JPH0831585A - 誘電体バリア放電装置 - Google Patents

誘電体バリア放電装置

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JPH0831585A
JPH0831585A JP18516894A JP18516894A JPH0831585A JP H0831585 A JPH0831585 A JP H0831585A JP 18516894 A JP18516894 A JP 18516894A JP 18516894 A JP18516894 A JP 18516894A JP H0831585 A JPH0831585 A JP H0831585A
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JP
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phase
voltage
transformer
dielectric barrier
barrier discharge
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JP18516894A
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English (en)
Inventor
Masashi Okamoto
昌士 岡本
Hiromitsu Matsuno
博光 松野
Takashi Asahina
隆 朝比奈
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Ushio Denki KK
Ushio Inc
Original Assignee
Ushio Denki KK
Ushio Inc
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 高効率、安定、経済的かつ安全な誘電体バリ
ア放電装置の、とくにその給電装置を提供する。 【構成】 電流位相検出器12からの電流位相信号14
と電圧位相検出器13からの電圧位相信号15との位相
差を比較するための位相比較器16と、位相比較器16
の出力信号の大小に対応して発振周波数の高低が変化す
る周波数可変発振器18と、前記周波数可変発振器18
の出力信号に従ってスイッチングインバータ部9を駆動
するスイッチング素子駆動回路19とから構成される位
相フィードバック回路を作動させることによって、トラ
ンス8の1次巻線6の電圧位相に対する、前記トランス
81次巻線7の電流位相の遅れ量が、概略的に一定とな
るような周波数でスイッチングインバータ部9がスイッ
チングされる誘電体バリア放電装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、光化学反応用
の紫外線光源として使用される放電ランプの一種で、誘
電体バリア放電によってエキシマ分子を形成し、前記エ
キシマ分子から放射される光を利用するいわゆる誘電体
バリア放電ランプを含む光源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明に関連した技術としては、誘電体
バリア放電ランプについては、例えば日本国公開特許公
報平2ー7353号があり、そこには、放電容器にエキ
シマ分子を形成する放電用ガスを充填し、誘電体バリア
放電(別名オゾナイザ放電あるいは無声放電。電気学会
発行改定新版「放電ハンドブック」平成1年6月再販7
刷発行第263ページ参照)によってエキシマ分子を形
成せしめ、該エキシマ分子から放射される光を取り出す
放射器が記載されている。
【0003】また、該誘電体バリア放電ランプを含む光
源装置については、例えば日本国公開特許公報平4ー2
30951号があり、そこには、高電圧トランスを使用
せずに、いわゆるLC共振によって高電圧を発生する構
成について述べられている。
【0004】上記のような誘電体バリア放電ランプおよ
びこれを含む光源装置は、従来の低圧水銀放電ランプや
高圧アーク放電ランプには無い種々の特長を有している
ため応用の可能性が多岐にわたっている。とりわけ、近
来の環境汚染問題への関心の高まりのなかで、紫外線に
よる光化学反応を応用した無公害の材料処理は、その最
も重要な応用のひとつであり、従って、誘電体バリア放
電光源装置に対する高出力化、高効率化、高安定化、お
よび複数ランプの並列点灯による大規模化の能力に対す
る要求には非常に強いものがある。しかし、従来の技術
においては、これらの要求に十分応えることができなか
った。
【0005】以下において、図10、図11、図12を
用いて誘電体バリア放電ランプを点灯する装置に特有の
技術的な問題点を列挙し説明する。 (1.第1の問題点)図10に示す、放電空間(1)を
挟んで電極(2a)(2b)の間に、1枚または2枚の
誘電体(3)が存在する構成の誘電体バリア放電ランプ
(4)においては、一方の電極から放電プラズマを経て
他方の電極に達する放電路の間に、誘電体すなわち絶縁
体が介在する。そしてこの誘電体がコンデンサの働きを
することによって電流が流れることになる。放電中の放
電プラズマを近似的に純抵抗と見なせば、誘電体バリア
放電ランプは、コンデンサと抵抗とを直列に接続したも
のと等価であると言え、力率が悪いという欠点がある。
【0006】例えば、発明者らは、厚さ1mmの石英板
2枚を4mmの間隙で配置して形成した放電空間に、キ
セノンガスを約400000Paの圧力で充填した、断
面積200cm2 の誘電体バリア放電ランプを、周波数
約100KHz、印加電圧約4KVrmsにおいて点灯
した場合について実験した。本条件における結果は、約
200pFのコンデンサと約1.5KΩの抵抗とを直列
に接続したものと近似的に等価となった。このときの力
率は20%にも満たない。
【0007】よく知られているように、このような容量
性負荷の場合には、直列にコイル(10)を挿入してL
C共振回路を構成することにより、力率が改善できる。
さらに共振現象による電圧の増大作用があるため、給電
装置の内部電源電圧を下げることができる。そのため、
共振用コンデンサ(11)を負荷に並列追加接続して共
振を強化することにより、給電装置の内部電源電圧をさ
らに下げることが可能となる。
【0008】このような共振現象を利用した回路によっ
て所望の動作を得るには、負荷容量と共振用コンデンサ
(11)の容量、コイル(10)のインダクタンス、負
荷抵抗の値により計算される共振周波数に正確に一致し
た周波数で、回路を駆動しなければならない。前記の条
件が満足された場合のみ、理論的な力率が100%にな
る。
【0009】ところが、誘電体バリア放電ランプ(4)
の場合、放電が開始される前の状態における放電路の抵
抗は、ほとんど無限大であるが、印加電圧を上げて放電
を開始させると、放電路の抵抗は瞬間的に有限の値とな
り、さらに印加電圧の上昇にともない小さくなってゆ
く。すなわち、誘電体バリア放電ランプ(4)の静電容
量が、最初非常に小さい値であったものが、放電開始時
点で不連続的に大きくなり、印加電圧の上昇とともにさ
らに大きくなってゆくことになる。このことは、誘電体
バリア放電ランプ(4)の放電状態によって、回路の共
振周波数が不連続的または連続的に低下してしまうこと
を意味する。前述のような構成のLC共振回路を採用す
ると回路の共振周波数の変化に対応できないので、誘電
体バリア放電ランプ(4)において高い力率を得ること
が困難になる。
【0010】(2.第2の問題点)誘電体バリア放電ラ
ンプ(4)に特有の事項として、ランプの製造上の加工
誤差およびバラツキに起因する問題がある。例えば、誘
電体バリア放電ランプ(4)の誘電体(3)として、石
英板を使用する場合、経済的に入手可能な公称厚さ1m
mの石英ガラスの厚さバラツキは0.3mm程度、また
厚さの場所的不均一も0.2mm程度である。さらに、
2枚の石英板の平行度に誤差がある場合は、誘電体バリ
ア放電ランプ(4)の放電路の長さに場所的不均一が発
生する。
【0011】これらの誤差、バラツキは、誘電体バリア
放電ランプ(4)の放電開始電圧、および放電開始後の
前記ランプ静電容量の変化特性に大きな影響を与える。
また、実際の誘電体バリア放電ランプ(4)は非線形素
子であるため、特に、複数の誘電体バリア放電ランプ
(4)を並列点灯する場合は、個々のランプ毎に放電開
始のタイミングが異なる上に、その時点で放電している
ランプの本数によって、回路負荷としての挙動が非常に
複雑に変化するため、単純なLC共振回路では、多数の
ランプをいつも正常に点灯することは困難であった。
【0012】(3.第3の問題点)このことへの対策と
して、前記共振用コンデンサ(11)の静電容量を十分
大きくして、誘電体バリア放電ランプ(4)の放電状態
の変化に伴う合成された静電容量の変化の割合が小さく
なり、したがって共振周波数の変化が無視できるように
する方法が考えられるが、この方法には大きな問題があ
る。
【0013】共振用コンデンサ(11)の静電容量を十
分大きくすることは、とりもなおさず共振回路のQ値を
大きくすることにほかならない。しかしながら、Q値が
大きい場合における共振周波数付近の電圧増大作用は、
駆動周波数と共振周波数のズレ量に極めて敏感であるた
め、前記誘電体バリア放電ランプ(4)の放電状態の変
化に伴う共振周波数の変動が無視される効果が全く無く
なってしまう。したがって、共振用コンデンサ(11)
の容量の大きさには、ある程度限度があることになり、
共振周波数の変化を完全に無視できるようにするのは困
難となる。
【0014】(4.第4の問題点)一方、仮に前記実験
例のような約200pFの放電時静電容量を有すると見
なせる誘電体バリア放電ランプ(4)に、この静電容量
より十分大きい共振用コンデンサ(11)の静電容量と
して、例えば2000pFを追加すると考えると、ラン
プへの印加電圧が前記4KVrmsのときには、共振用
コンデンサ(11)に流れる電流が約5Arms、皮相
電力が約20KVAとなる。したがって共振用コンデン
サ(11)には高耐圧が要求され、それを満足する典型
的なコンデンサとしてセラミックコンデンサが、しばし
ば使用される。
【0015】このようなセラミックコンデンサの誘電正
接(tanδ)は1%程度であり、よって共振用コンデ
ンサ(11)の消費電力、すなわち自己発熱は、200
W程度となる。一般的に、セラミックコンデンサの静電
容量の温度変化は1℃あたり0.2%程度である。よっ
て共振周波数のずれを低減するためには、セラミックコ
ンデンサの温度上昇を抑制する必要がある。しかしなが
ら例えば、温度上昇によるセラミックコンデンサの静電
容量変化を約5%以下とするためには、発熱を分散させ
て温度上昇を抑制しようとすると、実に100個程度の
コンデンサに分割することが必要となることが試算され
る。複数の誘電体バリア放電ランプ(4)を並列点灯す
る場合は、さらに何倍もの個数のコンデンサが必要とな
るため、全く実用的でない。発熱、静電容量の温度変化
の少ないものとして、例えば真空コンデンサ等がある
が、非常に高価であり、経済的でない。
【0016】(5.第5の問題点)前記のごとく、誘電
体バリア放電ランプ(4)を含む共振回路は、放電開始
後に共振周波数が低下するため、予め駆動周波数を低く
設定しておくか、あるいは、放電開始を検出して、予め
定めた別の低い周波数に駆動周波数を切り替える方法も
考えられるが、この場合はさらに重大な問題を発生す
る。
【0017】図11は図10におけるスイッチングイン
バータ部(9)の構成例である。符号が図10と同じも
のは、同様の構成要素を示す。ここで、Eは商用交流電
源、C1 ,C2 ,C3 はコンデンサ、D1 ,D2 はダイ
オードである。またGH ,GL は、各々、スイッチング
素子(30a),(30b)に対するオンオフ信号であ
る。スイッチングインバータ部(9)では、トランス
(8)や共振コイル(10)の誘導作用により、スイッ
チング素子(30a),(30b)がオフとなった直後
から、スイッチング素子(30a),(30b)を流れ
る電流が継続される極性である逆起電力が発生する。よ
って、これを逃がすための逆方向ダイオード(31a)
(31b)を各スイッチング素子に並列接続すること
が、一般に行われている。スイッチング素子の種類によ
っては、この逆方向ダイオード(31a)(31b)
を、それ自身の内部に含むものもある。
【0018】LC共振回路の重要な性質により、共振周
波数よりも駆動周波数の方が高い場合は、トランス
(8)の1次巻線(6)の電圧の位相に対し、電流の位
相が遅れる。また、共振周波数よりも駆動周波数の方が
低い場合は、電流の位相が進む。例として、図12に共
振周波数よりも駆動周波数の方が高い場合について、ト
ランス(8)の1次巻線(6)の電圧(VP )の波形、
トランス(8)の1次巻線(6)の電流(IP )の波
形、トランス(8)の1次巻線(6)の電圧位相信号波
形(φV )、トランス(8)の1次巻線(6)の電流位
相信号波形(φI )、トランス(8)の1次巻線(6)
の電圧位相に対する電流位相の遅れ(Δφ)を示す。
【0019】ところが、共振周波数よりも駆動周波数の
方が低い場合には、逆方向ダイオード(31a),(3
1b)が逆電圧によってオフ状態になるまでの期間に、
リカバリー電流と呼ばれる大きな電流がスイッチング素
子(30a),(30b)に流れる現象が発生し、スイ
ッチング素子(30a),(30b)が破壊される場合
がある。そのため、共振周波数よりも駆動周波数の方が
低い状態が発生することは、瞬時と言えどもこれを避け
なければならない。したがって、放電開始後の共振周波
数低下に合わせて、予め駆動周波数を低く設定しておく
ことや、予め定めた別の低い周波数に切り替えること
は、装置の安全上行ってはならない。よってこの方法で
は、放電開始前後、あるいは放電開始後の共振周波数変
化に対応することはできない。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】問題点をまとめると、
以下のようになる。 (1).従来のLC共振回路だけでは、誘電体バリア放
電ランプの放電状態によって変化する回路の共振周波数
(例えば、放電開始後に共振周波数が低下する)に対応
できず、駆動周波数を共振周波数に正確に一致させるの
が困難であった。よって高い力率を得ることが困難であ
った。
【0021】(2).ランプの製造上の加工誤差および
バラツキに起因する誘電体バリア放電ランプの放電開始
電圧、および放電開始後の前記ランプ静電容量の変化特
性の変化に対応することや、非線形素子である複数の誘
電体バリア放電ランプを並列点灯するとき、回路負荷と
しての挙動が非常に複雑に変化することに対応すること
は、単純なLC共振回路では困難であった。したがっ
て、多数のランプをいつも正常に点灯することは困難で
あった。
【0022】(3).(2)へ対応するため、前記共振
用コンデンサの静電容量を十分大きくしようとしても、
共振回路のQ値との兼ね合いで、静電容量の大きさにあ
る程度限度があり、共振周波数の変化を完全に無視でき
るようにするのは困難であった。
【0023】(4).(3)に関連する共振用コンデン
サは高耐圧性が要求される。その要求を満たすコンデン
サとしてセラミックコンデンサを使用しようとしても、
コンデンサ自身の温度上昇によって共振周波数がずれて
しまう。温度上昇を抑制しようとすると、多数のコンデ
ンサが必要となるため、全く実用的でない。発熱、静電
容量の温度変化の少ない真空コンデンサ等があるが、非
常に高価であり、経済的でない。
【0024】(5).(1)へ対応するため、予め駆動
周波数を低く設定しておく方法がある。あるいは、放電
開始を検出して、その後予め定めた別の低い周波数に駆
動周波数を切り替える方法がある。いずれの方法でも共
振周波数よりも駆動周波数の方が低い場合には、以下の
現象が発生する。すなわち、通常一般的にスイッチング
素子に並列接続される逆方向ダイオードが逆電圧によっ
てオフ状態になるまでの期間に、スイッチング素子へ大
きなリカバリー電流が流れる。その結果、スイッチング
素子が破壊されてしまう。
【0025】本発明は、以上のような事情に基づいて成
されたものであって、その課題は光出力が十分大きい大
型の誘電体バリア放電ランプ、さらにはこれを複数個並
列に点灯するような大規模な光源装置に対しても十分に
高効率、安定、経済的かつ安全な誘電体バリア放電装置
の、とくにその給電装置を提供することにある。
【0026】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、本発明の請求項1の発明は、誘電体バリア放電によ
ってエキシマ分子を生成する放電用ガスが充填された放
電空間(1)があって、前記放電用ガスに放電現象を誘
起せしめるための両極の電極(2a),(2b)のうち
の少なくとも一方と前記放電用ガスの間に誘電体(3)
が介在する構造を有する誘電体バリア放電ランプ(4)
と、前記誘電体バリア放電ランプ(4)の前記電極(2
a),(2b)に交流の高電圧を印加するための給電装
置とを有する誘電体バリア放電装置において、前記給電
装置が、直流電源部(5)と、1次巻線(6)と2次巻
線(7)を有するトランス(8)と、前記トランス
(8)の1次巻線(6)に前記直流電源部(5)からの
電流を正逆に切り替えて流すためのスイッチングインバ
ータ部(9)と、前記トランス(8)の2次巻線(7)
の両端子に接続された、直列の共振用コイル(10)と
共振用コンデンサ(11)とを有し、前記コンデンサ
(11)の両端に発生する電圧を、前記誘電体バリア放
電ランプ電極に供給するものであって、前記トランス
(8)の1次巻線(6)の電流位相を検出するための電
流位相検出器(12)と、前記トランス(8)の1次巻
線(6)の電圧位相を検出するための電圧位相検出器
(13)と、前記電流位相検出器(12)からの電流位
相信号(14)と前記電圧位相検出器(13)からの電
圧位相信号(15)との位相差を比較するための位相比
較器(16)と、前記位相比較器(16)の出力信号の
大小に対応して発振周波数の高低が変化する周波数可変
発振器(18)と、前記周波数可変発振器(18)の出
力信号に従って前記スイッチングインバータ部(9)を
駆動するスイッチング素子駆動回路(19)とから構成
される位相フィードバック回路、いわゆるPLL(Ph
ase Locked Loop:フェーズ・ロックド
・ループ)を設けて、前記PLLにより、前記トランス
(8)の1次巻線(6)の電圧位相に対する前記トラン
ス(8)の1次巻線(6)の電流位相の遅れ量が概略的
に一定となるような周波数で前記スイッチングインバー
タ部(9)がスイッチングされるようにしたものであ
る。
【0027】本発明の請求項2の発明は、請求項1の発
明において、前記トランス(8)の1次巻線(6)に直
列に第2の共振用コイル(10’)接続したものであ
る。
【0028】本発明の請求項3の発明は、請求項1の発
明において、トランス(8)の2次巻線(7)の両端子
に接続された、直列の共振用コイル(10)と共振用コ
ンデンサ(11)のうち前記共振用コイル(10)を廃
し、トランス(8)の1次巻線(6)に直列に第2の共
振用コイル(10’)接続したものである。
【0029】本発明の請求項4の発明は、請求項1乃至
請求項3のいずれかの発明において、トランス1次巻線
の前記電圧位相信号(15)を得るために、トランス
(8)の1次巻線(6)の電圧を検出する代わりに、周
波数可変発振器(18)またはスイッチング素子駆動回
路(19)において生成される信号に基づいて、前記ト
ランス(8)の1次巻線(6)の電圧位相に相当する信
号を生成し、これを電圧位相信号(15)としたもので
ある。
【0030】本発明の請求項5の発明は、請求項1乃至
請求項4のいずれかの発明において、電圧位相信号(1
5)を位相比較器(16)に入力する経路に、遅延回路
(20)を挿入したものである。
【0031】本発明の請求項6の発明は、請求項1乃至
請求項5のいずれかの発明において、位相比較器(1
6)が周波数可変発振器(18)の発振周波数の高低を
変化させるときの応答速度において、前記周波数可変発
振器(18)の発振周波数を低下せしめる場合の応答速
度よりも、前記発振周波数を上昇せしめる場合の応答速
度の方を速くするようにしたものである。
【0032】本発明の請求項7の発明は、請求項1乃至
請求項6のいずれかの発明において、直流電源部(5)
の出力電圧の増減により、前記誘電体バリア放電ランプ
に投入する電力を調整可能とする構成したものである。
【0033】
【作用】本発明の請求項1の発明の作用について、図1
を用いて説明する。図1に示す構成において、直流電源
部(5)、および、1次巻線(6)と2次巻線(7)を
有するトランス(8)、トランス(8)の1次巻線
(6)に前記直流電源部(5)からの電流を正逆に切り
替えて流すためのスイッチングインバータ部(9)より
成る部分は、概ね1次巻線(6)に対する2次巻線
(7)の巻数比に相当する増大を得た交流電圧をトラン
ス2次巻線(7)に発生させる。前記トランス2次巻線
の両端子に接続された、直列の共振用コイル(10)と
共振用コンデンサ(11)とより成る部分は、LC共振
現象により、前記コンデンサ(11)の両端に交流の高
電圧を発生させる。誘電体バリア放電ランプ(4)の点
灯は、前記高電圧を誘電体バリア放電ランプ(4)の電
極(2a),(2b)に供給することにより成される。
【0034】その際、電流位相検出器(12)と電圧位
相検出器(13)は、それぞれ前記トランス(8)の1
次巻線(6)の電流位相信号(14)と電圧位相信号
(15)を生成する。位相比較器(16)は、これら二
つの信号を比較し、これら二つの信号の位相差を表す信
号を出力する。周波数可変発振器(電圧制御発振器、V
COとも呼ばれる)(18)は、位相比較器(16)の
出力信号の大小に対応して周波数の高低が変化した発振
信号を生成する。そしてスイッチング素子駆動回路(1
9)は、前記周波数可変発振器(18)の出力信号にし
たがって前記スイッチングインバータ部(9)を駆動す
る。
【0035】なお、位相比較器(16)や周波数可変発
振器(18)のそれぞれの具体的回路構成方式によって
は、位相比較器(16)の出力が、例えば以下のように
なる。 .位相遅れを示す信号と、位相進みを示す信号の2種
類に分割されるもの。 .位相遅れ、位相進みの程度を示す量を、例えば信号
の電圧の大小で表す代わりに、信号のパルス幅の大小で
表すもの。 また、これら位相比較器(16)と周波数可変発振器
(18)との間に、位相比較器(16)の出力信号を平
滑化するためのローパスフィルタ(17)を挿入するこ
とが適当な場合もある。いずれにしても、これらは実施
上の技術的な詳細事項であって、本質的に重要な差異で
はない。
【0036】このように、本発明の請求項1の発明にな
る装置は、いわゆるPLLを構成し、駆動周波数が位相
フィードバック的に決定される。トランス(8)の1次
巻線(6)の電流(VP )、電圧(IP )において、電
圧位相に対して電流位相が遅れている場合は、駆動周波
数が下がる方向に自動的に変化する。逆に電圧位相に対
して電流位相が進んでいる場合は駆動周波数が上がる方
向に自動的に変化する。
【0037】従って、本発明の請求項1の発明は以下の
効果を有する。まず、前記トランス(8)の1次巻線
(6)の電圧位相に対する電流位相の遅れ量あるいは進
み量が、概略的に小さな一定の値、単純化した理想的な
解析条件のもとでは零の状態に常に維持される。この位
相遅れ量あるいは進み量が零の状態とは、すなわち力率
が100%の状態であり、これはとりもなおさず共振周
波数と駆動周波数が完全に一致した状態である。
【0038】また、本位相フィードバックは、前記誘電
体バリア放電ランプ(4)の放電開始前、および放電開
始したときの前記のごとき共振周波数の変化時にも速や
かに応答して、装置を常に高力率状態、すなわち高効率
状態を常に維持する。当然ながら、複数の誘電体バリア
放電ランプ(4)を並列接続した場合も同様である。例
えば、全てのランプの放電開始前から1個のランプのみ
放電開始したとき、次に2個のランプのみ放電開始した
とき、それからやがて全てのランプが放電開始したとき
までの過渡的状態においても、全く同様に正常に作用す
る。
【0039】なお、前記(8)のトランス2次巻線
(7)側にある共振回路の状態を、トランス(8)の1
次巻線(6)側における電圧電流の位相検出によって行
っていることは、通常、トランス(8)の1次巻線
(6)のインダクタンスが十分大きい限り、誤差は小さ
く問題とはならない。
【0040】本発明の請求項2ならびに3の発明の作用
について、図1並びに図2を用いて説明する。本発明の
請求項2ならびに3の発明においては、請求項1の発明
において、トランス(8)の1次巻線(6)に直列に第
2の共振用コイル(10’)接続するか、もしくはトラ
ンス(8)の2次巻線(7)の両端子に接続された、直
列の共振用コイル(10)と共振用コンデンサ(11)
のうち前記共振用コイル(10)を廃し、トランス
(8)の1次巻線(6)に直列に第2の共振用コイル
(10’)接続したので、請求項1の発明と同様な効果
を得ることができるとともに、以下の利点を生じる。
【0041】トランス(8)の2次巻線(7)に直列接
続される共振用コイル(10)の場合、前記共振用コイ
ル(10)と前記共振用コンデンサ(11)、誘電体バ
リア放電ランプ(4)より決まる共振周波数で駆動する
ことにより、この部分の力率が改善されている。したが
って、トランス(8)の2次巻線および1次巻線には無
効電力相当の不要な電流が流れないため、その巻線の線
径を細くすることができるが、駆動周波数帯の設定値に
よっては、共振用コイル(10)のインダクタンス値が
大きくなって製作しにくいことがある。
【0042】このような場合には、本発明の請求項2ま
たは3の発明の構成をとると、インダクタンス値が大き
く製作しずらい共振用のコイルを必要としないという利
点が生じる。すなわち共振用コイル(10)を廃し、ト
ランス(8)のインピーダンス変換作用を利用して、共
振用コイル(10)のインダクタンス値をトランス
(8)の巻数比に応じた小さい値、単純化した理想的な
解析条件のもとではトランス巻数比の2乗に反比例させ
た値に変更した第2の共振用コイル(10’)を、トラ
ンス(8)の1次巻線(6)に直列接続することにより
共振用コイル(10)の機能を、代用させることができ
る。
【0043】あるいは、トランス2次巻線(7)に直列
接続される共振用コイル(10)と、トランス(8)の
1次巻線(6)に直列接続された前記のインダクタンス
値を有する第2の共振用コイル(10’)を併用して、
両方のコイルを合わせて、インダクタンス値の大きいひ
とつの共振用コイルと同様の働きをさせることもでき
る。ただしこれらの場合は、トランス2次巻線および1
次巻線の部分の力率が改善されていないため、その巻線
の線径を太くする必要がある。
【0044】本発明の請求項4の発明の作用について、
図1並びに図3を用いて説明する。本発明の請求項4の
発明においては、請求項1乃至請求項3のいずれかの発
明において、トランス(8)の1次巻線(6)の電圧位
相信号(15)を得るために、トランス(8)の1次巻
線(6)の電圧を検出する代わりに、周波数可変発振器
(18)またはスイッチング素子駆動回路(19)にお
いて生成される既存の信号から適当なものを選択し、そ
れに基づいて前記トランス(8)の1次巻線(6)の電
圧位相に相当する信号を必要に応じて簡単な信号変換を
行って生成し、これを代替の電圧位相信号(15)とし
て位相比較器(16)に入力するものとしたので、請求
項1乃至請求項3のいずれかの発明と同様な効果を得る
ことができるとともに、前記トランス(8)の1次巻線
(6)の電圧を検出して得るものより、経済的に有利で
あるという利点を生じる。
【0045】例えば、スイッチングインバータ部(9)
が図10に示したような構成とすると、図3に示すよう
に、トランス(8)の1次巻線(6)の電圧の正方向の
定義(VP )に対して、負の方向に電圧を印加するため
のスイッチング素子(30b)をオン状態にする信号
(GL )の終了のタイミング(t0 )を、トランス
(8)の1次巻線(6)の正方向の電圧の発生開始タイ
ミングとすることができる。これは、前記負の方向に電
圧を印加するためのスイッチング素子(30b)をオン
状態にする信号の終了の瞬間(t0 )から、正の方向に
電圧を印加するためのスイッチング素子(30a)をオ
ン状態にする信号の開始の瞬間(t1 )までの期間は、
トランス(8)や共振用コイル(10)の誘導作用によ
り、その電流が継続される極性の起電力が発生するから
である。ここで、電圧(VP )の波形における斜線を施
した部分は、逆起電力分を示す。この例でも明らかなよ
うに、本発明の請求項3の発明においては、トランス
(8)の1次巻線(6)の電圧位相信号(15)を得る
ために、前記トランス(8)の1次巻線(6)の電圧を
検出して得るための特別な構成、すなわち電圧位相検出
器(13)を必要としない。よって、明白に経済的に有
利であるという利点を生じる。
【0046】本発明の請求項5の発明の作用について、
図1を用いて説明する。本発明の請求項5の発明におい
ては、請求項1乃至請求項4のいずれかの発明におい
て、電圧位相信号(15)を位相比較器(16)に入力
する経路に、遅延回路(20)を挿入したので、請求項
1乃至請求項4のいずれかの発明と同様な効果を得るこ
とができるとともに、以下の利点を生じる。
【0047】スイッチングインバータ部(9)が図10
に示したような構成とすると、先に述べたように、共振
周波数よりも駆動周波数の方が低い場合、すなわちトラ
ンス(8)の1次巻線(6)の電圧位相に対し、電流位
相が進んでいる場合は、逆方向ダイオード(31a),
(31b)のリカバリー電流によりスイッチング素子
(30a),(30b)が破壊される可能性があるた
め、この状態の発生を避けなければならない。
【0048】前記電圧位相信号(15)を前記位相比較
器(16)に入力する経路に、遅延回路(20)を挿入
すると、位相フィードバック制御の正常動作時における
電圧位相に対する電流位相の遅れ量に、若干の正の遅れ
量が存在することになる。すなわち、本発明の請求項5
の発明は、必ず存在する位相フィードバック制御のゆら
ぎやノイズによる誤動作があった場合にも、電流位相が
進み状態にならないための余有を有することになり、位
相フィードバック制御動作を正確かつ安全に行うことが
可能であるという利点を有する。
【0049】なお、電流位相遅れ量は、多く持たせるほ
ど余有が増える一方で、同時に力率が低下してしまう。
よってその設定に、ある程度の限度がある。因みに、発
明者らの実験では、これを5°から30°の範囲内にお
くことが理想的であるとの結果を得た。また、遅延回路
(20)が一定の時間遅延を発生するものの場合は、本
位相フィードバックによって得られる状態は、厳密には
電流位相の遅れ角一定の状態ではなく、遅れ時間一定の
状態となるが、これは本質的になんら重要な差異をもた
らすものではない。
【0050】なお、電圧位相信号を生成する回路の遅延
が大きい場合には、逆に電流位相信号(14)側に遅延
回路(20)を挿入することになる。
【0051】また、前記トランス(8)の1次巻線
(6)の電圧または電流位相を検出し、それらの位相信
号を生成する回路では、例えばノイズを除去したり、あ
るいは例えばアナログ的な電流信号からその基準位相タ
イミングを生成するコンパレータ回路を使用したりする
場合がある。この場合、相当量の遅延が発生することが
あるが、この種の遅延のバランスを保つための遅延回路
を、前記位相余有のための遅延回路(20)にて兼用す
ることも可能である。いずれにしても、このようなこと
は本質的な問題ではなく、本発明の範囲内で設計者が任
意に実施する事項である。
【0052】本発明の請求項6の発明の作用について、
図1を用いて説明する。本発明の請求項6の発明におい
ては、請求項1乃至請求項5のいずれかの発明におい
て、位相比較器(16)が周波数可変発振器(18)の
発振周波数の高低を変化させるときの応答速度におい
て、前記周波数可変発振器(18)の発振周波数を低下
せしめる場合の応答速度よりも、上昇せしめる場合の応
答速度の方を速くするように構成したので、請求項1乃
至請求項5のいずれかの発明と同様な効果を得ることが
できるとともに、位相フィードバック制御のゆらぎやノ
イズによる誤動作があった場合に、電流位相が進み状態
にならないための余有を持つばかりでなく、電流位相が
進み状態に陥った場合においても短時間で正常状態に復
帰させることが可能であるという利点を生じる。
【0053】発明者らの実験では、発振周波数を低下せ
しめる場合の応答速度に対する上昇せしめる場合の応答
速度の比を、1.5倍から4倍の範囲内におくことが理
想的であるとの結果を得た。
【0054】本発明の請求項7の発明の作用について、
図1を用いて説明する。なお、スイッチングインバータ
部(9)は図10に示したような構成とする。本発明の
請求項6の発明においては、請求項1乃至請求項6のい
ずれかの発明において、直流電源部(5)の出力電圧の
増減により、誘電体バリア放電ランプ(4)に投入する
電力を調整可能とするように構成したので、請求項1乃
至請求項6のいずれかの発明と同様な効果を得ることが
できるとともに、以下の利点を生じる。
【0055】通常のスイッチング方式の直流電源回路な
どの場合は、出力電力の制御は、スイッチングインバー
タ部(9)のデューティサイクル比、すなわち1周期に
対するスイッチング素子(30a),(30b)がオン
状態である期間の割合を調整にすることにより行われ
る。しかし本誘電体バリア放電装置の場合は、スイッチ
ングインバータ部(9)の負荷に共振回路が含まれてい
るため、トランス(8)の1次巻線(6)に流れる電流
(IP )の波形は、概ね正弦波状となる。スイッチング
素子(30a),(30b)がオフ状態である期間内
に、誘導電流の方向反転、すなわち誘導起電力の方向反
転が発生する電流位相となる場合は、トランス(8)の
1次巻線(6)の電圧(VP )の波形が正常な矩形波状
でなくなってしまい、前記逆方向ダイオード(31
a),(31b)にリカバリー電流が流れうる状態が発
生する。
【0056】したがって、デューティサイクル比が50
%未満であれば、必ずこの状態が発生する。また、50
%以上であってもこの状態の発生しない電流位相の存在
範囲は限定されるので、前記トランス(8)の1次巻線
(6)の電圧位相に対する電流位相の遅れ量を小さくす
る場合において、制限ができてしまうことになる。この
ため、理想的にはデューティサイクル比は、できるだけ
100%に近い方が望ましいことになる。
【0057】ところが先に述べたように、一般的に出力
電力の制御はデューティサイクル比の調整で行うので、
デューティサイクル比をできるだけ100%に保つと出
力電力の制御が困難となる。
【0058】本発明の請求項7の発明は、直流電源部
(5)の出力電圧(VS )の増減により前記誘電体バリ
ア放電ランプ(4)に投入する電力を調整するので、P
LL制御を安全に行うためにスイッチングインバータ部
(9)のデューティサイクル比をできるだけ100%に
するという状態を保ったまま、なおかつ誘電体バリア放
電ランプ(4)へ印加する出力電圧の制御が可能である
という利点を有する。
【0059】直流電源部(5)には、例えば、比較的低
コストかつ高効率で出力電圧の増減が可能な降圧チョッ
パ電源を採用してもよい。
【0060】用途によっては、例えば、高効率であっ
て、なおかつ電源電圧変動、温度変化によるランプおよ
びその他の回路素子の特性変化が生じても、その影響を
受けずに発光強度が安定である誘電体バリア放電ランプ
装置が要求される。このような場合には、本発明の請求
項7の発明に加えて、誘電体バリア放電ランプ(4)が
消費する電力の大きさに関連する量を検出する検出器、
および、前記検出器からの出力信号と該出力信号に対す
る目標値の差を検出する誤差演算器、前記誤差演算器の
出力信号に対応した前記直流電源部(5)の出力電圧の
増減により、前記誘電体バリア放電ランプに投入する電
力を調整する手段から構成されるフィードバック回路を
設けることにより対応可能である。このようなフィード
バック回路を作動させることにより、高効率化実現のた
めのPLL制御と、誘電体バリア放電ランプ(4)に投
入する電力を一定に維持することにより、ランプの発光
強度を概略的に一定にするような制御を、同時に行うこ
とが可能となる。このような工夫は、本発明の請求項7
の発明の範囲内で、設計者が任意に実施する事項であ
る。
【0061】ここで、誘電体バリア放電ランプ(4)に
消費される電力の大きさに関連する量としては、種々の
ものが可能である。例えば誘電体バリア放電ランプ
(4)に印加される電圧、あるいは、誘電体バリア放電
ランプ(4)に流れる電流でもよく、これらの場合は、
ランプ消費電力の平方根に概ね比例する量を検出してい
る。あるいは、誘電体バリア放電ランプ(4)に直列に
挿入されたコンデンサの両端子に発生する電圧を検出す
るものでもよく、この場合は、ランプ電流の積分値、す
なわち電荷を検出し、ランプ消費電力の平方根に概ね比
例する量を検出している。あるいは、誘電体バリア放電
ランプ(4)の温度を検出するものでもよく、この場合
は、ランプ消費電力の長時間平均値を検出している。さ
らに、誘電体バリア放電ランプ(4)の放射光を受けて
受光強度を測定するための光電変換器を検出器とするも
のの場合は、発光強度そのものを直接安定化するため、
最も理想的である。
【0062】
【実施例】図4は、本発明の第一の実施例を簡略化して
示すものである。符号が図1と同じものは、同様の構成
要素を示す。直流電源部は、通常の商用電力ライン(3
2)からダイオード整流回路(33a),(33b)と
平滑コンデンサ(34a),(34b)によって正と負
と零の直流電圧を供給するものである。トランス(8)
の1次巻線(6)に前記直流電源部からの電流を正逆に
切り替えて流すためのスイッチングインバータ部は、ス
イッチング素子として、2個の電界効果トランジスタ
(31a),(31b)を使用したハーフブリッジと呼
ばれる形式を採用している。前記トランス(8)の2次
巻線(7)の両端子には、直列の共振用コイル(10)
と共振用コンデンサ(11)とが接続されてLC共振回
路を構成している。そして、前記コンデンサ(11)の
両端に発生する電圧が、誘電体バリア放電ランプ(4)
の電極に供給される。
【0063】前記トランス(8)の1次巻線(6)の電
流位相を検出するための電流位相検出器は、シャント抵
抗(35)とコンパレータ回路(37)により構成され
る。電流位相検出は、シャント抵抗(35)に発生する
電圧降下を検出することにより電流値を検出し、コンパ
レータ回路(37)により前記電流の極性を判定するこ
とにより実現される。そしてコンパレータ回路(37)
より、電流位相信号(14)が出力される。
【0064】前記トランス(8)の1次巻線(6)の電
圧位相を検出するための電圧位相検出器は、分圧抵抗
(36a),(36b)およびコンパレータ回路(3
8)により構成される。電圧位相検出は、該電圧を分圧
抵抗(36a),(36b)により分圧して電圧値を検
出し、コンパレータ回路(38)により前記電圧の極性
を判定することにより実現される。そしてコンパレータ
回路(38)より、電圧位相信号(15)が出力され
る。
【0065】前記電流位相信号(14)と前記電圧位相
信号(15)は位相差を比較するための位相比較器(1
6)に入力される。位相比較器(16)の出力信号は、
平滑化するためのローパスフィルタ(17)に入力され
る。前記ローパスフィルタ(17)の出力信号は、その
大小に対応して発振周波数の高低が変化する周波数可変
発振器(18)に入力される。前記周波数可変発振器
(18)の出力信号は、スイッチング素子駆動回路に入
力される。本実施例においては、スイッチング素子駆動
回路は、スイッチング素子駆動論理信号生成回路(3
9)と、2個のゲート駆動回路(40a),(40b)
から構成される。前記ゲート駆動回路(40a),(4
0b)が2個のスイッチング素子(30a),(30
b)のそれぞれのゲートを駆動することにより、スイッ
チングインバータ部が駆動される。
【0066】位相比較器(16)、ローパスフィルタ
(17)、周波数可変発振器(18)よりなる部分は、
電圧位相信号(15)に対して電流位相信号(14)が
遅れている場合は発振周波数が下がり、逆に、進んでい
る場合は発振周波数が上がるようように回路が組まれ
る。これらにより、前記トランス(8)の1次巻線
(6)の電圧、電流位相情報が、前記トランス(8)を
駆動するスイッチングインバータ部にフィードバックさ
れる回路が構成される。
【0067】以上の構成により、本第一の実施例の誘電
体バリヤ放電ランプ装置は、前記トランス(8)1の次
巻線(6)の電圧位相に対する電流位相の遅れ量が概略
的に零の状態が維持される。すなわち力率が概略的に1
00%の状態が維持され、高効率となる。また本装置
は、複数の誘電体バリア放電ランプを並列接続した場合
においても、同様に高効率となる。
【0068】発明者らは、電圧200Vrmsの商用電
力ライン(32)に対し、前記トランス(8)を、1次
巻線(6)と2次巻線(7)の巻数比が1対5の昇圧ト
ランスとし、共振コイル(10)のインダクタンスを
4.2mH、共振コンデンサ(11)の静電容量を60
0pFとした給電装置に、厚さ1mmの石英板2枚の間
隙を4mmとし、これを放電空間として、キセノンガス
が約400000Paの圧力で満された、断面積200
cm2 、点灯時の静電容量が約200pFの、誘電体バ
リア放電ランプ(4)を3本並列点灯させるのに際し、
概ね記載の様なPLL位相フィードバック制御を実現す
る実験を行い、ほぼ期待通りの良好な動作を確認した。
そのときの印加電圧は約4kVrms、ランプへの総合
投入電力は約1kWであった。
【0069】図5は、本発明の第2の実施例を簡略化し
て示すものである。符号が図4と同じものは、同様の構
成要素を示す。直流電源部は、通常の商用電力ライン
(32)と、ダイオードブリッジ整流回路(50)と、
平滑コンデンサ(51)によって構成される第1の直流
電源(5’)と、スイッチング素子(52)、フライホ
イールダイオード(53)、チョークコイル(54)、
平滑コンデンサ(55)からなる、いわゆる降圧型チョ
ッパと呼ばれる第2のスイッチング電源回路によって構
成される。前記直流電源部は、スイッチング素子(5
2)のデューティサイクル比の調整によって、出力電圧
(VS )が可変となる。
【0070】前記トランス(8)の1次巻線(6)の電
流位相を検出するための電流位相検出器は、ピックアッ
プコイル(56)、積分回路(57)およびコンパレー
タ回路(58)により構成される。電流位相検出は、前
記トランス(8)の1次巻線(6)に流れる電流
(IP )が発生する磁束と鎖交するようにピックアップ
コイル(56)を配置し、前記ピックアップコイル(5
6)の出力電圧を積分回路(57)によって積分するこ
とにより、前記トランス(8)の1次巻線(6)に流れ
る電流波形とほぼ相似の信号(IP ’)に変換し、コン
パレータ回路(58)により前記信号(IP ’)の極性
を判定することにより実現される。そしてコンパレータ
回路(58)より、電流位相信号(14)が出力され
る。
【0071】前記トランス(8)の1次巻線(6)の電
圧位相信号(15’)は、スイッチングインバータ部の
2個のスイッチング素子(30a),(30b)のうち
の負電圧側のスイッチング素子(30b)に対するゲー
トのオンオフ信号(GL )を利用し、これを遅延回路
(20)に通すことにより生成している。位相比較器
(16)、ローパスフィルタ(17)、周波数可変発振
器(18)よりなる部分の働きは、図4のものと同様で
ある。
【0072】本第2の実施例は、第1の実施例と同様の
効果の他に、以下に示す効果を有する。 (1).本第2の実施例は、前記トランス(8)の1次
巻線(6)の電圧位相信号(15’)を、負電圧側のス
イッチング素子(30b)に対するゲートのオンオフ信
号(GL )を利用して生成している。従って、図4に示
す第1の実施例のように分圧抵抗(36a),(36
b)およびコンパレータ回路(38)が必要でなく、経
済的に有利である。
【0073】(2).本第2の実施例は、ゲートのオン
オフ信号(GL )を遅延回路(20)に通して生成した
電圧位相信号(15’)を位相比較器(16)に入力し
ている。よって、必ず存在する位相フィードバック制御
のゆらぎやノイズによる誤動作があった場合にも、電流
位相が進み状態にならないための余裕を有するので、逆
方向ダイオード(31a),(31b)のリカバリー電
流によるスイッチング素子(30a),(30b)の破
壊が発生しにくくなる。すなわち安全性が向上する。
【0074】(3).本第2の実施例は、直流電源部
に、比較的低コストかつ高効率な降圧型チョッパと呼ば
れる第2のスイッチング電源回路(9’)を採用してい
る。そして第2のスイッチング電源回路(9’)におけ
るスイッチング素子(52)のデューティサイクル比の
調整により、出力電圧(VS )を可変できる。よって、
第1の実施例では困難であった、PLL制御を十分かつ
安全に行うためにスイッチングインバータ部(9)のデ
ューティサイクル比をできるだけ100%に保つこと
と、誘電体バリヤ放電ランプ(4)へ印加する出力電圧
の制御(VS )を両立することができる。
【0075】尚、本第2の実施例においては、誘電体バ
リア放電ランプ(4)に直列に挿入されたコンデンサ
(60)、ローパスフィルタ(61)、誤差演算器(6
4)、積分回路(65)、パルス幅変調回路(67)、
ゲート駆動回路(70)よりなるフィードバック回路が
設けられている。前記フィードバック回路は、以下のよ
うに動作する。前記ローパスフィルタ(61)は、前記
コンデンサ(60)の両端子に発生する交流電圧のピー
ク電圧を検出し、電力の大きさに関連する量としてピー
ク電圧信号(62)を出力する。そして、前記ピーク電
圧信号(62)と、それに対する目標値(63)の差を
誤差演算器(64)により求め、これを積分回路(6
5)により積分することにより電源電圧制御信号(6
6)を得る。前記降圧型チョッパ部のスイッチング素子
(52)のデューティサイクル比を増減するパルス幅変
調回路(67)は、鋸波発生器(68)の信号と前記電
源電圧制御信号(66)との比較によりスイッチング素
子駆動論理信号(69)を生成し、出力する。このスイ
ッチング素子駆動論理信号(69)に基づき、ゲート駆
動回路(70)がスイッチング素子(52)を駆動す
る。
【0076】以上のようなフィードバック回路を作動さ
せると、前記誘電体バリア放電ランプ(4)において消
費される電力の大きさが一定となるので、ランプの発光
強度が概略的に一定となるように制御される。すなわ
ち、先に説明した高効率かつ安全な位相制御と、電源電
圧変動、温度変化によるランプおよびその他の回路素子
の特性変化が生じても、その影響を受けずに発光強度が
安定となるような制御を同時に行うことが可能となる。
尚、鋸波発生器(68)の周波数は、前記周波数可変発
振器(16)の出力信号を、周波数逓倍したもの、また
は分周したもの、またはこれらの組合せにより生成され
たものとすることが望ましい。なぜならば、このときは
スイッチング素子(52)を内包する降圧チョッパのス
イッチング周波数と、スイッチング素子(30a),
(30b)を内包するスイッチングインバータ部のスイ
ッチング周波数との比が、例えば1対10や8対3など
の簡単な整数比となる状態が常に維持される。よって、
前記ランプの点灯状態に変化に伴うスイッチングインバ
ータ部のスイッチング周波数の変化が生じた場合でも、
降圧チョッパのスイッチング周波数との干渉関係の不安
定な変化や、それに起因する装置全体の動作不安定の発
生が抑制されるためである。
【0077】図6は、第1の実施例を説明する図4およ
び、第2の実施例を説明する図5に示す構成における電
流、電圧、信号波形の一例を示したものである。ここに
おいて、CK0 は周波数可変発振器(18)の発振出力
信号、GH は正電圧側のスイッチング素子(30a)に
対するゲートのオンオフ信号、GL は負電圧側のスイッ
チング素子(30b)に対するゲートのオンオフ信号、
P はトランス(8)の1次巻線(6)の電圧、IP
トランス(8)の1次巻線(6)の電流、IH は正電圧
側のスイッチング素子(30a)部の電流、IL は負電
圧側のスイッチング素子(30b)部の電流、φVは電
圧位相信号(15)、φIは電流位相信号(14)を示
す。ここで、電圧波形VP における斜線を施した部分
は、トランス(8)や共振コイル(10)の誘導作用に
より発生する逆起電力による分であることを示す。
【0078】図7は、第1の実施例、第2の実施例にお
ける前記位相比較器(16)、ローパスフィルタ(1
7)、周波数可変発振器(18)よりなる部分の一部
を、より具体化して示した回路の一例である。位相比較
器(16)からは、トランス(8)の1次巻線(6)の
電圧位相に対する電流の位相が、遅れであることを示す
パルス信号(75)と、進みであることを示すパルス信
号(76)とが出力される。前記遅れであることを示す
パルス信号(75)は、反転されずに抵抗(77)を介
して積分回路に入力される。前記進みであることを示す
パルス信号は、負極性に反転され、抵抗(78)を介し
て前記積分回路に入力される。ここで前記積分回路は、
演算増幅器(79)、積分コンデンサ(80)および帰
還抵抗(81)を用いて構成され、ローパスフィルタ
(17)として機能する。 遅れであることを示すパル
ス信号が入力された場合は、積分回路の出力(82)電
圧が低下し、進みであることを示すパルス信号が入力さ
れた場合は、積分回路の出力電圧が上昇する。
【0079】周波数可変発振器(18)は、入力電圧が
高いほど発振周波数が高くなるものとすれば、トランス
(8)の1次巻線(6)の電圧位相に対する電流の位相
が進み状態のときは、積分回路の出力電圧が上昇して発
振周波数が高くなる。このとき、前記積分回路への2個
の入力抵抗のうち、前記進みであることを示すパルス信
号に対する入力抵抗(78)を、前記遅れであることを
示すパルス信号に対する入力抵抗(77)より小さい抵
抗値にしておくことにより、発振周波数を低下せしめる
場合の応答速度より、発振周波数を上昇せしめる場合の
応答速度の方を速くすることができる。すなわち、位相
フィードバック制御のゆらぎやノイズによる誤動作があ
った場合に、電流位相が進み状態にならないための余有
を持つばかりでなく、電流位相が進み状態に陥った場合
においても短時間で正常状態に復帰させることが可能と
ある。従って、逆方向ダイオード(31a),(31
b)のリカバリー電流によるスイッチング素子(30
a),(30b)の破壊が発生しにくくなり、装置の安
全性が向上する。
【0080】図8は、図7に関連する各波形の一例を示
す。ここにおいて、φVは電圧位相信号(15’)、φ
Iは電流位相信号(14)、Fd は電圧位相に対する電
流の位相が遅れであることを示すパルス信号(75)、
u は電圧位相に対する電流の位相が進みであることを
示すパルス信号(76)、Fu ’は反転された電圧位相
に対する電流の位相が進みであることを示すパルス信号
(76’)、Vf は積分回路の出力(82)である。
【0081】図9は、図5に示す第2の実施例における
経済的に有利な電流位相検出器(12)の部分を、より
具体化して示した回路の一例である。トランス(8)の
1次巻線(6)の電流(IP )が発生する磁束に鎖交す
るようにピックアップコイル(56)を配置することに
より、前記電流(IP )の変化率に比例する電圧が、前
記ピックアップコイル(56)に発生する。この電圧を
バッファ(85)を介して、入力抵抗(86)および積
分コンデンサ(87)、演算増幅器(88)より成る積
分回路によって積分することにより、前記トランス
(8)の1次巻線(6)に流れる電流(IP )の波形に
相似である波形の信号が、前記積分回路より出力され
る。
【0082】ここでは、この出力を抵抗(89)とコン
デンサ(90)よりなるフィルタに入力し、これのコン
デンサ(90)に現れる低周波成分に対応する信号を、
バッファ(91)を介して検出し、帰還抵抗(92)を
通じて前記積分回路に再入力している。この構成によ
り、必ず存在する回路素子のオフセット電圧も含めて積
分されることによる積分出力(98)の飽和を防いでい
る。
【0083】積分出力(98)は、演算増幅器(9
3)、抵抗(115)、コンデンサ(116)から構成
されるローパスフイルタにより高調波除去を行った後、
コンパレータ(94)により極性判定され、ディジタル
の電流位相信号(14)として、位相比較器(16)に
入力される。尚、コンパレータ(94)には正帰還動作
のための抵抗(95),(96)とコンデンサ(97)
を付加している。
【0084】以上説明してきた第一の実施例および第二
の実施例おいては、駆動周波数帯の設定値によっては、
共振用コイル(10)のインダクタンス値が大きくなっ
て製作しにくいことがある。
【0085】このような場合は、図2に示すように共振
用コイル(10)を廃し、トランス(8)のインピーダ
ンス変換作用を利用して、共振用コイル(10)のイン
ダクタンス値をトランス(8)の巻数比に応じた小さい
値、単純化した理想的な解析条件のもとではトランス巻
数比の2乗に反比例させた値に変更した第2の共振用コ
イル(10’)を、トランス1次巻線(6)に直列接続
することにより共振用コイル(10)の機能を、代用さ
せる。
【0086】あるいは、トランス2次巻線(7)に直列
接続される共振用コイル(10)と、トランス1次巻線
(6)に直列接続された前記のインダクタンス値を有す
る第2の共振用コイル(10’)を併用して、両方のコ
イルを合わせて、インダクタンス値の大きいひとつの共
振用コイルと同様の働きをさせる。
【0087】以上のような構成によると、インダクタン
ス値が大きく製作しずらい共振用のコイルが必要でなく
なるという利点が生じる。
【0088】尚、以上第一の実施例および第二の実施例
を説明するために示してきたこれらの図の回路構成等
は、当然ながら、主要な要素のみを記載した一例であっ
て、実際に応用する場合は、使用する部品の特徴、極性
等の違いに応じて然るべく変更され、また必要に応じて
周辺素子が追加されるべきものである。
【0089】
【発明の効果】以上説明したように、本発明において
は、次の効果を得ることができる。本発明の請求項1の
発明においては、電流位相検出器と電圧位相検出器によ
って検出したトランス1次巻線の電流位相信号と電圧位
相信号を、位相比較器により比較し、その位相差を表す
信号を得ている。そして、前記位相差を表す信号の大小
に対応して周波数可変発振器から出力される、周波数の
高低が変化する発振信号にしたがって、スイッチング素
子駆動回路が前記スイッチングインバータ部を駆動す
る。よって、トランス1次巻線の電圧位相に対して電流
位相が遅れている場合は駆動周波数が下がる方向に、逆
に電圧位相に対して電流位相が進んでいる場合は駆動周
波数が上がる方向に、自動的に変化する。
【0090】従って、本発明の請求項1の発明は以下の
効果を有する。 (1).前記トランス1次巻線の電圧位相に対する電流
位相の遅れ量あるいは進み量が、概略的に小さな一定の
値に、常に維持される。これは、単純化した理想的な解
析条件のもとでは、前記遅れ量あるいは進み量が、零の
状態、すなわち力率が100%の状態を常に維持される
ことを意味する。
【0091】(2).誘電体バリア放電ランプの放電開
始前、および放電開始したときの共振周波数の変化時に
も速やかに応答して、装置を常に高力率状態、すなわち
高効率状態を常に維持する。当然ながら(1)および
(2)の効果は、複数の誘電体バリア放電ランプを並列
接続した場合も同様である。
【0092】本発明の請求項2ならびに3の発明におい
ては、請求項1の発明において、トランス1次巻線に直
列に第2の共振用コイル接続するか、もしくは共振用コ
イルを廃し、トランス1次巻線に直列に第2の共振用コ
イルを接続したので、請求項1の発明と同様な効果を得
ることができるとともに、駆動周波数帯の設定値によっ
ては、インダクタンス値が大きく製作しずらくなる共振
用のコイルを必要としないという効果を有する。
【0093】(3).すなわち、トランスのインピーダ
ンス変換作用を利用して、トランスの巻数比に応じた小
さいインダクタンス値を有する第2の共振用コイルをト
ランス1次巻線に直列接続して、共振用コイルの機能を
得ることができる。第2の共振用コイルのインダクタン
ス値は、単純化した理想的な解析条件のもとでは、トラ
ンス巻数比の2乗に反比例させた値である。よって、イ
ンダクタンス値が大きい共振用コイルが不要となる。 (4).あるいは、トランス2次巻線に直列接続される
共振用コイルと、トランス1次巻線に直列接続された前
記のインダクタンス値を有する第2の共振用コイルを併
用して、両方のコイルを合わせて、インダクタンス値の
大きいひとつの共振用コイルと同様の働きをさせること
ができる。
【0094】本発明の請求項4の発明においては、請求
項1乃至請求項3のいずれかの発明において、トランス
1次巻線の電圧位相信号を得るためにトランス1次巻線
の電圧を検出する代わりに、周波数可変発振器またはス
イッチング素子駆動回路において生成される既存の信号
から適当なものを選択し、それに基づいて前記トランス
1次巻線の電圧位相を相当する信号を必要に応じて簡単
な信号変換を行って生成し、これを代替の電圧位相信号
として位相比較器に入力するものとしたので、請求項1
乃至請求項3のいずれかの発明と同様な効果を得ること
ができるとともに、 (5).前記トランス1次巻線の電圧を検出するための
特別な構成を必要としないので、経済的に有利であると
いう効果を有する。
【0095】本発明の請求項5の発明においては、請求
項1乃至請求項4のいずれかの発明において、電圧位相
信号を位相比較器に入力する経路に遅延回路を挿入した
ので、請求項1乃至請求項4のいずれかの発明と同様な
効果を得ることができるとともに、以下の利点を生じ
る。
【0096】スイッチングインバータ部に内包されるス
イッチング素子には、通常逆方向ダイオードが付加され
る。そして電流位相が進み状態になったときには、逆方
向ダイオードのリカバリー電流によりスイッチング素子
が破壊される。遅延回路(20)を挿入すると、効果
(1),(2)のような位相フィードバック制御の正常
動作時における電圧位相に対する電流位相の遅れ量に、
若干の正の遅れ量が存在することになる。そのため、必
ず存在する位相フィードバック制御のゆらぎやノイズに
よる誤動作があった場合にも、電流位相が進み状態にな
らないための余有を有することになる。 (6).よって、電流位相が進み状態になる確率が小さ
くなり、位相フィードバック制御動作を正確かつ安全に
行うことが可能であるという効果を有する。
【0097】なお、電圧位相信号を生成する回路の遅延
が大きい場合には、逆に電流位相信号側に遅延回路(2
0)を挿入することになる。また、前記トランス1次巻
線の電圧または電流位相を検出しそれらの位相信号を生
成する回路では、例えばノイズを除去したり、あるいは
例えばアナログ的な電流信号からその基準位相タイミン
グを生成するコンパレータ回路を使用したりする場合が
ある。この場合、相当量の遅延が発生することがある
が、この種の遅延のバランスを保つための遅延回路を、
前記位相余有のための遅延回路にて兼用することも可能
である。
【0098】本発明の請求項6の発明においては、請求
項1乃至請求項5のいずれかの発明において、位相比較
器が周波数可変発振器の発振周波数の高低を変化させる
ときの応答速度について、前記周波数可変発振器の発振
周波数を低下せしめる場合の応答速度よりも、上昇せし
める場合の応答速度の方を速くするように構成したの
で、請求項1乃至請求項5のいずれかの発明と同様な効
果を得ることができるとともに、 (7).位相フィードバック制御のゆらぎやノイズによ
る誤動作があった場合に、電流位相が進み状態にならな
いための余有を持つばかりでなく、電流位相が進み状態
に陥った場合においても短時間で正常状態に復帰させる
ことが可能であるという効果を有する。
【0099】本発明の請求項7の発明においては、請求
項1乃至請求項6のいずれかの発明において、直流電源
部(5)の出力電圧の増減により、前記誘電体バリア放
電ランプに投入する電力を調整可能とするように構成し
たので、請求項1乃至請求項6のいずれかの発明と同様
な効果を得ることができるとともに、以下の利点を生じ
る。
【0100】通常のスイッチング方式の直流電源回路な
どの場合は、出力電力の制御は、スイッチングインバー
タ部のデューティサイクル比を調整することにより行わ
れる。誘電体バリア放電装置の場合は、前記逆方向ダイ
オードにリカバリー電流が流れうる状態が発生しないよ
うに、デューティサイクル比をできるだけ100%に近
い方に維持することが望ましいので出力電力の制御が困
難となる。
【0101】(8).しかしながら、請求項7の発明は
直流電源部の出力電圧の増減により前記誘電体バリア放
電ランプに投入する電力を調整するので、スイッチング
インバータ部のデューティサイクル比をできるだけ10
0%に保ったまま、なおかつ誘電体バリヤ放電ランプへ
印加する出力電圧の制御が可能であるという効果を有す
る。
【0102】直流電源部には、例えば、比較的低コスト
かつ高効率で出力電圧の増減可能な降圧チョッパ電源を
採用することができる。
【0103】なお、本発明の請求項7の発明に、誘電体
バリア放電ランプに消費される電力の大きさに関連する
量を検出する検出器、および、前記検出器からの出力信
号と前記出力信号に対する目標値の差を検出する誤差演
算器、前記誤差演算器の出力信号に対応した前記直流電
源部の出力電圧の増減により前記誘電体バリア放電ラン
プに投入する電力を調整する手段から構成されるフィー
ドバック回路を付加すると、誘電体バリア放電ランプに
おいて消費される電力の大きさが一定となるので、ラン
プの発光強度が概略的に一定となるように制御される。
すなわち、高効率かつ安全な位相制御と、電源電圧変
動、温度変化によるランプおよびその他の回路素子の特
性変化が生じても、その影響を受けずに発光強度が安定
となるような制御を同時に行うことが可能となる。
【0104】以上のように、本発明によれば、光出力が
十分大きい大型の誘電体バリア放電ランプ、さらにはこ
れを複数個並列に点灯するような大規模な光源装置に対
しても、十分に高効率、安定かつ経済的な誘電体バリア
放電装置を提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の誘電体バリア放電装置の説明図であ
る。
【図2】本発明の誘電体バリア放電装置の他の共振回路
の説明図である。
【図3】本発明の誘電体バリア放電装置の電圧、電流、
信号波形の説明図である。
【図4】本発明の誘電体バリア放電装置の第1の実施例
の説明図である。
【図5】本発明の誘電体バリア放電装置の第2の実施例
の説明図である。
【図6】本発明の誘電体バリア放電装置の第1の実施例
および第2の実施例における電圧、電流、信号波形の例
の説明図である。
【図7】本発明の誘電体バリア放電装置の第1の実施例
および第2の実施例における位相比較器、ローパスフィ
ルタ、周波数可変発振器の構成例である。
【図8】図7の回路の信号波形の説明図である。
【図9】本発明の誘電体バリア放電装置の第1の実施例
および第2の実施例における電流位相検出器の構成例で
ある。
【図10】従来の誘電体バリア放電装置の説明図であ
る。
【図11】従来の誘電体バリア放電装置の詳細な説明図
である。
【図12】従来の誘電体バリア放電装置の電圧、電流、
信号波形の説明図である。
【符号の説明】
101 コンデンサ 102,103 コンデンサ 111,112 抵抗器 113 演算増幅器 114,115 抵抗器 116 コンデンサ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘電体バリア放電によってエキシマ分子
    を生成する放電用ガスが充填された放電空間(1)があ
    って、 前記放電用ガスに放電現象を誘起せしめるための両極の
    電極(2a),(2b)のうちの少なくとも一方と前記
    放電用ガスの間に誘電体(3)が介在する構造を有する
    誘電体バリア放電ランプ(4)と、 前記誘電体バリア放電ランプ(4)の前記電極(2
    a),(2b)に交流の高電圧を印加するための給電装
    置とを有する誘電体バリア放電装置において、 前記給電装置が、 直流電源部(5)と、 1次巻線(6)と2次巻線(7)を有するトランス
    (8)と、 前記トランス(8)の1次巻線(6)に前記直流電源部
    (5)からの電流を正逆に切り替えて流すためのスイッ
    チングインバータ部(9)と、 前記トランス(8)の2次巻線(7)の両端子に接続さ
    れた、直列の共振用コイル(10)と共振用コンデンサ
    (11)とを有し、 前記コンデンサ(11)の両端に発生する電圧を、前記
    誘電体バリア放電ランプ電極(2a),(2b)に供給
    するものであって、 前記トランス(8)の1次巻線(6)の電流位相を検出
    するための電流位相検出器(12)と、 前記トランス(8)の1次巻線(6)の電圧位相を検出
    するための電圧位相検出器(13)と、 前記電流位相検出器(12)からの電流位相信号(1
    4)と前記電圧位相検出器(13)からの電圧位相信号
    (15)との位相差を比較するための位相比較器(1
    6)と、 前記位相比較器(16)の出力信号の大小に対応して発
    振周波数の高低が変化する周波数可変発振器(18)
    と、 前記周波数可変発振器(18)の出力信号に従って前記
    スイッチングインバータ部(9)を駆動するスイッチン
    グ素子駆動回路(19)とから構成される位相フィード
    バック回路を作動させることによって、 前記トランス(8)の1次巻線(6)の電圧位相に対す
    る前記トランス(8)の1次巻線(6)の電流位相の遅
    れ量が概略的に一定となるような周波数で、前記スイッ
    チングインバータ部(9)がスイッチングされることを
    特徴とする誘電体バリア放電装置。
  2. 【請求項2】 前記トランス(8)の1次巻線(6)に
    直列に第2の共振用コイル(10’)接続することを特
    徴とする請求項1に記載の誘電体バリア放電装置。
  3. 【請求項3】 前記共振用コイル(10)を廃し、トラ
    ンス(8)の1次巻線(6)に直列に第2の共振用コイ
    ル(10’)を接続することを特徴とする請求項1に記
    載の誘電体バリア放電装置。
  4. 【請求項4】 前記トランス(8)の1次巻線(6)の
    前記電圧位相信号(15)を得るために、 前記トランス(8)の1次巻線(6)の電圧を検出する
    代わりに、 前記周波数可変発振器(18)または前記スイッチング
    素子駆動回路(19)において生成される信号に基づい
    て、 前記トランス(8)の1次巻線(6)の電圧位相に相当
    する信号を生成し、 これを電圧位相信号(15)とすることを特徴とする請
    求項1乃至請求項3のいずれかに記載の誘電体バリア放
    電装置。
  5. 【請求項5】 前記電圧位相信号(15)を前記位相比
    較器(16)に入力する経路に、遅延回路(20)を挿
    入することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれ
    かに記載の誘電体バリア放電装置。
  6. 【請求項6】 前記位相比較器(16)が前記周波数可
    変発振器(18)の発振周波数の高低を変化させるとき
    の応答速度において、 前記周波数可変発振器(18)の発振周波数を低下せし
    める場合の応答速度よりも、前記発振周波数を上昇せし
    める場合の応答速度の方を速くすることを特徴とする請
    求項1乃至請求項5のいずれかに記載の誘電体バリア放
    電装置。
  7. 【請求項7】 前記直流電源部(5)の出力電圧の増減
    により、前記誘電体バリア放電ランプ(4)に投入する
    電力を調整したことを特徴とする請求項1から請求項6
    のいずれかに記載の誘電体バリア放電装置。
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