JPH08327850A - 光ファイバ供給装置 - Google Patents

光ファイバ供給装置

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JPH08327850A
JPH08327850A JP13656995A JP13656995A JPH08327850A JP H08327850 A JPH08327850 A JP H08327850A JP 13656995 A JP13656995 A JP 13656995A JP 13656995 A JP13656995 A JP 13656995A JP H08327850 A JPH08327850 A JP H08327850A
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optical fiber
heating
supply device
magazine
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和雄 渡部
Tsutomu Watanabe
勤 渡邉
Hideaki Yusa
英明 遊佐
Naoshi Ogawa
直志 小川
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光ファイバの曲がり癖等を極力小さくし、光
ファイバを供給位置から融着接続部に円滑に送り込むこ
とができる光ファイバ供給装置を提供する。 【構成】 光ファイバ1は、マガジンのベース板2b上
の溝に載置されマガジンの保持板2aにより保持されて
いる。上部加熱ローラ3a,下部ローラ3bは、光ファ
イバ1を上下から挟み込み、光ファイバ1の先端部1a
を図示しない融着接続部側に送り出す。光ファイバ1
は、把持部上部4aおよび把持部下部4bの間に挿通さ
れる。把持部上部4aには、光ガイド5が設けられ、図
示しない光検出センサに結合され、光ファイバの先端部
1aの通過を検出することにより、光ファイバ1の送り
出しを停止し、把持部4は、光ファイバ1を上下から把
持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ファイバを融着接続
する際などに用いる光ファイバ供給装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来より、光ファイバを全自動で融着接
続する際などに用いる光ファイバ自動供給装置が、例え
ば、特開昭64−74507号公報等により知られてい
る。
【0003】図7は、従来の光ファイバ供給装置を説明
する説明図であり、図7(A)は斜視図、図7(B)は
構造の概要を説明する説明図である。図中、1は光ファ
イバ、1aは光ファイバの先端部、2はマガジン、2a
は保持板、2bはベース板、61はV溝、62はフレー
ム、63はローラ、63aは上部ローラ、63bは下部
ローラである。この従来技術においては、マガジン2の
ベース板2bにV溝61が複数本平行に設けられ、1ま
たは複数本の光ファイバ1がこのV溝61に位置決めさ
れている。マガジン2の保持板2aは、フレーム62に
図示しないヒンジにより回動自在に取り付けられ、光フ
ァイバ1をV溝61に保持している。保持力を増す場合
には、保持板2aの上に重りを載せるか、バネで圧縮す
る。
【0004】この状態の光ファイバ1を図示しない融着
接続部に供給するためには、まず、ベース板2bのみを
V溝61に直交する方向にV溝61のピッチ間隔だけ移
動させ、図示右側に位置する光ファイバ1から順に送り
出し位置に位置させる。この送り出し位置の光ファイバ
の先端部1aの近傍には、上部ローラ63a,下部ロー
ラ63bが位置している。上部ローラ63a,下部ロー
ラ63bは、光ファイバ送り出し手段であり、光ファイ
バ1をV溝61の延長方向手前に引き出し、光ファイバ
の先端部1aを供給位置から図示しない融着接続部に送
り込む。融着接続完了後、再び、ベース板2bのみをV
溝61に直交する方向にV溝61のピッチ間隔だけ移動
させると、融着接続された光ファイバ1は、保持板2a
の下から離脱し、マガジン2から取り外すことができ
る。同時に、次の光ファイバ1が、送り出し位置に位置
することになる。なお、融着接続される他方の光ファイ
バについても、同様にして対向部から供給される。
【0005】その際、光ファイバ1に、曲がり癖や、そ
り、ねじれ等がついている場合がある。光ファイバ1の
布設時から実際に光ファイバ1を融着接続する時までの
時期的なずれ、あるいは、光ファイバ接続工事において
光ファイバ1の端末を処理した時から実際に光ファイバ
1を融着接続する時までの時期的なずれといった事情に
より、光ファイバ1がしばしばクロージャー内で束取り
されたままになる。この状態で夏などに高温下におかれ
ると、光ファイバ1に曲がり癖や、そり、ねじれ等がつ
く。このような状態の光ファイバ1を以下の記載では、
「曲がり光ファイバ」と呼ぶ。
【0006】曲がり光ファイバの曲がり癖や、そり、ね
じれ等は、光ファイバ1が供給位置から融着接続部に正
確に送り込まれないという問題を発生させる。そのた
め、曲がり光ファイバをヒータードライヤー等を使い手
作業で暖め、光ファイバ1の曲がり癖等を少なくしてか
らマガジン2にセットしていた。これらの作業は、工程
数が多く、作業時間が長いだけでなく、別にヒータード
ライヤーが必要であり、温度調整に作業者の経験が必要
とされるという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した事
情に鑑みなされたもので、光ファイバの曲がり癖等を極
力小さくし、光ファイバを供給位置から融着接続部に円
滑に送り込むことができ、また、光ファイバの被覆除去
性の向上と被覆除去部の巾方向サイズの縮小化をはかる
光ファイバ供給装置を提供することを目的とするもので
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、請求項1に記
載の発明においては、光ファイバ供給装置において、送
り出し手段と把持装置を有し、前記送り出し手段は、光
ファイバを把持装置に供給するとともに、前記光ファイ
バを加熱するものであることを特徴とするものである。
【0009】請求項2に記載の発明においては、光ファ
イバ供給装置において、一対の送り出し手段と把持装置
を有し、前記一対の送り出し手段は、光ファイバを間に
挟み込み、該光ファイバを把持装置に供給するととも
に、前記一対の送り出し手段の少なくとも一方は、前記
光ファイバを加熱するものであることを特徴とするもの
である。
【0010】本発明は、請求項3に記載の発明において
は、光ファイバ供給装置において、ベース板と送り出し
手段と把持装置を有し、該ベース板は、光ファイバを送
り出し位置に位置決めするものであり、前記送り出し手
段は、該光ファイバを前記送り出し手段と前記ベース板
との間に挟み込み、前記光ファイバを把持装置に供給す
るとともに、前記光ファイバを加熱するものであること
を特徴とするものである。
【0011】本発明は、請求項4に記載の発明において
は、請求項1または3に記載の光ファイバ供給装置にお
いて、前記送り出し手段は、内部に抵抗体を有し、該送
り出し手段の外部から該抵抗体に電流が供給されるもの
であることを特徴とするものである。
【0012】本発明は、請求項5に記載の発明において
は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の光ファイバ供
給装置において、前記送り出し手段の加熱温度を調整可
能に設定する手段を有することを特徴とするものであ
る。
【0013】本発明は、請求項6に記載の発明において
は、請求項4に記載の光ファイバ供給装置において、前
記抵抗体に供給する電流を調整可能に設定する手段を有
することを特徴とするものである。
【0014】本発明は、請求項7に記載の発明において
は、請求項1〜4のいずれか1項にに記載の光ファイバ
供給装置において、前記送り出し手段の送り出し速度を
調整可能に設定する手段を有することを特徴とするもの
である。
【0015】本発明は、請求項8に記載の発明において
は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の光ファイバ供
給装置において、前記送り出し手段の前記光ファイバに
対する圧力を調整可能に設定する手段を有することを特
徴とするものである。
【0016】本発明は、請求項9に記載の発明において
は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の光ファイバ供
給装置において、前記送り出し手段とは異なる位置にお
いて前記光ファイバを加熱する少なくとも1つの他の送
り出し手段を有し、前記光ファイバを加熱する複数の送
り出し手段に対し、個別に加熱温度、送り出し速度、前
記光ファイバに対する圧力を調整可能に設定することを
特徴とするものである。
【0017】本発明は、請求項10に記載の発明におい
ては、光ファイバ供給装置において、マガジン部と送り
出し手段と把持装置を有し、該マガジン部は、光ファイ
バを送り出し位置に位置決めするとともに、少なくとも
送り出し位置に位置決めされた光ファイバを加熱するも
のであり、前記送り出し手段は、送り出し位置に位置決
めされた光ファイバを前記マガジン部より把持装置に供
給するものであることを特徴とするものである。
【0018】本発明は、請求項11に記載の発明におい
ては、マガジン部は、光ファイバを送り出し位置に位置
決めするものであり、前記送り出し手段は、送り出し位
置に位置決めされた光ファイバを前記マガジン部より把
持装置に供給するものであり、前記加熱手段は、前記マ
ガジン部の前記送り出し位置と前記送り出し手段の間に
設けられるものであることを特徴とするものである。
【0019】本発明は、請求項12に記載の発明におい
ては、請求項11に記載の光ファイバ供給装置におい
て、前記加熱手段と前記光ファイバは、前記光ファイバ
の長手方向とほぼ直交する方向に相対移動するものであ
り、前記加熱手段は、前記光ファイバを加熱部に案内す
るガイド部を有することを特徴とするものである。
【0020】本発明は、請求項13に記載の発明におい
ては、請求項1〜12のいずれか1項にに記載の光ファ
イバ供給装置において、前記把持装置は、前記把持部に
前記光ファイバが供給されたことを検出するセンサを有
することを特徴とするものである。
【0021】本発明は、請求項14に記載の発明におい
ては、請求項13に記載の光ファイバ供給装置におい
て、前記センサは、光透過型または光反射型の光検出セ
ンサであることを特徴とするものである。
【0022】本発明は、請求項15に記載の発明におい
ては、請求項14に記載の光ファイバ供給装置におい
て、前記光検出センサの投光端または受光端の少なくと
も一方は、光ガイド部材を有するものであることを特徴
とするものである。
【0023】本発明は、請求項16に記載の発明におい
ては、請求項13〜15のいずれか1項に記載の光ファ
イバ供給装置において、前記把持部は、前記センサの検
出出力に応じて前記光ファイバを把持して前進移動し、
前進移動完了に応じて前記光ファイバの把持を解除して
後退移動し、後退移動完了に応じて前記光ファイバを再
度把持して前進移動し前記光ファイバの先端部を前記把
持部から前進方向に所定量供給するものであることを特
徴とするものである。
【0024】本発明は、請求項17に記載の発明におい
ては、請求項16に記載の光ファイバ供給装置におい
て、被覆除去刃を有し、該被覆除去刃は、前記把持部の
前記前進移動完了に応じて前記光ファイバを把持し、前
記把持部の前記後退移動完了に応じて前記光ファイバの
把持を解除することを特徴とするものである。
【0025】本発明は、請求項18に記載の発明におい
ては、請求項1〜17に記載の光ファイバ供給装置にお
いて、前記送り出し手段は、ローラであることを特徴と
するものである。
【0026】本発明は、請求項19に記載の発明におい
ては、請求項1〜18のいずれか1項に記載の光ファイ
バ供給装置において、前記把持部は、光ファイバを光フ
ァイバの融着接続部へ供給するものであることを特徴と
するものである。
【0027】
【作用】本発明によれば、請求項1に記載の発明によれ
ば、送り出し手段が光ファイバを把持装置に供給すると
ともに、光ファイバを加熱するから、光ファイバの曲が
り癖等を極力小さくし、光ファイバを把持装置に円滑に
送り込むことができるとともに、送り出し手段が光ファ
イバの供給と加熱の手段を兼ねることができる。
【0028】請求項2に記載の発明によれば、一対の送
り出し手段が光ファイバを間に挟み込み、この光ファイ
バを把持装置に供給するとともに、一対の送り出し手段
の少なくとも一方が前記光ファイバを加熱するから、光
ファイバの曲がり癖等を極力小さくし、光ファイバを把
持装置に円滑に送り込むことができるとともに、送り出
し手段が光ファイバの供給と加熱の手段を兼ねることが
でき、さらに、光ファイバの送り出しを確実に行なうこ
とができる。
【0029】請求項3に記載の発明によれば、送り出し
手段が光ファイバを前記ベース板との間に挟み込み、こ
の光ファイバを把持装置に供給するとともに、光ファイ
バを加熱するから、光ファイバの曲がり癖等を極力小さ
くし、光ファイバを把持装置に円滑に送り込むことがで
きるとともに、送り出し手段が光ファイバの供給と加熱
の手段を兼ねることができ、さらに、光ファイバの送り
出しを確実に行なうことができる。
【0030】請求項4に記載の発明によれば、送り出し
手段が内部に抵抗体を有し、送り出し手段の外部から該
抵抗体に電流が供給されるから、送り出し手段の加熱を
容易に実現することができる。
【0031】請求項5に記載の発明によれば、送り出し
手段の加熱温度を調整可能に設定する手段を有するか
ら、光ファイバの加熱温度を調整することができる。
【0032】請求項6に記載の発明によれば、抵抗体に
供給する電流を調整可能に設定する手段を有するから、
光ファイバの加熱温度を容易に調整することができる。
【0033】請求項7に記載の発明によれば、送り出し
手段の送り出し速度を調整可能に設定する手段を有する
から、光ファイバの加熱時間を調整することができる。
【0034】請求項8に記載の発明によれば、送り出し
手段の光ファイバに対する圧力を調整可能に設定する手
段を有するから、送り出し手段の光ファイバに対する圧
力、および、光ファイバの加熱量を調整することができ
る。
【0035】請求項9に記載の発明によれば、前記送り
出し手段とは異なる位置において前記光ファイバを加熱
する少なくとも1つの他の送り出し手段を有し、前記光
ファイバを加熱する複数の送り出し手段に対し、個別に
加熱温度、送り出し速度、前記光ファイバに対する圧力
を調整可能に設定するから、複数の送り出し手段の設置
位置に応じて個別に加熱温度、送り出し速度、光ファイ
バに対する圧力をきめ細かに調整することができる。
【0036】請求項10に記載の発明によれば、マガジ
ン部が光ファイバを送り出し位置に位置決めするととも
に、少なくとも送り出し位置に位置決めされた光ファイ
バを加熱し、送り出し手段が送り出し位置に位置決めさ
れた光ファイバをマガジン部より把持装置に供給するか
ら、光ファイバの曲がり癖等を極力小さくし、光ファイ
バを送り出し手段および把持装置に円滑に送り込むこと
ができるとともに、マガジン部が加熱と位置決めの手段
を兼ねることができる。
【0037】請求項11に記載の発明によれば、マガジ
ン部が光ファイバを送り出し位置に位置決めし、送り出
し手段が送り出し位置に位置決めされた光ファイバをマ
ガジン部より把持装置に供給し、加熱手段がマガジン部
の送り出し位置と送り出し手段の間に設けられるから、
光ファイバの曲がり癖等を極力小さくし、光ファイバを
送り出し手段および把持装置に円滑に送り込むことがで
きる。
【0038】請求項12に記載の発明によれば、加熱手
段と光ファイバが光ファイバの長手方向とほぼ直交する
方向に相対移動し、加熱手段は、光ファイバを加熱部に
案内するガイド部を有するから、光ファイバを加熱部に
円滑に導くことができる。
【0039】請求項13に記載の発明によれば、前記把
持装置が前記把持部に前記光ファイバが供給されたこと
を検出するセンサを有するから、光ファイバの先端部が
把持部に確実に供給されたことを自動的に検出すること
ができ、以後の把持部の動作を自動的かつ確実に行なわ
せることができる。
【0040】請求項14に記載の発明によれば、前記セ
ンサが光透過型または光反射型の光検出センサであるか
ら、光ファイバとは非接触状態で光ファイバの送り込み
に妨害を与えることなく光ファイバ先端部の検出を行な
うことができる。
【0041】請求項15に記載の発明によれば、前記光
検出センサの投光端または受光端の少なくとも一方が光
ガイド部材を有するから、光検出センサの設置位置と光
ファイバ先端部の検出位置とをそれぞれの最適位置に独
立して定めることができる。
【0042】請求項16に記載の発明によれば、前記把
持部が前記センサの検出出力に応じて前記光ファイバを
把持して前進移動し、前進移動完了に応じて前記光ファ
イバの把持を解除して後退移動し、後退移動完了に応じ
て前記光ファイバを再度把持して前進移動し前記光ファ
イバの先端部を前記把持部から前進方向に所定量供給す
るから、把持部からの光ファイバ突出長を一定に保つこ
とができる。
【0043】請求項17に記載の発明によれば、被覆除
去刃が把持部の前進移動完了に応じて前記光ファイバを
把持し、把持部の後退移動完了に応じて前記光ファイバ
の把持を解除するから、被覆除去刃からの光ファイバ突
出長を一定に保つことができることから、被覆除去性の
向上と被覆除去部の幅方向サイズの縮小化を図ることが
できる。
【0044】請求項18に記載の発明によれば、前記送
り出し手段がローラであるから、簡単かつ確実に光ファ
イバを供給することができる。
【0045】請求項19に記載の発明によれば、把持部
が光ファイバを融着接続部へ供給するから、光ファイバ
を光ファイバの融着接続部に円滑に送り込むことができ
る。
【0046】
【実施例】図1は、本発明の第1の実施例の構造の概要
を説明する説明図である。図中、図7と同様な部分には
同じ符号を用い説明を省略する。3はローラ、3aは上
部加熱ローラ、3bは下部ローラ、4は把持部、4aは
把持部上部、4bは把持部下部、5は光ガイドである。
光ファイバ1としては、単心の光ファイバ心線でも、光
ファイバ心線が複数本まとめられてテープ被覆されたフ
ァイバリボンでもよい。1本または複数本の光ファイバ
1は、マガジン2のベース板2b上に設けられた図示し
ない溝に載置されマガジン2の保持板2aにより保持さ
れている。マガジン2のベース板2bのみを溝に直交す
る方向に溝のピッチ間隔だけ移動させ、光ファイバ1を
順に供給位置に位置させる。図1の光ファイバ1は、供
給位置に位置決めされた1本の光ファイバを示してい
る。なお、マガジン2の形状および構造は、図7に示さ
れた従来技術と同様のものでよい。
【0047】この供給位置の光ファイバ1の上下位置に
は、上部加熱ローラ3a,下部ローラ3bからなる一対
のローラ3がある。この上部加熱ローラ3a,下部ロー
ラ3bは、光ファイバ1を上下から挟み込み、光ファイ
バ1を溝の延長方向に引き出し、光ファイバ1の先端部
1aを図示しない融着接続部側に送り出す。光ファイバ
1は、融着接続部に到達する前に、把持部4の把持部上
部4aおよび把持部下部4bの間に挿通される。
【0048】把持部上部4において、ローラ3の位置と
は反対側に位置する図示しない融着接続部側のaには、
光ガイド5が設けられ、図示しない光検出センサに結合
されている。この光検出センサは、光ファイバの先端部
1aの通過を検出することにより、把持部4に前記光フ
ァイバ1が供給されたことを検出する。この検出出力に
基づいて、一対のローラ3による光ファイバ1の送り出
しを停止し、把持部上部4aおよび把持部下部4bは、
光ファイバ1を上下から把持する。
【0049】一対のローラ3は、単に、光ファイバ1の
送り出しをするだけでなく、上部加熱ローラ3aが光フ
ァイバ1を加熱するから、曲がり光ファイバの曲がり癖
や、そり、ねじれ等を取り除くことができる。上部加熱
ローラ3aは、例えば、内部に図示しない抵抗体を有
し、図示しない電源から該抵抗体に電流を供給すること
により加熱されるものである。この抵抗体に供給する電
流を調整可能に設定することにより、上部加熱ローラ3
aが光ファイバ1を加熱する温度を調整可能に設定する
ことができる。この設定に際しては、フィードバックル
ープを持たず単に供給電流を調節子等により設定するだ
けでもよいが、温度センサを用い、調節子により設定さ
れた設定温度を保つようにフィードバック制御するもの
でもよい。この温度センサは、上部加熱ローラ3a内ま
たは外周面に設けてもよいが、上部加熱ローラ3aある
いは光ファイバ1の温度を非接触で検出する赤外線セン
サ等であってもよい。
【0050】なお、加熱手段としては、上部加熱ローラ
3a内部に設けた抵抗体に電流を供給することによる抵
抗加熱に限られない。上部加熱ローラ3a表面を抵抗体
としてこれを加熱して加熱効率を上げてもよい。また、
ローラ3aの外部から抵抗体に電流を供給する手段とし
ては、電動機の分野で用いられているスリップリングと
ブラシとを用いることができし、また、いわゆるスプリ
ットリングやロータリージョイントを用いてもよい。抵
抗加熱に代えて電磁誘導による誘導加熱を用いてもよ
い。この場合には、上部加熱ローラ3aの少なくとも表
面を鉄などの誘導加熱される材料で構成し上部加熱ロー
ラ3aの近傍に交流電磁界発生器を非接触で設け、上部
加熱ローラ3aの少なくとも表面を発熱させることによ
り光ファイバ1を加熱することができる。上部加熱ロー
ラ3aの近傍に熱風発生器を非接触で設け、上部加熱ロ
ーラ3aを加熱することにより間接的に光ファイバ1を
加熱してもよい。電流による加熱に代えて、上部加熱ロ
ーラ3aの内部あるいは上部加熱ローラ3a外の近傍に
設けたガスバーナまたはトーチランプにより上部加熱ロ
ーラ3aを加熱してもよい。
【0051】曲がり光ファイバの曲がり癖や、そり、ね
じれ等を取り除くには、単に光ファイバの加熱温度だけ
ではなく、加熱時間も考慮する必要がある。また、加熱
中の押圧力は、光ファイバ1の構成材に対する圧縮力を
単に意味するだけではなく、加熱部材と光ファイバ1と
の接触面積を変化させ加熱量を変化させるることも意味
する。
【0052】加熱時間を調整可能に設定するためには、
光ファイバ1の送り出し速度を調整可能に設定すればよ
い。送り出し手段として一対のローラ3を用いる場合に
は、この一対のローラ3の回転速度を調整可能に設定す
ればよい。押圧力を調整可能に設定するためには、送り
出し手段の光ファイバに対する圧力を調整可能に設定す
ればよい。送り出し手段として一対のローラ3を用いる
場合には、この一対のローラ3の光ファイバに対する圧
力を調整可能に設定すればよい。
【0053】加熱時間、押圧力についても、加熱温度と
同様に、フィードバックループを持たず単に調節子等に
より調整可能に設定するだけでもよいが、速度センサま
たは圧力センサ等を用い、調節子により設定された加熱
時間または押圧力を保つようにフィードバック制御をし
て、調整可能に設定してもよい。あるいは、加熱温度、
加熱時間、押圧力の少なくとも2つを同時に実行するよ
うにしてもよい。その際、その内の1つを単なる調整可
能な設定にし、他をフィードバック制御をして調整可能
に設定すること、あるいは、センサとして例えば、温度
センサのみを用い、それぞれをフィードバック制御する
こと等、種々の制御を選択することができる。
【0054】上述した第1の実施例では、送り出し手段
として、一対のローラ3のみを用い、その上部加熱ロー
ラ3aを加熱手段とし、光ファイバ1の上部を加熱し
た。しかし、下部ローラ3bを加熱ローラとして、光フ
ァイバ1の下部を加熱してもよく、両者を加熱ローラと
し、光ファイバ1の上部、下部をともに加熱してもよ
い。あるいは、この一対のローラ3とは異なる位置にお
いて光ファイバ1を加熱する少なくとも1つの他の加熱
ローラを設けてもよく、これらの複数の加熱ローラに対
し、個別に加熱温度、回転速度、押圧力について調整可
能に設定してもよい。一対のローラ3としては、光ファ
イバ1を上下から押圧するものに限らず、左右から押圧
するものを含んでいてもよい。このようにすることによ
り、光ファイバ1の送り出しの際に送り出すべき方向に
案内する機能が強化される。なお、加熱をしないローラ
を任意に設けてもよい。
【0055】一対のローラの上部ローラ、下部ローラ、
あるいは、複数のローラの内で、全てのものをモータ、
ギャ等により構成される駆動機構に接続する必要はな
く、少なくとも1つのローラに駆動機構が接続されてい
ればよく、他は単なる案内用でよい。送り出し手段とし
ては、一対のローラに限らず、一対のエンドレスベル
ト、エンドレスベルトとローラとを対向させたものな
ど、光ファイバの先端部1aあるいはその近傍から、光
ファイバ1の順次後方部分を加熱しながら送り出すもの
でもよい。あるいは、光ファイバ1をその光ファイバの
先端部1aあるいはその近傍から所定長にわたって光フ
ァイバを挟み込み、送り出し手段自体が光ファイバ1を
加熱しながら光ファイバ1とともに移動するようなもの
であってもよい。
【0056】なお、把持部上部4a内には、図示左向き
に光検出センサが設けられている。この光検出センサ
は、把持部4に光ファイバが供給されたことを検出する
センサの一例である。光検出センサとしては、光透過
型,光反射型いずれのものでもよい。光ガイド5は、図
示しない光反射型光検出センサとともに用いるもので、
光検出センサの発光部からの光を光ファイバの先端部1
aが位置する領域に導き、光ファイバの先端部1aがこ
の位置に到達すると、光ファイバ1の表面により反射さ
れた光を光検出センサの光検出部に導くものである。発
光部、光検出部がいずれも光ファイバ1に直接対向する
ように配置されれば、光ガイド5を設けなくてもよい。
【0057】光透過型光検出センサを使用する場合に
は、光ファイバ1を間にして、光ガイド5と対向する部
分に発光部を設け、光ファイバの先端部1aがこの発光
部からの光をさえぎったことを、光ガイド5を介して図
示しない光検出部で検出するようにする。この際、光ガ
イド5は、発光部側にも設けてもよい。発光部、光検出
部が光ファイバ1を間にして直接対向するように配置す
れば、光ガイド5を設けなくてもよい。
【0058】しかし、光ガイドを設けることによって、
発光部、光検出部の設置の自由度が増し、最適な位置に
設置することができるようになる。光ガイドとしては、
反射面を有する略L字状のガラスまたは透明プラスチッ
ク部材,鏡,直角プリズム,曲線状に折れ曲がった状態
の光ファイバ等を用いることができる。
【0059】把持部4に光ファイバ1が供給されたこと
を検出するセンサとしては、光検出型センサに限られな
い。光ファイバ1が供給されたことを静電容量の変化と
して検出する静電センサや、加熱された光ファイバ1の
熱を検出する感熱センサ、あるいは、光ファイバ1によ
りその可動片が駆動されるマイクロスイッチでもよい。
【0060】図2は、本発明の第2の実施例の構造の概
要を説明する説明図である。図中、図7,図1と同様な
部分には同じ符号を用い説明を省略する。12はマガジ
ン、12aは保持板、12bはベース板、13は加熱ロ
ーラである。この実施例は、図1に示した第1の実施例
と比較して、光ファイバ1を加熱する加熱ローラ13と
マガジン12のベース板12bにより光ファイバ1を送
り出す点で、第1の実施例と相違する。なお、ベース板
12bおよび保持板12aを固定した状態で光ファイバ
1をベース板12b上の図示しない溝をすべらせて送り
出す。その他の部分は、第1の実施例と同様である。ロ
ーラの個数は任意であり、一部に加熱をしないローラを
有していてもよい。
【0061】図3は、本発明の第3の実施例の構造の概
要を説明する説明図であり、図3(A)は斜視図、図3
(B)は構造の概要を説明する説明図である。図中、図
7,図1と同様な部分には同じ符号を用い説明を省略す
る。21はファイバリボン、21aはファイバリボンの
先端部、22はマガジン、22aはマガジン上蓋、22
bはマガジン本体、22cはマガジン下蓋、23は溝、
24は加熱部、25はリード線、26はローラ、26a
は上部ローラ、26bは下部ローラである。この実施例
は、光ファイバとしてファイバリボン21を用いたもの
を一例として図示している。図1に示した第1の実施例
と比較して、マガジン22が加熱部24を有し、光ファ
イバの加熱をマガジン22により行なう点で、第1の実
施例と相違する。また、マガジン22において、光ファ
イバを供給位置に位置させる方法が若干変更されてい
る。
【0062】マガジン22は、マガジン上蓋22a、マ
ガジン本体22b、マガジン下蓋22cからなり、マガ
ジン本体22bには、その上面に少なくとも1本の溝2
3が設けられている。マガジン上蓋22aには、少なく
とも光ファイバの送り出し位置において加熱部24が設
けられている。この加熱部は、一例として、抵抗体であ
りリード線25を介して外部から電流が供給されて発熱
する。
【0063】光ファイバ1を送り出し位置に位置させる
には、マガジン22全体を溝23に直交する図示右側に
溝23のピッチ間隔だけ移動させると、右端部に位置す
るファイバリボン21から順に送り出し位置に位置させ
ることができる。図3(B)に示されたファイバリボン
21は、送り出し位置に位置決めされた1本のファイバ
リボン21を示している。この実施例におけるローラ2
6は、上部ローラ26a,下部ローラ26bともに加熱
ローラである必要はない。しかし、ファイバリボン21
の加熱を、ローラ26によっても行なうことができる。
加熱のための具体的手段および加熱のための可変設定お
よび図示を省略した把持部4等に関しては、図1に示さ
れた第1の実施例と同様のものを用いることができる。
熱融着部に送り出されたファイバリボン21に対する熱
融着作業の終了後、マガジン上蓋22aとマガジン下蓋
22cを図示左側に溝23のピッチ間隔だけ図示左側に
戻すと、このファイバリボン21は、溝23から排出さ
れ、次に右端部に位置するファイバリボン21が送り出
し位置に位置決めされる。
【0064】なお、この実施例のマガジン22から加熱
部24を取り除いたものは、第1の実施例のマガジン2
としても用いることができる。
【0065】図4は、本発明の第4の実施例の構造の概
要を説明する説明図であり、図4(A)は装置を側面か
ら見た説明図、図4(B)は装置を後部から見た説明図
である。図中、図3と同様な部分には同じ符号を用い説
明を省略する。31はスリーブ、32はマガジン、32
aは第1の保持板、32bはベース板、33は第2の保
持板、34は第3の保持板である。この実施例は、図3
に示された第3の実施例の変形例であり、ファイバリボ
ン21にスリーブ31をかぶせる機構が付加されたもの
である。
【0066】第1の保持板32aには、第2の保持板3
3および第3の保持板34が軸35を中心にして回動す
るように取り付けられ、図示しないバネ等の弾性体によ
り図4(B)において反時計方向に付勢されている。第
1の保持板32aおよびベース板32bは、図7に示さ
れた従来の保持板2aおよびベース板2bと同様のもの
である。ファイバリボン21はファイバリボンの先端部
21aにスリーブをかぶせられた状態で第1の保持板3
2aおよびベース板32bに挟み込まれている。このス
リーブとは、例えば、熱収縮チューブであり、ファイバ
リボン21の融着接続後に融着接続部を覆うようにした
後、加熱して融着接続部を保護補強するためのものであ
る。第2の保持板33は、送り出し位置のファイバリボ
ン21を保持するものであり、第3の保持板34は、送
り出し位置に位置決めされたスリーブを保持するもので
ある。第2の保持板33には、ファイバリボン21と対
向する側に第3に実施例と同様の加熱部24が設けられ
る。他の部分については、図3に示された第3の実施例
と同様である。
【0067】このような構成にすることにより、スリー
ブ31に対しては、送り出し位置において加熱されるこ
とがないし、また、図示しないバネ等の弾性体の付勢力
を調整することによりファイバリボン21に対する加熱
時の押圧力を調整することができる。
【0068】なお、この実施例のマガジン32から加熱
部24を取り除いたものは、第1の実施例のマガジン2
としても用いることができる。
【0069】図5は、本発明の第5の実施例の構造の概
要を説明する説明図であり、図5(A)は斜視図、図5
(B)は曲がり癖が戻された状態のファイバリボン21
を説明する説明図である。図中、図7,図3と同様な部
分には同じ符号を用い説明を省略する。41は加熱手
段、41aは上部ガイド、41bは下部ガイド、41c
は開口部、41dはスリット、41eはスリットの開口
部である。この実施例では、光ファイバとしてファイバ
リボン21を用いたものを一例として図示している。光
ファイバの加熱を別に設けた加熱手段41によって行な
う点で、第1の実施例と相違し、その他の構成は第1の
実施例と同様である。
【0070】加熱手段41はマガジン2の送り出し位置
と図示しないローラ等の送り出し手段との間のファイバ
リボン21の通路に隣接して設けられる。上部ガイド4
1a,下部ガイド41bによって形成される開口部41
cは、送り出し位置のファイバリボン21の右側面に面
している。上部ガイド41a,下部ガイド41bが合体
する部分はスリット41dとなっており、このスリット
41dはスリットの開口部41eに抜けている。このス
リット41dの例えば上部には加熱部24が設けられて
いる。
【0071】このような加熱手段41を、ファイバリボ
ン21の長手方向とほぼ直交する方向に相対移動させる
ことにより、複数列のファイバリボンの先端部21a近
傍を図示右から順次開口部41eを通してスリット41
dに案内し、スリット41dにより位置規制された状態
で加熱手段41により加熱する。加熱されたファイバリ
ボン21はスリットの開口部41eに抜け出る。この結
果、図5(B)に示されるように、複数列のファイバリ
ボン21は、直線状に戻り、図示しない送り出し手段に
より確実に融着接続部側に送り出される。なお、相対移
動は、加熱手段41,マガジン2のどちらを動かしても
よい。
【0072】加熱手段41としては、図1に示される第
1の実施例におけると同様に抵抗加熱,誘導加熱等を用
いることがでる。あるいは、光ファイバ1を加熱する熱
風発生器でもよい。
【0073】上述した説明では、加熱手段41は、マガ
ジン2に挟み込まれたファイバリボン21の全てを一工
程で順次加熱するものとしたが、送り出し位置にあるフ
ァイバリボン21のみを加熱するようにしてもよい。ま
た、位置規制された状態でファイバリボン21を加熱す
るものとしたが、必ずしも位置規制する必要はなく、単
に加熱部24をマガジン2の送り出し位置と図示しない
ローラ等の送り出し手段との間のファイバリボン21の
通路に隣接して固定的に設けてもよい。また、上部ガイ
ド41a,下部ガイド41bからなるガイド自体を加熱
するようにしてもよく、スリット41dにおける加熱部
24の加熱を併用してもよい。
【0074】図6は、光ファイバ1が融着接続部に送り
出される動作を説明する説明図であり、図6(A)から
図6(I)までは、動作の時系列に沿った説明図であ
る。図中、図7、図1と同様の部分には同じ符号を用い
説明を省略する。51は被覆除去刃、52はファイバ有
無検知センサである。被覆除去刃51は、熱融着接続の
前に光ファイバ1の被覆を除去するものであるが、光フ
ァイバ1の被覆を傷つけることなく光ファイバ先端部1
a近傍を把持する機能も備えている。ファイバ有無セン
サ52は、例えば、光検出センサおよびこれに結合され
た光ガイド5である。図示しない右側にはマガジン部が
あり、図示しない左側には融着接続部がある。光ファイ
バ1は、マガジン部からローラ3により把持部4に供給
され、把持部4により融着接続部に供給され、この一連
の動作が自動的に行なわれる。
【0075】この説明図は、上部ローラ3a,下部ロー
ラ3bからなるローラ3が把持部4と一体に設けられた
例を示すものであり、把持部4の開閉に連動して上部ロ
ーラ3と下部ローラ3bの間が開閉し、把持部4の前
進,後退に連動してローラ3も前進,後退する。なお、
ローラ3と把持部4を独立したものとし、ローラ3の位
置を固定してもよい。
【0076】図6(A)において、ローラ3を回転さ
せ、光ファイバ1を把持部4に送り込む。光ファイバ有
無検知センサ52が、光ファイバ1を検出するとローラ
3の回転を停止させる。図6(B)において、把持部上
部4aおよび把持部下部4bからなる把持部4を閉じ
る。図6(C)において、把持部4を熱融着部側に所定
量前進させ、光ファイバ先端部1aが被覆除去刃51の
位置を若干通り過ぎた状態で把持部4を停止させる。図
6(D)において、被覆除去刃51を閉じ光ファイバ1
を把持する。図6(E)において、把持部4を開く。図
6(F)において、把持部4を所定量後退させる。図6
(G)において、把持部4を閉じる。図6(H)におい
て、被覆除去刃51を開き、光ファイバ1の把持を解除
する。図6(I)において、把持部4を所定量前進させ
て、光ファイバ1を図示しない融着接続部へ送り込む。
【0077】図6(A)において、光ファイバ1aの先
端部がファイバ有無検出センサ52により検出されてい
るから、光ファイバ1aの先端部を確実に被覆除去刃5
1の位置まで供給することができ、この後に、図6
(F)における後退の所定量、図6(I)における前進
の所定量を制御することにより、図6(I)の動作完了
時において、融着接続部への光ファイバの突出長を制御
することができる。
【0078】上述の説明では、送り出し手段としてロー
ラ3を用いた例で動作を説明したが、他の送り出し手段
であっても同様に動作する。動作は自動的に行なわれる
が、手動で制御してもよい。把持部4を設けることな
く、ローラ3が光ファイバの先端部1aを被覆除去刃5
1まで直接移動させ、被覆除去刃51が光ファイバの先
端部1aを把持するようにしてもよい。この場合、被覆
除去刃51は、送り出し手段から光ファイバ1を受け取
る把持部となる。
【0079】加熱温度および加熱時間の一具体例につい
て説明する。温度70゜C、湿度95%中で30mmφ
に巻かれた4芯および8芯のファイバリボンを5日間放
置した場合、曲率半径40mm程度の曲がりファイバリ
ボンとなった。このような曲がりファイバを90゜Cで
3秒以上加熱すると曲がり癖が戻り直線状になった。フ
ァイバリボンの被覆材として、紫外線硬化型樹脂を用い
る場合、軟化点はないが、加熱温度が小さいときには、
曲がり癖をとるのに必要な加熱時間が長くなるか、ある
いは、加熱時間を長くしても十分な効果が得られない。
逆に、加熱温度を上げすぎると樹脂の炭化を招き、被覆
の除去性が悪化するから、加熱温度の上限は200゜C
程度までが適当である。
【0080】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の光ファイバ供給装置によれば、光ファイバを加熱する
ことにより、光ファイバの曲がり癖等を極力小さくし、
光ファイバを供給位置から融着接続部に円滑に送り込む
ことができ、作業工程,作業時間,必要治具が少なく、
作業者の経験差が問題とならずに光ファイバを融着接続
部等に供給できるという効果がある。さらに、把持部先
端部へ配置した光ファイバ有無センサにより、把持部か
ら融着接続部への光ファイバ突出長を一定に保てること
から、被覆除去性の向上と被覆除去部の巾方向サイズの
縮小化がはかれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の構造の概要を説明する
説明図である。
【図2】本発明の第2の実施例の構造の概要を説明する
説明図である。
【図3】本発明の第3の実施例の構造の概要を説明する
説明図であり、図3(A)は斜視図、図3(B)は構造
の概要を説明する説明図である。
【図4】本発明の第4の実施例の構造の概要を説明する
説明図であり、図4(A)は装置を側面から見た説明
図、図4(B)は装置を後部から見た説明図である。
【図5】本発明の第5の実施例の構造の概要を説明する
説明図であり、図5(A)は斜視図、図5(B)は曲が
り癖が戻された状態のファイバリボン21を説明する説
明図である。
【図6】光ファイバ1が融着接続部に送り出される動作
を説明する説明図であり、図6(A)から図6(I)ま
では、動作の時系列に沿った説明図である。
【図7】従来の光ファイバ供給装置を説明する説明図で
あり、図7(A)は斜視図、図7(B)は構造の概要を
説明する説明図である。
【符号の説明】
1…光ファイバ、2…マガジン、3…ローラ、3a…上
部加熱ローラ、4…把持部、5…光ガイド、12…マガ
ジン、13…加熱ローラ、21…ファイバリボン、22
…マガジン、23…溝、24…加熱部、26…ローラ、
31…スリーブ、32…マガジン、33…第2の保持
板、34…第3の保持板、41…加熱手段、51…被覆
除去刃、52…ファイバ有無検知センサ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 遊佐 英明 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内 (72)発明者 小川 直志 東京都千代田区内幸町一丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送り出し手段と把持装置を有し、前記送
    り出し手段は、光ファイバを把持装置に供給するととも
    に、前記光ファイバを加熱するものであることを特徴と
    する光ファイバ供給装置。
  2. 【請求項2】 一対の送り出し手段と把持装置を有し、
    前記一対の送り出し手段は、光ファイバを間に挟み込
    み、該光ファイバを把持装置に供給するとともに、前記
    一対の送り出し手段の少なくとも一方は、前記光ファイ
    バを加熱するものであることを特徴とする光ファイバ供
    給装置。
  3. 【請求項3】 ベース板と送り出し手段と把持装置を有
    し、該ベース板は、光ファイバを送り出し位置に位置決
    めするものであり、前記送り出し手段は、該光ファイバ
    を前記ベース板との間に挟み込み、前記光ファイバを把
    持装置に供給するとともに、前記光ファイバを加熱する
    ものであることを特徴とする光ファイバ供給装置。
  4. 【請求項4】 前記送り出し手段は、内部に抵抗体を有
    し、該送り出し手段の外部から該抵抗体に電流が供給さ
    れるものであることを特徴とする請求項1または3に記
    載の光ファイバ供給装置。
  5. 【請求項5】 前記送り出し手段の加熱温度を調整可能
    に設定する手段を有することを特徴とする請求項1〜3
    のいずれか1項に記載の光ファイバ供給装置。
  6. 【請求項6】 前記抵抗体に供給する電流を調整可能に
    設定する手段を有することを特徴とする請求項4に記載
    の光ファイバ供給装置。
  7. 【請求項7】 前記送り出し手段の送り出し速度を調整
    可能に設定する手段を有することを特徴とする請求項1
    〜4のいずれか1項に記載の光ファイバ供給装置。
  8. 【請求項8】 前記送り出し手段の前記光ファイバに対
    する圧力を調整可能に設定する手段を有することを特徴
    とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光ファイバ
    供給装置。
  9. 【請求項9】 前記送り出し手段とは異なる位置におい
    て前記光ファイバを加熱する少なくとも1つの他の送り
    出し手段を有し、前記光ファイバを加熱する複数の送り
    出し手段に対し、個別に加熱温度、送り出し速度、前記
    光ファイバに対する圧力を調整可能に設定することを特
    徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光ファイ
    バ供給装置。
  10. 【請求項10】 マガジン部と送り出し手段と把持装置
    を有し、該マガジン部は、光ファイバを送り出し位置に
    位置決めするとともに、少なくとも送り出し位置に位置
    決めされた光ファイバを加熱するものであり、前記送り
    出し手段は、送り出し位置に位置決めされた光ファイバ
    を前記マガジン部より把持装置に供給するものであるこ
    とを特徴とする光ファイバ供給装置。
  11. 【請求項11】 マガジン部と送り出し手段と加熱手段
    と把持装置を有し、該マガジン部は、光ファイバを送り
    出し位置に位置決めするものであり、前記送り出し手段
    は、送り出し位置に位置決めされた光ファイバを前記マ
    ガジン部より把持装置に供給するものであり、前記加熱
    手段は、前記マガジン部の前記送り出し位置と前記送り
    出し手段の間に設けられるものであることを特徴とする
    光ファイバ供給装置。
  12. 【請求項12】 前記加熱手段と前記光ファイバは、前
    記光ファイバの長手方向とほぼ直交する方向に相対移動
    するものであり、前記加熱手段は、前記光ファイバを加
    熱部に案内するガイド部を有することを特徴とする請求
    項11に記載の光ファイバ供給装置。
  13. 【請求項13】 前記把持装置は、前記把持部に前記光
    ファイバが供給されたことを検出するセンサを有するこ
    とを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項にに記載
    の光ファイバ供給装置。
  14. 【請求項14】 前記センサは、光透過型または光反射
    型の光検出センサであることを特徴とする請求項13に
    記載の光ファイバ供給装置。
  15. 【請求項15】 前記光検出センサの投光端または受光
    端の少なくとも一方は、光ガイド部材を有するものであ
    ることを特徴とする請求項14に記載の光ファイバ供給
    装置。
  16. 【請求項16】 前記把持部は、前記センサの検出出力
    に応じて前記光ファイバを把持して前進移動し、前進移
    動完了に応じて前記光ファイバの把持を解除して後退移
    動し、後退移動完了に応じて前記光ファイバを再度把持
    して前進移動し前記光ファイバの先端部を前記把持部か
    ら前進方向に所定量供給するものであることを特徴とす
    る請求項13〜15のいずれか1項に記載の光ファイバ
    供給装置。
  17. 【請求項17】 被覆除去刃を有し、該被覆除去刃は、
    前記把持部の前記前進移動完了に応じて前記光ファイバ
    を把持し、前記把持部の前記後退移動完了に応じて前記
    光ファイバの把持を解除することを特徴とする請求項1
    6に記載の光ファイバ供給装置。
  18. 【請求項18】 前記送り出し手段は、ローラであるこ
    とを特徴とする請求項1〜17に記載の光ファイバ供給
    装置。
  19. 【請求項19】 前記把持部は、光ファイバを光ファイ
    バの融着接続部へ供給するものであることを特徴とする
    請求項1〜18のいずれか1項に記載の光ファイバ供給
    装置。
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