JPH08330402A - 半導体ウエハー保持装置 - Google Patents

半導体ウエハー保持装置

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JPH08330402A
JPH08330402A JP1765196A JP1765196A JPH08330402A JP H08330402 A JPH08330402 A JP H08330402A JP 1765196 A JP1765196 A JP 1765196A JP 1765196 A JP1765196 A JP 1765196A JP H08330402 A JPH08330402 A JP H08330402A
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JP
Japan
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heat transfer
semiconductor wafer
transfer member
wafer holding
temperature
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JP1765196A
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English (en)
Inventor
Naohito Yamada
直仁 山田
Ryusuke Ushigoe
隆介 牛越
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NGK Insulators Ltd
Original Assignee
NGK Insulators Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】サセプターの背面側に温度調節用の熱授受部材
を設けた半導体ウエハー保持装置であって、200℃以
上の高温領域でも安定して使用できる装置を提供するこ
と。 【解決手段】半導体ウエハー保持装置は、半導体ウエハ
ーの設置面2aを備えた窒化アルミニウム製の半導体ウ
エハー保持部材2と、保持部材2の背面2b側に設けら
れている熱授受部材4と、保持部材2と熱授受部材4と
の間に介在していて両者の間で熱量の伝達を行うための
熱伝達部材3を備えている。熱伝達部材3は、保持部材
2の背面に接合されており、タングステン−モリブデン
合金からなる。好ましくは、タングステン−モリブデン
合金におけるモリブデンの比率が40〜70原子%であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体製造装置に
おいて広い温度範囲で好適に使用できる半導体ウエハー
保持装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体製造装置においては、半導体ウエ
ハーを固定、搬送、設置するためのサセプターをセラミ
ックス材料によって形成することが知られている。こう
したサセプターとしては、緻密質のセラミックス基体の
内部に抵抗発熱体、高周波電極や静電チャック電極を埋
設して一体焼成したものが知られている。このセラミッ
クス基体の材質としては、アルミナや、窒化珪素、炭化
珪素、サイアロン等のセラミックスが知られている。
【0003】半導体製造装置の用途では、特に半導体の
重金属による汚染を防止する必要があり、特に高密度化
の進展によって重金属の排除に対する要求が極めて高度
になってきている。この観点から、上記のようなサセプ
ターにおいては、セラミックス基体を緻密化させること
が必要である。しかも、半導体製造装置内には、エッチ
ングガスやクリーニングガスとして、ClF3 等のハロ
ゲン系腐食性ガスを使用することが多いが、本出願人が
特願平4─58727号明細書に開示したように、窒化
珪素、炭化珪素等の耐蝕性セラミックスでも、このよう
なハロゲン系腐食性ガスに対してさらすと、その表面が
腐食して多孔質の状態となり、パーティクルを発生する
ことを見いだした。これと共に、窒化アルミニウムを使
用すると、ハロゲン系腐食性ガスに対してさらされて
も、その表面にフッ化物からなる保護膜が生成し、サセ
プターの表面が腐食しないことを見いだした。このよう
に、緻密質の窒化アルミニウムからなる基体を使用した
サセプターは、半導体製造装置用においてきわめて有用
なものであった。
【0004】また、半導体製造用の静電チャックの分野
では、特開平4─287344号公報において、セラミ
ック製静電チャック部材とベース部材とをシリコーン樹
脂で接合することが開示されている。即ち、この静電チ
ャックを−100℃から200℃の広い温度範囲で使用
した場合に、金属からなるベース部材とセラミック製の
静電チャック部材との熱膨張差が大きいことから、セラ
ミック製静電チャック部材に歪みや割れが発生するとい
う問題があったので、これら両者を、有機溶剤を溶解し
たペースト状のシリコーン樹脂で接合することによっ
て、両者の熱膨張差を緩和している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この装置で
は、シリコーン樹脂の耐熱性が低いことから、−100
℃〜200℃の温度範囲でしか使用することができない
とされており、シリコーン樹脂の耐熱性、耐寒性から見
て実際には一層狭い温度範囲でしか安定して使用するこ
とはできない。一方、半導体製造装置では、200℃以
上の温度範囲でサセプターを使用する要請が強く、この
使用温度範囲は、200℃〜600℃ないし1100℃
に達する。このため、こうした200℃以上の温度範囲
で安定して使用できるような温度調節機構付きのサセプ
ターが必要である。
【0006】この観点から、本発明者は、前記した緻密
質の窒化アルミニウム製の基体を使用したサセプターの
背面側に、温度調整機構を付加することによって、更に
精密かつ自由にウエハー設置面の温度を制御することを
想到した。しかし、使用温度範囲が高いことから、実際
には非常に困難な問題があることが判明してきた。即
ち、温度を調節するための媒体を供給する機構を備えた
アルミニウム製の熱授受部材をサセプターの背面側に銀
ろうによって接合し、ウエハー側から加熱することによ
り、室温から600℃の温度まで温度を上昇させる熱サ
イクルを実施し、サセプターの設置面の状態を観察し
た。しかし、この熱サイクルの過程で、窒化アルミニウ
ム製の基体が歪んで反りが発生し、ウエハーとの接触が
不均一になることが判明した。これが生ずると、サセプ
ターの表面温度が均一になるように調節しても、ウエハ
ーの方は、設置面と接触している部分の温度は低くなる
一方、設置面と僅かな隙間が生じたときにも、ウエハー
のこの非接触部分の温度は顕著に上昇する。
【0007】特に、半導体製造装置内では、真空度が高
いために、設置面からウエハーへの熱量の伝達に対し
て、対流による伝達の度合いは小さく、設置面とウエハ
ーとの間に僅かな隙間があると、輻射による熱伝達のみ
となる。この結果、温度が局所的に上昇したホットスポ
ットが生じ、半導体欠陥の原因となる。しかも、静電チ
ャックの場合には、このような隙間では静電チャックの
吸着力が低下するため、上記の温度分布の発生の上に、
静電チャックのチャック力によってウエハーの平面度を
向上させるという機能も失われる。
【0008】また、上記のように昇温と降温とを繰り返
して使用していると、セラミックス基体と熱授受部材と
の接合部分の周辺で、基体の方にクラックが発生するこ
とがあり、対策が必要であった。
【0009】本発明の課題は、半導体製造装置のサセプ
ターの背面側に温度調節用の熱授受部材を設けた半導体
ウエハー保持装置であって、200℃以上の高温領域で
も安定して使用できる装置を提供することである。
【0010】更に、本発明の課題は、この半導体ウエハ
ー保持装置において、室温と高温との間で、窒化アルミ
ニウム基体の反りを防止し、この基体の設置面と半導体
ウエハーとの間を均一に接触させ、隙間を防止すること
である。
【0011】更に、本発明の課題は、室温と高温との間
での熱サイクルを繰り返して使用したときにも、窒化ア
ルミニウム基体にクラックが生ずることを防止すること
である。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係る半導体ウエ
ハー保持装置は、半導体ウエハーを設置するための設置
面を備えた窒化アルミニウム製の半導体ウエハー保持部
材と、半導体ウエハー保持部材の背面側に設けられてい
る熱授受部材と、半導体ウエハー保持部材と熱授受部材
との間に介在していて半導体ウエハー保持部材と熱授受
部材との熱量の伝達を行うための熱伝達部材を備えてお
り、熱伝達部材が半導体ウエハー保持部材の背面に接合
されており、タングステン−モリブデン合金からなるこ
とを特徴とする。
【0013】本発明者は、窒化アルミニウム製の半導体
ウエハー保持部材の背面に熱伝達部材を接合し、半導体
ウエハー保持部材と熱授受部材との間に熱伝達部材を介
在させ、熱伝達部材をタングステン−モリブデン合金に
よって構成した。これによって、前記した従来技術のも
のとは異なり、シリコーン樹脂を使用していないので、
200℃以上の高温領域においても安定して良好に使用
することができる。しかも、このように特定の金属から
なる熱伝達部材を前記保持部材と熱授受部材との間に介
在させることによって、保持部材の温度と熱授受部材の
温度とが、上記の広い温度範囲で互いに急速に変動して
も、保持部材の設置面の反りや変形を防止し、この設置
面とウエハーとの間での隙間を防止できることを見いだ
した。
【0014】この理由は、明白ではないが、保持部材と
熱伝達部材とを接合したとき、熱伝達部材と保持部材と
の熱膨張率が室温から700℃程度の広い温度範囲で近
いこと、更には熱授受部材と保持部材との間で急激に生
ずる温度差を、熱伝達部材によって緩和できることによ
ると思われる。
【0015】更に、熱伝達部材を上記の金属から構成す
ることで、これを保持部材に対して接合して、室温と高
温との間の熱サイクルを繰り返しても、窒化アルミニウ
ム基体の方にクラックが生じないことをも確認した。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明で使用する半導体ウエハー
保持部材としては、赤外線加熱装置用のサセプターの
他、窒化アルミニウム基体の内部に電極や抵抗発熱体を
埋設した半導体ウエハー保持部材を使用でき、具体的に
は、高周波電極、静電チャック、セラミックスヒータ
ー、またはこれらの機能を兼ね備えた部材が好ましい。
【0017】窒化アルミニウム基体の内部に抵抗発熱体
や電極を埋設する場合には、この内部の抵抗発熱体等の
腐食を防止し、かつこれらの金属が半導体を汚染する可
能性をなくするために、窒化アルミニウムの相対密度を
99%以上とすることが好ましい。しかし、窒化アルミ
ニウムは特に焼結しにくい材料である。このため、従来
の常圧焼結方法では、高い相対密度を有する焼結体を得
ることは困難である。従って、従来は、窒化アルミニウ
ム粉末中に多量の焼結助剤を含有させてその焼結を促進
することが行われていた。
【0018】しかし、窒化アルミニウム粉末をホットプ
レス焼結することにより、窒化アルミニウム粉末におけ
る焼結助剤の含有量が5%以下である場合においても、
99%を越える極めて高い相対密度を有する基体を製造
することができる。従って、本発明においては、99%
以上の相対密度を有した、常圧焼結、ホットプレス焼成
又は熱CVDによって製造した、高純度の緻密な窒化ア
ルミニウムを使用することが好ましい。
【0019】電極や抵抗発熱体は、最高600°C以上
の高温にまで温度が上昇する用途においては、高融点金
属で形成することが好ましい。こうした高融点金属とし
ては、タンタル,タングステン,モリブデン,白金,レ
ニウム、ハフニウム及びこれらの合金を例示できる。半
導体汚染防止の観点から、更に、タンタル、タングステ
ン、モリブデン、白金及びこれらの合金が好ましい。
【0020】電極の形態は、薄板からなる面状の電極の
他、多数の小孔を有する板状体からなる面状の電極も含
む。電極が、多数の小孔を有する板状体である場合に
は、これらの多数の小孔にセラミックス粉末が流動して
回り込むので、板状体の両側におけるセラミックスの接
合力が大きくなり、基体の強度が向上する。こうした板
状体としては、パンチングメタル、金網を例示できる。
【0021】ただし、電極が高融点金属からなり、かつ
パンチングメタルである場合には、金属の硬度が高いの
で、高融点金属からなる板に多数の小孔をパンチによっ
て開けることは困難であり、加工コストも非常に高くな
る。この点、電極が金網である場合には、高融点金属か
らなる線材が容易に入手できるので、この線材を編組す
れば金網を製造できる。従って、電極の製造が容易であ
る。また、電極の形態が薄板である場合には、電極と基
体との熱膨張係数の差によって、電極の周縁部分に特に
大きな応力が加わり、この応力のために基体が破損する
ことがあった。しかし、電極が、多数の小孔を有する板
状体である場合には、この応力が多数の小孔によって分
散される。
【0022】また、熱伝達部材と熱授受部材とを接合す
る場合には、熱授受部材と保持部材との温度差による影
響を緩和するためには、熱伝達部材の厚さを熱授受部材
の厚さ以上とすることが好ましい。
【0023】また、熱授受部材と熱伝達部材との間に軟
質金属部材を介在させることが好ましい。この軟質金属
部材は、熱授受部材と熱伝達部材との間の熱膨張差によ
る熱変形を吸収し、上記した窒化アルミニウム基体の反
りやクラックを防止してその信頼性を高める上で、有効
である。また、軟質金属部材の材質としては、Cu、A
l、Zn、Ti、Pb、Pt、Au、Ag、Mg、Si
およびそれらの合金が好ましい。
【0024】窒化アルミニウム基体と熱伝達部材との間
の接合、熱伝達部材と軟質金属部材との接合、軟質金属
部材と熱授受部材との接合については、いずれも使用温
度範囲で安定な接合材を使用する必要がある。こうした
接合材は、使用温度範囲の上限値によって変更する。一
般的には、接合材として金属ろうを使用する。接合材と
してアルミニウムまたはアルミニウムろうを使用した場
合には、室温から500℃の温度範囲内で安定して使用
できる。また、銀ろう等の貴金属ろうを使用した場合に
は、室温から700℃の温度範囲内で安定して使用でき
る。
【0025】熱伝達部材を構成するタングステン−モリ
ブデン合金においては、モリブデンの比率を40〜70
原子%とすることが、設置面における反りを防止すると
いう観点から一層好ましい。モリブデンの比率を40〜
60原子%とすることが一層好ましく、50原子%とす
ることが、より一層好ましい。窒化アルミニウムとタン
グステン−モリブデン合金との各熱膨張係数を、下記の
表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】図1は、本発明の実施例に係る保持装置を
概略的に示す断面図である。本実施例では、半導体ウエ
ハー保持部材2として静電チャックを使用している。緻
密質の窒化アルミニウムからなる基体の内部に板状の電
極5が埋設されている。保持部材2の設置面2aに半導
体ウエハー1が設置されており、ウエハー1には電線6
Bが接触している。保持部材2の背面2bに対して、平
板形状の熱伝達部材3の主面3aが接合され、一体化さ
れている。この熱伝達部材3の他方の主面3bに対し
て、熱授受部材4の主面4aが接合されている。これら
の各接合部分には、それぞれ銀ろうやアルミニウムろう
を使用している。
【0028】熱授受部材4の内部には、温度調節用の媒
体の流通孔4dが形成されており、この流通孔4dが、
主面4aとは反対側の背面4b側に2箇所に開口してお
り、各開口にそれぞれ媒体の供給管12が接続されてい
る。一方の供給管12から矢印Aで示すように媒体を流
し、流通孔4d内に媒体を供給し、他方の供給管から媒
体を矢印Bのように流しだす。熱授受部材の背面4b側
には、保持装置のフランジ部4cが形成されており、こ
のフランジ部4cを、半導体製造装置内の所定箇所に取
り付けることができる。
【0029】保持部材2内に埋設された電極5に対して
電線6Aが接続されており、この電線6Aが、熱授受部
材4の背面4b側から保持装置の外部へと引き出されて
いる。各電線6Aと6Bとを、図示しない所定の静電チ
ャック用の直流電源に接続することによって、半導体ウ
エハー1をチャックする。
【0030】この保持装置を作動させる際には、保持部
材2に対して赤外線を放射して設置面2a側から発熱さ
せ、半導体ウエハー1を加熱する。この際、設置面2a
の温度を計測し、この測定温度が目的値よりも上昇した
ときには冷却用の媒体の流量を増やし、保持部材2から
熱量を排出させる。
【0031】媒体としては、水を使用するが、その他の
気体や液体を使用することができる。
【0032】また、保持部材2において、窒化アルミニ
ウム基体のうち電極5と熱伝達部材3との間の領域に、
抵抗発熱体を埋設し、この抵抗発熱体に対して電力を供
給して抵抗発熱体を発熱させ、これによって設置面2a
上の半導体ウエハー1を加熱することができる。
【0033】図2は、本発明の他の実施例に係る保持装
置を概略的に示す断面図である。本実施例の保持部材8
においては、緻密質の窒化アルミニウムからなる基体の
内部に、高融点金属からなる抵抗発熱体10が埋設され
ている。この抵抗発熱体10は、好ましくは、螺旋状に
巻回されたコイルスプリング形状の巻回体からなり、か
つ円盤状の基体を平面的にみると、抵抗発熱体10は、
渦巻形をなすように設置されている。抵抗発熱体10の
両端部には、それぞれ図示しない端子を介して電線6
D、6Eが電気的に接続されており、各電線6D、6E
はそれぞれヒーター電源に対して接続されている。
【0034】窒化アルミニウムからなる基体の内部にお
いては、更に抵抗発熱体10の上側に、即ち、設置面8
a側に、例えば円盤形状のプラズマ発生用電極9が埋設
されている。このプラズマ発生用電極9には、高周波供
給用の端子を介して、電線6Cが接続されている。ただ
し、図2においては電線6Cを一本示したが、この電線
の本数は、供給する高周波信号に応じた必要な本数とす
ることができる。
【0035】本実施例における保持部材8は、プラズマ
を発生させるための電極装置として機能する。従って、
この保持部材8を、デポジション用ガス等に曝露される
チャンバーに設置し、保持部材8の設置面8a側に半導
体ウエハー1を設置する。この状態で、チャンバー内に
おいて、保持部材8に対向する位置に他方の高周波電極
を設置し、半導体ウエハー1上にプラズマを発生させ
る。
【0036】熱授受部材13の内部にも、温度調節用の
媒体の流通孔13dが形成されており、この流通孔13
dが、背面13b側に2箇所に開口しており、各開口に
それぞれ媒体の供給管12が接続されている。一方の供
給管12から矢印Aで示すように媒体を流し、流通孔1
3d内に媒体を供給し、他方の供給管から媒体を矢印B
のように流しだす。熱授受部材の背面13b側には、保
持装置のフランジ部13cが形成されており、このフラ
ンジ部13cを、半導体製造装置内の所定箇所に取り付
けることができる。
【0037】保持部材8の背面8bに対して、熱伝達部
材7の主面7aが接合されている。軟質金属部材15の
一方の端面15aが熱伝達部材7の主面7bに対して接
合されており、他方の端面15bが熱授受部材13の主
面13aに対して接合されている。軟質金属部材15を
介在させることによって、熱授受部材13と、熱伝達部
材7との熱膨張、熱収縮差による応力を吸収できる。
【0038】この保持装置を作動させる際には、まず抵
抗発熱体10に対して電力を供給して抵抗発熱体を発熱
させ、冷却用媒体を流通孔13dに流して保持部材8か
ら熱量を排出させながら、設置面8a上の半導体ウエハ
ーを予熱する。そして、高周波電極9に対して電力を供
給し、半導体ウエハー上にプラズマを生成させる。この
際、プラズマから熱が供給されるため、半導体ウエハー
の温度を測定しながら、その温度が一定に保持されるよ
うに抵抗発熱体10への供給電力を調節する。
【0039】また、図2の実施例において、電極10
を、半導体ウエハー1を静電気力によりチャックするた
めの静電チャック電極としても働かせることができる。
このためには、電極10に対して、静電気力を発生させ
るための直流電圧を印加すると同時に、絶縁トランスを
介して高周波信号を供給すれば、半導体ウエハー1を保
持部材8の設置面8aに吸着するのと同時に、半導体ウ
エハーの上でプラズマを発生させることができる。ただ
し、電極10に対して高周波信号を供給する際には、電
力供給用の電線としては、抵抗値が1Ω以下の電線が必
要であり、この電線がタングステン製の電線である場合
には、直径10mm以上の電線が4本必要となる。この
一方、電極10を仮に静電チャック電極のみとして使用
する場合には、電線の抵抗値は数100Ωであれば良
く、従って直径0.1mm程度の電線でも十分に使用で
きる。
【0040】上記した各接合部分は、前記したような金
属ろうによって接合することができる。
【0041】本発明の上記の実施例は種々変更すること
ができる。例えば、上記した保持部材において、軟質金
属部材や熱授受部材の形状も種々変更できる。
【0042】本発明者は、図2に示すような保持装置を
試作した。この際、窒化アルミニウム基体は相対密度9
9.9%の窒化アルミニウム焼結体を使用した。窒化ア
ルミニウム基体の平面的寸法は、8インチの半導体ウエ
ハーを設置できる大きさとした。抵抗発熱体としては、
モリブデン製の巻回体を使用し、この巻回体を平面的に
見て渦巻き形状に基体内に埋設した。電極としてはモリ
ブデン製のバルク状の電極を使用した。熱授受部材をア
ルミニウムによって形成し、熱伝達部材をモリブデン5
0原子%のタングステン−モリブデン合金によって形成
した。軟質金属部材15の材質としては銅を使用した。
媒体としては水を使用した。熱伝達部材と保持部材とは
銀ろうによって接合した。
【0043】そして、抵抗発熱体に対して電力を供給し
て発熱させ、設置面の温度を200℃に上昇させ、その
温度を200℃に制御した。そして、設置面の反りを測
定したところ、5μmであった。また、この抵抗発熱体
に対して電力を供給して発熱させ、設置面の温度を60
0℃まで上昇させ、600℃で保持し、次いで再び室温
まで下降させた。この結果、基体にはクラック等の欠陥
は発生しなかった。
【0044】これに対して、比較例として、熱伝達部材
を使用せず、上記の熱授受部材と保持部材とを銀ろうに
よって直接接合した。そして、抵抗発熱体に対して電力
を供給して発熱させ、設置面の温度を200℃に上昇さ
せ、その温度を200℃に制御した。そして、設置面の
反りを測定したところ40μmであった。また、抵抗発
熱体を発熱させ、設置面の温度を600℃まで上昇さ
せ、600℃で保持し、次いで再び室温まで下降させ
た。この結果、基体にはクラックが見られた。
【0045】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、半
導体製造装置のサセプターの背面側に温度調節用の熱授
受部材を設けた半導体ウエハー保持装置であって、20
0℃以上の高温領域でも安定して使用できる装置を提供
できる。具体的には、窒化アルミニウム基体の反りを防
止し、この基体の設置面と半導体ウエハーとの間を均一
に接触させ、半導体ウエハーの温度を均一にすることが
できる。更には、室温と高温との間での熱サイクルを繰
り返して使用したときにも、窒化アルミニウム基体にク
ラックが生ずることを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る半導体ウエハー保持装置
を概略的に示す断面図である。
【図2】本発明の他の実施例に係る半導体ウエハー保持
装置を概略的に示す断面図であり、軟質金属部材15を
熱伝達部材7と熱授受部材13との間に介在させてい
る。
【符号の説明】
1 半導体ウエハー 2、8 半導体ウエハー保持部
材 2a、8a 設置面 2b、8b 背面 3、7
熱伝達部材 4、13熱授受部材 4d、13d
媒体の流通孔 5 静電チャック電極 9高周波電
極 15 軟質金属部材

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体ウエハーを設置するための設置面を
    備えた窒化アルミニウム製の半導体ウエハー保持部材
    と、この半導体ウエハー保持部材の背面側に設けられて
    いる熱授受部材と、前記半導体ウエハー保持部材と前記
    熱授受部材との間に介在していてこの半導体ウエハー保
    持部材と前記熱授受部材との熱量の伝達を行うための熱
    伝達部材であって、前記半導体ウエハー保持部材の背面
    に接合されており、タングステン−モリブデン合金から
    なる熱伝達部材とを備えていることを特徴とする、半導
    体ウエハー保持装置。
  2. 【請求項2】前記タングステン−モリブデン合金におけ
    るモリブデンの比率が40〜70原子%であることを特
    徴とする、請求項1記載の半導体ウエハー保持装置。
  3. 【請求項3】前記熱伝達部材と前記熱授受部材とが接合
    されており、前記熱伝達部材の厚さが前記熱授受部材の
    厚さ以上であることを特徴とする、請求項1または2記
    載の半導体ウエハー保持装置。
  4. 【請求項4】前記熱授受部材と前記熱伝達部材との間に
    軟質金属部材が介在していることを特徴とする、請求項
    1または2記載の半導体ウエハー保持装置。
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