JPH08322548A - 細胞操作方法および細胞操作装置 - Google Patents

細胞操作方法および細胞操作装置

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JPH08322548A
JPH08322548A JP7133907A JP13390795A JPH08322548A JP H08322548 A JPH08322548 A JP H08322548A JP 7133907 A JP7133907 A JP 7133907A JP 13390795 A JP13390795 A JP 13390795A JP H08322548 A JPH08322548 A JP H08322548A
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JP
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cell
electrode
capillary
cell sample
sample
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JP7133907A
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English (en)
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Hisao Fujisaki
久雄 藤崎
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Nikon Corp
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12MAPPARATUS FOR ENZYMOLOGY OR MICROBIOLOGY; APPARATUS FOR CULTURING MICROORGANISMS FOR PRODUCING BIOMASS, FOR GROWING CELLS OR FOR OBTAINING FERMENTATION OR METABOLIC PRODUCTS, i.e. BIOREACTORS OR FERMENTERS
    • C12M35/00Means for application of stress for stimulating the growth of microorganisms or the generation of fermentation or metabolic products; Means for electroporation or cell fusion
    • C12M35/02Electrical or electromagnetic means, e.g. for electroporation or for cell fusion

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  • Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
  • Immobilizing And Processing Of Enzymes And Microorganisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 細胞膜の固い細胞であってもキャピラリを細
胞内に差し込め、吸注入物の量を調節することができる
細胞操作方法および細胞操作装置の提供。 【構成】 細胞試料2を挟んで配置されるキャピラリ電
極22および参照電極6と、キャピラリ電極22および
参照電極6間に電圧を供給する電源9と、キャピラリ電
極22の近傍に配置され、キャピラリ電極22および参
照電極6間に電源9から電圧を印加して形成された細胞
試料2の細胞膜の孔から細胞試料2内に挿入されるキャ
ピラリ1と、キャピラリ1を介して細胞試料2内の物質
の取り出し操作または細胞試料2内への注入物の注入操
作を行う吸注入器4とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生物学および生物工学
等における細胞操作に用いられる細胞操作方法および細
胞操作装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、生物学や生物工学において、細胞
試料に微小キャピラリを突き刺すことによって細胞核等
の細胞内容物を取り出した後に細工をして戻したり、細
胞内に試薬類を注入したりする細胞操作が日常的に行わ
れている。同様に、細胞操作の一種として、例えば、細
胞内の特定の蛋白質等に対する抗体を注入してその蛋白
質等の機能を停止させ、細胞に現れる現象からその特定
蛋白質等の機能を同定したり、注入する抗体に蛍光ラベ
ル等を施しておき、その抗体が結合する抗原を同定する
のにも微小キャピラリが用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、細胞膜
が固くて微小キャピラリを細胞試料に突き刺せない場合
がある。この場合、例えば細胞を擦り潰したりして細胞
内容物を取り出すことはできるが、元の細胞が壊れてし
まうという欠点がある。また、細胞膜の固い細胞試料に
試薬類や抗体等を注入する場合には、細胞を試薬類や抗
体等と共に注射針などの細管中を往復させることによ
り、細胞に働く剪断力で細胞膜に傷を付け、その傷口か
ら試薬類や抗体等を自然侵入によって注入する方法が取
られている。しかし、このように自然侵入にたよる方法
では、注入量の調整ができないことや、また収量の悪い
ことが問題となっている。
【0004】本発明の目的は、細胞膜の固い細胞であっ
てもキャピラリを細胞内に差し込め、吸注入物の量を調
節することができる細胞操作方法および細胞操作装置を
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】実施例を示す図1および
3に対応付けて説明する。図1に対応付けて説明する
と、請求項1の発明の細胞操作方法は、細胞試料2を挟
んで配置された一対の電極6,22間に電圧を印加して
細胞試料2の細胞膜に孔を形成し、この孔から細胞試料
2内にキャピラリ1を挿入することにより上述の目的を
達成する。請求項2の発明の細胞操作装置は、細胞試料
2を挟んで配置される第1の電極22および第2の電極
6と、第1の電極22および第2の電極6間に電圧を供
給する電源9と、第1の電極22の近傍に配置され、第
1の電極22および第2の電極6間に電源9から電圧を
印加して形成された細胞試料2の細胞膜の孔から細胞試
料2内に挿入されるキャピラリ1と、キャピラリ1を介
して細胞試料2内の物質の取り出し操作または細胞試料
2内への注入物の注入操作を行う操作手段4とを備えて
上述の目的を達成する。請求項3の発明の細胞操作装置
では、操作手段4は、シリンダー4bとそのシリンダー
4b内に納められシリンダー4bの軸方向に移動可能な
ピストン4aとを備え、ピストン4aをシリンダー4b
から引き出すことにより前記取り出し操作を行い、ピス
トン4aをシリンダー4bへ押し込むことにより前記注
入操作を行う。図3に対応付けて説明すると、請求項4
の発明の細胞操作装置では、操作手段6,8cは、第2
の電極6とキャピラリ1内に設けられた第3の電極8c
とを備え、この第3の電極8cと第2の電極6との間に
電圧を印加することにより前記取り出し操作または前記
注入操作を行う。図1に対応付けて説明すると、請求項
4の発明の細胞操作装置では、第1の電極22をキャピ
ラリ1に形成した。
【0006】
【作用】請求項1の発明の細胞操作方法では、電極6,
22間に電圧を印加することにより細胞試料2の細胞膜
に孔を形成し、その孔から細胞試料2内にキャピラリ1
を挿入する。請求項2の発明の細胞操作装置では、第1
の電極22および第2の電極6間に電源9により電圧を
印加して細胞試料2の細胞膜に孔を形成した後、その孔
から細胞試料2内にキャピラリ1を挿入し、操作手段4
によって細胞試料2内の物質の取り出し操作または細胞
試料2内への注入物の注入操作を行う。請求項3の発明
の細胞操作装置では、ピストン4aをシリンダー4bか
ら引き出すことにより前記取り出し操作が行われ、ピス
トン4aをシリンダー4bへ押し込むことにより前記注
入操作が行われる。請求項4の発明の細胞操作装置で
は、第2の電極6と第3の電極8cとの間に電圧を印加
することによって前記取り出し操作または前記注入操作
を行う。請求項5の発明の細胞操作装置では、キャピラ
リ1内に形成された第1の電極22と第2の電極6との
間に電圧を印加して細胞試料2の細胞膜に孔を形成す
る。
【0007】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段と作用の項では、本発明を分かり易
くするために実施例の図を用いたが、これにより本発明
が実施例に限定されるものではない。
【0008】
【実施例】以下、図1〜図3を参照して本発明の実施例
を説明する。 −第1実施例− 図1は本発明による細胞操作装置の第1実施例の概略構
成を示す図である。図において、1は細胞試料2から細
胞内容物を吸入したり、細胞試料2内へ試薬等を注入す
るための微小キャピラリであり、図2にその詳細を示し
た。図2に示すように、微小ガラスキャピラリ21の外
表面に導電性薄膜を成膜してキャピラリ電極22を形成
する。キャピラリ電極22に用いられる導電性薄膜材と
しては、塩水中でも安定な金などの金属、また、透明性
が必要な場合はネサ(酸化スズ)やITO(インジウム
ティンオキサイド)などがある。
【0009】図1に戻って、微小キャピラリ1にはチュ
ーブ3を介してピストン4aおよびシリンダー4bを備
える吸注入器4が接続されており、吸注入器4のピスト
ン4aを図の上下に操作することによって、吸注入器4
内の溶液5を微小キャピラリ1の先端から外部に排出し
たり、外部の溶液を吸入したりする。6は参照電極であ
り、キャピラリ電極22を備える微小キャピラリ1とこ
の参照電極6とが試料溶液7の中にある細胞試料2を挟
み込むように近接して配置される。微小キャピラリ1の
キャピラリ電極22および参照電極6は、リード線8a
および8bを介してパルス電圧発生器9に接続されてい
る。10は、微小キャピラリ1をキャピラリ軸方向へ駆
動するピエゾアクチュエータ11を備えるマニピュレー
タである。ピエゾアクチュエータ11は、リード線12
a,12bにより接続されたピエゾアクチュエータ用電
源13によって駆動される。なお、14は試料溶液7が
納められている試料容器である。
【0010】両電極22および6を試料溶液7の中で細
胞試料2を挟み込むように近接させ、パルス電圧発生器
9により両電極22および6間にパルス電圧を印加す
る。このとき、細胞膜内外の電位差が1ボルト程度以上
になるようにパルス電圧を印加すると細胞膜に孔があ
く。この現象は電気穿孔と呼ばれ、細胞試料2の両電極
に面した細胞膜間の電位差を打ち消すように細胞内でイ
オンが移動し、それによって発生した細胞膜内外の電位
差によって細胞膜に静電破壊が起こるもの考えられてい
る。両電極22および6が同一形状であるときには、ど
ちらの電極に面した細胞膜が穿孔されるか定まっていな
いが、本発明のように、電極のサイズが異なる場合に
は、細い電極の、すなわち微小キャピラリ電極22側の
方が電場密度が高いため、微小キャピラリ電極22に面
した側の細胞膜に電気穿孔が起こる。
【0011】パルス電圧の設定は大略、
【数1】(電極間距離)÷(細胞の径)×2ボルト とすればよい。電極間に一様な電界ができると仮定する
と、細胞の径と電極間距離で比例配分した電位差が細胞
の差し渡しに発生することになり、この電位差を打ち消
すように細胞内でイオンが動く。上式は、この電位差の
半分ずつが両電極に面する各細胞膜の内外にそれぞれ生
じ、この電位差を1ボルトとしたときのパルス電圧値で
ある。
【0012】このようにしてあけた孔は数ミリ秒以内に
閉じてしまうため、ピエゾアクチュエータ11を駆動し
て素速く、例えばパルス電圧印加の数百マイクロ秒後に
微小キャピラリ1を細胞試料2に差し込む。その後、
吸注入器4のピストン4aを押し下げれば吸注入器4内
の溶液5が細胞試料2に注入され、逆にピストン4aを
引き上げれば細胞試料2から細胞内容物が吸い出され
る。
【0013】本実施例では、電気穿孔作用によって孔を
穿つため、表面の固い細胞であっても微小キャピラリ1
を細胞試料2内に差し込むことができ、細胞内容物の取
り出しや細胞への溶液5の注入を吸注入器4によって調
節することができる。
【0014】−第2実施例− 図3は本発明による細胞操作装置の第2実施例を示す図
である。本実施例では、第1実施例の装置の吸注入器4
の代りに、パルス電圧発生器9に接続されたリード線8
cが微小キャピラリ1内に挿入されている。その他の構
成は第1実施例と同様である。
【0015】第1実施例と同様に、電気穿孔によって細
胞試料2の細胞膜に孔をあけて微小キャピラリ1を細胞
内に差し込む。その後、リード線8bおよび8c間にパ
ルス電圧を印加することにより、発生した電場によって
微小キャピラリ1内外の溶液中のイオンが移動する。例
えば、細胞内に正イオンであるカルシウムイオンを注入
する場合には、微小キャピラリ1に塩化カルシウムを含
む溶液を入れておき、リード線8cが正、リード線8b
(すなわち参照電極6)が負になるようにパルス電圧を
かける。そうすると、微小キャピラリ電極1から細胞試
料2内にカルシウムイオンが移動し、一方、細胞試料2
からは負イオンである塩素イオン等が微小キャピラリ1
内に移動する。
【0016】ただし、パルス電圧の印加終了時点では電
荷の不平衡が起こっているため、その後、正負のイオン
の逆の移動が起こる。すなわち、微小キャピラリ1から
細胞試料2内に塩素イオンが移動し、正イオンであって
細胞内で濃度の高いカリウムイオンが細胞試料2から微
小キャピラリ1内に移動する。こうして電荷の平衡が元
に戻り、結果としては細胞試料2の内部のカリウムイオ
ンの一部がカルシウムイオンと入れ替わったことにな
る。第1実施例では細胞試料2の体積が変化するのに対
して、本実施例では細胞試料2の体積がほとんど変化し
ないという特徴がある。
【0017】上述した実施例において、参照電極6とし
てガラスキャピラリに導電性のコートを施したものを用
いてもよい。そうすることにより、試料溶液7内で細胞
試料2が動き易い場合、参照電極6を形成するガラスキ
ャピラリで吸引して細胞試料2を固定することができ
る。また、微小ガラスキャピラリ21にキャピラリ電極
22を形成して微小キャピラリ1としたが、参照電極6
と相対する円筒形の電極を配置し、その電極の内側に微
小ガラスキャピラリ21を円筒の軸方向に移動可能に備
えるようにしてもよい。
【0018】以上説明した実施例と特許請求の範囲との
対応において、微小キャピラリ1はキャピラリを、キャ
ピラリ電極22は第1の電極を、参照電極6は第2の電
極を、リード線8cは第3の電極を、吸注入器4は操作
手段を、パルス電圧発生器9は電源をそれぞれ構成す
る。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
一対の電極間の電位差によって細胞試料の細胞膜に孔が
穿たれるため、細胞膜の固い細胞であっても細胞内にキ
ャピラリを挿入することができ、細胞試料内から取り出
される物質の量や細胞試料内への注入物の量を操作手段
により調整することができる。特に、請求項4の発明で
は、操作手段はその一部を第2の電極と兼用しているた
め装置の簡素化が図れるとともに、正負のイオンの注入
および取り出しを同時に行うことができるので、細胞操
作後も細胞試料の体積がほとんど変化しないという利点
がある。さらに、請求項5の発明では、キャピラリに第
1の電極を形成しているため、装置の簡素化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による細胞操作装置の第1実施例を示す
概略構成図。
【図2】図1の微小キャピラリを詳細に示す断面図。
【図3】本発明による細胞操作装置の第2実施例を示す
概略構成図。
【符号の説明】
1 微小キャピラリ 2 細胞試料 3 チューブ 4 吸注入器 4a ピストン 4b シリンダー 6 参照電極 9 パルス電圧発生器 10 マニピュレータ 11 ピエゾアクチュエータ 13 ピエゾアクチュエータ用電源 21 微小ガラスキャピラリ 22 キャピラリ電極

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 細胞試料を挟んで配置された一対の電極
    間に電圧を印加して前記細胞試料の細胞膜に孔を形成
    し、この孔から前記細胞試料内にキャピラリを挿入する
    ことを特徴とする細胞操作方法。
  2. 【請求項2】 細胞試料を挟んで配置される第1および
    第2の電極と、 前記第1および第2の電極間に電圧を供給する電源と、 前記第1の電極の近傍に配置され、前記第1および第2
    の電極間に前記電源から電圧を印加して形成された前記
    細胞試料の細胞膜の孔から前記細胞試料内に挿入される
    キャピラリと、 前記キャピラリを介して前記細胞試料内の物質の取り出
    し操作または前記細胞試料内への注入物の注入操作を行
    う操作手段とを備えることを特徴とする細胞操作装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の細胞操作装置におい
    て、 前記操作手段は、シリンダーとそのシリンダー内に納め
    られ前記シリンダーの軸方向に移動可能なピストンとを
    備え、前記ピストンを前記シリンダーから引き出すこと
    により前記取り出し操作を行い、前記ピストンを前記シ
    リンダーへ押し込むことにより前記注入操作を行うこと
    を特徴とする細胞操作方法。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の細胞操作装置におい
    て、 前記操作手段は、前記第2の電極と前記キャピラリ内に
    設けられた第3の電極とを備え、この第3の電極と前記
    第2の電極との間に電圧を印加することにより前記取り
    出し操作または前記注入操作を行うことを特徴とする細
    胞操作方法。
  5. 【請求項5】 請求項2〜4のいずれかに記載の細胞操
    作装置において、 前記第1の電極を前記キャピラリに形成したことを特徴
    とする細胞操作装置。
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