JPH08326506A - 再熱蒸気タービンの加熱蒸気圧力制御方法及び再熱蒸気タービンプラント - Google Patents

再熱蒸気タービンの加熱蒸気圧力制御方法及び再熱蒸気タービンプラント

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JPH08326506A
JPH08326506A JP13162295A JP13162295A JPH08326506A JP H08326506 A JPH08326506 A JP H08326506A JP 13162295 A JP13162295 A JP 13162295A JP 13162295 A JP13162295 A JP 13162295A JP H08326506 A JPH08326506 A JP H08326506A
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turbine
steam pressure
reheater
pressure
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JP13162295A
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English (en)
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Atsuhiro Kurosawa
淳浩 黒沢
Takuji Nishinomiya
卓司 西宮
Masamitsu Hirono
正光 広野
Kingo Igarashi
欽吾 五十嵐
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Hitachi Engineering Co Ltd
Hitachi Ltd
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Hitachi Engineering Co Ltd
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】低圧タービンおよび再熱器本体に過大な熱応力
を発生させることなく起動時間を短縮することのできる
再熱蒸気タービンの加熱蒸気圧力制御方法および再熱蒸
気タービンプラントを提供する。 【構成】原子炉から供給される主蒸気によって駆動され
る高圧タービン3と、この高圧タービンの排出蒸気を再
熱する再熱器4と、この再熱器で再熱された蒸気によっ
て駆動される低圧タービン5と、前記再熱器の熱源とな
る加熱蒸気量を制御する加熱蒸気圧力制御弁8と、この
加熱蒸気圧力制御弁を制御する加熱蒸気圧力制御装置9
とを備えた再熱蒸気タービンの加熱蒸気圧力制御方法に
おいて、前記低圧タービン入口部のメタル温度を検出す
るとともに、このメタル温度から前記低圧タービンに発
生する熱応力値を求め、この熱応力値が、低圧タービン
の所定寿命に対する所定値を超えないように加熱蒸気圧
力制御弁8を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、再熱蒸気タービンの加
熱蒸気圧力制御方法および再熱蒸気タービンプラントに
係り、特に高圧タービンの抽気あるいは高圧タービンに
供給される駆動蒸気の一部を用いて高圧タービンの排気
を再熱する再熱器を備えている再熱蒸気タービンの加熱
蒸気圧力制御方法および再熱蒸気タービンプラントに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来一般に採用されているこの種の再熱
蒸気タービンプラントは、図2および図3にその系統構
成が示されているように、高圧タービン3の抽気の一部
を加熱源としている第1段再熱器4a、高圧タービンに
供給される蒸気の一部を加熱源としている第2段再熱器
4b、この第2段再熱器4bの加熱源となる蒸気圧力を
制御する加熱蒸気圧力制御弁8、また、前記加熱蒸気圧
力を制御する制御装置9、それにその他付属設備を備え
構成されている。
【0003】このような原子力再熱プラントにおいて、
再熱器4の加熱蒸気圧力制御方法は、圧力検出装置12
aで検出される加熱蒸気圧力12を制御し、加熱蒸気流
量を制御するようにしている。この場合、加熱蒸気圧力
12は、ある負荷以上では一定制御となり、再熱器や低
圧タービン5に過大な熱応力が発生することはないが、
部分負荷時あるいは蒸気タービンの起動/停止時には、
高圧タービン3の排気温度が低いために再熱器および低
圧タービン5に過大な熱応力が発生することになる。そ
してこれにより生じる低圧タービンの寿命消費および振
動の発生を防止するために、加熱蒸気流量を絞り込む必
要がある。この制御方法に関しては主に二つの制御方法
が採られている。
【0004】図4にはその一つの例が示されている。す
なわち、図中9が加熱蒸気圧力制御装置で、この加熱蒸
気圧力制御装置9は、低圧タービン入口蒸気圧力16を
検出して加熱蒸気圧力制御装置9内の圧力−負荷変換器
17に信号を送り、この変換器から加熱蒸気圧力制御弁
設定圧力信号として加熱蒸気圧力比較器19に送られ実
圧力との偏差を算出し、加熱蒸気設定として加熱蒸気圧
力制御弁8に与えられることでタービンの運転状態に適
した加熱蒸気が再熱器に供給できるよう、加熱蒸気圧力
12を調節する制御方法が採られている。
【0005】また、図5はもう一つの例を示すもので、
この図に示す加熱蒸気圧力制御装置9は、タービンの負
荷検出器21から出力されたタービンの出力信号を受信
し、加熱蒸気圧力12を制御するための出力信号として
負荷−加熱蒸気圧力変換部20に送り込む。また、再熱
器4内の温度を検出し、温度−加熱蒸気圧力変換器33
に送り込む。この温度−加熱蒸気圧力変換器33では、
加熱蒸気圧力設定信号として再熱器4内の温度により決
定される飽和圧力を選定して加熱蒸気圧力設定器23、
加熱蒸気圧力比較器1に送り、加熱蒸気圧力制御弁8を
動作させる。
【0006】ここで、温度−加熱蒸気圧力変換器33送
られる再熱器4内温度信号に対し、温度変化率の規定値
(X℃/min)を設けて急激に加熱蒸気圧力8の変化
させないようにすることで低圧タービン5での熱応力発
生を小さく抑えながら、タービン運転状態に適した加熱
蒸気流量を調節し、低圧タービン5および再熱器4本
体、再熱器4内部の伝熱管に悪影響を及ぼさずにタービ
ンを起動/停止させる制御方法が採られている。なお、
これに関連するものとしては特開昭60−149807
号公報が挙げられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、従来
の再熱蒸気タービンプラントにおける再熱器の熱源とな
る加熱蒸気圧力の制御は、負荷並びに再熱器内温度から
タービン運転状態に見合った加熱蒸気流量を再熱器に送
り込むために、この加熱蒸気流量を加熱蒸気圧力として
置き換え制御する方法をとっている。
【0008】また、高圧タービンから排出される低温の
蒸気を高圧タービンに供給される高温の蒸気で熱交換を
行なうために、部分負荷時においては、再熱器本体並び
に再熱器内伝熱管、また低圧タービンに過大な熱応力が
発生し易く、これから生じる振動等による主機への影響
を抑えるために加熱蒸気圧力制御が必要となっている。
この場合、起動時における加熱蒸気圧力制御方法は、加
熱される側の蒸気温度と加熱する側の蒸気温度の差を極
力小さく押さえながら起動させる制御方法であった。
【0009】近年の原子炉燃料の改良、また、電力需要
の関係から発生する発電プラントの起動・停止の時間短
縮が、火力発電プラントのみでなく原子力プラントにお
いても注目される傾向の中、原子力再熱プラントの起動
時間短縮、高信頼性が要求されていることから従来の制
御方法ではこれらの要求を満足できなくなることが懸念
される。
【0010】前述した従来の制御方法第1例において
は、タービンの負荷変化のみで加熱蒸気圧力を制御して
いることから原子炉の新燃料の採用による早い負荷変化
により、単位時間当りの加熱蒸気圧力,すなわち加熱蒸
気流量の変化が従来のものより大きくなり低圧タービン
の寿命消費率を小さく抑えることが困難となることが考
えられる。
【0011】一方、前記第2例の制御方法においては、
低圧タービン寿命消費率を小さく抑えるために再熱器4
内の温度変化率に一定の規定値(X%/min)を設け
て加熱蒸気圧力制御を行っていることから低圧タービン
5寿命消費率を非常に小さく抑えることができる反面、
負荷−加熱蒸気圧力変換器にて設定した圧力に追従して
いかないケースが考えられ、さらに原子炉側等に外乱を
及ぼすことも懸念され、起動時間の短縮に対応すること
は困難となってきている。
【0012】本発明はこれに鑑みなされたもので、その
目的とするところは、低圧タービンおよび再熱器本体に
熱応力を発生させることなく起動時間を短縮することの
できる再熱蒸気タービンの加熱蒸気圧力制御方法および
再熱蒸気タービンプラントを提供するにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、原子
炉から供給される主蒸気によって駆動される高圧タービ
ンと、この高圧タービンの排出蒸気を再熱する再熱器
と、この再熱器で再熱された蒸気によって駆動される低
圧タービンと、前記再熱器の熱源となる加熱蒸気量を制
御する加熱蒸気圧力制御弁と、この加熱蒸気圧力制御弁
を制御する加熱蒸気圧力制御装置とを備えた再熱蒸気タ
ービンの加熱蒸気圧力制御方法において、前記低圧ター
ビン入口部のメタル温度を検出するとともに、このメタ
ル温度から前記低圧タービンに発生する熱応力値を求
め、この熱応力値が、低圧タービンの所定寿命に対する
所定値を超えないように前記加熱蒸気圧力制御弁を制御
し、蒸気タービンの起動、停止運転を行うようにし所期
の目的を達成するようにしたものである。
【0014】また、再熱蒸気タービンの加熱蒸気圧力制
御方法において、低圧タービン入口部におけるメタル温
度、蒸気温度および蒸気圧力を検出するとともに、この
メタル温度、蒸気温度および蒸気圧力から前記低圧ター
ビンに発生する熱応力値を求め、この熱応力値が、低圧
タービンの所定寿命に対する所定値を超えないように加
熱蒸気圧力制御弁を制御し、再熱器の加熱蒸気圧力を制
御するようにしたものである。
【0015】また、この種の再熱蒸気タービンの加熱蒸
気圧力制御方法において、再熱器内外のメタル温度、再
熱器内蒸気圧力、再熱器ドレン系統の状態量の変化から
低圧タービンに発生する熱応力値を求め、この熱応力値
が、低圧タービンの所定寿命に対する所定値を超えない
ように加熱蒸気圧力制御弁を制御するようにしたもので
ある。
【0016】
【作用】すなわち、このように形成された再熱蒸気ター
ビンの加熱蒸気圧力制御方法および再熱蒸気タービンプ
ラントであると、常に低圧タービンの発生熱応力から寿
命消費率を管理し、発生熱応力を規定値以下に押さえな
がらタービンを起動することで、最短時間でかつ安全な
タービン起動が可能となるのである。
【0017】
【実施例】以下図示した実施例に基づいて本発明を詳細
に説明する。図1には、本発明を適用した原子力タービ
ン設備の系統概略が示されている。
【0018】原子炉タービン設備は、原子炉1から供給
される主蒸気の熱エネルギーによって駆動される高圧タ
ービン3と前記主蒸気の流量を調節する蒸気加減弁2と
前記高圧タービン3の排気を再熱する再熱器4、この再
熱器4で凝縮された水を回収するドレンタンク10、ま
た再熱器4の熱源となる加熱蒸気量を判断する加熱蒸気
圧力制御弁8、前記加熱蒸気圧力制御弁を制御する加熱
蒸気圧力制御装置9を備えている。
【0019】このように形成された蒸気タービンにおい
て、前記再熱器4の熱源となる加熱蒸気量を低圧タービ
ン5に発生する熱応力から低圧タービン5の寿命管理を
前記加熱蒸気圧力制御弁8にて的確に調節し、蒸気ター
ビンの起動時間短縮を可能とするものである。すなわ
ち、原子力再熱プラントの高圧タービン3の排出蒸気を
高圧タービン3への供給蒸気の一部で加熱する再熱器
4、この再熱器4にて再加熱された蒸気で低圧タービン
5を駆動させる系統において、低圧タービン5の入口部
に温度検出器(温度検出手段)を設置し、温度の変化か
ら低圧タービン5に発生する熱応力からタービンのライ
フィサイクルを監視しながら加熱蒸気圧力12を制御す
る。これにより、原子力再熱タービンとして最小の起動
時間で運転することが可能となるのである。
【0020】また、図6は、本発明を適用した加熱蒸気
圧力制御装置9を示す。この加熱蒸気圧力制御装置9
は、タービン負荷を受信する負荷受信部22と、タービ
ン負荷を加熱蒸気圧力設定値に変換する負荷−加熱蒸気
圧力変換器20、また、低圧タービン入口部メタル温度
13を取り込み、低圧タービンに発生する熱応力および
低圧タービンの寿命計算を行なう熱応力演算器26、前
記熱応力演算器26より出力される熱応値と予め設定さ
れる熱応力制限値とを比較する熱応力比較器27、前記
熱応力比較器27より出力される熱応力比を加熱蒸気圧
力設定値と変換する熱応力比−加熱蒸気圧力変換器2
5、また、前記負荷−加熱蒸気圧力変換器20並びに熱
応力比−加熱蒸気圧力変化率変換器25より出力される
加熱蒸気圧力設定値と圧力変化率を比較し、加熱蒸気圧
力の設定値を決定する加熱蒸気圧力設定器23、この加
熱蒸気圧力設定器23より出力される加熱蒸気圧力設定
値と加熱蒸気圧力受信部18より出力される実加熱蒸気
圧力の偏差から加熱蒸気圧力制御弁8を制御する加熱蒸
気圧力比較部よりなる加熱蒸気圧力制御装置9におい
て、原子力再熱プラント系統のある状態量から低圧ター
ビン5に発生する熱応力を算出し、低圧タービンの寿命
を管理しながら予め設定される負荷に対する加熱蒸気圧
力となる様に最短時間で加熱蒸気圧力制御が可能となる
ことから、タービン起動時間の短縮が図れる。
【0021】ここで、負荷受信部22は、発電機出力信
号、あるいは蒸気タービンの状態料量から算出される負
荷信号を用いるのが一般的である。
【0022】次に、もう少しこの図6に基づき詳細に説
明すると、低圧タービン入口部メタル温度13を検出し
て加熱蒸気圧力制御装置9内の熱応力演算器26に取り
込む。この熱応力演算器26にて低圧タービン5に発生
する熱応力から低圧タービンの寿命消費率を算出し、低
圧タービン5のライフサイクルから加熱蒸気圧力制御用
としての熱応力値を決定し、熱応力比較器27に送られ
る。
【0023】この熱応力比較器27には、加熱蒸気圧力
制御用の熱応力値が過大とならぬ様、熱応力制限器28
より出力される熱応力の制限値と比較を行ない、熱応力
比として熱応力比−加熱蒸気圧力変化率設定器25に送
られ、タービンの運転状態(低圧タービン5の熱応力発
生状況)にあわせて最適な加熱蒸気圧力の変化率を決定
し、加熱蒸気圧力設定器23に送られる。
【0024】また、負荷検出器21にて検出されたター
ビン負荷は、負荷受信部22、負荷−加熱蒸気圧力変換
器20に送られ、加熱蒸気圧力設定値として、加熱蒸気
圧力設定器23に送られる。
【0025】加熱蒸気圧力設定器23から加熱蒸気圧力
比較部19に加熱蒸気圧力設定信号および加熱蒸気圧力
変化率設定信号が送られ、実加熱蒸気圧力4から送られ
る圧力信号を受信する加熱蒸気圧力受信部18からの信
号と加熱蒸気圧力比較部19にて偏差が算出され加熱蒸
気圧力制御弁8制御信号として加熱蒸気圧力制御弁8を
動作させる。
【0026】これにより、負荷に対して設定される加熱
蒸気圧力値に対して低圧タービン5に発生する熱応力か
ら低圧タービン5に寿命消費を考慮しつつ、加熱蒸気流
量を制御するものであり、タービンの運転状態に合った
最大の速度での加熱蒸気圧力制御が可能となりタービン
起動時間短縮を図ることができる。
【0027】図7は、もう一つの実施例を示すもので、
再熱器本体のメタル温度29から加熱蒸気圧力制御を実
施する制御方法を示す。再熱器本体のメタル温度29を
検出して加熱蒸気圧力制御装置9内の熱応力演算器26
に取り込む。この熱応力演算器26にて再熱器本体のメ
タル温度29から低圧タービン5に発生する熱応力を想
定して低圧タービンの寿命消費率を算出し、低圧タービ
ン5のライフサイクルから加熱蒸気圧力制御用としての
熱応力値を決定し、熱応力比較器27に送られる。
【0028】この熱応力比較器27には、加熱蒸気圧力
制御用の熱応力値が過大とならぬ様、熱応力制限器28
より出力される熱応力の制限値と比較を行ない、熱応力
比として熱応力比−加熱蒸気圧力変化率設定器25に送
られ、タービンの運転状態(低圧タービン5の熱応力発
生状況)にあわせて最適な加熱蒸気圧力の変化率を決定
し、加熱蒸気圧力設定器23に送られる。また、負荷検
出器21にて検出されたタービン負荷は、負荷受信部2
2、負荷−加熱蒸気圧力変換器20に送られ、加熱蒸気
圧力設定値として、加熱蒸気圧力設定器23に送られ
る。
【0029】加熱蒸気圧力設定器23から加熱蒸気圧力
比較部19に加熱蒸気圧力設定信号および加熱蒸気圧力
変化率設定信号が送られ、実加熱蒸気圧力4から送られ
る圧力信号を受信する加熱蒸気圧力受信部18からの信
号と加熱蒸気圧力比較部19にて偏差が算出され加熱蒸
気圧力制御弁8制御信号として加熱蒸気圧力制御弁8を
動作させる。
【0030】図8は、さらに他の実施例を示し、低圧タ
ービン入口部メタル温度13および再熱器本体メタル温
度29から加熱蒸気圧力制御と実施する制御方法を示
す。
【0031】低圧タービン入口部メタル温度13および
再熱器本体のメタル温度29を検出して加熱蒸気圧力制
御装置9内の熱応力演算器26に取り込む。この熱応力
演算器26にて低圧タービン入口部メタル温度13およ
び再熱器本体のメタル温度29から低圧タービン5に発
生する熱応力を適確に捕らえ低圧タービンの寿命消費率
を算出し、低圧タービン5のライフサイクルから加熱蒸
気圧力制御用としての熱応力値を決定し、熱応力比較器
27に送られる。
【0032】この熱応力比較器27には、加熱蒸気圧力
制御用の熱応力値が過大とならぬ様、熱応力制限器28
より出力される熱応力の制限値と比較を行ない、熱応力
比として熱応力比−加熱蒸気圧力変化率設定器25に送
られ、タービンの運転状態(低圧タービン5の熱応力発
生状況)にあわせて最適な加熱蒸気圧力の変化率を決定
し、加熱蒸気圧力設定器23に送られる。
【0033】また、負荷検出器21にて検出されたター
ビン負荷は、負荷受信部22、負荷−加熱蒸気圧力変換
器20に送られ、加熱蒸気圧力設定値として、加熱蒸気
圧力設定器23に送られる。
【0034】加熱蒸気圧力設定器23から加熱蒸気圧力
比較部19に加熱蒸気圧力設定信号および加熱蒸気圧力
変化率設定信号が送られ、実加熱蒸気圧力4から送られ
る圧力信号を受信する加熱蒸気圧力受信部18からの信
号と加熱蒸気圧力比較部19にて偏差が算出され加熱蒸
気圧力制御弁8制御信号として加熱蒸気圧力制御弁8を
動作させる。
【0035】図9は、さらに他の実施例で、低圧タービ
ン入口部蒸気圧力30および再熱器内圧力37から加熱
蒸気圧力制御を実施する制御方法を示す。低圧タービン
入口部蒸気圧力30を検出して加熱蒸気圧力制御装置9
内の熱応力演算器26に取り込む。この熱応力演算器2
6にて低圧タービン入口部蒸気圧力30から低圧タービ
ン5に発生する熱応力を求め、低圧タービンの寿命消費
率を算出し、低圧タービン5のライフサイクルから加熱
蒸気圧力制御用としての熱応力値を決定し、熱応力比較
器27に送られる。
【0036】この熱応力比較器27には、加熱蒸気圧力
制御用の熱応力値が過大とならぬ様、熱応力制限器28
より出力される熱応力の制限値と比較を行ない、熱応力
比として熱応力比−加熱蒸気圧力変化率設定器25に送
られ、タービンの運転状態(低圧タービン5の熱応力発
生状況)にあわせて最適な加熱蒸気圧力の変化率を決定
し、加熱蒸気圧力設定器23に送られる。また、負荷検
出器21にて検出されたタービン負荷は、負荷受信部2
2、負荷−加熱蒸気圧力変換器20に送られ、加熱蒸気
圧力設定値として、加熱蒸気圧力設定器23に送られ
る。
【0037】加熱蒸気圧力設定器23から加熱蒸気圧力
比較部19に加熱蒸気圧力設定信号および加熱蒸気圧力
変化率設定信号が送られ、実加熱蒸気圧力4から送られ
る圧力信号を受信する加熱蒸気圧力受信部18からの信
号と加熱蒸気圧力比較部19にて偏差が算出され加熱蒸
気圧力制御弁8制御信号として加熱蒸気圧力制御弁8を
動作させる。
【0038】図10は、上記実施例の代替として低圧タ
ービン入口部蒸気温度13と再熱器ドレン温度32から
加熱蒸気圧力制御を実施する制御方法を示す。
【0039】第1段再熱器より発生するドレン水は高圧
タービン抽気を熱源とする再熱器であるため、特に制御
される系統を持しておらずタービン負荷に比例して変化
することから、前記した再熱器メタル温度29および再
熱器内温度15と同様に低圧タービンの状態量を得る手
段として用いることが可能であるために第1段再熱器ド
レン温度32および低圧タービン入口部蒸気圧力30を
検出して加熱蒸気圧力制御装置9内の熱応力演算器26
に取り込む。
【0040】この熱応力演算器26にて前記した低圧タ
ービン入口部蒸気温度13および再熱器ドレン温度32
から低圧タービン5に発生する熱応力を求め、低圧ター
ビンの寿命消費率を算出し、低圧タービン5のライフサ
イクルから加熱蒸気圧力制御用としての熱応力値を決定
し、熱応力比較器27に送られる。
【0041】この熱応力比較器27には、加熱蒸気圧力
制御用の熱応力値が過大とならぬ様、熱応力制限器28
より出力される熱応力の制限値と比較を行ない、熱応力
比として熱応力比−加熱蒸気圧力変化率設定器25に送
られ、タービンの運転状態(低圧タービン5の熱応力発
生状況)にあわせて最適な加熱蒸気圧力の変化率を決定
し、加熱蒸気圧力設定器23に送られる。
【0042】また、負荷検出器21にて検出されたター
ビン負荷は、負荷受信部22、負荷−加熱蒸気圧力変換
器20に送られ、加熱蒸気圧力設定値として、加熱蒸気
圧力設定器23に送られる。
【0043】加熱蒸気圧力設定器23から加熱蒸気圧力
比較部19に加熱蒸気圧力設定信号および加熱蒸気圧力
変化率設定信号が送られ、実加熱蒸気圧力4から送られ
る圧力信号を受信する加熱蒸気圧力受信部18からの信
号と加熱蒸気圧力比較部19にて偏差が算出され加熱蒸
気圧力制御弁8制御信号として加熱蒸気圧力制御弁8を
動作させる。
【0044】以上説明してきたように本発明の再熱蒸気
タービンの加熱蒸気圧力制御方法であると、低圧タービ
ンに発生する熱応力から低圧タービンの寿命消費率を算
出し寿命消費率から再熱器の加熱蒸気圧力の変化率を設
定し、再熱器への加熱蒸気流量を調節する加熱蒸気圧力
制御弁制御方法を採用することでタービンの各負荷によ
り設定される再熱器の加熱蒸気圧力設定値に対し、低圧
タービンのライフサイクルを考慮しつつ、再熱器の加熱
蒸気圧力の制御を最も短時間で行なうことが可能とな
り、これによりタービン起動時間の短縮を図ることがで
きるこの種の再熱蒸気タービンプラントを得ることがで
きる。
【0045】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明によれ
ば、低圧タービンおよび再熱器本体に過大な熱応力を発
生させることなく起動時間を短縮することのできる再熱
蒸気タービンの加熱蒸気圧力制御方法および再熱蒸気タ
ービンプラントを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原子力タービン設備の概略系統図であ
る。
【図2】従来の原子力タービン設備の一例を示す概略系
統図である。
【図3】従来の原子力タービン設備のもう一つの例を示
す概略系統図である。
【図4】従来における原子力タービン設備の再熱器の加
熱蒸気圧力制御方法(第1例)を説明するための制御装
置周辺の系統図である。
【図5】従来における原子力タービン設備の再熱器の加
熱蒸気圧力制御方法(第2例)を説明するための制御装
置周辺の系統図である。
【図6】本発明における原子力タービン設備の再熱器の
加熱蒸気圧力制御方法の一実施例を説明するための制御
装置周辺の系統図である。
【図7】本発明における原子力タービン設備の再熱器の
加熱蒸気圧力制御方法の他の実施例を説明するための制
御装置周辺の系統図である。
【図8】本発明における原子力タービン設備の再熱器の
加熱蒸気圧力制御方法の他の実施例を説明するための制
御装置周辺の系統図である。
【図9】本発明における原子力タービン設備の再熱器の
加熱蒸気圧力制御方法の他の実施例を説明するための制
御装置周辺の系統図である。
【図10】本発明における原子力タービン設備の再熱器
の加熱蒸気圧力制御方法の他の実施例を説明するための
制御装置周辺の系統図である。
【符号の説明】
1…原子炉、2…蒸気加減弁、3…高圧タービン、4…
再熱器、5…低圧タービン、6…復水器、7…給水加熱
器、8…加熱蒸気圧力制御弁、9…加熱蒸気圧力制御装
置、10…再熱器ドレンタンク、11…再熱器ドレンタ
ンク水位調節弁、12…加熱蒸気圧力、13…低圧ター
ビン入口部メタル温度、14…再熱器出口圧力、15…
再熱器内温度、16…低圧タービン入口部蒸気圧力、1
7…圧力−負荷変換器、18…加熱蒸気圧力受信部、1
9…加熱蒸気圧力比較器、20…負荷−加熱蒸気圧力変
換器、21…負荷検出器、22…負荷受信部、23…加
熱蒸気圧力設定器、24…再熱器内温度受信部、25…
熱応力比−加熱蒸気圧力変化率変換器、26…熱応力演
算器、27…熱応力比較器、28…熱応力制限設定器、
29…再熱器本体メタル温度、30…低圧タービン入口
部蒸気圧力、31…再熱器内蒸気圧力、32…第1段再
熱器ドレン温度、33…温度−加熱蒸気圧力変換器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 広野 正光 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 五十嵐 欽吾 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原子炉から供給される主蒸気によって駆
    動される高圧タービンと、この高圧タービンの排出蒸気
    を再熱する再熱器と、この再熱器で再熱された蒸気によ
    って駆動される低圧タービンと、前記再熱器の熱源とな
    る加熱蒸気量を制御する加熱蒸気圧力制御弁と、この加
    熱蒸気圧力制御弁を制御する加熱蒸気圧力制御装置とを
    備えた再熱蒸気タービンの加熱蒸気圧力制御方法におい
    て、 前記低圧タービン入口部のメタル温度を検出するととも
    に、このメタル温度から前記低圧タービンに発生する熱
    応力値を求め、この熱応力値が、低圧タービンの所定寿
    命に対する所定値を超えないように前記加熱蒸気圧力制
    御弁を制御し、蒸気タービンの起動、停止運転を行うよ
    うにしたことを特徴とする再熱蒸気タービンの加熱蒸気
    圧力制御方法。
  2. 【請求項2】 原子炉から供給される主蒸気によって駆
    動される高圧タービンと、この高圧タービンの排気を再
    熱する再熱器と、この再熱器で再熱された蒸気によって
    駆動される低圧タービンと、前記再熱器の熱源となる加
    熱蒸気量を制御する加熱蒸気圧力制御弁と、この加熱蒸
    気圧力制御弁を制御する加熱蒸気圧力制御装置とを備え
    た再熱蒸気タービンの加熱蒸気圧力制御方法において、 前記低圧タービン入口部におけるメタル温度、蒸気温度
    および蒸気圧力を検出するとともに、このメタル温度、
    蒸気温度および蒸気圧力から前記低圧タービンに発生す
    る熱応力値を求め、この熱応力値が、低圧タービンの所
    定寿命に対する所定値を超えないように前記加熱蒸気圧
    力制御弁を制御し、再熱器の加熱蒸気圧力を制御するよ
    うにしたことを特徴とする再熱蒸気タービンの加熱蒸気
    圧力制御方法。
  3. 【請求項3】 原子炉から供給される主蒸気によって駆
    動される高圧タービンと、この高圧タービンの排気を再
    熱する再熱器と、この再熱器で再熱された蒸気によって
    駆動される低圧タービンと、前記再熱器の熱源となる加
    熱蒸気量を制御する加熱蒸気圧力制御弁と、この加熱蒸
    気圧力制御弁を制御する加熱蒸気圧力制御装置とを備え
    た再熱蒸気タービンの加熱蒸気圧力制御方法において、 前記再熱器内外のメタル温度、再熱器内蒸気圧力、再熱
    器ドレン系統の状態量等の変化から低圧タービンに発生
    する熱応力値を求め、この熱応力値が、低圧タービンの
    所定寿命に対する所定値を超えないように前記加熱蒸気
    圧力制御弁を制御するようにしたことを特徴とする再熱
    蒸気タービンの加熱蒸気圧力制御方法。
  4. 【請求項4】 原子炉から供給される主蒸気によって駆
    動される高圧タービンと、この高圧タービンの排出蒸気
    を再熱する再熱器と、この再熱器で再熱された蒸気によ
    って駆動される低圧タービンと、前記再熱器の熱源とな
    る加熱蒸気量を制御する加熱蒸気圧力制御弁と、この加
    熱蒸気圧力制御弁を制御する加熱蒸気圧力制御装置とを
    備えた再熱蒸気タービンプラントにおいて、 前記低圧タービン入口部に、低圧タービン入口部のメタ
    ル温度を検出するメタル温度検出器を設けるとともに、
    前記加熱蒸気圧力制御装置に、前記メタル温度から前記
    低圧タービンに発生する熱応力値を求め、この熱応力値
    が、低圧タービンの所定寿命に対する所定値を超えない
    ように前記加熱蒸気圧力制御弁を制御する手段を設けた
    ことを特徴とする再熱蒸気タービンプラント。
  5. 【請求項5】 原子炉から供給される主蒸気によって駆
    動される高圧タービンと、この高圧タービンの排出蒸気
    を再熱する再熱器と、この再熱器で再熱された蒸気によ
    って駆動される低圧タービンと、前記再熱器の熱源とな
    る加熱蒸気量を制御する加熱蒸気圧力制御弁と、この加
    熱蒸気圧力制御弁を制御する加熱蒸気圧力制御装置とを
    備えた再熱蒸気タービンプラントにおいて、 前記再熱器に、再熱器内外のメタル温度を検出するメタ
    ル温度検出手段と、再熱器内蒸気圧力を検出する圧力検
    出手段と、再熱器ドレン系統の状態量の変化を検出する
    状態量検出手段を設け、かつ前記加熱蒸気圧力制御装置
    に、前記メタル温度、再熱器内蒸気圧力およびドレン系
    統の状態量の変化から低圧タービンに発生する熱応力値
    を求め、この熱応力値が、低圧タービンの所定寿命に対
    する所定値を超えないように前記加熱蒸気圧力制御弁を
    制御する制御手段を設けたことを特徴とする再熱蒸気タ
    ービンプラント。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017532503A (ja) * 2014-10-27 2017-11-02 シーメンス アクティエンゲゼルシャフト 主制御装置として熱応力制御装置を備えるタービン制御ユニット

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017532503A (ja) * 2014-10-27 2017-11-02 シーメンス アクティエンゲゼルシャフト 主制御装置として熱応力制御装置を備えるタービン制御ユニット
US10436058B2 (en) 2014-10-27 2019-10-08 Siemens Aktiengesellschaft Turbine control unit comprising a thermal stress controller as a master controller

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