JPH08320337A - 磁歪素子を用いたセンサ - Google Patents
磁歪素子を用いたセンサInfo
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- JPH08320337A JPH08320337A JP7128586A JP12858695A JPH08320337A JP H08320337 A JPH08320337 A JP H08320337A JP 7128586 A JP7128586 A JP 7128586A JP 12858695 A JP12858695 A JP 12858695A JP H08320337 A JPH08320337 A JP H08320337A
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Landscapes
- Measurement Of Mechanical Vibrations Or Ultrasonic Waves (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】渦電流を抑制できる高効率の磁歪素子を用いた
センサを提供する。 【構成】コイル1は、磁歪素子2の伸縮に応じた電圧を
生じるように磁歪素子2と組み合わされている。磁歪素
子2は、導電性材料で構成され、相対する両端21、2
2が拘束され、両端21、22の方向のほぼ全長に沿っ
て形成された少なくとも1つの空洞部23を有する。磁
気回路要素3は磁歪素子2にバイアス磁界を加える。
センサを提供する。 【構成】コイル1は、磁歪素子2の伸縮に応じた電圧を
生じるように磁歪素子2と組み合わされている。磁歪素
子2は、導電性材料で構成され、相対する両端21、2
2が拘束され、両端21、22の方向のほぼ全長に沿っ
て形成された少なくとも1つの空洞部23を有する。磁
気回路要素3は磁歪素子2にバイアス磁界を加える。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁歪素子を用いたセン
サに関する。本発明に係るセンサは、加速度センサ、振
動センサまたはトルクセンサ等に用いることができる。
加速度センサとしての具体的用途例は自動車用エンジン
ノックセンサや、自動車安全システム加速度センサを挙
げることができ、また振動センサの具体的用途例として
は、回転機械の異常状態検出センサ等を挙げることがで
きる。
サに関する。本発明に係るセンサは、加速度センサ、振
動センサまたはトルクセンサ等に用いることができる。
加速度センサとしての具体的用途例は自動車用エンジン
ノックセンサや、自動車安全システム加速度センサを挙
げることができ、また振動センサの具体的用途例として
は、回転機械の異常状態検出センサ等を挙げることがで
きる。
【0002】
【従来の技術】従来、加速度センサ、振動センサまたは
トルクセンサ等としては、圧電素子を用いたものがよく
知られていた。圧電素子を用いたセンサは、振動等に起
因する外力が圧電振動子に加えられたとき、圧電振動子
に外力に応じた電荷信号が発生する現象を利用したもの
である。
トルクセンサ等としては、圧電素子を用いたものがよく
知られていた。圧電素子を用いたセンサは、振動等に起
因する外力が圧電振動子に加えられたとき、圧電振動子
に外力に応じた電荷信号が発生する現象を利用したもの
である。
【0003】しかし、圧電振動子は高インピーダンス素
子として動作するから、電荷信号は外部からの影響に極
めて敏感で、ノイズを拾い易い。従って、高精度で測定
するためには、電荷信号を測定装置に入力する前に、低
インピーダンスの電圧信号に変換する必要がある。この
ため、インピーダンス変換用電子回路と、更に、電源が
必要であり、装置が大型になるという欠点がある。
子として動作するから、電荷信号は外部からの影響に極
めて敏感で、ノイズを拾い易い。従って、高精度で測定
するためには、電荷信号を測定装置に入力する前に、低
インピーダンスの電圧信号に変換する必要がある。この
ため、インピーダンス変換用電子回路と、更に、電源が
必要であり、装置が大型になるという欠点がある。
【0004】しかも、圧電素子は周囲温度が約120℃
を超えると分極劣化が発生し、圧電特性が劣化すると共
に、寿命が短くなる。また、圧電特性は圧電素子に高い
静電気が蓄積された場合も劣化する。更に、圧電素子は
機械的強度が弱いという難点もある。
を超えると分極劣化が発生し、圧電特性が劣化すると共
に、寿命が短くなる。また、圧電特性は圧電素子に高い
静電気が蓄積された場合も劣化する。更に、圧電素子は
機械的強度が弱いという難点もある。
【0005】磁歪素子を用いたセンサは、圧電素子を用
いたセンサにおいて発生する問題点を解決できる。磁歪
素子を用いたセンサは、磁歪素子に外力が加わった場合
に、磁歪素子と組み合わされたコイルに電圧信号が発生
するので、インピーダンス変換回路を用いる必要がな
い。また、高温になっても安定に動作するし、静電気等
の高電圧による特性劣化を生じることがない。
いたセンサにおいて発生する問題点を解決できる。磁歪
素子を用いたセンサは、磁歪素子に外力が加わった場合
に、磁歪素子と組み合わされたコイルに電圧信号が発生
するので、インピーダンス変換回路を用いる必要がな
い。また、高温になっても安定に動作するし、静電気等
の高電圧による特性劣化を生じることがない。
【0006】磁歪素子を用いた振動センサの先行技術文
献としては、U.S.PAT.No.4,161,665号がある。U.S.PAT.
No.4,161,665号は、エンジンノックの検出に用いられる
振動センサを開示している。この振動センサは、コイル
を巻いた円柱状のFeーNi系磁歪素子を、ヨーク及び
磁石によって構成される磁気回路要素と一緒に、ハウジ
ング内に配置した構造を有する。磁気回路要素は、磁歪
素子にバイアス磁界を加える。ハウジングと磁歪素子と
の間に板バネが配置されており、この板バネによって、
磁歪素子にプレストレスが印加される。磁歪素子に対し
て、縦方向の振動が加わると、この振動に起因した磁歪
素子の縦方向の寸法変化により、磁歪素子の透磁率が変
化する。このため、コイルと鎖交する磁束が変化し、コ
イルに電圧が誘起する。
献としては、U.S.PAT.No.4,161,665号がある。U.S.PAT.
No.4,161,665号は、エンジンノックの検出に用いられる
振動センサを開示している。この振動センサは、コイル
を巻いた円柱状のFeーNi系磁歪素子を、ヨーク及び
磁石によって構成される磁気回路要素と一緒に、ハウジ
ング内に配置した構造を有する。磁気回路要素は、磁歪
素子にバイアス磁界を加える。ハウジングと磁歪素子と
の間に板バネが配置されており、この板バネによって、
磁歪素子にプレストレスが印加される。磁歪素子に対し
て、縦方向の振動が加わると、この振動に起因した磁歪
素子の縦方向の寸法変化により、磁歪素子の透磁率が変
化する。このため、コイルと鎖交する磁束が変化し、コ
イルに電圧が誘起する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】FeーNi系磁歪素子
は、導電性を有する。このため、振動に起因した磁歪素
子の縦方向の寸法変化により磁歪素子の透磁率が変化
し、磁歪素子に渦電流が流れ、渦電流損失が発生する。
U.S.PAT.No.4,161,665号では、複数の磁歪素子を並べて
用いているので、磁歪素子の相互間で渦電流が流れるの
を阻止できる。しかし、複数の磁歪素子が必要であり、
部品点数の増加、構造の複雑化及びコストアップ等を招
く。
は、導電性を有する。このため、振動に起因した磁歪素
子の縦方向の寸法変化により磁歪素子の透磁率が変化
し、磁歪素子に渦電流が流れ、渦電流損失が発生する。
U.S.PAT.No.4,161,665号では、複数の磁歪素子を並べて
用いているので、磁歪素子の相互間で渦電流が流れるの
を阻止できる。しかし、複数の磁歪素子が必要であり、
部品点数の増加、構造の複雑化及びコストアップ等を招
く。
【0008】しかも、磁歪素子のそれぞれは断面が円形
状であるから、磁歪素子それ自体では、渦電流を抑制す
ることができない。このため、渦電流損失による効率の
低下及びコイル誘起電圧の低下を回避することができな
い。
状であるから、磁歪素子それ自体では、渦電流を抑制す
ることができない。このため、渦電流損失による効率の
低下及びコイル誘起電圧の低下を回避することができな
い。
【0009】更に、U.S.PAT.No.4,161,665号は単一方向
の振動を検出するセンサを開示するのみであり、2方向
以上の振動を検出する技術を開示していない。
の振動を検出するセンサを開示するのみであり、2方向
以上の振動を検出する技術を開示していない。
【0010】本発明の課題は、高い出力電圧を得ること
の可能な高効率のセンサを提供することである。
の可能な高効率のセンサを提供することである。
【0011】本発明のもう一つの課題は、渦電流を抑制
できる高効率の磁歪素子型センサを提供することであ
る。
できる高効率の磁歪素子型センサを提供することであ
る。
【0012】本発明のもう一つの課題は、少ない部品点
数及び簡単な構造で渦電流を抑制できる磁歪素子型セン
サを提供することである。
数及び簡単な構造で渦電流を抑制できる磁歪素子型セン
サを提供することである。
【0013】本発明のもう一つの課題は、多方向力を検
出し得る磁歪素子型センサを提供することである。
出し得る磁歪素子型センサを提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上述した課題解決のた
め、本発明に係るセンサは、少なくとも1つのコイル
と、1つの磁歪素子と、磁気回路要素とを含む。前記コ
イルは、前記磁歪素子の伸縮に応じた電圧を生じるよう
に前記磁歪素子と組み合わされている。前記磁歪素子
は、導電性を有し、相対する両端が拘束され、前記両端
の方向にとられた軸方向のほぼ全長に沿って形成された
空洞部を有する。前記磁気回路要素は、前記磁歪素子に
バイアス磁界を印加する。
め、本発明に係るセンサは、少なくとも1つのコイル
と、1つの磁歪素子と、磁気回路要素とを含む。前記コ
イルは、前記磁歪素子の伸縮に応じた電圧を生じるよう
に前記磁歪素子と組み合わされている。前記磁歪素子
は、導電性を有し、相対する両端が拘束され、前記両端
の方向にとられた軸方向のほぼ全長に沿って形成された
空洞部を有する。前記磁気回路要素は、前記磁歪素子に
バイアス磁界を印加する。
【0015】好ましくは、前記磁気回路要素は、前記磁
歪素子の相対する両端を拘束し、かつ、加圧する。前記
磁気回路要素は、具体的には、マグネットと、ヨークと
を含んでいる。前記ヨークは、第1のヨーク部材と、第
2のヨーク部材とを含む。前記第1のヨーク部材が前記
軸方向の一端側に配置され、前記第2のヨーク部材は前
記軸方向の他端側に配置される。前記マグネットは、前
記第1のヨーク部材及び前記第2のヨーク部材の間に配
置される。前記第1のヨーク部材及び前記第2のヨーク
部材は、前記空洞部を通って貫通する締め付けピンによ
って固定され、それによって、前記磁歪素子が軸方向の
両端側から加圧される。
歪素子の相対する両端を拘束し、かつ、加圧する。前記
磁気回路要素は、具体的には、マグネットと、ヨークと
を含んでいる。前記ヨークは、第1のヨーク部材と、第
2のヨーク部材とを含む。前記第1のヨーク部材が前記
軸方向の一端側に配置され、前記第2のヨーク部材は前
記軸方向の他端側に配置される。前記マグネットは、前
記第1のヨーク部材及び前記第2のヨーク部材の間に配
置される。前記第1のヨーク部材及び前記第2のヨーク
部材は、前記空洞部を通って貫通する締め付けピンによ
って固定され、それによって、前記磁歪素子が軸方向の
両端側から加圧される。
【0016】一つの具体的態様として、前記コイルの少
なくとも一つは、前記空洞部の貫通する方向を軸方向と
したとき、前記磁歪素子の前記軸方向の伸縮に応じた電
圧を生じる。かかる場合、前記コイルは、巻き軸が前記
軸方向と一致するようにして、前記磁歪素子の周りに巻
かれている。
なくとも一つは、前記空洞部の貫通する方向を軸方向と
したとき、前記磁歪素子の前記軸方向の伸縮に応じた電
圧を生じる。かかる場合、前記コイルは、巻き軸が前記
軸方向と一致するようにして、前記磁歪素子の周りに巻
かれている。
【0017】別の態様として、前記コイルの少なくとも
一つは、前記空洞部の貫通する方向を軸方向としたと
き、前記磁歪素子の前記軸方向と直交する方向に加わる
力に起因する前記磁歪素子の伸縮に応じた電圧を生じ
る。かかる場合、前記コイルは、前記磁歪素子の外周面
及び前記空洞部の内周面を通って前記磁歪素子に巻かれ
る。
一つは、前記空洞部の貫通する方向を軸方向としたと
き、前記磁歪素子の前記軸方向と直交する方向に加わる
力に起因する前記磁歪素子の伸縮に応じた電圧を生じ
る。かかる場合、前記コイルは、前記磁歪素子の外周面
及び前記空洞部の内周面を通って前記磁歪素子に巻かれ
る。
【0018】前記磁歪素子は、好ましくは、RFe2系
磁歪材料でなる。このような磁歪材料でなる磁歪素子は
超磁歪素子と称されることもある。
磁歪材料でなる。このような磁歪材料でなる磁歪素子は
超磁歪素子と称されることもある。
【0019】本発明に係るセンサの主な用途は、加速度
センサ、振動センサまたはトルクセンサである。
センサ、振動センサまたはトルクセンサである。
【0020】
【作用】コイルは磁歪素子の伸縮に応じた電圧を生じる
ように磁歪素子と組み合わされている。磁歪素子は相対
する両端が拘束されており、磁気回路要素は磁歪素子に
バイアス磁界を加える。この構成において、振動、加速
度またはトルク等に起因する外力が磁歪素子に加わる
と、磁歪素子の寸法が変化し、磁歪素子の透磁率が変化
する。このため、磁歪素子の磁束密度が変化し、コイル
と鎖交する磁束が変化し、コイルに電圧が誘起する。こ
の誘起電圧から、加えられた外力を検知することができ
る。
ように磁歪素子と組み合わされている。磁歪素子は相対
する両端が拘束されており、磁気回路要素は磁歪素子に
バイアス磁界を加える。この構成において、振動、加速
度またはトルク等に起因する外力が磁歪素子に加わる
と、磁歪素子の寸法が変化し、磁歪素子の透磁率が変化
する。このため、磁歪素子の磁束密度が変化し、コイル
と鎖交する磁束が変化し、コイルに電圧が誘起する。こ
の誘起電圧から、加えられた外力を検知することができ
る。
【0021】磁歪素子は、FeーNi系磁歪材料または
RFe2系磁歪材料で構成されていて導電性を有する。
このため、磁歪素子の寸法が変化して磁束密度が変化し
た場合、磁束の変化に起因して、磁歪素子に渦電流が流
れる。渦電流の大きさは磁歪素子の厚みに逆比例する。
本発明において、磁歪素子は、相対する両端の方向のほ
ぼ全長に沿って形成された少なくとも1つの空洞部を有
するから、磁歪素子の厚みが空胴部によって薄くなる。
このため、渦電流が抑制され、高い出力電圧を得ること
ができる。
RFe2系磁歪材料で構成されていて導電性を有する。
このため、磁歪素子の寸法が変化して磁束密度が変化し
た場合、磁束の変化に起因して、磁歪素子に渦電流が流
れる。渦電流の大きさは磁歪素子の厚みに逆比例する。
本発明において、磁歪素子は、相対する両端の方向のほ
ぼ全長に沿って形成された少なくとも1つの空洞部を有
するから、磁歪素子の厚みが空胴部によって薄くなる。
このため、渦電流が抑制され、高い出力電圧を得ること
ができる。
【0022】本発明において、磁歪素子は1本であり、
この磁歪素子に設けられた空洞部によって、渦電流を抑
制する構造を採用しているから、少ない部品点数及び簡
単な構造で渦電流を抑制できる。
この磁歪素子に設けられた空洞部によって、渦電流を抑
制する構造を採用しているから、少ない部品点数及び簡
単な構造で渦電流を抑制できる。
【0023】磁気回路要素が、磁歪素子の相対する両端
を拘束し、かつ、加圧する構造の場合、加圧により磁歪
素子にプレストレスが加えられる。このプレストレスは
磁歪素子の抵抗変化を増大させ、効率を向上させる。し
かも、この構造の場合は、磁気回路要素を、磁歪素子を
支持し、かつ、加圧する支持機構として兼用できる。こ
のため、部品点数が少なくなり、構造が簡単になる。
を拘束し、かつ、加圧する構造の場合、加圧により磁歪
素子にプレストレスが加えられる。このプレストレスは
磁歪素子の抵抗変化を増大させ、効率を向上させる。し
かも、この構造の場合は、磁気回路要素を、磁歪素子を
支持し、かつ、加圧する支持機構として兼用できる。こ
のため、部品点数が少なくなり、構造が簡単になる。
【0024】一つの具体的態様として、コイルの少なく
とも一つが、空洞部の貫通する方向を軸方向としたと
き、磁歪素子の軸方向の伸縮に応じた電圧を生じる構造
をとった場合、空洞部の軸方向、即ち、縦方向の加速度
及び振動等を検出するセンサを得ることができる。ねじ
れ等も検出することができ、従って、トルクセンサとし
ても用いることができる。かかる場合、コイルは、巻き
軸が軸方向と一致するようにして、磁歪素子の周りに巻
かれる。
とも一つが、空洞部の貫通する方向を軸方向としたと
き、磁歪素子の軸方向の伸縮に応じた電圧を生じる構造
をとった場合、空洞部の軸方向、即ち、縦方向の加速度
及び振動等を検出するセンサを得ることができる。ねじ
れ等も検出することができ、従って、トルクセンサとし
ても用いることができる。かかる場合、コイルは、巻き
軸が軸方向と一致するようにして、磁歪素子の周りに巻
かれる。
【0025】更に別の態様として、コイルの少なくとも
一つが、空洞部の貫通する方向を軸方向としたとき、磁
歪素子の軸方向と直交する方向に加わる力に起因する磁
歪素子の伸縮に応じた電圧を生じるような配置をとるこ
ともできる。このようなコイル配置をとることにより、
軸方向と直交する横方向の加速度及び振動を検出するこ
とができる。また、この場合にも、ねじれ等を検出する
ことができ、従って、トルクセンサとしても用いること
ができる。縦方向の加速度及び振動等を検出するコイル
配置と併せて、横方向の加速度及び振動等を検出するコ
イル配置を有する場合は、加速度センサ、振動センサま
たはトルクセンサとしての実用性が一層高まる。かかる
場合の具体的態様として、コイルは、磁歪素子の外周面
及び空洞部の内周面を通って磁歪素子に巻かれる。
一つが、空洞部の貫通する方向を軸方向としたとき、磁
歪素子の軸方向と直交する方向に加わる力に起因する磁
歪素子の伸縮に応じた電圧を生じるような配置をとるこ
ともできる。このようなコイル配置をとることにより、
軸方向と直交する横方向の加速度及び振動を検出するこ
とができる。また、この場合にも、ねじれ等を検出する
ことができ、従って、トルクセンサとしても用いること
ができる。縦方向の加速度及び振動等を検出するコイル
配置と併せて、横方向の加速度及び振動等を検出するコ
イル配置を有する場合は、加速度センサ、振動センサま
たはトルクセンサとしての実用性が一層高まる。かかる
場合の具体的態様として、コイルは、磁歪素子の外周面
及び空洞部の内周面を通って磁歪素子に巻かれる。
【0026】本発明の他の目的、構成及び効果は、添付
図面を参照して、以下に更に詳しく説明する。
図面を参照して、以下に更に詳しく説明する。
【0027】
【実施例】図1は本発明に係るセンサの正面部分断面
図、図2は図1のA2ーA2線に沿った断面図である。
本発明に係るセンサは、少なくとも1つのコイル1と、
1つの磁歪素子2と、磁気回路要素3とを含む。コイル
1は、磁歪素子2の伸縮に応じた電圧を生じるように磁
歪素子2と組み合わされている。磁歪素子2は、導電性
材料で構成され、相対する両端21、22が拘束され、
両端21、22の方向のほぼ全長に沿って形成された少
なくとも1つの空洞部23を有する。
図、図2は図1のA2ーA2線に沿った断面図である。
本発明に係るセンサは、少なくとも1つのコイル1と、
1つの磁歪素子2と、磁気回路要素3とを含む。コイル
1は、磁歪素子2の伸縮に応じた電圧を生じるように磁
歪素子2と組み合わされている。磁歪素子2は、導電性
材料で構成され、相対する両端21、22が拘束され、
両端21、22の方向のほぼ全長に沿って形成された少
なくとも1つの空洞部23を有する。
【0028】磁歪素子2は、Ni−Fe系磁歪材料、R
Fe2系磁歪材料等で構成できる。特にRFe2系磁歪材
料で構成することが望ましい。この場合は、極めて大き
な磁気抵抗の変化、大きな出力電圧、安定した温度特性
等を有するセンサが得られる。磁気回路要素3は磁歪素
子2にバイアス磁界を加える。参照符号101、102
はコイル1のリード線である。
Fe2系磁歪材料等で構成できる。特にRFe2系磁歪材
料で構成することが望ましい。この場合は、極めて大き
な磁気抵抗の変化、大きな出力電圧、安定した温度特性
等を有するセンサが得られる。磁気回路要素3は磁歪素
子2にバイアス磁界を加える。参照符号101、102
はコイル1のリード線である。
【0029】上述のように、コイル1は磁歪素子2の伸
縮に応じた電圧を生じるように磁歪素子2と組み合わさ
れている。磁歪素子2は相対する両端21、22が拘束
されており、磁気回路要素3は磁歪素子2にバイアス磁
界を加える。従って、振動、加速度またはトルク等の外
力が磁歪素子2に加わると、磁歪素子2の寸法が変化
し、磁歪素子2の透磁率が変化する。このため、磁歪素
子2の磁束密度が変化し、コイル1と鎖交する磁束が変
化し、コイル1に電圧が誘起する。この誘起電圧から、
加えられた外力を検知することができる。
縮に応じた電圧を生じるように磁歪素子2と組み合わさ
れている。磁歪素子2は相対する両端21、22が拘束
されており、磁気回路要素3は磁歪素子2にバイアス磁
界を加える。従って、振動、加速度またはトルク等の外
力が磁歪素子2に加わると、磁歪素子2の寸法が変化
し、磁歪素子2の透磁率が変化する。このため、磁歪素
子2の磁束密度が変化し、コイル1と鎖交する磁束が変
化し、コイル1に電圧が誘起する。この誘起電圧から、
加えられた外力を検知することができる。
【0030】磁歪素子2は、FeーNi系磁歪材料また
はRFe2系磁歪材料等で構成されていて導電性を有す
る。このため、磁歪素子2の寸法が変化して磁束密度が
変化した場合、磁束の変化に起因して、磁歪素子2に渦
電流Id(図2参照)が流れる。渦電流Idの大きさは
磁歪素子2の厚みT(図1参照)に逆比例する。本発明
において、磁歪素子2は、相対する両端21、22の方
向のほぼ全長に沿って形成された空洞部23を有するか
ら、磁歪素子2の厚みTが空胴部23によって薄くな
る。このため、渦電流Idが抑制され、高い出力電圧を
得ることができる。
はRFe2系磁歪材料等で構成されていて導電性を有す
る。このため、磁歪素子2の寸法が変化して磁束密度が
変化した場合、磁束の変化に起因して、磁歪素子2に渦
電流Id(図2参照)が流れる。渦電流Idの大きさは
磁歪素子2の厚みT(図1参照)に逆比例する。本発明
において、磁歪素子2は、相対する両端21、22の方
向のほぼ全長に沿って形成された空洞部23を有するか
ら、磁歪素子2の厚みTが空胴部23によって薄くな
る。このため、渦電流Idが抑制され、高い出力電圧を
得ることができる。
【0031】本発明において、磁歪素子2は1本であ
り、この磁歪素子2に設けられた空洞部23によって渦
電流を抑制する構造を採用しているから、少ない部品点
数及び簡単な構造で渦電流を抑制できる。渦電流の抑制
作用は、磁歪素子2の厚みが薄くなるほど顕著になる。
従って、空洞部23は必要な渦電流抑制作用と、磁歪素
子2の機械的強度とが得られるような寸法に定められ
る。
り、この磁歪素子2に設けられた空洞部23によって渦
電流を抑制する構造を採用しているから、少ない部品点
数及び簡単な構造で渦電流を抑制できる。渦電流の抑制
作用は、磁歪素子2の厚みが薄くなるほど顕著になる。
従って、空洞部23は必要な渦電流抑制作用と、磁歪素
子2の機械的強度とが得られるような寸法に定められ
る。
【0032】磁気回路要素3は、磁歪素子2の相対する
両端21、22を拘束し、かつ、加圧する。加圧により
磁歪素子2にプレストレスが印加される。このプレスト
レスは磁歪素子2の抵抗変化を増大させ、効率を向上さ
せる。しかも、この構造の場合は、磁気回路要素3を、
磁歪素子2を支持し、かつ、加圧する支持機構として兼
用できる。このため、部品点数が少なくなり、構造が簡
単になる。
両端21、22を拘束し、かつ、加圧する。加圧により
磁歪素子2にプレストレスが印加される。このプレスト
レスは磁歪素子2の抵抗変化を増大させ、効率を向上さ
せる。しかも、この構造の場合は、磁気回路要素3を、
磁歪素子2を支持し、かつ、加圧する支持機構として兼
用できる。このため、部品点数が少なくなり、構造が簡
単になる。
【0033】実施例において、磁気回路要素3は、マグ
ネット31と、ヨーク32、33とを含んでいる。ヨー
ク32、33は、第1のヨーク部材32と、第2のヨー
ク部材33とを含む。第1のヨーク部材32が軸方向Z
の一端側に配置され、第2のヨーク部材33は軸方向Z
の他端側に配置される。マグネットは、第1のヨーク部
材32及び第2のヨーク部材33の間に配置される。第
1のヨーク部材32及び第2のヨーク部材33は、空洞
部23を通って貫通する締め付けピン34によって固定
され、それによって、磁歪素子2が軸方向Zの両端2
1、22側から加圧される。ピン34は非磁性材料によ
って構成される。ピン34の両端に締め付けナット3
5、36が結合されている。ナット35、36の一方
は、ピン34と一体に形成してもよい。
ネット31と、ヨーク32、33とを含んでいる。ヨー
ク32、33は、第1のヨーク部材32と、第2のヨー
ク部材33とを含む。第1のヨーク部材32が軸方向Z
の一端側に配置され、第2のヨーク部材33は軸方向Z
の他端側に配置される。マグネットは、第1のヨーク部
材32及び第2のヨーク部材33の間に配置される。第
1のヨーク部材32及び第2のヨーク部材33は、空洞
部23を通って貫通する締め付けピン34によって固定
され、それによって、磁歪素子2が軸方向Zの両端2
1、22側から加圧される。ピン34は非磁性材料によ
って構成される。ピン34の両端に締め付けナット3
5、36が結合されている。ナット35、36の一方
は、ピン34と一体に形成してもよい。
【0034】この構造によれば、少ない部品点数及び簡
単な構造で、磁歪素子2に対して均一な磁界を印加する
ことができ、磁歪素子2を効率よく動作させることがで
きる。また、磁歪素子2にプレストレスを印加し、磁歪
素子2の磁気抵抗変化を大きくすることができる。磁気
抵抗変化の増大は出力増大をもたらす。
単な構造で、磁歪素子2に対して均一な磁界を印加する
ことができ、磁歪素子2を効率よく動作させることがで
きる。また、磁歪素子2にプレストレスを印加し、磁歪
素子2の磁気抵抗変化を大きくすることができる。磁気
抵抗変化の増大は出力増大をもたらす。
【0035】コイル1は、空洞部23の貫通する方向を
軸方向Zとしたとき、磁歪素子2の軸方向Zの伸縮に応
じた電圧を生じる配置になっている。このような構造を
とることにより、空洞部23の軸方向Z、即ち、縦方向
の加速度及び振動を検出するセンサを得ることができ
る。かかる場合、コイル1は、巻き軸が軸方向Zと一致
するようにして、磁歪素子2の周りに巻かれる。
軸方向Zとしたとき、磁歪素子2の軸方向Zの伸縮に応
じた電圧を生じる配置になっている。このような構造を
とることにより、空洞部23の軸方向Z、即ち、縦方向
の加速度及び振動を検出するセンサを得ることができ
る。かかる場合、コイル1は、巻き軸が軸方向Zと一致
するようにして、磁歪素子2の周りに巻かれる。
【0036】磁歪素子2に軸方向Zの伸縮を許容するた
め、磁歪素子2の両端21、22を、第1のヨーク3
2、第2のヨーク部材33、ピン34及びナット35、
36によって締め付けたとき、マグネット31と第1の
ヨーク部材32または第2のヨーク部材33との間に空
隙G1が生じるように組み立てる。
め、磁歪素子2の両端21、22を、第1のヨーク3
2、第2のヨーク部材33、ピン34及びナット35、
36によって締め付けたとき、マグネット31と第1の
ヨーク部材32または第2のヨーク部材33との間に空
隙G1が生じるように組み立てる。
【0037】図3はコイル1の出力電圧波形(a)と、
与えらた振動による磁歪素子2の変位波形(b)とを、
時間軸を一致させて示す図である。図示するように、振
動による磁歪素子2へ変位が最大となる位置で、大きな
出力電圧が得られる。
与えらた振動による磁歪素子2の変位波形(b)とを、
時間軸を一致させて示す図である。図示するように、振
動による磁歪素子2へ変位が最大となる位置で、大きな
出力電圧が得られる。
【0038】実施例において、空洞部23は一方向に貫
通する孔で構成されている。かかる構造の場合は、空洞
部23をピン34を通すための空間として利用できる。
ピン34は磁気回路要素3を磁歪素子2に結合させる手
段として用いられるものであるが、更に、磁歪素子2の
変位にも影響を与える。従って、ピン34は測定しよう
とする加速度、振動またはトルクに適した変位が得られ
るように、材質または断面径等を選定し、それによって
必要なバネ定数を与える。
通する孔で構成されている。かかる構造の場合は、空洞
部23をピン34を通すための空間として利用できる。
ピン34は磁気回路要素3を磁歪素子2に結合させる手
段として用いられるものであるが、更に、磁歪素子2の
変位にも影響を与える。従って、ピン34は測定しよう
とする加速度、振動またはトルクに適した変位が得られ
るように、材質または断面径等を選定し、それによって
必要なバネ定数を与える。
【0039】トルクセンサとして用いる場合は、第1の
ヨーク部材32または第2のヨーク部材33の何れか一
方、例えば第1のヨーク部材32を固定し、第2のヨー
ク部材33に軸方向Zの周りの回転Mとして与えられる
トルクを検出する。
ヨーク部材32または第2のヨーク部材33の何れか一
方、例えば第1のヨーク部材32を固定し、第2のヨー
ク部材33に軸方向Zの周りの回転Mとして与えられる
トルクを検出する。
【0040】図4は本発明に係る磁歪素子2の他の実施
例を示す断面図である。この実施例では、磁歪素子2の
外周面に、軸方向Zに沿って溝24を設け、この溝24
によって、磁歪素子2の肉厚部を周方向において分断し
てある。このような構造であると、渦電流Idの流れが
溝24によって遮断できるので、渦電流Idを一層確実
に抑制することができる。
例を示す断面図である。この実施例では、磁歪素子2の
外周面に、軸方向Zに沿って溝24を設け、この溝24
によって、磁歪素子2の肉厚部を周方向において分断し
てある。このような構造であると、渦電流Idの流れが
溝24によって遮断できるので、渦電流Idを一層確実
に抑制することができる。
【0041】図5は本発明に係る磁歪素子2の他の実施
例を示す断面図である。この実施例では、磁歪素子2は
外周面に、軸方向Zに沿って溝24を設け、この溝24
によって、磁歪素子2の肉厚部を周方向において分断し
てある他、磁歪素子2を矩形状の外形形状にしてある。
この実施例に示すように、磁歪素子2は円筒状に限ら
ず、種々の外形形状をとることができる。
例を示す断面図である。この実施例では、磁歪素子2は
外周面に、軸方向Zに沿って溝24を設け、この溝24
によって、磁歪素子2の肉厚部を周方向において分断し
てある他、磁歪素子2を矩形状の外形形状にしてある。
この実施例に示すように、磁歪素子2は円筒状に限ら
ず、種々の外形形状をとることができる。
【0042】図6は本発明に係る磁歪素子2の他の実施
例を示す断面図である。この実施例では、磁歪素子2は
複数本の空洞部231〜235を有する。空洞部231
はピンを通すための孔として用いることができる。複数
本の空洞部231〜235を有する場合も、渦電流阻止
作用を向上させることができる。
例を示す断面図である。この実施例では、磁歪素子2は
複数本の空洞部231〜235を有する。空洞部231
はピンを通すための孔として用いることができる。複数
本の空洞部231〜235を有する場合も、渦電流阻止
作用を向上させることができる。
【0043】図7は本発明に係るセンサの正面部分断面
図、図8は図7のA8ーA8線に沿った断面図である。
実施例において、3つのコイル11、12及び13が備
えられている。コイル11は、縦方向の加速度及び振動
を検出すべく、巻き軸が軸方向Zと一致するようにし
て、磁歪素子2の周りに巻かれる。コイル12、13
は、空洞部23の貫通する方向を軸方向Zとしたとき、
磁歪素子2の軸方向Zと直交する方向Xの振動または加
速度等を検出するように配置されている。コイル12、
13は、磁歪素子2の外周面及び空洞部23の内周面を
通って磁歪素子2に巻かれる。参照符号111、112
はコイル11のリード線、参照符号121、122はコ
イル12または13のリード線である。
図、図8は図7のA8ーA8線に沿った断面図である。
実施例において、3つのコイル11、12及び13が備
えられている。コイル11は、縦方向の加速度及び振動
を検出すべく、巻き軸が軸方向Zと一致するようにし
て、磁歪素子2の周りに巻かれる。コイル12、13
は、空洞部23の貫通する方向を軸方向Zとしたとき、
磁歪素子2の軸方向Zと直交する方向Xの振動または加
速度等を検出するように配置されている。コイル12、
13は、磁歪素子2の外周面及び空洞部23の内周面を
通って磁歪素子2に巻かれる。参照符号111、112
はコイル11のリード線、参照符号121、122はコ
イル12または13のリード線である。
【0044】このようなコイル配置をとることにより、
軸方向Zと直交する横方向Xの加速度及び振動を検出す
ることができる。従って、縦方向(軸方向)Zの加速度
及び振動を検出するコイル11と併せて、横方向Xの加
速度及び振動を検出するコイル配置が得られ、加速度セ
ンサ、振動センサ及びトルクセンサ等としての実用性が
一層高まる。
軸方向Zと直交する横方向Xの加速度及び振動を検出す
ることができる。従って、縦方向(軸方向)Zの加速度
及び振動を検出するコイル11と併せて、横方向Xの加
速度及び振動を検出するコイル配置が得られ、加速度セ
ンサ、振動センサ及びトルクセンサ等としての実用性が
一層高まる。
【0045】図9は振動方向X1及びX2の横振動が与
えられた場合の磁歪素子の動作を概略的に示す図であ
る。磁歪素子2に振動方向X1の加振力が与えられた場
合、磁歪素子2は、振動方向X1の前端側において(+
△D1)だけ伸び、後端側で−△D1だけ縮む伸縮特性
D1を示す。磁歪素子2に、振動方向X1とは逆方向の
振動方向X2の加振力が与えられた場合は、磁歪素子2
は、振動方向X2の前端側において(+△D2)だけ伸
び、後端側で−△D2だけ縮む伸縮特性D2を示す。振
動方向X1の前端側にコイル13があり、後端側にコイ
ル12があるので、これらのコイル12、13に磁歪素
子2の伸縮に伴う電圧が誘起する。コイル12及びコイ
ル13の位置で見た磁歪素子2の伸縮動作は、互いに逆
であるので、コイル12及びコイル13にはほぼ逆位相
の電圧が誘起する。この関係と、コイル12及びコイル
13の巻き方向とを考慮して、コイル12及びコイル1
3を結線することにより、コイル12及びコイル13に
誘起した電圧を加算した出力を得ることができる。但
し、コイル12、13の何れか一方を省略してもよい。
また、横方向Xの力のみを検出する場合は、コイル11
は省略できる。
えられた場合の磁歪素子の動作を概略的に示す図であ
る。磁歪素子2に振動方向X1の加振力が与えられた場
合、磁歪素子2は、振動方向X1の前端側において(+
△D1)だけ伸び、後端側で−△D1だけ縮む伸縮特性
D1を示す。磁歪素子2に、振動方向X1とは逆方向の
振動方向X2の加振力が与えられた場合は、磁歪素子2
は、振動方向X2の前端側において(+△D2)だけ伸
び、後端側で−△D2だけ縮む伸縮特性D2を示す。振
動方向X1の前端側にコイル13があり、後端側にコイ
ル12があるので、これらのコイル12、13に磁歪素
子2の伸縮に伴う電圧が誘起する。コイル12及びコイ
ル13の位置で見た磁歪素子2の伸縮動作は、互いに逆
であるので、コイル12及びコイル13にはほぼ逆位相
の電圧が誘起する。この関係と、コイル12及びコイル
13の巻き方向とを考慮して、コイル12及びコイル1
3を結線することにより、コイル12及びコイル13に
誘起した電圧を加算した出力を得ることができる。但
し、コイル12、13の何れか一方を省略してもよい。
また、横方向Xの力のみを検出する場合は、コイル11
は省略できる。
【0046】図10は本発明に係るセンサの別の実施例
における断面図である。この実施例では、コイル11〜
13の他に、コイル12、13の方向Xと直交する方向
Yのコイル14、15を有する。
における断面図である。この実施例では、コイル11〜
13の他に、コイル12、13の方向Xと直交する方向
Yのコイル14、15を有する。
【0047】この実施例の場合も、横方向Yの加速度及
び振動等を検出することができ、縦方向(軸方向)Zの
加速度及び振動を検出するコイル11、横方向X、Yの
加速度及び振動等を検出するコイル配置が得られる。従
って、加速度センサ、振動センサ及びトルクセンサとし
ての実用性が一層高まる。コイル12、13の何れか一
方またはコイル14、15の何れか一方を省略してもよ
いことは、前述した通りである。
び振動等を検出することができ、縦方向(軸方向)Zの
加速度及び振動を検出するコイル11、横方向X、Yの
加速度及び振動等を検出するコイル配置が得られる。従
って、加速度センサ、振動センサ及びトルクセンサとし
ての実用性が一層高まる。コイル12、13の何れか一
方またはコイル14、15の何れか一方を省略してもよ
いことは、前述した通りである。
【0048】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、次
のような効果を得ることができる。 (a)高い出力電圧を得ることの可能な高効率のセンサ
を提供することができる。 (b)渦電流を抑制できる高効率の磁歪素子型センサを
提供することができる。 (c)少ない部品点数及び簡単な構造で渦電流を抑制で
きる磁歪素子型センサを提供することができる。 (d)多方向力を検出し得る磁歪素子型センサを提供す
ることができる。
のような効果を得ることができる。 (a)高い出力電圧を得ることの可能な高効率のセンサ
を提供することができる。 (b)渦電流を抑制できる高効率の磁歪素子型センサを
提供することができる。 (c)少ない部品点数及び簡単な構造で渦電流を抑制で
きる磁歪素子型センサを提供することができる。 (d)多方向力を検出し得る磁歪素子型センサを提供す
ることができる。
【図1】本発明に係るセンサの正面部分断面図である。
【図2】図1のA2ーA2線に沿った断面図である。
【図3】コイルの出力電圧波形(a)と、与えらた振動
による磁歪素子の変位波形(b)とを、時間軸を一致さ
せて示す図である。
による磁歪素子の変位波形(b)とを、時間軸を一致さ
せて示す図である。
【図4】本発明に係るセンサに用いられ得る磁歪素子の
他の実施例を示す断面図である。
他の実施例を示す断面図である。
【図5】本発明に係るセンサに用いられ得る磁歪素子の
他の実施例を示す断面図である。
他の実施例を示す断面図である。
【図6】本発明に係るセンサに用いられ得る磁歪素子の
他の実施例を示す断面図である。
他の実施例を示す断面図である。
【図7】本発明に係るセンサの他の実施例を示す正面部
分断面図である。
分断面図である。
【図8】図7のA8ーA8線に沿った断面図である。
【図9】方向X1及びX2の横振動が与えられた場合の
磁歪素子の動作を概略的に示す図である。
磁歪素子の動作を概略的に示す図である。
【図10】本発明に係るセンサの別の実施例における断
面図である。
面図である。
1、11、12、13、14、15 コイル 2 磁歪素子 21、22 磁歪素子の
両端 23 空洞部 3 磁気回路要
素 31 マグネット 32 第1のヨー
ク部材 33 第2のヨー
ク部材
両端 23 空洞部 3 磁気回路要
素 31 マグネット 32 第1のヨー
ク部材 33 第2のヨー
ク部材
Claims (9)
- 【請求項1】 少なくとも1つのコイルと、1つの磁歪
素子と、磁気回路要素とを含むセンサであって、 前記コイルは、前記磁歪素子の伸縮に応じた電圧を生じ
るように前記磁歪素子と組み合わされており、 前記磁歪素子は、導電性を有し、相対する両端が拘束さ
れ、前記両端の方向にとられた軸方向のほぼ全長に沿っ
て形成された空洞部を有しており、 前記磁気回路要素は、前記磁歪素子にバイアス磁界を印
加する。 - 【請求項2】 請求項1に記載されたセンサであって、 前記磁気回路要素は、前記磁歪素子の相対する両端を拘
束し、かつ、加圧する。 - 【請求項3】 請求項2に記載されたセンサであって、 前記磁気回路要素は、マグネットと、ヨークとを含んで
おり、 前記ヨークは、第1のヨーク部材と、第2のヨーク部材
とを含み、前記第1のヨーク部材が前記軸方向の一端側
に配置され、前記第2のヨーク部材は前記軸方向の他端
側に配置されており、 前記マグネットは、前記第1のヨーク部材及び前記第2
のヨーク部材の間に配置されており、 前記第1のヨーク部材及び前記第2のヨーク部材は、前
記空洞部を通って貫通する締め付けピンによって固定さ
れ、それによって、前記磁歪素子が軸方向の両端側から
加圧される。 - 【請求項4】 請求項1に記載されたセンサであって、 前記コイルの少なくとも一つは、前記空洞部の貫通する
方向を軸方向としたとき、前記磁歪素子の前記軸方向の
伸縮に応じた電圧を生じる。 - 【請求項5】 請求項4に記載されたセンサであって、 前記コイルは、巻き軸が前記軸方向と一致するようにし
て、前記磁歪素子の周りに巻かれている。 - 【請求項6】 請求項1に記載されたセンサであって、 前記コイルの少なくとも一つは、前記空洞部の貫通する
方向を軸方向としたとき、前記磁歪素子の前記軸方向と
直交する方向に加わる力に起因する前記磁歪素子の伸縮
に応じた電圧を生じる。 - 【請求項7】 請求項6に記載されたセンサであって、 前記コイルは、前記磁歪素子の外周面及び前記空洞部の
内周面を通って前記磁歪素子に巻かれている。 - 【請求項8】 請求項1に記載されたセンサであって、 前記磁歪素子は、RFe2系磁歪材料でなる。
- 【請求項9】 請求項1に記載されたセンサであって、 加速度センサ、振動センサまたはトルクセンサとして用
いられる。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12858695A JP3428777B2 (ja) | 1995-05-26 | 1995-05-26 | 磁歪素子を用いたセンサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12858695A JP3428777B2 (ja) | 1995-05-26 | 1995-05-26 | 磁歪素子を用いたセンサ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08320337A true JPH08320337A (ja) | 1996-12-03 |
JP3428777B2 JP3428777B2 (ja) | 2003-07-22 |
Family
ID=14988422
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12858695A Expired - Fee Related JP3428777B2 (ja) | 1995-05-26 | 1995-05-26 | 磁歪素子を用いたセンサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3428777B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100466319C (zh) * | 2004-03-19 | 2009-03-04 | 索尼株式会社 | 磁致伸缩执行器 |
-
1995
- 1995-05-26 JP JP12858695A patent/JP3428777B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100466319C (zh) * | 2004-03-19 | 2009-03-04 | 索尼株式会社 | 磁致伸缩执行器 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3428777B2 (ja) | 2003-07-22 |
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