JPH0832656B2 - ジカルボン酸エステル誘導体及びジカルボン酸エステル誘導体を含有する潤滑剤 - Google Patents

ジカルボン酸エステル誘導体及びジカルボン酸エステル誘導体を含有する潤滑剤

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JPH0832656B2
JPH0832656B2 JP61157100A JP15710086A JPH0832656B2 JP H0832656 B2 JPH0832656 B2 JP H0832656B2 JP 61157100 A JP61157100 A JP 61157100A JP 15710086 A JP15710086 A JP 15710086A JP H0832656 B2 JPH0832656 B2 JP H0832656B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、低温域においても良好な潤滑作用を示し、
潤滑剤として有用な、新規ジカルボン酸エステル誘導体
に関するものであり、さらにこのジカルボン酸エステル
誘導体を含有する潤滑剤に関するものである。
〔発明の概要〕
本発明は、一般式 CnF2n+1(CH2)jOOCRCOO(CH2)jCnF2n+1 (但し、式中のRはフェニレン基またはアルキレン基か
ら選ばれた少なくとも1種であり、 n≧5,j≧0である。) で表され、あらゆる使用条件下においても優れた潤滑性
を発揮する、新規ジカルボン酸エステル誘導体を提供
し、さらにこのジカルボン酸エステル誘導体を含有する
潤滑剤を提供しようとするものである。
〔従来の技術〕
これまで潤滑剤としては、高級脂肪酸やそのエステル
に代表される液体潤滑剤や、二硫化モリブデンに代表さ
れる固体潤滑剤等、数々の化合物が知られており、その
用途も広がりつつある。
例えば、強磁性金属材料を蒸着等の手法により高分子
フィルム上に被着してこれを磁性層とした強磁性金属薄
膜型の磁気記録媒体では、磁性層表面の平滑性が極めて
良好であるために実質的な接触面積が大きく、凝着現象
(いわゆるはりつき)が起こり易くなったり摩擦係数が
大きくなる等、耐久性や走行性等に欠点が多いので、そ
の改善のために各種潤滑剤の使用が検討されている。
このような特殊な用途に供される潤滑剤には、用途に
応じてその特性に厳しい要求が出され、周知の潤滑剤で
は充分な対応が難しいのが現状である。
上述の強磁性金属薄膜かたの磁気記録媒体を例にすれ
ば、使用する潤滑剤には、 i)特に寒冷地での使用に際しても所定の潤滑効果が確
保されるように低温特性に優れること、 ii)磁気ヘッドとのスペーシングロスが問題となるので
極めて薄く塗布できること、またその場合にも充分な潤
滑性が発揮されること、 iii)表面に塗布しただでも長時間その効果が持続する
こと、 等が要求される。これに対して、脂肪酸やそのエステル
等の液体潤滑剤では、0〜−5℃のような低温下では固
体化または凍結するものが多く、充分にその潤滑効果を
発揮させることができなかった。また、固体潤滑剤は、
例えばテープ状の媒体(磁気テープ)の潤滑剤としては
実用的でない。
〔発明が解決しようとする問題点〕
そこで本発明は、如何なる使用条件下においてせ発着
性や潤滑性が保たれ、かつ単に表面に塗布するだけで長
期に亘り潤滑効果が持続する新規な化合物の開発を目的
とし、これによって前述の強磁性金属薄膜型の磁気記録
媒体等に使用して好適な潤滑剤を提供することを目的と
する。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者は、上述の目的を達成せんものと鋭意研究の
結果、本発明者によってはじめて合成されたある種のジ
カルボン酸エステル誘導体がこの目的に適合することを
見出し、この知見に基づいてこの発明を成すに至った。
すなわち、本発明は、一般式 CnF2n+1(CH2)jOOCRCOO(CH2)jCnF2n+1 …(I) (但し、式中のRはフェニレン基またはアルキレン基か
ら選ばれた少なくとも1種であり、n≧5,j≧0であ
る。) で表されるジカルボン酸エステル誘導体を提供するもの
であり、さらにこのジカルボン酸エステル誘導体を含有
する潤滑剤を提供するものである。
上記(I)式で示されるジカルボン酸エステル誘導体
のジカルボン酸部の2価の炭化水素基Rは、直鎖状,枝
分かれ状のいずれでもよく、さらには二重結合,芳香族
環等を含んでいてもよいが、その炭素数は6以上が好ま
しい。
また、パーフルオロアルキル基の炭素数nは3以上の
整数が良く、好ましくは5以上であると潤滑性が顕著で
ある。
上記(I)式で示されるジカルボン酸エステル誘導体
は、ジカルボン酸クロライドとパーフルオロアルコール
とを塩基の存在下で反応させることによって容易に得る
ことができる。
上記パーフルオロアルコールは相当するカルボン酸を
酸クロライド化後、水素化リチウムアルミニウムで環元
することによって合成することができる〔ジャーナル
オブ アメリカン ケミカル ソサエティー75 2693
(1953)〕。また、ジカルボン酸クロライドは市販のも
のを用い、市販されていないものについては五塩化リン
あるいはチオニルクロライドによって酸クロライド化を
行った。反応式を示せば、次のようなものである。
上述のジカルボン酸エステル誘導体は、単独で潤滑剤
として用いてもよいが、従来公知の潤滑剤と混合して用
い、さらに使用温度帯域の拡大を図るようにしてもよ
い。
使用される潤滑剤としては、脂肪酸またはその金属
塩、脂肪酸アミド、脂肪酸エステル、脂肪族アルコール
またはそのアルコキシド、脂肪族アミン、多価アルコー
ル、ソルビタンエステル、マンニッタンエステル、硫黄
化脂肪酸、脂肪族メルカプタン、変性シリコーンオイ
ル、パーフルオロアルキルエチレンオキシド、パーフル
オロポリエーテル類、高級アルキルスルホン酸またはそ
の金属塩、パーフルオロアルキルスルホン酸またはその
アンモニウム塩あるいはその金属塩、パーフルオロアル
キルカルボン酸またはその金属塩、パーフルオロアルキ
ルカルボン酸エステル等が例示される。
特に、一般式CnF2n+1COOR(但し、式中nは6〜10の
整数を表し、Rは炭素数1〜25の炭化水素基を表す。)
で示されるパーフルオロアルキルカルボン酸エステルも
低温特性が良好であることから、上記ジカルボン酸エス
テル誘導体と併用するのに好適である。
さらには、より厳しい使用条件に対処し、かつ潤滑効
果を持続させるために、重量比で30:70〜70:30程度の配
合比で極圧剤を併用してもよい。
上記極圧剤は、境界潤滑領域において部分的に金属接
触を生じたとき、これに伴う摩擦熱によって金属面と反
応し、反応生成物皮膜を形成することにより摩擦・摩耗
防止作用を行うものであって、リン系極圧剤,イオウ系
極圧剤,ハロゲン系極圧剤,有機金属系極圧剤,複合型
極圧剤等が知られている。
具体的に例示すれば、上記リン系極圧剤としては、ト
リブチルホスフェート,トリオクチルホスフェート,ト
リー2−エチルヘキシルホスフェート,トリラウリルホ
スフェート,トリオレイルホスフェート,ジブチルホス
フェート,ジオクチルホスフェート,ジ−2−エチルヘ
キシルホスフェート,ジラウリルホスフェート,ジオレ
イルホスフェート等のリン酸エステル、トリブチルホス
ファイト,トリオクチルホスファイト,トリ−2−エチ
ルヘキシルホスファイト,トリラウリルホスファイト,
トリオレイルホスファイト,ジブチルホスファイト,ジ
オクチルホスファイト,ジ−2−エチルヘキシルホスフ
ァイト,ジラウリルホスファイト,ジオレイルホスファ
イト等の亜リン酸エステル、ジブチルホスフェートブチ
ルアミン塩,ジブチルホスフェートオクチルアミン塩,
ジブチルホスフェートステアリルアミン塩,ジオクチル
ホスフェートブチルアミン塩,ジオクチルホスフェート
オクチルアミン塩,ジオクチルホスフェートラウリルア
ミン塩,ジオクチルホスフェートステアリルアミン塩,
ジ−2−エチルヘキシルホスフェートブチルアミン塩,
ジ−2−エチルヘキシルホスフェートオクチルアミン
塩,ジ−2−エチルヘキシルホスフェートラウリルアミ
ン塩,ジ−2−エチルヘキシルホスフェートステアリル
アミン塩,ジラウリルホスフェートブチルアミン塩,ジ
ラウリルホスフェートオクチルアミン塩,ジラウリルホ
スフェートラウリルアミン塩,ジラウリルホスフェート
ステアリルアミン塩,ジオレイルホスフェートブチルア
ミン塩,ジオレイルホスフェートオクチルアミン塩,ジ
オレイルホスフェートラウリルアミン塩,ジオレイルホ
スフェートステアリルアミン塩等のリン酸エステルアミ
ン塩が挙げられる。
上記イオウ系極圧剤としては、硫化抹香鯨油、硫黄化
ジペンテン等不飽和結合を有する鉱油、油脂や脂肪酸等
に硫黄を加えて加熱することにより製造される硫化油脂
類、二硫化ジベンジル,二硫化ジフェニル,二硫化ジ−
t−ブチル,二硫化ジ−sec−ブチル,二硫化ジ−n−
ブチル,二硫化ジ−t−オクチル,二硫化ジエチル等の
ジサルファイド類、硫化ベンジル,硫化ジフェニル,硫
化ジビニル,硫化ジメチル,硫化ジエチル,硫化ジ−t
−ブチル,硫化ジ−sec−ブチル,硫化ジ−n−ブチル
等のモノサルファイド類、三硫化ジメチル,三硫化ジ−
t−ブチル,ポリ硫化ジ−t−ノニル,オレフィンポリ
サルファイド等のポリサルファイド類、一般式 (但し、式中Rは炭化水素基を表す。) で示されるチオカーボネート類、元素硫黄等が挙げられ
る。
上記ハロゲン系極圧剤としては、臭化アリル,臭化オ
クタデシル,臭化シクロヘキシル,臭化ステアリル,臭
化ベンジル等の臭素化合物、ヨウ化ベンジル,ヨウ化ア
リル,ヨウ化ブチル,ヨウ化オクタデシル,ヨウ化シク
ロヘキシル等のヨウ素化合物、ヘキサクロロエタン,モ
ノクロルエタン,塩素化パラフィン,塩素化ジフェニ
ル,塩素化油脂,メチルトリクロロステアレート,ペン
タクロロペンタジエン酸,ヘキサクロルナフテン酸化合
物のエステル,ヘキサクロルナフテン酸化合物のイミド
誘導体等の塩素化合物が挙げられる。
上記有機金属系極圧剤としては、ジイソブチルジチオ
リン酸亜鉛,イソブチルペンチルジチオリン酸亜鉛,イ
ソプロピル−1−メチルブチルジチオリン酸亜鉛,イソ
ブチルノニルフェニルジチオリン酸亜鉛,イソブチルヘ
プチルフェニルジチオリン酸亜鉛,ジヘプチルフェニル
ジチオリン酸亜鉛,ジノニルフェニルジチオリン酸亜
鉛,モリブデンジチオフォスフェート等のチオリン酸塩
類、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛,ジエチルジチオ
カルバミン酸亜鉛,ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛,
エチルフェニルジチオカルバミン酸亜鉛,ジベンジルジ
チオカルバミン酸亜鉛,ジメチルジチオカルバミン酸亜
鉛,ジメチルジチオカルバミン酸銅,ジメチルジチオカ
ルバミン酸鉄,ジエチルジチオカルバミン酸セレン,ジ
エチルジチオカルバミン酸銀等のチオカルバミン酸塩
類、モリブデン,アンチモン等の金属アルキルジチオカ
ルバミン酸塩類、等が挙げられる。
上記複合型極圧剤としては、ジ−2−エチルヘキシル
チオリン酸アミン等のジアルキルチオリン酸アミン類、
塩化プロピルホスフェート,臭化プロピルホスフェー
ト,ヨウ化プロピルホスフェート,塩化ブチルホスフェ
ート,臭化ブチルホスフェート,ヨウ化ブチルホスフェ
ート等に代表されるハロゲン化アルキルのリン酸エステ
ル類、クロロナフサザンテート等の他、一般式 (但し、各一般式中Rは水素原子またはアルキル基,ア
ルケニル基,アリール基を表す。) で示されるチオフォスフェート類、一般式 (但し、式中Rは水素原子またはアルキル基,アルケニ
ル基,アリール基を表す。) で示されるチオフォスファイト類等が効果が高い。
上述の極圧剤は単体で使用してもよいが、2種以上を
混合して使用することも可能である。
あるいは、上述の潤滑剤,極圧剤の他、必要に応じて
防錆剤を併用してもよい。防錆剤としては、従来公知の
防錆剤がいずれも使用できる。
これらジカルボン酸エステル誘導体を含有する潤滑剤
を付着させる方法としては、上記潤滑剤を溶解して得ら
れた溶液を塗布もしくは噴霧するか、あるいは逆にこの
溶液中に浸漬し乾燥すればよい。
〔作用〕
ジカルボン酸エステル誘導体は、良好な潤滑作用を発
揮して摩擦係数を低減する。また、この潤滑作用は低温
下においても損なわれることはない。
したがって、このジカルボン酸エステル誘導体を含有
する潤滑剤も良好な潤滑性,低温特性を発揮する。
〔実施例〕
以下、本発明の具体的な実施例について説明するが、
本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
先ず、以下の合成例にしたがってジカルボン酸エステ
ル誘導体を合成した。
合成例1 グルタル酸ジペンタデカフルオロオクチルエステル ペンタデカフルオロオクタノール15gとトリエチルア
ミン40gを無水フレオンに溶解させた後、グルタル酸ク
ロライド3.3gを15分かけて滴下した。滴下終了後一夜常
温で撹拌し、2時間還流させて、水,3%希塩酸,3%NaOH
水溶液で洗浄した後、さらに水で洗浄液が中性になるま
で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで有機相を乾燥後、
溶媒を除去した。そしてフレオン−石油エーテル混合溶
媒から再結晶を行いグルタル酸ジペンタデカフルオロオ
クチルエステル15.9gを得た。得られたグルタル酸ジペ
ンタデカフルオロオクチルエステルの融点(m.p.)は30
〜31℃、収率は94.6%であった。
元素分析値 C:28.3% F:63.5% 計算値 C:28.1% F:63.6% 合成例2 テレフタル酸ジペンタデカフルオロオクチルエステル ペンタデカフルオロオクタノール12gとトリエチルア
ミン3.2gを無水フレオンに溶解させ、テレフタル酸クロ
ライドを少量づつ20分かけて滴下した。滴下終了後一夜
常温で撹拌し、1時間還流させて、水,3%希塩酸,3%Na
OH水溶液で洗浄した後、さらに水で洗浄液が中性になる
まで洗浄した。無水硫酸マグネシウムで有機相を乾燥
後、溶媒を除去した。そしてフレオン−石油エーテル混
合溶媒から再結晶を行いテレフタル酸ジペンタデカフル
オロオクチルエステル12.2gを得た。得られたテレフタ
ル酸ジペンタデカフルオロオクチルエステルの融点(m.
p.)は83〜83.5℃、収率は87%であった。
元素分析値 C:30.8% F:61.2% 計算値 C:31.0% F:61.3% 合成例3〜合成例7 下記の方法により化合物3〜化合物7を合成した。
すなわち、相当するフルオロアルコールとトリエチル
アミンを無水フレオンに溶解させ、相当する酸クロライ
ドを数分かけて滴下した。滴下終了後一夜常温で撹拌
し、水,3%希塩酸,3%NaOH水溶液で洗浄した後、さらに
水で洗浄液が中性になるまで洗浄した。無水硫酸マグネ
シウムで有機相を乾燥後、溶媒を除去した。そしてフレ
オンもしくはフレオン石油エーテル混合溶媒から再結晶
を行い、化合物3〜合成例7を得た。
上述の各合成例で得られた化合物の構造式を第1表に
示す。
合成例1で合成したグルタル酸ジペンタデカフルオロ
オクチルエステルのIRを第1図に示すが2960cm-1にCH2
の伸縮振動,1760cm-1にカルボニル基の伸縮振動が見ら
れ、水酸基の吸収が消失したことからもこの化合物が決
定できる。
応用例1. 14μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルムに斜
め蒸着法によりC0を被着させ、膜厚1000Åの強磁性金属
薄膜を形成した。
次に、この強磁性金属薄膜表面に、第1表に示すジカ
ルボン酸エステル誘導体(第1表中の化合物1)を0.05
重量%濃度でフレオンに希釈した溶液を塗布量が5mg/m2
となるように塗布し、8mm幅に裁断してサンプルテープ
を作製した。
応用例2〜応用例7 ジカルボン酸エステル誘導体として先の第1表に示す
化合物2〜化合物7を用い、他は応用例1と同様の方法
によりサンプルテープを作製した。
作製された各サンプルテープについて、温度25℃,相
対湿度(RH)50%、および−5℃の各条件下での動摩擦
係数及びシャトル耐久性を測定した。この動摩擦係数
は、材質がステンレス(SUS304)のガイドピンを用い、
一定のテンションをかけ5mm/secの速度で送り、試験し
たものである。また、シャトル耐久性は、1回につき2
分間のシャトル走行を行い、出力が−3dB低下までのシ
ャトル回数で評価した。スチル耐久性はポーズ状態での
出力の−3dBまでの減衰時間を評価した。なお、比較例
3として、全く潤滑剤を被着しないブランクテープにつ
いても測定した。
結果を第2表に示す。
上記第2表から明らかなように、各応用例は各条件下
で動摩擦係数が小さく、走行が極めて安定しており、ま
た100回往復走行後もテープ表面の損傷は全く見られな
かった。また、耐久性も極めて良く、150回シャトル走
行を行っても出力の−3dB低下は見られなかった。これ
に対して、潤滑剤層のない比較例のテープでは、摩擦係
数が往復走行回数が多くなるにつれて大となた、走行も
不安定でテープの摩擦が見られ、耐久性も悪いものであ
った。
〔発明の効果〕
以上の説明からも明らかなように、本発明のジカルボ
ン酸エステル誘導体は極めて優れた潤滑性を発揮し、ま
た本発明のジカルボン酸エステル誘導体は、その合成や
取り扱いが容易である。
したがって、このジカルボン酸エステル誘導体を単独
もしくは他の成分と併用して潤滑剤とすれば、各種機器
類は勿論、強磁性金属薄膜かた磁気記録媒体等の特殊な
用途の潤滑剤として好適である。
本発明の潤滑剤は、表面に被着するだけで長時間に亘
り良好な潤滑効果を発揮し、またその潤滑効果は低温域
での使用等の際にも低下することはない。
【図面の簡単な説明】
第1図はグルタル酸ジペンタデカフルオロオクチルエス
テルの赤外吸光分析の結果を示す特性図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 CnF2n+1(CH2)jOOCRCOO(CH2)jCnF2n+1 (但し、式中のRはフェニレン基または炭素数6以上の
    アルキレン基から選ばれた少なくとも1種であり、n≧
    5,j≧0である。) で表されるジカルボン酸エステル誘導体。
  2. 【請求項2】一般式 CnF2n+1(CH2)jOOCRCOO(CH2)jCnF2n+1 (但し、式中のRはフェニレン基または炭素数6以上の
    アルキレン基から選ばれた少なくとも1種であり、n≧
    5,j≧0である。) で表されるジカルボン酸エステル誘導体を含有する潤滑
    剤。
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