JPH08318930A - キャリングケース用スリーブパッケージ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 スリーブパッケージ内の被包装体であるキャ
リングケースの左右移動を防止して、スリーブパッケー
ジの脱落を防止する。 【構成】 スリーブパッケージ１の天面は、段ボール紙
の両端部を重ねて接着して形成されている。上下２層の
天面の下側の天面部２には背面部４へ連続する門形の切
込みを加工してフラップ部１３が成形されている。被包
装体であるキャリングケース１９にスリーブパッケージ
１を被装し、フラップ部１３を内側に折曲げてキャリン
グケース１９のキャリングハンドル２１の下部空間に挿
入すると、フラップ部１３がキャリングハンドル２１に
係合してキャリングケース１９は左右移動不可能な状態
に固定される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、商品包装用のスリー
ブパッケージに関するものであり、特に、機械製品等の
キャリングケースを包装するためのスリーブパッケージ
に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】商品が購買者の手に渡るまでの流通段階
において商品を保護する外装パッケージには、箱形パッ
ケージや左右両面が開放された筒形のスリーブパッケー
ジ等の各種の形状のものがあり、キャリングケース単体
或いはキャリングケースに収納された機械製品等に対し
ては、スリーブパッケージを使用してコストの削減を図
ることが多い。

【０００３】スリーブパッケージを使用する場合は、左
右両面が開放されているため被包装体を収納したスリー
ブパッケージを熱収縮性の樹脂フィルムにてシュリンク
包装したり、複数個のスリーブパッケージを箱形のカー
トンに収納している。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】スリーブパッケージを
樹脂フィルムにてシュリンク包装した商品は、流通段階
で一旦シュリンク包装を除去して開封すると、運搬時等
にスリーブパッケージ内の被包装体が左右に移動してス
リーブパッケージから落下する虞れがあり、取扱いに注
意を要する。特に、スーツケース形のキャリングケース
の如く、上面にキャリングハンドル等が突出している被
包装体にスリーブパッケージを使用する場合は、キャリ
ングケースの上面とスリーブパッケージの天面との接触
面積が小さいため、キャリングケースが滑りやすくスリ
ーブパッケージから脱落する危険性が高い。

【０００５】そこで、スリーブパッケージに対する被包
装体の移動を防止して、取扱い性を向上するために解決
すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明は上記
課題を解決することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この発明は、上記目的を
達成するために提案するものであり、１枚の方形カート
ン用紙を角筒形に折り曲げ、前記カートン用紙の両端部
を重ねて接着した左右両面開放形のスリーブパッケージ
に於いて、前記用紙の一端部側の左右中間部に前記接着
面から隣接する壁面に亘る門形の切込みを加工してフラ
ップ部を成形し、前記一端部の上面の前記フラップ部を
除く部分に前記用紙の他端部を接着し、スリーブパッケ
ージ内に挿入されたキャリングケースのキャリングハン
ドルの下部空間へ前記フラップ部を折曲げて挿入するこ
とにより、キャリングケースを固定できるようにしたこ
とを特徴とするキャリングケース用スリーブパッケージ
を提案するものである。

【０００７】

【作用】被包装体であるキャリングケースにスリーブパ
ッケージを被装し、スリーブパッケージに切り込みを設
けて形成したフラップ部を内側に折曲げてキャリングケ
ースのキャリングハンドルの下部空間に挿入すると、フ
ラップ部がキャリングハンドル部に係合してキャリング
ケースは左右移動不可能な状態に固定され、スリーブパ
ッケージからキャリングケースが脱落することがない。

【０００８】スリーブパッケージからキャリングケース
を取出す際は、フラップ部を外側へ折曲げてキャリング
ハンドルとの係合を解除すればキャリングケースを取り
出すことができ、フラップ部の開閉により開梱と梱包を
反復することができる。

【０００９】

【実施例】以下、この発明の一実施例を図に従って詳述
する。図１はスリーブパッケージ１を示し、二重の天面
部２，３、背面部４、底面部５、前面部６によって構成
された角筒形パッケージである。

【００１０】図２はスリーブパッケージ１の展開図であ
り、収納するキャリングケースの寸法に合わせた縦横寸
法に切断された方形の段ボール紙７は、同図において上
から第一の天面部２、背面部４、底面部５、前面部６、
そして第二の天面部３を構成するように折曲線８，９，
１０，１１が指定されており、折曲線８，９，１０，１
１の位置で順次折曲げて、上端部の第一の天面部２の表
面に下端部の第二の天面部３を重ねて接着することによ
り、スリーブパッケージ１が製造される。

【００１１】段ボール紙７の上端部近傍の左右中間部に
は、第一の天面部２と背面部４とに亘る門形の切込み１
２が設けられてフラップ部１３が形成されている。切込
み１２は背面部４を起点として第一の天面部２を通って
背面部４へ至り、フラップ部１３の基部の折曲線１４と
中間部の折曲線１５で折曲げることにより、フラップ部
１３を開閉することができる。

【００１２】フラップ部１３の左右両側にはこのスリー
ブパッケージ１が収納するキャリングケースのハンドル
の寸法に合わせて折曲線１６，１７が指定されており、
フラップ部１３を折曲線１６，１７の位置で折曲げて左
右両端部位を起立させてフラップ部１３をキャリングハ
ンドルの空間部へ挿入する。また、フラップ部１３の中
間部の折曲線１５近傍の左右中央部には指掛け用の穴１
８を打抜いて、フラップ部１３の開閉を容易にしてい
る。

【００１３】図３及び図４は、夫々スリーブパッケージ
１にキャリングケース１９，２０を収納した状態を示
し、図３のキャリングケース１９はケース本体上にキャ
リングハンドル２１を突出させた形状である。また、図
４のキャリングケース２０は、ケース本体の上面左右中
央部位を陥没させて左右の上部を連結するキャリングハ
ンドル２２を形成したものである。いずれのキャリング
ケースであってもスリーブパッケージ１のフラップ部１
３をキャリングハンドル２１，２２の下面に挿入する
と、フラップ部１３の左右両端がキャリングケース１
９，２０の左右移動を阻止してキャリングケース１９，
２０が固定される。そして、スリーブパッケージ１を外
装したキャリングケース１９，２０は、熱収縮性の樹脂
フィルムにてシュリンク包装して出荷される。

【００１４】スリーブパッケージ１に収納されたキャリ
ングケース１９，２０の上面は天面部２，３によって被
蔽されており、シュリンク包装を開封した場合であって
もキャリングハンドル２１，２２が露出しないため、キ
ャリングハンドル２１，２２が汚損したり傷がつく虞れ
もない。

【００１５】尚、スリーブパッケージ１の形状は図示し
たものに限定されるべきものではなく、被包装体である
キャリングケースの形状に合わせて設計されるものであ
ることは当然である。

【００１６】

【発明の効果】この発明は、上記一実施例において詳述
したように、スリーブパッケージにフラップ部を設け
て、スリーブパッケージに収納したキャリングケースの
キャリングハンドルにフラップ部を挿入できるようにし
たので、スリーブパッケージ内のキャリングケースを固
定できる。従って、スリーブパッケージのシュリンク包
装を開封した場合でもキャリングケースからスリーブパ
ッケージが脱落する虞れが解消されて取扱い性が向上す
るとともに、一旦開封された商品を再度シュリンク包装
する必要もなく、流通段階における経費の損失を低減す
る効果を発揮する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示し、スリーブパッケージ
の斜視図。

【図２】図１のスリーブパッケージの展開図。

【図３】図１のスリーブパッケージにキャリングケース
を収納した状態の正面図。

【図４】図１のスリーブパッケージにキャリングケース
を収納した状態の正面図。

【符号の説明】

１ スリーブパッケージ ２ 第一の天面部 ３ 第二の天面部 ４ 背面部 ５ 底面部 ６ 前面部 １２ 切込み １３ フラップ部 １９，２０ キャリングケース ２１，２２ キャリングハンドル

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 １枚の方形カートン用紙を角筒形に折り
   曲げ、前記カートン用紙の両端部を重ねて接着した左右
   両面開放形のスリーブパッケージに於いて、前記用紙
   （７）の一端部側の左右中間部に前記接着面（２）から
   隣接する壁面（４）に亘る門形の切込み（１２）を加工
   してフラップ部（１３）を成形し、前記一端部の上面の
   前記フラップ部（１３）を除く部分に前記用紙の他端部
   （３）を接着し、スリーブパッケージ（１）内に挿入さ
   れたキャリングケース（１９）のキャリングハンドル
   （２１）の下部空間へ前記フラップ部（１３）を折曲げ
   て挿入することにより、キャリングケース（１９）を固
   定できるようにしたことを特徴とするキャリングケース
   用スリーブパッケージ。