JPH08327106A - クリーンルーム設備 - Google Patents

クリーンルーム設備

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JPH08327106A
JPH08327106A JP7133125A JP13312595A JPH08327106A JP H08327106 A JPH08327106 A JP H08327106A JP 7133125 A JP7133125 A JP 7133125A JP 13312595 A JP13312595 A JP 13312595A JP H08327106 A JPH08327106 A JP H08327106A
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JP
Japan
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temperature controller
fan
air
clean
chamber
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Application number
JP7133125A
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English (en)
Inventor
Shinichiro Miyake
進一郎 三宅
Toshiaki Shiba
利昭 芝
Hiroshi Ohira
宏 大平
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Taikisha Ltd
Original Assignee
Taikisha Ltd
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Publication date
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Publication of JPH08327106A publication Critical patent/JPH08327106A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 クリーンルーム設備においてスペースの有効
利用を図る。 【構成】 清浄域1の天井裏空間を給気チャンバ4と
し、ファンフィルタユニット5を清浄域1の天井におい
て並設し、清浄域1の床下空間を還気チャンバ7とし、
清浄域1の隣接域2を還気チャンバ7から給気チャンバ
4への還気通路8とし、循環空気を温度調整する温調器
11aを設けるクリーンルーム設備において、還気チャ
ンバ7、還気通路8の床下部分8c、還気通路8の天井
裏部分8a、給気チャンバ4のうちのいずれかを温調器
11aの配設部とし、この温調器配設部において循環空
気流れ方向に対する横断面方向の部分的箇所に限定して
温調器11aを配置し、ファンフィルタユニット5のフ
ァン5aとは別に、温調器11aに対し循環空気を強制
通風する温調器用ファン11bを温調器11aの近傍箇
所に設けてある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体集積回路の製造
工程や薬品・食品の製造工程、あるいは、バイオテクノ
ロジー関連の処理工程などで必要な清浄域を形成するク
リーンルーム設備に関し、詳しくは、清浄域の天井に対
する天井裏空間を給気チャンバとし、この給気チャンバ
から空気吸入して吸入空気を前記清浄域に供給するファ
ン、及び、この供給空気を浄化するフィルタを備えるフ
ァンフィルタユニットを、前記清浄域の天井において並
設し、前記清浄域の床を通気構造にして、その床下空間
を還気チャンバとし、前記清浄域の隣接域を、前記還気
チャンバから前記給気チャンバへの還気通路とし、前記
給気チャンバ、前記ファンフィルタユニットの並設群、
前記清浄域、前記還気チャンバ、前記還気通路の順に循
環させる空気を温度調整する温調器を設けたクリーンル
ーム設備に関する。
【0002】
【従来の技術】上記クリーンルーム設備は、ファンフィ
ルタユニットにおけるフィルタをもって循環空気中の塵
埃を捕捉除去するとともに、天井部に並設のファンフィ
ルタユニットから供給する清浄空気の層流状下降気流域
を清浄域に形成することで、清浄域を高清浄度に保ち、
また、温調器による循環空気の温度調整をもって清浄域
を所望の温度雰囲気に保つものであるが、従来、この種
のクリーンルーム設備としては下記(イ)や(ロ)の形
式がある。
【0003】(イ)図12に示す如く、循環用の外部ダ
クトを無くす目的から、清浄域1の側壁部1aを二重壁
構造にして清浄域1に対する内壁状の縦ダクトDを形成
し、この縦ダクトDを床下還気チャンバ7から天井裏給
気チャンバ4への還気通路8にするとともに、温調器と
してのコイル11a(熱交換器)とそれに対する通風フ
ァン11bとを備えるファンコイルユニット11を縦ダ
クトDの内部に設置する形式(例えば、特開昭61−7
6837号公報参照)。
【0004】(ロ)図13に示す如く、清浄域1の隣接
域2を床下還気チャンバ7から天井裏給気チャンバ4へ
の還気通路8として循環空気経路を形成するとともに、
この還気通路8としての隣接域2を空調設備以外のユー
ザー側の用途で極力有効に使用できるように、温調器と
してのコイル11aを実線で示す如く還気通路8の床下
部分8cに配置したり、あるいは、二点鎖線で示す如く
還気通路8の天井裏部分8aや床下還気チャンバ7に配
置し、そして、ファンフィルタユニット5のファン5a
による空気循環のみをもって循環空気をコイル11aに
通風する形式(例えば、実公平6−48256号公報参
照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記(イ)の
従来形式では、縦ダクトDを内壁状に形成してその厚さ
寸法dを極力小さくするにしても、やはり、ある程度の
縦ダクトスペースは空調設備の占有スペースとして確保
しなければならず、このため、清浄域1がスペース的に
制限されるなど、縦ダクトDの占有スペース分だけ、空
調用途以外のユーザー側用途に利用し得るスペースが制
限を受ける。
【0006】又、縦ダクトDの厚さ寸法dを逆に拡大す
る形態で還気通路8を広域の空間に形成して、還気通路
8を空調用途以外のユーザー側用途に兼用使用できるよ
うにするといったことも考えられるが、縦ダクトD内に
配置したファンコイルユニット11の通風ファン11b
により縦ダクトD内の気流が乱されるため、縦ダクト内
空間を清浄域1に次いで高い清浄度が要求される用途
(例えば、清浄域1に対する前室や清浄域1に出入りす
る作業者や物品の通路、あるいは、清浄域1に付随の補
助作業域など)に使用することは難しく、この点、スペ
ースの有効利用において未だ用途上の制限が残り、ま
た、縦ダクトD内に配置するファンコイルユニット11
の占有スペース分だけ縦ダクト内空間の利用が制限され
る。
【0007】一方、(ロ)の従来形式では、ファンフィ
ルタユニット5のファン5aによる空気循環をもってコ
イル11aに通風する形態で、コイル11aをその配設
部において循環空気流れ方向に対する横断面方向の部分
的箇所に限定配置するとすれば、コイル11aの通風抵
抗により循環空気の多くがコイル11aを迂回すること
となって温調性能が大きく低下するため、また、部分的
箇所に限定配置したコイル11aの周囲空気路を遮断し
て空気迂回を無くすとすれば、給気チャンバ4−清浄域
1−還気チャンバ7−還気通路8にわたる空気循環の循
環抵抗が大巾に増大して、ファンフィルタユニット5の
ファン5aによる循環だけでは清浄域1の清浄度維持に
必要な循環風量(換言すれば、清浄域1の換気回数)を
十分に確保することが難しくなるため、同図13に示す
如く、還気通路8の床下部分8cや還気通路8の天井裏
部分8a、あるいは、床下還気チャンバ7などのコイル
配設部において循環空気流れ方向に対する横断面方向の
全体にわたらせる状態にコイル11aを配置すること
で、空気迂回を無くすとともに循環抵抗の軽減を図る必
要があり、このため、温調器としてのコイル11aの設
置が大面積にわたる大掛かりなものとなって設備コスト
や設置施工の手間が嵩む。
【0008】以上の実情に対し、本発明の主たる目的
は、クリーンルーム設備の本来機能を高く維持しつつ、
スペースの有効利用と温調器構成の小型化を図る点にあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明はク
リーンルーム設備に係り、その特徴構成は、清浄域の天
井に対する天井裏空間を給気チャンバとし、この給気チ
ャンバから空気吸入して吸入空気を前記清浄域に供給す
るファン、及び、この供給空気を浄化するフィルタを備
えるファンフィルタユニットを、前記清浄域の天井にお
いて並設し、前記清浄域の床を通気構造にして、その床
下空間を還気チャンバとし、前記清浄域の隣接域を、前
記還気チャンバから前記給気チャンバへの還気通路と
し、前記給気チャンバ、前記ファンフィルタユニットの
並設群、前記清浄域、前記還気チャンバ、前記還気通路
の順に循環させる空気を温度調整する温調器を設ける構
成において、前記還気チャンバ、前記還気通路における
床下空間部分、前記還気通路における天井裏空間部分、
前記給気チャンバのうちのいずれかを前記温調器の配設
部とし、この温調器配設部において循環空気流れ方向に
対する横断面方向の部分的箇所に限定して前記温調器を
配置し、前記ファンフィルタユニットのファンとは別
に、前記温調器に対し前記循環空気をその循環方向に沿
う方向で強制通風する温調器用ファンを、前記温調器の
近傍箇所に設けたことにある。
【0010】請求項2に係る発明は、請求項1に係る発
明のクリーンルーム設備に係り、その特徴構成は、前記
温調器配設部において前記温調器の複数を、互いに間隔
のある配置で循環空気流れ方向に対する横断面方向の複
数の部分的箇所に分散配置したことにある。
【0011】請求項3に係る発明は、請求項2に係る発
明のクリーンルーム設備に係り、その特徴構成は、前記
温調器配設部において前記温調器と前記温調器用ファン
との複数組を、互いに間隔のある配置で循環空気流れ方
向に対する横断面方向の複数の部分的箇所に分散配置し
たことにある。
【0012】請求項4に係る発明は、請求項1又は3に
係る発明のクリーンルーム設備に係り、その特徴構成
は、前記温調器とそれに対する前記温調器用ファンとの
組として、それら温調器及び温調器用ファンをユニット
化した状態で備えるファンコイルユニットを設置したこ
とにある。
【0013】請求項5に係る発明は、請求項1、2、3
又は4に係る発明のクリーンルーム設備に係り、その特
徴構成は、前記温調器配設部において前記温調器に対す
る迂回空気流を抑止する抵抗手段を設けたことにある。
【0014】請求項6に係る発明は、請求項5に係る発
明のクリーンルーム設備に係り、その特徴構成は、前記
抵抗手段は、抵抗度の調整操作が可能な可変抵抗構造と
してあることにある。
【0015】請求項7に係る発明は、請求項5又は6に
係る発明のクリーンルーム設備に係り、その特徴構成
は、前記温調器配設部を前記抵抗手段としての仕切板に
より循環空気流れ方向の上流側部分と下流側部分とに仕
切り、この仕切板に、前記温調器又は前記ファンコイル
ユニットの取り付けを選択的に行う通気口を複数形成し
てあることにある。
【0016】
【作用】請求項1に係る発明では、清浄域の床下空間で
ある還気チャンバ、清浄域の隣接域である還気通路にお
ける床下空間部分、同還気通路における天井裏空間部
分、清浄域の天井裏空間である給気チャンバのうちのい
ずれかを温調器の配設部として、この温調器配設部に配
置した温調器の近傍に温調器用ファンを配置するから、
温調器用ファンにより生じる気流乱れで循環空気を攪拌
して循環空気を均温化する機能は活かしながらも、還気
通路のうち温調器配設部とする床下空間部分や天井裏空
間部分を除く主要部分(すなわち、空調用途以外のユー
ザー側用途に利用する部分)に温調器用ファンによる気
流乱れが及ぶことを抑止できる。また、還気通路のうち
の上記主要部分を空調用途以外のユーザー側用途に利用
することにおいて、その利用スペースが温調器や温調器
用ファンの設置により制限されることも合わせ回避でき
る。
【0017】又、上記の温調器配設部において温調器を
循環空気流れ方向に対する横断面方向の部分的箇所に限
定配置するから温調器構成が全体として小型なものとな
り、また、このように温調器を循環空気流れ方向に対す
る横断面方向の部分的箇所に限定配置する構成を採りな
がらも、温調器の近傍に設けた温調器用ファンによる強
制通風によって、所要風量の循環空気を温調器に対し適
切に通風し得る。
【0018】又、温調器用ファンによる温調器への強制
通風を循環空気の循環方向に沿う方向で行うから、ファ
ンフィルタユニットのファンによる空気循環に対し温調
器用ファンが補助機能する形態となり、給気チャンバ−
清浄域−還気チャンバ−還気通路にわたる空気循環が促
進される。
【0019】請求項2に係る発明では、温調器配設部に
おいて温調器の複数を、互いに間隔のある配置で循環空
気流れ方向に対する横断面方向の複数の部分的箇所に分
散配置することにより、循環空気流れ方向に対する横断
面方向において温調箇所が分散され、かつ、空気抵抗が
均等化された形態となり、これにより、循環空気が均温
化されるとともに循環空気流れが均一化される。また、
全体として所要の温調能力を得るのに個々の温調器が小
型なもので済む。
【0020】請求項3に係る発明では、循環空気流れ方
向に対する横断面方向で分散配置した複数温調器の各々
に対し、個別の温調器用ファンによる強制通風をもって
循環空気を適切に通風でき、また、ファン分散により循
環空気流れが均一化する。
【0021】請求項4に係る発明では、温調器とそれに
対する温調器用ファンとの組としてファンコイルユニッ
トを採用することにより、このファンコイルユニットの
設置をもって温調器とそれに対する温調器用ファンとの
設置を一挙に行える。
【0022】請求項5に係る発明では、給気チャンバ−
清浄域−還気チャンバ−還気通路にわたる空気循環をフ
ァンフィルタユニットのファンと温調器用ファンとの協
働により強力に行えることを裏付けとして、温調器に対
する迂回空気流を抵抗手段により抑止することで、温調
器に対する循環空気の通風量を増大させる。
【0023】請求項6に係る発明では、上記抵抗手段の
抵抗度を調整することにより、給気チャンバ−清浄域−
還気チャンバ−還気通路にわたる全体としての空気循環
抵抗の調整や、温調器に対する通風量と迂回風量との比
の調整を行うことが可能になる。
【0024】請求項7に係る発明では、仕切板に形成し
た複数の通気口に対し温調器又はファンコイルユニット
を取り付けるにあたり、その取り付け台数を選択するこ
とにより循環空気に対する全体としての温調能力の設定
を行い、また、いずれの通気口に取り付けるかを選択す
ることにより循環空気の温度分布設定を行える。
【0025】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、温調器用
ファンにより生じる気流乱れにより循環空気を攪拌して
循環空気を均温化するから、清浄域における域内温度分
布を均一なものにすることができ、そして、このように
温調用ファンにより生じる気流乱れを域内温度分布の均
一化に利用しながらも、還気通路のうち温調器配設部と
する床下空間部分や天井裏空間部分を除く主要部分に温
調器用ファンによる気流乱れが及ぶことを抑止できるこ
とにより、清浄域の隣接域を還気通路としての使用に並
行して、その主要部分を空調用途以外のユーザー側用途
で高清浄度が要求される用途にも利用でき、また、この
スペース利用において温調器や温調器用ファンの設置に
より利用スペースが制限されることも無いから、スペー
スの有効利用率を高くし得る。
【0026】又、温調器構成が全体として小型なものと
なることから、設備コストを安価にし得るとともに設置
施工も簡便になり、そして、このように温調器構成を小
型化しながらも、温調器に対する循環空気の通風は温調
器用ファンをもって適切に行えることから温調性能を高
く維持することができる。
【0027】又、給気チャンバ−清浄域−還気チャンバ
−還気通路にわたる空気循環が促進されることにより、
循環空気による清浄域の換気回数を大きくして清浄域の
清浄度を高めることが容易になる。
【0028】請求項2に係る発明によれば、温調箇所の
分散により循環空気が均温化されることにより、請求項
1に係る発明での循環空気の均温化と相まって、清浄域
における域内温度分布の均一化を一層効果的に達成でき
る。
【0029】又、空気抵抗の均等化により循環空気流れ
が均一化されることで、循環空気流れの偏流に起因する
騒音の発生や送風動力ロスの増大、あるいは、清浄域に
おける域内気流分布の不均一化などを効果的に防止でき
る。
【0030】又、個々の温調器が小型なもので済むこと
により、請求項1に係る発明での全体としての温調器構
成の小型化と相まって、温調器の製作の容易化、製作コ
ストの低減、設置施工の簡便化を一層効果的に達成でき
る。
【0031】請求項3に係る発明によれば、複数の温調
器を分散配置する形態を採りながらも個々の温調器に対
する循環空気の通風を適切に行えることで、温調性能を
高く維持でき、そして、ファン分散により循環空気流れ
が均一化されることにより、請求項2に係る発明での循
環空気流れの均一化と相まって、循環空気流れの偏流に
起因する騒音の発生や送風動力ロスの増大、あるいは、
清浄域における域内気流分布の不均一化などを一層効果
的に防止できる。
【0032】請求項4に係る発明によれば、ファンコイ
ルユニットの設置をもって温調器とそれに対する温調器
用ファンとの設置を一挙に行えることから、温調器及び
温調器用ファンの設置施工が一層簡便になる。
【0033】請求項5に係る発明によれば、温調器に対
する迂回空気流の抑止により温調器に対する循環空気の
通風量を大きく確保することで、温調性能の一層の向上
を図ることができる。
【0034】請求項6に係る発明によれば、抵抗手段の
抵抗度調整により給気チャンバ−清浄域−還気チャンバ
−還気通路にわたる全体としての空気循環抵抗を調整で
きることから、例えば、ファンフィルタユニットにおけ
るフィルタの通気抵抗がフィルタの継続使用に伴い変化
することにかかわらず、上記の抵抗度調整により清浄域
への清浄空気供給量を一定に保つようにしたり、また、
清浄域における要求清浄度に応じて、上記の抵抗度調整
により清浄域における換気回数を適当値に設定したりす
る等のことが可能となる。
【0035】又、抵抗手段の抵抗度調整により温調器に
対する通風量と迂回風量との比を調整できることから、
例えば、温調負荷に応じて上記の抵抗度調整により温調
器に対する通風量と迂回風量との比を適当値に調整する
ことで、温調器に対する必要以上の風量の通風を回避し
て送風動力を節減する等のこともが可能となり、設備の
機能性を大きく向上し得る。
【0036】請求項7に係る発明によれば、仕切板の複
数通気口に対する温調器又はファンコイルユニットの取
り付け台数を選択することで、全体としての温調能力の
設定や設定変更を簡便に行える。
【0037】又、いずれの通気口に温調器又はファンコ
イルユニット取り付けるかを選択することで、循環空気
の温度分布の設定や設定変更を簡便に行える。
【0038】
【実施例】図1において、1は半導体集積回路の製造や
薬品・食品の製造など清浄雰囲気を必要とする作業を行
う清浄域、2は仕切壁3により清浄域1と区画した隣接
域であり、清浄域1の天井裏空間は給気チャンバ4と
し、清浄域1の天井には、給気チャンバ4内の空気を吸
入して吸入空気を清浄域1に供給するファン5a、及
び、この供給空気を浄化するフィルタ5b(例えばHE
PAフィルタやULPAフィルタ)を備えるファンフィ
ルタユニット5を密に並設してある。
【0039】清浄域1の床6は通気可能な多孔板状や格
子状の床としてあり、清浄域1の床下空間は、清浄域1
から床6を介して排出される空気を受ける還気チャンバ
7としてある。
【0040】つまり、ファンフィルタユニット5の並設
群により清浄域1に清浄空気を供給することと、床6か
ら清浄域1の域内空気を床下の還気チャンバ7へ排出す
ることとにより、清浄域1の全域を清浄空気の層流状下
降気流域にする。
【0041】隣接域2は床下の還気チャンバ7から天井
裏の給気チャンバ4へ還気を導く還気通路8に利用し、
基本的には、ファンフィルタユニット5のファン5aに
より給気チャンバ4−清浄域1−還気チャンバ7−還気
通路8にわたる空気循環を行い、この空気循環において
ファンフィルタユニット5のフィルタ5bにより塵埃を
捕捉して循環空気を浄化することと、上記の如く清浄空
気の層流状下降気流域を清浄域1に形成することとをも
って、清浄域1を高清浄度に維持する。
【0042】清浄域1の床下空間である還気チャンバ7
と還気通路8における床下空間部分8cとは仕切板9に
より仕切ってあり、この仕切板9には、図2及び図3に
示す如くファンコイルユニット取付用の通気口10を所
定間隔で図1における紙面奥行き方向に並べて複数形成
し、これら通気口10の夫々にファンコイルユニット1
1を取り付けてある。
【0043】各ファンコイルユニット11は、通気口1
0を通過する循環空気を冷却又は加熱して温度調整する
温調器としてのコイル11aと、このコイル11aに対
し還気チャンバ7から還気通路8における床下空間部分
8cに向けて(すなわち、空気循環方向に沿う方向で)
循環空気を強制通風する温調器用のファン11bとをユ
ニット化した状態で備えるものであり、これらファンコ
イルユニット11の装備コイル11aにより循環空気を
温調することで、清浄域1を所望の温度雰囲気に維持す
る。
【0044】12は清浄域1の域内ないし還気チャンバ
7から循環空気の一部を系外に排出する排気路、13は
一部を排気路12へ排出した後の循環空気に対し外調機
14により前処理的に温湿度調整した新鮮空気を混入す
る新鮮空気導入路であり、これら循環空気の一部排出と
新鮮空気の導入とをもって清浄域1の新鮮雰囲気を保
つ。
【0045】隣接域2は上記の還気通路8として用いる
とともに、還気通路8の天井裏空間部分8aと床下空間
部分8cとを除く主要部分8b(つまり隣接域2の主要
部分)は空調用途以外のユーザー側用途にも使用する。
そして、このように還気通路8の主要部分8bを空調用
途以外のユーザー側用途に使用するにあたっては、前述
の如くファンコイルユニット11を還気チャンバ7と還
気通路8における床下空間部分8cとの境界部に配置す
ることにより、還気通路8の主要部分8bを、ファンコ
イルユニット11のファン11bによる気流乱れの影響
を受けることが少ない安定気流域として、また、ファン
コイルユニット11の設置による利用スペースの制限を
受けない状態で、空調用途以外の種々の用途に使用でき
るようにしてある。
【0046】なお、仕切板9に形成した複数通気口10
に対しては、必ずしも、その全てにファンコイルユニッ
ト11を取り付ける必要はなく、温調負荷に応じてファ
ンコイルユニット11の取り付け台数を選択したり、ま
た、いずれの通気口10にファンコイルユニット11を
取り付けるかを選択することにより循環空気の温度分布
設定を行ったりする。そして、ファンコイルユニット1
1を取り付けない通気口10はメクラ板の取り付けによ
り閉塞する。
【0047】以上要するに、本例では、温調器と温調器
用ファンとの組であるファンコイルユニット11の複数
を、温調器配設部として還気チャンバ7と還気通路8に
おける床下空間部分8cとの境界部において循環空気流
れ方向に対する横断面方向の複数の部分的箇所に限定的
に分散配置し、そして、温調器としてのコイル11aに
対する迂回空気流を仕切板9により遮断した構成として
ある。
【0048】次に別実施例を列記する。 (1)ファンフィルタユニット5は清浄域1の必要清浄
度が低い場合、互いに間隔のある疎の状態で清浄域1の
天井部に並設してもよい。
【0049】(2)還気通路8に用いる隣接域2を空調
用途以外のユーザー側用途にも使用するについて、その
具体的用途は、清浄域1に対する前室や、清浄域1に出
入りする作業者や物品の通路、あるいは、清浄域1に付
随する補助の作業域や清浄域1での作業に寄与する機器
の配設域など、どのような用途であってもよい。
【0050】(3)温調器11aとしては冷水コイル、
温水コイル、ブラインコイル、蒸気コイル、あるいは、
ヒートポンプの直膨コイルや電熱ヒータなど、種々の形
式のものを採用できる。
【0051】(4)温調器11aは図4及び図5に示す
如く還気チャンバ7に配置したり、また、図6及び図7
に示す如く還気通路8の床下空間部分8cに配置した
り、さらにまた、図8及び図9に示す如く還気通路8の
天井裏空間部分8aに配置してもよい。
【0052】(5)温調器11aと温調器用ファン11
bの組として前述の実施例の如くファンコイルユニット
11を採用するに代え、温調器11aと温調器用ファン
11bとをユニット化しない形態で温調器11aの近傍
に温調器用ファン11bを配置する形態を採ってもよ
い。
【0053】(6)前記の図4に示す如く、給気チャン
バ4内にそのチャンバ内空気を攪拌してチャンバ内空気
を均温化する攪拌用ファン15を付加装備してよい。
【0054】(7)前述の実施例においては、温調器1
1aに対する迂回空気流を抑止する抵抗手段として仕切
板9を設けたが、この仕切板9に代え網状体や多孔板、
あるいは、補助フィルタなどを抵抗手段として温調器周
りに張設する構成を採用してもよい。
【0055】(8)図10に示す如く前記の仕切板9に
おいてファンコイルユニット11どうしの間に抵抗調整
用のダンパ16を配備したり、あるいは、前記の仕切板
9においてファンコイルユニット11を取り付けない通
気口10に対しメクラ板に代えて抵抗調整用のダンパを
取り付ける等の構成により、上記の抵抗手段を抵抗度の
調整が可能な可変抵抗構造にしてもよい。
【0056】(9)前記の図6や図8に示す如く上記抵
抗手段の装備を省略して、温調器11a周りを開放して
ももよい。
【0057】(10)図11に示す如く、二つの清浄域
1の間に形成した隣接域2を両側の清浄域1に対する共
通の還気通路8とする構成において、本発明を実施して
もよい。
【0058】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするため符号を記すが、該記入により本発明は添
付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例を示すクリーンルーム設備の全体正面図
【図2】実施例を示す要部の側面図
【図3】実施例を示す要部の平面図
【図4】別実施例を示すクリーンルーム設備の全体正面
【図5】図4のクリーンルーム設備における要部の平面
【図6】他の別実施例を示すクリーンルーム設備の全体
正面図
【図7】図6のクリーンルーム設備における要部の平面
【図8】他の別実施例を示すクリーンルーム設備の全体
正面図
【図9】図8のクリーンルーム設備における要部の平面
【図10】他の別実施例を示す要部の平面図
【図11】他の別実施例を示すクリーンルーム設備の全
体正面図
【図12】従来例を示すクリーンルーム設備の全体正面
【図13】他の従来例を示すクリーンルーム設備の全体
正面図
【符号の説明】
1 清浄域 4 給気チャンバ 5 ファンフィルタユニット 5a ファンフィルタユニットのファン 5b ファンフィルタユニットのフィルタ 6 床 7 還気チャンバ 2 清浄域の隣接域 8 還気通路 8c 還気通路における床下空間部分 8a 還気通路における天井裏空間部分 11a 温調器 11b 温調器用ファン 11 ファンコイルユニット 9 抵抗手段、仕切板 10 通気口

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 清浄域(1)の天井に対する天井裏空間
    を給気チャンバ(4)とし、 この給気チャンバ(4)から空気吸入して吸入空気を前
    記清浄域(1)に供給するファン(5a)、及び、この
    供給空気を浄化するフィルタ(5b)を備えるファンフ
    ィルタユニット(5)を、前記清浄域(1)の天井にお
    いて並設し、 前記清浄域(1)の床(6)を通気構造にして、その床
    下空間を還気チャンバ(7)とし、 前記清浄域(1)の隣接域(2)を、前記還気チャンバ
    (7)から前記給気チャンバ(4)への還気通路(8)
    とし、 前記給気チャンバ(4)、前記ファンフィルタユニット
    (5)の並設群、前記清浄域(1)、前記還気チャンバ
    (7)、前記還気通路(8)の順に循環させる空気を温
    度調整する温調器(11a)を設けたクリーンルーム設
    備であって、 前記還気チャンバ(7)、前記還気通路(8)における
    床下空間部分(8c)、前記還気通路(8)における天
    井裏空間部分(8a)、前記給気チャンバ(4)のうち
    のいずれかを前記温調器(11a)の配設部とし、 この温調器配設部において循環空気流れ方向に対する横
    断面方向の部分的箇所に限定して前記温調器(11a)
    を配置し、 前記ファンフィルタユニット(5)のファン(5a)と
    は別に、前記温調器(11a)に対し前記循環空気をそ
    の循環方向に沿う方向で強制通風する温調器用ファン
    (11b)を、前記温調器(11a)の近傍箇所に設け
    たクリーンルーム設備。
  2. 【請求項2】 前記温調器配設部において前記温調器
    (11a)の複数を、互いに間隔のある配置で循環空気
    流れ方向に対する横断面方向の複数の部分的箇所に分散
    配置した請求項1記載のクリーンルーム設備。
  3. 【請求項3】 前記温調器配設部において前記温調器
    (11a)と前記温調器用ファン(11b)との複数組
    を、互いに間隔のある配置で循環空気流れ方向に対する
    横断面方向の複数の部分的箇所に分散配置した請求項2
    記載のクリーンルーム設備。
  4. 【請求項4】 前記温調器(11a)とそれに対する前
    記温調器用ファン(11b)との組として、それら温調
    器(11a)及び温調器用ファン(11b)をユニット
    化した状態で備えるファンコイルユニット(11)を設
    置した請求項1又は3記載のクリーンルーム設備。
  5. 【請求項5】 前記温調器配設部において前記温調器
    (11a)に対する迂回空気流を抑止する抵抗手段
    (9)を設けた請求項1、2、3又は4記載のクリーン
    ルーム設備。
  6. 【請求項6】 前記抵抗手段は、抵抗度の調整操作が可
    能な可変抵抗構造としてある請求項5記載のクリーンル
    ーム設備。
  7. 【請求項7】 前記温調器配設部を前記抵抗手段として
    の仕切板(9)により循環空気流れ方向の上流側部分と
    下流側部分とに仕切り、 この仕切板(9)に、前記温調器(11a)又は前記フ
    ァンコイルユニット(11)の取り付けを選択的に行う
    通気口(10)を複数形成してある請求項5又は6記載
    のクリーンルーム設備。
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