JPH08320378A - 車載用車速計測装置 - Google Patents

車載用車速計測装置

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Publication number
JPH08320378A
JPH08320378A JP12655095A JP12655095A JPH08320378A JP H08320378 A JPH08320378 A JP H08320378A JP 12655095 A JP12655095 A JP 12655095A JP 12655095 A JP12655095 A JP 12655095A JP H08320378 A JPH08320378 A JP H08320378A
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JP
Japan
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signal
reflected wave
road surface
receiver
wave
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Application number
JP12655095A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuo Sato
和郎 佐藤
Mitsuhiro Sakamoto
光弘 坂本
Masaaki Hashimoto
昌明 橋本
Keiji Kuzutani
啓司 葛谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
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Filing date
Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 冠水路面から巻起す水飛沫の影響を除去し、
高精度で車速を得る。 【構成】 所定の俯角傾度を持って間歇的に出力される
超音波信号を路面に送波し、その反射波を受波する間歇
送受波器1に入力する反射波の信号中に水飛沫からの反
射波が含まれているか否かの判定を行う水飛沫検出器3
0及びエンベローブ検波器10、レベル比較器11及び
ゲート回路31からなる受信状態判定器と、受信状態判
定器が間歇送受波器1に入力する反射波の信号中に水飛
沫からの反射波が含まれていると判定したとき、間歇送
受波器1から連続送受波器2に切替える受信信号切替器
15と、間歇送受波器1及び連続送受波器2からの出力
信号の周波数を計測することによって車両の路面に対す
る速度を演算する周波数計測器33、演算回路34から
なる車速演算器で車速を算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車に取付けられ
て、ナビゲーションシステム、車速検出装置、ABS装
置等の各種速度情報を使用する車速計測装置に関するも
ので、特に、車輌に積載した超音波を利用する車載用車
速計測装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の超音波を使用した速度計測装置
としては、実開昭57−68574号公報に掲載の技術
がある。この公報に掲載の技術は、別体となった送波器
から連続的に超音波を送波し、反射体から反射して得ら
れる反射波を連続受信し、送波と受波の差分でドップラ
ー周波数を検出するものであり、現在では周知の技術と
なっている。
【0003】また、この種の超音波を使用した速度計測
装置としては、特開昭59−203973号公報に掲載
の技術がある。この公報に掲載の技術は、前記公報の技
術と同様、別体となった送波器と受波器とを有し、特
に、受波器を2台とし、車体の上下振動、ノーズアッ
プ、ノーズダウンによる誤差を軽減するものである。
【0004】これらの技術では連続的に超音波の送受信
を行なっているため、反射体の特定ができず多重反射波
等のノイズ除去が困難であった。
【0005】そして、この種の超音波を使用した別の速
度計測装置としては、特開昭58−39971号公報に
掲載の技術がある。この公報に掲載の技術は、超音波を
パルス状に送波し、特定の反射物体である路面から反射
して受波される時点でパルス幅に対応した受信ゲートを
開き、受信波の所定波長分の時間を計測することで、ド
ップラーシフト量を求め、車速を計測するものである。
【0006】更に、この種の車載用車速計測装置として
は、特開平3−269388号公報に掲載の技術があ
る。
【0007】この技術は、送受波器から車輌の前方向或
いは前後方向の路面に所定の俯角度で超音波が放射さ
れ、放射された超音波と路面の突起の反射波の受信信号
から突起までの時間を計測し、また、路面の突起の反射
波の信号レベルと所定の閾値とを比較し、車輌前方の路
面の突起等の有無及びその大きさを検出している。そし
て、反射波が路面から帰来する時間における直線距離と
超音波の放射角度とから車高を検出し、得られたドップ
ラー周波数をもとに車速を検出している。
【0008】特に、前記公報に掲載の技術は、車体の前
後方向に等しい放射角度を有して超音波が放射され、そ
れぞれの反射波の受信信号のドップラー周波数を検出
し、その差のドップラー周波数を求めて、車体の垂直速
度成分が打消された車速を検出している。また、反射波
が受信されるまでの時間を計測することで車高を検出し
ている。
【0009】このようにして、超音波を用いて車輌の走
行時の前方路面の突起等が検出され、かつ、車高、車速
等を検出している。
【0010】この種の超音波を路面に送波し、その路面
からの反射波を受波する車載用車速計測装置は、車輪速
から車輌速度を検出するスピードセンサに比較して、車
輪の空気圧及び積荷、タイヤサイズ、スリップ等の影響
を受けることなく車速検出でき、信頼性の高い車速が得
られる。しかし、車輌が冠水路面の走行になると冠水路
面から巻起す水飛沫による反射信号が混入し、正確に路
面の検出が行ない難くなり、精度低下の要因になってい
た。この現象は、冠水路面から巻起す水飛沫のみなら
ず、泥水の飛沫、雪、砂、塵埃についても同様の結果を
もたらす。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】そこで、出願人は、先
に、特願平6−71988号(出願日:平成6年4月1
1日)で、所定の俯角傾度を持って、間歇的に出力され
る超音波信号を路面に送波し、その反射波を受波する超
音波送受波器を有し、前記超音波送受波器で受波した反
射波信号のドップラー周波数成分から車速を得る車載用
車速計測装置において、前記受波した反射波信号から所
定以上の信号を抽出する信号抽出回路と、前記信号抽出
回路の後縁から所定時間だけゲートを開閉する後縁ゲー
ト発生回路と、前記後縁ゲート発生回路でゲートを開閉
する所定時間だけ、前記受波した反射波信号を遅延させ
る遅延回路と、前記後縁ゲート発生回路の出力によって
前記遅延回路で遅延させた反射波信号を取出すゲート回
路と、前記ゲート回路で取出された反射波信号の周波数
を計測する周波数計測回路と、前記周波数計測回路から
そのドップラー周波数成分を抽出し、車速を演算する演
算回路とを具備するものを提供した。
【0012】これによって、信号抽出回路で受波した反
射波信号から所定以上の信号を抽出し、その抽出した反
射波信号の後縁から所定時間だけゲートを開閉し、その
ゲートを開閉する所定時間だけ、前記受波した反射波信
号を遅延させておき、遅延させた反射波信号を取出し、
その取出された反射波信号の周波数を計測し、そのドッ
プラー周波数成分を抽出し、車速を演算する。これによ
り、水飛沫の反射波が時間的に早く、路面の反射波の検
出が遅く検出されることに対応させている。
【0013】しかし、発明者等の実用化実験により、通
常路面(乾燥アスファルト等)では計測精度の高い10
0〜200KHz 帯の周波数で超音波を放射するのが好ま
しいが、路面が濡れた状態では車輪が巻き起す水飛沫等
が超音波経路に浮遊することになり、受信部に水飛沫か
らの反射波が混入し、それが原因で装置の計測精度が低
下することが確認された。
【0014】そこで、本発明は、冠水路面から巻起す水
飛沫の影響を除去し、高精度で車速が検出できる車載用
車速計測装置の提供を課題とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1にかかる車載用
車速計測装置は、所定の俯角傾度を持って間歇的に出力
される超音波信号を路面に送波し、その反射波を受波す
る間歇送受波器と、所定の俯角傾度を持って連続的に出
力される超音波信号を路面に送波し、その反射波を受波
する連続送受波器と、前記間歇送受波器に入力する反射
波の信号中に水飛沫からの反射波が含まれているか否か
の判定を行う受信状態判定器と、前記受信状態判定器が
前記間歇送受波器に入力する反射波の信号中に水飛沫か
らの反射波が含まれていると判定したとき、前記間歇送
受波器から前記連続送受波器に切替える受信信号切替器
と、前記間歇送受波器及び前記連続送受波器からの出力
信号のドップラー周波数を計測することによって車両の
路面に対する速度を演算する車速演算器とを具備するも
のである。
【0016】請求項2にかかる車載用車速計測装置は、
所定の俯角傾度を持って間歇的に出力される100〜3
00KHz の超音波信号を路面に送波し、その反射波を受
波する間歇送受波器と、所定の俯角傾度を持って連続的
に出力される30〜50KHzの超音波信号を路面に送波
し、その反射波を受波する連続送受波器とを具備する車
載用車速計測装置において、通常の走行状態で間歇送受
波器の出力信号の周波数を計測することによって車両の
路面に対する速度とし、前記間歇送受波器に入力する反
射波の信号中に水飛沫からの反射波が含まれていると
き、連続送受波器の出力信号のドップラー周波数を計測
することによって車両の路面に対する速度とするもので
ある。
【0017】請求項3にかかる車載用車速計測装置は、
請求項1または請求項2に記載の連続送受波器を、所定
の俯角傾度を持って間歇的に出力される超音波信号を路
面に送波し、その反射波を受波する他の間歇送受波器に
置換したものである。
【0018】
【作用】請求項1においては、通常状態で、所定の俯角
傾度を持って間歇的に出力される超音波信号を路面に送
波し、その反射波を受波する間歇送受波器の出力が受信
信号切替器を介して車速演算器に入力され、前記間歇送
受波器からの出力信号の周波数を計測することによって
車両の路面に対する速度を演算する。前記受信状態判定
器が前記間歇送受波器に入力する反射波の信号中に水飛
沫からの反射波が含まれていると判定したとき、受信信
号切替器が前記間歇送受波器から前記連続送受波器に切
替え、所定の俯角傾度を持って連続的に出力される超音
波信号を路面に送波し、その反射波を受波する連続送受
波器の出力が前記受信信号切替器を介して車速演算器に
入力され、前記連続送受波器からの出力信号のドップラ
ー周波数を計測することによって車両の路面に対する速
度を演算する。
【0019】請求項2においては、通常の走行状態で、
所定の俯角傾度を持って間歇的に出力される100〜3
00KHz の超音波信号を路面に送波し、その反射波を受
波する間歇送受波器の出力信号のドップラー周波数を計
測することによって車両の路面に対する速度とし、前記
間歇送受波器に入力する反射波の信号中に水飛沫からの
反射波が含まれているとき、所定の俯角傾度を持って連
続的に出力される30〜50KHz の超音波信号を路面に
送波し、その反射波を受波する連続送受波器の出力信号
のドップラー周波数を計測することによって車両の路面
に対する速度とする。
【0020】請求項3においては、請求項1または請求
項2に記載の連続送受波器を、所定の俯角傾度を持って
間歇的に出力される超音波信号を路面に送波し、その反
射波を受波する他の間歇送受波器に置換し、連続的に電
力を消費しないようにする。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例の車載用車速計測装置
について説明する。
【0022】図1は本発明の実施例の車載用車速計測装
置における車両に対する取付け説明図、図2は本発明の
実施例の車載用車速計測装置の回路構成図である。
【0023】図1において、車両CARの前方の車輪間
の位置に、所定の俯角傾度を持って間歇的に出力される
200KHz の超音波信号を路面に所定の超音波ビーム幅
で送波し、その反射波を受波する間歇送受波器1として
機能する送受信一体型超音波送受信器が配設されてい
る。また、車両CARの後車輪のわだちに対して超音波
が照射できる位置で、所定の俯角傾度を持って連続的に
出力される40KHz の超音波信号を路面に送波し、その
反射波を受波する送信器及び受信器の対からなる連続送
受波器2が配設されている。このときのわだちは、アス
ファルト路面の冠水状態が強制排除され、路面が乾燥状
態に近い凹凸状態となる。
【0024】図2において、パルス発振器4は200
[KHz ]帯の超音波信号を出力するものであり、送信ゲ
ート発生器5はパルス発振器4の出力を間歇的に出力す
るための信号を出力するものである。具体的には、送信
ゲート発生器5の繰返し周波数が10[msec]毎に1
[msec]のパルス幅のパルス信号を出力する。ゲート回
路6はアンドゲートからなり、送信ゲート発生器5とパ
ルス発振器4のANDをとることによって送信ゲート発
生器5の繰返し周波数が10[msec]毎に1[msec]の
間、パルス発振器4は200[KHz ]帯の超音波信号を
出力する。電力増幅器7はアンドゲート6からの出力を
増幅し、送受信切替器8の一方の切替入力とする。送受
信切替器8には、その入出力として間歇送受波器1が接
続されている。したがって、車両CARの前方の車輪間
の間歇送受波器1から、所定の俯角傾度を持って間歇的
に200KHz の超音波信号が路面に送波され、その反射
波が間歇送受波器1で受波される。送受信切替器8が間
歇送受波器1で受波した信号をその他方の切替出力とし
て受信増幅器9側に出力する。即ち、送受信切替器8は
間歇送受波器1から超音波を出力したり、受波したりす
る際の切替を行なうものであり、送信ゲート発生器5の
出力に応じて、送信ゲート発生器5が1[msec]のパル
ス信号を出力するとき、その信号を間歇送受波器1から
送波できるようにし、それ以外では、間歇送受波器1で
受波した信号を受信増幅器9側に出力するように切替え
る。エンベローブ検波器10は受信増幅器9を介して受
信された反射波信号を検波し、レベル比較器11は所定
の閾値以上の反射波信号のレベルのとき、その出力を
“1”とし、所定の閾値以上でないとき、その出力を
“0”とするシュミット回路または比較回路等からな
る。
【0025】また、レベル比較器12は受信増幅器9の
出力から所定の値以上のものを抽出するもので、所定の
閾値以上の反射波信号のレベルのとき、その出力を
“1”とし、所定の閾値以上でないとき、その出力を
“0”とするシュミット回路または比較回路等からな
り、その“1”信号、“0”信号をアンドゲートからな
るゲート回路14に入力する。そして、ゲート回路14
には受信ゲート発生器13からの出力を入力している。
受信ゲート発生器13は送信ゲート発生器5が1[mse
c]のパルス信号を出力する毎に、所定の時限Tだけ遅
れて時限τだけゲートを開く信号を発生する。したがっ
て、ゲート回路14では時限τの間だけ、レベル比較器
12の出力の“1”のみを抽出して、それを出力とし、
受信信号切替器15の一方の入力とする。
【0026】また、パルス発振器4の200[KHz ]帯
の超音波信号出力は、分周器21で40[KHz ]帯の超
音波信号出力となるように分周し、それを電力増幅器2
2を介して連続送受波器2の送信器2aから出力する。
路面から反射された反射波は連続送受波器2の受信器2
bで受波され、受信器2bの出力が受信増幅器23で増
幅され、その出力がレベル比較器24に入力される。レ
ベル比較器24は所定の閾値以上の反射波信号のレベル
のとき、その出力を“1”とし、所定の閾値以上でない
とき、その出力を“0”とする。レベル比較器24の出
力はアンドゲートからなるゲート回路25に入力され
る。ゲート回路25は受信ゲート発生器13からの出力
を入力しており、受信ゲート発生器13は送信ゲート発
生器5が1[msec]のパルス信号を出力する毎に、所定
の時限Tだけ遅れて時限τだけゲートを開く信号を発生
しているから、ゲート回路25では時限τの間だけ、レ
ベル比較器24の出力の“1”のみを抽出して、それを
出力とし、受信信号切替器15の他方の入力とする。
【0027】受信信号切替器15は、送信ゲート発生器
5の繰返し周波数が10[msec]毎の1[msec]のパル
ス信号の立上りから所定の時限Twだけ遅れて時限Two
だけゲートを開く信号を発生する水飛沫検出器30の出
力、及びレベル比較器11の出力を入力するゲート回路
31によってANDがとられ、そのゲート回路31の出
力によって単安定マルチバイブレータからなる単安定マ
ルチ32をトリガし、それによって単安定マルチ32か
ら出力される時限Tmのパルス幅によって、切替制御さ
れる。即ち、単安定マルチ32から出力されるパルス幅
の時限Tmのみ、ゲート回路25の出力を受信信号切替
器15の出力とし、単安定マルチ32から出力されるパ
ルス幅の時限Tm以外は、ゲート回路14の出力を受信
信号切替器15の出力とする。
【0028】受信信号切替器15の出力は、周波数計測
器33に入力され、周波数計測器33は受信信号切替器
15からの出力の周波数を計測し、また、演算回路34
は周波数計測器33から得た周波数を基にそのドップラ
ー周波数成分を抽出し、そのドップラー周波数成分から
車速を演算し、それを車速出力とする。
【0029】なお、本実施例において、送信ゲート発生
器5の繰返し周波数が10[msec]毎の1[msec]のパ
ルス信号の立上りから所定の時限Twだけ遅れて時限T
woだけゲートを開く信号を発生する水飛沫検出器30の
出力、及び間歇送受波器1で受波した信号をエンベロー
ブ検波器10で検波し、レベル比較器11で所定の閾値
以上の反射波信号のレベルのとき、その出力を“1”と
した出力を入力するゲート回路31は、間歇送受波器1
に入力する反射波の信号中に水飛沫からの反射波が含ま
れているか否かの判定を行う受信状態判定器を構成して
いる。
【0030】また、本実施例において、受信信号切替器
15からの出力の周波数を周波数計測器33で計測し、
周波数計測器33から得た周波数を基に演算回路34で
そのドップラー周波数成分を抽出し、そのドップラー周
波数成分から車速を演算し、それを車速出力とするもの
は、間歇送受波器1及び連続送受波器2からの出力信号
の周波数を計測することによって車両の路面に対する速
度を演算する車速演算器を構成する。
【0031】次に、このように構成された本実施例の車
載用車速計測装置の動作について図3を用いて説明す
る。
【0032】図3は本発明の実施例の車載用車速計測装
置を構成する回路の各部の信号を示すタイミングチャー
トである。
【0033】パルス発振器4は200[KHz ]帯の超音
波信号を出力し、送信ゲート発生器5はパルス発振器4
の出力を間歇的に出力するための間歇信号Aを出力し、
送信ゲート発生器5の繰返し周波数が10[msec]毎に
1[msec]の200[KHz ]帯の超音波をバースト波信
号Bとして間歇送受波器1から出力する。
【0034】受信ゲート発生器13は送信ゲート発生器
5が1[msec]のパルス信号を出力する毎に、所定の時
限Tだけ遅れて時限τだけゲートを開く受信ゲート信号
Cを発生する。この受信ゲート発生器13が発生する送
信ゲート発生器5が所定の時限Tだけ遅れて時限τだけ
ゲートを開く受信ゲート信号Cは、通常、アスファルト
が乾燥状態にあるとき、路面に入射波の入射角度θに超
音波を出力し、その反射波が到来するタイミングに設定
されている。
【0035】路面からの反射波は反射信号Dのように、
水飛沫のない反射波D1 、水飛沫のある反射波D2 、水
飛沫のない反射波D3 のようになる。
【0036】路面からの反射信号Dの正の振幅のうち、
所定の振幅以上のものをレベル比較器12で抽出し、受
信ゲート発生器13が発生する受信ゲート信号CとのA
NDをとればゲート回路14の出力として、時限τの間
の所定以上の振幅の反射信号Dが抽出された200[KH
z ]帯の超音波信号の間歇反射検出信号Fが得られる。
【0037】また、路面からの反射波は反射信号Dの水
飛沫のない反射波D1 、水飛沫のある反射波D2 、水飛
沫のない反射波D3 は、エンベローブ検波器10によっ
て半波に検波して検波波形Hを得る。レベル比較器11
によって検波波形Hの所定の波高値以上を“1”とし、
他を“0”とすることにより、反射波到来領域信号Iが
得られる。この反射波到来領域信号Iには、水飛沫から
の反射波を含む反射波のうち、所定のレベル以上の信号
を検出したものである。一方、水飛沫検出器30は、送
信ゲート発生器5の繰返し周波数が10[msec]毎の1
[msec]のパルス信号の立上りから所定の時限Twだけ
遅れて時限Twoだけゲートを開く信号を発生するもの
で、路面の表面の水飛沫による反射波の到来を実測に基
き設定したもので、レベル比較器11の出力と水飛沫検
出器30の出力の論理積をゲート回路31でとり、そし
て、その出力で単安定マルチ32をトリガする。路面の
表面の水飛沫による反射波の到来を実測に基き設定した
送信ゲート発生器5の1[msec]のパルス信号の立上り
から所定の時限Twだけ遅れて時限Twoの期間の水飛沫
反射波到来区間信号Jと、反射波到来領域信号Iとが重
複する時間があるか否かを判定し、水飛沫反射波到来区
間信号Jと反射波到来領域信号Iとが重複する時間があ
るとき、即ち、水飛沫反射波が到来していると判定され
るとき、ゲート回路31の出力が“1”となり、そのト
リガ信号Kにより、単安定マルチ32をトリガし、単安
定マルチ32から出力される時限Tmのパルス幅信号L
の間だけ、受信信号切替器15の出力をゲート回路25
の出力とする。
【0038】一方、パルス発振器4は200[KHz ]帯
の超音波信号は、分周器21で40[KHz ]帯の超音波
信号に変換され、連続送受波器2の送信器から40KHz
の超音波信号を所定の俯角傾度を持って連続的に路面に
送波し、その反射波を受信器で連続的に受波し、連続受
信信号Eを得る。また、ゲート回路25の出力として
は、送信ゲート発生器5が1[msec]のパルス信号を出
力する毎に、所定の時限Tだけ遅れて時限τだけゲート
を開く信号を発生している受信ゲート発生器13からの
出力と、レベル比較器24の出力の“1”のみを抽出し
て、それを連続反射検出信号Eを得る。
【0039】また、単安定マルチ32から出力されるパ
ルス幅信号Lの時限Tm以外は、ゲート回路14の間歇
反射検出信号Fを受信信号切替器15の出力とし、それ
らの受信信号切替器15の出力は、周波数計測器33に
入力され、周波数計測器33は受信信号切替器15から
の出力の周波数を計測し、また、演算回路34は周波数
計測器33から得た周波数を基に、受信信号切替器15
の切替制御信号、即ち、200[KHz ]帯の超音波信号
の反射波か、40[KHz ]帯の超音波信号の反射波かを
判定した後、そのドップラー周波数成分を抽出し、その
ドップラー周波数成分から車速を演算し、それを車速出
力とする。そして、単安定マルチ32から出力されるパ
ルス幅信号Lの時限Tmでは、ゲート回路14の連続反
射検出信号Gを受信信号切替器15の出力とし、それら
の受信信号切替器15の出力は、前者同様、周波数計測
器33に入力され、周波数計測器33は受信信号切替器
15からの出力の周波数を計測し、また、演算回路34
は周波数計測器33から得た周波数を基に、受信信号切
替器15の切替制御信号、即ち、200[KHz ]帯の超
音波信号の反射波か、40[KHz ]帯の超音波信号の反
射波かを判定した後、そのドップラー周波数成分を抽出
し、そのドップラー周波数成分から車速を演算し、それ
を車速出力とする。車速演算器34における計算は、大
気温度がサーミスタ等で測定され、その値から音速が導
かれることで、公知の計算式から車両の路面に対する走
行速度を算出することができる。
【0040】なお、公知の計算式のパラメータには、超
音波ビームの路面に対する角度θも含まれ、下記のよう
に行われる。
【0041】音速算出式 C=331.45+0.607t 但し、C:音速、t:大気温度 ドップラー周波数算出式 V=(C/2 cosθ)×(|ftx−frx|/ftx) 但し、V:車速、θ:ビーム角、ftx:送信周波数、f
rx:受信周波数 したがって、車速Vとして水飛沫の影響をなくした精度
の高い速度が得られる。
【0042】このときの車輪が巻起す水飛沫からの送信
超音波周波数200KHz と40KHzとの反射強度につい
て説明する。
【0043】車載用車速計測装置としては、間歇送受波
器1及び連続送受波器2の超音波振動子から放射された
送信波が、伝搬経路中に浮遊する水飛沫等の影響を受け
ずに(水飛沫等で反射しない)全ての音響パワーが路面
へ照射され(全て透過する)、路面にて散乱し、その一
部の音響パワーが伝搬経路中の水飛沫等の影響を受けな
いで間歇送受波器1及び連続送受波器2の超音波振動子
にて受波されるのが望ましい。
【0044】ところが、超音波伝搬経路中に何等かの水
飛沫等の散乱体が存在する限り、その散乱体は超音波を
散乱させ、路面からの反射量を減少させる。このとき、
散乱強度は波長及び粒径(散乱体のサイズ)と密接な関
係がある。
【0045】まず、車載用車速計測装置としては、路面
からの反射量の減少を抑えることが望ましい。このた
め、水飛沫の粒径を把握することで送信周波数の選定を
行うとする。一方、水飛沫の粒径は実測では約0.2〜
4mmと考えられ、パラメータKaの範囲が周波数別に
計算される。粒径及び周波数に比例するパラメータKa
は水飛沫からの反射を鋼球からの反射として想定し、鋼
球の半径と、波長との関係で表現したものである。
【0046】即ち、Ka=2πa/λであり、aは障害
物の半径、λは波長である。
【0047】 送信周波数 40KHz のとき、Kaの範囲は 0.2〜 3.0 送信周波数200KHz のとき、Kaの範囲は 0.7〜14 と計算することができる。
【0048】ここで、音速345m/sと想定する波長
を用いて、各送信周波数のときの障害物からの反射強度
Ts/πa2 は、 送信周波数 40KHz のとき、 Ts/πa2 の範囲は 0.0001〜 0.05 送信周波数200KHz のとき、 Ts/πa2 の範囲は 0.04 〜 0.08 と計算することができる。
【0049】これにより送信周波数200KHz よりも送
信周波数40KHz の方が路面からの反射量の減少を抑え
る傾向にあることが分る。
【0050】超音波伝搬経路中に何等かの水飛沫等の散
乱体が存在しないドライアスファルト或いは圧雪路の場
合、ドライアスファルトからの反射強度の比較は次のよ
うになる。
【0051】アスファルトの粒径は発明者等の実測で
は、約1〜10mm程度と設定できることが確認された
(圧雪路の場合では、約1〜2mm程度と設定できるこ
とが確認された)。
【0052】前者同様に、Ka=2πa/λ、aは障害
物の半径、λは波長とすると、 送信周波数 40KHz のとき、Kaの範囲は 0.7 〜 7 送信周波数200KHz のとき、Kaの範囲は 3.6 〜36 と計算することができる。
【0053】ここで、音速345m/sと想定する波長
を用いて、各送信周波数のときの障害物からの反射強度
Ts/πa2 は、 送信周波数 40KHz のとき、 Ts/πa2 の範囲は 0.04 〜 0.08 送信周波数200KHz のとき、 Ts/πa2 の範囲は 0.08 と計算することができる。
【0054】これにより、超音波伝搬経路中に水飛沫が
存在しないとき、送信周波数40KHz よりも送信周波数
200KHz の方がドライアスファルトからの反射強度が
強いことが分り、ドライアスファルト或いは圧雪路の場
合には、送信周波数40KHzよりも200KHz の方が有
効である。
【0055】図4は日刊工業新聞社発行『超音波技術便
覧』(監修者実吉純一外2名)に記載されて公知の、鋼
球からの超音波の反射特性を示すTs−Ka特性図であ
る。
【0056】図に示すように、各送信周波数の障害物か
らの反射強度Ts/πa2 と鋼球(水飛沫)粒径及び周
波数に比例するパラメータKaは、測定特性及び精度的
に良好な−40db以上が確保できることが分る。
【0057】したがって、通常のドライアスファルト或
いは圧雪路の走行の場合には、送信周波数40KHz より
も200KHz の使用が好適であり、超音波伝搬経路中に
何等かの水飛沫等の散乱体が存在する場合には、送信周
波数200KHz よりも40KHz の使用が好適であり、特
に、本実施例では、常時使用している検出には送信周波
数200KHz のパルスドップラー方式、超音波伝搬経路
中に何等かの水飛沫等の散乱体が存在する場合には送信
周波数40KHz の連続波方式とし、パルスドップラー方
式で超音波伝搬経路中に何等かの水飛沫等の散乱体が存
在するか否かを判断し、そして、超音波伝搬経路中に何
等かの水飛沫等の散乱体が存在すると判定したとき、送
信周波数200KHz のパルスドップラー方式から送信周
波数40KHz の連続波方式に切替えるものである。
【0058】特に、発明者等は、パルスドップラー方式
及び連続波方式における送信周波数の帯域を確認したと
ころ、パルスドップラー方式では100〜300KHz 、
連続波方式では30〜50KHz の周波数で実用化可能で
あることが確認された。
【0059】本実施例の車載用車速計測装置において
は、所定の俯角傾度を持って間歇的に出力される100
〜300KHz の超音波信号を路面に送波し、その反射波
を受波する間歇送受波器1と、所定の俯角傾度を持って
連続的に出力される30〜50KHz の超音波信号を路面
に送波し、その反射波を受波する連続送受波器2とを具
備し、通常の走行状態で間歇送受波器1の出力信号の周
波数を計測することによって車両の路面に対する速度と
し、前記間歇送受波器1に入力する反射波の信号中に水
飛沫からの反射波が含まれているとき、連続送受波器の
出力信号の周波数を計測することによって車両の路面に
対する速度とするものであり、これを請求項2の実施例
とすることができる。
【0060】即ち、通常の走行状態で間歇送受波器1の
出力信号の周波数を計測することによって車両の路面に
対する速度とし、間歇送受波器1に入力する反射波の信
号中に水飛沫からの反射波が含まれているとき、連続送
受波器2の出力信号の周波数を計測することによって車
両の路面に対する速度としている。
【0061】したがって、冠水した路面の走行におい
て、水飛沫や泥水の飛沫、雪、砂、塵埃の反射波により
正確に路面からの反射波を得ることができなくなったと
き、その水飛沫による反射波の存在を検出し、路面から
巻起す水飛沫や泥水の飛沫、雪、砂、塵埃によってノイ
ズが発生すのを回避すべく、ノイズ成分による路面から
の反射量の減少を抑える傾向にある30〜50KHz の超
音波信号を使用し、冠水路面から巻起す水飛沫の影響を
除去し、高精度で車速が検出できるものであるから、通
常のドライアスファルトの走行に限定されることなく、
如何なる道路の走行においても、正確な車速の検出が可
能となる。
【0062】また、本実施例の車載用車速計測装置は、
所定の俯角傾度を持って間歇的に出力される超音波信号
を路面に送波し、その反射波を受波する間歇送受波器1
と、所定の俯角傾度を持って連続的に出力される超音波
信号を路面に送波し、その反射波を受波する連続送受波
器2と、前記間歇送受波器1に入力する反射波の信号中
に水飛沫からの反射波が含まれているか否かの判定を行
う水飛沫検出器30及びエンベローブ検波器10、レベ
ル比較器11及びゲート回路31からなる受信状態判定
器と、受信状態判定器が間歇送受波器1に入力する反射
波の信号中に水飛沫からの反射波が含まれていると判定
したとき、間歇送受波器1から連続送受波器2に切替え
る受信信号切替器15と、間歇送受波器1及び連続送受
波器2からの出力信号の周波数を計測することによって
車両の路面に対する速度を演算する周波数計測器33、
演算回路34からなる車速演算器とを具備するものであ
り、これを請求項1の実施例とすることができる。
【0063】このように、本実施例の車載用車速計測装
置においては、通常の走行状態で間歇送受波器1の出力
信号の周波数を計測することによって車両の路面に対す
る速度とし、間歇送受波器1に入力する反射波の信号中
に水飛沫からの反射波が含まれているとき、連続送受波
器の出力信号の周波数を計測することによって車両の路
面に対する速度とするものであり、通常の走行状態で間
歇送受波器1の出力信号の周波数を計測することによっ
て車両の路面に対する速度とし、間歇送受波器1に入力
する反射波の信号中に水飛沫からの反射波が含まれてい
るとき、連続送受波器2の出力信号の周波数を計測する
ことによって車両の路面に対する速度としている。した
がって、冠水した路面の走行において、水飛沫や泥水の
飛沫、雪、砂、塵埃の反射波により正確に路面からの反
射波を得ることができなくなったとき、その水飛沫によ
る反射波の存在を検出し、路面から巻起す水飛沫や泥水
の飛沫、雪、砂、塵埃によってノイズが発生すのを回避
すべく、ノイズ成分による路面からの反射量の減少を抑
える傾向にある40KHz の超音波信号を使用し、冠水路
面から巻起す水飛沫の影響を除去し、高精度で車速が検
出できるものであるから、通常のドライアスファルトの
走行に限定されることなく、如何なる道路の走行におい
ても、正確な車速の検出が可能となる。
【0064】即ち、本実施例では、200KHz 帯振動子
はパルスドップラー方式で、また、40KHz 帯振動子は
連続波方式を使用し、パルスドップラー方式ではパルス
発振器4及び送信ゲート発生器5及びゲート回路6及び
電力増幅器7からなる送信回路で周期10[msec]でパ
ルス幅1[msec]の間歇信号Aを発生し、間歇送受波器
1の超音波振動子より車両の走行路面に向けて200KH
z 帯のバースト波信号Bを放射する。路面からの反射波
は間歇送受波器1の超音波振動子で受波し、受信増幅器
9で増幅し、反射信号Dを得る。更に、エンベローブ検
出器10、レベル比較器11により受信波のレベルが判
断される。受信波のレベルが一定レベル以上のとき
“1”、受信波のレベルが一定レベル以下のとき“0”
となるパルス、即ち、反射波到来領域信号Iが発生し、
そのパルス信号と、予め、水飛沫検出器30より出力さ
れたゲート信号とをゲート回路31で論理積をとり、ゲ
ート回路31から水飛沫による反射を検出したことを示
すパルス幅信号Lが出力される。また、単安定マルチ3
2にそのパルス幅信号Lが入力され、そのパルス幅信号
Lの立上りに同期して一定時間幅Tmのパルス信号を出
力する。なお、水飛沫による反射波の検出のためのゲー
ト開閉信号は、送信終了後から受信ゲートが開くまでの
間に設定されている。その受信増幅器9で増幅された増
幅信号は、受信ゲート発生器13の出力で受信ゲートに
同期して受信信号切替器15に入力される。通常、この
受信ゲートの位置及び幅は車両の車高及び送信パルス幅
から決定される。
【0065】同時に、40KHz 帯の超音波を連続送受波
器2の超音波振動子より車輪が形成した走行路面のわだ
ちに向けて連続的に放射する。40KHz 帯振動子は応答
性が悪いため、本実施例では、パルスドップラー方式で
はなく、連続波方式で動作させている。路面からの反射
波は連続送受波器2の超音波振動子で受信され、受信増
幅器23にて増幅される。その増幅信号は受信ゲート発
生器13の出力である受信ゲートに同期してゲート回路
25を介して受信信号切替器15に入力される。
【0066】なお、本発明を実施する場合には、パルス
ドップラー方式を採用してもよい。これを請求項3の実
施例とすることができる。例えば、前述の連続送受波器
2を、所定の俯角傾度を持って間歇的に出力される超音
波信号を路面に送波し、その反射波を受波する間歇送受
波器1と同様の他の40KHz 帯振動子の間歇送受波器に
置換し、連続的に電力を消費しないようにすることがで
きる。また、間歇送受波器1に入力する反射波の信号中
に水飛沫からの反射波が含まれているか否かの判定を行
う水飛沫検出器30及びエンベローブ検波器10、レベ
ル比較器11及びゲート回路31からなる受信状態判定
器が間歇送受波器1に入力する反射波の信号中に水飛沫
からの反射波が含まれていると判定したときのみ、次回
の反射波の検出に使用することもできる。
【0067】受信信号切替器15では、水飛沫による反
射波がないときに定常状態で、水飛沫による反射波があ
るとき、その入力信号の切替えを行う。その切替えは、
単安定マルチ32の出力信号が“1”のときはゲート回
路14側に、“0”のときはゲート回路15側に接続さ
れる。選択された受信信号が、周波数計測器33の中に
導かれて周波数が算出され、算出された受信周波数と送
信周波数との差分の周波数(ドップラー周波数)が演算
回路34で計算され、かつ、大気温度がサーミスタ等で
測定され、その値から音速が導かれることで、公知の計
算式から車両の路面に対する走行速度を算出することが
できる。
【0068】ところで、上記実施例における受信状態判
定器は、送信ゲート発生器5の繰返し周波数が10[ms
ec]毎の1[msec]のパルス信号の立上りから所定の時
限Twだけ遅れて時限Twoだけゲートを開く信号を発生
する水飛沫検出器30の出力、及び間歇送受波器1で受
波した信号をエンベローブ検波器10で検波し、レベル
比較器11で所定の閾値以上の反射波信号のレベルのと
き、その出力を“1”とした出力を入力するゲート回路
31で構成されているが、本発明を実施する場合には、
間歇送受波器1に入力する反射波の信号中に水飛沫や泥
水の飛沫、雪、砂、塵埃等からの反射波が含まれている
か否かの判定を行うものであればよい。
【0069】また、上記実施例における車速演算器は、
受信信号切替器15からの出力の周波数を周波数計測器
33で計測し、周波数計測器33から得た周波数を基に
演算回路34でそのドップラー周波数成分を抽出し、そ
のドップラー周波数成分から車速を演算し、それを車速
出力とするものであるが、本発明を実施する場合には、
間歇送受波器1及び連続送受波器2からの出力信号の周
波数、即ち、ドップラ−周波数を計測することによって
車両の路面に対する速度を演算するものであればよい。
【0070】なお、上記実施例では、主に、水飛沫につ
いて説明したが、本発明を実施する場合には、泥水の飛
沫、雪、砂、塵埃等からの反射波が含まれているか否か
の判定と別段構成を異にするものではなく、泥水の飛
沫、雪、砂、塵埃等からの反射波の存在は水飛沫と同意
語として扱うことができる。
【0071】
【発明の効果】以上のように、請求項1の車載用車速計
測装置においては、所定の俯角傾度を持って間歇的に出
力される超音波信号を路面に送波し、その反射波を受波
する間歇送受波器に入力する反射波の信号中に、水飛沫
からの反射波が含まれているか否かの判定を受信状態判
定器で行い、前記受信状態判定器が前記間歇送受波器に
入力する反射波の信号中に水飛沫からの反射波が含まれ
ていると判定したとき、受信信号切替器で前記間歇送受
波器から所定の俯角傾度を持って連続的に出力される超
音波信号を路面に送波し、その反射波を受波する連続送
受波器に切替え、前記間歇送受波器及び前記連続送受波
器からの出力信号のドップラー周波数を計測することに
よって車両の路面に対する速度を演算するものである。
【0072】したがって、冠水した路面の走行におい
て、水飛沫の反射波により正確に路面からの反射波を得
ることができなくなったとき、その水飛沫による反射波
の存在を検出し、路面から巻起す水飛沫によるノイズが
発生するのを回避すべく、路面からの反射量の減少を抑
える超音波信号を使用し、冠水路面から巻起す水飛沫の
影響を除去し、高精度で車速が検出できるものであるか
ら、通常のドライアスファルトの走行に限定されること
なく、如何なる道路の走行においても、正確な車速の検
出が可能となる。
【0073】請求項2の車載用車速計測装置において
は、所定の俯角傾度を持って間歇的に出力される100
〜300KHz の超音波信号を路面に送波し、その反射波
を受波する間歇送受波器と、所定の俯角傾度を持って連
続的に出力される30〜50KHz の超音波信号を路面に
送波し、その反射波を受波する連続送受波器とを具備
し、通常の走行状態で間歇送受波器の出力信号の周波数
を計測することによって車両の路面に対する速度とし、
前記間歇送受波器に入力する反射波の信号中に水飛沫か
らの反射波が含まれているとき、連続送受波器の出力信
号の周波数を計測するものである。
【0074】したがって、冠水した路面の走行におい
て、水飛沫の反射波により正確に路面からの反射波を得
ることができなくなったとき、その水飛沫による反射波
の存在を検出し、路面から巻起す水飛沫によってノイズ
が発生すのを回避すべく、ノイズ成分による路面からの
反射量の減少を抑える傾向にある30〜50KHz の超音
波信号を使用し、冠水路面から巻起す水飛沫の影響を除
去し、高精度で車速が検出できるものであるから、通常
のドライアスファルトの走行に限定されることなく、如
何なる道路の走行においても、正確な車速の検出が可能
となる。
【0075】故に、冠水路面から巻起す水飛沫の影響を
除去し、高精度で車速が検出できる。
【0076】請求項3の車載用車速計測装置において
は、請求項1または請求項2に記載の連続送受波器を、
所定の俯角傾度を持って間歇的に出力される超音波信号
を路面に送波し、その反射波を受波する他の間歇送受波
器に置換し、連続的に電力を消費しないようにする。ま
た、前記受信状態判定器が前記間歇送受波器に入力する
反射波の信号中に水飛沫からの反射波が含まれていると
判定したとき、次回の反射波の検出に使用することもで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の実施例の車載用車速計測装置
における車両に対する取付け説明図である。
【図2】 図2は本発明の実施例の車載用車速計測装置
の回路構成図である。
【図3】 図3は本発明の実施例の車載用車速計測装置
を構成する回路の各部の信号を示すタイミングチャート
である。
【図4】 図4は鋼球からの超音波の反射特性を示すT
s−Ka特性図である。
【符号の説明】
1 間歇送受波器 2 連続送受波器 10 エンベローブ検波器 11 レベル比較器 15 受信信号切替器 30 水飛沫検出器 31 ゲート回路 33 周波数計測器 34 演算回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 葛谷 啓司 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の俯角傾度を持って間歇的に出力さ
    れる超音波信号を路面に送波し、その反射波を受波する
    間歇送受波器と、 所定の俯角傾度を持って連続的に出力される超音波信号
    を路面に送波し、その反射波を受波する連続送受波器
    と、 前記間歇送受波器に入力する反射波の信号中に水飛沫か
    らの反射波が含まれているか否かの判定を行う受信状態
    判定器と、 前記受信状態判定器が前記間歇送受波器に入力する反射
    波の信号中に水飛沫からの反射波が含まれていると判定
    したとき、前記間歇送受波器から前記連続送受波器に切
    替える受信信号切替器と、 前記間歇送受波器及び前記連続送受波器からの出力信号
    のドップラー周波数を計測することによって車両の路面
    に対する速度を演算する車速演算器とを具備することを
    特徴とする車載用車速計測装置。
  2. 【請求項2】 所定の俯角傾度を持って間歇的に出力さ
    れる100〜300KHz の超音波信号を路面に送波し、
    その反射波を受波する間歇送受波器と、所定の俯角傾度
    を持って連続的に出力される30〜50KHz の超音波信
    号を路面に送波し、その反射波を受波する連続送受波器
    とを具備し、 通常の走行状態で間歇送受波器の出力信号のドップラー
    周波数を計測することによって車両の路面に対する速度
    とし、前記間歇送受波器に入力する反射波の信号中に水
    飛沫からの反射波が含まれているとき、連続送受波器の
    出力信号のドップラー周波数を計測することによって車
    両の路面に対する速度とすることを特徴とする車載用車
    速計測装置。
  3. 【請求項3】 前記所定の俯角傾度を持って連続的に出
    力される超音波信号を路面に送波し、その反射波を受波
    する連続送受波器は、所定の俯角傾度を持って間歇的に
    出力される超音波信号を路面に送波し、その反射波を受
    波する他の間歇送受波器としたことを特徴とする請求項
    1または請求項2に記載の車載用車速計測装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015535204A (ja) * 2012-09-20 2015-12-10 グーグル インコーポレイテッド 道路天候条件検出
CN112074756A (zh) * 2018-05-02 2020-12-11 罗伯特·博世有限公司 用于运行车辆的超声波传感器的方法和设备

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JP2015535204A (ja) * 2012-09-20 2015-12-10 グーグル インコーポレイテッド 道路天候条件検出
CN112074756A (zh) * 2018-05-02 2020-12-11 罗伯特·博世有限公司 用于运行车辆的超声波传感器的方法和设备

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