JPH08321631A - 広域型放射線検出器 - Google Patents

広域型放射線検出器

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JPH08321631A
JPH08321631A JP7231423A JP23142395A JPH08321631A JP H08321631 A JPH08321631 A JP H08321631A JP 7231423 A JP7231423 A JP 7231423A JP 23142395 A JP23142395 A JP 23142395A JP H08321631 A JPH08321631 A JP H08321631A
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博志 西沢
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高エネルギ領域の放射線を感度よく検出する
広域型放射線検出器を得る。 【解決手段】 半導体素子を積層して、放射線の電離作
用により生成した電荷を各半導体素子を並列に配線して
その電荷の和をとる。この電荷の和を出力信号として取
り出し、放射線のエネルギーを検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、広範囲のエネル
ギ領域の放射線を検出する広域型放射線検出器に係り、
特に高エネルギ領域の放射線を感度よく検出するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】図17は従来の広域型放射線検出器の構
成を示すブロック図である。図において、1は半導体素
子、2、3、4はこの半導体素子1に入射される放射
線、5は半導体素子1にて吸収された放射線のエネルギ
に比例した波高の出力パルスを取り出し増幅する前置増
幅器、6はこの前置増幅器5に接続された主増幅器、7
はこの主増幅器6に接続されたアナログデジタル変換
器、8はこのアナログデジタル変換器7に接続されたマ
ルチチャンネル波高分析器である。
【0003】次いで上記のように構成された広域型放射
線検出器の動作について説明する。まず、半導体素子1
に放射線2、3、4が入射される。そして、放射線2は
半導体素子1内で全エネルギが吸収され、また、放射線
3は半導体素子1を素通りしてしまい、また、放射線4
は半導体素子1内にて例えばコンプトン散乱をおこし放
射線4aのエネルギは吸収されるが、放射線4bのエネ
ルギは吸収されずに半導体素子1外に放出されている。
【0004】よって、放射線2、4aのエネルギに比例
した波高のそれぞれの出力パルスのみが半導体素子1か
ら出力される。そして、これら出力パルスは前置増幅器
5および主増幅器6にて増幅され、アナログデジタル変
換器7にてアナログ信号からデジタル信号に変換され、
マルチチャンネル波高分析器8にて波高値別にカウント
される。そして、マルチチャンネル波高分析器8の分析
結果より半導体素子1に入射される放射線のエネルギ分
布および線量率を測定している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の広域型放射線検
出器は以上のように構成されているので、高エネルギ領
域の放射線は放射線3のように半導体素子1を素通りし
たり、放射線4のようにコンプトン散乱などをおこして
全エネルギが吸収されず半導体素子1外に放出され、放
射線を正確に検出することができない。そこで上記問題
点を解消するために以下のことが考えられる。まず、半
導体素子1自体の厚みを増加させることにより、高エネ
ルギ領域の放射線に対応させるという考えがある。しか
しながら、半導体素子1の厚みを高エネルギ領域の放射
線に対応する程に厚く形成することは、従来の半導体技
術では非常に困難である。また、半導体素子1自体の面
積を増加させ、放射線の入射方向を半導体素子1の長手
方向と平行にし、高エネルギ領域の放射線に対応させる
という考えがある。しかしながら、高エネルギ領域の放
射線は検出されるものの、半導体素子1の厚み方向が入
射部となるため、検出部が非常に狭くなり利用できな
い。またもう一つの問題点は、電荷キャリアの移動度が
小さいと生成した電荷が収集電極まで到達できない場合
があり、電荷収集が不十分になる。そのため、放射線が
素子に付与したエネルギのすべてを外部回路に伝達でき
ないということである。
【0006】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、高エネルギ領域の放射線を感度
よく検出できる広域型放射線検出器を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明に係る請求項1
の広域型放射線検出器は、検出部が複数個の半導体素子
が絶縁膜を介して積層されて成るものである。
【0008】また、この発明に係る請求項2の広域型放
射線検出器は、請求項1において、検出部への放射線の
入射経路に低エネルギ放射線吸収材を備えたものであ
る。
【0009】また、この発明に係る請求項3の広域型放
射線検出器は、請求項1または請求項2において、検出
部の後方に高エネルギ放射線反射材を備えたものであ
る。
【0010】また、この発明に係る請求項4の広域型放
射線検出器は、請求項1ないし請求項3のいずれかにお
いて、検出部への放射線の入射方向を半導体素子の長手
方向に対して平行としたものである。
【0011】また、この発明に係る請求項5の広域型放
射線検出器は、請求項1ないし請求項4のいずれかにお
いて、各半導体素子を並列に配線することにより、上記
各半導体素子からの出力信号を加算するものである。
【0012】また、この発明に係る請求項6の広域型放
射線検出器は、請求項5において、加算された各半導体
素子からの出力信号からセシウム134およびセシウム
137に対応する定量値をそれぞれ算出し、両定量値を
比較する比較部を備えたものである。
【0013】また、この発明に係る請求項7の広域型放
射線検出器は、請求項5において、加算された各半導体
素子からの出力信号からエネルギが511keVの放射
線の信号を抽出する陽電子検出器を備えたものである。
【0014】また、この発明に係る請求項8の広域型放
射線検出器は、請求項5において、加算された各半導体
素子からの出力信号からアルゴン41に対応する定量値
を算出する定量部を備えたものである。
【0015】また、この発明に係る請求項9の広域型放
射線検出器は、請求項1または請求項2または請求項5
または請求項7のいずれかにおいて、各半導体素子の放
射線の入射面の陰電極を抵抗性電極とし、放射線に対し
て抵抗性電極の両端から検出される第1の出力パルス
と、半導体素子の陽電極から検出される第2の出力パル
スとを比較して放射線の抵抗性電極内における入射位置
を検出する位置検出部を各半導体素子にそれぞれ備え、
各位置検出器の信号から放射線の検出部における入射位
置を検出する放射線位置検出部を備えたものである。
【0016】さらに、この発明に係わる請求項10の広
域型放射線検出器は、検出部が複数個の半導体素子がそ
の間に原子番号の小さい気体または真空を介して積層さ
れて成り、それぞれの半導体素子に生じる電荷の和を出
力としたものである。
【0017】また、この発明に係わる請求項11の広域
型放射線検出器は、請求項1または請求項10におい
て、半導体素子からの出力パルスのうち、立ち上がり時
間の速いパルスだけを弁別して取り出すものである。
【0018】また、この発明に係わる請求項12の広域
型放射線検出器は、請求項1または請求項10または請
求項11において、半導体素子の厚みを、電荷キャリア
のうち移動度の小さい方の平均移動距離程度としたもの
である。
【0019】また、この発明に係わる請求項13の広域
型放射線検出器は、請求項1または請求項10ないし請
求項12のいずれかにおいて、積層する半導体素子に印
加する電界の向きを正負交互にしたものである。
【0020】また、この発明に係わる請求項14の広域
型放射線検出器は、請求項13において、半導体素子と
半導体素子の間の空間を全くなくし、半導体素子で電極
を挟む構造にしたものである。
【0021】また、この発明に係わる請求項15の広域
型放射線検出器は、請求項1または請求項10ないし請
求項14のいずれかにおいて、積層する半導体素子の形
状を同軸円筒型としたものである。
【0022】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.以下、この発明の実施の形態を図につい
て説明する。図1はこの発明の実施の形態1における広
域型放射線検出器の構成を示すブロック図である。図に
おいて、9は第1および第2の半導体素子10、11が
絶縁膜12を介して積層された検出部、13、14、1
5は両半導体素子10、11のいずれかにそれぞれ入射
される放射線、16は両半導体素子10、11にて入射
された放射線13、14、15のエネルギを吸収し、こ
れらに比例した波高の各出力パルスの和からなる各出力
パルスを取り出し増幅する前置増幅器、17はこの前置
増幅器16に接続された主増幅器、18はこの主増幅器
17に接続されたアナログデジタル変換器、19はこの
アナログデジタル変換器18に接続されたマルチチャン
ネル波高分析器である。尚、絶縁膜12は原子番号およ
び密度が低い材質で、且つ薄く形成されており、入射さ
れる放射線に影響が生じることはない。また、両半導体
素子10、11はこのような絶縁膜12でも十分に絶縁
されている。
【0023】次いで上記のように構成された実施の形態
1の広域型放射線検出器の動作について説明する。ここ
で、放射線はエネルギ範囲の広いガンマ線として説明す
るが、この放射線検出器は高エネルギのベータ線の検出
にも適用できるものである。まず、検出部9に放射線1
3、14、15が入射される。そして、放射線13は第
1の半導体素子10内で全エネルギが吸収され、また、
放射線14は第1の半導体素子10を素通りしてしま
い、また、放射線15は第1の半導体素子10内にて例
えばコンプトン散乱をおこし放射線15aのエネルギは
吸収されるが、放射線15b、15cのエネルギは吸収
されずに第1の半導体素子10外に放出されている。
【0024】次に、放射線14は第2の半導体素子11
内で全エネルギが吸収され、また、放射線15の残りの
エネルギを有する放射線15b、15cも第2の半導体
素子11内で全エネルギが吸収される。よって、両半導
体素子10、11からの各出力パルスの和を取る前置増
幅器16では各放射線13、14、15に対応する各出
力パルスがそれぞれ検出される。
【0025】そして、以下は従来の場合と同様にこれら
出力パルスが前置増幅器16および主増幅器17にて増
幅され、アナログデジタル変換器18にてアナログ信号
からデジタル信号に変換され、マルチチャンネル波高分
析器19にて波高値別にカウントされる。そして、マル
チチャンネル波高分析器19の分析結果より検出部9に
入射される放射線のエネルギ分布および線量率を測定し
ている。
【0026】上記のように構成された実施の形態1の広
域型放射線検出器は検出部9を、第1および第2の半導
体素子10、11を絶縁膜12を介して積層させ形成し
ているので、第1の半導体素子10、また第2の半導体
素子11のいずれかの単体のみでは検出されないような
高エネルギ領域の放射線14、15に対しても検出でき
るようにしているため、広域の放射線の検出の感度を向
上することができる。
【0027】以下、上記のように構成された実施の形態
1の広域型放射線検出器の従来の場合との比較を示すた
めに図1および図2を交えて説明する。まず、第1およ
び第2の半導体素子10、11をCdTe(カドミウム
テルル)から成る幅2mm、厚さ2mmの立方体とす
る。そして、r線をそのエネルギを順次変化させて入射
させた際の、第1の半導体素子10のみの場合(従来の
場合とする)を1とした時の今回の実施の形態1におけ
る相対感度を、電子光子輸送モンテカルロ計算コードE
GS4を用いてシミュレーションし、このシミュレーシ
ョン計算結果を図2に示す。図2からも明らかなよう
に、0.5MeVを越えるエネルギ領域では相対感度は
2を超え、検出部9の体積増加以上の感度の向上が確認
された。
【0028】実施の形態2.図3はこの発明の実施の形
態2における広域型放射線検出器の構成を示すブロック
図である。図において、20は第1および第2の半導体
素子21、22が絶縁膜23を介して積層されて成る検
出部、21a、22aは両半導体素子21、22は陰電
極で、ここでは抵抗性電極、21b、22bは両半導体
素子21、22の陽電極、24は検出部20に入射する
放射線、25、26、27、28は各抵抗性電極21
a、22aの両端にそれぞれ接続された前置増幅器で、
一端側の各前置増幅器26、28は接地されている。2
9、30は陽電極21b、22bから出力される出力パ
ルス(第2の出力パルスとする)を検出し増幅する前置
増幅器である。
【0029】31、32、33、34は各前置増幅器2
5、29、27、30にそれぞれ接続された主増幅器、
35、36は主増幅器31、32および主増幅器33、
34にそれぞれ接続され、各主増幅器31、32および
33、34の第1および第2の出力パルスを比較する位
置検出部としての割算回路、37は各割算回路35、3
6の信号から放射線24の入射位置を検出する放射線位
置検出部としての論理和回路、38はこの論理和回路3
7に接続されたアナログデジタル変換器、39はこのア
ナログデジタル変換器38に接続されたマルチチャンネ
ル波高分析器である。
【0030】次いで上記のように構成された実施の形態
2の広域型放射線検出器の動作について説明する。ま
ず、検出部20の第1の半導体素子21に放射線24が
入射されると、抵抗性電極21aでは一端側の接地され
ている前置増幅器26と、もう一端側の前置増幅器25
の両方に出力パルスが生じ、前置増幅器25には、抵抗
性電極21aの先端(前置増幅器26が接続されている
箇所)から放射線24の抵抗性電極21aへの入射位置
の距離に比例した電荷値が第1の出力パルスとして検出
される。そして、前置増幅器29には、放射線24の全
電荷値が第2の出力パルスとして検出される。
【0031】次に、主増幅器31、32にて第1および
第2の出力パルスを増幅し、割算回路35にて、第1の
出力パルスの値と第2の出力パルスの値との割算を行
い、放射線24の入射位置をパルスの波高として検出す
る。以上と同様の動作が第2の半導体素子22側でも行
われる。そして、各割算回路35、36の各出力の論理
和を論理和回路37にて取り、これを制御信号として検
出部20に対する放射線24の入射位置が検出されるこ
ととなる。そして、この信号をアナログデジタル変換器
38にてアナログ信号をデジタル信号に変換し、マルチ
チャンネル波高分析器39にて波高値別にカウントす
る。
【0032】上記のように構成された実施の形態2の広
域型放射線検出器は上記実施の形態1と同様に高エネル
ギ領域の放射線も検出され、検出部20に対する入射位
置を検出することができるようにしているため、広域の
放射線に対する入射位置の検出の感度を向上することが
できる。尚、各陽電極21b、22b側の出力パルスの
和を取り出す別回路を上記実施の形態1と同様に形成
し、上記実施の形態1と同様の放射線のエネルギ分布お
よび線量率の検出を同時に行えるようにしてもよいこと
はいうまでもない。
【0033】実施の形態3.図4はこの発明の実施の形
態3における広域型放射線検出器の検出部の構成を示す
構成図である。図において、上記実施の形態1と同様の
部分は同一符号を付して個々の説明は省略する。40は
低エネルギ領域の放射線を吸収する例えばアルミニウム
からなる低エネルギ放射線吸収材で、検出部9を囲むよ
うに形成されている。41、42は放射線である。上記
のように構成された実施の形態3の広域型放射線検出器
は低エネルギ放射線吸収材40にて低エネルギ領域の放
射線41を吸収させ、それ以外の例えば高エネルギ領域
の放射線42などを検出部9に入射するようにしている
ので、低エネルギ領域の放射線41などの線量率過多に
よる、検出部9の窒息現象を低減することができる。よ
って、一層高エネルギ領域の放射線42の検出が確実と
なる。
【0034】実施の形態4.図5はこの発明の実施の形
態4における広域型放射線検出器の検出部の構成を示す
ブロック図である。図において、上記各実施の形態と同
様の部分は同一符号を付して個々の説明を省略する。図
において、43は高エネルギ領域の放射線を後方散乱さ
せる例えば鉛からなる高エネルギ放射線反射材で、検出
部9の後方に形成されている。44は放射線である。
【0035】上記のように構成された実施の形態4の広
域型放射線検出器は、検出部9の近傍でその入射経路か
ら外れた高エネルギ領域の放射線44a、および検出部
9で相互作用せず透過した高エネルギ放射線44bを高
エネルギ放射線反射材43にて反射、そして、後方散乱
させ、検出部9に入射させるようにしているので、検出
可能な放射線の入射領域(面積)が検出部9自体の領域
より拡大する。よって、高エネルギ領域の放射線44の
検出が一層確実となる。
【0036】実施の形態5.図6はこの発明の実施の形
態5における広域型放射線検出器の検出部の構成を示す
斜視図である。図において、45は第1および第2の半
導体素子46、47が絶縁膜48を介して積層されてな
る検出部で、両半導体素子46、47は面積を製造可能
範囲内で極力大きくしたものである。49は放射線であ
る。
【0037】上記のように構成された実施の形態5の広
域型放射線検出器は放射線49の検出部45への入射方
向を、両半導体素子46、47の長手方向に対して平行
とし、放射線49の両半導体素子46、47内における
経路を長くする。よって、同じ2個の半導体素子46、
47で高エネルギ領域の放射線49の検出効率を向上さ
せることができる。よって、高エネルギ領域の放射線4
9の検出が一層容易となる。
【0038】実施の形態6.図7はこの発明の実施の形
態6における広域型放射線検出器の検出部の構成を示す
斜視図である。図において、50は各半導体素子51
a、51b、51c、51d……が絶縁膜(図示せず)
をそれぞれに介して三次元的に積層された検出部、52
は放射線である。上記のように構成された実施の形態6
の広域型放射線検出器は上記各実施の形態より検出部5
0の体積が一層増加するため、放射線52の入射方向が
特定されなくとも(例えばエリアモニタとしての使
用)、高エネルギ領域の放射線の検出部50内での経路
が長くなり、高エネルギ領域の放射線の検出効率を向上
させることができる。よって、高エネルギ領域の放射線
52の検出が一層容易となる。
【0039】実施の形態7.実施の形態7の広域型放射
線検出器においては、上記各実施の形態にて検出された
結果からセシウム134(核分裂生成物より二次的に生
成される)に対応するエネルギ605keVまたは79
6keVと、セシウム137(ウランの核分裂より生成
される)に対応するエネルギ662keVとの定量値を
それぞれ求め、セシウム134とセシウム137との両
定量値を比較する比較部を備えている。従って、例えば
使用済核燃料の測定を行うようにすれば、この比較部の
信号から使用済核燃料の燃焼度を高感度に求めることが
できる。よって、使用済核燃料の燃焼度を非破壊により
検出できコストの低減をはかることが可能となる。
【0040】実施の形態8.また、実施の形態8の広域
型放射線検出器においては、上記各実施の形態にて検出
された結果からアルゴン41(アルゴン40に中性子が
照射され発生する)に対応するエネルギ1.29MeV
の定量値を求める定量部を備えている。従って、例えば
原子力発電所建屋内の空気中で測定を行い、この定量部
の信号から空気中のアルゴン40に対するアルゴン41
の割合すなわちアルゴンの放射化度が高感度に検出でき
る。よって、原子力発電所における作業員の安全管理に
活用することができる。
【0041】実施の形態9.この実施の形態では、サン
プル(電子を有するものであればいずれでもよい)に照
射される陽電子を、サンプルから照射されるエネルギ5
11keVの放射線を検出することにより、陽電子を間
接的に測定する場合に適用するものである。図8はこの
発明における実施の形態9の広域型放射線検出器の原理
を説明するため説明図である。図において、上記各実施
の形態と同様の部分は同一符号を付して個々の説明は省
略する。53はサンプル、54はこのサンプル53に照
射される陽電子、55はサンプル53中の陽電子54と
結合する電子、56、57は陽電子54と電子55とと
が結合することによりサンプル53から、互いに正反対
方向に放出されるエネルギ511keVの放射線であ
る。
【0042】実施の形態9の広域型放射線検出器におい
ては、上記各実施の形態と同様に検出部9にて検出され
た結果からエネルギ511keVの放射線の信号を抽出
する陽電子検出部(図示せず)を備えている。そして、
上記図8を用いて説明したように、陽電子54の電子5
5との結合により生じるエネルギ511keVの放射線
56のみが陽電子検出部にて検出されるため陽電子54
を高感度に検出することができる。
【0043】実施の形態10.この実施の形態では、サ
ンプル(電子を有するものであればいずれでもよい)に
陽電子を照射することにより、サンプル中の電子と陽電
子との運動量保存の法則を利用して、電子の運動量を間
接的に測定する場合に適用するものである。図9はこの
発明における実施の形態10の広域型放射線検出器の原
理を説明するための説明図である。図において、上記各
実施の形態と同様の部分は同一符号を付して個々の説明
を省略する。58は陽電子54と電子55との運動量が
結合後も保存されることより、放射線57と放射線56
とが180°よりもずれる角度である。
【0044】実施の形態10の広域型放射線検出器にお
いて、上記実施の形態9のようにエネルギ511keV
の放射線56、57のみの信号を取り出し、それにとも
なう放射線56、57の両入射位置を上記実施の形態2
と同様に検出して、この両位置より角度58を求めるよ
うにすれば、陽電子54と電子55との運動量の合計を
高感度に求めることができる。
【0045】また、上記実施の形態10の検出器を使用
して、運動量のわかっている陽電子を例えばサンプルと
して金属などに照射することにより、陽電子の照射位置
の電子の運動量を求めるようにすれば、金属の電子の運
動量分布を高感度に測定することができる。
【0046】実施の形態11.図10はこの発明の実施
の形態11における広域型放射線検出器の構成を示す構
成図である。図において、201は測定対象とする放射
線、201a、201b、201cおよび201dは半
導体素子で、各半導体素子は導電性の電極203に接触
しており、各素子は並列に配線されている。各素子は、
電源204により電圧が印加されており、抵抗205に
かかる電圧の変化が出力信号206となる。出力信号2
06は従来の半導体検出器と同様、前値増幅器、主増幅
器への入力信号となる。各半導体素子の間は空気207
により絶縁されている。空気207は原子番号および密
度が低く、かつ薄くできているため、入射放射線に影響
が生じることはない。また、各半導体素子に印加される
電圧はあまり高くないので、空気207はこれらを十分
絶縁している。各半導体素子間の物質は放射線との相互
作用が小さいもので絶縁性があればよく、他の低原子番
号の気体や真空でもよい。
【0047】次に上記のように構成された実施の形態1
1の広域型放射線検出器の動作について説明する。ま
ず、放射線201が半導体素子202a、202b、2
02cおよび202dに入射する。ある放射線は、第一
の素子202aのみで放射線の全エネルギを付与するも
のもあれば、素子202aを素通りし202bのみで全
エネルギを付与するものもある。また、ある放射線は、
第一の素子202aで例えばコンプトン散乱を起こして
放射線の一部のエネルギを素子202aに付与し、残り
のエネルギを有する放射線が第二の素子202bでエネ
ルギを付与するものもある。また、202aおよび20
2b以外に、202cおよび202dなどにおいても同
様の現象が起こり得る。
【0048】その結果、半導体素子202a、202
b、202cおよび202dに付与されたエネルギによ
り半導体素子内に電子と正孔といった電荷が形成され、
印加電圧204により素子内にかかっている電界によっ
てその電荷が移動する。電荷が移動することで素子に蓄
えられた静電エネルギが変化し、素子に取り付けられた
電極203に誘導電荷が生じる。この誘導電荷により電
圧206が変化して出力信号となる。出力信号の電圧の
大きさ、すなわちそのパルス波高は電極203に生じた
誘導電荷の量に比例するので、結果として放射線201
が素子202a、202b、202cおよび202dに
付与したエネルギの総和が、出力パルス波高に比例す
る。
【0049】上記のように構成された実施の形態11の
広域型放射線検出器は、素子202a、202b、20
2cおよび202dを空気等207を介して積層されて
いるので、素子単体のみで検出されないような高エネル
ギの放射線に対しても検出できるようにしているため、
広域の放射線に対する検出感度を向上することができ
る。
【0050】実施の形態12.図11はこの発明の実施
の形態12における広域型放射線検出器の構成を示すブ
ロック図である。図において、401は測定対象とする
放射線、402aおよび402bは半導体素子である。
408は素子からの出力信号を増幅する増幅器、409
は出力パルスの波形を分析する波形分析器、410は出
力パルスを波高値別にカウントするマルチチャンネル波
高分析器である。
【0051】上記のように構成された実施の形態12の
広域型放射線検出器の動作について説明する。まず、放
射線401が半導体素子402aおよび402bに入射
し放射線のエネルギが素子に付与される。実施の形態1
1の場合と同様に、放射線401が素子402aおよび
402bに付与したエネルギの総和に比例する波高のパ
ルスが出力され、増幅器408で増幅される。
【0052】増幅器408で増幅されたパルスの立ち上
がり時間は放射線の半導体素子内における相互作用の位
置に依存する。このことを図12の説明図で説明する。
放射線が半導体素子に入射して素子内のある位置にエネ
ルギを付与すれば、電離作用により電子と正孔といった
電荷キャリアが生じる。半導体素子の中には、電荷キャ
リアのうち電子の移動速度と正孔の移動速度が一桁程度
違うものがある。電子の移動速度が正孔の移動速度に比
べて非常に速いとき、放射線411aのように素子に取
り付けられた電極のうち−極412aに近い位置413
aで相互作用した場合は、電子の移動距離が長いために
電荷収集時間が短く、パルスの立ち上がり時間が速い。
また反対に、+極412bに近い位置413bで相互作
用した場合は、正孔の移動距離が長いために電荷収集時
間が長く、パルスの立ち上がり時間が遅い。ところで、
半導体素子の中には電荷キャリアのうち正孔の移動度が
小さく平均移動距離が素子の厚みより小さい場合があ
る。−極412aから遠いところで相互作用した場合、
正孔が移動途中に格子欠陥などに捕らえられて−極31
2aに到達することができず、電荷収集が不十分にな
る。反対に、−極412aに近いところで相互作用した
場合、正孔は−極412aに容易に到達することがで
き、電荷収集は十分になる。
【0053】このように、正孔の移動度が小さな半導体
素子では、立ち上がり時間の遅いパルスは電荷収集が不
十分であるため、放射線が素子に付与した全エネルギに
比例するパルス波高を得ることができない。したがっ
て、図11において、波形分析器409でパルスの立ち
上がり時間の速いものだけを選択してゲート信号を作
り、立ち上がり時間の速いパルスだけを通すようにす
る。そしてマルチチャンネル波高分析器410には立ち
上がり時間の速いパルスだけが波高値別にカウントされ
ることになる。
【0054】上記のように構成された実施の形態12の
広域型放射線検出器は、半導体素子302aおよび30
2bを積層して検出部を大きくしており、かつ、電荷収
集の十分な信号のみを取り出しているので、広域の放射
線の検出感度が向上し、かつ、エネルギ分解能も向上す
る。
【0055】実施の形態13.図13はこの発明の実施
の形態13における広域型放射線検出器の構成を示す構
成図である。図において、上記実施の形態11と同様の
部分は同一符号を付して個々の説明は省略する。502
a、502b、502cおよび502dは、電荷キャリ
アのうち移動度の小さい方の平均移動距離程度の厚みを
もった半導体素子である。上記のように構成された実施
の形態13の広域型放射線検出器は、半導体素子502
a、502b、502cおよび502dの厚みが電荷キ
ャリアの平均移動距離程度であるため、電荷キャリアが
収集電極に到達する確率が大幅に増え、電荷収集効率が
上がる。素子を積層しているので検出部分が大きくな
り、かつ、電荷収集効率が上がるので、広域の放射線に
対する検出感度をさらに向上することができるとともに
エネルギ分解能も向上する。また、特にエネルギ分解能
の向上を重視する場合は、半導体素子の厚みを平均移動
距離より薄く(例えば1/2)すればよい。
【0056】実施の形態14.図14はこの発明の実施
の形態14における広域型放射線検出器の構成を示す構
成図である。図において、上記実施の形態11と同様の
部分は同一符号を付して個々の説明は省略する。実施の
形態11との相違点は、積層する半導体素子に印加する
電界の向きを正負交互になるように配線することであ
る。上記のように構成された実施の形態14の広域型放
射線検出器は、積層する半導体素子に印加する電界の向
きを正負交互になるようにして配線しているので、素子
と素子の間の電界が無くなり、全体の静電容量が小さく
なる。出力パルスは、半導体素子に取り付けられた電極
に生じる誘導電荷によるものであるが、検出器の静電容
量が小さくなることにより一定の誘導電荷によって生じ
る信号電圧が大きくなって、エネルギ分解能が向上す
る。また、素子と素子の間の電界がなくなることによ
り、素子同士の絶縁が容易になり、素子の間の層をさら
に小さくすることができるので不感領域をさらに減らす
ことができ、広域の放射線に対する検出感度がさらに向
上する。
【0057】実施の形態15.図15はこの発明の実施
の形態15における広域型放射線検出器の構成を示す図
である。図において、上記実施の形態11と同様の部分
は同一符号を付して個々の説明は省略する。実施の形態
11との相違点は、半導体素子に導電性電極203を挟
み正負交互に配線していることである。上記のように構
成された実施の形態15の広域型放射線検出器は、素子
と素子の間の層を全くなくし、二つの電極を一つに兼ね
ているので、素子の間の不感領域が全くなくなる。した
がって、広域の放射線に対する感度がさらに向上する。
また、半導体素子単体では薄くて破損しやすくても、複
数個の電極を挟んで積層すれば全体として機械的強度が
増大し、破損しにくくなる。
【0058】実施の形態16.図16はこの発明の実施
の形態16における広域型放射線検出器の構成を示す構
成図である。図において、上記実施の形態7と同様の部
分は同一符号を付して個々の説明は省略する。902は
同軸円筒型で厚みが電荷キャリアのうち移動度の小さい
方の平均移動距離程度の厚みの半導体素子を円筒電極を
挟んで積層したものである。上記のように構成された実
施の形態16の広域型放射線検出器は、同軸円筒型の半
導体素子の長手方向から放射線を入射させているので入
射経路が長く、かつ、コンプトン散乱などの二次放射線
も再検出しやすい構造であるため、高エネルギ領域の放
射線に対する検出効率が増大し、感度が向上する。
【0059】
【発明の効果】以上のように、この発明の請求項1によ
れば、検出部が複数個の半導体素子が絶縁膜を介して積
層されて成るようにしたので、高エネルギ領域の放射線
が検出でき感度が向上し広域型放射線検出器を提供する
ことができる。
【0060】また、この発明の請求項2によれば、請求
項1において、検出部への放射線の入射経路に低エネル
ギ放射線吸収材を備えるようにしたので、低エネルギ領
域の放射線による検出部の窒息現象を低減させ高エネル
ギ領域の放射線の検出の感度が一層向上した広域型放射
線検出器を提供することができる。
【0061】また、この発明の請求項3によれば、請求
項1または請求項2において、検出部の後方に高エネル
ギ放射線反射材を備えるようにしたので、検出部への高
エネルギ領域の放射線の入射が一層多くなり高エネルギ
領域の放射線の検出の感度が一層向上された広域型放射
線検出器を提供することができる。
【0062】また、この発明の請求項4によれば、請求
項1ないし請求項3のいずれかにおいて、検出部の放射
線への入射方向を半導体素子の長手方向に対して平行と
したので、検出部に入射された放射線の経路が長くなる
ので高エネルギ領域の放射線の検出の感度が一層向上さ
れた広域型放射線検出器を提供することができる。
【0063】また、この発明の請求項5によれば、請求
項1ないし請求項4のいずれかにおいて、各半導体素子
を並列に配線することにより、上記各半導体素子からの
出力信号を加算するようにしたので、高エネルギ領域の
放射線を確実に含むエネルギ分布および線量率が測定で
きる広域型放射線検出器を提供することが可能である。
また、各半導体素子を積層し並列に配線されただけであ
るので、前置増幅器や主増幅器等が従来の広域型放射線
検出器の場合と同じ個数にもかかわらず、高エネルギ領
域の放射線の感度を向上させることができ、延いてはコ
ストを低減することができる。
【0064】また、この発明の請求項6によれば、請求
項5において、加算された各半導体素子からの出力信号
からセシウム134およびセシウム137に対応する定
量値をそれぞれ算出し、両定量値を比較する比較部を備
えるようにし、セシウム134とセシウム137との比
較が感度よくできるので、核燃料の燃焼度の検出の感度
が向上する広域型放射線検出器を提供することが可能で
ある。
【0065】また、この発明の請求項7によれば、請求
項5において、加算された各半導体素子からの出力信号
からエネルギが511keVの放射線の信号を抽出する
陽電子検出器を備えるようにし、エネルギ511keV
の放射線が感度よく抽出できるので、陽電子の検出感度
が向上する広域型放射線検出器を提供することが可能で
ある。
【0066】また、この発明の請求項8によれば、請求
項5において、加算された各半導体素子からの出力信号
からアルゴン41に対応する定量値を算出する定量部を
備えるようにし、アルゴン41の定量が感度よくできる
ので、アルゴンの放射化度の検出感度が向上する広域型
放射線検出器を提供することが可能である。
【0067】また、この発明の請求項9によれば、請求
項1または請求項2または請求項5または請求項7のい
ずれかにおいて、各半導体素子の放射線の入射面の陰電
極を抵抗性電極とし、放射線に対して抵抗性電極の両端
から検出される第1の出力パルスと、半導体素子の陽電
極から検出される第2の出力パルスとを比較して放射線
の抵抗性電極内における入射位置を検出する位置検出部
を各半導体素子にそれぞれ備え、各位置検出器の信号か
ら放射線の検出部における入射位置を検出する放射線位
置検出部を備えるようにしたので、高エネルギ領域の放
射線の検出部に対する入射位置を確実に検出できる広域
型放射線検出器を提供することが可能である。
【0068】この発明の請求項10によれば、複数個の
半導体素子をその素子間に原子番号の小さい気体または
真空を介して積層し、それぞれの半導体素子に生じる電
荷の和を出力としているので、放射線に対する有感領域
が増すこと、および半導体素子以外での相互作用が少な
くなることから、高エネルギ領域の放射線に対する感度
が向上する。
【0069】また、この発明の請求項11によれば、請
求項1または請求項10において、半導体素子からの出
力パルスのうち、立ち上がり時間の速いパルスだけを弁
別して取り出しているので、電荷収集の完全なものだけ
を取り出すことができ、エネルギ分解能が向上し、高エ
ネルギ放射線に対する感度が向上する。
【0070】また、この発明の請求項12によれば、請
求項1または請求項10または請求項11において、半
導体素子の厚みを、電荷キャリアのうち移動度の小さい
方の平均移動距離程度としているので、電荷収集効率が
上がり、検出効率が向上する。
【0071】また、この発明の請求項13によれば、請
求項1または請求項10ないし請求項12のいずれかに
おいて、積層する半導体素子に印加する電界の向きを正
負交互にしているので、半導体素子の間の絶縁物にかか
る電界がなくなり、全体の静電容量が小さくなることか
ら、エネルギ分解能が向上する。
【0072】また、この発明の請求項14によれば、請
求項13において、半導体素子と半導体素子の間の空間
を全くなくし、半導体素子で電極を挟むだけの構造にし
ているので、半導体素子の間の不感部分が全く無くな
り、高エネルギ放射線に対する感度が向上する。
【0073】また、この発明の請求項15によれば、請
求項1または請求項10ないし請求項14のいずれかに
おいて、積層する半導体素子の形状を同軸円筒型として
いるので、半導体素子の長手方向に放射線を入射させれ
ば、半導体素子内での放射線の経路が長くなり、かつコ
ンプトン散乱などの二次放射線も再検出しやすくなり、
高エネルギ放射線に対する感度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1における広域型放射
線検出器の構成を示すブロック図である。
【図2】 図1に示す広域型放射線検出器における従来
の広域型放射線検出器との相対感度のシミュレーション
計算結果を示す図である。
【図3】 この発明の実施の形態2における広域型放射
線検出器の構成を示すブロック図である。
【図4】 この発明の実施の形態3における広域型放射
線検出器の検出部の構成を示す構成図である。
【図5】 この発明の実施の形態4における広域型放射
線検出器の検出部の構成を示す構成図である。
【図6】 この発明の実施の形態5における広域型放射
線検出器の検出部の構成を示す斜視図である。
【図7】 この発明の実施の形態6における広域型放射
線検出器の検出部の構成を示す斜視図である。
【図8】 この発明の実施の形態9における広域型放射
線検出器の原理を説明するための説明図である。
【図9】 この発明の実施の形態10における広域型放
射線検出器の原理を説明するための説明図である。
【図10】 この発明の実施の形態11における広域型
放射線検出器の構成を示す構成図である。
【図11】 この発明の実施の形態12における広域型
放射線検出器の構成を示すブロック図である。
【図12】 この発明の実施の形態12における広域型
放射線検出器の出力パルスの立ち上がり時間の違いを説
明する説明図である。
【図13】 この発明の実施の形態13における広域型
放射線検出器の構成を示す構成図である。
【図14】 この発明の実施の形態14における広域型
放射線検出器の構成を示す構成図である。
【図15】 この発明の実施の形態15における広域型
放射線検出器の構成を示す構成図である。
【図16】 この発明の実施の形態16における広域型
放射線検出器の構成を示す構成図である。
【図17】 従来の広域型放射線検出器の構成を示すブ
ロック図である。
【符号の説明】
1,51a,51b,51c,51d,202a,20
2b,202c,202d,402a,402b 半導
体素子、2,3,4,13,14,15,24,41、
42、44a,44b,49,52,56,57,20
1,401,411a,411b 放射線、5,16,
25,26,27,28,29,30前置増幅器、6,
17,31,32,33,34 主増幅器、7,18,
38アナログデジタル変換器、8,19,39,410
マルチチャンネル波高分析器、9,20,45,50
検出部、10,21,46 第1の半導体素子、1
1,22,47 第2の半導体素子、12,23,48
絶縁膜、21a,22a 抵抗性電極、21b,22
b,203 導電性電極、35,36 割算回路、37
論理和回路、40 低エネルギ放射線吸収材、43
高エネルギ放射線反射材、53サンプル、54 陽電
子、55 電子、58 角度、204 電源、205
抵抗、206 出力信号、207 空気、408 増幅
器、409波形分析器、412a −電極、412b
+電極、413a,413b 相互作用の位置、502
a,502b,502c,502d 電荷キャリアの平
均移動距離程度の厚みの半導体素子、902 同軸円筒
状に積層した半導体素子。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体素子に広範囲のエネルギ領域の放
    射線を入射させ、上記放射線のエネルギが上記半導体素
    子に吸収され、これにともない上記半導体素子から出力
    される出力パルスにて上記放射線を検出する広域型放射
    線検出器において、検出部が、複数個の上記半導体素子
    が絶縁膜を介して積層されて成ることを特徴とする広域
    型放射線検出器。
  2. 【請求項2】 検出部への放射線の入射経路に低エネル
    ギ放射線吸収材を備えたことを特徴とする請求項1に記
    載の広域型放射線検出器。
  3. 【請求項3】 検出部の後方に高エネルギ放射線反射材
    を備えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記
    載の広域型放射線検出器。
  4. 【請求項4】 検出部の放射線への入射方向を半導体素
    子の長手方向に対して平行としたことを特徴とする請求
    項1ないし請求項3のいずれかに記載の広域型放射線検
    出器。
  5. 【請求項5】 各半導体素子を並列に配線することによ
    り、上記各半導体素子からの出力信号を加算することを
    特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の
    広域型放射線検出器。
  6. 【請求項6】 加算された各半導体素子からの出力信号
    からセシウム134およびセシウム137に対応する定
    量値をそれぞれ算出し、上記両定量値を比較する比較部
    を備えたことを特徴とする請求項5に記載の広域型放射
    線検出器。
  7. 【請求項7】 加算された各半導体素子からの出力信号
    からエネルギが511keVの放射線の信号を抽出する
    陽電子検出器を備えたことを特徴とする請求項5に記載
    の広域型放射線検出器。
  8. 【請求項8】 加算された各半導体素子からの出力信号
    からアルゴン41に対応する定量値を算出する定量部を
    備えたことを特徴とする請求項5に記載の広域型放射線
    検出器。
  9. 【請求項9】 各半導体素子の放射線の入射面の陰電極
    を抵抗性電極とし、上記放射線に対して上記抵抗性電極
    の両端から検出される第1の出力パルスと、上記半導体
    素子の陽電極から検出される第2の出力パルスとを比較
    して上記放射線の上記抵抗性電極内における入射位置を
    検出する位置検出部を上記各半導体素子にそれぞれ備
    え、上記各位置検出器の信号から上記放射線の検出部に
    おける入射位置を検出する放射線位置検出部を備えたこ
    とを特徴とする請求項1または請求項2または請求項5
    または請求項7のいずれかに記載の広域型放射線検出
    器。
  10. 【請求項10】 半導体素子に広域の放射線を入射さ
    せ、上記放射線のエネルギが上記半導体素子に付与さ
    れ、これに伴い上記半導体素子に生じる電荷にて上記放
    射線を検出する広域型放射線検出器において、検出部
    が、複数個の上記半導体素子を積層して、上記半導体素
    子と半導体素子の間を原子番号の小さい気体または真空
    とし、それぞれの上記半導体素子に生じる電荷の和を出
    力とする広域型放射線検出器。
  11. 【請求項11】 半導体素子からの出力パルスのうち、
    立ち上がり時間の速いパルスだけを弁別して取り出すこ
    とを特徴とする請求項1または請求項10に記載の広域
    型放射線検出器。
  12. 【請求項12】 半導体素子の厚みを、電荷キャリアの
    うち移動度の小さい方の平均移動距離程度としたことを
    特徴とする請求項1または請求項10または請求項11
    のいずれかに記載の広域型放射線検出器。
  13. 【請求項13】 積層する半導体素子に印加する電界の
    向きを正負交互にしたことを特徴とする請求項1または
    請求項10ないし請求項12のいずれかに記載の広域型
    放射線検出器。
  14. 【請求項14】 半導体素子と半導体素子の間の空間を
    全くなくし半導体素子で電極を挟む構造にしたことを特
    徴とする請求項13に記載の広域型放射線検出器。
  15. 【請求項15】 積層する半導体素子の形状を同軸円筒
    型としたことを特徴とする請求項1または請求項10な
    いし請求項14のいずれかに記載の広域型放射線検出
    器。
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