JPH08324477A - 高信頼性簡易分解・組立式多機能型２輪自転車 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 一般交通機関等で、フリーチャージの手荷物
に収納可能な高信頼性でかつ簡易分解・再組立の可能な
２輪自転車を得ると共に、簡易分解性を利用した幅広い
他用途の装置を提供する。 【構成】 接続フレームを両端で分解し、必要によって
は他のコンポーネントを分解、折たたみ又はスライド出
来る構造としている。各分解、折たたみ等の部分にはギ
ャップレス構造とレバー機構を採用し、簡易分解・再組
立てと高信頼性を実現する。一方車輪、フレーム等と他
用途の付属品を組合わせ他用途の装置を得る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】［発明の利用分野］本発明は、高信頼性の
簡易分解・組立型及び多機能型２輪自転車に係り、一般
交通機関等での手荷物として適宜なサイズ・重量に工具
など使用せず、容易に分解・収納することが出来、かつ
再組立も同様に容易で短時間でなしうる高信頼性の２輪
自転車を達成すると共に、その分解特性を利用して、自
転車以外の付属品を付加することにより自転車以外の装
置を容易に得るに好適な高信頼性簡易分解・組立式多機
能型２輪自転車に関する。

【０００２】［従来の技術］従来の自転車の小寸法化
は、実用化されているものは折たたみ式があり、その目
的は自家用車のトランクの中に納めることに主眼が置か
れており、従ってそのサイズにしても最大長さの約１／
２程度が限界となっていた。一方分離・分解型の自転車
は、主として２分割型、３分割型、自らの車輪のケース
に収納するもの等多くの考案がなされているが、殆ど実
用化がなされていない。その理由は、簡易２分割型にお
いても組立部の強度に関し荷重及びモーメントの処理が
難しく（例えば、公開実用新案公報：昭５９−１６２３
８３）、一方では組立部でのギャップの存在が、強度メ
ンバーとしての構成を困難としており低サイクル疲労発
生の可能性（例えば、公開特許公報：昭６１−９８６８
５公開実用新案公報：昭５６−１０３３８３、昭５７−
１０１６９２）等信頼性の点で問題があり、高信頼性の
ものについては、分解・組立の操作がやや複雑であった
（例えば、公開特許公報：昭６４−７０２８５）。これ
ら２分割型では、分解後の寸法は折たたみ式とほぼ同一
で、サイズの減少に関しては基本的に限界があった。簡
易３分割型については、接続部の強度に関し２分割型と
同様の問題点を有しており、接続部の３次元の荷重、モ
ーメントの処理構造に問題があった（例えば公開実用新
案：昭５５−１５１７５）。分解後、その収納寸法を著
しく小さくする考案は、自転車の車輪ケースに収納する
方式もあるが（例えば、公開特許公報：平２−２８３５
８５）、実用面を考慮外としても、接続部の簡易性及び
強度的な信頼性に関して問題があった。

【０００３】一方多目的装置への転用に関しては、分解
前の自転車にその機能を付加しておき分解後に他の装置
に分離転用、例えば、単輪車若しくは買い物用手押車等
にする考案がなされているが（例えば、公開実用新案公
報：昭６１−４５２８８、昭６２−１４１５９１）、従
来の方式では転用の装置の種類及びその機能に限界があ
った。

【０００４】［発明が解決しようとする課題］従来の分
離型自転車においては、操作の簡易性と信頼性の両立の
点で難点があり、従って簡易分解・再組立性能を維持し
併せて分解収納時に、目的とする小寸法を実現すること
に難があった。

【０００５】かつ一方では、分解型の利点を生かし、他
の装置へ転換し安価な装置を数多く利用すると言う点に
関して難があった。

【０００６】本発明は、上記の点に鑑み成されたもの
で、その目的とするところは高信頼性を有する容易に分
解・再組立のできる、一般交通機関において手荷物とし
て運搬が容易でかつ特別料金を必要としない２輪自転車
と、必要に応じて、簡易分解特性のメリットを生かした
幅広い装置を提供することにある。

【０００７】［課題を解決する為の手段］上記の目的を
達成する為に、本発明は、２輪自転車の前輪部と後輪部
を接続する強度メンバーである接続フレームを各々の境
界部で分離できる構造とし、その分割点では工具を用い
ることなく手操作で簡単にかつ短時間で、分解及び再組
立が可能な機構を採用し、必要に応じ各部分のコンポー
ネントに対し分解、折たたみ、スライド等の機構も併用
して分解収納時に必要とされる小寸法を実現する。

【０００８】上記、分割点や折たたみ・スライド部はギ
ャップレスとすると共に、３次元の荷重、モーメントに
対し十分な強度を有する機構を採用して、自転車として
復元時の高信頼性を実現する。

【０００９】一方、他用途の付属品を分解後の自転車の
コンポーネントに装着することにより、容易に他目的装
置を実現する。

【００１０】

【作用】前輪フレーム部と、後輪フレーム部を接続する
強度メンバーである接続フレームを、各々の端部で切り
離し、かつ必要に応じて各部のコンポーネントの分離、
折たたみ、スライド等の機構の採用により分解収納時
に、一般交通機関の指定寸法以下のパッケージを実現可
能とする。

【００１１】各分割、折たたみ、スライド部は、手操作
により簡単に分解・再組立てが可能で、それらの操作が
極めて短時間に実現できる。

【００１２】上記の、各分割、折たたみ、スライド部の
構造はギャップレスとし、かつ３次元荷重・モーメント
に対して十分な抗力を有するので、再組立て時に高信頼
性の自転車を得ることが出来る。

【００１３】上記簡易分解性は、自転車以外の付属品を
分解後のコンポーネントに付加することにより、容易に
他の装置の提供を可能にする。

【００１４】［実施例］以下図面の実施例に基づいて、
本発明を詳細に説明する。図１は、本発明の組立て後の
２輪自転車である。１は前輪フレーム部、２は後輪フレ
ーム部、３は接続フレームである。図２は図１を分解し
た後の一例である。接続バー３１は、補強バー３２・３
３と共に固着された接続フランジ３５・３６を有してお
り、３５・３６は各々１・２の組立後の傾斜に合致した
角度を有し、１・２側に固着された接続フランジ１３１
・２３３とストッパー１３２・２３４をガイドにしてフ
ランジ面が密着する様に手操作のネジ機構により組立て
られる。図３は、２のスラストフレーム２３と、３のフ
ランジ接続部及びサドルスピンドル２２の接続部の詳
細、図４は、１のスラストフレーム１３と３のフランジ
接続部の詳細及びハンドルスピンドル１２の接続部の詳
細を示す。接続フランジ２３３と３５、１３１と３６
は、上記の様にフラット面で接触しており位置の決定及
び過大な３次元荷重の支持は、２３３、１３１に固着さ
れている２３４、１３２によってなされる。一方３次元
モーメントの支持は、２３４、１３２と共に３５と２３
３、３６と１３１のフラット面での抗力によって達成さ
れる。図５は、フランジ部の締結構造を示す。２３４、
１３２が嵌入された３５、３６は、夫々の接続フランジ
の長手方向のほぼ中央に設けられた回転ネジ１７１締め
付けナット１７、２８によって締結される。この手操作
の１７、２８により、３５と２３３、３６と１３１をギ
ャップを作ること無く容易に組立てられるのみならず、
容易に分解することも可能となる。この構造の採用によ
って、自転車の高信頼性の維持及び簡易分解・再組立が
可能となる。一方、要求寸法に分解収納するためには、
１、２の部品例えば１においては、ハンドル部（ハンド
ルレバー１１、ハンドルスピンドル１２）を分解、２に
おいては、サドル部（シート２１、サドルスピンドル２
２）が分解出来る。図３は、２２と２３の接続構造を示
す。２２は人間の体重のスラスト荷重を、スピンドルフ
ランジ２２１と２３の頂部で支え回転防止と位置決め
を、切り欠き２３ｂと凸部２２１ａで行う。固定は、固
定ネジ２７１の推力を利用しレバー２７を操作し２２の
溝２２ａ部とネジの先端部２７１ａを圧着することによ
って行う。従って分解時は、締め付けネジ２７１を緩め
ることにより簡単に、２２を引き出し得る。再組立ては
逆の操作を行うことにより、系にギャップを作ること無
く簡単に、かつ強固に固定することが出来る。一方、１
２と車輪フォーク１４とスラストフレーム１３とは、図
４に示すように、１４のスラストフレーム貫通部１４２
の頭部ネジ１４２ｂにネジ込まれている固定ナット１４
４の上部に、１２の下部フランジ１２１をセットし、位
置決めは、１４２の頭部凸部１４２ｃに１２１の切り込
み部１２１ｂを合わせることによって行い、固定は、締
め付けナット１３３にセットされている固定用ネジをレ
バー１６の手操作によって１２１の溝１２１ａとネジの
先端部１６１ａを圧着することによって行う。従って再
組立後は系は、ギャップを有することなく強固に固定す
ることが可能となる。分解は逆の操作で１６１の１６を
手操作によって緩め２２を簡単に引き出すことが出来
る。その他、小寸法化には折たたみ等の手段を必要とす
る場合がある。図６は、ペダルアーム２５の１８０度折
たたみの例で、その構造を示す。チエンドライブギヤー
２５７と同心である駆動軸２５２に対して、１８０度折
たたむ構造で回転偏心カム２５４の機構を使用してい
る。折たたみ時には、カム操作レバー２５３を操作する
ことにより２５の内周部と駆動軸ピース２５２ａとの空
間部２５ａを作り２５を１８０度折曲げる。再組立の時
は、２５ａを無くし２５と２５２ａとを強固に固定す
る。図７は、ペダル２５１の折たたみの構造例で、分解
後の収納寸法をより小さくする場合には、２５１の９０
度の折たたみも必要となってくる。この場合の機構とし
ては、上記のペダルアームと同様偏心カム機構を採用す
ればよい。折たたみ時は、カム操作レバー２５８操作す
ることにより、カムにより２５とペダルシャフト２５６
間に空間部２５ｂを作り２５１を９０度折り曲げる。再
組立の場合には、２５８を反対に回転させ２５ａを零と
し強固に固定する。以上により、容易に小寸法の収納を
可能とすると同時に、高信頼性を有する２輪自転車を容
易に復元できる。図８は、小寸法収納例４を示す。上記
記載の構造を採用することにより、一般交通機関の制限
寸法：ａ＋ｂ＋ｃ≦１２００ｍｍ、を達成することが可
能である。この場合、１５、２４は、通常の寸法を直径
を小さくすることにより、１と２から分解・切り離しを
する必要はない。

【００１５】他装置への転換は、車輪１５、２４を外
し、その車輪又は残りのフレームを利用することによっ
て行われる。従って１５、２４は締付けナットレバー１
８、２９を手操作することによって簡単に分解できる構
造を採用する。他装置への転換は、上記の構造と共に専
用の付属品を使用する。図９は、手押車の例を示す。こ
の場合は、１５、２４を使用し付属品であるフレーム５
を付加することによって図の如く組み立て、目的の装置
を実現する。図１０は、足踏式健康装置を示す。この場
合は、１５、２４を取外し残りのフレームを使用する。
前述の如くリアーアーム２３２は反チエーン側のみに設
けられておりチエーン２６は駆動用として簡単に利用可
能である。付属品としては、前部スタンド６１後部スタ
ンド６２を車輪結合部に固定する。各ベース上には、２
６をかけた発電機７１、電源部７２１及び制御部７２２
を有する制御ボックス７２電力を消費する抵抗７３１と
これを無接点で切替えるスイッチ素子７３２・電流検出
素子７３３を有する抵抗ボックス７３を設置する。７１
は、２５１を駆動することにより２６を介して回転させ
る。一方図１１には、ディスプレイ７４２、７４３（数
値セット用）、７４４（数値修正用）、ＣＰＵ７４５、
記憶装置７４６、操作ボード７４７、インターフェース
７４８、ＡＤ変換器７４９等を有するディスプレイボッ
クス７４を、固定金具７４１を使用して固定する。ま
た、脈博検出素子８等の検出素子及び固定用クリップ８
１も付属品として使用される。これらの電気的付属品
は、接続リード線７５１、７５２、７５３により電気回
路を構成し、全体として足踏式健康装置を構成する。
尚、１１に立上がる接続リード線は、１２に取付けた簡
易着脱式のクリップ９によって固定し信頼性の維持を図
る。以上の如く簡易分解型自転車と、付属品を組合わせ
ることにより利用価値の高い他の装置が、提供される。

【００１６】［発明の効果］本発明は、上記に説明した
如く構成されているので、以下に記載されているような
効果を奏する。

【００１７】前輪フレーム部、後輪フレーム部及び接続
フレーム部に大分解され、さらに必要に応じてハンドル
部、サドル部等も容易に分離され、かつペダルアーム部
及びペダル部を容易に折たためるため、通学時及び国内
外の旅行時に手荷物として一般交通機関に容易に持込む
ことの出来る小さなパッケージが実現でき、特別料金の
支払いを不要にするほか、旅先でのプランの拡大や、自
転車置き場を省くことができる。

【００１８】分解・再組立は、レバー等の手段により工
具を使用することなく手操作で簡単に行うことが可能で
あるので、実用にあたって極めて短時間の操作が実現出
来る。

【００１９】分離部及び折たたみ部は、ギャップレス構
造となっているので３次元荷重やモーメントに対して十
分に強固であり、再組立て後、高信頼性の２輪自転車の
実現が可能である。

【００２０】簡易分解構造の特性を利用し、付属品を付
加することにより自転車と異なる別の装置を提供するこ
とが出来、資源の節約と共に量産品の転化による安価な
装置が実現可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図 １】２輪型自転車の全体側面図である。

【図 ２】分解後の側面図である。

【図 ３】スラストフレーム、接続フレーム、サドルス
ピンドル接続部の断面図である。

【図 ４】スラストフレーム、接続フレーム、ハンドル
スピンドル、車輪フォーク接続部の断面図である。

【図 ５】接続フランジ部の締結構造断面図である。

【図 ６】ペダルアームの折たたみ構造断面図である。

【図 ７】ペダルの折たたみ構造断面図である。

【図 ８】分解・収納時のパターンを示す。

【図 ９】手押車の装置を示す。

【図１０】足踏式健康装置を示す。

【図１１】電気部品及びスケルトンダイヤグラムを示
す。

【符号の説明】

１３３ａ：締付けナット １４１ ：フォークフランジ １４２ａ：スラストフレーム貫通部凸部 １４３ ：ベアリング締付けナット １４３ａ：ネジ溝部 １４３ｂ：ナット部ネジ １４４ａ：ナットネジ部 １４５ ：スラストベアリング １７２ ：ストッパー １７３ ：回転軸 １７５ ：回転軸支え ２３ａ：ネジ座 ２３１ ：リアーフレーム ２５５ ：ストッパー ２５７ ：チエーンギア ６１１・６１２：シャフト ６１２・６２２：シャフトスタンド ６１３・６２３：ホリゾンタルフレーム ６１４・６２４：アーム ６１５・６２５：ベースプレート ６１６・６２６：スタンド ９１ ：固定レバー

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】前輪を含む前輪フレーム部と、後輪を含む
   後輪フレーム部を接続する強度メンバーである接続フレ
   ームがその端部において工具を用いることなく簡単に分
   解・組立が可能でそれらの部分が再組立後ギャップレス
   締結で、３次元荷重・モーメントに対し十分な抗力を所
   持した構造を採用した２輪自転車。
2. 【請求項２】前項において、各部分の構成要素の一部が
   折たたみ又はスライドが工具を使用しないで容易に出
   来、その結果、分解収納時に必要とされる寸法に寸法低
   減が可能で、かつ再組立時に各機構部にギャップが存在
   せず強度的に十分な強さを有する２輪自転車。
3. 【請求項３】他装置を、容易に実現可能とするため、リ
   アーアームが反チエーン側のみに設けられている事を特
   徴とする２輪自転車。
4. 【請求項４】前項において、前輪・後輪を容易に外し得
   る構成としたもので、前輪・後輪又は、これらを外した
   フレームに、自転車以外の専用の付属品を組合わせるこ
   とにより容易に自転車以外の装置に転用し得る２輪自転
   車。