、具体的には、
高、中、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレ
ンなどのポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリ
−1,2−ブタジエン樹脂、エチレン−ブテン共重合
体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレンとメチル
−、エチル−プロピル−、ブチル−の各アクリレートも
しくは、メタクリレートとの共重合体またはこれらをそ
れぞれ塩素化したもの、あるいはこれらの2種以上の混
合物等のポリオレフィン系樹脂;ポリスチレン樹脂、A
BS樹脂、AS樹脂等のスチレン系樹脂;ポリエチレン
テレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂
等のポリエステル系樹脂;6−ナイロン樹脂、6、6−
ナイロン樹脂等のポリアミド樹脂;ポリサルフォン樹
脂、変性ポリサルフォン樹脂、ポリアリルサルフォン樹
脂、ポリケトン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリア
リレート樹脂、ポリフェニレンスフィド樹脂、液晶ポリ
マー、ポリエーテルサルフォン樹脂;ポリエーテルエー
テルケトン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹
脂、フッ素樹脂等のスーパーエンジニアリング樹脂;ポ
リ塩化ビニル樹脂、熱可塑性ウレタン樹脂、ポリアセタ
ール樹脂、ポリカーボネート樹脂、変形ポリフェニレン
エーテル樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、一種又
は二種以上の混合物として使用することができる。この
うちポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレー
ト樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、6−ナイロ
ン樹脂、6、6−ナイロン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポ
リフェニレンスルフィド樹脂、熱可塑性ウレタン樹脂、
変性ポリフェニレンエーテル樹脂が好ましく、特に好ま
しくは、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタ
レート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリス
チレン樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、熱可塑性
ウレタン樹脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリ
エーテルイミド樹脂である。
【0006】本発明において、導電性カーボンブラック
としては、DBP吸油量が200ml/100g以上の
ものを用いるのがよく、好ましくは340〜700ml
/100gのものである。また、配合量は導電性樹脂組
成物中、3〜40重量%とするのがよく、好ましくは5
〜30重量%である。また、本発明により得られる導電
性熱可塑性樹脂組成物及び導電体の耐熱性、寸法安定
性、剛性、機械的強度を向上させるために、黒鉛、マイ
カ、ガラス繊維シリカ、タルク、炭酸カルシウム、酸化
亜鉛、硫酸バリウム、ステンレス、酸化銅、ニッケル、
酸化ニッケル、珪酸ジルコニア等の無機系充填材を配合
することもできる。これらの無機系充填材は、上記熱可
塑性樹脂と導電性カーボンブラックとの合計量100重
量部に対して、5〜300重量部の割合で用いるのが望
ましい。また、熱可塑性樹脂と導電性カーボンブラック
の混練時の劣化防止や成形性を改良する目的で、公知の
フェノール系、リン系等の酸化防止剤、金属石鹸脂肪酸
アマイド誘導体等の滑剤、等の成形助剤や用途に応じて
公知の難燃剤や可塑剤等を用いることができる。
【0007】本発明の製造方法では、熱可塑性樹脂と導
電性カーボンブラックを押出機にて混練する際、まず、
熱可塑性樹脂を押出機の元(駆動側)から供給してバレ
ル内のスクリューで混練してゲル化せしめ、次いで熱可
塑性樹脂がゲル化したところで押出機のバレル内に導電
性カーボンブラックを複数箇所からサイドフィーダーに
て強制的に供給する。導電性カーボンブラックを供給す
る位置は、押出機の全バレル長を100とした場合に、
熱可塑性樹脂の供給口は押出機の元(モーター側)から
5〜10の位置が好ましく、第1供給口はモーター側か
ら30〜40、第2供給口は60〜70の位置が好まし
い。また投入箇所は3箇所以上でも良いが、この場合第
一供給口はモーター側から30〜40、第2供給口は5
0〜60、第3供給口は70〜80の位置が好ましい。
この際、バレル内に供給すべき導電性カーボンブラック
の全量を100重量部とした場合に、第1供給口から4
0〜80重量部、好ましくは50〜80重量部をバレル
内に強制的に供給し、残りの導電性カーボンブラックを
第2以降の供給口からバレル内に強制的に供給する。
尚、導電性カーボンブラックの供給口が3つ以上ある場
合には、第2供給口から20〜30重量部の導電性カー
ボンブラックをバレル内に強制的に供給し、残りの導電
性カーボンブラックを第3以降の供給口からバレル内に
強制的に供給するのがよい。
【0008】脱気孔はカーボンブラックを2箇所から供
給する場合、押出機の全バレル長を100として第1脱
気孔は40〜60、好ましくは45〜50、第2脱気孔
は70〜90、好ましくは75〜80の位置である。ま
た、カーボンブラックを3箇所から供給する場合、第1
脱気孔は40〜50、第2脱気孔は60〜70、第3脱
気孔は80〜90が好ましい。カーボン供給部の中心か
ら熱可塑性樹脂が未ゲルの状態でカーボンを供給すると
樹脂中にカーボンブラックを効果的に分散せしめること
ができず、成型品の表面平滑性及び導電性が不安定とな
り実用に供試得ない。またカーボンブラックの供給口を
2箇所に分けて供給することで樹脂中へのカーボンを1
箇所に比べて極めて容易に分散できる。さらにカーボン
ブラックを供給する箇所に混練力の強いニーディング型
スクリュー、具体的にはプラスチック成形加工学会誌
「成形加工」第3巻第6号(1991)に記載されてい
るようなライト型(R−KD)、レフト型(L−K
D)、ニュートラル型(N−KD)をサイドフィーダー
供給口に対するニーディング型スクリューの専有率が2
0〜70%、好ましくは30〜60%を占めるように配
置することにより、樹脂中のカーボンブラックを驚くほ
ど効果的に分散せしめることができる。
【0009】本発明に用いられる製造装置については、
一般的に用いられている単軸押出機2軸押出機等の連続
混練押出機が用いられるが、2軸押出機が特に好まし
く、2軸押出機であれば同方向タイプでも異方向タイプ
でも構わない。
【発明の効果】本発明の製造方法により、導電性樹脂ペ
レットなどの各種導電性熱可塑性樹脂組成物、及び特に
表面平滑性に優れ、且つ安定した導電性を有すシートや
フイルム等の導電性カーボンブラック含有導電体が提供
される。又、本発明の方法を使用することにより、導電
性熱可塑性樹脂組成物及び導電体を製造する際、カーボ
ンの飛散による作業環境の悪化が非常に少なく、良好な
導電性を有しかつ樹脂強度にも優れた導電体が得られ
る。本発明により得られた導電体は、複写機等に用いる
制電防止ロール、電子機器、IC等の包装材料やトレイ
キャリア等幅広い分野に利用することができる。次に実
施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明は
これらの実施例になんら限定されるものではない。な
お、組成は全て「重量%」で示した。
【0010】
【実施例】
実施例1 図1に示した2軸押出機(ナカタニ機械製同方向2軸押
出機、口径:57mm、L/D:38)を用いて、導電
性樹脂組成物を製造した。図中、1〜11:個々に独立
したバレル、12:ダイス、13:熱可塑性樹脂投入ホ
ッパー、14:第1脱気ベント、15:第2脱気ベン
ト、16:第1強制サイドフィーダー(ナカタニ機械製
2軸フィーダー 251)、17:第2強制サイドフィ
ーダー(ナカタニ機械製2軸フィーダー 251)、1
8:定量フィーダー(クマエンジニアリング製アーキュ
レート602型)、19:押出機モーターである。先
ず、LDPE樹脂を図1の熱可塑性樹脂投入ホッパー1
3から、カーボンブラック(A)を定量フィーダー18
より第1強制サイドフィーダー16及び第2強制サイド
フィーダー17を通して強制的に押出機に供給した。
尚、供給する部分の押出機のニーディング型スクリュー
はニュートラル型を用いサイドフィーダー供給口の専有
率を60%(No. 1)、40%(No. 2)又は30%
(No. 3)になるように配置した。また押出機のバレル
温度190℃〜230℃、スクリュー回転数220rp
mにて混練した。冷却後、ペレタイザーを用いて円柱状
ペレット(直径2mm、長さ3mm)を得た(No. 1〜
3)。このペレットをインフレーション成形機(東洋精
機製I25S)に供給して100μのフイルムを得た。
【0011】比較例1 カーボンブラックをそれぞれ図1に示す押出機のサイド
フィーダー16又は17のうち1箇所の供給口から供給
し、バレルの温度条件は実施例1と同一とし、サイドフ
ィーダー供給口のスクリューは、通常用いられる送りス
クリューにて混練した。コンパウンディング以後は実施
例と同一方法にてフイルムを得た(No.4* 〜5* )。
導電性樹脂組成物の配合組成及び得られたフイルムの表
面平滑性、表面固有抵抗値の評価結果を表−1に示す。
尚、導電性樹脂組成物の配合に用いた導電性カーボンブ
ラックおよび樹脂は次ぎの通りである。
【0012】カーボンブラックA(CB−A):DBP
吸油量480ml/100gのカーボンブラック カーボンブラックB(CB−B):DBP吸油量370
ml/100gのカーボンブラック 低密度ポリエチレン(LDPE):宇部興産製、F02
2NH ハイインパクトポリスチレン(HIPS):電気化学工
業製、HI−G1−301 ポリプロピレン樹脂(PP):住友化学製、住友ノーブ
レンAZ−564 ポリカーボネート樹脂(PC):出光石油化学製、タフ
ロンA−2200 ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET):鐘紡製、
TK−3 ポリフェニレンエーテル樹脂(PPE):三菱ガス化学
製、YPX−100F ポリエーテルイミド樹脂(PEI):日本GEプラスチ
ックス製、1010−1000
【0013】又、フイルムの表面平滑性及び表面固有抵
抗値は、次ぎのようにして評価した。表面平滑性 100μmのフイルムを100cm2 の大きさに切り取り
透過光状で0.2mm以上のぶつが5個以下は◎、10個
以下は○、11〜20個は△、21個以上は×とした。表面固有抵抗値 導電性を表す表面固有抵抗値は、ASTMD−257に
準じて測定した。
【0014】
【表1】 表−1 本発明 比較例* No. 1 2 3 4* 5* LDPE 配合量(%) 85 90 94 90 85 カーボン(A) No.16投入口 10 8 4 10 −配合量 (%) No.17投入口 5 2 2 − 15 サイドフィーダー供給口 のニーディングディスク 60 40 30 − −専有面積(%) フイルム表面平滑性 ○ ○ ◎ × × フイルムの表面固有 1.1x103 1.0x105 7.5x1013 5.2x105 1.5x103 抵抗値 (Ω) 〜 〜 〜 〜 〜 1.9x103 6.3x105 1.5x1014 7.5x107 5.0x104
【0015】表−1に示した結果から明らかなように、
カーボンブラック(A)を2箇所からサイドフィーダー
にて強制的に供給し、且つサイドフィーダー供給部にニ
ーディング型スクリューを配置することにより、非常に
優れた表面平滑性を有すと共に導電性も極めて安定した
フイルムが得られることがわかる(本発明No. 1〜
3)。これに対し、カーボンブラックを一箇所から投入
し、サイドフィーダー供給部にニーディング型スクリュ
ーを使用しない比較例(No. 4* 〜5* )においては表
面平滑性及び導電安定性に優れたフイルムが得られなか
った。
【0016】実施例2 PP樹脂を図1に示す押出機の熱可塑性樹脂投入ホッパ
ー13から、カーボンブラック(A)を定量フィーダー
18より第1強制サイドフィーダー16及び第2強制サ
イドフィーダー17を通して強制的に押出機に供給し
た。供給する部分の押出機のニーディング型スクリュー
はライト型を用いサイドフィーダー供給口の専有率を5
0%(No. 6)、40%(No. 7)、30%(No. 8)
になるように配置した。また押出機のバレル温度は22
0℃〜240℃、スクリュー回転数は220rpmにて
混練した。混練以後は実施例1と同様にしてフイルムを
得た。 比較例2 カーボンブラックをそれぞれ図1に示す押出機のサイド
フィーダー16又は17の内の1箇所の供給口から供給
し、バレルの温度条件は実施例と同一とし、サイドフィ
ーダー供給口のスクリューパーツは、通常用いられる送
りスクリューにて混練した。コンパウンディング以後は
実施例と同一方法にてフイルムを得た(No. 9* 〜10*
)。組成およびフイルムの表面平滑性、表面固有抵抗
値の評価結果を表−2に示す。
【0017】
【表2】 表−2 本発明 比較例* No. 6 7 8 9* 10* PP 配合量(%) 88 90 93 88 93 カーボン(A) No.16投入口 9 8 5 12 −配合量 (%) No.17投入口 3 2 2 − 7 サイドフィーダー供給口 のニーディングディスク 50 40 30 − −専有面積(%) フイルム表面平滑性 ○ ◎ ◎ × × フイルムの表面固有 3.2x104 1.0x105 8.2x108 5.2x104 1.5x108 抵抗値 (Ω) 〜 〜 〜 〜 〜 5.1x104 1.8x105 2.1x109 7.5x105 5.2x1011
【0018】表−2に示した結果から明らかなように、
PP樹脂においてもLDPE樹脂同様カーボンブラック
を2箇所からサイドフィーダーにて強制的に供給し、且
つサイドフィーダー供給部にニーディング型スクリュー
を配置することにより、非常に優れた表面平滑性を有す
と共に導電性も極めて安定したフイルムが得られること
がわかる(本発明No. 6〜8)。これに対し、カーボン
ブラックを1箇所から投入し、サイドフィーダー供給部
にニーディング型スクリューを使用しない比較例(No.
9* 〜10* )においては表面平滑性及び導電安定性に優
れたフイルムが得られなかった。
【0019】実施例3 PC樹脂を図1に示す押出機の熱可塑性樹脂投入ホッパ
ー13から、カーボンブラック(B)を定量フィーダー
18より第1強制サイドフィーダー16及び第2強制サ
イドフィーダー17を通して強制的に押出機に供給し
た。供給する部分の押出機のニーディング型スクリュー
はニュートラル型を用いサイドフィーダー供給口の専有
率を50%(No. 11、12、13)になるように配置
した。また押出機のバレル温度は270℃〜330℃、
スクリュー回転数は220rpmにて混練した。混練以
後は実施例1と同様にしてフイルムを得た。 比較例3 カーボンブラックをそれぞれ図1に示す押出機のサイド
フィーダー16又は17の内の1箇所の供給口から供給
し、バレルの温度条件は実施例と同一とし、サイドフィ
ーダー供給口のスクリューパーツは、通常用いられる送
りスクリューにて混練した。コンパウンディング以後は
実施例と同一方法にてフイルムを得た(No.14*〜15*
)。組成およびフイルムの表面平滑性、表面固有抵抗
値の測定結果を表−3に示す。
【0020】
【表3】 表−3 本発明 比較例* No. 11 12 13 14* 15* PC 配合量(%) 65 70 80 70 80 カーボン(A) No.16投入口 15 15 14 30 −配合量 (%) No.17投入口 20 15 6 − 20 サイドフィーダー供給口 のニーディングディスク 50 50 50 − −専有面積(%) フイルム表面平滑性 △ ○ ◎ − × フイルムの表面固有 5.6x102 1.0x103 5.2x103 6.5x103 抵抗値 (Ω) 〜 〜 〜 − 〜 6.0x102 1.3x103 6.3x103 3.6x104
【0021】表−3に示した結果から明らかなように、
PC樹脂で、且つカーボンブラック(B)を多量に配合
(No.11〜13)してもLDPE樹脂同様カーボン
ブラックを2箇所からサイドフィーダーにて強制的に供
給し、且つサイドフィーダー供給部にニーディング型ス
クリューを配置することにより、非常に優れた表面平滑
性を有すと共に導電性も極めて安定したフイルムが得ら
れることがわかる。これに対し、カーボンブラックを1
箇所から投入し、サイドフィーダー供給部にニーディン
グ型スクリューを配置しない比較例においては、カーボ
ンブラック30%配合組成はコンパウンディング不可能
であり(No. 14* )、コンパウンド化できても(No.
15* )表面平滑性は悪く、さらに導電安定性にも劣り
実用に供し得るものは得られなかった。
【0022】実施例4 PET樹脂を図1に示す押出機の熱可塑性樹脂投入ホッ
パー13から、カーボンブラック(B)を定量フィーダ
ー18より第1強制サイドフィーダー16及び第2強制
サイドフィーダー17を通して強制的に押出機に供給し
た。供給する部分の押出機のニーディング型スクリュー
はニュートラル型を用いサイドフィーダー供給口の専有
率を50%(No. 16、17、18)になるように配置
した。また押出機のバレル温度は250℃〜280℃、
スクリュー回転数は220rpmにて混練した。混練以
後は実施例1と同様にしてフイルムを得た。組成および
フイルムの表面平滑性、表面固有抵抗値の測定結果を表
−4に示す。
【0023】
【表4】 表−4 本発明 No. 16 17 18 PET 配合量(%) 94 90 82 カーボン(B) No.16投入口 3 5 12配合量 (%) No.17投入口 3 5 6 サイドフィーダー供給口 のニーディングディスク 50 50 50専有面積(%) フイルム表面平滑性 ◎ ◎ ○ フイルムの表面固有 5.6x106 1.0x103 5.2x102 抵抗値 (Ω) 〜 〜 〜 9.0x106 1.3x103 5.5x102
【0024】表−4の結果から明らかなように、PET
樹脂においても、PC樹脂同様カーボンブラック(B)
を2箇所からサイドフィーダーにて強制的に供給し、且
つサイドフィーダー供給部にニーディング型スクリュー
を配置することにより、非常に優れた表面平滑性を有す
と共に導電性も極めて安定したフイルムが得られること
がわかる。
【0025】実施例5 PPE樹脂及びHIPS樹脂をブレンドし、図1に示す
押出機の熱可塑性樹脂投入ホッパー13から、カーボン
ブラック(B)を定量フィーダー18より第1強制サイ
ドフィーダー16及び第2強制サイドフィーダー17を
通して強制的に押出機に供給した。供給する部分の押出
機のニーディング型スクリューはニュートラル型を用い
サイドフィーダー供給口の専有率を40%(No. 19、
20、21)になるように配置した。また押出機のバレ
ル温度は330℃〜350℃、スクリュー回転数は22
0rpmにて混練した。以後は実施例1と同様にしてフ
イルムを得た。組成およびフイルムの表面平滑性、表面
固有抵抗値の測定結果を表−5に示す。
【0026】
【表5】 表−5 本発明 No. 19 20 21 PET 配合量(%) 80 67 50HIPS 配合量(%) 15 25 30 カーボン(B) No.16投入口 4 6 15配合量 (%) No.17投入口 1 2 5 サイドフィーダー供給口 のニーディングディスク 40 40 40専有面積(%) フイルム表面平滑性 ◎ ◎ ○ フイルムの表面固有 5.6x105 1.0x104 5.2x103 抵抗値 (Ω) 〜 〜 〜 2.5x106 9.6x104 5.5x103
【0027】表−5に示した結果から明らかなように、
PPE樹脂、HIPS樹脂ブレンド系においても、PC
樹脂、PET樹脂同様カーボンブラック(B)を2箇所
からサイドフィーダーにて強制的に供給し、且つサイド
フィーダー供給部にニーディング型スクリューを配置す
ることにより、非常に優れた表面平滑性を有すと共に導
電性も極めて安定したフイルムが得られることがわか
る。
【0028】実施例6 PEI樹脂を図1に示す押出機の熱可塑性樹脂投入ホッ
パー13から、カーボンブラック(B)を定量フィーダ
ー18より第1強制サイドフィーダー16及び第2強制
サイドフィーダー17を通して強制的に押出機に供給し
た。供給する部分の押出機のニーディング型スクリュー
はニュートラル型を用いサイドフィーダー供給口の専有
率を50%(No. 22、23、24)になるように配置
した。また押出機のバレル温度は350℃〜380℃、
スクリュー回転数は220rpmにて混練した。混練以
後は実施例1と同様にしてフイルムを得た。組成および
フイルムの表面平滑性、表面固有抵抗値の測定結果を表
−6に示す。
【0029】
【表6】 表−6 本発明 No. 16 17 18 PEI 配合量(%) 94 90 84 カーボン(B) No.16投入口 4 7 10配合量 (%) No.17投入口 2 3 6 サイドフィーダー供給口 のニーディングディスク 50 50 50専有面積(%) フイルム表面平滑性 ◎ ◎ ○ フイルムの表面固有 2.3x1011 8.5x104 3.5x103 抵抗値 (Ω) 〜 〜 〜 6.5x1012 9.8x104 5.5x103
【0030】表−6に示した結果から明らかなように、
PEI樹脂においても、PC樹脂、PET樹脂,PPE
樹脂等同様カーボンブラック(B)を2箇所からサイド
フィーダーにて強制的に供給し、且つサイドフィーダー
供給部にニーディングディスクを配置することにより、
非常に優れた表面平滑性を有すと共に導電性も極めて安
定したフイルムが得られることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の製造方法で用いる押出機の概略を示
す図である。 図中 1〜11は押出機のバレルゾーン 12はダイス 13は熱可塑性樹脂の投入口 14は第1脱気ベント 15は第2脱気ベント 16は第1強制サイドフィーダー 17は第2強制サイドフィーダー 18は定量フィーダー 19は押出機のモーター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永井 善明 東京都墨田区本所1丁目3番7号 ライオ ン株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂及び導電性カーボンブラッ
    クからなる導電性樹脂組成物を押出機を通して製造する
    に際し、 押出機の全バレル長を100とした場合に、導電性カー
    ボンブラックの第1供給口がモーター側から30〜40
    の位置、第2以降の供給口が50〜80の位置にバレル
    内に強制的に導電性カーボンブラックを供給するサイド
    フィーダーを有し、かつ強制サイドフィーダー供給口に
    対するニーディング型スクリューの占有率が20〜70
    %である押出機を使用し、 該押出機に熱可塑性樹脂を供給してバレル内でゲル化さ
    せた後、バレル内に供給すべき導電性カーボンブラック
    の全量を100重量部とした場合に40〜80重量部を
    第1供給口からバレル内に強制的に供給し、残りの導電
    性カーボンブラックを第2以降の供給口からバレル内に
    強制的に供給し、導電性カーボンブラックが熱可塑性樹
    脂中に完全に分散する前に、押出機に設けた脱気孔から
    常圧で脱気した後、混練を継続して、ダイから導電性樹
    脂組成物を押出すことを特徴とする導電性樹脂組成物の
    製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002292625A (ja) * 2001-03-30 2002-10-09 Asahi Kasei Corp ポリアミド樹脂組成物の製造法及びそれから得られる成形品
JP2014193973A (ja) * 2013-03-29 2014-10-09 Japan Polyethylene Corp 押出成形用及びブロー成形用導電性ポリエチレン組成物並びにその成形体

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JP4627917B2 (ja) * 2001-03-30 2011-02-09 旭化成ケミカルズ株式会社 ポリアミド樹脂組成物の製造法及びそれから得られる成形品
JP2014193973A (ja) * 2013-03-29 2014-10-09 Japan Polyethylene Corp 押出成形用及びブロー成形用導電性ポリエチレン組成物並びにその成形体

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