JPH083306A - 透明性スチレン−ラクトン系ブロック共重合体 - Google Patents

透明性スチレン−ラクトン系ブロック共重合体

Info

Publication number
JPH083306A
JPH083306A JP16456194A JP16456194A JPH083306A JP H083306 A JPH083306 A JP H083306A JP 16456194 A JP16456194 A JP 16456194A JP 16456194 A JP16456194 A JP 16456194A JP H083306 A JPH083306 A JP H083306A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
block copolymer
lactone
block
styrene
caprolactone
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP16456194A
Other languages
English (en)
Inventor
Ichiji Watanabe
一司 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daicel Corp
Original Assignee
Daicel Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daicel Chemical Industries Ltd filed Critical Daicel Chemical Industries Ltd
Priority to JP16456194A priority Critical patent/JPH083306A/ja
Publication of JPH083306A publication Critical patent/JPH083306A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 実質的に透明で、機械的強度、加工性、耐候
性および他の熱可塑性樹脂との相溶性に優れた熱可塑性
エラストマーである透明性スチレン−ラクトン系ブロッ
ク共重合体を提供する。 【構成】 芳香族ビニル化合物(a)を主体とするブロ
ックセグメント(A)10〜90重量%、およびε−カ
プロラクトン(b1)と1種以上の共重合性単量体
(b2)との共重合ブロックセグメント(B)90〜1
0重量%から成り、GPC測定による数平均分子量が1
0,000〜1,000,000のブロック共重合体で
あって、JIS K7105に準じて室温で測定した厚
さ5mmシートのヘーズ値が40%以下であることを特
徴とする透明性スチレン−ラクトン系ブロック共重合
体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリスチレン樹脂等の
改質剤や透明シート等の成形物の成形原料等に用いられ
る透明性スチレン−ラクトン系ブロック共重合体に関す
る。更に詳しくは、実質的に透明で、機械的強度、加工
性、耐候性および他の熱可塑性樹脂との相溶性に優れた
熱可塑性エラストマーである透明性スチレン−ラクトン
系ブロック共重合体に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、SBSやSEBSと呼ばれるス
チレン−ブタジエン系ブロック共重合体は、ポリスチレ
ン樹脂等の改質剤、チューブ、シート等の成形物および
粘接着剤などの様々の分野で使用されている。また、ス
チレン−ブタジエン系ブロック共重合体の欠点である剛
性や耐候性の低さを改良する方法として、特公昭46−
37737号公報、特公昭47−27151号公報、特
開昭62−241956号公報、特開昭62−2255
19号公報および特開昭63−258932号公報等に
は、スチレン−カプロラクトン系ブロック共重合体また
はスチレン共重合ラクトン系ブロック共重合体の製造方
法が開示されている。スチレン−共重合ラクトン系ブロ
ック共重合体の例としては、特公昭46−37737号
公報の実施例の中でスチレン−ブタジエン−ε−カプロ
ラクトン−β−プロピオラクトン系ブロック共重合体が
例示されている。
【0003】また特開昭62−225519号公報に
は、スチレン−カプロラクトン−2,2′−ジメチルト
リメチレンカーボネート系ブロック共重合体を製造した
ことが記載されている。
【0004】また前記のスチレン−カプロラクトン系ブ
ロック共重合体の用途として、特開昭56−13684
0号公報には、ポリカーボネートの低温での耐衝撃性を
改良した半透明組成物が、特開昭58−1713号公報
や特開昭62−241956号公報には、不飽和ポリエ
ステル樹脂の収縮防止剤が、Journal of Applied Polym
er Science,22,1081-1092 (1978)には、AS樹脂との
ポリマーアロイが記載されている。
【0005】このように、スチレン−カプロラクトン系
ブロック共重合体は、ポリエステル樹脂、ポリカーボネ
ート樹脂等との相溶性に優れた熱可塑性エラストマーと
して、様々の用途に応用されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
スチレン−カプロラクトン系ブロック共重合体は、該ブ
ロック共重合体中のカプロラクトンブロックセグメント
が結晶性であるため、ブロック共重合体単独では不透明
であり、また剛性に優れるものの靭性に乏しいことか
ら、用途が制限される等の欠点を有する。また前記のス
チレン−共重合ラクトン系ブロック共重合体ならびにス
チレン−ラクトン−カーボネート系ブロック共重合体の
透明性については記載されていない。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、スチレン−
カプロラクトン系ブロック共重合体中のカプロラクトン
ブロックセグメント部分を、他の1種以上の共重合性単
量体との共重合ブロックセグメントに変換することによ
り、該共重合ブロックセグメントの結晶性を低下させ、
実質的に透明なスチレン−ラクトン系ブロック共重合体
を得ることに成功した。
【0008】即ち本発明は、芳香族ビニル化合物(a)
を主体とするブロックセグメント(A)10〜90重量
%、およびε−カプロラクトン(b1)と1種以上の共
重合性単量体(b2)との共重合ブロックセグメント
(B)90〜10重量%から成り、GPC測定による数
平均分子量が10,000〜1,000,000のブロ
ック共重合体であって、JIS K7105に準じて室
温で測定した厚さ5mmシートのヘーズ値が40%以下
であることを特徴とする透明性スチレン−ラクトン系ブ
ロック共重合体からなる。
【0009】本発明の透明性スチレン−ラクトンブロッ
ク共重合体は、芳香族ビニル化合物(a)を主体とする
ブロックセグメント(A)と、ε−カプロラクトン(b
1)を含有する共重合ブロックセグメント(B)とから
構成される。上記ブロック共重合体のブロック形状は特
に限定されるものではなく、例えば(A)−(B)ジブ
ロック型、(A)−(B)−(A)または(B)−
(A)−(B)のトリブロック型、マルチブロック型、
ランダムブロック型等の線状ブロック型、分岐状ブロッ
ク型および放射状ブロック型等の任意のブロック形状か
らなる。
【0010】前記のブロックセグメント(A)は、芳香
族ビニル化合物(a)を主体とするブロックセグメント
である。芳香族ビニル化合物(a)としては、スチレ
ン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−ハ
ロゲン化スチレンが挙げられる。ブロックセグメント
(A)中の芳香族ビニル化合物(a)以外の成分として
は、ブタジエン、イソプレン等の共役ジエン化合物また
はこれらの水素添加成分をはじめ、芳香族ビニル化合物
(a)に共重合し得る成分または芳香族ビニル化合物
(a)を変性し得る成分が挙げられる。
【0011】ブロックセグメント(A)中に占める芳香
族ビニル化合物(a)の組成は50重量%以上、好まし
くは70重量%以上、更に好ましくは90重量%以上で
ある。ブロックセグメント(A)中に占める芳香族ビニ
ル化合物(a)の組成が50重量%を下回る場合には、
芳香族ビニル化合物(a)成分の有する剛性、加工性等
の性質が失なわれるため好ましくない。
【0012】ブロックセグメント(A)単独の数平均分
子量は特に限定されないが、機械的強度と加工性のバラ
ンスから5,000〜500,000、好ましくは1
0,000〜300,000、更に好ましくは15,0
00〜200,000の範囲である。
【0013】もう一方の共重合ブロックセグメント
(B)は、ε−カプロラクトン(b1)と1種以上の共
重合性単量体(b2)から構成される。前記の共重合性
単量体(b2)は、ポリエステル樹脂、ポリカーボネー
ト樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリスル
フィド樹脂、ポリウレタン樹脂等の構成成分である単量
体等であるが、一般的には、ε−カプロラクトン
(b1)と良好な共重合性を有するラクトン化合物(環
状エステル化合物)、環状カーボネート化合物、環状エ
ーテル化合物が挙げられる。
【0014】具体的には、ラクトン化合物として、4−
メチルカプロラクトン、2−メチルカプロラクトン、ジ
メチルカプロラクトン、トリメチルカプロラクトン、δ
−バレロラクトンおよびβ−プロピオラクトン、環状カ
ーボネート化合物として、2,2′−ジメチルトリメチ
レンカーボネート、2−メチルトリメチレンカーボネー
ト、トリメチレンカーボネート、環状エーテル化合物と
して、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、オキセ
タン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トリオキサン
等が挙げられる。
【0015】本発明のブロック共重合体の透明性を向上
する上で好ましい共重合性単量体(b2)としては、ε
−カプロラクトンと極めてランダム性が高く共重合可能
である4−メチルカプロラクトンおよびε−カプロラク
トンの結晶性を阻害し易い環状エーテル化合物の中で比
較的共重合し易いオキセタンが挙げられる。また共重合
性単量体(b2)を2種以上混合して使用することも透
明性を向上する上で好ましい。
【0016】本発明の透明性スチレン−ラクトンブロッ
ク共重合体における透明性とは、JIS K7105に
準じ室温で測定した厚さ5mmシートのヘーズ値が40
%以下であることを示す。
【0017】本発明の透明性スチレン−ラクトンブロッ
ク共重合体の製造方法は特に制限を受けないが、一般的
にはアニオン重合が用いられる。前記アニオン重合を2
つに大別すると、(1)有機リチウム化合物を開始剤に
用いるアニオン重合によりブロックセグメント(A)と
共重合ブロックセグメント(B)を一括して重合する方
法および、(2)有機リチウム化合物を開始剤に用いる
アニオン重合によりブロックセグメント(A)のみを重
合し、アルコキシ変性剤の添加後、ルイス酸系触媒を使
用し、共重合ブロックセグメント(B)を付加重合する
方法が例示できる。以下前者を一括法、後者を分割法と
記載する。
【0018】一括法による本発明の透明性スチレン−ラ
クトンブロック共重合体の製造方法を具体的に説明する
と、トルエン、テトラヒドロフラン等の溶媒中で有機リ
チウム化合物を開始剤に用い、芳香族ビニル化合物
(a)のアニオン重合を行い、エチレンオキシド等のア
ルコキシ変性剤の添加後ε−カプロラクトン(b1)お
よび1種以上の共重合性単量体(b2)のアニオン共重
合を行う方法である。
【0019】分割法による本発明の透明性スチレン−ラ
クトンブロック共重合体の製造方法を具体的に説明する
と、シクロヘキサン等の溶媒中で有機リチウム化合物を
開始剤に用い、芳香族ビニル化合物(a)のアニオン重
合を行い、エチレンオキシド等のアルコキシ変性剤の添
加後アニオン重合を中和停止させ、その後生成した末端
に水酸基を有するブロックセグメント(A)に対して、
ルイス酸系触媒を使用し、ε−カプロラクトン(b1
および1種以上の共重合性単量体(b2)の付加重合を
行う方法である。
【0020】一括法及び分割法の両者の方法において使
用される有機リチウム化合物としては、n−ブチルリチ
ウム、sec−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、ブ
タジエニルジリチウム等が例示できる。
【0021】有機リチウム化合物を開始剤に用いるアニ
オン重合を効率よく実施するためには、水分等の不純物
を可能な限り低減させることが必要である。前記アニオ
ン重合は溶媒中で行うことが反応を制御する上で好まし
く、使用できる溶媒としては、例えばヘキサン、ヘプタ
ン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素、ベンゼン、ト
ルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、テトラヒドロフ
ラン、ジエチルエーテル等のエーテル系溶媒がある。な
お、ε−カプロラクトン(b1)は脂肪族炭化水素には
難溶であることから、一括法の場合には、芳香族炭化水
素またはエーテル系溶媒を使用することが望ましい。
【0022】一括法及び分割法の両者の方法において使
用されるアルコキシ変性剤としては、エチレンオキシ
ド、プロピレンオキシドおよびホルムアルデヒド等が好
適である。
【0023】分割法において使用されるルイス酸系触媒
としては、例えばスズ化合物、アルミニウム化合物、チ
タン化合物、亜鉛化合物、モリブデン化合物およびジル
コニウム化合物があるが、共重合性を考慮すると、共重
合性単量体(b2)がラクトン化合物の場合には、モノ
ブチルスズ化合物等のスズ化合物が、共重合性単量体
(b2)が環状カーボネートまたは環状エーテルの場合
には、トリアルキルアルミニウム、モノアルキル−ジフ
ェノキシアルミニウム等のアルミニウム化合物が最も好
ましい。
【0024】工業的に効率よく製造する方法として、共
重合ブロックセグメント(B)に対して、10〜100
0ppmのルイス酸系触媒を添加し、押出機またはスタ
ティックミキサー型連続重合装置を用い150〜220
℃の温度で溶融混練する方法が最も好ましい。
【0025】共重合ブロックセグメント(B)中に占め
るε−カプロラクトン(b1)の組成は40〜95重量
%、好ましくは60〜90重量%、更に好ましくは70
〜80重量%の範囲である。上記組成が40重量%未満
であると、ブロック共重合体の剛性、耐候性、およびポ
リエステルやポリカーボネートへの相溶性が大幅に低下
し、逆に95重量%を上回る場合には透明性が著しく低
下する。
【0026】ブロックセグメント(B)単独の数平均分
子量は特に限定されないが、機械的強度と加工性のバラ
ンスから、5,000〜500,000、好ましくは1
0,000〜300,000、更に好ましくは15,0
00〜200,000の範囲である。
【0027】本発明の透明性スチレン−ラクトン系ブロ
ック共重合体を構成するブロックセグメント(A)と共
重合ブロックセグメント(B)との割合は、共に10〜
90重量%(両者の和が100重量%)であり、この範
囲を外れる場合には、両ホモポリマーどちらかの性質に
近づき、本質的にブロックポリマーとしての意味が無く
なる。
【0028】本発明の透明性スチレン−ラクトン系ブロ
ック共重合体全体の数平均分子量としては、GPC測定
による標準ポリスチレン換算数平均分子量で、10,0
00〜1,000,000、好ましくは20,000〜
500,000、更に好ましくは30,000〜30
0,000の範囲である。数平均分子量が10,000
を下回ると、剛性、靭性等の機械的強度が大幅に低下
し、逆に1,000,000を上回る場合には、加工性
が低下する。
【0029】また本発明のブロック共重合体の分子量分
布(Mw/Mn)は、特に限定を受けないが、一般的に
は1.0〜5.0程度のものが好適である。
【0030】また一括法及び分割法の両者の方法におい
ては、カップリング剤を添加することによって、トリブ
ロック型、マルチブロック型等の線状ブロック型、分岐
状ブロック型または放射状ブロック型等の種々のブロッ
ク形状に変換することが可能である。
【0031】上記カップリング剤としては、特に限定さ
れないが、具体的に例示すると多塩基酸誘導体、多価イ
ソシアネート化合物、多価エポキシ化合物および多価オ
キサゾリン化合物などが挙げられる。
【0032】多塩基酸誘導体としては、多塩基酸または
これらの多価エステル、モノエステル、多価塩化物およ
び無水物等であり、シュウ酸、アジピン酸、テレフタル
酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、および(メタ)
アクリル酸の2〜10量体等の多塩基酸、テレフタル酸
ジメチル、モノメチルトリメリット酸、テレフタル酸ジ
クロリド、トリメリット酸無水物、ピロメリット酸無水
物等の多価エステル、モノエステル、多価塩化物および
無水物が挙げられる。
【0033】多価イソシアネート化合物としては、2価
および3価のアルキレンイソシアネート、アリーレンイ
ソシアネート、特にMDI(メチレンジフェニルジイソ
シアネート)およびTDI(トリレンジイソシアネー
ト)と称されるジイソシアネートやこれらのイソシアヌ
レートおよびヘキサメチレンジイソシアネート型イソシ
アヌレート等が好ましい。
【0034】多価エポキシ化合物、多価オキサゾリン化
合物としては、各種のジエポキシ化合物、ジオキサゾリ
ン化合物および分子内にエポキシ基またはオキサゾリン
基を含有するポリマーなどが挙げられる。
【0035】本発明の透明性スチレン−ラクトン系ブロ
ック共重合体に対しては、任意量の熱可塑性樹脂、熱硬
化性樹脂、無機充填剤、添加剤を混合することができ
る。
【0036】本発明の透明性スチレン−ラクトン系ブロ
ック共重合体は、該ブロック共重合体が有する透明性、
強靭性、耐候性、加工性、相溶性等の優れた特性を利用
し、透明性シート等の成形物や、ポリスチレン樹脂、ポ
リカーボネート樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂等
の透明性樹脂の改質剤としての用途を有する。
【0037】
【実施例】以下実施例において本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。 (製造例1)(スチレンブロックセブメント(A)の製
造) よく乾燥した1リットルのガラスフラスコに乾燥したス
チレンモノマー104g,シクロヘキサン700mlを
仕込み、1.6モルのn−ブチルリチウムヘキサン溶液
4mlを添加し、スチレンのアニオン重合を開始した。
【0038】60℃で4時間撹拌後、ドープを0℃まで
冷却した。さらにエチレンオキサイドをボンベからドー
プの赤色が消えるまで吹き込んだ後、メタノール性塩酸
で中和後、ドープを2リットルのメタノール中に投入
し、折出したポリマーを乾燥することにより、末端を水
酸基変性したスチレンブロックセグメント(A)10
2.3gを得た。このもののGPC測定による数平均分
子量は21,000、分子量分布は1.15であった。
【0039】(実施例1)製造例1で得られた末端を水
酸基変性したスチレンブロックセグメント(A)4g,
ε−カプロラクトン4g,4−メチルカプロラクトン2
gおよび100ppmのモノブチルスズトリス(2−エ
チルヘキサネート)触媒を溶解したトルエン10gを耐
圧ステンレス製容器に仕込み、160℃の油浴中で10
時間加熱した。
【0040】得られたポリマードープをメタノール中に
投入し、折出したポリマーを乾燥することにより、本発
明の実施例品である透明性スチレン−ラクトン系ブロッ
ク共重合体を得た。
【0041】このスチレン−ラクトン系ブロック共重合
体(A)のGPC測定結果、1H−NMR測定および厚
さ5mmのプレスシート(180℃で5分加熱プレス後
自然冷却)をJIS K7105に準じて室温でヘーズ
測定した結果を、[表1]に併せて記載した。
【0042】(実施例2〜4)実施例1と同様にして
[表1]の所定欄に記載した単量体を、同じく[表1]
の所定欄に記載した割合で仕込み、本発明の実施例品で
ある透明性スチレン−ラクトン系ブロック共重合体を得
た。実施例1と同様にして、GPC、1H−NMRおよ
びヘーズ測定を行った結果を[表1]に併せて記載し
た。
【0043】
【表1】
【0044】(実施例5〜8)実施例1と同様にして
[表2]の所定欄に記載した単量体を、同じく[表2]
の所定欄に記載した割合で仕込み、本発明の実施例品で
ある透明性スチレン−ラクトン系ブロック共重合体を得
た。実施例1と同様にして、GPC、1H−NMRおよ
びヘーズ測定を行った結果を[表2]に併せて記載し
た。
【0045】
【表2】
【0046】(実施例9〜10)実施例1と同様にして
[表3]の所定欄に記載した単量体を、同じく[表3]
の所定欄に記載した割合で仕込み、本発明の実施例品で
ある透明性スチレン−ラクトン系ブロック共重合体を得
た。実施例1と同様にして、GPC、1H−NMRおよ
びヘーズ測定を行った結果を[表3]に併せて記載し
た。
【0047】(実施例11)製造例1で得られた末端を
水酸基変性したスチレンブロックセグメント(A)20
g、ε−カプロラクトン20g、4−メチルカプロラク
トン10gおよび100ppmのモノブチルスズオキシ
ド触媒を溶解したトルエン50gを、耐圧ステンレス製
容器に仕込み、160℃の油浴中で10時間加熱した。
【0048】冷却後、ヘキサメチレンジイソシアナート
型イソシアヌレート0.4gを加え、再び160℃で1
0分間加熱しカップリング反応を進行させ、本発明の実
施例品である透明性スチレン−ラクトン系ブロック共重
合体を得た。実施例1と同様にして、GPC、1H−N
MRおよびヘーズ測定を行った結果を[表3]に記載し
た。
【0049】
【表3】
【0050】(比較例1〜3)比較のために、共重合性
単量体(b2)を使用しないで、ε−カプロラクトン
(b1)の組成割合を変えた、すなわち[表4]の所定
欄に記載した単量体を、同じく[表4]の所定欄に記載
した割合で仕込み、比較のための3種のスチレン−ラク
トンブロック共重合体を得た。実施例1と同様にこれら
のGPC、1H−NMRおよびヘーズ測定を行った結果
を[表4]に併せて記載した。
【0051】
【表4】
【0052】(実施例12)製造例1で得られた末端を
水酸基変性したスチレンブロックセグメント(A)20
gをトルエン100gに溶解し、マグネット撹拌子を入
れたガラスフラスコに仕込み、さらに1.0モルのトリ
エチルアルミニウムヘキサン溶液1mlを0℃で仕込
み、その後オキセタン10gを添加し、30分間撹拌
後、ε−カプロラクトン20g、トルエン100gを添
加、60℃で4時間加熱撹拌した。冷却後ドープ50g
を抜き取り、メタノール中で折出することにより、本発
明の実施例品である透明性スチレン−ラクトン系ブロッ
ク共重合体を得た。実施例1と同様に、このもののGP
C、1H−NMRおよびヘーズ測定を行った結果を[表
5]に記載した。
【0053】(実施例13)実施例12で得られたドー
プの200gに対し、ヘキサメチレンジイソシアナート
型イソシアヌレート0.5gを加え、100℃で30分
間加熱し、カップリング反応を進行させ、本発明の実施
例品である透明性スチレン−ラクトン系ブロック共重合
体を得た。実施例1と同様にこのもののGPC、1H−
NMRおよびヘーズ測定を行った結果を[表5]に記載
した。
【0054】
【表5】
【0055】
【発明の効果】本発明の透明性スチレン−ラクトン系ブ
ロック共重合体は、実質的に透明で、機械的強度、加工
性、耐候性および他の熱可塑性樹脂との相溶性に優れた
熱可塑性エラストマーであり、ポリスチレン樹脂等の改
質剤や透明シート等の成形物の成形原料として極めて実
用性の高いものである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香族ビニル化合物(a)を主体とする
    ブロックセグメント(A)10〜90重量%、およびε
    −カプロラクトン(b1)と1種以上の共重合性単量体
    (b2)との共重合ブロックセグメント(B)90〜1
    0重量%から成り、GPC測定による数平均分子量が1
    0,000〜1,000,000のブロック共重合体で
    あって、JIS K7105に準じて室温で測定した厚
    さ5mmシートのヘーズ値が40%以下であることを特
    徴とする透明性スチレン−ラクトン系ブロック共重合
    体。
  2. 【請求項2】 共重合性単量体(b2)がε−カプロラ
    クトン以外のラクトン化合物、環状カーボネート化合物
    および環状エーテル化合物から選択されることを特徴と
    する請求項1記載の透明性スチレン−ラクトン系ブロッ
    ク共重合体。
  3. 【請求項3】 共重合ブロックセグメント(B)の全体
    に占めるε−カプロラクトン(b1)成分が、60〜9
    0重量%の範囲であることを特徴とする請求項1又は請
    求項2記載の透明性スチレン−ラクトン系ブロック共重
    合体。
  4. 【請求項4】 共重合性単量体(b2)が、4−メチル
    カプロラクトンまたはオキセタンから選択されることを
    特徴とする請求項2記載の透明性スチレン−ラクトン系
    ブロック共重合体。
JP16456194A 1994-06-23 1994-06-23 透明性スチレン−ラクトン系ブロック共重合体 Pending JPH083306A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16456194A JPH083306A (ja) 1994-06-23 1994-06-23 透明性スチレン−ラクトン系ブロック共重合体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16456194A JPH083306A (ja) 1994-06-23 1994-06-23 透明性スチレン−ラクトン系ブロック共重合体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH083306A true JPH083306A (ja) 1996-01-09

Family

ID=15795508

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16456194A Pending JPH083306A (ja) 1994-06-23 1994-06-23 透明性スチレン−ラクトン系ブロック共重合体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH083306A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015105316A (ja) * 2013-11-29 2015-06-08 キヤノン株式会社 ブロックポリマーおよび可塑剤

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015105316A (ja) * 2013-11-29 2015-06-08 キヤノン株式会社 ブロックポリマーおよび可塑剤

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6107411A (en) Block copolymer, block copolymer composition and heat shrinkable films made thereof
US6833428B1 (en) Polyetherester elastomer
US3801547A (en) Solid phase polycondensation process
US10781279B2 (en) Pentablock copolymers
JP2002540268A (ja) スチレンブタジエンブロック共重合体を基礎とした透明耐衝撃性改良ポリスチレン
JPH0377826B2 (ja)
US3897513A (en) Pivalolactone random graft copolymers
Cai et al. Modification of biodegradable poly (butylene carbonate) with 1, 4-cyclohexanedimethylene to enhance the thermal and mechanical properties
US3585257A (en) Polymerization process for preparing block copolymers
JPWO2002094932A1 (ja) ブロック共重合体組成物
Wang et al. ABA triblock copolyesters composed of poly (l-lactide) A hard blocks: Comparison of amorphous and crystalline unsaturated aliphatic polyesters as B soft blocks
US5811495A (en) Esteramide copolymers and production thereof
JPH083306A (ja) 透明性スチレン−ラクトン系ブロック共重合体
Hamurcu et al. Preparation and characterization of block and graft copolymers using macroazoinitiators having siloxane units
Teng et al. Biobased miktoarm star copolymer from soybean oil, isosorbide, and caprolactone
CN109400838B (zh) 己内酯-聚酯二元醇聚合物的制备方法和聚氨酯微孔弹性体的合成方法
JP4631141B2 (ja) ポリエーテルエステルブロック共重合体の製造方法
KR960015537B1 (ko) 저수축성 불포화폴리에스테르수지 조성물
KR900000163B1 (ko) 블록 공중합체의 제조방법
JPH07216072A (ja) ポリエーテルエステルブロック共重合体
CN117487173A (zh) 一种三嵌段聚酯材料及其合成方法和应用
CA2442418A1 (en) Transparent block copolymers and production thereof
JPH05117381A (ja) ポリエステル共重合体の製造方法
JPH06184290A (ja) ポリエステル共重合体の製造方法
JP3313515B2 (ja) 液晶性ポリエステル樹脂組成物