JPH08332470A - 廃棄物の処理材及び処理方法 - Google Patents

廃棄物の処理材及び処理方法

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JPH08332470A
JPH08332470A JP7142829A JP14282995A JPH08332470A JP H08332470 A JPH08332470 A JP H08332470A JP 7142829 A JP7142829 A JP 7142829A JP 14282995 A JP14282995 A JP 14282995A JP H08332470 A JPH08332470 A JP H08332470A
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JP
Japan
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waste
basic component
treatment
cement
water
Prior art date
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Pending
Application number
JP7142829A
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English (en)
Inventor
Takuji Nomura
卓司 野村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
Application filed by Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP7142829A priority Critical patent/JPH08332470A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 中性あるいは酸性の廃棄物の安定化処理固化
物に十分な強度を付与できる処理材を提供する。 【構成】 セメントに塩基性成分を添加してなる処理材
を廃棄物と混合、混練する廃棄物の処理方法。 【効果】 セメントが有する重金属の溶出防止効果を阻
害することなく、安定化処理固化物の強度を向上せめし
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有害な重金属等を含有
する廃棄物を固化処理するのに有効な廃棄物処理材及び
処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、有害な重金属等を含む産業廃棄物
を処分する際には、セメントと廃棄物を混合し、水を加
えて混練した後、養生固化し、安定化する方法が用いら
れている。しかしながら、セメントは酸性あるいは中性
領域では固化しにくいことから、このように単にセメン
トで固化する従来の廃棄物の処理方法では、酸性あるい
は中性の廃棄物、特に電炉ダストのような廃棄物は処理
後十分な強度を有する処理物とすることは困難であっ
た。特に産業廃棄物の処理固化物には埋め立て処分時の
強度について法規制もあり、確実に固化しうる処理材又
は処理方法が望まれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のセメ
ント処理では困難であった酸性あるいは中性の廃棄物に
ついて十分な強度を有する固化物とし得る廃棄物処理
材、及び処理方法を提供することを目的とするものであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の従
来技術における問題点を解決する目的で鋭意検討した結
果、この目的を達成しうる廃棄物の処理材を得るにいた
った。
【0005】即ち、本発明の廃棄物の処理材は、セメン
トに固体塩基性成分を添加してなることを特徴とする。
【0006】本発明に用いられる固体塩基性成分は、水
と接触してアルカリ性を示すか、場合によっては、より
アルカリ領域で緩衝作用を呈する固体であればよく、例
えばCa(OH)2 、CaO、NaOH等のアルカリ金
属及びアルカリ土類金属の水酸化物又は酸化物、(NH
4 2 CO3 、KNaCO3 、K2 CO3 、Na2 CO
3 等の炭酸塩、KHCO3 、更には、アルミナやシリカ
・ゲルにカセイソーダを付着させたもの、陰イオン交換
樹脂、亜酸化窒素賦活炭、アンモニア賦活炭等が例示で
きる。ただし、固体塩基性成分の選択にあたっては、そ
れそのものが有害物質でないこと、及び廃棄物中の有害
物質の溶出を助長しない物質であることを確認の上使用
することが重要である。ここで、工業的入手の容易性、
価格、安全性等を考慮すると、水酸化ナトリウム、消石
灰、生石灰が最も好ましい態様である。又、固体塩基性
成分の形態は、その反応性から粉末であることが好まし
い。尚、本発明の処理材中において、塩基性成分がセメ
ント類と共存した場合、セメント類の水和、硬化を開始
させないことが重要であり、この観点から塩基性成分は
広義の固体であることが要求される。
【0007】本発明の固体塩基性成分の添加量は目的に
応じて随時選択、設定する必要がある。即ち、固体塩基
性成分の添加量が多いほど処理物の強度は向上するが、
必要以上の添加は費用が増大するばかりでなく、Pb等
アルカリ性雰囲気下で溶出しやすい有害物質を含有する
廃棄物を処理する場合、有害金属の溶出を助長すること
となり問題となる。従って、処理物の強度と、Pb等の
有害金属溶出量を確認のうえ、セメント類の添加量、固
体塩基性成分の添加量を設定する必要がある。目安とし
ては、廃棄物を本発明の処理材で処理し、固化せしめた
ものを環境庁告示13号に定める方法にて溶出試験を行
った場合の溶出液のpHが13を超えないように塩基性
成分の量を調整する必要がある。
【0008】本発明で使用するセメント類には、ポルト
ランドセメント系(普通、超早強、中よう熱、耐硫酸塩
等)、混合セメント系(フライアッシュ、高炉、シリカ
等)等の水硬性セメント等が例示できる。又、石灰混合
セメント等も使用することができる。更に、これらを混
合して用いてもよく、使用するセメントに特に制限はな
く、処理すべき産業廃棄物の性質、処理の状況等に応じ
て適宜選択して用いることもできる。
【0009】本発明では、上記のセメント及び固体塩基
性成分の他に有害重金属の溶出を抑制する還元剤、吸着
剤、凝集剤、キレート剤等のうち少なくとも1つを更に
含有してもよい。
【0010】本発明の廃棄物の処理材は、廃棄物と混合
し、必要に応じて水を添加して混練することによって所
望の効果を発現するが、処理材の各成分を個別に保管し
ておき、使用時に個別に廃棄物に添加することによって
も効果を発現する。
【0011】更には、廃棄物と塩基性成分とを混合した
のちセメント類を添加、混合、混練する処理方法でも効
果を発現することができる。この場合、塩基性成分には
上述の固体塩基性成分を選択することもできるし、更に
液状の塩基性成分も選択することができる。液状の塩基
性成分には、上記固体塩基性成分を水に溶解又は分散し
たもの、アンモニア水等が例示できる。本発明の処理材
はセメントを固化させる必要があるため、廃棄物中に多
量の水分を含む場合を除き処理中に水を添加しなければ
ならない。この場合、上記液状の塩基性成分を用いるこ
とによって、水の添加と塩基性成分の添加を同時に行う
ことができ、処理行程の簡素化に有効である。
【0012】
【作用】本発明は、セメントが中性あるいは酸性領域で
固化しにくいことを考慮し完成されたものである。即
ち、廃棄物が中性あるいは酸性領域のpHを呈するもの
である場合、塩基性の成分を処理材中に含有させるか、
あるいは処理中に廃棄物に添加することによってセメン
ト類が固化しやすいpHに調整し、セメントの固化を促
進することによって効果を発現するものである。
【0013】
【発明の効果】本発明の廃棄物処理材を用いることによ
って、従来の技術では固化が困難であった中性あるいは
酸性領域の廃棄物を固化せしめることができる。換言す
れば、従来技術でも多量のセメントを用いれば固化せし
めることが可能であったが、本発明の処理材を用いるこ
とによって、より少量の処理材の添加で固化せしめるこ
とができ、廃棄物処理物の減容化に寄与することができ
る。
【0014】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0015】(比較例1)溶融亜鉛めっき工場で発生し
た集塵ダストの有害重金属含有分析結果、及びこの集塵
ダストのpHを測定した結果を表1に示す。このダスト
を無処理状態で環境庁告示13号(日本)による溶出試
験を行った。
【0016】
【表1】
【0017】(比較例2)上記ダスト100重量部に対
し、普通ポルトランドセメント(宇部セメント製)50
重量部を混合、水を添加し混練したのち7日間養生固化
したものについて環境庁告示13号による溶出試験を行
った。又、上記の混練物を型に入れて7日間養生固化
し、直径5cm、高さ10cmの強度測定用供試体を得
て、日本工業規格A1108に定める方法によって一軸
圧縮強度を測定した。尚、強度測定値は3回測定の平均
値を示す(以下同様)。
【0018】(比較例3)ダスト100重量部に対し、
普通ポルトランドセメント(宇部セメント製)70重量
部の配合比率にする他は比較例2と同様の方法で評価を
行った。
【0019】(実施例1−1)上記ダスト100重量部
に対し、普通ポルトランドセメント(宇部セメント製)
50重量部、消石灰粉末1重量部を混合、水を添加し混
練したのち7日間養生固化したものについて環境庁告示
13号による溶出試験を行った。又、上記の混練物を型
に入れて7日間養生固化し、直径5cm、高さ10cm
の強度測定用供試体を得て、日本工業規格A1108に
定める方法によって一軸圧縮強度を測定した。
【0020】(実施例1−2)消石灰粉末に代わり、生
石灰粉末を用いた他は実施例1−1と同様な評価を行っ
た。
【0021】(実施例1−3)消石灰粉末に代わり、水
酸化ナトリウム粉末を用いた他は実施例1−1と同様な
評価を行った。
【0022】(実施例1−4)消石灰粉末に代わり、水
酸化カリウム粉末を用いた他は実施例1−1と同様な評
価を行った。
【0023】(実施例2)普通ポルトランドセメントを
70重量部使用する他は実施例1−1と同様な評価を行
った。
【0024】(実施例3)上記ダスト100重量部に対
し、消石灰粉末1重量部を添加混合したものに普通ポル
トランドセメント(宇部セメント製)50重量部を混
合、水を添加し混練したのち7日間養生固化したものに
ついて環境庁告示13号による溶出試験を行った。又、
上記の混練物を型に入れて7日間養生固化し、直径5c
m、高さ10cmの強度測定用供試体を得て、日本工業
規格A1108に定める方法によって一軸圧縮強度を測
定した。
【0025】以上の比較例及び実施例における、溶出試
験及び一軸圧縮強度測定の評価結果を表2に示す。
【0026】
【表2】
【0027】以上より、本発明の処理材を用いることに
よって、セメントの溶出防止性能を阻害することなく、
処理物の強度を向上させることが明らかとなった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B09B 3/00 304G

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セメント類に固体塩基性成分を添加して
    なることを特徴とする廃棄物の処理材。
  2. 【請求項2】 前記固体塩基性成分が、水酸化ナトリウ
    ム、消石灰、生石灰の少なくとも1つである請求項1の
    処理材。
  3. 【請求項3】 セメント類に固体塩基性成分を添加して
    なる処理材とpH9以下の廃棄物を混合し、必要に応じ
    て水を添加して混練し、養生固化せしめることを特徴と
    する廃棄物の処理方法。
  4. 【請求項4】 前記固体塩基性成分が、水酸化ナトリウ
    ム、消石灰、生石灰の少なくとも1つである請求項3の
    処理方法。
  5. 【請求項5】 pH9以下の廃棄物と塩基性成分を混合
    した後、セメント類を混合し、必要に応じて水を添加し
    て混練し、養生固化せしめることを特徴とする廃棄物の
    処理方法。
  6. 【請求項6】 前記塩基性成分が、水酸化ナトリウム、
    消石灰、生石灰の少なくとも1つ、又は、これらの水溶
    液又は水分散物である請求項5記載の処理方法。
JP7142829A 1995-06-09 1995-06-09 廃棄物の処理材及び処理方法 Pending JPH08332470A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006102614A (ja) * 2004-10-04 2006-04-20 Kanazawa Hodo:Kk 重金属含有焼却灰の再資源化方法

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