JPH08325971A - パルプの過酸化物漂白における濾液の処理方法および装置 - Google Patents

パルプの過酸化物漂白における濾液の処理方法および装置

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JPH08325971A
JPH08325971A JP8101121A JP10112196A JPH08325971A JP H08325971 A JPH08325971 A JP H08325971A JP 8101121 A JP8101121 A JP 8101121A JP 10112196 A JP10112196 A JP 10112196A JP H08325971 A JPH08325971 A JP H08325971A
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ozone
pulp
filtrate
washing
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JP8101121A
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C Bertil Stromberg
バーティル ストロンベルグ シー.
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Ahlstrom Machinery Inc
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    • D21PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
    • D21CPRODUCTION OF CELLULOSE BY REMOVING NON-CELLULOSE SUBSTANCES FROM CELLULOSE-CONTAINING MATERIALS; REGENERATION OF PULPING LIQUORS; APPARATUS THEREFOR
    • D21C9/00After-treatment of cellulose pulp, e.g. of wood pulp, or cotton linters ; Treatment of dilute or dewatered pulp or process improvement taking place after obtaining the raw cellulosic material and not provided for elsewhere
    • D21C9/02Washing ; Displacing cooking or pulp-treating liquors contained in the pulp by fluids, e.g. wash water or other pulp-treating agents
    • DTEXTILES; PAPER
    • D21PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
    • D21CPRODUCTION OF CELLULOSE BY REMOVING NON-CELLULOSE SUBSTANCES FROM CELLULOSE-CONTAINING MATERIALS; REGENERATION OF PULPING LIQUORS; APPARATUS THEREFOR
    • D21C9/00After-treatment of cellulose pulp, e.g. of wood pulp, or cotton linters ; Treatment of dilute or dewatered pulp or process improvement taking place after obtaining the raw cellulosic material and not provided for elsewhere
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 過酸化物漂白工程を用いて製造されるパルプ
の白色度を向上させ、一方では濾液の再使用を行い、環
境への望ましくない放出を最小限にする方法の提供。 【解決手段】 第一洗浄液を用いて第一洗浄工程でこれ
を洗浄し、第一洗浄工程からパルプを過酸化漂白工程へ
送り、過酸化漂白工程の後に第二洗浄液を用いて第二洗
浄工程でパルプを洗浄し、濾液を生成し、次いでこの濾
液を処理し、それから第一工程へ送り、ここで洗浄液と
して用いる。濾液は、酸化ガスと緊密に接触させ、その
中に含まれる汚染物を酸化する。過酸化物工程の前、も
しくは後でオゾン漂白工程を包含し、その際オゾン含有
ガスがパルプを漂白するのに用いられ、残留オゾンを含
有するオフガスを生成する。残留オゾンを有するオフガ
スを濾液用の酸化ガスとして使うことが好ましく、また
他のパルプ工場流体流から臭いを除去するのに使用する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パルプの過酸化物
漂白における濾液の処理に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】クラ
フトパルプの製造に関わる環境へのインパクトを減少す
る継続的努力が行われる中で、洗浄濾液を環境に全く、
あるいは殆ど排出しないで済むようにクラフトパルプ設
備の漂白システムを「閉鎖する」方法が数多く開発され
てきている。これらの漂白システムでは、塩素の使用を
実質的に排除し、塩素の代わりに例えば、オゾンや過酸
化物のような、より環境にやさしい漂白剤が使われる。
例えば、1992年3月31日付けの米国特許出願第0
7/861、387号および1993年3月15日付け
の米国特許出願第08/031、432号には、セルロ
ースパルプを漂白する際の濾液を取り扱う時の各種のメ
カニズムが教示されている。これらの出願明細書に記載
の図3の実施態様によれば、オゾン漂白工程に先立つ洗
浄工程でパルプを洗浄するのに使用される濾液が、オゾ
ン漂白工程からのオフガスを精製する際に同時に酸化さ
れ、その結果、実質的に同伴ガス(酸素が普通である
が、空気も可能性がある)のみが、アルカリと共に、用
いられ、洗浄工程に先だって濾液から汚染物が除かれ
る。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明に従って判明した
ことであるが、濾液の酸化から享受することができる状
況が他にもパルプ工場の漂白プラントにはある。例え
ば、本発明に従って認識したことであるが、過酸化物工
程の濾液(過酸化物漂白工程後の洗浄工程から得られ
る)が、P工程の前の洗浄機へ返送され、前の洗浄工程
の洗浄液として用いられる時、パルプの白色度が悪影響
を受ける恐れがあることがある。この濾液は、黄色味を
帯びた色を有し、この色は最終的に漂白パルプに同伴さ
れ、汚染物質、特に有機物も有しているので、パルプの
白色度に悪影響を与える。
【0004】しかし、本発明によれば、上記に認識のパ
ルプの白色度の問題は、P工程の前に洗浄液として濾液
を使用する前にこれを酸化することによって解決され
る。この酸化は、酸化ガスを濾液と緊密に接触させるな
らば、濾液を同伴ガス(普通は酸素)と残留オゾン(普
通約1%以下)を含有するオゾン漂白工程オフガスで処
理する時に特に好適である。このガスは、ほかのプロセ
ス、例えば、凝縮液を処理して臭いを除去したり、パル
プ工場の薬剤回収系から排出されるオフガスを処理して
臭いを除去するなどにも有用である。酸化剤の別の源
は、低濃度、低圧力のオゾンガスで、市販の低コスト
(低濃度、例えば4%以下能力の)オゾン発生機からも
得ることができる。
【0005】本発明によれば、セルロースパルプの漂白
法が提供されるが、それは、連続的に行なう下記の諸工
程、すなわち、(a)第一洗浄液を用いて第一洗浄工程
でクラフトセルロースパルプを洗浄する工程、(b)第
一洗浄工程からパルプを過酸化漂白工程へ送る工程、
(c)過酸化漂白工程の後に、第二洗浄液を用いて第二
洗浄工程でパルプを洗浄し、濾液を生成する工程、
(d)第二洗浄工程からの濾液を酸化ガスと緊密に接触
させ、その中に含まれる汚染物を酸化し、精製された濾
液を生成させる工程、および(e)工程(d)の後に、工
程(a)の第一洗浄液として上記精製濾液を用いる工程
を包含する。洗浄工程(a)と(b)とはコンシステン
シーを増加させるためにプレス工程を含んでも差支えな
い。
【0006】本発明の好ましい態様によれば、第一洗浄
工程の前、または第二洗浄工程の後に更に(f)オゾン
含有ガスを用いてオゾン工程でパルプを漂白し、残留オ
ゾンを含有するオフガスを生成する工程があり、工程
(d)は酸化ガスの少なくとも一部として工程(f)か
らのオフガスを用いて行なうのが好ましい。この方法
は、底部にガス吹き込み管を備えた直立槽を用いて行な
うことができる。その際工程(d)は酸化ガスをガス吹
き込み管経由で直立槽へ導入して行われる。この槽の圧
力は実質的に大気圧、または大気圧より少し加圧状態
(例えば、約2バール以上)に維持される。別法として
はガス吹き込み管付きの槽でなくて、通常のガス洗浄
塔、または好適な従来的気液接触装置ならどれでもを使
用可能である。
【0007】本方法を実施する際には普通、過酸化工程
の前もしくは後のいずれかにおいてパルプを少なくとも
もう一段の漂白工程にかける工程がある。普通は、工程
(a)から(e)まではコンシステンシー約16〜18
%のセルロースパルプについて行われ、オゾン漂白もこ
の中程度コンシステンシーで行われる。過酸化物漂白工
程は大気圧より少し加圧の過酸化物工程で、圧力は少な
くとも2バールで行なうことができる。
【0008】本方法の別の態様によれば、セルロースパ
ルプ処置装置が提供される。この装置は以下の構成要素
を包含する。すなわち、第一洗浄液入口を備えた第一洗
浄要素;第一洗浄要素に接続された過酸化物漂白要素
(洗浄されたパルプは第一洗浄要素から過酸化物漂白要
素へ送られる);第二洗浄液入口と濾液出口を備えた第
二洗浄要素(過酸化物漂白要素は第二洗浄要素へ接続さ
れパルプが過酸化物漂白要素から第二洗浄要素へ送られ
る);底部近くのガス吹き込み管、液入口および液出口
を備えた直立槽;ガス吹き込み管に接続された酸化ガス
の源;槽の液入口に接続された濾液出口;および第一洗
浄要素の液入口に接続された槽の液出口である。
【0009】本装置は、同伴ガス(普通は酸素)を残留
オゾン(普通約1%以下)とともにオゾン漂白装置から
送るオフガス出口を含むオゾン漂白装置を更に備えるこ
とが好ましい。オゾン漂白装置のオフガス出口は、ガス
吹き込み管に接続された酸化ガスの源であるのが好まし
い。オゾン漂白装置から排出されるオゾン含有オフガス
が濾液を酸化するのに不十分であるならば、このオフガ
スに他の源の酸化剤を補給しても差し支えない。例え
ば、低コストオゾン発生機からのオゾンを用いることも
できる。
【0010】本発明のまた別の態様によれば、パルプ工
場にオフガスを有するオゾン漂白装置が少なくとも一基
ある場合、該パルプ工場からの流体を処理して色または
臭いをこれから除去する方法が提供される。この方法は
以下の(a)および(b)工程を包含する。すなわち、
(a)オゾン漂白装置の少なくとも一基からオフガスを
取り出す工程(この際オフガスは、酸素などの同伴ガス
中に残留オゾンを4%以下(普通約1%以下)の濃度で
含有する)、および(b)残留オゾンを破壊する中間処
理を行わずに、悪臭または色もしくは両方を有するパル
プ工場流体と工程(a)からのオフガスとを緊密に接触
させ、オゾンを完全に消費し尽くしてしまうと同時に、
該流体の悪臭または色もしくは両方を減少させる工程で
ある。
【0011】工程(b)は、望ましくない臭を有するパ
ルプ工場凝縮液とオフガスとを接触させて、もしくは薬
剤回収ループ(例えば、回収ボイラー、スメルト溶解
槽、または石灰キルン)関連の機器から排出されるガス
と接触させて、あるいは上に詳細に記載したように過酸
化物漂白工程後の洗浄機からの濾液と該オフガスとを、
ガス吹き込み管付きの槽またはガス洗浄塔を用いて、接
触させることによって行うことができる。
【0012】本発明の主な目的は、漂白装置の一つから
得られる過酸化物でセルロースパルプを効果的に処理
し、同時に多岐にわたる洗浄工程からの濾液を適当に再
使用して、しかもリサイクルされた濾液を使ってもパル
プ漂白に悪影響を及ぼさないようにすることと、パルプ
工場からの流体をオゾン漂白装置から排出されるオフガ
スで処理して色および/または臭を除去し、同時に残留
オゾンを使い尽くしてしまうことである。本発明のこの
目的および他の目的は、本発明の詳細な説明よく吟味
し、特許請求の範囲を読めば一層明白となろう。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は、本発明のセルロースパル
プを処理/漂白する方法を実施するのに使われるシステ
ムを概略的に示すものである。パルプは普通クラフトパ
ルプで、普通6〜18%のコンシステンシーでライン1
0の箇所に供給される。選択的には、非塩素系漂白薬剤
を普通用いる一段またはそれ以上の段数の第一漂白工程
11でパルプを処理し、第一洗浄工程12でパルプを洗
浄にかける。この工程12では第一洗浄液が、入口13
を経て導入され、濾液がライン14で洗浄工程12の外
に出る。ライン14の濾液は、前の洗浄工程に使うこと
もできるし、あるいは処理して、漂白プラントの他の部
分に補給液として使うことも、他のやり方で取り扱うこ
ともできる。
【0014】第一洗浄工程12の後、パルプは実質的に
直ちに過酸化物漂白工程15へ送られる。工程15は、
大気圧の過酸化物工程でも、または大気圧より少し加圧
の工程でもよく、普通用いられる過酸化物は過酸化水素
であり、これは既知あるいは従来的温度並びに装入量で
用いられる。このパルプも、工程15で漂白される時は
普通中程度コンシステンシーである。工程15の後、パ
ルプは実質的に直ちに第二洗浄工程16へ送られる。こ
の工程16には洗浄液入口17と濾液出口18とがあ
る。ライン17に添加される洗浄液は新鮮な水でよく、
または下流の漂白工程から来るものでも差し支えない。
工程12と16とはコンシステンシーを増加させるため
にプレス工程を包含しても差支えなく、さらに/もしく
はドラムを用いたり、プレスと希釈を用いたり、置換洗
浄を含む他の好適な技法を用いて行うこともできる。
【0015】また、第二洗浄工程の後で行われる下流漂
白工程の段数は何段でもよい。本発明の好ましい態様で
は洗浄工程16の後に、又は洗浄工程12(図1では洗
浄工程16の下流に示される)の前にオゾン工程19が
設けられる。オゾン工程19ではオゾン含有ガス(例え
ば、少なくとも約8%の濃度のオゾンを含有する酸素)
がライン20に導入され、普通はパルプと緊密に混ぜ合
わされ、ライン21にオフガスを生成する。このオフガ
スは普通低圧(例えば、約2バール以下)で、残留オゾ
ンの量は少なく、4%以下で、普通は1%以下(通常は
1%よりはるかに少ない)である。
【0016】本発明に従って判明したことは、ライン1
8の濾液を洗浄工程12に対するライン13の洗浄液と
して直接導入する時には漂白効果が悪くなるということ
である。ライン18の濾液は、普通黄色味を帯びた色を
有し、この色は過酸化物漂白工程15の後の下流まで影
響する。通常、残留オゾンを環境中に放出することは望
ましくないので、ライン21のオゾン工程オフガスは接
触的に酸化されオゾンが除去される。あるいは、ライン
21のガスは、環境に放出する前に他のやり方で精製さ
れたりする。
【0017】本発明に従って判明したことは、図1の参
照数字23で総称されるような装置を用いてライン18
の濾液を処理することによって、図1に示されるような
漂白システムにおいてパルプの白色度を顕著に向上させ
ることができることである。装置23では、酸化ガスが
ライン18の濾液と緊密に接触され、その中の汚染物
(普通は、黄色を帯びた色を呈させる有機物であるが、
他の種類の汚染物もある)を酸化するので、入口13に
洗浄液として導入される液は比較的きれいな液である。
【0018】装置23の好ましい態様は、概略的ではあ
るが、より詳細に図2に示される。装置23は、その底
部にガス吹き込み管26を備えた直立槽25を備える。
濾液は、図2に示されるライン18から該槽へ、例え
ば、その底部近くへ導入され、一方、精製された濾液は
槽25の上部から出て、同じく図2に示されるような入
口13へ送られる。槽25は、実質的に大気圧である
が、あるいは大気圧より少し高い圧力(例えば、約2バ
ール以上)に維持してもよい。源27からの酸化ガス
は、ガス吹き込み管26へ導入され、槽25中の濾液と
緊密に接触する。酸化ガス源27はーー図1に概略示さ
れているようにーーオゾン工程19からのライン21の
オフガス(残留オゾンを含有する)を包含することが好
ましい。完全酸化を行うのに残留オゾンの量が不十分な
らば、従来的低コストオゾン発生機22(図1を参照の
こと)から発生するオゾンを加えて増やすことができ
る。低コストオゾン発生機22は濃度4%以上のオゾン
を発生させることは出来ず、従って工程19用のオゾン
を製造するには適当ではないけれども、本発明の目的に
は全く十分である。オゾンは極めて有効な酸化剤で、槽
25には十分な滞留時間(例えば、少なくとも約30
秒、普通はそれより相当長く、例えば数分)があるの
で、オゾンは全て消費尽くされ、従って更に処理する必
要は全くなくなる。残留ガスは、槽25の上部で参照数
字29で示されるように排出してもよく、一方精製濾液
は、入口13へ導入する前に脱気装置を通してもよい。
【0019】所望ならば、1992年3月31日付けの
米国特許出願第07/861、387号の図3に示され
ているように色々な流れの間に熱交換器を設けることが
可能である。また、洗浄液のpHを調整することが必要
ならば、これは、槽25に、または槽25の直前のライ
ン18の濾液に酸またはアルカリを添加することによっ
て行うことも可能である。槽25では良好な撹拌が行わ
れる。
【0020】図3は、装置23が取り得る別の態様を示
すものである。図3ではこの装置は参照数字23’で総
称されている。この態様では従来的なガス洗浄塔32が
用いられ、源27(これは、また、オゾン工程からのラ
イン21と同じでよい)からの酸化ガスは、従来のよう
にライン18に導入される濾液で洗浄される。ガス出口
33も設けることができる。洗浄塔32は従来的なもの
はどんなものでも、洗浄されるガスが上部に導入される
ものや、(図3に示されるように)底部に導入されるも
のも使用することができる。別法として、他の好適な従
来的液ガス接触装置も構造25、32の代わりに使用す
ることができる。
【0021】好ましい態様では、パルプは図1に示され
る処理工程全部にわたって中程度コンシステンシー(約
6〜18%)であるが、特定の段階は異なるコンシステ
ンシーで行うのがよい場合もあり、プレス、濃縮、また
は希釈装置をその際用いることができる。
【0022】図4は、オゾン(Z)工程19からのオフ
ガスをセルロースパルプ工場で有利に用いることができ
る他のやり方を示すものである。この工場には、ライン
41に凝縮液を生成する蒸発器40や類似の機器(例え
ば、凝縮器や他の機器の凝縮部)が備えられる。ライン
41の凝縮液は、ライン21(ライン21中のガスにつ
いては残留オゾンを除去する処理を行っていない)の残
留オゾン含有オフガス(酸素含有同伴ガス、例えば、純
酸素または空気中にオゾンを4%以下、普通は約1%を
以下含有するガス)と接触装置42中で緊密に接触され
る。接触装置42は、装置23のようなガス吹き込み管
付きの槽、または装置23‘のようなガス洗浄塔、また
は簡単な撹拌槽、または広範囲の種類の他の従来的構造
物で差し支えない。ライン21中のオゾン、およびガス
中の他の酸化剤組成分は消費されて、ライン41中の凝
縮液から少なくともある程度の臭いが除去され、ライン
43には実質的に臭いのない凝縮液が生成する。残余の
ガスはライン44に排出したり、あるいは脱気装置など
を用いてライン43中の凝縮液から排出したりもでき
る。
【0023】図5は、パルプ工場薬剤回収プラント、例
えば、回収ボイラー、石灰キルン、またはスメルト溶解
槽からの機器48の一つからオゾン含有ガスを処理する
ための図4類似のシステムを示す。ライン49の悪臭ガ
スは、ライン21の(オゾン含有)オフガスと、例えば
撹拌槽50または他の接触装置で混ぜ合わされ、ライン
49中のガスから少なくともある程度の臭いが除去さ
れ、比較的臭いのないガスがライン51に生成される。
このガスは、更に処理されたり、環境へ放出されたり、
または回収ボイラーなどの燃焼ガスとして使用されたり
する。
【0024】
【発明の効果】従って本発明によって、過酸化物漂白工
程を用いて製造されるパルプの白色度を向上させ、一方
では濾液の再使用を行い、環境への望ましくない放出を
最小限にする方法および装置が提供される。また、本発
明はオゾン漂白装置からのオフガスを有効に用いて、こ
のオフガスを環境へ放出する際に更に特別な処理を行う
必要をなくするものである。
【0025】本発明については、最も実際的でかつ好ま
しい態様であると現在考えられたものを本明細書に示
し、かつ説明したものであるので、多くの部分的改変点
が本発明の範囲内で当業者には明らかになろう。従っ
て、本発明の特許請求の範囲については、すべての等価
の方法および装置を含むように最も広く解釈すべきであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明のセルロースパルプ漂白法を
例示的に示す概要図である。
【図2】 図2は、図1のシステムの濾液処理装置の態
様の一つの詳細図である。
【図3】 図3は、本発明の 濾液処理装置の別の構造
の図で、図2と同じような図である。
【図4】 図4は、Z工程からのオフガスを用いて、望
ましくない臭および/または色を有するパルプ工場流体
を残留オゾンで処理する本発明の他のシステムの概要図
である。
【図5】 図5は、Z工程からのオフガスを用いて、望
ましくない臭および/または色を有するパルプ工場流体
を残留オゾンで処理する本発明のさらに他のシステムの
概要図である。
【符号の説明】
10,14,17,18,20,21,41,43,4
4,49 ライン、11 第一漂白工程、12 第一洗
浄工程、13 入口、15 過酸化物漂白工程、16
第二洗浄工程、19 オゾン工程、22 オゾン発生
機、23 オゾン処理装置、23’ オゾン処理装置、
25 槽、26 ガス吹き込み管、27 酸化ガス源、
29 排出、32 洗浄塔、33 ガス出口、40 蒸
発器、42 接触装置、48 機器、50 撹拌槽

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クラフトセルロースパルプを処理する方
    法において、連続的に行なう下記の諸工程、すなわち、
    (a)第一洗浄液を用いて第一洗浄工程でクラフトセル
    ロースパルプを洗浄する工程、(b)第一洗浄工程から
    パルプを過酸化漂白工程へ送る工程、(c)過酸化漂白
    工程の後に、第二洗浄液を用いて第二洗浄工程でパルプ
    を洗浄し、濾液を生成する工程、(d)第二洗浄工程か
    らの濾液を酸化ガスと緊密に接触させ、その中に含まれ
    る汚染物を酸化し、精製された濾液を生成させる工程、
    および(e)工程(d)の後に、工程(a)の第一洗浄液
    として上記精製濾液を用いる工程を包含するクラフトセ
    ルロースパルプ処理方法。
  2. 【請求項2】 第一洗浄工程の前、または第二洗浄工程
    の後にオゾン含有ガスを用いてオゾン工程でパルプを漂
    白し、残留オゾンを含有するオフガスを生成する工程
    (f)が更に包含され、工程(d)が、酸化ガスの少な
    くとも一部として工程(f)からのオフガスを用いて行
    なわれ、残留オゾンは工程(d)を行う際に消費され尽
    くしてしまうことを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 底部にガス吹き込み管を備えた直立槽を
    用い、工程(d)が酸化ガスをガス吹き込み管経由で直
    立槽へ導入することによって行われることを特徴とする
    請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 ガス洗浄塔を用い、工程(d)が、濾液
    と酸化ガスとをガス洗浄塔へ導入することによって行わ
    れることを特徴とする請求項2記載の方法。
  5. 【請求項5】 工程(d)が、大気圧より少し加圧の状
    態で行われることを特徴とする請求項3記載の方法。
  6. 【請求項6】 工程(d)が、実質的に大気圧で行われ
    ることを特徴とする請求項3記載の方法。
  7. 【請求項7】 オフガスが、主として酸素ガスを含み、
    その中に約4%以下のオゾンを含んでいるガスであるこ
    とを特徴とする請求項3記載の方法。
  8. 【請求項8】 更に、最大濃度約4%でオゾンを生成す
    る能力を有する低コストオゾン発生機からのオゾンを工
    程(f)中のオゾンに補給することを特徴とする請求項
    2記載の方法。
  9. 【請求項9】 底部にガス吹き込み管を備えた直立槽を
    用い、工程(d)が、酸化ガスをガス吹き込み管経由で
    直立槽へ導入することによって行われることを特徴とす
    る請求項1記載の方法。
  10. 【請求項10】 ガス洗浄塔を用い、工程(d)が、濾
    液と酸化ガスとをガス洗浄塔へ導入することによって行
    われることを特徴とする請求項1記載の方法。
  11. 【請求項11】 オフガスが主として酸素ガスを含み、
    その中に約4%以下のオゾンを含んでいるガスであるこ
    とを特徴とする請求項2記載の方法。
  12. 【請求項12】 更に、過酸化物漂白工程の前または後
    で、パルプを少なくとも一段の他の漂白工程にかけるこ
    とを特徴とする請求項1記載の方法。
  13. 【請求項13】 工程(f)からのオフガスが約2バー
    ル未満の圧力で、約1%以下のオゾンを有するガスを包
    含することを特徴とする請求項2記載の方法。
  14. 【請求項14】 工程(a)〜(e)が、全工程にわた
    り約6〜18%のコンシステンシーのパルプで行われる
    ことを特徴とする請求項1記載の方法。
  15. 【請求項15】 オフガスが排出されるオゾン漂白工程
    の少なくとも一段を備えたパルプ工場の流体を処理し、
    色と臭いを除去する方法において、(a)オゾン漂白装
    置の少なくとも一基から、酸素などの同伴ガス中に残留
    オゾンを4%以下の濃度で含有するオフガスを取り出す
    工程、および(b)残留オゾンを破壊する中間処理を行
    わずに、悪臭または色もしくは両方を有するパルプ工場
    流体と工程(a)からのオフガスとを緊密に接触させ、
    オゾンを完全に消費し尽くしてしまうと同時に、該流体
    の悪臭または色もしくは両方を減少させる工程、を包含
    することを特徴とするパルプ工場流体処理法。
  16. 【請求項16】 工程(b)が、望ましくない臭いを有
    するパルプ工場凝縮液と上記オフガスを接触させること
    によって行われることを特徴とする請求項15記載の方
    法。
  17. 【請求項17】 工程(b)が、回収ボイラー、スメル
    ト溶解槽、または石灰キルンから排出されるガスと上記
    オフガスとを接触させることによって行われることを特
    徴とする請求項15記載の方法。
  18. 【請求項18】 工程(b)が、底部にガス吹き込み管
    を備えた直立槽を用い、過酸化物漂白工程後の洗浄機か
    らの濾液とオフガスを接触させることによって行われる
    ことを特徴とする請求項15記載の方法。
  19. 【請求項19】 セルロースパルプ処理装置において、 第一洗浄液入口を備えた第一洗浄機要素、 第一洗浄機要素に接続されており、洗浄されたパルプが
    第一洗浄機要素から送られる過酸化物漂白装置要素、 第二洗浄液入口と濾液出口を備えており、過酸化物漂白
    装置要素と接続され、パルプが前記過酸化物漂白装置要
    素から送られる第二洗浄機要素、 底部近くのガス吹き込み管、液入口および液出口を備え
    た直立槽、 前記ガス吹き込み管に接続された酸化ガスの源、 前記槽の液入口に接続された前記濾液出口、および前記
    第一洗浄機要素の洗浄液入口に接続された前記槽の液出
    口、を備えたセルロースパルプ処理装置。
  20. 【請求項20】 更に、前記オゾン漂白要素から残留オ
    ゾンガスを含む同伴ガスを流すオフガス出口を包含する
    オゾン漂白装置要素を備え、その際前記オゾン漂白装置
    要素の前記オフガス出口が前記酸化ガス源であることを
    特徴とする請求項19記載の装置。
JP8101121A 1995-05-05 1996-04-23 パルプの過酸化物漂白における濾液の処理方法および装置 Pending JPH08325971A (ja)

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